JP3016890U - ペット用キャリーケース - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 容易にペットを収容できるペット用キャリー
ケースを提供する。 【構成】 ケース本体１２の開口１２Ｃの一側に枢支さ
れこの開口を開閉自在に閉鎖する開閉扉１３を、案内部
３７によって天面に沿った収納状態まで案内する。案内
部３７の第１レール４０Ａによって開閉扉１３の幅方向
の両端を当接案内し、第２レール４０Ｂによって開閉扉
１３の幅方向の両端を厚さ方向の下側から当接案内し
て、収納作業を円滑にする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、内部にペットを収納して持ち運ぶためのペット用キャリーケースに 関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来のペット用キャリーケースとしては、例えば実開昭６０−１３３７７８号 公報に記載の「折畳み式動物携帯用檻」が知られている。

【０００３】 この折畳み式動物携帯用檻は図１７に示すように構成されている。全体は、天 板１と底板２と側面板３、４とで４角筒状に形成され、さらに奥側に後面板５が 設けられて、ケース本体６が構成されている。このケース本体６は射出成形等に より成型される関係上、側面板３、４及び後面板５が中央部で分離され、ケース 本体６が上側ケース部６Ａと下側ケース部６Ｂとに２分割されている。そして、 各ケース部６Ａ、６Ｂはその側面板３、４及び後面板５で互いに連結されている 。

【０００４】 このケース本体６の前面は開口しており、この開口に開閉扉７が取り付けられ ている。この開閉扉７はその一側（図中の右側である側面板３側）の２ヵ所で開 閉可能に支持され、他側で係止部８によって閉じられる（固定される）ようにな っている。なお、９は開閉扉７に設けられた開閉窓である。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、開閉扉７が開口に取り付けられている関係上、ケース本体６内にペ ットを収容する際に、開閉扉７が邪魔になったり、ペットの手足が開閉扉７に触 れることで閉じてしまったりするなどの支障を来す虞があった。。

【０００６】 本考案は以上に述べたような問題点に鑑みてなされたもので、容易にペットを 収容できるペット用キャリーケースを提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

前述した課題を解決するために第１の考案に係わるペット用キャリーケースは 、多面体形状に形成され一面に開口を備えたケース本体と、開口の一側に枢支さ れ開口を開閉自在に閉鎖する開閉扉と、開放された開閉扉を一面に隣接する他面 に沿った収納状態まで案内する案内部とを具備することを特徴とする。

【０００８】 第２の考案に係わるペット用キャリーケースは、開閉扉は、収納方向に長さ方 向をもつ板状であって、案内部は、ケース本体の他面側に設けられて開閉扉の幅 方向を当接案内する第１レールと、ケース本体の他面側に設けられて開閉扉の厚 さ方向を当接案内する第２レールとを具備することを特徴とする。

【０００９】 第３の考案に係わるペット用キャリーケースは、開閉扉は水平状態で収納され 、第１レールは、開閉扉の幅方向の両端を当接案内し、第２レールは、開閉扉の 幅方向の両端を厚さ方向の下側から当接案内することを特徴とする。

【００１０】

【作用】

第１の考案では、ケース本体の開口を開閉自在に閉鎖する開閉扉を、案内部に よって本体壁面に沿って収納できる。よって、ペットを収容する際に開閉扉が邪 魔にならない。

【００１１】 第２の考案では、開閉扉は、その幅方向を当接案内され、その厚さ方向を当接 案内されることから、収納方向以外への移動を規制される。

【００１２】 第３の考案では、開閉扉は水平状態で収納されることから、その幅方向の両端 と、幅方向の両端の厚さ方向の下側とから当接案内することで円滑に収納できる 。

【００１３】

【実施例】

以下、本考案の実施例について図面を参照しながら説明する。

【００１４】 本考案に係わるペット用ャリーケース１１は、図１から図７に示すように構成 されている。このペット用キャリーケース１１は、前面側が開口されて内部にペ ットが収納されるケース本体１２と、このケース本体１２の前面開口部１２Ａに 取り付けられた開閉扉１３とから構成されている。

【００１５】 ケース本体１２は全体をほぼ直方体状に形成されている。このケース本体１２ の上面部には、ケース本体１２を手で持つように取っ手１５が設けられている。 この取っ手１５は、上側壁を窪ませて形成した収納凹部１５Ａに収納され、上方 に突出しないようになっている。取っ手１５に隣接した裏面側（図１中の右側） には、小物入れ１６が設けられている。この小物入れ１６は、上側壁を窪ませて 形成した収納部１６Ａと、この収納部１６Ａの上側を施蓋する開閉蓋１６Ａとか ら構成されている。ケース本体１２の両側面部および裏面部には縦長の通気孔１ ７が設けられている。ケース本体１２の底面部には、このケース本体１２が平坦 面に安定して載置できるようにすると共に床面１２この強度を増すためのリブ１ ８が設けられている。ケース本体１２の前面部には前面開口部１２Ａが設けられ ている。この前面開口部１２Ａはケース本体１２の前面部とほぼ同じおおきさで 、縦長の長方形状に形成されている。

