JP3015613B2 - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

半導体装置およびその製造方法

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JP3015613B2
JP3015613B2 JP5015265A JP1526593A JP3015613B2 JP 3015613 B2 JP3015613 B2 JP 3015613B2 JP 5015265 A JP5015265 A JP 5015265A JP 1526593 A JP1526593 A JP 1526593A JP 3015613 B2 JP3015613 B2 JP 3015613B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、MOS型半導体集積回
路の製造などに好適に実施される半導体装置の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】MOS(Metal Oxide Semiconductor )
型半導体集積回路では、素子形成領域間の分離のため
に、いわゆるLOCOS(LOcal Oxidation Of Silico
n)技術が広く適用されている。LOCOS技術は、図
9に示されている。すなわち、まず、図9(a) に示すよ
うに、たとえばP型シリコン基板1の表面にパッド酸化
膜2が形成され、その上にSi3 4 膜などの耐酸化性
膜3がパターン形成される。さらに、耐酸化性膜3をマ
スクとして、反転防止用のB+ イオンが注入される。こ
のB+ イオンは、シリコン基板1と同じ導電型であるP
型の不純物イオンである。
【0003】イオン注入後に熱酸化処理が行われること
により、図9(b) に示すように、耐酸化性膜3が形成さ
れていない領域のシリコン基板1が酸化されてフィール
ド酸化膜4が成長する。このとき、同時に、注入された
+ イオンが活性化されて、反転防止層5がフィールド
酸化膜4の下部の領域に形成される。この反転防止層5
は、素子形成領域間の耐圧の向上に寄与する。
【0004】最後に耐酸化性膜3が剥離されることによ
り素子分離工程が終了し、フィールド酸化膜4により分
離された、素子形成領域11,12が得られる。その後
には、たとえば図9(c) に示すように、パッド酸化膜2
を除去した後に、ゲート酸化膜6が形成される。さら
に、図外の領域にゲート電極が形成され、このゲート電
極とフィールド酸化膜4とをマスクとしてソース領域ま
たはドレイン領域としてのN+ 型拡散層7が各素子形成
領域11,12に形成される。そして、全面に層間膜8
が形成され、この層間膜8とゲート酸化膜6とにコンタ
クト孔9,10が形成される。そして、層間膜8をマス
クとしてN型不純物イオンであるP+ イオンが注入さ
れ、さらに注入されたイオンが活性化されることによ
り、コンタクト孔9,10から露出するシリコン基板1
の表面付近にN+ 型不純物拡散層13が形成される。
【0005】最後に、図9(d) に示されているように、
コンタクト孔9,10にアルミニウムなどの電極用金属
14が埋め込まれる。高集積度のMOS型半導体集積回
路では、素子形成領域11,12とコンタクト孔9,1
0とのマージンが小さくとられる。そうすると、耐酸化
性膜3を形成するためのマスクとコンタクト孔9,10
を形成するためのマスクとのずれのために、コンタクト
孔9,10を必ずしもN+ 型拡散層7の中央部に位置さ
せることができない。すなわち、図9(c) ,(d) に示さ
れているように、コンタクト孔9,10はN+ 型拡散層
7の中央部から偏在することが予想される。コンタクト
孔9,10からN+ 型不純物を添加して形成されるN+
型不純物拡散層13は、上記のような位置ずれによらず
に、電極用金属14とN+ 型拡散層7とを良好に接続さ
せるためのものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、たとえば、図
