JP3013861U - 電動式毛髪巻き器 - Google Patents

電動式毛髪巻き器

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JP3013861U JP1994011761U JP1176194U JP3013861U JP 3013861 U JP3013861 U JP 3013861U JP 1994011761 U JP1994011761 U JP 1994011761U JP 1176194 U JP1176194 U JP 1176194U JP 3013861 U JP3013861 U JP 3013861U
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Inventor
和男 大久保
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有限会社バンビの森本部
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 毛髪巻きと、これに用いた部材の取り外しが
短時間で容易にでき、作業性がよい電動式毛髪巻き器を
提供する。 【構成】 網12の中央部,両側部がアルミニウム箔1
3,14によって挾着されたプロテクタ11を、中央部
から2つ折りして毛髪2を挾持し、カーラ21の筒状体
22に設けた長溝25にプロテクタ11および毛髪2を
挟み、電動式ドライバ41によってカーラ21を回転さ
せ、筒状体22の外周にプロテクタ11および毛髪2を
短時間で巻回状態にし、カーラ21を抜き出し、アルミ
ニウム箔13,14の形状保持機能によって、止めピン
31のプロテクタ11の網12および毛髪2間への挿入
を容易にし、これらを巻回状態に保ち、これを頭部の多
数箇所に行ない、毛髪巻きを完了させ、パーマネント液
をかけて加熱し、水洗した時に、止めピン31とプロテ
クタ11とを取り外す。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、美容院や理髪店において、毛髪にパーマネントウエーブを施術す るための電動式毛髪巻き器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、毛髪にパーマネントウエーブを施すには、図8に示すように、和紙1を 2つ折りにして、頭部の適量の毛髪2を挟み込み、和紙1の内側にカーラ3を支 持させ、カーラ3を手作業で回転させることで、和紙1およびこれに挟んだ毛髪 2をカーラ3の外周に巻回し、カーラ3の両端部にこれの周方向に沿って各6箇 所突出した係止突起3aのうち、対向する適所のものを選択し、これらの突起3 aに無端状のゴムバンド4を掛けることで、カーラ3と共に、これに巻回した和 紙1および和紙1に挟んだ毛髪2を巻回状態に保つ。
【0003】 前述した操作を頭部の複数箇所に施し、毛髪巻き(ワインディング)を完了さ せる。次に、毛髪にパーマネント液をかけ、続いて加熱器によって所定時間加熱 し、その後、ゴムバンド4をカーラ3の係止突起3aから取り外して、カーラ3 および和紙1を巻き戻して毛髪2から取り除き、毛髪を水洗いすることで、パー マネントウエーブの施術を終わる。なお、使用後のカーラ3、和紙1はそれぞれ 洗浄して乾燥させ、繰り返し使用する。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
前述した従来の毛髪巻きには、和紙1、カーラ3およびゴムバンド4からなる 毛髪巻き器を用い、和紙1を2つ折りして毛髪2を挾持した後、手作業でカーラ 3の外周に和紙1とこれに挾持した毛髪2とを巻回しているので、この巻回作業 に時間がかかり、またカーラ3の両側に設けた係止突起3aにゴムバンド4を掛 ける作業が面倒であるため、毛髪巻き(ワインディング)に長時間を要し、また ゴムバンド4を係止突起3aから取り外し、カーラ3および和紙1を巻き戻して 取り外す作業も面倒であり、作業性がよくないという問題点があった。とくに、 頭部の多数箇所に対し毛髪巻きするには作業性がより悪くなる上に多数のカーラ 3および和紙1が必要となる。 さらに、前述した毛髪巻きなどの一連の作業を行なうには、技術習得に100 〜300時間に及び長時間を必要とし、訓練を行なうのに長い期間がかかるとい う問題点があった。
