JP3014108B2 - セメント混和材及びポリマーセメント組成物 - Google Patents

セメント混和材及びポリマーセメント組成物

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JP3014108B2 JP31574889A JP31574889A JP3014108B2 JP 3014108 B2 JP3014108 B2 JP 3014108B2 JP 31574889 A JP31574889 A JP 31574889A JP 31574889 A JP31574889 A JP 31574889A JP 3014108 B2 JP3014108 B2 JP 3014108B2
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  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は流動性の改善されたセメント混和材及びそれ
を用いたポリマーセメント組成物に関し、特に、密実な
耐久性の優れたコンクリート、補修材、床材、防水材、
接着材及び建材等多岐にわたって使用されるセメント混
和材及びポリマーセメント組成物に関する。
(従来の技術及びその課題) 近年、コンクリート構造物の耐久性が問題となってき
ており信頼性を有する補修材料が要望されている。即
ち、コンクリート構造物において、 (1)コンクリート表面からの炭酸ガスの侵入による中
性化により、コンクリート内部のpHが低下し鉄筋が腐食
する。
(2)コンクリート外部から内部への塩素イオンの侵入
により鉄筋が腐食する。
(3)骨材中のシリカが、セメントから溶出するアルカ
リと膨張反応を起こす。
(4)骨材に海砂を使用した場合、鉄筋が腐食する。
等の理由によりコンクリートの耐久性が低下するという
課題があった。
これらの課題、特に、(1)と(2)の課題を解決す
るために、鉄筋の腐食した部分のコンクリートをはつり
落とし、鉄筋の防錆処理を行なった後、コンクリートと
の付着を計るため、種々のポリマー、例えばアクリル
系、酢酸ビニル系、塩化ビニリデン系、塩化ビニル系、
スチレンブタジエン系及びクロロプレン系等のポリマー
を用いた補修用ポリマーセメントを注型するなどの工法
が検討されてきた。
ポリマーを用いる理由は、コンクリートとの接着強度
を向上させるため、薄層補修部分のひび割れを防止する
ため及び補修モルタルの曲げ強度を向上させ、かつ、弾
性を付与させるため等である。
しかしながら、従来の種々のポリマーセメントでは流
動性を確保するためには水セメント比を高くする必要が
あり、生成した硬化体組織は粗なものとなるため、補修
用として要求される、有害ガスや塩素イオンの透過速度
が大きく、コンクリート内部の鉄筋の腐食を充分防止で
きないという課題があった。
また、従来よりコンクリートの耐久性を高めるために
水セメント比を低減させ、かつ、流動性を確保する混和
剤として減水剤が知られている。
即ち、減水剤とは、流動性をそこなわず、水セメント
比を低減させ、有害ガスや塩素イオンの透過を防止し、
コンクリートの耐久性を改善するためのセメント混和剤
で、特に効果のあるものとして、β−ナフタレンスルホ
ン酸ソーダが検討されてきた。
また、コンクリートの耐久性を向上する方法としてβ
−ナフタレンスルホン酸ソーダの利用により低水セメン
ト比とすることがなされている。
しかしながら、ひび割れが生じた場合には、耐久性と
いう面で劣るという課題があり、ひび割れの生じにくい
コンクリートの提供が望まれていた。
このようなことから接着強度が良好で、ひび割れ抵抗
性を有するものとしてポリマーエマルジョンの添加が従
来より検討されているが、β−ナフタレンスルホン酸ソ
ーダを添加して、水セメント比を低くした場合に流動性
を確保することは非常に困難であるという課題があっ
た。
本発明者らは、以上の課題を解決すべく種々検討した
結果、特定の組成の分散剤や特定の合成樹脂エマルジョ
ン及び/又は合成ゴムラテックス、並びに、超微粉を使
用することにより、流動性の改善されたポリマーセメン
ト組成物が提供できる知見を得て本発明を完成するに至