9(d) の状態では、コンタクト孔9が素子形成領域12
側にずれているため、素子形成領域11,12間の実質
的な分離距離が減少するという問題が生じる。すなわ
ち、本来はフィールド酸化膜4に対応した距離D1が確
保されるはずであるのに、実際の分離距離は、N+ 型不
純物拡散層13から素子形成領域12内のN+ 型拡散層
7までの距離D2になる。
【0007】このように、コンタクト孔9,10の形成
位置がずれると、素子形成領域11,12の間では、充
分な分離距離が確保されないおそれがあるから、この2
つの素子形成領域11,12の分離耐圧が低下するおそ
れがある。この問題を解決するために、反転防止層5の
不純物濃度を上げることにより、素子形成領域11,1
2間の分離耐圧を高くすることが考えられる。
【0008】しかし、反転防止層5の不純物濃度を高く
すると、反転防止層5内の不純物が素子形成領域11,
12にしみ出す。したがって、シリコン基板1の全領域
において反転防止層5の不純物濃度を高くすると、素子
形成領域11,12の実効的な面積が減少するため、狭
チャネル効果が顕著に現れるという問題が生じる。集積
回路では、シリコン基板1に極めて多数の素子形成領域
が設けられているから、この多数の素子形成領域の全て
について実効的な面積の減少が一様に生じると、集積回
路全体の特性が極めて劣化する。
【0009】また、反転防止層5の不純物濃度を高くす
ると、N+ 拡散層7と反転防止層5との境界部15(図
9(d) 参照。)に電界が集中するので、この境界部15
における接合耐圧が低下する。さらに、この境界部15
における接合容量が増加するから、素子の動作速度が低
下するという問題も生じる。したがって、シリコン基板
1の全領域で反転防止層5の不純物濃度を上げてしまう
と、集積回路全体としての耐圧が低くなり、また、動作
速度が極めて低下することになる。
【0010】一方、高集積化された集積回路では、電極
を形成するためのコンタクト孔から不純物が添加される
箇所だけでなく、もともと分離距離が短い箇所では分離
耐圧の不足が生じるおそれがある。この場合にも、半導
体基板の全域に関して反転防止層の不純物濃度を上げる
ことにより対処しようとすれば、上述の各問題が避けら
れない。
【0011】そこで、本発明の目的は、上述の技術的課
題を解決し、素子形成領域を良好に分離することができ
るとともに、素子形成領域に形成された素子を良好に動
作させることができる半導体装置およびその製造方法を
提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の半導体装置は、所定の導電型の半導体基板
と、この半導体基板上に相互に分離されて設けられ、不
純物拡散層をそれぞれ有する複数の素子形成領域と、上
記複数の素子形成領域の間を分離するために上記半導体
基板に形成された素子分離用酸化膜と、この素子分離用
酸化膜の直下の領域に上記素子形成領域間の分離耐圧を
高めるために形成され、上記半導体基板と同じ導電型の
不純物を所定の第1濃度で含む低濃度反転防止層と、上
一対の不純物拡散層間の領域であって、上記低濃度反
転防止層の直下の領域に形成され、上記半導体基板と同
じ導電型の不純物を上記第1濃度よりも高い第2濃度で
含み、上記不純物拡散層間の実質的な分離距離の縮小を
防止する高濃度反転防止層とを含むことを特徴とする。
【0013】また、本発明の半導体装置の製造方法は、
所定の導電型を有する半導体基板上に相互に分離されて
設定された複数の素子形成領域の各表面を覆うように耐
酸化性膜をパターン形成する工程と、上記耐酸化性膜を
マスクとして上記半導体基板に上記所定の導電型の不純
物を所定の第1濃度で添加する工程と、少なくとも上記
半導体基板の露出している表面を覆うマスク膜を形成す
る工程と、このマスク膜において、上記所定の導電型の
不純物が第1濃度で添加された領域内の定領域を露出
させる窓を形成する工程と、上記マスク膜および上記耐
酸化性膜をマスクとして、上記半導体基板に上記所定の
導電型の不純物を上記第1濃度よりも高い第2濃度で添
加する工程と、上記マスク膜を除去する工程と、上記耐
