JP3013299B2 - 全天用サイド・レリーズ型バックル - Google Patents
全天用サイド・レリーズ型バックルInfo
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明はメス・ソケット部材
（以下単にメス部材と称す）と、それと着脱自在に係合
するオス・差込み部材（以下単にオス部材と称す）を含
んで構成されるサイド・レリーズ型バックル（以下単に
バックルと称す）に関し、特にスキー用品や登山用品な
ど使用状況が厳しい用途でも機能を果たすことの出来る
サイド・レリーズ型バックルに関する。
（以下単にメス部材と称す）と、それと着脱自在に係合
するオス・差込み部材（以下単にオス部材と称す）を含
んで構成されるサイド・レリーズ型バックル（以下単に
バックルと称す）に関し、特にスキー用品や登山用品な
ど使用状況が厳しい用途でも機能を果たすことの出来る
サイド・レリーズ型バックルに関する。
【０００２】
【従来の技術】二つの部材を組合わせたバックルは公知
である。これらのバックルはメス部材と係合、離脱可能
のオス部材を含んで構成されているのが普通であって、
これら部材の一方または双方にクロス・バー（又はクロ
ス・バー類似物）が設けられていて、その周りに紐また
はベルトが調整可能に、または固定的にとりつけられて
いる。この２部材を組み合わせたバックルとしてとくに
共通した形式の物は次のような物である。即ち、差込み
部材（オス部材）は一対の引っ掛腕（以下単に腕と称
す）を有し、これら腕をメス部材に挿入した時に、対応
するメス部材のストップ要素を滑り抜けてメス部材の外
側開口の中にすぽっと嵌入する。このストップ要素はメ
ス部材の開口周縁の周りで内側に突き出た面であって、
オス部材の腕の外縁に形成された肩と係合する。バック
ルのメス、オス部材は、親指と人差し指を使ってメス部
材の開口からオス部材の脚を絞り出すことによって、係
合状態から離され、その結果、オス部材の脚に形成され
た肩と対応するストップ要素（メス部材）から開放す
る。
である。これらのバックルはメス部材と係合、離脱可能
のオス部材を含んで構成されているのが普通であって、
これら部材の一方または双方にクロス・バー（又はクロ
ス・バー類似物）が設けられていて、その周りに紐また
はベルトが調整可能に、または固定的にとりつけられて
いる。この２部材を組み合わせたバックルとしてとくに
共通した形式の物は次のような物である。即ち、差込み
部材（オス部材）は一対の引っ掛腕（以下単に腕と称
す）を有し、これら腕をメス部材に挿入した時に、対応
するメス部材のストップ要素を滑り抜けてメス部材の外
側開口の中にすぽっと嵌入する。このストップ要素はメ
ス部材の開口周縁の周りで内側に突き出た面であって、
オス部材の腕の外縁に形成された肩と係合する。バック
ルのメス、オス部材は、親指と人差し指を使ってメス部
材の開口からオス部材の脚を絞り出すことによって、係
合状態から離され、その結果、オス部材の脚に形成され
た肩と対応するストップ要素（メス部材）から開放す
る。
【０００３】この種バックルの一例である米国特許第
４，１５０，４６４号、米国特許第５，２２２，２７９
号等でよく知られている。しかし、これらの公知のサイ
ド・レリーズ・バックルはオス部材とメス部材の係合強
度が十分でなく、強度を上げようとすると構造上、オス
部材とメス部材の係合離脱が円滑でなくなり問題があ
り、一方、スキー用品に使用する場合は係合部への雪の
侵入、侵入した水の凍結等による使用上の問題がある。
４，１５０，４６４号、米国特許第５，２２２，２７９
号等でよく知られている。しかし、これらの公知のサイ
ド・レリーズ・バックルはオス部材とメス部材の係合強
