JP3013745U - 色検査台の調節装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 特定の色検査区域に対してほぼ反射のない観
察が可能であり、しかも場所を取らない構造を有する色
検査台の調節装置を提供する。 【構成】 双方向に作用する摩擦係合装置のばねで作動
するロック仕掛けによって機枠に取り外し可能に固く保
持されている、機枠内を移動できる載せ台が、ロック仕
掛けのベルトを緊張させることによって機枠を離れて自
由に操作できるように構成されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、色検査をしようとする少なくとも１つの版に対する載せ台が観察者 に対して接近したり離れたりできる色検査台の調節装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

実公平５−３９５４号には、この種の色検査台が記載されている。吊るされた サンプル用印刷物保持具が、ガイドに沿ってオペレータに対して接近したり離れ たりできる。さらに、この保持具は垂直方向に移動できる。色検査をしようとす る版に対するもう１つの載せ台は、検査台上に固定されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

この装置の短所は、サンプルと色検査をしようとする版とが照明角度と観察角 度の点で最適に配置できないので、反射による妨害を計算に入れておかねばなら ないことである。

【０００４】 本考案の目的は、特定の色検査区域に対してほぼ反射のない観察が可能であり 、かつ、場所を取らない構造を有する色検査台の調節装置を提供することである 。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案において、前記の目的は、双方向に作用する摩擦係合装置のばね力によ って作動するロック仕掛けによって機枠に取り外し可能に固く保持されている機 枠内を移動できる載せ台の場合、ロック仕掛けを、ベルトを緊張させることによ り操作できるようにすることによって達成される。

【０００６】 本発明によって、このような場所を取らない調節装置の構造が可能となる。こ の構造は、色検査をしようとする版に対する湾曲した載せ台面を有し、載せ台と 機枠の間の運動がこの湾曲に沿って行われる色検査台の場合、特に有利に使用で きる。そうすることによって、観察者を妨害する光の影響が生じないか、または 少ししか生じないように、載せ台を版と一緒に動かすことができる。

【０００７】

【作用】

ロック仕掛けとベルトが可動な載せ台内に配置されており、このベルトが緊張 していない状態では、ベルトがばねに押されて機枠の摩擦面に当たることによっ て載せ台が機枠に固定保持され、ベルトを緊張させるとベルトの張力によりばね が押し上げられることによってベルトが機枠から離れるので、載せ台を機枠に対 して自由に移動させることができる。

【０００８】

【実施例】

以下に、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。

【０００９】 図１に示す色検査台は、観察者２によって色検査しようとする版３に対する載 せ台１を有する。版３は、載せ台１と一緒に矢印４の方向で観察者２に対して接 近したり、離れたりすることができる。この運動は、載せ台１と機枠６との間に 形成されている湾曲した案内面５に沿って行われる。版３は、照明装置７によっ てくまなく照らし出される。最適な照明条件を実現するために、観察者２はレバ ー８を操作して載せ台１と機枠６との間の結合を解除して再び動かすことができ る。

【００１０】 図２に、載せ台１の調節装置が示されている。レバー８はダブルアームとして 形成され、軸受９に旋回可能に固定されている。観察者２から遠いほうのレバー アームには、ガイドプーリ１１、１２に案内されたベルト１０が固定されている 。レバー８を破線で示した位置に旋回させると、ベルト１０は破線で示した位置 を取り、ここで載せ台１に対する少なくとも１つの固定保持が解除されている。 図３に、載せ台１に対して解除された摩擦係合装置が示されている。載せ台１ は、機枠６に固定されたローラ１３、１４上に支持されている。載せ台の溝１５ 内には、ボルト１６によって保持された圧縮ばね１７が取り付けられている。ベ ルト１０は引っ張られると、圧縮ばね１７の力に抗して機枠６の摩擦面１８から 持ち上げられるので、載せ台１はローラ１３、１４の上を自由に移動できる。

【００１１】 図４には、ベルト１０の終端部が載せ台１の固定点１９に固定されているのが 示されている。ベルト１０は緊張していないので、圧縮ばね１７はベルト１０を 摩擦面１８に押し当て、載せ台１が機枠６に対して動くのを妨げている。可能な 調節区域がＶで表示されている。

【００１２】 図５は、一緒にベルト１０に作用する複数個の圧縮ばね２０、２１、２２とこ れらに付属するボルト２３、２４、２５を有する調節装置の変形例を表している 。ここでは、圧縮ばね２０、２１、２２が調節区域Ｖにわたって作用するので、 摩擦面１８は比較的短く形成されている。

【００１３】

【考案の効果】

以上説明したように本考案は、色検査を行なうべき版の載せ台と機枠との間を ばね力によるロック仕掛けを用いて取り外し可能に固定保持して、観察者により 版を載せる載せ台を観察者に対して接近させたり離したりできるように構成する ことにより、版の色検査区域に対してほぼ反射のない観察を可能とし、かつ、場 所を取らない色検査台の調節装置を提供することができるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は載せ台に対する湾曲した案内面を有する
色検査台の概念図である。

【図２】図２は載せ台内に配置された調節装置の概念図
である。

【図３】図３は載せ台と機枠との間の摩擦係合装置を表
している。

【図４】図４はベルトが当たっている状態を示してい
る。

【図５】図５は、複数個の圧縮ばねを有し、ベルトが外
れている状態を示している。

【符号の説明】

１ 載せ台 ２ 観察者 ３ 版 ４ 矢印 ５ 案内面 ６ 機枠 ７ 照明装置 ８ レバー ９ 軸受 １０ ベルト １１、１２ ガイドプーリ １３、１４ ローラ １５ 溝 １６、２３、２４、２５ ボルト １７、２０、２１、２２ 圧縮ばね １８ 摩擦面 １９ 固定点 Ｖ 調節区域

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 色検査をしようとする少なくとも１つの
   版に対する載せ台が観察者に対して接近したり離れたり
   できる色検査台の調節装置であって、載せ台と色検査台
   の機枠とが調節運動に対する共通ガイドを有しており、
   前記載せ台が、双方向に作用する摩擦係合装置のばね力
   で作動するロック仕掛けによって機枠に取り外し可能に
   固く保持されているものにおいて、 前記ロック仕掛けがベルト（１０）を緊張させることに
   よって操作できることを特徴とする色検査台の調節装
   置。
2. 【請求項２】 前記ロック仕掛けと前記ベルト（１０）
   が可動の載せ台（１）内に配置されており、前記ベルト
   （１０）が緊張していない状態では、ばね（１７、２
   ０、２１、２２）の作用で前記機枠（６）の摩擦面（１
   ８）に当たっている請求項１に記載の調節装置。