JP3016690B2 - 半導体製造排ガス除害方法とその装置 - Google Patents

半導体製造排ガス除害方法とその装置

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JP3016690B2
JP3016690B2 JP6141049A JP14104994A JP3016690B2 JP 3016690 B2 JP3016690 B2 JP 3016690B2 JP 6141049 A JP6141049 A JP 6141049A JP 14104994 A JP14104994 A JP 14104994A JP 3016690 B2 JP3016690 B2 JP 3016690B2
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gas
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pyrolysis
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啓志 今村
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Kanken Techno Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体製造排ガス、特
に人体に対して有害、有毒にして且つ可燃性、爆発性を
有し、加水分解性や水溶性及び熱分解性を有する1乃至
複数種類の成分ガスを含み、一般的には金属の腐食性の
激しい排ガスの効果的な除害方法と当該方法を利用した
コンパクトな除害装置に関する。
【0002】
【従来の技術】人体に対して有害、有毒にして且つ可燃
性、爆発性を有し、概ね金属に対しては腐食性の激しい
半導体製造排ガスは、大量の窒素ガスで希釈した後、排
ガス濃度が爆発下限界以下となるようにし、更に大過剰
の空気と混合してからそのまま大気に放出する方法がと
られていた。ところが、今般、環境保護に対する認識の
高まりと共に環境行政が厳しくなり、前述のような大気
放出方法は厳しく規制される方向となり、半導体製造排
ガスも積極的に除害しなければならなくなって来た。
【0003】そこで、積極的に除害する方法としては、 塩基性又は酸化性(一般的には、苛性ソーダのような
アルカリ)薬液を使用したスクラバ方式で、半導体製造
排ガスを洗浄処理する。 対象排ガスと化学的に結合する吸着剤の層を通過させ
て吸着剤除去する。 乾式加熱酸化除害方式として、大量の水素ガスの火炎
雰囲気中に排ガスを導入して処理する。 同じく乾式酸化加熱方式として、筒状の電気ヒータ中
に排ガス、酸素(空気)、窒素などのガスを同心円状に
なるように導入して分解させる方式など様々な方式がこ
れまでに提案されている。
【0004】これらの方式は何らかの特長を有しながら
も、なお、下記に述べる問題点を抱えており、使用者側
からより一層の改善が求められていた。即ち、前記方式
は、大風量の排ガス処理には向いているが、その適用
範囲は加水分解性の排ガスに限定され、非加水分解性の
排ガスには基本的に何らの効果を奏し得ず、世界的に定
められている恕限量(以下、TLVと称する。)以下の
濃度まで排ガス成分を下げるのは至難の業であり、通常
は前記TLVより高い濃度で排出した処理排ガスを更に
大過剰の空気と混合して大気放出しているというのが現
状である。
【0005】方式は、カラム状の吸着搭にガスを導入
処理する方法で、吸着容量には限界があり、容量に応じ
てカラム交換を必要とし、その切替作業に危険を伴う事
と吸着剤の廃棄を含めて高いランニング・コストの負担
が問題になる。
【0006】方式は、水素火炎中で排ガスの酸化反応
を行わせる方法であるが、これは処理の完全性と処理量
については評価されているものの半導体製造現場におけ
る水素火炎取り扱い性に付いて安全性からの危惧が避け
られず、安全性を重視するとランニング・コストがアッ
プするという問題がある。
【0007】方式は、円筒加熱ヒータを使用したもの
であるが、このものは排ガスへの熱伝達と排ガス処理風
量に限界があり、半導体製造現場の多様な必要条件を満
