JP3013710B2 - 巻線型雑音防止高圧抵抗電線 - Google Patents

巻線型雑音防止高圧抵抗電線

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JP3013710B2
JP3013710B2 JP6186073A JP18607394A JP3013710B2 JP 3013710 B2 JP3013710 B2 JP 3013710B2 JP 6186073 A JP6186073 A JP 6186073A JP 18607394 A JP18607394 A JP 18607394A JP 3013710 B2 JP3013710 B2 JP 3013710B2
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polymer
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high voltage
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誠 東小薗
元也 川北
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01BCABLES; CONDUCTORS; INSULATORS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR CONDUCTIVE, INSULATING OR DIELECTRIC PROPERTIES
    • H01B7/00Insulated conductors or cables characterised by their form
    • H01B7/0063Ignition cables

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  • Insulated Conductors (AREA)
  • Communication Cables (AREA)
  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば、自動車等の
内燃機関の点火ケーブルとして使用される巻線型雑音防
止高圧抵抗電線に関する。
【0002】
【従来の技術】イグニッションコイルで発生した高電圧
をディストリビュータを介して、又は、直接点火プラグ
に伝送するための高圧抵抗電線は、電送損失が少なく、
優れた雑音防止効果をもち、耐熱、耐電圧に優れている
ことが要求されており、現在では繊維にカーボンを含浸
させたひも型の高圧抵抗電線と磁性材料等の巻芯に固有
抵抗の高い金属細線を巻き付けた巻線型の高圧抵抗電線
が一般に用いられている。
【0003】前記巻線型の高圧抵抗電線は、図3に示す
ように、アラミド繊維、ガラス繊維等から成る補強紐5
1の上にフェライト粉末を混入したベースポリマーを押
出被覆して成る巻芯52上に抵抗線53を巻き付けた
後、絶縁層54を押出被覆し、さらに編組55、最外シ
ース56によって順次被覆したものが開示されている
(実公平1−32253号公報参照)。
【0004】この種の巻線型高圧抵抗電線は、図4に示
すように、前記絶縁層54を剥取り、抵抗線53が巻き
付けられた巻芯52を折り曲げて電線外周に沿わせ、こ
れに筒状の金属端子Aをはめ込むことによって金属端子
Aと抵抗線53とを接続するので、絶縁層54の剥取時
に巻き付けた抵抗線53がほぐれたり、巻芯52の屈曲
時に巻き付けられた抵抗線53がずれることによって互
いに接触して抵抗値が変化したりすることを防止する必
要がある。このため、通常、ベースポリマーが弾力性の
ない未加硫の状態で巻芯に抵抗線53を横巻することに
よって抵抗線53を巻芯52に埋没させ、その後加硫す
ることで抵抗線53を巻芯52に食い込ませた状態に保
持するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種の巻
線型高圧抵抗電線においては、巻芯の材料として、耐熱
性に優れ、高強度なベースポリマーであるフッ素ゴム、
シリコーンゴム等が一般に用いられているが(実公昭6
0−28002号公報、実公平5−20467号公報参
照)、フッ素ゴムやシリコーンゴムは高価であるため、
このようなフッ素ゴムやシリコーンゴムに代えて安価な
エチレン・プロピレン・ジエン共重合体(EPDM)を
巻芯のベースポリマーとして使用することが望まれてい
る。
【0006】しかし、EPDMを巻芯のベースポリマー
として使用すると、未加硫の状態において適度な硬度が
得られないため、ベースポリマーが未加硫の状態にある
巻芯に抵抗線を巻き付けた場合でも巻芯に対して抵抗線
の適度な食い込み得られず、また、EPDMは加硫後の
強度及び伸びが小さいため、絶縁層の剥取時に巻芯がち
ぎれたり、端子に接続するために巻芯を屈曲させたとき
に巻芯にクラックが発生したりするといった問題が生じ
る。
【0007】そこで、この発明の課題は、この種の巻線
型雑音防止高圧抵抗電線を改良することにより、前記E
PDMを巻芯のベースポリマーとして使用できるように
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明は、磁性材料を混入したポリマーによって
形成された巻芯に抵抗線を横巻し、その外側に絶縁層を
被覆形成した巻線型雑音防止高圧抵抗電線において、前
記巻芯を形成するポリマーを、ベースポリマーとしての
エチレン・プロピレン・ジエン共重合体に、このエチレ
ン・プロピレン・ジエン共重合体と相溶性が良好で加硫