酸化性膜をマスクとして上記半導体基板の表面を選択的
に酸化し、素子分離用酸化膜を形成する工程と、上記所
定領域を挟んで上記素子形成領域内に一対の不純物拡散
層を形成する工程とを含み、上記素子分離用酸化膜を形
成する工程において、上記第1濃度および第2濃度で添
加された不純物が活性化されることにより、上記素子
分離用酸化膜の直下の領域に上記第1濃度で添加された
不純物に対応する低濃度反転防止層が形成され、かつ、
上記第2濃度で添加された不純物に対応する高濃度反転
防止層が上記所定領域において上記低濃度反転防止層の
直下に形成されることを特徴とする。
【0014】
【作用】上記の構成によれば、一対の不純物拡散層の間
の領域であって、低濃度反転防止層の直下の領域には、
高濃度に不純物を添加した高濃度反転防止層が形成され
る。すなわち、高濃度反転防止層が局所的に形成され
る。その結果、素子形成領域の間における十分な分離耐
圧が確保される。また、半導体基板の全領域における反
転防止層の不純物濃度を上げるのではなく、高濃度反転
防止層が局所的に形成されるにすぎない。したがって、
素子形成領域の実効的な面積が過度に減少したりするこ
とがない。この発明では、とくに、一対の不純物拡散層
の間に高濃度反転防止層が形成され、この高濃度反転防
止層が、当該一対の不純物拡散層のいずれかが素子分離
用酸化膜の直下の領域に拡散している場合であっても、
この不純物拡散層間の実質的な分離距離の縮小を防止す
る。そのため、不純物拡散層の間の分離耐圧の低下を確
実に防止することができる。
【0015】また、高濃度反転防止層は局所的に形成さ
れているに過ぎないから、素子形成領域において素子分
離用酸化膜の直下の領域に隣接する部分に反転防止層と
は反対の導電型の不純物領域が形成される場合でも、半
導体装置全体としてみればその不純物領域と高濃度反転
防止層との接触面積が過度に増大することもない。その
ため、接合耐圧が過度に劣化したり、大きな寄生容量が
生じたりすることがない。
【0016】
【実施例】以下では、本発明の実施例を、添付図面を参
照して詳細に説明する。図1は本発明の一実施例の半導
体装置の平面図であり、図2は図1の切断面線II−IIか
ら見た断面図である。この半導体装置はNチャネルMO
S型集積回路であり、P型シリコン基板21(図1では
図示が省略されている。)にはフィールド酸化膜22に
よって分離された複数の素子形成領域41,42が形成
されている。各素子形成領域41,42には、それぞれ
たとえばNチャネルMOS型トランジスタが形成されて
いる。
【0017】すなわち、素子形成領域41,42を横切
るようにゲート電極23(図1参照。)が形成されてい
る。このゲート電極23とシリコン基板21との間には
ゲート酸化膜24(図1では図示が省略されている。)
が介在されている。ゲート電極23の両側の素子形成領
域41,42には、ソース領域およびドレイン領域とし
ての一対のN+ 型不純物拡散層25,26がそれぞれ形
成されている。
【0018】基板の全領域は層間膜27で覆われてお
り、N+ 型不純物拡散層26の上方に対応する位置に
は、層間膜27およびゲート酸化膜24を開孔して形成
したコンタクト孔28が形成されている。このコンタク
ト孔28でN+ 型不純物拡散層26に接触するように、
アルミニウム配線電極29がゲート電極23と交差する
方向に延びて形成されている。このアルミニウム配線電
極29とN+ 型不純物拡散層26とを確実に接続させる
ために、コンタクト孔28の直下の位置には、別のN+
型不純物拡散層30が形成されている。
【0019】フィールド酸化膜22の下部の領域には、
シリコン基板21と同じ導電型であるP型の低濃度反転
防止層31が形成されている。さらに、各素子形成領域
41,42に形成された一対のコンタクト孔28の間の
領域S1には、低濃度反転防止層31の直下に、この
濃度反転防止層31よりも高濃度にP型不純物を拡散し
て形成された高濃度反転防止層32が局所的に形成され
ている。この構成では、一対のコンタクト孔28の間の
領域S1では、素子形成領域41,42の間の分離耐圧
