JP3016027B1 - 省エネ建物 - Google Patents

省エネ建物

Info

Publication number
JP3016027B1
JP3016027B1 JP11102137A JP10213799A JP3016027B1 JP 3016027 B1 JP3016027 B1 JP 3016027B1 JP 11102137 A JP11102137 A JP 11102137A JP 10213799 A JP10213799 A JP 10213799A JP 3016027 B1 JP3016027 B1 JP 3016027B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat storage
air
energy
wall
storage tank
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP11102137A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000291171A (ja
Inventor
安江 中田
良夫 金井
Original Assignee
サンキ・システムプロダクト株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by サンキ・システムプロダクト株式会社 filed Critical サンキ・システムプロダクト株式会社
Priority to JP11102137A priority Critical patent/JP3016027B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3016027B1 publication Critical patent/JP3016027B1/ja
Publication of JP2000291171A publication Critical patent/JP2000291171A/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B10/00Integration of renewable energy sources in buildings
    • Y02B10/20Solar thermal
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/40Solar thermal energy, e.g. solar towers

Landscapes

  • Building Environments (AREA)

Abstract

【要約】 【課題】 壁を含めてハウス躯体を蓄熱放熱体として利
用することで、コンクリートの蓄熱性を生かし、建物内
全体を輻射熱により温め、または、冷やして、快適な環
境を作り出すことができる。 【解決手段】 太陽熱集熱装置5を設け、建物4の躯体
である床版6および壁7を鉄筋コンクリート製とすると
ともに、その厚さを30cm程度以上とし、かつ、内部に前
記太陽熱集熱装置5に連通する空気流路11を確保し、ま
た、屋内仕上げ面を打放しとすることで蓄熱放熱体とし
て利用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パッシブソーラハ
ウス等の省エネ(省エネルギー)建物に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】太陽熱を利用するパッシブソーラハウス
には種々の提案がなされてるが、基本的には例えば実開
昭62−63622 号公報にもあるが、図6に示すように屋根
等に箱体もしくは金属製屋根板直下に勾配を有する空気
流路を形成した太陽熱集熱装置1を設け、この太陽熱集
熱装置1からの加熱空気をダクト3を介して蓄熱槽2に
取入れて溜め、蓄熱槽2からの加熱空気を室内に取り入
れて暖房に利用する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように太陽熱を利
用して加熱した空気を室内に送り込むのでは、室内全体
が暖房効果を得るには室内の対流が効率的におこなわれ
ることが必要であり、また、室内が複数に分断される場
合にはその数だけの空気吹き出し口を設けるなど設備的
にも面倒なものとなる。
【0004】そのため、上下階で部屋を吹き抜け構造と
するなど特殊な仕様を余儀なくされることもある。
【0005】なお、図示は省略するが、蓄熱槽2の代わ
りに土間コンクリート等を蓄熱体として利用するもの
が、特開平3-134435号公報、実開平4-90855 号公報など
にあるが、これらも前記と同様な欠点を有する。
【0006】本発明の目的は前記従来例の不都合を解消
し、壁を含めてハウス躯体を蓄熱放熱体として利用する
ことで、コンクリートの蓄熱性を生かし、建物内全体を
輻射熱により温め、または、冷やして、快適な環境を作
り出すことができ、無駄な仕上げをなくしてコストの低
減も実現できる省エネ建物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するため、第1に、太陽熱集熱装置、暖房装置、冷房装
置等の加熱または冷熱空気源をいずれか1個を選択して
または組み合わせて設け、建物躯体である床版および壁
を鉄筋コンクリート製とするとともに、その厚さを30cm
程度以上とし、かつ、内部に前記加熱または冷熱空気源
に連通する空気流路を確保し、また、屋内仕上げ面を打
放しとすることで蓄熱または蓄冷放熱体として利用する