足させる事が困難である。また、加水分解性排ガス、酸
性排ガス又は塩基性排ガスの除去対応ができないと共に
発生粉塵の処理が長時間にわたって十分に行えないとい
う使用上の問題点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の解決課題は、
半導体製造現場において求められる排ガスの除害を安全
且つ確実に行え、しかもランニング・コストが安く、継
続的使用において長時間にわたって安定的に稼働するこ
とができる事は勿論、半導体製造における多岐多様な条
件に追従して何れの排ガスをもそれら成分のTLV以下
の濃度まで除害処理できるようにする事である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明方法の第1は、
『水溶性成分ガス又は加水分解成分ガスの少なくともい
ずれか一方と熱分解成分ガスを含む半導体製造排ガス(F
1)を水洗にて前記水溶性成分ガス又は/及び加水分解成
分ガスを除去した後、水洗排ガス(F2)の熱分解成分ガス
を加熱によって分解し、熱分解によって発生した熱分解
排ガス(F3)内の粉塵を水洗除去し、清浄排ガス(F4)とす
る。
【0010】これにより、半導体製造現場で発生するあ
らゆる種類の半導体製造排ガスの除害に対応する事がで
きる。
【0011】本発明方法の第2は、『水溶性成分ガス又
は加水分解成分ガスの少なくともいずれか一方と熱分解
成分ガスを含む半導体製造排ガス(F1)を水洗にて前記水
溶性成分ガス又は/及び加水分解成分ガスを除去した
後、水洗排ガス(F2)の熱分解成分ガスを加熱によって分
解し、熱分解によって発生した熱分解排ガス(F3)内の粉
塵を水洗除去し、清浄排ガス(F4)とする半導体製造排ガ
ス除害方法において、熱分解した高温排ガス(F3)にて熱
交換によって水洗排ガス(F2)を加熱すると共に加熱分解
時に発生し、少なくとも加熱分解ゾーンに蓄積した粉塵
(17)を圧縮噴射ガスにて間欠的に除去する』事を特徴と
する。
【0012】これによれば、前述のように半導体製造現
場で発生するあらゆる種類の半導体製造排ガスの除害に
対応する事ができるだけてなく、熱回収も可能となって
電気ヒータ(5)の消費電力を少なくする事ができてラン
ニング・コストを安く抑える事ができ、しかも洗浄排ガ
ス(F2)の加熱分解に伴って発生する粉塵(17)を少なくと
も加熱分解ゾーンから排除できて、粉塵(17)による閉塞
事故を防止する事ができ、継続的使用において長時間に
わたって安定的に稼働することができる。
【0013】本発明にかかる半導体製造排ガス除害装置
は、 水溶性成分ガス又は加水分解成分ガスの少なくともい
ずれか一方と熱分解成分ガスを含む半導体製造排ガス(F
1)中の水溶性成分ガス又は/及び加水分解成分ガスを除
去する水スクラバ(1)と、 前記水洗排ガス(F2)中の熱分解成分ガスを熱分解する
加熱分解装置(4)と、 水洗排ガス(F2)を前記高温熱分解排ガス(F3)にて加熱
する熱交換器(3)と、 熱分解によって発生した高温熱分解排ガス(F3)中の粉
塵(17)を除去するスプレー装置(7)と、 加熱分解装置(4)又は加熱分解装置(4)と熱交換器(3)
内に設置され、装置内部に圧縮噴射ガス(16)を吹き込ん
で加熱分解装置(4)又は加熱分解装置(4)と熱交換器(3)
の内部に蓄積した粉塵(17)を間欠的に排出する粉塵排出
装置(6)と、 水スクラバ(1)と加熱分解装置(4)の間のいずれかの過
程で水洗排ガス(F2)に酸素を混入する空気供給管(2)と
で構成された事を特徴とする。
【0014】これにより、水スクラバ(1)にて半導体製
造排ガス(F1)中の水溶性成分ガス又は/及び加水分解成
分ガスを除去する事ができ、加熱分解装置(4)で水洗排
ガス(F2)中の熱分解成分ガスを熱分解することができ、
半導体製造現場で発生するあらゆる種類の半導体製造排
ガスの除害に対応する事ができる。更に、熱交換器(3)
にて熱回収も可能となるので、電気ヒータ(5)の消費電
力を少なくする事ができてランニング・コストを安く抑
える事ができる。スプレー装置(7)で高温熱分解排ガス
(F3)中の粉塵(17)を除去する事ができるので、大気放出
