JP3015830B2 - 油圧式動力舵取装置 - Google Patents

油圧式動力舵取装置

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JP3015830B2 JP5236799A JP23679993A JP3015830B2 JP 3015830 B2 JP3015830 B2 JP 3015830B2 JP 5236799 A JP5236799 A JP 5236799A JP 23679993 A JP23679993 A JP 23679993A JP 3015830 B2 JP3015830 B2 JP 3015830B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、舵取機構中に配したパ
ワーシリンダ等の油圧アクチュエータを操舵補助力の発
生源とする油圧式の動力舵取装置に関し、更に詳述すれ
ば、前記油圧アクチュエータへの送給油圧を制御する油
圧制御弁の動作を制限する油圧反力部を備えた油圧式の
動力舵取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】油圧式の動力舵取装置は、自動車の舵取
機構中に配されたパワーシリンダ等の油圧アクチュエー
タと、油圧源たる油圧ポンプ及び作動油を収納する油タ
ンクとの間に、舵輪(ステアリングホィール)の操作方
向及び操作量に応じて圧油の給排及び油圧の調節を行う
油圧制御弁を配し、該油圧制御弁から送給される油圧に
より前記油圧アクチュエータが発する油圧力(操舵補助
力)を舵取機構に加えて、舵取りに要する労力負担を軽
減しようとするものである。
【0003】ところで自動車の舵取りは、操向用の車輪
に作用する路面反力に抗して行われるものであり、この
路面反力の大小は、車速の遅速及び操舵角度の大小に夫
々対応することから、停止時及び低速走行時における舵
取り、所謂据え切りに際しては、舵取りのための舵輪操
作に多大の力を必要とする一方、高速走行中における舵
取りは、比較的に小さい力にて行い得る。
【0004】しかし、前述した如き油圧制御弁を備えた
動力舵取装置においては、舵輪に加えられる操舵トルク
と油圧アクチュエータが発生する操舵補助力との間の対
応関係が、入力軸と出力軸とを連結するトーションバー
の捩れ特性により一義的に決定されることから、停止時
及び低速走行時における舵取り、所謂、据え切り時の大
なる路面反力を基準として前記トーションバーを選定し
た場合、高速走行時に舵輪に加わる僅かな力により舵取
りが行われて、直進安定性が損なわれる一方、高速走行
時の小なる路面反力を基準として前記トーションバーを
選定した場合、舵取りに多大の力を要する据え切り時に
十分な操舵補助力が得られないという難点がある。
【0005】このような難点を解消するため、操舵トル
クと操舵補助力との関係を車速に応じて調整すべく車速
の増大及び操舵角度の減少に応じて増大する油圧力を発
生し、油圧制御弁の制御動作、具体的にはトーションバ
ーの捩れに伴って生じるバルブボディーとバルブスプー
ルとの相対角変位を制限する油圧反力部を備えた動力舵
取装置が実用化されている(特開昭62−29470 号公報)
【0006】図9は、一般的な操舵トルクと操舵補助力
との関係の一例を示す説明図である。油圧制御弁は油圧
反力部による反力付加が行われない停止中の大操舵時を
基準とし、舵輪に加わる比較的小さい操舵トルクに応じ
て前述した動作が生じ、大なる操舵補助力が得られるよ
うな特性、即ち、図中にAとして示す特性が得られるよ
うに設定される。
【0007】また図中B特性は、油圧反力部が最大の反
力を発生している状態での高車速時の特性であり、この
場合、舵輪に加わる操舵トルクが前記反力に抗し得るよ
うになるまでは油圧制御弁の動作が生じないことから、
パワーシリンダが発生する操舵補助力が低レベルに維持
される。ソレノイド弁の動作により、油圧反力部への導
入油圧の連続的な変更に応じて、図中に破線にて示す如
く前記A,Bの両特性間の適宜の特性が自動的に実現さ
れ、走行状態に応じた適正な操舵補助が行えるようにな