【0005】 この考案は、前述した問題点を解決して、毛髪巻き(ワインディング)と、こ れに用いた部材の取り外しが短時間で容易にできて、作業性を向上させることが でき、また使用するカーラの数が少なくてすみ、さらに毛髪巻き作業の習得に必 要な時間を著しく短縮できる電動式毛髪巻き器を提供することを目的としている 。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この考案に係る請求項1の電動式毛髪巻き器は、網の中央部および両側部を、 全長にわたってアルミニウム箔などの形状保持機能がある金属箔によって表,裏 面から挾着し、中央部の金属箔を2つ折りして毛髪を挾持するプロテクタと、相 対向する長溝が軸方向に形成してあり、これらの長溝が先端に開口する筒状体の 基端に、電動式ドライバによって回転力が伝達される駆動部を一体に設け、前記 長溝に前記プロテクタおよびプロテクタに挾持した毛髪を挟み、前記ドライバに よる軸回りの回転によって前記筒状体の外周にプロテクタおよびプロテクタに挾 持した毛髪を巻回させるカーラと、前記カーラを抜き出した巻回状態のプロテク タの網体および毛髪間に抜き出し可能に挿入し、前記プロテクタおよび毛髪を巻 回状態に保たせる止めピンとを備えたものである。
【0007】 請求項2の考案は、請求項1に記載の電動式毛髪巻き器において、外径が異な る筒状体の基端に形状、大きさが等しい係合凹部が基端面に開口する駆動部を一 体に設けた複数種類のカーラと、これらのカーラの外径の大小に応じた長さに形 成したカーラと同数種類のプロテクタとを備え、前記カーラの係合凹部に、1機 種の電動式ドライバの回転軸の先端部を係脱可能に係合させ、前記複数種類のど のカーラでも回転可能にしたものである。
【0008】 請求項3の考案は、請求項2に記載の電動式毛髪巻き器において、小,中外径 の筒状体には周方向に180°の角度間隔で2本の長溝を形成し、大外径の筒状 体には周方向に90°の角度間隔で4本の長溝を形成した大,中,小径のカーラ を備えたものである。
【0009】
【作用】
請求項1の考案による電動式毛髪巻き器は、プロテクタ、カーラおよび止めピ ンを備え、まず、プロテクタを中央部の金属箔を2つ折りして毛髪を挾持し、カ ーラの筒状体に設けた対向する長溝にプロテクタおよびこれに挾持した毛髪の先 端部を挾む。この状態で、電動式ドライバを作動させてカーラの駆動部に回転力 を伝達し、カーラ全体を軸回りに回転させることで、筒状体の外周にプロテクタ とこれに挾持した毛髪とを巻回状態にし、カーラを抜き出して止めピンをプロテ クタとこれに挾持した毛髪間に挿入し、これらを巻回状態に保つことを、頭部の 複数箇所に行ない、毛髪巻き(ワインディング)を完了させる。
【0010】 前述した操作は、カーラの回転を、手作業による回転から電動式ドライバによ る回転にしたことで、短時間ででき、とくに多数箇所に毛髪巻きを行なう場合に 有効である。 そして、カーラの筒状体の外周にプロテクタとこれに挾持した毛髪とを巻回し た状態では、プロテクタの中央部と両側部に設けたアルミニウム箔などの金属箔 が形状保持機能を有し、この機能によって、カーラを抜き、止めピンを挿入する 操作中にプロテクタとこれに挾持した毛髪とが拡径するなど、これらの型崩れを 抑制できるので、プロテクタとこれに挾持した毛髪を巻回状態に保つことが容易 にできる。