こと、第2に、建物躯体である屋根天井も鉄筋コンクリ
ート製とするとともに、内部に太陽熱集熱装置に連通す
る空気流路を確保し、また、屋内仕上げ面を打放しとす
ることで蓄熱放熱体として利用することを要旨とするも
のである。
【0008】第3に、地下に蓄熱槽を設け、太陽熱集熱
装置からの送気管をこの蓄熱槽に連結し、蓄熱槽からの
送気管を床版および壁の空気流路に連通させること、第
4に、床版および壁内部の空気流路は切替えダンパーを
介して屋外への排気管と蓄熱槽への帰還流路管に接続す
ること、第5に、蓄熱槽への帰還流路管には暖房装置か
らの送気管を接続すること、第6に、梁高、柱径も床版
および壁の厚さ内に収まる寸法とすること、第7に、蓄
熱槽は鉄筋コンクリート製の地下ピットであり、その内
部に砕石等で蓄熱床を形成し、また、この地下ピットの
下方に砕石土中層を形成し、この砕石土中層と蓄熱槽と
を空気吸い上げ管で連結すること、第8に、外気取り入
れ若しくは冷気装置からの送気流路管を切替えダンパー
を介して分岐し、そのうちの一つを蓄熱槽に、他の一つ
を床版および壁内部の空気流路に直接接続させることを
要旨とするものである。
【0009】請求項1記載の本発明によれば、暖房を行
う場合は、太陽熱集熱装置で得られた加熱空気を蓄熱槽
に取入れて溜めてから、もしくは、蓄熱槽を通過させ
て、または、蓄熱槽を通過させないで、建物躯体である
床版および壁に流すことで、床版および壁を蓄熱発熱体
として作用させ、その輻射熱で暖房を行うことができ
る。
【0010】人が暖かさを感じるのは空気の温度からだ
けでなく、壁、天井、そして床の温度からも同様に感じ
られる。このように壁面や床面全体での輻射熱の暖房に
より、室内の空気温度が低くても、心地良い暖かさを感
じることができる。また、暖房放熱器を用いる場合で
も、その燃料コストを節約することが可能である。
【0011】さらに、上下階に部屋が分かれる場合で
も、壁自体は連続しているので、同じような暖かさを得
ることができる。
【0012】また、仕上げはコンクリートの打放しとす
ることで低コストの建物とすることができる。
【0013】請求項2記載の本発明によれば、前記作用
に加えて、屋根天井からの輻射熱で暖房を行うことがで
きる。
【0014】請求項3記載の本発明によれば、太陽熱集
熱装置からの加熱空気を地下の蓄熱槽に導くことでここ
に蓄熱させ、必要な温度まで高めた上で、または、日射
の変化に影響されずに安定した状態で床版および壁の空
気流路に送り込むことができる。
【0015】請求項4記載の本発明によれば、床版およ
び壁を温めた空気はこれを屋外へ排気する場合と、蓄熱
槽へ帰還させる場合とに使い分けでき、特に蓄熱槽へ帰
還させる場合には蓄熱槽と床版および壁とを循環させる
ことで安定かつ継続して床版および壁を温めることがで
きる。
【0016】請求項5記載の本発明によれば、暖房装置
は早朝等太陽熱集熱装置で十分な加熱空気を得られない
場合の補助手段として使用して、安定して加熱空気を蓄
熱槽へ送り込むことができる。
【0017】請求項6記載の本発明によれば、床版およ
び壁を蓄熱放熱体として利用することに関連して、梁
高、柱径も床版および壁の厚さ内に収めることで、柱や
梁が室内にでないですみ、すっきりとした部屋となり、
遮音性、耐震性にも優れた構造となる。さらに、壁・天
井面いずれも凹凸がないため、箱型のタイプとなり、リ
フォームも簡単となる。
【0018】請求項7記載の本発明によれば、蓄熱槽は
鉄筋コンクリート製地下ピットであり、下方に砕石土中
層を形成することで、地中の温度との調整ができる。特
に、夏期等で冷房を必要とする場合には、外気をこの蓄
熱槽に取り入れ、そのままでは地中温度よりも高い場合
は地中の温度との調整を行ってから床版および壁の空気
流路へ送り込む。
【0019】請求項8記載の本発明によれば、冷房を必
要とする場合で、外気では十分な冷気を得られない場合
でも冷気装置での人工冷気を得てこれを蓄熱槽に送り込
み、ここに蓄冷させてから、もしくは蓄熱槽を経由させ
ずに直接床版および壁の空気流路に送り込み、床版およ
び壁を冷やすことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面について本発明の実施
の形態を詳細に説明する。図1は本発明の省エネ建物の
概念説明図、図2は同上第1実施形態の縦断側面図、図
3は第2実施形態の地下ピットの平面図、図4は多層階
建物の場合の縦断側面図である。
【0021】図中5は太陽熱集熱装置で、これには種々
の形態のものが考えられるが、一例として上面をガラス
等の透明板で閉塞した箱体内に被加熱板体としての金属
板を配設し、その上下に空気流路を形成して太陽の直射
光で加熱された金属板を空気流路を流れる空気が触れる
ことで、この空気流路が加熱されるタイプのものでああ
る。
【0022】他の一例として屋根板を被加熱板体として
利用することもあり、この場合は屋根板直下に勾配を有
する空気流路を形成する。
【0023】図中4は鉄筋コンクリート製の建物で、躯
体である床版(スラブ)6および壁7、屋根天井8のい
ずれも鉄筋コンクリート製とするとともに、その厚さを
30cm程度以上とし、また、屋内側および屋外側の表面仕
上げ面を打放しとする。なお、床版(スラブ)6には薄
いビニタイル、コルクタイル、カーペットタイル等の表
面材を貼着することを妨げない。
【0024】建物4はパネル構造として壁7に構造的強
度を持たせる場合、もしくは柱・梁によるラーメン構造
として壁7に構造的強度を期待しない場合のいずれの構
造形式も採用し得るが、柱・梁を設けれる場合でも、図
5に示すようにこれら柱9と梁10は梁高、柱径も床版6
