JPH05325649A - 油井用丸型電気ケーブル - Google Patents
油井用丸型電気ケーブルInfo
- Publication number
- JPH05325649A JPH05325649A JP4154393A JP15439392A JPH05325649A JP H05325649 A JPH05325649 A JP H05325649A JP 4154393 A JP4154393 A JP 4154393A JP 15439392 A JP15439392 A JP 15439392A JP H05325649 A JPH05325649 A JP H05325649A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- electric cable
- oil well
- wire
- type electric
- fluororesin
- Prior art date
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 原油を汲み上げるために用いる採油ポンプに
対する電力供給を行うための油井用丸型電気ケーブルで
あって、中心部に設けられている制御線に対する絶縁性
の完全化を図ったものである。 【構成】 互いに撚り合わせられる複数の電力線心の中
心部間隙に制御線を介在させて油井用丸型電気ケーブル
を構成する共に、当該制御線を、エナメル線７の外面に
フッ素樹脂混和物7aを押出し被覆すると共にその外周に
エラストマーゴム８を押出し被覆するように構成した油
井用丸型電気ケーブル。
対する電力供給を行うための油井用丸型電気ケーブルで
あって、中心部に設けられている制御線に対する絶縁性
の完全化を図ったものである。 【構成】 互いに撚り合わせられる複数の電力線心の中
心部間隙に制御線を介在させて油井用丸型電気ケーブル
を構成する共に、当該制御線を、エナメル線７の外面に
フッ素樹脂混和物7aを押出し被覆すると共にその外周に
エラストマーゴム８を押出し被覆するように構成した油
井用丸型電気ケーブル。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、原油を汲み上げるため
に用いる採油ポンプに対する電力供給を行うための油井
用丸型電気ケーブルに関するものである。
に用いる採油ポンプに対する電力供給を行うための油井
用丸型電気ケーブルに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】採油ポンプに対して、地上から電力を供
給するための電線としては、所定の補強処理が施された
油井用電気ケーブルが広く使用されている。
給するための電線としては、所定の補強処理が施された
油井用電気ケーブルが広く使用されている。
【０００３】図４は従来の油井用電気ケーブルを示した
ものであって、これは、導体１を、エラストマーゴム製
の絶縁体２で覆い、その上に、補強層として鉛被補強層
３及び半導電性補強層４で順次覆って電力線心を形成
し、当該電力線心三本を撚り合わせた上に、エラストマ
ーゴム製のシース５を充実押出し被覆すると共に、この
外周に螺旋管鎧装６を設けるように構成してある。
ものであって、これは、導体１を、エラストマーゴム製
の絶縁体２で覆い、その上に、補強層として鉛被補強層
３及び半導電性補強層４で順次覆って電力線心を形成
し、当該電力線心三本を撚り合わせた上に、エラストマ
ーゴム製のシース５を充実押出し被覆すると共に、この
外周に螺旋管鎧装６を設けるように構成してある。
【０００４】ところで、上記電力線心三本を撚り合わせ
た中心部の間隙には、図４に示すように制御線として、
エナメル線７の上にエラストマーゴム８を押出し被覆し
たものを入れることがある。 そして、当該制御線とし
ては、高温の原油の中で使用される油井用電気ケーブル
中において、十分な絶縁抵抗を確保しなければならない
関係上、エナメル線を使用することが最も適している。
た中心部の間隙には、図４に示すように制御線として、
エナメル線７の上にエラストマーゴム８を押出し被覆し
たものを入れることがある。 そして、当該制御線とし
ては、高温の原油の中で使用される油井用電気ケーブル
中において、十分な絶縁抵抗を確保しなければならない
関係上、エナメル線を使用することが最も適している。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の油井用
電気ケーブルにおいて、制御線として使用されるエナメ
ル線７は、エナメル被覆にピンホールが生じた場合、そ
の絶縁性が不充分となり完全なる絶縁体被覆とは称し得