った。
(課題を解決するための手段) 即ち、本発明は、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮
合物を主成分とする分散剤、乳化安定剤として界面活性
剤を使用して製造した合成樹脂エマルジョン及び/又は
合成ゴムラテックス、並びに、超微粉を主成分とするセ
メント混和材であり、セメント質物質と該セメント混和
材とを主成分とするポリマーセメント組成物である。
以下本発明について詳しく説明する。
本発明で使用する分散剤は、一般には高性能減水剤と
呼ばれているもののひとつで、ナフタレンスルホン酸ホ
ルマリン縮合物を主成分とするものである。
ここでいうナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物と
はアルキル基を含んでいる、いわゆる、アルキルナフタ
レンスルホン酸ホルマリン縮合物である。
これらは他の、例えば、メラミンスルホン酸ホルムア
ルデヒド縮合物の塩や、高分子量リグニンスルホン酸塩
及びポリカルボン酸塩等の高性能分散剤に比べて分散力
が優れ経済的でもある。
なお、本発明で使用するナフタレンスルホン酸ホルマ
リン縮合物にその他各種の高性能分散剤を組み合わせる
ことは可能である。
このナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物は一般に
はアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩及びアンモニウ
ム塩として使用するが、これら塩としてはβ−ナフタレ
ンスルホン酸ソーダやβ−ナフタレンスルホン酸カルシ
ウム等が挙げられ、市販品としては、電気化学工業
(株)製商品名「デンカFT−500」や第一工業製薬
(株)製商品名「セルフロ−110P」などがある。
また、分散剤は粉体で添加されるほか、液体で添加さ
れることも当然可能である。
分散剤は、水硬性物質100重量部に対し、0.15〜5重
量部となるように使用することが一般的である。水対水
硬性物質比にもよるが、本発明でも同様の添加量が好ま
しく、0.15〜3重量部がさらに好ましい。0.15重量部未
満では良好な流動性を得ることが難しく、5重量部を越
えてもより以上の流動性は得られにくい傾向がある。
ここでいう、水硬性物質とは、セメント質物質と超微
粉とを主成分とするものである。
セメント質物質としては普通・早強・超早強及び白色
等の各種ポルトランドセメント、超速硬セメント及びア
ルミナセメント等が用いられる。
超速硬セメントとしては小野田セメント(株)製商品
名「ジェットセメント」や電気化学工業(株)製商品名
「デンカスーパーセメント」などが挙げられる。
アルミナセメントとしては電気化学工業(株)製商品
名「デンカアルミナセメント1号」や「デンカアルミナ
セメント2号」などが挙げられる。
また、中庸熱セメント、高炉セメント及びフライアッ
シュセメント等の低発熱セメント並びに耐硫酸塩セメン
ト等も使用でき、さらには、適当な養生方法を用いれば
水酸化カルシウムや酸化カルシウムなども使用可能であ
る。また、高炉スラグやフライアッシュを通常の混合セ
メント以上に含有したものの使用も可能であり、高硫酸
塩スラグセメントや改良高炉セメントなどの使用も考え
られる。
セメント質物質の粒径は、通常5〜30μmのものが使
用されているが、水硬性を有するものであれば勿論これ
より小さいもの、あるいは大きいものも使用できること
はいうまでもない。
また、水硬性物質として、セメント質物質と、通常セ
メントコンクリートに用いられている急硬材、膨張材、
高強度混和材その他の各種の化学混和剤を併用すること
も可能である。
急硬材としては電気化学工業(株)製商品名「デンカ
ナトミック」や「デンカコスミック」が、膨張材として
は電気化学工業(株)製商品名「デカンCSA#20」が、
さらに、高強度混和材としては電気化学工業(株)製商
品名「デンカΣ−1000」などが挙げられる。
また、本発明では、セメント質物質に無機質の超微粉
を組み合わせ、水硬性物質として、より低水セメント比
とした複合材料とする。
ここで使用する超微粉とはセメント質物質より1オー