度が十分でなく、強度を上げようとすると構造上、オス
部材とメス部材の係合離脱が円滑でなくなり問題があ
り、一方、スキー用品に使用する場合は係合部への雪の
侵入、侵入した水の凍結等による使用上の問題がある。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の主な目
的は、公知のバックルにおける構造と比べて、より高い
メス・オス部材の係合力とより確実な係合を保証し、更
に寒冷地等使用条件の厳しい場合でも安心して使用出来
るバックルを提供することである。本発明の他の目的は
公知のバックルに比べ、メス、オス部材の係合、離脱操
作が確実且つ容易に行う事が出来るバックルを提供する
ことである。
的は、公知のバックルにおける構造と比べて、より高い
メス・オス部材の係合力とより確実な係合を保証し、更
に寒冷地等使用条件の厳しい場合でも安心して使用出来
るバックルを提供することである。本発明の他の目的は
公知のバックルに比べ、メス、オス部材の係合、離脱操
作が確実且つ容易に行う事が出来るバックルを提供する
ことである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明に係わるバックル
は一つの開口端を有するソケットとなるメス部材と、メ
ス部材に形成された空洞の入り口から挿入する少なくと
も一つの腕を有するオス部材を含んで構成されている。
は一つの開口端を有するソケットとなるメス部材と、メ
ス部材に形成された空洞の入り口から挿入する少なくと
も一つの腕を有するオス部材を含んで構成されている。
【０００６】このオス部材はその基部から突出した少な
くとも一つの可撓性の腕を有し、この腕の先端部の外側
表面が突出した突出部が形成されている。この突出部
は、通常先端が先細りの肩を形成し、この肩の腕の上下
面と外側に展開し、肩の先細りの頂点が腕の外側に位置
し、その両端が腕の上下面に位置している。
くとも一つの可撓性の腕を有し、この腕の先端部の外側
表面が突出した突出部が形成されている。この突出部
は、通常先端が先細りの肩を形成し、この肩の腕の上下
面と外側に展開し、肩の先細りの頂点が腕の外側に位置
し、その両端が腕の上下面に位置している。
【０００７】メス部材はオス部材の腕の挿入を許すバッ
クルの長さ方向に沿って、オス部材の腕を挿入する入り
口から先端に向かって展開する空洞を有し、この空洞に
オス部材の腕を挿入し、オス部材を完全にメス部材と係
合した状態で、オス部材の腕の突出部分が露出するよう
に、メス部材の空洞の側壁に切り込んで形成された少な
くとも一つの開口を有する。この側壁はストップ要素と
一体に形成され、オス部材とメス部材が係合されて一体
となった時にこのストップ要素がオス部材の腕に形成さ
れたと肩と係合する。本発明の好ましい実施態様におい
て、メス、オス部材の係合強度を増大する為に、このス
トップ要素はメス部材の切り込み開口縁に展開して形成
されている。
クルの長さ方向に沿って、オス部材の腕を挿入する入り
口から先端に向かって展開する空洞を有し、この空洞に
オス部材の腕を挿入し、オス部材を完全にメス部材と係
合した状態で、オス部材の腕の突出部分が露出するよう
に、メス部材の空洞の側壁に切り込んで形成された少な
くとも一つの開口を有する。この側壁はストップ要素と
一体に形成され、オス部材とメス部材が係合されて一体
となった時にこのストップ要素がオス部材の腕に形成さ
れたと肩と係合する。本発明の好ましい実施態様におい
て、メス、オス部材の係合強度を増大する為に、このス
トップ要素はメス部材の切り込み開口縁に展開して形成
されている。
【０００８】バックルのメス部材からオス部材を離脱さ
せるには、腕の突出部をメス部材の切り込み開口部で、
オス部材の肩がメス部材のストップ要素から離れるま