ない。
電気ケーブルにおいて、制御線として使用されるエナメ
ル線７は、エナメル被覆にピンホールが生じた場合、そ
の絶縁性が不充分となり完全なる絶縁体被覆とは称し得
ない。
【０００６】すなわち、エラストマーゴム８は電力線心
の撚り合わせの際、中心部の間隙を埋めるため変形し易
い軟質の材料であり、エナメル線７を完全に覆う絶縁物
とは言えない。 また、電力線心三本の撚り合わせ作業
に際して、エナメル線７が電力線心にしごかれることと
なり、従って、エナメル被覆に微小ピンホールが存在し
ていた場合、これが拡張されて絶縁不良を生じてしまう
こととなる。
の撚り合わせの際、中心部の間隙を埋めるため変形し易
い軟質の材料であり、エナメル線７を完全に覆う絶縁物
とは言えない。 また、電力線心三本の撚り合わせ作業
に際して、エナメル線７が電力線心にしごかれることと
なり、従って、エナメル被覆に微小ピンホールが存在し
ていた場合、これが拡張されて絶縁不良を生じてしまう
こととなる。
【０００７】そして、図４に示すように、鉛被補強層３
を施した構造の場合、三本の電力線心は、半導電性補強
層４を介して互いに接触させ、鉛被補強層３を接地して
使用されるため、エナメル線７のピンホール部と半導電
性補強層４とが接触する部分が一箇所でもあった場合、
エナメル線７の導通部が接地状態となり、制御線の使用
が不能化されると言う欠点を有した。 本発明はこのよ
うな問題を解消したものである。
を施した構造の場合、三本の電力線心は、半導電性補強
層４を介して互いに接触させ、鉛被補強層３を接地して
使用されるため、エナメル線７のピンホール部と半導電
性補強層４とが接触する部分が一箇所でもあった場合、
エナメル線７の導通部が接地状態となり、制御線の使用
が不能化されると言う欠点を有した。 本発明はこのよ
うな問題を解消したものである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明は、油井用丸型電
気ケーブルにおいて、中心部に施される制御線として、
エナメル線の表面に、フッ素樹脂混和物に依る被覆層を
形成し、これに依り、制御線の絶縁を完全なものとす
る。
気ケーブルにおいて、中心部に施される制御線として、
エナメル線の表面に、フッ素樹脂混和物に依る被覆層を
形成し、これに依り、制御線の絶縁を完全なものとす
る。
【０００９】
【実施例】図１は本発明に係る油井用丸型電気ケーブル
の横断面図であって、これは前述した図４に示す従来の
電気ケーブルと比して、制御線部分の構成を除きその他
は同一構成を具えたものである。
の横断面図であって、これは前述した図４に示す従来の
電気ケーブルと比して、制御線部分の構成を除きその他
は同一構成を具えたものである。
【００１０】１は導体、２はエラストマーゴム製の絶縁
体であって、導体１の外面を被覆している。 ３は当該
絶縁体２の外面に被覆した鉛被補強層、４は当該鉛被補
強層の外面に被覆した半導電性補強層である。 そし
て、このような構成になる電力線心三本と、これの中心
部間隙に下記するような構成を具えた制御線を入れて撚
り合わせると共に、その外面にエラストマーゴム製のシ
ース５を充填押出し被覆すると共に、この外周に螺旋管
鎧装６を施すことによって、油井用丸型電気ケーブルを
形成している。
体であって、導体１の外面を被覆している。 ３は当該
絶縁体２の外面に被覆した鉛被補強層、４は当該鉛被補
強層の外面に被覆した半導電性補強層である。 そし
て、このような構成になる電力線心三本と、これの中心
部間隙に下記するような構成を具えた制御線を入れて撚
り合わせると共に、その外面にエラストマーゴム製のシ
ース５を充填押出し被覆すると共に、この外周に螺旋管
鎧装６を施すことによって、油井用丸型電気ケーブルを
形成している。
【００１１】そして、前記した制御線であるが、これは
エナメル線７の外面に、フッ素樹脂混和物7aを押出し被
覆し、その外周にエラストマーゴム８を押出し被覆する
ように構成してある。
エナメル線７の外面に、フッ素樹脂混和物7aを押出し被
覆し、その外周にエラストマーゴム８を押出し被覆する
ように構成してある。
【００１２】なお、エナメル線７の外面に被覆するため
の材料として、上記フッ素樹脂混和物7aの代わりに、そ
の他各種絶縁物の使用も考えられる。 然し乍、油井用
丸型電気ケーブルが使用される環境は、高温（１００℃
〜２００℃）の油中雰囲気である。 従って、このよう
な高温に耐えかつ必要絶縁抵抗を保持することが要求さ
れる。 更に、制御線は電力線心三本の中心部間隙に介
在されるものであるため、厚さ0.1〜0.3mm程度の極めて
薄い押出し被覆しか施せない。 このような条件のもと