【0011】 毛髪巻きを完了した後、毛髪にパーマネント液をかけ、加熱器によって加熱し 、水洗いすることは、前述した従来と同様であるが、カーラを既に抜き出してあ るので、止めピンを抜き、プロテクタを取り外せばよく、これらの作業が容易に できる。 そして、従来例ではカーラの係止突起に対しゴムバンドを掛け外しするのに対 し、請求項1の考案では、止めピンを、プロテクタとこれに挾持した毛髪間に挿 入抜き出しすればよく、これらの作業が容易になると共に短時間でできる。
【0012】 なお、カーラを抜き出した状態で、パーマネント液をプロテクタに挾持した毛 髪に噴霧してかける際に、プロテクタは大部分が網で構成してあるので、パーマ ネント液の浸透性がよく、かつパーマネント液がカーラに妨げられることなく、 各部にむらなく浸透するという利点もある。
【0013】 さらに、前述したとおり、短時間で容易に毛髪巻き(ワインディング)と、こ れに用いた部材すなわちカーラ、止めピン、プロテクタと取り外す操作とができ 、作業性がよく、毛髪巻きおよびこれに用いた部材の取り外し操作も容易にでき るので、技術習得に要する訓練時間を著しく短縮できる。
【0014】 請求項2の考案は、請求項1による電動式毛髪巻き器において、筒状体の外径 が異なる複数種類のカーラの駆動部に、形状、大きさが等しい係合凹部を設けた ことで、1機種の電動式ドライバによって、これの回転軸の先端部を、筒状体の 外径が例えば大,中,小径など3種類に異なっているカーラのうち、どのカーラ でも回転させることができ、筒状体の外径が異なる各機種にそれぞれ回転軸の先 端部が異なった電動式ドライバを使用する必要がなく、筒状体の外径が異なるカ ーラを使用しやすい。
【0015】 そして、筒状体の外径に応じ、これが小さいものには長さが短いプロテクタを 用いることで、毛髪の短い範囲に小径のカールを形成し、筒状体の外径が大きい ものには長さが長いプロテクタを用いることで、毛髪の長い範囲に大径のカール を形成することができ、種々の長さと径のカールを得ることができる。 さらに、プロテクタは、網の中央部および両側部をアルミニウム箔などの金属 箔によって表,裏面から全長にわたって挾着した長尺のプロテクタ材料を製造し ておくことにより、この材料を所要長に切断することで、長短複数種類のプロテ クタが容易に得られる。
【0016】 請求項3の考案は、請求項2による電動式毛髪巻き器において、大外径の筒状 体に周方向に90°の角度間隔で4本の長溝を形成した大径のカーラを含み、こ のカーラではプロテクタとこれに挾持したプロテクタを挾む相対向する長溝が周 方向に2組となり、これらの長溝を選択して用いることによって取り扱いやすく なる。
【0017】
【実施例】
以下、この考案の一実施例につき図を参照して説明する。 図1において、11はプロテクタ、21は中径のカーラ、31は止めピン、4 1は電動式ドライバであり、これらによって電動式毛髪巻き器を構成してある。 プロテクタ11は、図1〜図3に示すように、綿や合成繊維の網糸を斜めに交 差させて構成した網12の中央部および両側部を、全長にわたって、形状保持機 能があるアルミニウム箔13および14によって表,裏面から挾着してある。す なわち、網12の中央部では、表,裏面に細幅のアルミニウム箔13をそれぞれ 支持させ、これらの一部を網目に喰い込ませて、アルミニウム箔13を剥がれな いように網12の表,裏面に圧着させ、また網12の両側部では、2つ折りに折 り曲げた細幅のアルミニウム箔14の谷部に網12の両側縁を当て、アルミニウ ム箔14の表,裏面側部を網目に喰い込ませて、アルミニウム箔14を剥がれな いように圧着させる。なお、長尺の網12の中央部,両側部に表,裏面からアル ミニウム箔13,14を挾着した長尺のプロテクタ材料を造り、これを所要長に 切断したプロテクタ11を多数枚用意しておくことが好ましい。
【0018】 前記中径のカーラ21は、図1,図2,図4に示すように、合成樹脂の成形品 からなり、所要長さの筒状体22の基端に、段23を設けて筒状体22より外径 が大きい円柱状の駆動部24を一体に形成してある。筒状体22には、直径上に 位置させて、180°の角度間隔で対向する1組の長溝25を形成してあり、こ れらの長溝25は、筒状体22の先端に開口してその基端近くまで軸方向に沿っ て延び、前記プロテクタ11の幅の1/2より若干長い寸法に形成してある。駆 動部24には、中心部に横断面正方形状の係合凹部26を軸方向に沿って設け、 駆動部24の基端面に開口させてある。