してある。
【0008】図10は車速とソレノイド電流との関係を示
すグラフであり、横軸に車速を、また縦軸にソレノイド
電流をとって示してある。車速センサにて得た車速に対
してソレノイド電流が図10に示す如きパターンで変化さ
せれば、図9に示す実線A,B又は破線で示した如き所
定の操舵トルク−操舵補助力の関係を得ることが出来る
こととなる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで上述した如き
従来の油圧式動力舵取装置にあっては、ソレノイドバル
ブの制御はコントローラによって行われるが、コントロ
ーラの製品間には特性、具体的にはソレノイドコイルに
対するソレノイド電流検出回路のゲインにばらつきがあ
り、そのままではソレノイド電流の値が図10に示すグラ
フにおいて上, 下方向に変位し、所定の操舵トルク−操
舵補助力の関係を維持出来ないこととなるのである。
【0010】これを調整するため、従来にあってはコン
トローラ組立の仕上げ段階で内部の調整抵抗器を選択設
定し、また制御データを不揮発性メモリに格納してお
き、ソレノイド電流のフィードバックゲインを調整する
技術が提案されている(特開平2−2747号公報, 特開平
3−248960号公報) 。
【0011】しかし前者の方法ではソレノイド電流の値
を細かく正確に目標値に一致させるためには抵抗値の異
なる各種の抵抗器を用意し、ソレノイド電流が目標値と
一致するよう抵抗器を選択設定しなければならず、調整
に長い時間を要し、更に保守点検時にこの調整を行なう
ことは困難を伴う等の問題があった。
【0012】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、コントローラの特性
のばらつきに起因するソレノイド電流を電流目標値に対
し迅速、且つ正確に調整可能とした油圧式動力舵取装置
を提供するにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明に係る油圧式動力
舵取装置は、操舵補助力を発生するパワーシリンダと、
該パワーシリンダに対する圧油を操舵の操作方向及び操
作量に基づき制御する油圧制御弁と、油圧制御弁の動作
を制限する油圧反力部と、操舵トルクと操舵補助力との
関係を調節すべく前記油圧反力部に対する圧油を調節す
るソレノイド弁と、該ソレノイド弁のソレノイド電流を
車速に対応して調節するコントローラとを備えた油圧式
動力舵取装置において、前記コントローラは所定の車速
でのソレノイドに対する目標電流値と、ソレノイドの測
定電流値との差を解消すべく定めた補正係数を格納して
おく不揮発性のメモリと、該メモリに格納してある補正
係数に基づき前記ソレノイドに対する電流値を補正する
演算制御部とを具備することを特徴とする。
【0014】
【作用】本発明にあってはこれによって、コントローラ
内における不揮発性のメモリに補正係数を記憶させてお
くのみで車速に対応した操舵トルク−操舵補助力の関係
設定が可能となり、これに基づき車速に対応したソレノ
イド電流の設定を正確に行い得ることとなる。
【0015】
【実施例】以下本発明をその実施例を示す図面に基づき
具体的に説明する。 (実施例1)図1は本発明に係る油圧式動力舵取装置の
主要構成を示す模式図であり、図中Sはパワーシリン
ダ、Pは油圧ポンプ、4は舵輪の操作方向,操作量に対
応して制御される油圧制御弁である。油圧ポンプPから
の圧油は油圧制御弁4にてパワーシリンダSにおけるピ
ストンの両側の油室に選択的に供給され、操舵補助力を
発生せしめるようになっている。油圧制御弁4には油圧
反力部5が設けられており、各油圧反力部5は油圧ポン
プPからの圧油がソレノイド弁6を通じて付与される。
ソレノイド弁6は車速センサSSからの車速信号に基づい
て制御信号を出力するコントローラ7にて制御される。
即ち、車速センサSSからの車速信号に相応してコントロ
ーラ7にてソレノイド弁6に対するソレノイド電流が制
御され、図9に示す如き操舵トルク−操舵補助力の関係
を車速に対応して適性に設定し、油圧ポンプPからの圧