が局所的に高くなる。
【0020】高集積化のためにN+ 型不純物拡散層26
とコンタクト孔28とのマージンが少なくなると、コン
タクト孔28は必ずしもN+ 型不純物拡散層26の中央
部には形成されない。すなわち、たとえば素子形成領域
41に形成されたコンタクト孔28が素子形成領域側4
2側に偏在した図1や図2に示された状態が生じ得る。
この場合に、もしも高濃度反転防止層32がなければ素
子形成領域41,42間の実質的な分離距離は、コンタ
クト孔28の直下に形成されたN+ 型不純物拡散層30
から素子形成領域42の縁部に至る距離Dとなる。すな
わち、素子形成領域41,42間のフィルード酸化膜2
2の幅よりも短くなる。
【0021】しかし、本実施例の構成によれば、コンタ
クト孔28,29の間の領域S1には、不純物を高濃度
に含む高濃度反転防止層32が局所的に設けられている
から、実質的な分離距離が縮小することがなく、素子形
成領域41,42の間の充分な分離耐圧を確保できる。
以上のように本実施例の構成によれば、分離耐圧が劣化
するおそれのある一対のコンタクト孔28の間の領域S
1に、不純物を高濃度に含む高濃度反転防止層32が設
けられている。そのため、コンタクト孔28の形成位置
がずれても、素子形成領域41,42の間の分離耐圧が
低下することがない。また、図1に示されているよう
に、高濃度反転防止層32はゲート電極23の形成領域
には及んでいないから、狭チャネル効果が生じることも
ない。
【0022】さらに、シリコン基板21の全領域におい
てフィールド酸化膜22の下部の反転防止層の濃度を高
くするのではなく、高濃度反転防止層32を必要な領域
に局所的に形成しているに過ぎないから、高濃度反転防
止層32とN+ 型不純物拡散層26,30との接触面積
も可及的に少なく抑えることができる。そのため、これ
らの接触による接合耐圧の劣化や寄生容量の増加もさほ
どではない。そのため、接合耐圧や動作速度の劣化はほ
とんど生じない。
【0023】図3および図4は上記のMOS型半導体集
積回路の製造工程を工程順に示す断面図である。まず、
図3(a) に示すように、P型シリコン基板21の全表面
に、熱酸化法によってパッド酸化膜35が形成される。
さらに、パッド酸化膜35の上に、たとえばCVD法
(化学的気相成長法)によってSi3 4 からなる耐酸
化性膜36が形成され、この耐酸化性膜36がフォトリ
ソグラフィ技術により形成されたレジスト37をマスク
としてパターニングされる。これにより、耐酸化性膜3
6は素子形成領域41,42にパターン形成される。な
お、パッド酸化膜35の膜厚はたとえば500Å程度と
され、耐酸化性膜36の膜厚はたとえば1500Å程度
とされる。
【0024】次に、図3(b) に示すように、耐酸化性膜
36をマスクとして、1回目のイオン注入が行われる。
すなわち、P型の不純物であるB+ イオンが注入され
る。このときの注入量は、たとえば2×1013cm-2とさ
れる。また、B+ イオンの加速エネルギーは、たとえば
30keV とされる。なお、図3において、1回目のイオ
ン注入によりシリコン基板21内に注入されたB+ イオ
ンを記号「×」で表す。
【0025】次いで、図3(c)に示されているように、
表面にマスク膜としてのレジスト38を形成し、このレ
ジスト38に、一回目のイオン注入によりB + イオンが
注入された領域内の上記領域S1に対応する領域を露出
させる窓39が形成される。この窓39は、素子形成領
域41,42の幅よりも広く形成される。さらに、レジ
スト38および耐酸化性膜36をマスクとして、2回目
のイオン注入が行われる。すなわち、P型の不純物であ
るB+イオンが注入される。このときの注入量は、たと
えば5×1013cm-2とされる。すなわち、1回目のイオ
ン注入時よりも、注入量が多く設定される。また、B+
イオンの加速エネルギーは、たとえば30keVとされ
る。なお、図3において、2回目のイオン注入によりシ
リコン基板21に注入されたB+イオンを記号「○」で
表す。
【0026】次に、レジスト38を除去した後に、図3