される清浄排ガス(F4)には粉塵(17)が含まれず、しかも
前記処理によって各種成分ガスがTLV以下に低下して
いるため大気放出によって環境を損なうことがない。、
また、粉塵排出装置(6)によって加熱分解装置(4)又は加
熱分解装置(4)と熱交換器(3)の内部に蓄積した粉塵(17)
を間欠的に排出するようになっているので、粉塵(17)に
よる閉塞事故を防止する事ができ、継続的使用において
長時間にわたって安定的に稼働することができる。
【0015】請求項4は、棒状ヒータ(5)の配置構造を
限定したもので、『加熱分解装置(4)の加熱手段をU字
状に屈曲した棒状ヒータ(5)にて形成し、複数の棒状ヒ
ータ(5)が加熱分解装置(4)のケーシング(4a)内にて、熱
交換器(3)にて予熱された水洗排ガス(F2)の排出口の周
囲に配置されている』事を特徴とする。
【0016】これにより、円筒加熱ヒータを使用した従
来方式とは違って、棒状ヒータ(5)に直接水洗排ガス
(F2)が接触する事ができ、水洗排ガス(F2)への高い熱伝
達が達成でき、小風量から大風量処理迄可能であって半
導体製造現場の多様な稼働条件を満足させる事ができ
る。
【0017】
【実施例】以下、本発明装置を図示実施例に従って詳述
する。図1は本発明装置のフローを示す概略断面図であ
る。図1において、(1)は水スクラバで、工場の半導体
製造装置とはダクト(14)にて連結しており、半導体製造
工程において使用された残留ガス及び半導体製造工程に
おいて使用され、諸々の化学変化を経た排ガスの集合し
た半導体製造排ガス(F1)がここに導入される。
【0018】水スクラバ(1)は、水タンク(12)上
に立設されており、下部が絞られた朝顔部(1a)、朝
顔部(1a)に続くスロート部(1b)、ストレート部
(1d)に続き、下部が広がっているスカート部(1
c)並びにスカート部(1c)に続くストレート部(1
d)とで構成されている。ストレート部(1d)は前記
水タンク(12)の貯留水(12a)に浸漬されてい
る。スプレーノズル(1e)は朝顔部(1a)の天井部
分に設置されており、スロート部(1b)に向かって水
を噴射するようになっている。
【0019】スプレーノズル(1e)と水タンク(12)との間
には循環水ポンプ(10)が設置されており、水タンク(12)
内の貯留水(12a)をスプレーノズル(1e)に揚水するよう
になっている。また、前記循環水ポンプ(10)には市水が
供給されるようになっていて、水タンク(12)の貯留水(1
2a)と前記市水とを混合して揚水する。
【0020】加熱分解装置(4)は熱交換器(3)の上に一体
的に設置されており、両者(3)(4)は水スクラバ(1)に隣
接し且つ水タンク(12)上に設置されている。熱交換器
(3)は、円筒状ケーシング(3a)と円筒状ケーシング(3a)
内部に収納される熱交換本体(3b)並びに円筒状ケーシン
グ(3a)の外周に巻設された断熱材(13)とで構成されてお
り、熱交換器具本体(3b)が連通管(15)で水スクラバ(1)
のストレート部(1d)と連通している。
【0021】加熱分解装置(4)は、円筒状ケーシング
(4a)と、ケーシング(4a)内に設置されている棒
状ヒータ(4b)並びに円筒状ケーシング(4a)の外
周に巻設された断熱材(13)とで構成されており、前
記熱交換器本体(3b)の上端開口部分が棒状ヒータ
(5)の設置場所の中心部分に開口しており、予熱され
た水洗排ガス(F2)が棒状ヒータ(4b)設置部分の
加熱分解ゾーンに排出されるようになっている。
【0022】粉塵排出装置(6)は、高圧ガス源に接続さ
れたノズル状のもので、その開口部から高圧噴出ガス(1
6)が噴出するようになっている。装置内部に噴き込まれ
る高圧ガスは、加熱分解排ガス(F3)が空気中の酸素と爆
発的に反応する場合には、一般には窒素ガスのような不
活性ガスを用いる事になるが、爆発性を有しない場合に
は空気が吹き込まれる事になる。本実施例では加熱分解
排ガス(F3)は、既に分解されて爆発性を有しないので、
圧縮空気が使用される。粉塵排出装置(6)の設置場所
は、本実施例では加熱分解装置(4)の天井部分、中間部
分と熱交換器(3)の底面開口部分並びにスプレー装置(7)