および壁7の厚さ内に収めて、内外に突出しないように
した。
【0025】そして床版(スラブ)6および壁7内には
空気流路11を形成する。かかる空気流路11の形成は、床
版(スラブ)6および壁7のコンクリート打設の際に熱
伝導性のよい合成樹脂製または金属製の配管を埋込んで
形成する場合と、メッシュ金属等でコンクリートが回り
込まないようにして形成する場合等が考えられる。合成
樹脂製配管にはフレキシブル管が好適である。
【0026】また、床版(スラブ)6および壁7はその
厚さを前記のごとく30cm程度以上(25cm以上を含む)と
するために、厚さ方向に鉄筋格子を並列させるダフル配
筋とし、前記空気流路11はこの鉄筋間に形成する。ま
た、空気流路11は適宜間隔で床版(スラブ)6および壁
7に設けるものとする。
【0027】本発明の建物4は壁7や屋根天井8の屋外
側に断熱性のある化粧材を貼ることを妨げるものではな
い。このようにすることで屋外側への放熱が押さえら
れ、より効果的なものとなる。また、壁7内に空洞とし
ての空気流路11を形成する場合に、この空洞部分の屋外
側面に断熱材は配設することもある。
【0028】建物4の地下部分に鉄筋コンクリート製の
ピット12と蓄熱槽としての蓄熱ピット13を形成した。こ
のうち、蓄熱ピット13は図4にも示すように、壁面およ
び天井面を発泡合成樹脂保温材14aで被覆し、内部に砕
石(50φ程度、空洞率30%程度)等で蓄熱床15を形成
し、この蓄熱床15の上面も発泡合成樹脂保温材14bで被
覆した。
【0029】前記発泡合成樹脂保温材14bを貫通してポ
リエチレン被覆鋼管による通気管16を蓄熱床15とその上
方の蓄熱ピット13の空間内とに渡るように配設した。
【0030】さらに、蓄熱ピット13の下方に砕石土中層
17を形成し、この砕石土中層17と蓄熱ピット13の蓄熱床
15の上方空間とをファン18aを備えた空気吸い上げ管18
で連結する。この空気吸い上げ管18もポリエチレン被覆
鋼管によるものとし、その底部には脱臭、湿気防止の目
的で木炭19を配設した。
【0031】ピット12もその底面を発泡合成樹脂保温材
14aで被覆し、ファン20と整流板21を配設した熱源調整
機22をこのピット12内に設置し、蓄熱ピット13の空間部
と熱源調整機22を送気管(ダクト)23aで連結する。送
気管(ダクト)23aにはオン・オフ用の制御弁30bを設
ける。
【0032】建物4の上方にもファン20と整流板21を配
設した吸引調整機24を設け、この吸引側を建物4内に開
口する。さらに、熱源調整機22と吸引調整機24との間を
前記床版(スラブ)6および壁7内の空気流路11が連結
する。
【0033】図4に示すように建物4が複数階になる場
合、床版(スラブ)6は地上階のものと、2階のものと
のように複数ものとなるが、かかる上下階の床版6、お
よび屋根天井8の各空気流路11への送気は、放熱の行わ
ない独立経路として断熱性のある配管(ダクト)で個別
に行う。これは上下階の床版6、および屋根天井8の空
気流路11を共通配管で一連に連続させてしまうと下部階
のみが多く蓄熱され、上部階ではほとんど蓄熱が行われ
ないということを防ぐためである。なお、壁7内の空気
流路11と屋根天井8の空気流路11は連続させた。
【0034】吸引調整機24からの送気管(ダクト)23b
は切替えダンパー25aを介して屋外への排気管(ダク
ト)26と蓄熱ピット13への帰還流路管(ダクト)27に接
続させ、また、太陽熱集熱装置5からの送気管(ダク
ト)23cもこの帰還流路管(ダクト)27に接続させる。
【0035】太陽熱集熱装置5からの送気管(ダクト)
23cは帰還流路管(ダクト)27との合流部分よりも流入
側に切替えダンパー25bを設け、この切替えダンパー25
bに屋外への排気管(ダクト)28を接続した。
【0036】さらに、帰還流路管(ダクト)27に暖房装
置29からの送気管(ダクト)23dを接続する。この送気
管(ダクト)23dにはオン・オフ用の制御弁30bを設け
る。また、帰還流路管(ダクト)27に切替えダンパー25
cを設け、該切替えダンパー25cと熱源調整機22とを送
気管(ダクト)23eで連結した。
【0037】冷房装置31からの送気管(ダクト)23fを
蓄熱ピット13の空間内に連結し、送気管(ダクト)23f
の途中にオン・オフ用の制御弁30cと切替えダンパー25
d、25eを設け、切替えダンパー25dには外気開放管
(ダクト)32を接続し、切替えダンパー25eと熱源調整
機22とを送気管(ダクト)23gで連結した。
【0038】建物4の壁7を内外に貫通して自然給気口
33と自然排気口34を設けた。これら自然給気口33と自然
排気口34は建物4の室内を自然換気する。
【0039】前記熱源調整機22と吸引調整機24のファン
20の電源は、太陽電池35、風力発電器36、商用電源37等
から得るものとした。図中38は蓄電池である。
【0040】第2実施形態として図3に示すように蓄熱
ピット13の下方に形成する砕石土中層17は平面的に大き
なものとし、その中に帰還流路管(ダクト)27の延設管
27aを通すようにした。この延設管27aには銅管等の熱
伝導性のよいものを使用し、その先端は蓄熱床15中に開
口する。
【0041】砕石土中層17の底部には脱臭、湿気防止の
目的で木炭19を配設したのは前記第1実施形態と同じで
ある。
【0042】次に、使用法について説明する。冬期にお
いて暖房を必要とする場合、太陽熱集熱装置5を利用す
る。日射があり、太陽熱集熱装置5で加熱された空気は
送気管(ダクト)23cから帰還流路管(ダクト)27に合
流し、蓄熱ピット13に送り込まれる。これは図示は省略