(d)に示されているように、耐酸化性膜36をマスクと
した選択酸化処理が行われる。これにより、耐酸化性膜
36の形成領域以外のシリコン基板21の表面が酸化さ
れ、素子形成領域41を他の素子形成領域から分離する
ためのフィールド酸化膜22が形成される。選択酸化処
理には、たとえば、温度を1000℃程度とした水蒸気
酸化が適用される。これにより、フィールド酸化膜22
は、たとえば膜厚が7000Å程度となるまで成長させ
られる。この選択酸化処理時にシリコン基板21に加え
られる熱のために、シリコン基板21に注入されたB+
イオンが活性化される。これより、1回目のイオン注
入に対応した低濃度反転防止層31がフィールド酸化膜
22の直下の領域に形成され、さらに、素子形成領域4
1,42の間の領域S1の低濃度反転防止層31の直下
には、2回目のイオン注入に対応した高濃度反転防止層
32が形成されることになる。
【0027】なお、高濃度反転防止層32が低濃度反転
防止層31よりもシリコン基板21の深部にまで拡散し
ているのは、高濃度反転防止層32の形成時における不
純物イオンの注入量が、低濃度反転防止層31の形成時
における注入量よりも多く設定されているからである。
図3(d) の状態から、図4(e) に示すように、耐酸化性
膜36が除去され、さらに、パッド酸化膜35が除去さ
れる。そして、たとえば熱酸化法によりゲート酸化膜2
4が形成され、その上に、たとえばポリシリコンからな
るゲート電極23(図1参照。)が形成される。さら
に、ゲート電極23をマスクとして、N型不純物である
たとえばP+ イオンが高濃度に注入され、ソース領域お
よびドレイン領域としてのN+ 型不純物拡散層25,2
6(図1参照。)が形成される。
【0028】次に、図4(f) に示すように、全面に層間
膜27が形成された後、N+ 型不純物拡散層26の上部
の位置で、層間膜27およびゲート酸化膜24を開孔し
てコンタクト孔28が形成される。次いで、図4(g) に
示すように、コンタクト孔28に対応した窓44を有す
るレジスト45がパターン形成される。このレジスト4
5および層間膜27をマスクとしてN型不純物であるP
+ (リン)イオンが高濃度に注入される。このとき、た
とえば、P+ イオンの注入量は1×1015cm-2程度とさ
れ、加速エネルギーは50keV 程度とされる。この工程
において注入されたP+ イオンを、図4(g)では記号
「△」で表す。
【0029】この状態から、たとえば900℃程度の高
温で30分程度のアニールを行うと、注入されたP+
オンが活性化される。これにより、図4(h) に示すよう
に、コンタクト孔28の直下の領域にN+ 型不純物拡散
層30が形成される。その後には、アルミニウム配線電
極29がコンタクト孔28に埋め込まれるように形成さ
れる。このようにして、図1および図2に示された構成
のNチャネルMOS型集積回路が得られる。
【0030】図5は本発明の第2実施例に係るMOS型
集積回路の構成を示す平面図であり、図6は図5の切断
面線VI−VIから見た断面図である。本実施例のMOS型
集積回路はたとえばSRAM(スタティック・ランダム
・アクセス・メモリ)などに適用されるものである。こ
のMOS型集積回路は、P型シリコン基板51(図5で
は図示が省略されている。)に形成されたフィルード酸
化膜52によって分離された複数の素子形成領域61,
62を有している。シリコン基板51の表面には、ゲー
ト酸化膜66が形成されている。このゲート酸化膜66
の上には、素子形成領域61,62に交差するようにゲ
ート電極67が形成されている。ゲート電極67の両側
には、たとえばリンなどのN型不純物をシリコン基板5
1内に高濃度に拡散して形成された一対のN+ 型不純物
拡散層68,69が形成されている。このようにして、
各素子形成領域61,62には、NチャネルMOS型ト
ランジスタが形成されている。
【0031】素子形成領域61,62上の所定の領域に
は、ゲート酸化膜66に窓53が形成されている。さら
に、窓53においてシリコン基板51に接触するように
ポリシリコン電極膜54が形成されている。このポリシ