の入り口であり、下向きに圧縮噴出ガス(16)を噴出する
ようになっている。粉塵排出装置(6)の設置場所は、前
記の位置に限られず、必要箇所に必要な数だけ設置出来
るようになっている。
【0023】スプレー装置(7)は、水タンク(12)の天井
部分に設置されており、熱交換器(3)の底面開口から水
タンク(12)内に流入した加熱分解排ガス(F3)が水タンク
(12)の天井部分と水面との間の空間を通って流入するよ
うになっている。スプレー装置(7)は、例えば多数の邪
魔板(7b)とスプレーノズル(7a)とが内蔵された構造とな
っている。スプレー装置(7)の出口には排気ダクト(9)が
設置されており、その途中に排気ファン(8)が設置され
ている。
【0024】半導体製造排出ガス(F1)としては、勿論こ
れに限られないが、例えば加水分解性ガスとして例えば
SiH2Cl2,B2H6のようなガス、及びHCl,HF,NH3のよう
な酸性又は塩基性ガスの単体又はこれらの少なくとも2
つの混合物が挙げられる。
【0025】しかして、半導体製造設備から排出された
半導体製造排ガス(F1)をダクト(14)を介して朝顔部(1a)
に導入し、スプレーノズル(1e)から噴出された霧状の高
圧水にて洗浄する。スプレーノズル(1e)から噴出された
高圧水は、朝顔部(1a)にて絞られ、スロート部(1b)にて
圧縮増速されて半導体製造排ガス(F1)と効果的に気液接
触がなされ、半導体製造排ガス(F1)内の水溶性成分或い
は加水分解成分はスプレー水に接して分解され或いは溶
解して除去される。
【0026】水スクラバ(1)のスプレーノズル(1e)への
給水は前記循環水ポンプ(10)によって水タンク(12)内
の貯留水(12a)を揚水する事によって行われる。この場
合半導体製造排ガス(F1)に含まれるSiH2Cl2では、加水
分解してHClを生成せしめると共に[SiH2O]Xを同時に
生じせしめ、スプレー水に吸収される。水タンク(12)に
対しては、常に新しい水(市水)を循環水ポンプ(10)に
供給しつつ、排水ダクト(11)から同量の処理水を水タン
ク(12)からオーバーフロー又は底部から排除する。な
お、水スクラバ(1)のストレート部(1d)に形成した保守
扉(18)から連通管(15)を通して熱交換器(3)の熱交換器
本体(3b)に空気供給管(2)を挿入し、空気供給ポンプ
(図示せず)にて酸化加熱分解に必要な空気を洗浄排ガ
スに供給して混合する。この時の洗浄排ガス(F2)の濃度
は爆発の恕限度以下に薄められている。
【0027】前記空気供給管(2)は、実線で示すように
熱交換器本体(3b)の入り口部分迄挿入してもよいし、仮
想線で示すように熱交換器本体(3b)を貫通して配設して
もよいし、逆に連通管(15)乃至ストレート部(1d)の部分
で空気を混入するようにしてもよい。洗浄排ガス(F2)と
空気の混合を十分に行わせるためには、ストレート部(1
d)側で混合するのがよいが、安全性の面から考えれば熱
交換器本体(3b)を貫通して配設するのが望ましい。
【0028】水スクラバ(1)で洗浄された水洗排ガス(F
2)は連通管(15)を経由して、熱交換器(3)の熱交換器本
体(3b)内に入る。ここで、前述のように空気と混合され
ると共に装置上部にある加熱分解装置(4)で高温加熱に
より酸化分解された高温分解ガス(F3)と熱交換器本体(3
b)の器壁を介して熱エネルギの授受が行われ、予熱昇温
した状態で熱交換器本体(3b)の上端開口から排出されて
加熱分解装置(4)の酸化加熱分解ゾーンに入る。
【0029】本発明の加熱手段としては、複数のU字状
に曲成された電気棒状ヒータ(5)が使用され、処理され
る洗浄排ガス(F2)はこの表面に沿って降下して熱分解さ
れる。此処で電気棒状ヒータ(5)は、前述のようにU字
状に曲成されており、複数の棒状ヒータ(5)が加熱分解
装置(4)のケーシング(4a)内にて熱交換器本体(3b)の排
出口の周囲に配置されているために、電気棒状ヒータ
(5)と予熱された洗浄排ガス(F2)との接触が十分に行わ
れ、短時間のうちに熱分解が完了する。従って、酸化加
熱分解ゾーンのスペースを小さくする事ができる。
【0030】酸化処理された高温分解排ガス(F3)は大量