するが、太陽熱集熱装置5が所有するファンもしくは別
途ファンを設けて、行ってもよいし、熱源調整機22のフ
ァン20の吸引力を利用してもよい。
【0043】このようにして加熱空気は蓄熱ピット13に
溜められ、熱源調整機22を経て床版(スラブ)6および
壁7内の空気流路11へ送り込まれる。
【0044】また、前記太陽熱集熱装置5で加熱された
空気を送気管(ダクト)23cから帰還流路管(ダクト)
27に合流させ、蓄熱ピット13を通さずに送気管(ダク
ト)23eを経由して熱源調整機22を経て直接床版(スラ
ブ)6および壁7内の空気流路11へ送り込むようにする
ことも可能である。いずれを選択するかは、その時の太
陽熱集熱装置5の稼動状況による。
【0045】床版(スラブ)6および壁7は加熱空気で
温められ、蓄熱発熱体としてその輻射熱で暖房を行う。
【0046】その後、加熱空気は吸引調整機24を経由し
て排気管(ダクト)26で屋外へ放出する場合と、帰還流
路管(ダクト)27で蓄熱ピット13へ戻し、再度、床版
(スラブ)6および壁7へ送り込む場合とを適宜状況に
応じて選択する。
【0047】また、日射がなく太陽熱集熱装置5で十分
な加熱空気が得られない場合には、暖房装置29を運転
し、これをここで得られた加熱空気を蓄熱ピット13を経
由して、または、直接に床版(スラブ)6および壁7内
の空気流路11へ送り込む。
【0048】なお、夜間においては太陽熱集熱装置5で
加熱空気が得られないが、昼間に床版(スラブ)6およ
び壁7に蓄熱された分が夜間でも放熱を続け、暖房を継
続できる。
【0049】さらに、蓄熱ピット13では単に加熱空気を
溜めるだけでなく、通気管16を経由して蓄熱床15に加熱
空気の熱を蓄熱させることも可能である。
【0050】また、蓄熱ピット13では砕石土中層17を利
用して、地中の温度との調整ができる。蓄熱ピット13内
への空気が十分加熱されていない場合、地中温度で温
め、また、蓄熱ピット13内への空気が暑過ぎる場合、地
中温度で冷やす。これにはファン18aを作動させる。
【0051】夏期の場合、太陽熱集熱装置5からの送気
管(ダクト)23cは排気管(ダクト)28に接続し、加熱
空気は屋外へ捨てる。
【0052】夜間等の冷たい外気を外気開放管(ダク
ト)32から取り入れ、蓄熱ピット13へ送り込み、その
後、熱源調整機22を経て床版(スラブ)6および壁7内
の空気流路11へ送り込む。または、送気管(ダクト)23
gを経由して直接床版(スラブ)6および壁7内の空気
流路11へ送り込む。これにより床版(スラブ)6および
壁7は冷やされる。
【0053】また、外気のみでは十分な冷気を得られな
い場合、蓄熱ピット13では空気吸い上げ管18で砕石土中
層17の温度との調整を行い、適宜な温度としてから床版
(スラブ)6および壁7内の空気流路11へ送り込む。
【0054】さらに、これでも十分な冷気を得られない
場合、冷房装置31を運転し、人工的な冷気を蓄熱ピット
13へ送り込み、その後、熱源調整機22を経て床版(スラ
ブ)6および壁7内の空気流路11へ送り込み、または、
送気管(ダクト)23gを経由して直接床版(スラブ)6
および壁7内の空気流路11へ送り込み、これにより床版
(スラブ)6および壁7を冷やすこともできる。
【0055】このように建物4はコンクリートの熱容量
の大きさがそのまま季節ごとに室外温度に合わせた熱調
整温風が蓄熱層として、蓄熱し室内温度差を最小限に止
めることができる。
【0056】より省エネ効果を高めるためには、南面の
開口部は大きく、夏は直照熱(へいさねつ)の日除けテ
ント等の養生設備を設け、北面は開口部を小さくする。
【0057】また、室内は閉鎖的空間となるので冬の暖
房・雨期の雨など結露現象からカビ等の発生のおそれも
あるが、自然給気口33と自然排気口34で建物4の室内の
自然換気を促進させる。
【0058】
【発明の効果】以上述べたように本発明の省エネ建物
は、壁を含めてハウス躯体を蓄熱放熱体として利用する
ことで、コンクリートの蓄熱性を生かし、建物内全体を
輻射熱により温め、または、冷やして、快適な環境を作
り出すことができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の省エネ建物の概念説明図である。
【図2】本発明の省エネ建物の第1実施形態の縦断側面
図である。
【図3】本発明の省エネ建物の第2実施形態の地下ピッ
トの縦断側面図である。
【図4】本発明の省エネ建物の多層階建物の場合の縦断
側面図である。
【図5】本発明の省エネ建物の柱、梁と壁との関係を示
す説明図である。
【図6】従来例を示す縦断側面図である。
【符号の説明】
1…太陽熱集熱装置 2…蓄熱槽 3…ダクト 4…建物 5…太陽熱集熱装置 6…床版 7…壁 8…屋根天井 9…柱 10…梁 11…空気流路 12…ピット 13…蓄熱ピット 14a,14b…発泡
合成樹脂保温材 15…蓄熱床 16…通気管 17…砕石土中層 18…空気吸い上げ
管 18a…ファン 19…木炭 20…ファン 21…整流板 22…熱源調整機 23a〜23g…送気
管(ダクト) 24…吸引調整機 25a〜25e…切替
えダンパー 26…排気管(ダクト) 27…帰還流路管
(ダクト) 27a…延設管 28…排気管(ダクト) 29…暖房装置 30a〜30c…制御弁 31…冷房装置 32…外気開放管 33…自然吸気口 34…自然排気口 35…太陽電池 36…風力発電器 37…商用電源 38…蓄電池
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04B 1/74 F24J 2/42