リコン電極膜54はN型不純物であるリンを添加して低
抵抗化したものであり、その直下の領域にはこのポリシ
リコン電極膜54中の不純物をシリコン基板51内に拡
散させて形成したN+型不純物拡散層55が形成されて
いる。
【0032】フィールド酸化膜52の直下の領域には、
素子形成領域61,62間の分離耐圧を向上するため
に、シリコン基板51と同じ導電型であるP型不純物
(たとえばホウ素)を低濃度に拡散させて形成した低濃
度反転防止層71が形成されている。さらに各素子形成
領域61,62にそれぞれ形成された一対の窓53の間
の領域S10には、たとえばホウ素などのP型不純物を
高濃度に拡散して形成した高濃度反転防止層72がフィ
ールド酸化膜52の直下に形成されている。
【0033】N+ 型不純物拡散層55は、たとえば素子
形成領域61,62に形成されるNチャネルMOS型ト
ランジスタのドレイン領域となるN+ 型不純物拡散層6
9にポリシリコン電極膜54を低抵抗に接続させるため
のものである。しかし、このN+ 型不純物拡散層55
は、ポリシリコン電極膜54の膜中の不純物をシリコン
基板51内に拡散させることにより形成されるため、参
照符号57で示すように、フィールド酸化膜52の直下
の領域にまで拡散する場合がある。この場合には、素子
形成領域61,62間では、予定されていた分離距離D
10を確保できずに、実質的な分離距離が比較的短い距
離D11になる。したがって、窓53の間の領域S10
では、充分な分離耐圧が得られないおそれがある。
【0034】そこで、本実施例では、分離耐圧の劣化が
予想される領域S10に、局所的に高濃度反転防止層7
2が設けられており、素子形成領域61,62間の実質
的な分離距離の減少が防止されている。この構成によれ
ば、素子形成領域61,62間で充分な分離耐圧が確保
される。しかも、高濃度反転防止層72は領域S10に
局所的に形成されるに過ぎないから、素子形成領域の実
効的な面積が過度に減少したりすることがなく、狭チャ
ネル効果が顕著になることがない。また、N+ 型不純物
拡散層55,69と高濃度反転防止層72とが接触する
部分は、シリコン基板51の全体で見ればわずかに過ぎ
ない。そのため、接合耐圧が過度に劣化したり、寄生容
量が過度に増大したりすることがない。その結果、素子
形成領域に形成された素子を良好に動作させることがで
きる。
【0035】図7は上記のMOS型集積回路の製造工程
を工程順に示す断面図である。上記の第1実施例のMO
S型集積回路の製造工程を示す図3(a) 〜(d) の工程と
同様にして、図7(a) に示すように、素子形成領域6
1,62を分離するようにフィールド酸化膜52がパタ
ーン形成される。また、フィールド酸化膜52の直下の
領域には低濃度反転防止層71が形成され、さらに、図
5の領域S10には低濃度反転防止層71の直下に高濃
度反転防止層72が形成される。64は耐酸化性膜であ
り、65はパッド酸化膜である。
【0036】次に、図7(b) に示すように、耐酸化性膜
64およびパッド酸化膜65が除去され、ゲート酸化膜
66がたとえば熱酸化法によって形成される。そして、
図7(c) に示すように、レジスト70がパターン形成さ
れ、このレジスト67をマスクとして、ゲート酸化膜6
6のエッチングが行われる。これにより、図7(d) に示
すように、窓53(図5参照。)が開孔される。この窓
53に接触するするようにポリシリコン電極膜54が形
成される。さらに、ポリシリコン電極膜54に対してN
型不純物であるリンが拡散させられ、このポリシリコン
電極膜54が低抵抗化される。このリンの拡散工程で
は、ポリシリコン電極膜54の下部のシリコン基板51
内にもリンが拡散する。これにより、N + 型不純物拡散
層55がポリシリコン電極膜54の直下の領域に形成さ
れる。
【0037】その後は、ゲート酸化膜66上にゲート電
極67(図5参照。)を形成し、さらにN+ 型不純物拡
散層55に接続されるようにN+ 型不純物拡散層69が
形成され、同時にN+ 型不純物拡散層68が形成され
る。そして、アルミニウムなどからなる配線電極(図示