で、オス部材の腕の突出部を外側から内側に向けて押せ
ばよい。このように内側に腕を押し曲げることによって
生じた反発力はオス部材をメス部材の外側に押し出す作
用をし、この作用によってオス部材をメス部材から離脱
させる。
せるには、腕の突出部をメス部材の切り込み開口部で、
オス部材の肩がメス部材のストップ要素から離れるま
で、オス部材の腕の突出部を外側から内側に向けて押せ
ばよい。このように内側に腕を押し曲げることによって
生じた反発力はオス部材をメス部材の外側に押し出す作
用をし、この作用によってオス部材をメス部材から離脱
させる。
【０００９】
【発明の実施の形態】以下、本発明によるバックルの構
造、機能について、添付図面を参照して具体的に説明す
る。尚、添付図面において同じ参照番号は同様の要素を
示すものである。
造、機能について、添付図面を参照して具体的に説明す
る。尚、添付図面において同じ参照番号は同様の要素を
示すものである。
【００１０】添付図面を参照して、本発明の典型的な実
施態様について説明する。このバックル１は紐（図示せ
ず）の自由端と接続されている。バックル１は一般に二
つの部品、即ち所謂ソケット部材であるメス部材４と差
し込み部材であるオス部材５によって構成されている。
バックルは好ましくは合成樹脂のような材料から成形し
て作られるが、合成樹脂または他の材料を機械加工して
作ることも出来る。
施態様について説明する。このバックル１は紐（図示せ
ず）の自由端と接続されている。バックル１は一般に二
つの部品、即ち所謂ソケット部材であるメス部材４と差
し込み部材であるオス部材５によって構成されている。
バックルは好ましくは合成樹脂のような材料から成形し
て作られるが、合成樹脂または他の材料を機械加工して
作ることも出来る。
【００１１】メス部材４は一つのクロス・バー６をその
端部に近い位置に設けている。一本の紐（図示せず）を
クロス・バー６を取巻いて縫合し、クロス・バー６に確
りと取付けている。オス部材５は一対のクロス・バー
８、９をその端部に近い位置に設けているが、公知の方
法、例えば米国特許第５、２１６、７９６に開示されて
いるように、紐をクロス・バー８、９に調節可能に取付
けることが出来る。或いは又、一対のクロス・バーをメ
ス部材に設け、一つのクロス・バーをオス部材又はオ
ス、メス両部材に設け、メス部材には一つのクロス・バ
ーを設けている場合もあるが、この場合、紐の取付けは
固定である。
端部に近い位置に設けている。一本の紐（図示せず）を
クロス・バー６を取巻いて縫合し、クロス・バー６に確
りと取付けている。オス部材５は一対のクロス・バー
８、９をその端部に近い位置に設けているが、公知の方
法、例えば米国特許第５、２１６、７９６に開示されて
いるように、紐をクロス・バー８、９に調節可能に取付
けることが出来る。或いは又、一対のクロス・バーをメ
ス部材に設け、一つのクロス・バーをオス部材又はオ
ス、メス両部材に設け、メス部材には一つのクロス・バ
ーを設けている場合もあるが、この場合、紐の取付けは
固定である。
【００１２】メス部材４は好ましくは第１図に示すよう
に実質的に矩形横断面を有する平たい筒状に形成され、
その内部に空洞１０が形成されている。この空洞１０は
上壁１１と平行状態で対面する底壁１２及び一対の側壁
１３と１４（各側壁の上下縁が前記上壁１１、底壁１２
に接続している。）によってその形状と大きさが決まっ
ている。この上壁１１と底壁１２は図示するように、側
壁１３、１４よりは遙に大きく、従ってメス部材４は実
質的に平たい形状となっている。
に実質的に矩形横断面を有する平たい筒状に形成され、
その内部に空洞１０が形成されている。この空洞１０は
上壁１１と平行状態で対面する底壁１２及び一対の側壁