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 太陽熱集熱装置を設け、建物躯体である
    床版および壁を鉄筋コンクリート製とするとともに、そ
    の厚さを30cm程度以上とし、かつ、内部に前記太陽熱集
    熱装置に連通する空気流路を確保し、また、屋内仕上げ
    面を打放しとすることで蓄熱放熱体として利用すること
    を特徴とした省エネ建物。
  2. 【請求項2】 建物躯体である屋根天井も鉄筋コンクリ
    ート製とするとともに、内部に太陽熱集熱装置に連通す
    る空気流路を確保し、また、屋内仕上げ面を打放しとす
    ることで蓄熱放熱体として利用する請求項1記載の省エ
    ネ建物。
  3. 【請求項3】 地下に蓄熱槽を設け、太陽熱集熱装置か
    らの送気管をこの蓄熱槽に連結し、蓄熱槽からの送気管
    を床版および壁の空気流路に連通させる請求項1記載の
    省エネ建物。
  4. 【請求項4】 床版および壁内部の空気流路は切替えダ
    ンパーを介して屋外への排気管と蓄熱槽への帰還流路管
    に接続する請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の
    省エネ建物。
  5. 【請求項5】 蓄熱槽への帰還流路管には暖房装置から
    の送気管を接続する請求項1ないし請求項4のいずれか
    に記載の省エネ建物。
  6. 【請求項6】 梁高、柱径も床版および壁の厚さ内に収
    まる寸法とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記
    載の省エネ建物。
  7. 【請求項7】 蓄熱槽は鉄筋コンクリート製の地下ピッ
    トであり、その内部に砕石等で蓄熱床を形成し、また、
    この地下ピットの下方に砕石土中層を形成し、この砕石
    土中層と蓄熱槽とを空気吸い上げ管で連結する請求項1
    ないし請求項6のいずれかに記載の省エネ建物。
  8. 【請求項8】 外気取り入れ若しくは冷気装置からの送
    気流路管を切替えダンパーを介して分岐し、そのうちの
    一つを蓄熱槽に、他の一つを床版および壁内部の空気流
    路に直接接続させる請求項1ないし請求項7のいずれか
    に記載の省エネ建物。
JP11102137A 1999-04-09 1999-04-09 省エネ建物 Expired - Fee Related JP3016027B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11102137A JP3016027B1 (ja) 1999-04-09 1999-04-09 省エネ建物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11102137A JP3016027B1 (ja) 1999-04-09 1999-04-09 省エネ建物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP3016027B1 true JP3016027B1 (ja) 2000-03-06
JP2000291171A JP2000291171A (ja) 2000-10-17