の粉塵(17)を発生させ、これが電気棒状ヒータ(5)の外
周や電気棒状ヒータ(5)の下方に設置されている熱交換
器本体(3b)の外周に堆積する事になり、後述するように
粉塵排出装置(6)で堆積粉塵(17)を除去する。
【0031】前述のように水洗排ガス(F2)は、酸化処理
の進行と共に大量の粉塵(17)を発生させながら加熱分解
装置(4)から熱交換器(3)に向かって降下し、熱交換器本
体(3b)の器壁を通して外周から熱交換器本体(3b)内を上
昇している水洗排ガス(F2)を加熱する。このようにして
熱交換を終えた加熱分解排ガス(F3)は、熱交換器(3)の
下面開口部から水タンク(12)内に入り、水タンク(12)の
天井面と水面との間の空間を通ってスプレー装置(7)内
に導入される。スプレー装置(7)への分解排ガス(F3)の
導入は、排気ファン(8)の吸引作用によって行われる。
【0032】前記粉塵(17)の一部は、電気棒状ヒータ
(5)や熱交換器(3)内に付着堆積するが、大部分は高温分
解排ガス(F3)と共に降下し、その大部分は水タンク(12)
内の貯留水(12a)上に降り注ぎ沈んで行く。
【0033】スプレー装置(7)に導入された粉塵(17)を
含む分解排ガス(F3)は、スプレーノズル(7a)からの散水
と邪魔板(7b)によって効果的に水洗され且つ熱を奪われ
て低温となり、清浄低温排ガス(F4)となって排気ダクト
(9)から大気放出される事になる。
【0034】なお、本発明装置において、前述のように
酸化加熱分解反応の間、主として加熱分解装置(4)の内
部にて酸化物粉塵が発生し、時間と共に加熱分解装置
(4)や熱交換器(3)の内部に付着堆積し、流路を閉塞する
危険性がある。その対策として前述のように高圧ガス噴
射ノズルにて形成された粉塵排出装置(6)を加熱分解装
置(4)の上端と、熱交換器(3)の下面開口部に設置し、間
欠的に高圧空気又は窒素ガスを加熱分解装置(4)と熱交
換器(3)の内部に噴出せて堆積粉塵(17)を落下させ、水
タンク(12)に落とし込む。落とし込まれた粉塵(17)は、
通常微粉状で、当初は水表面に浮遊しているが時間と共
に貯留水(12a)中に分散するようになる。水タンク(12)
内の貯留水(12a)の一部は排水ダクト(11)を通して水タ
ンク(12)外に排出される。この場合、必要に応じて排水
ダクト(11)の前にフィルタ(図示せず)を設置し、粉塵
を固形物として除去するようにしてもよい。
【0035】また、本発明装置では、熱交換器(3)の設
置により水洗排ガス(F2)を予熱する事ができて熱回収が
可能となり、電気ヒータ(5)にかかる熱エネルギ負担を
大幅に低減させる事ができる。本発明装置にて半導体製
造排ガス(F1)の除害処理をする場合、通常、電気ヒータ
(5)の表面温度は600〜900℃に設定されるが、熱
交換器(3)により、使用エネルギの20〜30%の節約
が可能となり、半導体製造のランニング・コストを低減
させる事ができる。
【0036】(実験例)電気ヒータ(5)の表面積/加熱
分解ゾーン内壁表面積の比率を1に設定して下表に示す
ように各種濃度のSiH4を各種風量にて実験した。設計さ
れた除害装置に対して以下の操業条件において何れの場
合もSiH4をそのTLV以下に除害できることを確認し
た。 《表1》導入SiH4濃度 導入ガス全風量(排ガス+空気) ヒータ温度 排ガス中のSiH4の濃度 (ppm) (L/min) (℃) (ppm) 500 1,000 850 <5 1,000 500 650 <5 3,000 1,000 900 <5 5,000 500 800 <5
【0037】
【発明の効果】本発明方法は、水溶性成分ガス又は加水
分解成分ガスの少なくともいずれか一方と熱分解成分ガ
スを含む半導体製造排ガスを水洗にて前記水溶性成分ガ
ス又は/及び加水分解成分ガスを除去した後、水洗排ガ
スの熱分解成分ガスを加熱によって分解し、熱分解によ
って発生した熱分解排ガス内の粉塵を水洗除去し、清浄
排ガスとするので、半導体製造現場で発生するあらゆる
種類の半導体製造排ガスの除害に対応する事ができる。
更に、熱分解した高温排ガスにて熱交換によって水洗排
ガスを加熱するので、消費電力を少なくする事ができて