１３と１４（各側壁の上下縁が前記上壁１１、底壁１２
に接続している。）によってその形状と大きさが決まっ
ている。この上壁１１と底壁１２は図示するように、側
壁１３、１４よりは遙に大きく、従ってメス部材４は実
質的に平たい形状となっている。
【００１３】以下の説明で明らかように、オス部材５は
メス部材の空洞１０内に着脱自在に挿入する事が出来
る。メス部材４は各側壁１３、１４で内側に切り込んだ
開口１５を有し、この切り込み開口１５の側壁はメス部
材４の中にオス部材５を保持する為、オス部材５の肩の
引掛面と共に機能する。第２、１０図に示すように、オ
ス、メス部材の係合を離脱させる際に、バックルの使用
者がこの切り込み開口１５でメス部材４の外側からオス
部材５を操作する事が出来る。サイド・レリーズ・バッ
クル１を構成する為、各切り込み開口１５は、側壁１
３、１４同様に上壁１３、底壁１４の少なくとも一部に
亘って形成されている。尚、ここに開示したサイド・レ
リーズ・バックルの機能を果たす限り、オス部材、メス
部材の形状、各要素の位置、数等を変更することが可能
である。
メス部材の空洞１０内に着脱自在に挿入する事が出来
る。メス部材４は各側壁１３、１４で内側に切り込んだ
開口１５を有し、この切り込み開口１５の側壁はメス部
材４の中にオス部材５を保持する為、オス部材５の肩の
引掛面と共に機能する。第２、１０図に示すように、オ
ス、メス部材の係合を離脱させる際に、バックルの使用
者がこの切り込み開口１５でメス部材４の外側からオス
部材５を操作する事が出来る。サイド・レリーズ・バッ
クル１を構成する為、各切り込み開口１５は、側壁１
３、１４同様に上壁１３、底壁１４の少なくとも一部に
亘って形成されている。尚、ここに開示したサイド・レ
リーズ・バックルの機能を果たす限り、オス部材、メス
部材の形状、各要素の位置、数等を変更することが可能
である。
【００１４】メス部材４の空洞１０に挿入されるオス部
材を案内するため、メス部材４の上面１１と底面１２の
内側に、クロス・バー６の近接位置に向って、メス部材
４の空洞の入り口１７から内側に突出した案内１６（第
３図）が形成されている。案内１６間の隙間は以下に述
べるように、オス部材５の中央部に形成された案内バー
１８を収容する。
材を案内するため、メス部材４の上面１１と底面１２の
内側に、クロス・バー６の近接位置に向って、メス部材
４の空洞の入り口１７から内側に突出した案内１６（第
３図）が形成されている。案内１６間の隙間は以下に述
べるように、オス部材５の中央部に形成された案内バー
１８を収容する。
【００１５】メス部材４にオス部材５を受け入れてロッ
クする為、壁１１、１２と１３；１１、１２と１４の内
壁はＶ字形の横断面を持ったストップ要素１９を形成し
ている。従って、各ストップ要素１９は側壁１３（１
４）の中心に向かってＶ字の頂点位置に頂点を有し、各
ストップ要素１９の先端（切り込み開口１５に最も近接
したストップ要素１９の端部）に係合面２０を形成し、
ストップ要素１９と同様Ｖ字形状を呈し、以下に述べる
役割を果たしている。
クする為、壁１１、１２と１３；１１、１２と１４の内
壁はＶ字形の横断面を持ったストップ要素１９を形成し
ている。従って、各ストップ要素１９は側壁１３（１
４）の中心に向かってＶ字の頂点位置に頂点を有し、各
ストップ要素１９の先端（切り込み開口１５に最も近接
したストップ要素１９の端部）に係合面２０を形成し、
ストップ要素１９と同様Ｖ字形状を呈し、以下に述べる
役割を果たしている。
【００１６】各ストップ要素１９は側壁１３、１４にお
いて切り込み開口１５の端部に接近して位置し、好まし
くは、ストップ要素１９は切り込み開口１５の端からメ
ス部材４の空洞１０の入り口１７に向かって連続的に展