Family

ID=14319390

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11102137A Expired - Fee Related JP3016027B1 (ja) 1999-04-09 1999-04-09 省エネ建物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3016027B1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN117366651A (zh) * 2023-12-08 2024-01-09 山西迪安普特科技有限公司 一种利用太阳能的建筑供暖装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN117366651A (zh) * 2023-12-08 2024-01-09 山西迪安普特科技有限公司 一种利用太阳能的建筑供暖装置
CN117366651B (zh) * 2023-12-08 2024-03-12 山西迪安普特科技有限公司 一种利用太阳能的建筑供暖装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000291171A (ja) 2000-10-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20100198414A1 (en) Systems and methods for controlling interior climates
PL183921B1 (pl) Urządzenie energetyczne dla budynków
JP5432240B2 (ja) 新規なサステナブル建築モデル
WO2011033325A1 (en) Cooling, heating, surface-radiating and air exchanging building system with low energy consumption for energy-saving houses with increased passive quality
JPH0348299B2 (ja)
JP3016027B1 (ja) 省エネ建物
JP2954872B2 (ja) 家 屋
JP2935942B2 (ja) 家 屋
JP3150126U (ja) エコハウス
JPH1068178A (ja) 家 屋
JPH09280665A (ja) 家 屋
JPH06299712A (ja) 家 屋
JP2810935B2 (ja) 家 屋
JPH0634487Y2 (ja) 空気循環構法を利用した建築物の壁構造
JP3185552U (ja) 空調システム
JP2719497B2 (ja) 空気循環建物
CN213654013U (zh) 一种节能屋面结构
JP2004076985A (ja) 建物の空調システム
JPH0742265A (ja) ソーラーシステムハウス
JPH06313580A (ja) 家 屋
JP3596907B2 (ja) 温風床暖房装置およびその施工方法
JPH10220810A (ja) 家 屋
JPH04244538A (ja) 熱交換型強制換気式家屋
JPS63263335A (ja) 家屋
JPH09264612A (ja) ソーラーシステムハウス

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081224

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees