JP3016476U

JP3016476U - 立体加工装置

Info

Publication number: JP3016476U
Application number: JP1995003837U
Authority: JP
Inventors: 明哲河本
Original assignee: 株式会社ペティオ
Priority date: 1995-04-01
Filing date: 1995-04-01
Publication date: 1995-10-03
Anticipated expiration: 2001-04-01
Also published as: US5686992A; EP0735446A2; EP0735446A3; KR960037310A; CN1137966A; CA2173175A1

Abstract

(57)【要約】【目的】レ−ザ−光により髪の毛も含めて人の顔の輪
郭をそのままに三次元的に計測でき、しかも被測定者自
らが計測するために移動したり、特定の線に合わせる必
要のないようにした人の横顔を三次元的に計測する立体
加工装置を提供する。【構成】人を所定の位置に固定するため、位置決め手
段、例えばバックボ−ド１０を固定する。このバックボ
−ド１０に寄りかかる、或はこのバックボ−ド１０に凹
部１３を設け、その凹部１３に肩を入れて位置決めす
る。またレ−ザ−スキャナ２０をスキャナ架台２２上に
前後上下左右に移動可能に載置する。更にバックボ−ド
１０はレ−ザ−光が当たったとき反射して形状が計測で
きるように黒色、またはそれに近い色で構成することに
より、レ−ザ−光が反射しない髪の毛と区別できる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は立体加工装置に係り、特に人の顔を三次元的に計測して、その顔を金、白金等の貴金属やプラスチック等のプレ−ト上に立体彫刻し、そのプレ−トを更に時計の文字盤やブレスレット、ペンダント等の身飾品の一面に応用した立体加工装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、被測定物の三次元情報を光投影法、光切断法やその他の方法で測定しする方法や装置が知られている（例えば、実開昭５８−１６２０１１号、特公平６ −２９７０９号）。そしてこのデ−タを利用して、例えば鋼管端部に形成される面取りが正常であるかどうか、或は製造された製品が規格通りに製造されているかどうかを被測定物に接触しないで三次元的に判定する不良品検査や、製品の表面粗さを測定する測定器等に利用されている。そこで、本出願人は先にその被測定物に接触しないで立体計測できるこれらの装置を利用して、人の顔を三次元的に計測し、その計測デ−タを用いてコインの一面にその人の顔を正確に彫刻する自動彫刻装置を提案した（特開平２−３０３９００号）。この出願では、２台の工業用テレビジョンカメラにより人の顔を計測し、顔と２台の工業用テレビカメラとの角度の違いによって両者間の距離を求め、それにより顔の凹凸を計測するものであった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、計測するためには顔の位置が一定でなければならず、そのために従来は顔の映るモニ−タ画面に中心線を引き、被測定者自らがその線に所定時間合わせる構造であった。この為子供や老人等には合わせづらく、また商品としては不親切な面があった。更に従来のレ−ザ−光を用いた三次元計測装置は、被測定物に反射したレ−ザ −光によって検知するため被測定物に人の髪の毛等、レ−ザ−光に反射しない部分があると、レ−ザ−光に反射しない背景と区別つかないため計測ができない欠点があった。そこで、本考案は被測定物の人がある程度任意に所定の位置に着いても充分に測定でき、且つ髪の毛も綺麗に検知できて、人の顔をプレ−ト上に立体加工できる立体加工装置を提供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため、本考案における立体加工装置は、位置決め手段により人の顔を所定の位置に固定し、レ−ザ−スキャナをスキャナ架台上に前後上下左右に移動可能に載置し、そのレ−ザ−スキャナ内に設けた２つのレ−ザ−光投射部から投射されたレ−ザ−光により人の顔の輪郭を三次元的に計測し、その計測されたデ−タをコンピュ−タで画像処理し、更に画像処理されたデ−タにより人の顔を三次元彫刻機でプレ−ト上に立体加工するものである。位置決め手段としては所定の位置に固定されたバックボ−ドを用いると、このバックボ−ドに頭、肩等体の一部を接触させることにより、体がぶれず測定誤差が小さい利点がある。特に小さい子供の場合、頭を動かさないでじっとしていることが難しいためこのバックボ−ドに頭をつけることにより頭を固定できる利点がある。このバックボ−ドは、レ−ザ−光が当たったとき反射しない髪の毛と区別できるように反射する部材とする。また自然光や部屋の照明等の光が乱反射しないように黒色、またはそれに近い色とする。更に、バックボ−ドに凹部を設け、その凹部に人の肩を嵌めることにより位置決めしてもよい。