ランニング・コストを安く抑える事ができ、且つ少なく
とも加熱分解ゾーンに蓄積した粉塵を圧縮噴射ガスにて
間欠的に除去するので、加熱分解ゾーンの粉塵による閉
塞事故を防止する事ができ、継続的使用にまたおいて長
時間にわたって安定的に稼働することができる。また、
半導体製造排ガス除害装置は上記のような構成であるか
ら、半導体製造現場で発生するあらゆる種類の半導体製
造排ガスの除害に対応する事ができるだけでなく、ラン
ニング・コストの低減、大気放出される清浄排ガスの無
粉塵化やTLVを達成できるだけでなく、継続的長時間
安定稼働が可能となる。また、棒状ヒータの配置構造を
工夫することにより、水洗排ガスへの高い熱伝達が達成
でき、小風量から大風量処理迄可能であって半導体製造
現場の多様な稼働条件を満足させる事ができるという利
点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の一実施例のフローを示す概略断面
【符号の説明】
(F1)…半導体製造排ガス (F2)…水洗排ガス (F3)…熱分解排ガス (F4)…清浄排ガス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01L 21/304 341 B01D 53/34 120A (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 53/34 B01D 53/14 B01D 53/18 B01D 53/46 H01L 21/02 H01L 21/304

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水溶性成分ガス又は加水分解成分
    ガスの少なくともいずれか一方と熱分解成分ガスを含む
    半導体製造排ガスを水洗にて前記水溶性成分ガス又は/
    及び加水分解成分ガスを除去した後、水洗排ガスの熱分
    解成分ガスを加熱によって分解し、熱分解によって発生
    した熱分解排ガス内の粉塵を水洗除去し、清浄排ガスと
    する半導体製造排ガス除害方法。
  2. 【請求項2】 水溶性成分ガス又は加水分解成分
    ガスの少なくともいずれか一方と熱分解成分ガスを含む
    半導体製造排ガスを水洗にて前記水溶性成分ガス又は/
    及び加水分解成分ガスを除去した後、水洗排ガスの熱分
    解成分ガスを加熱によって分解し、熱分解によって発生
    した熱分解排ガス内の粉塵を水洗除去し、清浄排ガスと
    する半導体製造排ガス除害方法において、 熱分解した高温排ガスにて熱交換によって水洗排ガスを
    加熱すると共に加熱分解時に発生し、少なくとも加熱分
    解ゾーンに蓄積した粉塵を圧縮噴射ガスにて間欠的に除
    去する事を特徴とする半導体製造排ガス除害方法。
  3. 【請求項3】 水溶性成分ガス又は加水分解成分
    ガスの少なくともいずれか一方と熱分解成分ガスを含む
    半導体製造排ガス中の水溶性成分ガス又は/及び加水分
    解成分ガスを除去する水スクラバと、前記水洗排ガス中
    の熱分解成分ガスを熱分解する加熱分解装置と、前記水
    洗排ガスを前記高温熱分解排ガスにて加熱する熱交換器
    と、熱分解によって発生した高温熱分解排ガス中の粉塵
    を除去するスプレー装置と、加熱分解装置又は加熱分解
    装置と熱交換器内に設置され、装置内部に圧縮噴射ガス
    を吹き込んで加熱分解装置又は加熱分解装置と熱交換器
    の内部に蓄積した粉塵を間欠的に排出する粉塵排出装置
    と、水スクラバと加熱分解装置の間のいずれかの過程で
    水洗排ガスに酸素を混入する空気供給管とで構成された
    事を特徴とする半導体製造排ガス除害装置。
  4. 【請求項4】 加熱分解装置の加熱手段をU字状
    に屈曲した棒状ヒータにて形成し、複数の棒状ヒータが
    加熱分解装置のケーシング内にて熱交換器にて予熱され
    た水洗排ガスの排出口の周囲に配置されている事を特徴
    とする請求項3に記載の半導体製造排ガス除害装置。
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