油がソレノイド弁6を通じて油圧反力部5へ供給され、
油圧制御弁4に車速に対応した油圧反力を付与せしめる
ようになっている。
【0016】図2は、油圧制御弁4、油圧反力部5及び
ソレノイド弁6の具体的な構成を示す要部の縦断面図で
ある。図中2は、中空の入力軸、同じく3は、ピニオン
軸(出力軸)であり、これらは、筒形をなす共通のハウ
ジングHの内に夫々の軸心回りでの回動自在に支承され
ており、入力軸2の中空部に内挿されたトーションバー
21を介して同軸上に連結してある。
【0017】入力軸2の上部は、ハウジングHの上部に
適長突出させてあり、この突出端は舵輪1(図1参照)
に連結されている。またピニオン軸3の下半部には、前
記ピニオン11が形成され、該ピニオン11は、これと軸心
を交叉する態様にてハウジングHの下部に支承された前
記ラック軸12に噛合させてある。即ち、入力軸2及びピ
ニオン軸3、並びに両者を連結するトーションバー21
は、舵輪1を舵取機構に連結する舵輪軸10(図1参照)
の一部をなしている。
【0018】而して、舵輪が回動操作された場合、この
回動は入力軸2及びトーションバー21を介してピニオン
軸3に伝達され、これの下半部のピニオン11と噛合する
ラック軸12の軸長方向の摺動に変換されて舵取りが行わ
れる。このとき、入力軸2とピニオン軸3との間には、
トーションバー21の捩れを伴って舵輪1に加わる操舵ト
ルクに応じた相対角変位が生じる。油圧制御弁4は、こ
の相対角変位を利用して前記パワーシリンダSへの送給
油圧を制御すべく、両軸2,3の連結部に構成されてお
り、ハウジングHに同軸回動自在に内嵌された円筒形の
バルブボディー40と、これに内嵌されたバルブスプール
41とを備えてなる。ピニオン軸3は、入力軸2との連結
側に同軸的に連設された円筒形の延長部30を備えてお
り、前記バルブボディー40は、この延長部30の上端に連
結され、また前記バルブスプール41は、バルブボディー
40の内側に嵌合する入力軸2の外周に一体的に構成され
ている。
【0019】これにより、油圧制御弁4のバルブボディ
ー40はピニオン軸3と、バルブスプール41は入力軸2と
夫々一体的に回転することになり、バルブボディー40と
バルブスプール41との間には、舵輪1の操作に伴って入
力軸2とピニオン軸3との間に生じる相対角変位、即
ち、舵輪1に加えられた操舵トルクの方向及び大きさに
応じた相対角変位が生じる。
【0020】油圧制御弁4は、バルブボディー40とバル
ブスプール41との嵌合周上に、両者の相対角変位に応じ
て相異なる向きに絞り面積を変える2組の絞り部を備え
ており、この油圧制御弁4には、前記油圧ポンプPから
の供給油圧がハウジングHの外側に開口するポンプポー
ト22を経て導入され、また各別の送油路 16a,16b(図1
参照)を介してパワーシリンダSの両シリンダ室に夫々
連通されている。またハウジングH内側のバルブボディ
ー40の上部には、入力軸2内側の中空部に連通すると共
に、ハウジングHの外側に開口するタンクポート24を経
て油タンクTに接続された還流室23が形成してある。
【0021】而して、舵輪1の操作に応じてバルブボデ
ィー40とバルブスプール41との間に相対角変位が生じた
場合、油圧制御弁4への供給油圧は、絞り面積を増した
側の絞り部を経て、送油路 16a,16bのいずれか一方、例
えば、送油路 16a側に振り分けられ、パワーシリンダS
の一方のシリンダ室に送給され、他方のシリンダ室との
間に舵輪1の操作方向に対応する向きの圧力差が生じる
ことになり、この圧力差に応じてパワーシリンダSが発
生する油圧力がラック軸12に加えられ、前述した舵取り
動作が補助される。またこのとき、パワーシリンダSの
他方の油室内部の作動油は、送油路 16bを介して油圧制
御弁4に還流し、バルブスプール41を半径方向に貫通す
る貫通孔を経て入力軸2内側の中空部に導入されて、前
記還流室23及びタンクポート24を経て油タンクTに還流
する。
【0022】前記油圧反力部5は、以上の如く行われる
油圧制御弁4の制御動作、具体的にはバルブボディー40
とバルブスプール41との相対角変位を、操舵角度の大小