で優れた絶縁性を発揮する材料としては、フッ素樹脂混
和物が最適であり、これは、実験からも確認された。
の材料として、上記フッ素樹脂混和物7aの代わりに、そ
の他各種絶縁物の使用も考えられる。 然し乍、油井用
丸型電気ケーブルが使用される環境は、高温（１００℃
〜２００℃）の油中雰囲気である。 従って、このよう
な高温に耐えかつ必要絶縁抵抗を保持することが要求さ
れる。 更に、制御線は電力線心三本の中心部間隙に介
在されるものであるため、厚さ0.1〜0.3mm程度の極めて
薄い押出し被覆しか施せない。 このような条件のもと
で優れた絶縁性を発揮する材料としては、フッ素樹脂混
和物が最適であり、これは、実験からも確認された。
【００１３】そして、フッ素樹脂混在物としては、４フ
ッ化エチレン−６フッ化プロピレン共重合樹脂を最適と
するが、これ以外に、４フッ化エチレン−パーフロロア
ルコキシエチレン共重合樹脂、４フッ化エチレン樹脂等
があげられる。
ッ化エチレン−６フッ化プロピレン共重合樹脂を最適と
するが、これ以外に、４フッ化エチレン−パーフロロア
ルコキシエチレン共重合樹脂、４フッ化エチレン樹脂等
があげられる。
【００１４】処で、エナメル線を用いず、銅線の外面に
直接フッ素樹脂混和物を押出し被覆した場合、すなわ
ち、エナメル層を設けないように構成した場合である
が、このような構成であると、下記のような問題が生じ
ることとなる。先ず、銅線とフッ素樹脂混和物間の摩擦
係数が小さいため、互いにずれ易いと言う問題がある。
そして、これに依り、高温高圧力の油が両者の界面に
浸透した場合、銅線とフッ素樹脂混和物に熱膨張が生
じ、両者は互いに勝手な方向に伸びるため、クラック発
生と言うような事態を招き易いこととなる。
直接フッ素樹脂混和物を押出し被覆した場合、すなわ
ち、エナメル層を設けないように構成した場合である
が、このような構成であると、下記のような問題が生じ
ることとなる。先ず、銅線とフッ素樹脂混和物間の摩擦
係数が小さいため、互いにずれ易いと言う問題がある。
そして、これに依り、高温高圧力の油が両者の界面に
浸透した場合、銅線とフッ素樹脂混和物に熱膨張が生
じ、両者は互いに勝手な方向に伸びるため、クラック発
生と言うような事態を招き易いこととなる。
【００１５】一方、本発明にあってはエナメル線を用い
ているため、銅線の外面に存在するエナメル層がフッ素
樹脂混和物との相互摩擦抵抗を高め、両者のずれ動きを
阻止することとなる。 このような、エナメル層を介し
ての銅線とフッ素樹脂混和物の摩擦抵抗の強さから、上
記のような熱膨張の発生が最小限に抑止されると同時
に、互い勝手の伸び発生を阻止してクラック発生をよく
防止する。
ているため、銅線の外面に存在するエナメル層がフッ素
樹脂混和物との相互摩擦抵抗を高め、両者のずれ動きを
阻止することとなる。 このような、エナメル層を介し
ての銅線とフッ素樹脂混和物の摩擦抵抗の強さから、上
記のような熱膨張の発生が最小限に抑止されると同時
に、互い勝手の伸び発生を阻止してクラック発生をよく
防止する。
【００１６】
【発明の効果】本発明は、互いに撚り合わせられる電力
線心三本の中心部間隙に介在させる制御線を、エナメル
線７の外面にフッ素樹脂混和物7aを押出し被覆すると共
にその外周にエラストマーゴム８を押出し被覆するよう
に構成したから、当該フッ素樹脂混和物7aによる被覆層
の存在に基づき、エナメル線７に対する絶縁性が著しく
向上化されることと成る。 すなわち、エナメル層にピ
ンホールが発生していても、当該フッ素樹脂混和物7aに
よる被覆層の存在に基づき、その絶縁性が保持されるこ
とと成る。
線心三本の中心部間隙に介在させる制御線を、エナメル
線７の外面にフッ素樹脂混和物7aを押出し被覆すると共
にその外周にエラストマーゴム８を押出し被覆するよう
に構成したから、当該フッ素樹脂混和物7aによる被覆層
の存在に基づき、エナメル線７に対する絶縁性が著しく
向上化されることと成る。 すなわち、エナメル層にピ
ンホールが発生していても、当該フッ素樹脂混和物7aに
よる被覆層の存在に基づき、その絶縁性が保持されるこ
とと成る。
【００１７】更に、従来のようにフッ素樹脂混和物7aに
依る被覆層を設けずに、エナメル線７に対して直接エラ
ストマーゴム８を押出し被覆した場合、ケーブルのジャ
ケットゴムに対する加硫時の熱影響に基づき、エラスト
マーゴム８とエナメル線７が接着してしまい、端末処理
作業時にエラストマーゴム８を除去するのに難点が生じ
たが、本発明にあってはフッ素樹脂混和物7aはエナメル
線７に対して接着することがないため、端末処理作業が
著しく容易化される。
依る被覆層を設けずに、エナメル線７に対して直接エラ