ダー、好ましくは2オーダー小さい粒子であり、さらに
好ましくは平均粒径が1μm以下のものである。
超微粉の成分的な制限は特にないが、水に対して易溶
性のものは適当でない。また、その製造方法は液相、気
相、粉砕及び分級又はそれらの組み合わせなどいずれの
方法でも良く、特に制限されるものではないが、経済性
の面からは粉砕、分級によって製造されるものや、副生
成物として気相によって製造されるものでシリコン、含
シリコン合金及びジルコニア等の製造時の副産物である
シリカ質ダスト(シリカヒューム)やシリカダストなど
が有効である。
その他、炭酸カルシウム、シリカゲル、オパール質珪
石、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウ
ム、各種ガラス、ベントナイト等の粘土鉱物やその仮焼
物、非晶質アルミノシリケート、酸化クロム、活性炭、
高炉スラグ及びフライアッシュ等の超微粉の使用が可能
である。
超微粉の使用量は混練物の流動性、緻密性及び高強度
特性の面からセメント質物質100体積部に対し、5〜100
体積部が好ましく、より好ましくは10〜50体積部であ
る。5体積部未満では超微粉を加えない場合に比べて、
混練物の良好な流動性を得ることは難しく、50体積部を
超えるとやはり超微粉を加えない場合に比べて、良好な
流動性を得ることは難しく、かつ、表面の耐摩耗性や強
度特性も不充分となる。なお、耐久性を改善する場合に
は5体積部未満でも若干の効果は現われる。
アルミナセメントを水硬性物質として使用する場合は
硬化調整剤として、各種硫酸塩、硝酸塩及び炭酸塩等、
その他、リチウム塩やCaCl2などの無機塩、Ca(O
H)、ホウ砂及びホウ酸等の無機物並びにクエン酸、
トリポリリン酸、ピロリン酸、酒石酸及びグルコン酸等
の有機酸又はそれらの塩のうち、一種又は二種以上を使
用することが好ましい。
硬化調整剤の使用量は、水硬性物質100重量部に対し
て0.005〜2重量部が好ましい。
次に本発明の構成要件の一つである合成樹脂エマルジ
ョン及び/又は合成ゴムラテックスについて説明する。
本発明の合成樹脂エマルジョン及び/又は合成ゴムラ
テックスとは乳化安定剤として界面活性剤を使用したも
のである。
本発明でいう、合成樹脂エマルジョンとはビニルポリ
マーを示し、アクリル系、酢酸ビニル系、塩化ビニリデ
ン系及び塩化ビニル系等が挙げられる。また、これらを
単独又は二種以上を共重合することは当然可能である。
共重合体の具体例としては、例えば、塩化ビニリデン
(PVDC)/ブチルアクリレート(BA)共重合体、エチレ
ン(E)/酢酸ビニル(VAc)共重合体(EVA)及び酢酸
ビニル/バーサチック酸ビニル(Veova)共重合体等が
挙げられる。
これらのうち、コンクリートとの接着力の面から、特
に酢酸ビニレ系の使用が好ましい。
また、酢酸ビニル系合成樹脂に耐候性、耐アルカリ性
及び耐水性を向上させるため、他のコモノマーを共重合
させることは好ましい。
これらのコモノマーとしては、エチレン及びアクリロ
ニトリル・メタクリロニトリルなどのシアノ化ビニルモ
ノマー、アクリル酸・メタクリル酸・イタコン酸・クロ
トン酸などの不飽和カルボン酸モノマー、メチルアクリ
レート・エチルアクリレート・ブチルアクリレート・ヘ
キシルアクリレート・シクロヘキシルアクリレート・オ
クチルアクリレート・ヒドロキシエチルアクリレート・
グリシジルアクリレートなどのアクリル酸エステルモノ
マー、メチルメタクリレート・エチルメタクリレート・
ブチルメタクリレート・ヒドロキシエチルメタクリレー
ト・グリシジルメタクリレートなどのメタクリル酸エス
テルモノマー、メチルビニルエーテル・エチルビニルエ
ーテル・ブチルビニルエーテル・フエニルビニルエーテ
ルなどのビニルエーテルモノマー、アクリルアミド・メ
タクリルアミドなどのアミド系モノマー、マレイミド・
N−メチルマレイミド・N−エチルマレイミド・N−プ
ロピルマレイミド・N−フエニルマレイミド・N−トル
イルマレイミドなどのマレイミド系モノマー、塩化ビニ
ル・塩化ビニリデンなどのハロゲン化オレフインモノマ
ー、及び、ジビニルベンゼン・エチレングリコールジメ