及び車速の高低に対応する力により補助するものであ
り、図2に示す如く、油圧制御弁4の下側に構成されて
いる。図3は油圧反力部5周辺の拡大図、図4は図3の
IV−IV線による油圧反力部5の横断面図である。
【0023】油圧反力部5は、バルブボディー40が連結
されたピニオン軸3の延長部30と、これの内側に遊嵌す
るバルブスプール41(入力軸2)の延長部20との間に構
成されている。図4に示す如く延長部30は、半径方向に
相対向する位置に一対のスプール孔50,50を備えてお
り、これらの内部には、各別の受圧スプール51,51が摺
動自在に嵌挿されている。スプール孔50,50は、延長部
30の軸心から所定長離隔した位置に、この軸心に直交す
る所定深さの孔を形成し、これらの開口端を閉塞してな
り、受圧スプール51,51は、閉塞前の開口端から夫々の
スプール孔50,50に挿入されており、閉塞後のスプール
孔50,50の両側には、各別の受圧スプール51,51により
遮断された各一対の反力室 52a,52bが構成されている。
【0024】スプール孔50,50は、延長部30の内側への
開口をその中途部に有しており、受圧スプール51,51
は、前記開口を経て延長部30の内側を臨む係合溝53,53
を、軸長方向の略中央に備えている。一方、前記延長部
30の内側に遊嵌するバルブスプール41側の延長部20に
は、半径方向に相対向する位置に、一対の反力アーム5
4,54が外向きに夫々突設されており、これらの反力ア
ーム54,54の先端は、同側のスプール孔50,50に内挿さ
れた前記受圧スプール51,51の係合溝53,53に、図示の
如く係合させてある。
【0025】バルブボディー40の延長部30とハウジング
Hとの間には、図3及び図4に示す如く、環状をなす圧
力室55が形成してある。この圧力室55は、ハウジングH
の周壁を貫通する導油路26を介してハウジングHの外側
に連通されており、また、延長部30に穿設された各一対
の導圧孔56,57により、前記スプール孔50,50の中央か
ら両側に適長離隔した位置に夫々連通されている。更
に、スプール孔50,50に嵌挿された受圧スプール51,51
には、これらの両端に夫々の開口を有して、各一対の導
圧孔 58a,58bが形成され、これらの他側は、受圧スプー
ル51,51がスプール孔50,50の中央(中立位置)にある
とき、図4に示す如く、前記導圧孔56,57の開口端の間
に開口している。
【0026】而して、以上の如く構成された油圧反力部
5において、油圧制御弁4のバルブボディー40とバルブ
スプール41に相対角変位が生じ、バルブボディー40の延
長部30に対してバルブスプール41の延長部20が相対回転
した場合、この回転は、各別の反力アーム54,54及び係
合溝53,53を介して受圧スプール51,51に伝わり、これ
らの受圧スプール51,51は、周方向同向きに押圧されて
各別のスプール孔50,50に沿って摺動する。逆に受圧ス
プール51,51が、周方向同向きの押圧力の作用により夫
々のスプール孔50,50に沿って摺動した場合、この摺動
力は、各別の係合溝53,53及び反力アーム54,54を介し
て、バルブスプール41の延長部20に軸心回りの回転力と
して作用する。
【0027】また受圧スプール51,51が摺動した場合、
これらに前述の如く形成された各一対の導圧孔 58a,58b
の内の一方が、導圧孔56又は導圧孔57に連通する。図4
においてバルブスプールの延長部20が右に回転した場
合、導圧孔 58aと導圧孔56とが連通し、延長部30外側の
圧力室55の内圧は、導圧孔56及び 58aを介して反力室 5
2aに導入されて受圧スプール51に作用し、受圧スプール
51,51は、前記摺動の方向と逆向きに押圧され、この押
圧により、バルブスプール41の延長部20には、バルブボ
ディー40との間の相対角変位を制限する向きの回転力が
付与される。
【0028】即ち、油圧反力部5は、前記圧力室55への
導入油圧に応じた油圧力を発生し、油圧制御弁4の動
作、具体的には、バルブボディー40とバルブスプール41
との相対角変位を制限する動作をなし、この動作に際し