する際に共加硫する補強用ポリマーをブレンドしたブレ
ンドポリマーによって形成したのである。
【0009】前記補強用ポリマーとして、ポリプロピレ
ン、ポリエチレン又はエチレン・酢酸ビニル共重合体を
使用することができる。
【0010】
【作用】以上のように構成された巻線型雑音防止高圧抵
抗電線では、EPDMと相溶性の良好な補強用ポリマー
の存在によって、未加硫状態における巻芯が抵抗線の巻
き付けに適した強度となる。
【0011】また、加硫によってEPDM及び補強用ポ
リマーがそれぞれの内部で架橋すると共にEPDMと補
強用ポリマーとの間でも架橋が起こり、加硫後における
巻芯の強度が高まる。
【0012】
【実施例】以下、実施例について図面を参照して説明す
る。図1に示すように、この巻線型雑音防止高圧抵抗電
線10は、1000デニールのアラミドヤーン3本撚り
の補強芯11の上にフェライト粉を混入したポリマーを
押出被覆して外径1.3mmの巻芯コア12が形成され
ている。
【0013】前記フェライト粉としては、例えば、Mn
−Zn−Fe(マンガン−ジンク−フェロオキサイト)
のようなMn−Zn系フェライトを用いるのが好まし
い。
【0014】前記ポリマーは、ベースポリマーである
チレン・プロピレン・ジエン共重合体(EPDM)に補
強用ポリマーとして、前記EPDMと相溶性があり、し
かも加硫に際して共加硫するエチレン・酢酸ビニル共重
合体(EVA)をブレンドしたブレンドポリマーであ
り、そのブレンド比はEPDM60重量部に対してEV
A40重量部である。また、前記フェライト粉の混入比
は、ブレンドポリマー100重量部に対して500重量
部である。
【0015】この巻芯コア12の上には前記ブレンドポ
リマーの未加硫状態において50μmのNi−Cr抵抗
線13が7200回/mで横巻きされている。前記ブレ
ンドポリマーは未加硫状態において、適度な硬度を有し
ているため、前記抵抗線13は、図2に示すように、半
分だけ前記巻芯コア12に埋没した状態になっており、
その後に行われる加硫処理(加硫条件:160℃×30
分)によってその状態が保持される。
【0016】前記抵抗線13が横巻きされた前記巻芯コ
ア12の上には、エチレン・プロピレンゴム(EP)
押出被覆することにより絶縁層14が形成され、さら
に、この絶縁層14の上にはガラスヤーンによって形成
された補強編組15が被覆され、その外側にはEPによ
って形成されたシース16が被覆されている。
【0017】前記補強用ポリマーとしては、前記EVA
だけでなく、例えば、ポリプロピレン(PP)、ポリエ
チレン(PE)を使用することができるが、特に、EV
A、PEが適している。
【0018】また、表1に示すように、EPDMに対す
るPE又はEVAのブレンド比が、EPDM:PE=8
0:20〜70:30、EPDM:EVA=80:20
〜40:60の範囲内であれば、フェライト粉を100
〜600重量部混入しても押出加工性も良好であり、未
加硫状態では、硬度75〜85、伸びについては50%
以上の物性が得られるので、抵抗線13の横巻時のパス
ラインにおいて巻芯コア12にクラックが入ったり、巻
芯コア12がちぎれたりすることがない。
【0019】さらに、上記ブレンド比の範囲では、加硫
後において、強度について5MPa以上、伸びについて
50%以上の物性が得られるので、金属端子との接続時
における前記絶縁層14の剥ぎ取り及び巻芯コア12の
屈曲に際して巻芯コア12がちぎれたり、巻芯コア12
にクラックが入ることがない。
【0020】
【表1】
【0021】
【発明の効果】以上のように、この発明は、巻芯を形成
するポリマーを、ベースポリマーとしてのエチレン・プ
ロピレン・ジエン共重合体に、このエチレン・プロピレ
ン・ジエン共重合体と相溶性が良好で加硫する際に共加
硫する補強用ポリマーをブレンドしたブレンドポリマー
によって形成したため、従来のように巻芯材料としてフ
ッ素ゴムやシリコーンゴムを使用した場合に比べて安価
であり、しかも同等の物性を備えた巻線型雑音防止高圧
抵抗電線が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる一実施例を示す斜視図であ
る。
【図2】同上の抵抗線が横巻された巻芯コアの詳細を示
す断面図である。
【図3】従来例を示す斜視図である。
【図4】同上の金属端子との接続状態を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
10 巻線型雑音防止高圧抵抗電線 11 補強芯 12 巻芯コア 13 抵抗線 14 絶縁層 15 補強編組 16 シース

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性材料を混入したポリマーによって形
    成された巻芯に抵抗線を横巻し、その外側に絶縁層を被
    覆形成した巻線型雑音防止高圧抵抗電線において、 前記巻芯を形成するポリマーが、ベースポリマーとして
    のエチレン・プロピレン・ジエン共重合体に、このエチ
    レン・プロピレン・ジエン共重合体と相溶性が良好で加
    硫する際に共加硫する補強用ポリマーをブレンドしたブ
    レンドポリマーであることを特徴とする巻線型雑音防止
    高圧抵抗電線。
  2. 【請求項2】 前記補強用ポリマーとして、ポリプロピ
    レン又はポリエチレン又はエチレン・酢酸ビニル共重合
    体を使用した請求項1記載の巻線型雑音防止高圧抵抗電
    線。
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