【００１６】 ケース本体１２は上下に２分割して構成されている。これは、合成樹脂による 射出成形の際の必要性等のためと、保管や輸送等の際に嵩張らないようにするた めである。このため、２分割されたケース本体１２は、その上側ケース部１２Ｃ が下側ケース部１２Ｄ内に収納できるように寸法設定がなされている。

【００１７】 上側ケース部１２Ｃと下側ケース部１２Ｄとの接合部は、図８及び図９に示す ように、互いに噛合して構成されている。図８は側面壁及び裏面壁部での構成を 、図９は前面壁部の構成を示す。図８中の２１は上側ケース部１２Ｃ側の側面壁 下端部に形成された上側当接部である。この上側当接部２１は上側外側壁２１Ａ と上側内側壁２１Ｂとからなり、これらによって断面が逆Ｙ字状に、全体が下方 に開口した環状の溝状に形成されている。この上側当接部２１の溝部分には一定 間隔毎に補強用のリブ２１Ｃが設けられている。このリブ２１Ｃの下端部は下方 に突起状に延出して構成され後述する下側当接部２２の溝部に嵌合するようにな っている。

【００１８】 下側当接部２２は下側外側壁２２Ａと下側内側壁２２Ｂとからなり、これらに よって断面がＹ字状に、全体が上方に開口した環状の溝状に形成されている。そ して、この下側外側壁２２Ａと下側内側壁２２Ｂとの間の溝部分に上側当接部２ １のリブ２１Ｃが嵌合すると共に上側当接部２１のリブ２１Ｃと上側内側壁２１ Ｂとの間に下側当接部２２の下側内側壁２２Ｂが嵌合することで、上側当接部２ １と下側当接部２２とが互いに噛合するようになっている。この状態で、各上側 外側壁２１Ａ、下側外側２２Ａとが整合し、外側面が連続した面一になるように 設定されている。

【００１９】 ケース本体１２の前面開口部１２Ａ側の当接部分は図９に示すように構成され ている。図中の２４は上側ケース部１２Ｃ側の前面壁下端部に形成された上側当 接部である。また、２５は下側ケース部１２Ｄの前面壁上端部に形成された下側 当接部である。上側当接部２３には下方に開口した環状溝２４Ａが設けられてい る。下側当接部２５にはこの環状溝２４Ａに嵌合する環状突起２５Ａが形成され ている。上側当接部２４の環状溝２４Ａに隣接する内側には、下側当接部２５の 環状突起２５Ａが環状溝２４Ａに嵌合した状態でその内側面を当接支持する内側 壁２４Ｂが形成されている。

【００２０】 そして、前面開口部１２Ａを除く、上側当接部２１と下側当接部２２との間に は、図３から図７に示すように、上側ケース部１２Ｃと下側ケース部１２Ｄとを 互いに連結する連結部２６が一定間隔毎に設けられている。この連結部２６は、 上側当接部２１と下側連結部２２とに相対向して設けられたバックル受け凹部（ 図示せず）と、上側当接部２１と下側当接部２２とが互いに噛合した状態で各バ ックル受け凹部に掛け渡されて上側ケース部１２Ｃと下側ケース部１２Ｄとを互 いに連結するバックル２７とから構成されている。

【００２１】 開閉扉１３はケース本体１２の前面開口部１２Ａの上端部に回動自在に支持さ れている。この開閉扉１３は、図１０及び図１１に示すように、長さ方向（図１ ０及び図１１の上下方向）と幅方向（図１１の左右方向）と厚さ方向（図１０の 左右方向）との成分をもつ全体が四角形の板状で、縦横に交差した格子によって 構成されている。開閉扉１３の側面形状は縦方向中央部を外側に盛り上げた山形 に構成されている。この開閉扉１３の上部の両端には回動突起２８が設けられて いる。この回動突起２８は、前面開口部１２Ａの上部でケース本体１２の上側ケ ース部１２Ｃ側に係止して開閉扉１３の回動を支持する。開閉扉１３の下部には 連結状２９が設けられている。この連結状２９は、開閉扉１３に対して出没可能 に設けられ、前面開口部１２Ａの下部でケース本体１２の下側ケース部１２Ｄ側 に係止して開閉扉１３を開放しないように固定する。