て前記油圧力は、バルブスプール41への回転力として付
加されることから、受圧スプール51,51の押し付け部位
での摩擦による操舵感覚の悪化、及び相対角変位の方向
に応じたヒステリシスの発生の虞なく、所望の補助力特
性が安定して得られる。
【0029】また、両方向への反力の付加が、両側の反
力室 52a,52bへの導入油圧による1つの受圧スプール51
の押圧に応じて行われ、更に、反力の付加方向の舵輪1
の操作方向に応じた切換えが、バルブボディー40とバル
ブスプール41との相対角変位に伴う受圧スプール51,51
の摺動を直接的に利用して行われるから、油圧反力部5
の小型化及び構成の簡素化が達成される。
【0030】以上の如く構成された油圧反力部5への導
入油圧を発生するソレノイド弁6は、図2に示す如く、
ハウジングHの一側にこれと略平行をなして並設された
円形断面を有するスプール室60の内部に、軸長方向への
摺動自在に嵌挿された絞りスプール61を備えてなる。該
絞りスプール61は、スプール室60の一側に固設されたソ
レノイド62の出力端に連結されており、また、スプール
室60の他側に固定されたストッパ63との間に介装された
コイルばね64により、前記ソレノイド62の進出方向と逆
向きに付勢されている。なお、ソレノイド62は、励磁電
流の制御により進出方向の軸力を連続的に変更し得る軸
力制御形のソレノイドであり、励磁電流の制御は、車速
センサSSによる車速の検出結果に基づいて、車速の減少
に伴って軸力を増すように行われている。
【0031】以上の如くスプール室60内に配された絞り
スプール61は、外周の適長離隔する2か所に環状溝65,
66を夫々備えており、図示の如くこれらの環状溝65,66
は、絞りスプール61を斜めに貫通する連通孔により相互
に連通されている。また、絞りスプール61の両側、即
ち、ソレノイド62との連結側空間と、コイルばね64の配
設側空間とは、絞りスプール61を軸長方向に貫通する連
通孔により相互に連通されており、これらは、ハウジン
グHの周壁を貫通する還流路27を介して、ハウジングH
内側の前記還流室23に連通させてあり、該還流室23と同
等の低圧状態に維持されている。
【0032】またハウジングHには、ソレノイド弁6の
スプール室60を油圧制御弁4への供給側に連通する導油
路25と、同じく油圧反力部5の圧力室55に連通する導油
路26とが形成してある。スプール室60の内部において後
者の導油路26は、絞りスプール61の摺動位置の如何に拘
わらず、常に一側(ソレノイドコイル62との連結側)の
環状溝65内に開口を有しているのに対し、前者の導油路
25は、他側の環状溝66の一側(ソレノイド62との連結
側)のランドの側縁により閉塞され得る位置に開口を有
しており、この開口端と斜めの切欠きを有する前記側縁
とにより、絞りスプール61の摺動に応じて逐次絞り面積
を変える可変絞りaが形成されている。
【0033】図5はコントローラ7の構成を示すブロッ
ク図であり、コントローラ7にはバッテリB、車速セン
サSS、ソレノイド弁6のソレノイド73が接続され、また
コントローラ7自体はマイクロコンピュータ74、予め補
正係数を格納してあるE2 PROM等で構成された不揮
発性のメモリ75及びソレノイド駆動回路76、ソレノイド
電流検出回路78等を備えている。
【0034】マイクロコンピュータ74は車速センサSSの
車速情報を取り込み、これに基づいてソレノイド73に対
する目標電流値を求め、この目標値とソレノイド電流検
出回路78によるソレノイド電流値とが等しくなるように
ソレノイド駆動回路76に制御信号を出力する。ソレノイ
ド電流検出回路のゲインの補正は、マイクロコンピュー
タ74のメモリ75に格納されている補正係数を読出し、こ
の補正係数をソレノイド電流検出回路78の出力値に乗じ
ることにより行う。
【0035】補正係数は次の如くにメモリ75へ格納され
る。即ちコントローラ7の製造工程の最終段階におい
て、これにテスタ77を接続し、車速を零としたときの車
速センサSSからの信号をコントローラ7に与え、このと