開していて、側壁１３、１４の部分（第１図）を形成し
ている。この構造はストップ要素１９が側壁から単に内
側に突出しているものに比べて、より強い係合保持力を
持つ理由である。
いて切り込み開口１５の端部に接近して位置し、好まし
くは、ストップ要素１９は切り込み開口１５の端からメ
ス部材４の空洞１０の入り口１７に向かって連続的に展
開していて、側壁１３、１４の部分（第１図）を形成し
ている。この構造はストップ要素１９が側壁から単に内
側に突出しているものに比べて、より強い係合保持力を
持つ理由である。
【００１７】オス部材５は二つの可撓性腕２３と一体に
構成された基部２２を有する。一対の腕２３は基部２２
から先端に向かって突出している。この一対の腕２３は
所定の長さを有し、オス部材５の先端向かって伸びてい
る。案内バー１８も又基部２２から先端に向かって突出
し、その先端に横方向に展開するショベル４０が形成さ
れている。ショベル４０はオス部材とメス部材の係合状
態において、メス部材の空洞１０の先端部分の空間を塞
ぐ形状、寸法に設計されている（第４、５図参照）。従
って、メス、オス部材の係合状態では、メス部材の空洞
１０の先端部分から水、雪、微細なゴミ等の異物が空洞
内部に侵入するのを阻止する機能を果たしている。スキ
ーや登山（高山）に使用する用具に使用する場合は、安
全性を確保する重要な特徴を発揮する。
構成された基部２２を有する。一対の腕２３は基部２２
から先端に向かって突出している。この一対の腕２３は
所定の長さを有し、オス部材５の先端向かって伸びてい
る。案内バー１８も又基部２２から先端に向かって突出
し、その先端に横方向に展開するショベル４０が形成さ
れている。ショベル４０はオス部材とメス部材の係合状
態において、メス部材の空洞１０の先端部分の空間を塞
ぐ形状、寸法に設計されている（第４、５図参照）。従
って、メス、オス部材の係合状態では、メス部材の空洞
１０の先端部分から水、雪、微細なゴミ等の異物が空洞
内部に侵入するのを阻止する機能を果たしている。スキ
ーや登山（高山）に使用する用具に使用する場合は、安
全性を確保する重要な特徴を発揮する。
【００１８】各腕２３は基部２２に直接連なっている最
初の端部２４と第２の先端部２５を有する。バックル使
用の便宜上、各腕２３はその側面に突出部２６を有す
る。この突出部２６を設けることによって肩−引掛面２
７が形成されている。第１図に示すように、肩−引掛面
２７は一般にＶ字形状を呈する。このＶ字形状の肩の頂
点は突出部２６の外側に位置し、Ｖ字形状肩の二つの端
部は腕（突出部２６）の上縁２９と下縁３０となってい
る。即ち、肩−引掛面２７は各腕２３の上下面と側面に
亘って形成されている。この肩−引掛面２７が、オス部
材をメス部材に十分に挿入させた時、メス部材のＶ字形
ストップ要素１９の端部（切り込み開口１５側）２０と
係合する所定位置まで、腕２３に沿って展開しているこ
とが必要である。
初の端部２４と第２の先端部２５を有する。バックル使
用の便宜上、各腕２３はその側面に突出部２６を有す
る。この突出部２６を設けることによって肩−引掛面２
７が形成されている。第１図に示すように、肩−引掛面
２７は一般にＶ字形状を呈する。このＶ字形状の肩の頂
点は突出部２６の外側に位置し、Ｖ字形状肩の二つの端
部は腕（突出部２６）の上縁２９と下縁３０となってい
る。即ち、肩−引掛面２７は各腕２３の上下面と側面に
亘って形成されている。この肩−引掛面２７が、オス部
材をメス部材に十分に挿入させた時、メス部材のＶ字形
ストップ要素１９の端部（切り込み開口１５側）２０と
係合する所定位置まで、腕２３に沿って展開しているこ
とが必要である。
【００１９】オス部材５をメス部材４と離脱可能に係合
する為、各腕２３の先端２５を、メス部材４の案内１６