【0019】 図5,図6は小径,大径のカーラ51,61を示し、これらの筒状体52,6 2および駆動部54,64は、前述した中径のカーラ21の筒状体21および駆 動部24に対し、それぞれ外径を小,大径にしてあるが、小径,大径のカーラ5 1,61の長溝55,65および係合凹部56,66は中径のカーラ21の長溝 25および係合凹部26と形状、大きさを等しくしてある。また、大径のカーラ 61には長溝25を90°の角度間隔で筒状体21の円周方向の4箇所に形成し てある。なお、小径,大径のカーラ51,61の前述した以外の構成は、中径の カーラ21と同様であり、図5,図6中、53,63は段を示している。
【0020】 前記止めピン31は、図1に示すように、合成樹脂からなり、円板状の頭部3 2の一端面中心部から小径の針状体33をカーラ21の長溝25と同程度の長さ に一体に突出させたものであり、多数本用意しておく。 前記電動式ドライバ41は、本体42に図示省略した乾電池を着脱可能に収容 し、これを電源として駆動される電動機(図示省略)を内蔵させると共に、この 電動機によって回転される回転軸の先端部43を本体42の先端から突出させた 、従来公知のねじ回し用のドライバと同構成のもので、本体42の外周にはスイ ッチ44を設けてあり、前記回転軸の先端部43を、カーラ21の駆動部24に 形成した係合凹部26に係脱可能に係合する横断面正方形状に形成してある。
【0021】 前述した各部材からなる一実施例の電動式毛髪巻き器の使用について説明する 。 まず、図3に示すプロテクタ11を中央部に設けたアルミニウム箔13を図3 の破線13aに示す幅方向中央から2つ折りし、図2に示すように、頭部の所要 部位にある適量の毛髪2を、これら先端から根元に向かってプロテクタ11の長 さ分だけ挟持する。次に、中径のカーラ21の筒状体22に設けた1組の長溝2 5をプロテクタ11およびこれに挟持した毛髪2の先端部にこれらと直交するよ うに嵌めて、プロテクタ11およびこれに挟持した毛髪2を挟む。
【0022】 この状態で、図1に示すように、電動式ドライバ41の回転軸の先端部43を カーラ21の駆動部24に形成した係合凹部26に係合させる。続いて、前記ド ライバ41のスイッチ44をONにし、電動機を作動させて回転軸43を回動さ せることで、回転力を駆動部24に伝え、図1,図2の矢印方向にカーラ21を 回転させ、カーラ21の外周にプロテクタ11とこれに挟持された毛髪2とを内 外複数層に巻回し、図7に示すように、プロテクタ11の基端部まで巻回し、巻 回状態になった時に、ドライバ41のスイッチ44をOFFにして、電動機およ びカーラ21の回転を停止する。
【0023】 これらが停止した後、ドライバー41の回転軸の先端部43をカーラ21の係 合凹部26から抜き出し、さらにカーラ21の駆動部24を持ってカーラ21を 軸方向に引き抜くことで、カーラ21の筒状体22を巻回状態のプロテクタ11 およびこれに挟持された毛髪2から引き抜く。 その後、止めピン31を持って、これの針状体33をプロテクタ11の基端部 の網12から巻回状態のプロテクタ11およびこれに挟持した毛髪2間に挿入し 、これらの巻回した複数層に貫通させることで、プロテクタ11およびこれに挟 持した毛髪2を係止して巻回状態に保たせる。
【0024】 この際、プロテクタ11は中央部および両側部を、アルミニウム箔13および 14によって表,裏面から全長にわたって挟着してあり、アルミニウム箔13, 14が形状保持機能を有していることで、カーラ21を引き抜いても、プロテク タ11およびこれに挟持した毛髪が巻き径が大きくなるように戻るのを抑制し、 手によって巻回状態に保持しやすい。また、止めピン31は、針状体33をプロ テクタ11の網12に挿通することで、プロテクタ11およびこれに挟持した毛 髪2間に容易に通すことができる。なお、止めピン31の針状体33は、先端が 被使用者の頭部に当たる恐れがない角度と位置に挿入することが必要である。