きのソレノイド73に流れる電流値を検出し、この電流値
を車速零(勿論車速を零以外の値に基づいて補正係数を
定めてもよい)の場合における規定値 (目標電流値) と
比較し、その差に対応する補正係数を決定し、この補正
係数をテスタ77を通じてメモリ75へ格納する。
【0036】ちなみに車速が零の場合におけるソレノイ
ドコイルの目標電流値を1Aとすると補正係数は実測電流
値と目標電流値との誤差に対応して次の如く定められ
る。 補正前のソレノイド電流(A) 目標電流値との誤差 補正係数 │ │ │ 0.92 −0.08A 126 0.96 −0.04A 127 1.00A ±0 A 128 1.04A +0.04A 129 1.08A +0.08A 130 1.12A +0.12A 131 図6がE2 PROMにおけるマップ説明図であり、アド
レス23,24,25夫々の位置に同じ補正係数を格納するよう
にしてある。これによって格納されたデータの信頼性を
確保出来ることとなる。
【0037】コントローラ7はこの状態で出荷され、車
輌に装着されるが、車輌の走行時、電源スイッチが投入
されると、コントローラ7におけるマイクロコンピュー
タ74が不揮発性メモリ75から補正係数を読出し、これを
マイクロコンピュータ内におけるメモリに格納する。そ
の後、ソレノイド電流検出回路78の出力値をマイクロコ
ンピュータに読み込み、この値に補正係数を乗じて得た
値と目標ソレノイド電流値が等しくなるようにソレノイ
ド駆動回路76を制御することにより、ソレノイド電流検
出回路78のゲインを調整したのと同じ効果が得られるこ
とになる。これによってソレノイド電流値が目標電流値
に一致した値となる。なお、実施例1ではメモリ75に補
正係数のみを格納する場合につき説明したが、これに限
るものではなく、例えば図10に示す車速, ソレノイド電
流の関係は車輌の種類によっても異なるから、各車種に
対応した車速, ソレノイド電流の関係も書込まれる。
【0038】(実施例2)この実施例2ではソレノイド
73とバッテリBの正極との短絡に伴う大電流がソレノイ
ド73の負極側に連なる検出抵抗84等に与える影響を防止
するための装置である。
【0039】図7は本発明の他の実施例を示す要部の回
路図であり、ソレノイド73の正極側の端部はフェイルセ
ーフリレー80, 制御トランジスタ81を直列に介在させて
バッテリBの正極側に接続されている。またソレノイド
73の負極側の端部はインターフェイス82内に設けたリレ
ー83、検出抵抗84を直列に介在させてバッテリBの負極
側に接続されている。
【0040】このような実施例2にあっては、ソレノイ
ド弁6のソレノイド73に連なる配線とバッテリBの正極
側配線とが短絡したような場合においてもリレー83をオ
フとすることで、検出抵抗84等に大電流が流れ、これら
が損傷されるのを確実に防止することが可能となる。
【0041】(実施例3)実施例3も実施例2と同様に
ソレノイド73の負極とバッテリBの正極とが直接短絡し
た場合に生じる大電流から機器を防止するための装置で
ある。図8は実施例3の主要構成を示すブロック図であ
り、ソレノイド弁6のソレノイド73はトランジスタ91を
介在させてバッテリBに接続され、また負極はリレー等
で構成された遮断回路92, 電流検出器93を介在させて接
地されている。電流検出器93の検出信号のうち電流値に
関する信号は比較回路94の一方の入力端に、また電流波
形に関する信号は異常波形検出回路95に取り込まれる。
比較回路94の他方の入力端には目標電流値演算部96から
目標電流値が入力されるようにしてあり、比較回路94は
図8(b) に示す目標電流値とサンプリングした検出電流
値とを比較し、その差がいずれも所定範囲内の場合には
これを解消すべく制御信号を求め、これを駆動回路97へ
出力する。駆動回路97は入力された制御信号に基づいて
駆動電流をトランジスタ91のゲートへ出力する。トラン
ジスタ91はコレクタ側がバッテリBの正極側に、またエ
ミッタ側がソレノイド73の一端に接続されており、ゲー
トに印加された電圧値に対応してバッテリBからソレノ
イド73に通電せしめるようになっている (PWM制