【０００５】

【作用】

上記のように構成された本考案の立体加工装置によれば、被測定物の人が所定の位置につきバックボ−ドの凹部に肩を嵌めて位置決めした後、オペレ−タがその人にあった位置にレ−ザ−スキャナを移動させる。そして、２つのレ−ザ−光投射部からレ−ザ−光を投射すると、各レ−ザ−光は顔に反射してその２つの反射角度からその凹凸を検知し、顔の立体形状を測定する。また髪の毛はレ−ザ−光が反射されないが、背景のバックボ−ドは反射され、且つこのバックボ−ドと人の顔は距離が離れているので充分区別し得るため、レ −ザ−光に反射されない部分は髪の毛と認定することにより、人の顔を正確に三次元計測できる。そのデ−タに三次元計測に基づき人の顔を三次元彫刻機でプレ−ト上に立体加工する。更にその人の顔を彫刻したプレ−トを、時計の文字盤、或はブレスレット、ペンダント等の一面に応用するものである。

【０００６】

【実施例】

以下本考案の実施例を図面に基いて説明する。図１は本考案の立体加工装置の一例を示すブロック図で、この図において符号１０は被測定物の人を正確に計測できるように人を所定の位置に固定するための位置決め手段、２０は人の顔の輪郭をレ−ザ−光で三次元で計測できる三次元測定器、３０はその三次元測定器２で計測されたデ−タを画像処理するコンピュ− タ、４０は画像処理されたデ−タに基づき所望のプレ−ト５０上に測定した人の顔をそのまま立体加工できる三次元彫刻機で、そのプレ−ト５０を利用して例えば時計の文字盤に応用することができる。

【０００７】図２は位置決め手段１０としてのバックボ−ドと、三次元測定器２０としてのレ−ザ−スキャナとの関係を示す斜視図である。一般に被測定者は所定の位置にある椅子１１に座ってもらっても、前かがみの姿勢や後ろにそり返って座る等、その座り方によって顔の位置が異なることがある。このため被測定者自ら所定の位置に顔を持ってくる必要があった。そこで、本考案は、被測定者が寄りかかれる位置にバックボ−ド１０を任意の手段で固定１２し、そのバックボ−ド１０に頭、肩等体の一部を接触させることによって位置決めさせる。或はそのバックボ−ド１０に凹部１３を設け、その凹部１３に被測定者Ｐの肩を嵌めてもらうことにより被測定者個人個人による位置のずれを解消したものである。尚凹部１３を設けて肩を位置決めした場合でも、バックボ−ドに頭や体の一部を接触させて固定しても良いことは当然である。

【０００８】三次元測定器２０は任意であるが、例えば市販されている株式会社浜野エンジニアリング製の「ボクセラン（商品名）」を利用してもよい。実施例では１台の工業用テレビジョンカメラ（不図示）と、２つのレ−ザ−光投射部２１を備えたレ−ザ−スキャナを例示した。またこのレ−ザ−スキャナ２０は、スキャナ架台２２に対し、前後上下左右に移動できるように構成されている。この前後上下左右に移動できる手段としてはスキャナ架台２２そのものにキャスタ等を設けてもよいが、図示例はステッピングモ−タ等を用いて、ベ−ス２３金具を２本のア−ム２４・２４上を摺動して前後に移動可能に設けると共に、そのベ−ス金具２３とア−ム２４が一体となってスキャナ架台２２の上面の溝２５上を左右に移動可能にしたものである。また上下の移動はレ−ザ−スキャナ２０を支える支柱２６の上下動による。

【０００９】次に本考案の立体加工装置を用いて貴金属面に人の顔を三次元的に彫刻する方法について図３を用いて説明する。図３は、バックボ−ド１０、レ−ザ−スキャナ２０、コンピュ−タ３０、彫刻機４０、オペレ−タ用の操作ボ−ド等を１つのユニット内にコンパクトに収納した場合の概略図で、まず被測定者Ｐがバックボ−ド１０の前の椅子１１に座り、バックボ−ド１０に体の一部を接触させる及び／またはバックボ−ド１０の凹部１３に肩を嵌めてもらう。

【００１０】次にオペレ−タは、モニタ−画面３１上の測定可能な範囲を示す２本の線３２・３２の間に被測定者Ｐの顔が映るようにレ−ザ−スキャナ２０をスキャナ架台２２上で前後上下左右に移動させる。その後２つのレ−ザ−光投射部２１からレ −ザ−光を投射して計測を開始する。このとき顔の部分へのレ−ザ−光Ａは、反射してモニタ−画面３１上のＸのように表示され、バックボ−ド１０へのレ−ザ−光Ｂは、Ｙのように表示される。ところが、髪の毛の部分に当たるレ−ザ−光Ｃは、反射されないためモニタ−画面でＺのように表示されないが、顔とバックボ−ドとの間で表示されない部分を髪の毛と推定すれば髪の毛も検知できるようになる。尚バックボ−ド１０外へのレ−ザ−光Ｄも反射されないが、バックボ−ド１０外なので、髪の毛と区別することができる。このように検知された画像は、光の影響や乱反射等によってデ−タの一部が欠けたりすることがあるのでその場合は必要な補正を行い、また後述の各種プレ− トの形状に合わせてデ−タを拡大、縮小する等の操作を行った後、その画像処理されたデ−タをコンピュ−タ画面３３でチェックし、フロッピィ−ディスクに記憶させたのち、三次元彫刻機４０でプレ−ト５０上に計測した人Ｐの顔そのままを立体加工するものである。尚モニタ−画面３１を用いずにコンピュ−タ画面３３で処理してよいのは当然である。１４は被測定者Ｐの正面に設けたモニタ−画面で、被測定者Ｐ自身で自分がどのように映っているか確かめるために設置したが、被測定者Ｐによっては気が散って頭が動く場合等には、モニタ−画面１４は除いてもよい。またプレ−トとしては主として金、銀、プラチナ等の貴金属板を用いるものであるが、必要に応じてガラスやプラスチック、或は墓石等の石、位牌等の木でも利用できる。更にプレ−トの形状も、丸、楕円、正方形・長方形等の四角形、菱形、星形、六角形・八角形等の多角形等可能である。