ストマーゴム８を押出し被覆した場合、ケーブルのジャ
ケットゴムに対する加硫時の熱影響に基づき、エラスト
マーゴム８とエナメル線７が接着してしまい、端末処理
作業時にエラストマーゴム８を除去するのに難点が生じ
たが、本発明にあってはフッ素樹脂混和物7aはエナメル
線７に対して接着することがないため、端末処理作業が
著しく容易化される。
【図１】本発明に係る油井用丸型電気ケーブルの横断面
図である。
図である。
【図２】電力線心に対する撚り合わせ前の状態にある制
御線の横断面図である。
御線の横断面図である。
【図３】電力線心に対する撚り合わせ状態にある制御線
の横断面図である。
の横断面図である。
【図４】従来の油井用丸型電気ケーブルの横断面図であ
る。
る。
１ 導体 ２ 絶縁体 ３ 鉛被補強層 ４ 半導電性補強層 ５ シース ６ 螺旋管鎧装 ７ エナメル線 7a フッ素樹脂混和物 ８ エラストマーゴム
Claims (1)
- 【請求項１】 互いに撚り合わせられる複数の電力線心
の中心部間隙に制御線を介在させるように構成した油井
用丸型電気ケーブルにおいて、当該制御線を、エナメル
線（７）の外面にフッ素樹脂混和物（7a）を押出し被覆
すると共にその外周にエラストマーゴム（８）を押出し
被覆するように構成したことを特徴とする油井用丸型電
気ケーブル。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4154393A JPH05325649A (ja) | 1992-05-21 | 1992-05-21 | 油井用丸型電気ケーブル |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4154393A JPH05325649A (ja) | 1992-05-21 | 1992-05-21 | 油井用丸型電気ケーブル |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05325649A true JPH05325649A (ja) | 1993-12-10 |
Family
ID=15583162
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4154393A Pending JPH05325649A (ja) | 1992-05-21 | 1992-05-21 | 油井用丸型電気ケーブル |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05325649A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2006095959A1 (en) * | 2005-03-11 | 2006-09-14 | Ls Cable Ltd. | Gap-type overhead transmission line and manufacturing method thereof |
| CN103426542A (zh) * | 2012-05-17 | 2013-12-04 | 河南科信电缆有限公司 | 一种钢包车用碳纤维电缆 |
-
1992
- 1992-05-21 JP JP4154393A patent/JPH05325649A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2006095959A1 (en) * | 2005-03-11 | 2006-09-14 | Ls Cable Ltd. | Gap-type overhead transmission line and manufacturing method thereof |
| CN103426542A (zh) * | 2012-05-17 | 2013-12-04 | 河南科信电缆有限公司 | 一种钢包车用碳纤维电缆 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040218 |
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| A911 | Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20040302 |
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| TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
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