への案内バー１８と共に、先ず空洞１０内に挿入する
と、各腕２３の先端部２５と突出部２６はストップ要素
１９と接触し、各腕２３は空洞１０の内側に向かって撓
む。更にこの挿入が進むと、肩−引掛面２７がストップ
要素１９の先端２０を越えて開口１５に入って来る。こ
の状態で、各腕２３は空洞１０から、外側に飛び出る。
この位置でＶ字形状のストップ要素１９の先端２０が肩
−引掛面２７と係合（第８、９図参照）する。第２図か
ら明らかなように、この係合位置で、各腕の突出部２６
が開口１５からはみ出し、メス部材４の外側に飛び出た
状態で露出している。
する為、各腕２３の先端２５を、メス部材４の案内１６
への案内バー１８と共に、先ず空洞１０内に挿入する
と、各腕２３の先端部２５と突出部２６はストップ要素
１９と接触し、各腕２３は空洞１０の内側に向かって撓
む。更にこの挿入が進むと、肩−引掛面２７がストップ
要素１９の先端２０を越えて開口１５に入って来る。こ
の状態で、各腕２３は空洞１０から、外側に飛び出る。
この位置でＶ字形状のストップ要素１９の先端２０が肩
−引掛面２７と係合（第８、９図参照）する。第２図か
ら明らかなように、この係合位置で、各腕の突出部２６
が開口１５からはみ出し、メス部材４の外側に飛び出た
状態で露出している。
【００２０】空洞１０からオス部材５を離脱させる際、
バックルの使用者はオス部材５の脚２３の突出部２６を
メス部材４の空洞１０の開口１５でその内側に押しこん
で、空洞１０の側壁を突出部２６が通過出来る状態ま
で、内側に撓める。一旦腕２３の肩−引掛面２７の外縁
がストップ要素１９の係合面２０を通過すると、オス部
材５をメス部材４から取り出すことが出来る。腕を内側
に曲げることによって生じた反発力はオス部材５を空洞
１０からはじき出す力となる。更に、はじき力の力学的
に考慮して、突出部２６の外側面の形状を設計すると実
用的に機能の高い製品が得られる。このはじき力は、第
１０図に示すようにオス部材の脚の先端部が外側に突出
しているので、この部分をメス部材の開口１５の側壁１
４を通過させる為に生ずる変形に対するオス部材５の脚
２３の反発力によるものであって、脚２３が最も大きく
変形した時〔図１０の（２）〕が最大の反発力が発生す
る。即ち突出部２６とメス部材の側壁１４の接触点に作
用する反発力（イ）の長手方向の分力（ロ）はこの状態
で最大となる。因みに図１０（１）はオス部材とメス部
材の係合状態を示している。先端部で内側に入り込むよ
うに設計してあるので、オス部材をメス部材から離脱す
る際、この反発力は一層効果的に作用する。
バックルの使用者はオス部材５の脚２３の突出部２６を
メス部材４の空洞１０の開口１５でその内側に押しこん
で、空洞１０の側壁を突出部２６が通過出来る状態ま
で、内側に撓める。一旦腕２３の肩−引掛面２７の外縁
がストップ要素１９の係合面２０を通過すると、オス部
材５をメス部材４から取り出すことが出来る。腕を内側
に曲げることによって生じた反発力はオス部材５を空洞
１０からはじき出す力となる。更に、はじき力の力学的
に考慮して、突出部２６の外側面の形状を設計すると実
用的に機能の高い製品が得られる。このはじき力は、第
１０図に示すようにオス部材の脚の先端部が外側に突出
しているので、この部分をメス部材の開口１５の側壁１
４を通過させる為に生ずる変形に対するオス部材５の脚
２３の反発力によるものであって、脚２３が最も大きく
変形した時〔図１０の（２）〕が最大の反発力が発生す
る。即ち突出部２６とメス部材の側壁１４の接触点に作
用する反発力（イ）の長手方向の分力（ロ）はこの状態
で最大となる。因みに図１０（１）はオス部材とメス部
材の係合状態を示している。先端部で内側に入り込むよ
うに設計してあるので、オス部材をメス部材から離脱す