【００１２】このプレ−トを例えば図４に示すように、時計の文字盤として、或は図５に示すようにブロ−チの片面に利用すれば、その人だけの、世界でたった一つのオリジナル製品が得られる利点がある。その他このプレ−トは、ペンダント、ブロ−チ、ブレスレット、指輪、腕時計、置時計、堤時計、電気スタンド、タイピン、カフス、バンド、ボタン、ゴルフマ−カ−等広範囲に利用でき、本人、または恋人、親、師匠等その人にとって重要な人の顔そっくりなプレ−トを持っていたい製品ならどんなものでも利用できる。

【００１３】更に図３に示すように、バックボ−ド１０、レ−ザ−スキャナ２０、コンピュ −タ３０、彫刻機４０、オペレ−タ用の操作ボ−ド等を１つのユニット内にコンパクトに収納すれば、そのユニットを各種の展覧会場、イベント広場、遊園地、テ−マパ−ク、結婚式場、空港、デパ−トの屋上等に建てることにより、誰でも簡単に利用できる利点がある。

【００１４】

【考案の効果】

本考案の立体加工装置は、レ−ザ−光投射部から投射されたレ−ザ−光により人の顔の輪郭を三次元的に計測する際、位置決め手段を用いて被測定物である人の顔を固定したので正確に計測できる。またレ−ザ−スキャナをスキャナ架台上で前後上下左右に移動可能にしたので、オペレ−タがレ−ザ−スキャナを移動させることにより被測定者自ら合わせる必要がなく、小さな子供や老人でも利用できる利点がある。位置決め手段として所定の位置に固定されたバックボ−ドを用いると、それに寄りかかるだけで誰でも簡単に位置決めできる。またこのときバックボ−ドに凹部を設け、その凹部に人の肩を嵌めれば固定し易い利点がある。更にバックボ−ドをレ−ザ−光が当たったとき反射して形状が計測できるように黒色、またはそれに近い色で構成すれば、顔と背景のバックボ−ドを検知できる。このため従来レ−ザ−光が反射しない髪の毛と背景とを区別できないため計測できなかった人の顔を、顔とバックボ−ドとの間にあって反射しないものを髪の毛と推定することにより、正確に検知できるようになる利点がある。

【図面の簡単な説明】

【第１図】図１は本考案の立体加工装置の一例を示すブ
ロック図である。

【第２図】図２は位置決め手段１０としてのバックボ−
ドと、三次元測定器２０としてのレ−ザ−スキャナとの
関係を示す斜視図である。

【第３図】図３は、バックボ−ド１０、レ−ザ−スキャ
ナ２０、コンピュ−タ３０、彫刻機４０、オペレ−タ用
の操作ボ−ド等を１つのユニット内にコンパクトに収納
した場合の概略図である。

【第４図】図４はプレ−トを時計の文字盤に利用した場
合の斜視図である。

【第５図】図５はプレ−トをブロ−チの片面に利用した
場合の斜視図である。

【符号の説明】

１０位置決め手段２０三次元計測器３０コンピュ−タ４０三次元彫刻器５０プレ−ト

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号庁内整理番号ＦＩ技術表示箇所Ｇ０６Ｔ 7/00

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】位置決め手段により人の顔を所定の位置に
固定し、レ−ザ−スキャナをスキャナ架台上に前後上下
左右に移動可能に載置し、そのレ−ザ−スキャナ内に設
けた２つのレ−ザ−光投射部から投射されたレ−ザ−光
により人の顔の輪郭を三次元的に計測し、その計測され
たデ−タをコンピュ−タで画像処理し、更に画像処理さ
れたデ−タにより人の顔を三次元彫刻機でプレ−ト上に
立体加工することを特徴とする立体加工装置。
【請求項２】位置決め手段は所定の位置に固定されたバ
ックボ−ドである請求項１記載の立体加工装置。
【請求項３】バックボ−ドはレ−ザ−光が当たったとき
反射して形状が計測できるように黒色、またはそれに近
い色で構成されている請求項１または２記載の立体加工
装置。
【請求項４】バックボ−ドに凹部を設け、その凹部に人
の肩を嵌めることにより位置決めする請求項１、２また
は３記載の立体加工装置。