【００２２】 連結状２９は、図１２から図１５に示すように構成されている。なお、この図 １２から図１５は連結状２９の組み立て行程を説明した模式図である。

【００２３】 連結状２９は、開閉扉１３の側面から出没して前面開口部１２Ａの下側ケース 部１２Ｄ側に設けられた下側前面壁４１Ａに（図１参照）、開閉扉１３の閉鎖状 態でその開放を阻止する方向にその先端が受けられる２本のロッド３１と、各ロ ッド３１の基端部にそれぞれ連結して各ロッド３１を出没動作させるスライダ３ ２と、各スライダ３２の間に装着され各スライダ３２を互いに離間する方向に付 勢するスプリング３３と、スライダ３２及びスプリング３３を覆って設けられス ライダ３２の摺動を許容するカバー３４とから構成されている。ロッド３１は、 図１２に示すように基端部がＬ型に折りまげて形成され。開閉扉１３のか端部に おいて左右両側（図１２中の上下両側）にそれぞれ出没可能に装着される。スラ イダ３２には、図１３に示すように、ロッド３１の基端部に嵌合する嵌合穴３２ Ａが設けられている。この嵌合穴３２Ａが各ロッド３１の基端部に嵌合した状態 でスライダ３２が装着される。このスライダ３２の内側面にはスプリング３３が 装着され、図１５に示すように、カバー３４が取り付けられる。

【００２４】 開閉扉１３は、図１に示すように、前面開口部１２Ａにおいて、上方に開放し た状態でケース本体１２の内側壁面に沿って収納し得るようになっている。この 開閉扉１３の収納は案内部３７によって案内されるようになっている。この案内 部３７は図１、図８、図９及び図１６に示すように構成されている。具体的には 、ケース本体１２の上側ケース部１２Ｃの上端部両側に取り付けられている。上 側ケース部１２Ｃの上端部両側には一定間隔毎にねじ受け部３８が設けられ、案 内部３７はこのねじ受け部３８にねじ３９で固定されている。案内部３７は、ケ ース本体１２の内側に向けて延出した、開閉扉１３の収納時に開閉扉１３の両側 面が当接する第１レール４０Ａと、開閉扉１３の収納時に開閉扉１３の両側端が 当接する第２レール４０Ｂと、第２レール４０Ｂの反対側に延出して設けられた 固定用フランジ４０Ｃとを具備している。第２レール４０Ｂは、開閉扉１３の回 動突起２８を下側から支持すると共に、ケース本体１２内に挿入された開閉扉１ ３自体も下側から支持する。そして、固定用フランジ４０Ｃに設けられたねじ穴 ４０Ｄを介してねじ３９がねじ受け部３８に螺合することで、案内レール部３７ がケース本体１２側に固定されている。各案内レール部３７の案内溝４０に開閉 扉１３の回動突起２８がそれぞれ回動可能に、かつ摺動可能に嵌合されている。

【００２５】 さらに、案内溝４０の最奥部は閉塞板４０Ｅによって塞がれている。案内溝４ ０の入口側は、前面開口部１２Ａの上側ケース部１２Ｃ側に設けられた上側前面 壁４１Ｂで塞がれ、嵌合した嵌合突起２８が脱落しないようになっている。さら に、上側前面壁４１Ｂは、開閉扉１３がケース本体１２内に収納されたときに、 開閉扉１３の飛び出しを阻止する方向に連結錠２９のロッド３１の先端を受ける ようになっている。

【００２６】 以上のように構成されたペット用キャリーケース１１は、保管時や輸送時にお いては、分解されている。即ち、バックル２７が外されてケース本体１２が上側 ケース部１２Ｃと下側ケース部１２Ｄに分割されている。開閉扉１３は上側ケー ス部１２Ｃ内に収納され、この上側ケース部１２Ｃが上下反転された状態で下側 ケース部１２Ｄ内に嵌合されている。

【００２７】 組み立てるときは、上側ケース部１２Ｃを下側ケース部１２Ｄから取り出して 上側ケース部１２Ｃと下側ケース部１２Ｄとを互いに噛合させ、連結部２６にお いてバックル２７で互いに固定する。次いで、開閉扉１３を上側ケース部１２Ｃ から取り出して前面開口部１２Ａを閉じる。

【００２８】 ペットを中に入れるときは、連結錠２９の各スライダ３２を手で持って互いに 近接させ、各ロッド３１を開閉扉１３の側面から没入させ、開閉扉１３の閉鎖状 態を解除する。この状態で開閉扉１３を引き上げ、ケース本体１２内に押し込ん で収納状態とする。収納完了時にスライダ３２から手を放し、各ロッド３１を開 閉扉１３の側面から突出させる。よって、この状態にあっては、各ロッド３１の 先端が上側ケース部１２Ｃ側の前面開口部１２Ａの開口縁よりも突出しているこ とから、開閉扉１３が不用意に飛び出さない。そして、ペットを中に入れる。次 いで、連結錠２９の各スライダ３２を手で持って互いに近接させ、各ロッド３１ を開閉扉１３の側面から没入させ、開閉扉１３の移動の阻止を解除する。この状 態で開閉扉１３を引き出し、前面開口部１２Ａを閉じてスライダ３２から手を放 す。よって、この状態にあっては、各ロッド３１の先端が下側ケース部１２Ｄ側 の前面開口部１２Ａの開口縁よりも突出していることから、開閉扉１３が開放し ないように閉鎖状態で固定される。