る際、この反発力は一層効果的に作用する。
【００２１】公知のバックルでは、肩がオス部材の腕の
外側にだけ形成されているか（米国特許第４，１５０，
２２２号）、オス部材の腕に形成された肩部２１２はそ
の上部（２１５）と下部（２１６）に係合保持力を持た
せているが、各腕の外側２１７は利用していない（米国
特許第５，２２２，２７９号）。これら技術の混合型も
あるが、肩部の配分が不均衡であって、係合の確実性と
強力の点で問題である。
外側にだけ形成されているか（米国特許第４，１５０，
２２２号）、オス部材の腕に形成された肩部２１２はそ
の上部（２１５）と下部（２１６）に係合保持力を持た
せているが、各腕の外側２１７は利用していない（米国
特許第５，２２２，２７９号）。これら技術の混合型も
あるが、肩部の配分が不均衡であって、係合の確実性と
強力の点で問題である。
【００２２】これに対し、すでに説明したように本発明
のバックルでは、各腕の上部２９、下部３０の周りに実
質的均等に分布した引掛面３１（即ち、肩の引掛面２７
とストップ要素１９の先端の係合面２０が係合する部
分）を有している。このような各腕の上部２９、下部３
０と外側２８の周りに均等に配分された引掛面３１は前
述の実施例のように特色ある係合面が形成され、この係
合面とストップ要素１９の係合面２０との組合わせによ
って機能が発揮されているのである。特に、そのＶ字状
引掛面は第８図に示すようにＶ字の端部に向かってかな
りの部分に渡ってテーパーがついていない。このように
して、各腕の上部２９、下部３０に設けられた引掛面は
腕の外側２８に設けられた引掛面に比べてそれ程小さく
ない。
のバックルでは、各腕の上部２９、下部３０の周りに実
質的均等に分布した引掛面３１（即ち、肩の引掛面２７
とストップ要素１９の先端の係合面２０が係合する部
分）を有している。このような各腕の上部２９、下部３
０と外側２８の周りに均等に配分された引掛面３１は前
述の実施例のように特色ある係合面が形成され、この係
合面とストップ要素１９の係合面２０との組合わせによ
って機能が発揮されているのである。特に、そのＶ字状
引掛面は第８図に示すようにＶ字の端部に向かってかな
りの部分に渡ってテーパーがついていない。このように
して、各腕の上部２９、下部３０に設けられた引掛面は
腕の外側２８に設けられた引掛面に比べてそれ程小さく
ない。
【００２３】
【発明の効果】このように、本発明に於いては、公知技
術に比べて各腕の上部、下部及び外側の周りに実質的に
均等に分布した引掛面を設ける事を可能とし、従って、
より均等に分布した引掛面が形成されている。このこと
はすでに述べたようにメス部材とオス部材の確実な係合
を保証し、且つ係合力の強化を斉らす原因となってい
る。
術に比べて各腕の上部、下部及び外側の周りに実質的に
均等に分布した引掛面を設ける事を可能とし、従って、
より均等に分布した引掛面が形成されている。このこと
はすでに述べたようにメス部材とオス部材の確実な係合
を保証し、且つ係合力の強化を斉らす原因となってい
る。
【００２４】本発明のバックルは、更に次のような特徴
を有する。即ち前述のように、メス部材とオス部材の係
合部分を特殊な形状に設計しているので、メス部材の受
入部とオス部材の腕に形成された肩部の厚さが公知のバ
ックルに比べて大きく、従ってバックルの強度が高く、
又、メス部材に一対の大きな開口部をその長さ方向に関
し対象的に設けているので、オス部材の腕の一部をバッ
クルの横方向で両側から内側に押しつけることによっ
て、特別の注意を払うことなく、容易、且つ確実にオス
部材をメス部材との係合から離脱させることが出来る。
を有する。即ち前述のように、メス部材とオス部材の係
合部分を特殊な形状に設計しているので、メス部材の受