御)。
【0042】一方比較回路91において目標電流値とサン
プリングした検出電流値とをPWM1周期内に所定回数
比較した結果、その差がいずれも所定範囲を越えている
場合には短絡発生と判断して遮断信号を前記電流遮断回
路92へ出力し、該電流遮断回路92を動作させてソレノイ
ド73への通電を遮断する。
【0043】また前記異常波形検出回路95は予め入力さ
れている図8(a) に示す如き正常動作時の正常電流波形
と電流検出器93からサンプリングした検出電流波形とを
比較する。図8(b) に示す鋸歯状波の場合、例えばPW
M周波数が 300Hzの場合には、その1周期3.3mS の間比
較すれば図8(c) との波形の異同が判断できるから、電
流波形が図8(c) に示す如き直線状の場合には直ちに遮
断信号を電流遮断回路92へ出力し、電流遮断回路92を動
作させ、ソレノイド73に対する通電を遮断する。このよ
うな実施例3にあっては電流波形を比較することで波形
異常を極めて短時間で判断出来、機器の保護がより確実
となる効果が得られる。
【0044】
【発明の効果】以上の如く本発明装置にあっては、コン
トローラの製品間のばらつきのため、ソレノイド弁のソ
レノイドに通流すべき電流値に生じる誤差を簡単に解消
することが可能となる等、本発明は優れた効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る油圧式動力舵取装置の構成を示す
模式図である。
【図2】本発明に係る油圧式動力舵取装置における油圧
制御弁,油圧反力部,ソレノイド弁の構成を示す断面図
である。
【図3】油圧反力部周辺の拡大図である。
【図4】図3のIV−IV線による断面図である。
【図5】本発明に係る油圧式動力舵取装置のコントロー
ラの構成を示すブロック図である。
【図6】本発明に係るE2 PROMのマップ説明図であ
る。
【図7】実施例2の構成を示す回路図である。
【図8】実施例3の構成を示すブロック図である。
【図9】一般的な操舵トルクと操舵補助力との関係を示
す特性図である。
【図10】一般的な車速とソレノイド電流との関係を示
すグラフである。
【符号の説明】
1 舵輪 4 油圧制御弁 5 油圧反力部 6 ソレノイド弁 7 コントローラ 73 ソレノイド 74 マイクロコンピュータ 75 メモリ 76 ソレノイド駆動回路 77 テスタ SS 車速センサ B バッテリ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−78882(JP,A) 特開 昭63−199177(JP,A) 特開 平5−58325(JP,A) 特開 平5−238408(JP,A) 特開 昭62−255277(JP,A) 特開 平3−248960(JP,A) 特開 昭62−29470(JP,A) 特開 平3−74286(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 6/00 - 6/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操舵補助力を発生するパワーシリンダ
    と、該パワーシリンダに対する圧油を操舵の操作方向及
    び操作量に基づき制御する油圧制御弁と、油圧制御弁の
    動作を制限する油圧反力部と、操舵トルクと操舵補助力
    との関係を調節すべく前記油圧反力部に対する圧油を調
    節するソレノイド弁と、該ソレノイド弁のソレノイド電
    流を車速に対応して調節するコントローラとを備えた油
    圧式動力舵取装置において、 前記コントローラは所定の車速でのソレノイドに対する
    目標電流値と、ソレノイドの測定電流値との差を解消す
    べく定めた補正係数を格納しておく不揮発性のメモリ
    と、該メモリに格納してある補正係数に基づき前記ソレ
    ノイドに対する電流値を補正する演算制御部とを具備す
    ることを特徴とする油圧式動力舵取装置。
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