【0025】 そして、プロテクタ11およびこれに挟持した毛髪2から抜き出したカーラ2 1は、頭部の他部分の毛髪を挟持するのに繰り返し使用できるので、多数個を用 いることなく、プロテクタ11と止めピン31とを多数用意しておくことで、頭 部の多数個所の毛髪を前述した操作で巻回状態にピン止めして保つことができる 。
【0026】 さらに、プロテクタ11およびこれに挟持した毛髪2を、電動式ドライバ41 の駆動によりカーラ21を回転させて巻回しているので、従来の手動によってカ ーラを回転させるのに比べ、巻回作業が短時間で容易にできる。
【0027】 次に、プロテクタ11と共に巻回状態に保った毛髪2にパーマネント液を噴霧 してかけることは従来例と同様であるが、この際に、プロテクタ11は、大部分 が網12で構成してあるので、従来例の和紙に比べ、パーマネント液の浸透性が よく、またカーラ21を取り外してあるので、巻回状態の毛髪2の各部にパーマ ネント液をむらなく浸透させることができる。
【0028】 続いて、従来例と同様に、加熱器によって所定時間加熱し、加熱後に、止めピ ン31を抜き出して外し、プロテクタ11を巻き戻して毛髪2から取り除き、毛 髪を水洗いすることで、パーマネントウエーブの施術を終わる。
【0029】 使用後のプロテクタ11は、巻回した中央部,両側部のアルミニウム箔13, 14を延ばし、これら平坦に戻すことで、網12も平坦になるが、中央部のアル ミニウム箔13は2つ折り状態のままでよい。そして、アルミニウム箔13,1 4および網12を平坦に戻したプロテクタ11、および使用後のカーラ21はそ れぞれ洗浄して乾燥させ、繰り返し使用する。
【0030】 以上中径のカーラ21を用いる場合について説明したが、これと同様な操作に よって、図5に示す小径のカーラ51、図6に示す大径のカーラ61を用いる毛 髪巻き(ワインディング)を行なうことができる。
【0031】 そして、図示省略したが小径のカーラ51では、中径のカーラ21と共に用い る前記プロテクタ11の1/2の長さにしたプロテクタを用いるなど、小径,大 径のカーラ51,61の筒状体52,62の外形の小,大に応じた短,長のプロ テクタを用い、毛髪巻きを行なうことで、小径のカーラ51では毛髪の短い範囲 に小径のカールを形成し、大径のカーラ61では毛髪の長い範囲に大径のカール を形成したりすることができる。
【0032】 この場合に、小,大径のカーラ51,61の駆動部54,64に設けた係合凹 部56,66は中径のカーラ21の係合凹部26と形状、大きさを等しくしたの で、カーラ21を回転させる電動式ドライバ41によって、小径,大径のカーラ 51,61をそれぞれ回転させることができる。また、小径,大径のカーラ51 ,61の長溝55,65は中径のカーラ21の長溝25と形状、大きさを等しく したので、中径のカーラ21と共に用いるプロテクタ11と同じプロテクタ材料 を短,長所要の長さに切断することで、小径,大径カーラ51,61と共に用い るプロテクタが容易に得られる。
【0033】 さらに、大径のカーラ61には、周方向に90°の角度間隔で4本2組の長溝 65を形成したので、プロテクタと共に毛髪を挟む位置が長溝が2本1組のもの に比べて多くなり、2組の長溝を選択して用いることで、取り扱いやすくなる。
【0034】 この考案において、前述した実施例では、筒状体の外径が異なる3種類のカー ラを用いたが、カーラの種類は適宜増減でき、また電動式ドライバは乾電池を本 体に収容したものに限られることなく、コードによって商用電源に接続するもの でもよい。さらに、プロテクタに用いる金属箔はアルミニウム箔に限られること なく、形状保持機能があれば適宜変更でき、洗髪によって、巻回状態から平坦な 状態に伸びる記憶合金を用い、毛髪から取り外しやすくすることも考えられる。