せず。)が形成されて、素子が完成する。このようにし
て、図5および図6に示された集積回路が得られる。
【0038】図8は、参考例に係る半導体装置の構成を
簡略化して示す平面図である。半導体基板80上には、
フィールド酸化膜84によって分離された複数の素子形
成領域81,82,83が形成されている。そして、フ
ィールド酸化膜84の直下の領域には、半導体基板80
と同一導電型の不純物を低濃度に拡散して形成した低濃
度反転防止層(図示せず。)が形成されている。さら
に、素子形成領域81,82,83の間の領域におい
て、分離距離の短い領域S21,S22には、高濃度の
反転防止層(図示せず。)がフィールド酸化膜84の直
下に形成されている。
【0039】この構成によれば、分離距離が短いために
分離耐圧の劣化が予想される領域S21,S22に高濃
度の反転防止層を局所的に形成しているから、素子形成
領域81,82,82間の耐圧を充分に高く保持するこ
とができる。しかも、高濃度反転防止層は半導体基板8
0の全領域に形成されるのではなく、局所的に形成され
るに過ぎないから、素子形成領域81,82,83の面
積が過度に減少することもなく、また、接合耐圧が過度
に劣化したり、接合容量が過度に増加したりすることも
ない。
【0040】このような構成の半導体装置を製造するに
は、図3(a) 〜(d) に示された工程と同様な工程を採用
し、フィールド酸化膜84の直下の領域の全てに低濃度
反転防止層を形成するとともに、局所的に高濃度反転防
止層を形成すればよい。本発明の実施例の説明は以上の
とおりであるが、本発明は上記の実施例に限定されるも
のではない。たとえば、本発明はPチャネルMOS型集
積回路やCMOS集積回路にも容易に適用できる。すな
わち、たとえば、PチャネルMOS型集積回路を作成す
るには、たとえは、シリコン基板の表面にN型ウエルを
形成し、このN型ウエルの各領域をフィールド酸化膜で
分離する際に、その下部に低濃度反転防止層を形成し、
分離耐圧に劣化が予想される領域に局所的に高濃度反転
防止層を形成すればよい。ただし、この場合には、これ
らの反転防止層の形成に当たり、N型不純物であるAs
+ イオンやP+ イオンを注入する必要がある。CMOS
集積回路は、NチャネルMOS型集積回路の製造方法と
PチャネルMOS型集積回路の製造方法とを組み合わせ
ることにより製造できる。
【0041】さらに、上記の実施例では、低濃度反転防
止層を形成するためのイオン注入を行った後に、高濃度
反転防止層を形成するためのイオン注入が行われている
が、これらのイオン注入の順序は逆でもよい。また、上
記の実施例では、分離耐圧の劣化が予想される領域に
は、低濃度反転防止層と高濃度反転防止層との両方が形
成されているが、このような領域には高濃度反転防止層
のみが形成されてもよい。
【0042】また、上記の実施例では、フィールド酸化
膜を形成するための酸化処理工程には、水蒸気酸化法が
採用されているが、熱酸化法などの他の方法が採用され
てもよい。また、上記の実施例では、1回目のイオン注
入の前に、耐酸化性膜をパターニングするために用いら
れたレジストが剥離されるが、このレジストを耐酸化性
膜とともにイオン注入のマスクとして用い、1回目のイ
オン注入の後にそのレジストを剥離するようにしてもよ
い。
【0043】その他、本発明の要旨を変更しない範囲で
種々の変更を施すことができる。
【0044】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、一対の不
純物拡散層の間の領域であって、低濃度反転防止層の直
下の領域には、高濃度に不純物を添加した高濃度反転防
止層が形成される。すなわち、高濃度反転防止層が局所
的に形成される。その結果、素子形成領域の実効的な面
積の減少、接合耐圧の劣化、寄生容量の増加などをほと
んど生じさせることなく、素子形成領域の間における充
分な分離耐圧が確保される。これにより、素子形成領域
間の分離を良好に行うことができるとともに、各素子形
成領域に形成された素子を良好に動作させることができ