タクリレート・1,3−ブチレングリコールジメタクリレ
ート・1,4−ブチレングリコールジメタクリレート・プ
ロピレングリコールジメタクリレート・ポリエチレング
リコールジメタクリレート・ポリプロピレングリコール
ジメタクリレート・エチレングリコールジアクリレート
・ポリエチレングリコールジアクリレート・シアヌル酸
トリアリル・イソシアヌル酸トリアリル・トリメチロー
ルプロパントリメタクリレート・アリルアクリレート・
アリルメタクリレートなどの多官能性ビニルモノマーな
どが挙げられる。
これら共重合性モノマーの使用量は、酢酸ビニルとコ
モノマーの合計100重量部に対して、50重量部までであ
る。前記重量部を越えると、酢酸ビニルが本来有する優
れた接着性が得られにくくなる。
なお、これら共重合性モノマーを組み合わせて酢酸ビ
ニルに共重合することも可能である。
また、合成ゴムラテックスとはジエンモノマーから合
成された合成ゴム質であり、スチレン/ブタジエン共重
合体(SB)、アクリロニトリル/ブタジエン共重合体
(NB)、メチルメタクリレート/ブタジエン共重合体
(MB)、ポリブタジエン及びポリクロロプレン等が挙げ
られる。
通常、合成樹脂エマレジョン及び/又は合成ゴムラテ
ックスを乳化重合により製造する際、乳化安定剤とし
て、保護コロイドとして作用するポリビニルアルコール
(PVA)やヒドロキシエチルセルロース(HEC)などの水
溶性高分子を単独又は界面活性剤と併用により用いる
が、本発明のようにナフタレンスルホン酸ホルマリン縮
合物を併用する場合はこれら水溶性高分子を乳化安定剤
として用いると流動性に悪影響をおよぼす。
これら流動性に悪影響をおよぼす原因は詳細は定かで
ないが、水溶性高分子とナフタレンスルホン酸ホルマリ
ン縮合物の複合体生成による増粘作用が原因と思われ
る。
これら流動性に悪影響を与える水溶性高分子としては
カルボキシメチルセルロース(CMC)、メチルセルロー
ス(MC)、ヒドロキシエチルセルロース及びヒドロキシ
プロピルセルロース(HPC)等のセルロース誘導体、グ
アーガム、アラビアゴム、アカシアガム、トランガント
ガム、タマリンド種子、ゼラチン、ポリアクリルアミド
及びポリビニルアルコール等が挙げられる。
本発明においては乳化安定剤として界面活性剤を使用
するが、その他重合過程で形成される水溶性オリゴマー
が乳化安定剤として働くため、重合開始剤を高濃度で使
用することも有効である。
乳化安定剤として使用する界面活性剤として、アニオ
ン性、カチオン性及びノニオン性のものが挙げられる。
アニオン性としては、ビニルスルホン酸ソーダ、スチ
レンスルホン酸ソーダ、2−スルホエチルメタクリレー
トソーダ、アリルアルキルスルホコハク酸ソーダ、高級
アルコール硫酸エステルソーダ塩及びポリオキシエチレ
ンアルキルフェニルエーテルサルフェートアンモニウム
塩等が挙げられる。
カチオン性としては、2−アミノエチルメタクリレー
ト塩酸塩や2−ヒドロキシ−3−トリメチルアミノプロ
ピルメタクリレートクロライド等が挙げられる。
また、ノニオン性としては、ポリオキシエチレン縮合
体、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンエーテル
及びポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル等が
挙げられる。
界面活性剤の使用量は合成樹脂エマルジョン及び/又
は合成ゴムラテックスの固形分100重量部に対して、0.1
〜10重量部程度である。0.1重量部未満では乳化重合を
行なうことは困難であり、10重量部を越える場合はこれ
ら合成樹脂エマルジョン及び/又は合成ゴムラテックス
の耐候性、耐アルカリ性及び耐水性等に悪影響をおよぼ
す傾向がある。
重合開始剤としては過硫酸カリウムなどの過硫酸、過
酸化水素及び各種有機過酸化物、カルボキシル基を有す
る4,4′−アゾビス−シアノバレリックアシッド及びア
ミノ基を有する2,2′−アゾビスイソブチルアミディン
塩等が挙げられる。
このようにして得られた合成樹脂エマルジョン及び/
又は合成ゴムラテックスの粒径は0.05〜5μm程度であ
る。