【0035】
【考案の効果】
以上説明したように、請求項1の考案による電動式毛髪巻き器は、プロテクタ 、カーラおよび止めピンを備え、まず、プロテクタを中央部の金属箔を2つ折り して毛髪を挾持し、カーラの筒状体に設けた対向する長溝にプロテクタおよびこ れに挾持した毛髪の先端部を挾む。この状態で、電動式ドライバを作動させてカ ーラの駆動部に回転力を伝達し、カーラ全体を軸回りに回転させることで、筒状 体の外周にプロテクタとこれに挾持した毛髪とを巻回状態にし、カーラを抜き出 して止めピンをプロテクタとこれに挾持した毛髪間に挿入し、これらを巻回状態 に保つことを、頭部の複数箇所に行ない、毛髪巻き(ワインディング)を完了さ せる。
【0036】 前述した操作は、カーラの回転を、手作業による回転から電動式ドライバによ る回転にしたことで、短時間ででき、とくに多数箇所に毛髪巻きを行なう場合に 有効である。 そして、カーラの筒状体の外周にプロテクタとこれに挾持した毛髪とを巻回し た状態では、プロテクタの中央部と両側部に設けたアルミニウム箔などの金属箔 が形状保持機能を有し、この機能によって、カーラを抜き、止めピンを挿入する 操作中にプロテクタとこれに挾持した毛髪とが拡径するなど、これらの型崩れを 抑制できるので、プロテクタとこれに挾持した毛髪を巻回状態に保つことが容易 にできる。
【0037】 毛髪巻きを完了した後、毛髪にパーマネント液をかけ、加熱器によって加熱し 、水洗いすることは、前述した従来と同様であるが、カーラを既に抜き出してあ るので、止めピンを抜き、プロテクタを取り外せばよく、これらの作業が容易に できる。 そして、従来例ではカーラの係止突起に対しゴムバンドを掛け外しするのに対 し、請求項1の考案では、止めピンを、プロテクタとこれに挾持した毛髪間に挿 入抜き出しすればよく、これらの作業が容易になると共に短時間でできる。
【0038】 なお、カーラを抜き出した状態で、パーマネント液をプロテクタに挾持した毛 髪に噴霧してかける際に、プロテクタは大部分が網で構成してあるので、パーマ ネント液の浸透性がよく、かつパーマネント液がカーラに妨げられることなく、 各部にむらなく浸透するという利点もある。 さらに、前述したとおり、短時間で容易に毛髪巻き(ワインディング)と、こ れに用いた部材すなわちカーラ、止めピン、プロテクタと取り外す操作とができ 、作業性がよく、毛髪巻きおよびこれに用いた部材の取り外し操作も容易にでき るので、技術習得に要する訓練時間を著しく短縮できる。
【0039】 請求項2の考案は、請求項1による電動式毛髪巻き器において、筒状体の外径 が異なる複数種類のカーラの駆動部に、形状、大きさが等しい係合凹部を設けた ことで、1機種の電動式ドライバによって、これの回転軸の先端部を、筒状体の 外径が例えば大,中,小径など3種類に異なっているカーラのうち、どのカーラ でも回転させることができ、筒状体の外径が異なる各機種にそれぞれ回転軸の先 端部が異なった電動式ドライバを使用する必要がなく、筒状体の外径が異なるカ ーラを使用しやすい。
【0040】 そして、筒状体の外径に応じ、これが小さいものには長さが短いプロテクタを 用いることで、毛髪の短い範囲に小径のカールを形成し、筒状体の外径が大きい ものには長さが長いプロテクタを用いることで、毛髪の長い範囲に大径のカール を形成することができ、種々の長さと径のカールを得ることができる。 さらに、プロテクタは、網の中央部および両側部をアルミニウム箔などの金属 箔によって表,裏面から全長にわたって挾着した長尺のプロテクタ材料を製造し ておくことにより、この材料を所要長に切断することで、長短複数種類のプロテ クタが容易に得られる。
【0041】 請求項3の考案は、請求項2による電動式毛髪巻き器において、大外径の筒状 体に周方向に90°の角度間隔で4本の長溝を形成した大径のカーラを含み、こ のカーラではプロテクタとこれに挾持したプロテクタを挾む相対向する長溝が周 方向に2組となり、これらの長溝を選択して用いることによって取り扱いやすく なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の一実施例に係る電動式毛髪巻き器を