【００２９】 ペットを外に出すときは、上記と同様の作動を行えばよい。

【００３０】 以上のように、開閉扉１３は案内部３７によってケース本体１２内の天面に沿 った収納状態まで案内される。つまり、開閉扉１３の両側面が第１レール４０Ａ によって当接案内されると共に、開閉扉１３の後面側の両側端が第２レール４０ Ｂによって当接案内されて収納状態まで案内されるわけである。

【００３１】 したがって、開閉扉１３はケース本体１２内に略全体が収納されるので、開閉 扉１３に煩わされずにペットの出し入れをすることができる。

【００３２】 また、開閉扉１３は、両持ちで支持され、かつ左右にぶれることがないことか ら、円滑に収納できる。

【００３３】 さらに、開閉扉１３は水平状態で収納されて行くことから、その自重によって 上方への移動を規制しなくても何等収納作業に支障を来すことがなく、製品コス トの高騰を防ぐことができる。

【００３４】

【考案の効果】

以上詳細に説明したように本考案によれば、次の効果を奏することができる。

【００３５】 開閉扉がケース本体の壁面に沿って収納されるように構成したので、開閉扉に 煩わされずに容易にペットの出し入れをすることができる。

【００３６】 また、収納時にあっては、第１レール及び第２レールによって開閉扉の幅方向 及び厚さ方向への移動が規制されることから、開閉扉を円滑に収納できる。

【００３７】 さらに、開閉扉は水平状態で収納されて行くことから、その自重によって、上 方への移動規制をする必要がなく、製品コストの高騰を防ぐことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係わるペット用キャリーケースの全体
構成を示す側面断面図である。

【図２】本考案に係わるペット用キャリーケースを示す
正面図である。

【図３】本考案に係わるペット用キャリーケースを示す
側面図である。

【図４】本考案に係わるペット用キャリーケースを示す
平面図である。

【図５】本考案に係わるペット用キャリーケースを示す
後面図である。

【図６】本考案に係わるペット用キャリーケースを示す
底面図である。

【図７】本考案に係わるペット用キャリーケースを示す
後面断面図である。

【図８】上側ケース部と下側ケース部との噛合状態を示
す要部断面図である。

【図９】案内レール部の取り付け状態を示す要部断面図
である。

【図１０】開閉扉を示す側面断面図である。

【図１１】開閉扉を示す要部平面図である。

【図１２】開閉扉の下側部及び連結錠のロッドを示す平
面図である。

【図１３】連結錠のスライダを示す平面図である。

【図１４】ロッドにスライダを嵌合してスプリングを装
着する状態を示す平面図である。

【図１５】連結錠を示す平面図である。

【図１６】案内レール部の取り付け状態を示す要部断面
図である。

【図１７】従来のペット用キャリーケース（折畳み式動
物携帯用檻）を示す斜視図である。

【符号の説明】

１２ ケース本体 １２Ａ 前面開口部 １３ 開閉扉 ３７ 案内部 ４０Ａ 第１レール ４０Ｂ 第２レール

【手続補正書】

【提出日】平成７年５月１６日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】請求項３

【補正方法】変更

【補正内容】

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】多面体形状に形成され一面に開口を備えた
   ケース本体と、 開口の一側に枢支され開口を開閉自在に閉鎖する開閉扉
   と、 開放された開閉扉を一面に隣接する他面に沿った収納状
   態まで案内する案内部と、 を具備することを特徴とするペット用キャリーケース。
2. 【請求項２】開閉扉は、収納方向に長さ方向をもつ板状
   であって、 案内部は、ケース本体の他面側に設けられて開閉扉の幅
   方向を当接案内する第１レールと、ケース本体の他面側
   に設けられて開閉扉の厚さ方向を当接案内する第２レー
   ルとを具備することを特徴とする請求項１に記載のペッ
   ト用キャリーケース。
3. 【請求項３】開閉扉は水平状態で収納され、 第１レールは、開閉扉の幅方向の両端を当接案内し、 第２レールは、開閉扉の幅方向の両端を厚さ方向の下側
   から当接案内することを特徴とする請求項１または請求
   項２のいずれか一方に記載のペット用キャリーケース。