以上のようにして得られた本発明の合成樹脂エマルジ
ョン及び/又は合成ゴムラテックスは、水硬性物質100
重量部に対して、固形分として4〜150重量部となるよ
うに使用することが可能である。4重量部未満では充分
な接着力が得られず、150重量部を越えるて添加して
も、接着力はこれ以上増加せず、表面の摩耗性や強度特
性さらには耐候性も不十分なものとなる傾向がある。
合成樹脂エマルジョンを水硬物質に添加すると気泡が
連行され、その後生成する硬化体の強度や緻密性が低下
することがある、その場合は、これらに消泡剤を組み合
わせて使用することは好ましい。
消泡剤はごま油などの油脂系、ステアリン酸などの脂
肪酸系、オクチルアルコールなどのアルコール系、ソル
ビタン脂肪酸エステルなどの多価アルコールと脂肪酸の
部分エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレ
ンエーテル、パラフィン及びシリコーン系等が挙げられ
る。
市販品としては、東芝シリコーン(株)製商品名「TS
A732」(シリコーン系)、三洋化成工業(株)製商品名
「カラリン302」(アルコール系)、東邦化学(株)製
商品名「プロナール502」(ポリオキシエチレンポリオ
キシプロピレンエーテル系)及び花王(株)製商品名
「アンチホームE−20」等が挙げられる。
これら消泡剤の使用量は、合成樹脂エマルジョン及び
/又は合成ゴムラテックスの固形分100重量部に対し、
1〜5重量部程度が好ましい。
なお、練り混ぜる水量は本発明の趣旨からして水硬性
物質に対して低いほど好ましい。
合成樹脂エマルジョン及び/又は合成ゴムラテックス
は大量の水を含有するため、これらを単独又は水硬性物
質及び/又はナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物を
主成分とする分散剤とともに乾燥した粉体を混和材とし
て用いることも可能である。
水硬性物質としてセメント質物質と超微粉を用い、分
散剤を水硬性物質100重量部に対して1〜3重量部使用
した場合には、非常に良好な流動性を確保するから、水
量を水硬性物質100重量部に対して45重量部以下とする
ことが好ましく、30重量部以下とすることがより好まし
い。水量が45重量部以下であることにより強度や緻密性
は一層改善され、塩素イオンの拡散係数や透水係数など
も著しく小さな値となる。
本発明においては、前記の各種材料より大きな粒径を
持つ骨材を併用することが可能である。
骨材としては、100μmを越える粒径のもので、一般
の砂、砂利及び軽量骨材等も使用可能であり、モース硬
度6以上又はヌープ圧子硬度700kgf/mm2以上の基準で選
定された硬質骨材を使用することももちろん可能であ
る。また、それ以外にガラスや金属などを骨材として用
いることも可能である。
骨材の使用量は、通常水硬性物質100重量部に対し
て、1,000重量部程度迄が好ましい。ただし、プレパッ
クド工法やポストパック工法などの特殊な工法において
はこの限りではない。
前記材料の練り混ぜ方法や投入順序には、均一に混練
されれば、特に制限はなく、混練物は流し込みやテコ塗
りなどにより使用される。
さらに、本発明では前記材料を鉄骨や鉄筋などの補強
材や繊維などと組み合わせることもでき、引張りや曲げ
などの補強をすることが可能である。
繊維の例としては、鋳鉄のびびり切削法による繊維、
スチール繊維及びステンレス繊維等の金属繊維、石綿や
セラミックファイバー、ポリプロピレンなどの合成繊
維、アルミナ繊維などの各種天然又は合成鉱物繊維、炭
素繊維及びガラス繊維等が挙げられる。
また、補強材として従来より用いられている鋼棒やア
ルミナ繊維の成形体などを用いることも可能であり、特
に、大型のものにはこれら補強材がしばしば必要とな
る。
このようにして得られたポリマーセメント組成物を混
練した混練物の養生は特に制限されるものではないが、
初期に湿潤養生、引き続き乾燥養生することが好まし
い。
以上の方法により製造した本発明のポリマーセメント
組成物の混練物の用途は耐久生コンクリート構造物ある
いはコンクリート構造物の層剥離部分のグラウトや腐食
した鉄筋の防錆コーティング等の補修材、道路などの舗