示す使用開始直前の斜視図
【図2】図1の要部の拡大図
【図3】プロテクタの一例を示した正面図
【図4】中径のカーラの一例を示した斜視図
【図5】小径のカーラの一例を示した斜視図
【図6】大径のカーラの一例を示した斜視図
【図7】この考案の一実施例による電動式毛髪巻き器を
示した巻回状態の斜視図
【図8】従来例の毛髪巻き器による巻回操作の説明用の
斜視図
【符号の説明】
2 毛髪 11 プロテクタ 12 網 13 アルミニウム箔 14 アルミニウム箔 21 中径のカーラ 22 筒状体 24 駆動部 25 長溝 26 係合凹部 31 止めピン 41 電動式ドライバ 42 本体 43 回転軸の先端部 44 スイッチ 51 小径のカーラ 52 筒状体 54 駆動部 55 長溝 56 係合凹部 61 大径のカーラ 62 筒状体 64 駆動部 65 長溝 66 係合凹部

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 網の中央部および両側部を、全長にわた
    ってアルミニウム箔などの形状保持機能がある金属箔に
    よって表,裏面から挾着し、中央部の金属箔を2つ折り
    して毛髪を挾持するプロテクタと、 相対向する長溝が軸方向に形成してあり、これらの長溝
    が先端に開口する筒状体の基端に、電動式ドライバによ
    って回転力が伝達される駆動部を一体に設け、前記長溝
    に前記プロテクタおよびプロテクタに挾持した毛髪を挟
    み、前記ドライバによる軸回りの回転によって前記筒状
    体の外周にプロテクタおよびプロテクタに挾持した毛髪
    を巻回させるカーラと、 前記カーラを抜き出した巻回状態のプロテクタの網体お
    よび毛髪間に抜き出し可能に挿入し、前記プロテクタお
    よび毛髪を巻回状態に保たせる止めピンとを備えたこと
    を特徴とする電動式毛髪巻き器。
  2. 【請求項2】 外径が異なる筒状体の基端に形状、大き
    さが等しい係合凹部が基端面に開口する駆動部を一体に
    設けた複数種類のカーラと、 これらのカーラの外径の大小に応じた長さに形成したカ
    ーラと同数種類のプロテクタとを備え、 前記カーラの係合凹部に、1機種の電動式ドライバの回
    転軸の先端部を係脱可能に係合させ、前記複数種類のど
    のカーラでも回転可能にしたことを特徴とする請求項1
    に記載の電動式毛髪巻き器。
  3. 【請求項3】 小,中外径の筒状体には周方向に180
    °の角度間隔で2本の長溝を形成し、大外径の筒状体に
    は周方向に90°の角度間隔で4本の長溝を形成した
    大,中,小径のカーラを備えたことを特徴とする請求項
    2に記載の電動式毛髪巻き器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5644189U (ja) * 1979-09-13 1981-04-21
WO2004095972A1 (ja) * 2003-04-17 2004-11-11 Fuji Company Limited ヘアーカーラー、これを用いたヘアーウエーブ装置及び該装置を用いたヘアーウエーブ施術方法

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JPS5644189U (ja) * 1979-09-13 1981-04-21
WO2004095972A1 (ja) * 2003-04-17 2004-11-11 Fuji Company Limited ヘアーカーラー、これを用いたヘアーウエーブ装置及び該装置を用いたヘアーウエーブ施術方法

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