る。とくに、本発明では、高濃度反転防止層は、一対の
不純物拡散層の間の実質的な分離距離の縮小を防止する
から、この一対の不純物拡散層の間における必要な分離
耐圧を確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の半導体装置であるMOS
型集積回路の構成を示す平面図である。
【図2】上記MOS型集積回路の断面図である。
【図3】上記MOS型集積回路の製造方法を工程順に示
す断面図である。
【図4】図3の製造工程に続く製造工程を示す断面図で
ある。
【図5】本発明の第2実施例の半導体装置であるMOS
型集積回路の構成を示す平面図である。
【図6】上記第2実施例のMOS型集積回路の構成を示
す断面図である。
【図7】上記第2実施例のMOS型集積回路の製造工程
を工程順に示す断面図である。
【図8】参考例に係る半導体装置の構成を示す平面図で
ある。
【図9】従来の半導体装置の製造方法を工程順に示す断
面図である。
【符号の説明】
21 P型シリコン基板 22 フィールド酸化膜 31 低濃度反転防止層 32 高濃度反転防止層 36 耐酸化性膜 38 レジスト 41 素子形成領域 42 素子形成領域 51 P型シリコン基板 52 フィールド酸化膜 61 素子形成領域 62 素子形成領域 64 耐酸化性膜 71 低濃度反転防止層 72 高濃度反転防止層 1 高濃度反転防止層が形成された領域 S10 高濃度反転防止層が形成された領

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の導電型の半導体基板と、 この半導体基板上に相互に分離されて設けられ、不純物
    拡散層をそれぞれ有する複数の素子形成領域と、 上記複数の素子形成領域の間を分離するために上記半導
    体基板に形成された素子分離用酸化膜と、 この素子分離用酸化膜の直下の領域に上記素子形成領域
    間の分離耐圧を高めるために形成され、上記半導体基板
    と同じ導電型の不純物を所定の第1濃度で含む低濃度反
    転防止層と、 上記一対の不純物拡散層間の領域であって、上記低濃度
    反転防止層の直下の領域に形成され、上記半導体基板と
    同じ導電型の不純物を上記第1濃度よりも高い第2濃度
    で含み、上記不純物拡散層間の実質的な分離距離の縮小
    を防止する高濃度反転防止層とを含むことを特徴とする
    半導体装置。
  2. 【請求項2】所定の導電型を有する半導体基板上に相互
    に分離されて設定された複数の素子形成領域の各表面を
    覆うように耐酸化性膜をパターン形成する工程と、 上記耐酸化性膜をマスクとして上記半導体基板に上記所
    定の導電型の不純物を所定の第1濃度で添加する工程
    と、 少なくとも上記半導体基板の露出している表面を覆うマ
    スク膜を形成する工程と、 このマスク膜において、上記所定の導電型の不純物が第
    1濃度で添加された領域内の定領域を露出させる窓を
    形成する工程と、 上記マスク膜および上記耐酸化性膜をマスクとして、上
    記半導体基板に上記所定の導電型の不純物を上記第1濃
    度よりも高い第2濃度で添加する工程と、 上記マスク膜を除去する工程と、 上記耐酸化性膜をマスクとして上記半導体基板の表面を
    選択的に酸化し、素子分離用酸化膜を形成する工程と、 上記所定領域を挟んで上記素子形成領域内に一対の不純
    物拡散層を形成する工程とを含み、 上記素子分離用酸化膜を形成する工程において、上記
    1濃度および第2濃度で添加された不純物が活性化さ
    れることにより、上記素子分離用酸化膜の直下の領域に
    上記第1濃度で添加された不純物に対応する低濃度反転
    防止層が形成され、かつ、上記第2濃度で添加された不
    純物に対応する高濃度反転防止層が上記所定領域におい
    て上記低濃度反転防止層の直下に形成されることを特徴
    とする半導体装置の製造方法。
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