装材、床材や屋根スラブなどの防水材、タイル用などの
接着剤、化粧仕上げ材、化学工場床材、耐酸タイルの目
地材などの防食材及びデッキカバーリング材等多岐にわ
たる。
(実施例) 以下実施例により本発明を更に説明する。
(参考例1) 塩化ビニリデン(PVDC)とn−ブチルアクリレート
(n−BA)の共重合体の合成樹脂エマルジョンを用い
て、表−1に示す配合でポリマーセメント組成物を混練
した。結果を表−1に併記する。
<使用材料> セメントI:小野田セメント(株)製商品名「小野田白色
セメント」、比重3.14 骨材 :ひさご産業(株)製商品名「7号珪砂」 消泡剤 :東芝シリコーン(株)製商品名「TSA732」 分散剤 :第一工業製薬(株)製商品名「セルフロー
11P」 合成樹脂エマルジョン:東亜合成化学(株)製商品名
「アロンD−9070」 乳化剤はIRよりポリオキシエチレンアルキルフェニル
エーテルと同定された。
さらに、13C−NMRとGPC測定も行なったが、PVA、HEC
及びMC等の水溶性高分子は検出されなかった。
実施例1 表−2に示す組成で製造したエチレン(E)と酢酸ビ
ニル(VAc)共重合体の合成樹脂エマルジョンを用い
て、表−2に示す配合に、さらに、水硬性物質100重量
部に対し、硬化調整剤0.2重量部を添加し、モルタルを
混練した。結果を表−2に併記する。
<使用材料> セメントII :電気化学工業(株)製商品名「デンカアル
ミナセメント1号」、比重3.10 超微粉 :シリカヒューム(TEMによる平均粒径0.2μ
m)、比重2.2 硬化調整剤:硫酸ナトリウム、試薬一級 乳化剤 :ノニオン系界面活性剤;花王(株)製商品
名「エマルゲン985」主成分ポリオキシエチレンアルキ
ルフェニルエーテル :PVA;電気化学工業(株)製商品名「デンカ
ポバールB−17」 :HEC;フジケミカル(株)製商品名「AH−15
F」 骨材、消泡剤及び分散剤は参考例1と同様 <合成樹脂エマルジョン製造条件> ステンレス製オートクレーブに、水、VAc及び乳化安
定剤を仕込み、攪拌しながら温度60℃に昇温し、エチレ
ンを所定量圧入した。次いで過硫酸アンモニウムを添加
して、重合を開始し、残存モノマーが0.5%以下となる
まで重合を行ない、冷却してエマルジョンを得た。
実施例2 表−3に示す組成のE/VAc/2エチルヘキシルアクリレ
ート(2EHA)共重合体合成樹脂エマルジョンを製造し、
表−3に示す配合でポリマーセメント組成物を混練し
た。結果を表−3に併記する。
<合成樹脂エマルジョン製造条件> ステンレス製オートクレーブに、水、VAc、2EHA及び
乳化安定剤を、表−3に示す組成で仕込んだこと以外
は、実施例1と同様に行った。
(発明の効果) 本発明のセメント混和材及びポリマーセメント組成物
は、水セメント比を低くしても流動性を損うことがな
く、これにより緻密性、圧縮強度や付着強度に優れ、耐
久性も向上する効果を奏する。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C04B 24/26 C04B 24/26 A 28/02 28/02 (56)参考文献 特開 昭62−297251(JP,A) 特開 平3−8749(JP,A) 高分子学会高分子辞典編集委員会編集 「高分子辞典」昭和56年7月20日 朝倉 書店発行 500頁 乳化重合の項 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 24/26 C04B 18/14 C04B 22/06 C04B 28/02 - 28/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物を
    主成分とする分散剤、乳化安定剤として界面活性剤を使
    用して製造した合成樹脂エマルジョン及び/又は合成ゴ
    ムラテックス、並びに、超微粉を主成分とするセメント
    混和材。
  2. 【請求項2】セメント質物質と請求項1記載のセメント
    混和材とを主成分とするポリマーセメント組成物。
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