入部とオス部材の腕に形成された肩部の厚さが公知のバ
ックルに比べて大きく、従ってバックルの強度が高く、
又、メス部材に一対の大きな開口部をその長さ方向に関
し対象的に設けているので、オス部材の腕の一部をバッ
クルの横方向で両側から内側に押しつけることによっ
て、特別の注意を払うことなく、容易、且つ確実にオス
部材をメス部材との係合から離脱させることが出来る。
【００２５】また、オス部材の先端部に設けたショベル
の存在はオス、メス部材の係合時における異物の侵入を
防止し、過酷な条件下におけるバックルの安全な使用を
保証するものである。
の存在はオス、メス部材の係合時における異物の侵入を
防止し、過酷な条件下におけるバックルの安全な使用を
保証するものである。
【００２６】以上述べたように、本発明のバックルは公
知のバックルに比べて、オス部材とメス部材の係合強度
が高く、係合離脱操作を円滑に行うことが出来、且つ過
酷な使用条件でも安全に使用できる大きな特徴を有し、
従ってその用途範囲も公知バックルに比べて格段に広
い。尚当然のことながら本発明の技術思想を満足する限
りオス、メス部材形状、寸法等の変更がなされてもこの
効果に相違はない。
知のバックルに比べて、オス部材とメス部材の係合強度
が高く、係合離脱操作を円滑に行うことが出来、且つ過
酷な使用条件でも安全に使用できる大きな特徴を有し、
従ってその用途範囲も公知バックルに比べて格段に広
い。尚当然のことながら本発明の技術思想を満足する限
りオス、メス部材形状、寸法等の変更がなされてもこの
効果に相違はない。
【図１】本発明に係るバックルのメス部材からオス部材
を引離した状態を示す斜視図である。
を引離した状態を示す斜視図である。
【図２】図１に示したバックルであって、メス、オス部
材を係合させた状態を示す平面図である。
材を係合させた状態を示す平面図である。
【図３】図２に於いて線３−３に沿ったバックルの断面
図であって、オス部材の係合要素がメス部材のストップ
要素とＶ字状態で係合する状態を示している。
図であって、オス部材の係合要素がメス部材のストップ
要素とＶ字状態で係合する状態を示している。
【図４】図１に示したバックルのオス部材の略示平面図
である。
である。
【図５】図４に示したバックルのオス部材の側面図（シ
ョベル側から見た）である。
ョベル側から見た）である。
【図６】図１に示したバックルについて、係合状態にあ
るメス、オス部材の係合状態の一部（オス部材の挿入側
から離れた側に近い部分）の略示平面図である。
るメス、オス部材の係合状態の一部（オス部材の挿入側
から離れた側に近い部分）の略示平面図である。
【図７】図６において、オス部材の挿入側と反対側から
見た略示側面図である。
見た略示側面図である。
【図８】第１図に示したバックルの一部横断面図であっ
て図２において８−８線に沿って取った断面図である。
て図２において８−８線に沿って取った断面図である。
【図９】図１図に示したバックルであって、オス部材の
脚の突出部とメス部材の空洞の側壁（開口部）との係合
状態を示す説明図である。
脚の突出部とメス部材の空洞の側壁（開口部）との係合
状態を示す説明図である。
【図１０】図１に示したバックルのオス部材の脚の突出
部がメス部材の空洞の側壁（開口部）から離脱する進行
状態を示す説明図である。
部がメス部材の空洞の側壁（開口部）から離脱する進行
状態を示す説明図である。
１…バックル ４…メス部材 ５…ドス部材 ６…クロス・バー ８…クロス・バー ９…クロス・バー １０…空洞 １１…上壁 １２…底壁 １３…側壁 １４…側壁 １５…切り込み開口 １６…案内 １７…入口 １８…案内バー １９…ストップ要素 ２０…係合面 ２２…基部 ２３…可撓性腕 ２５…腕の先端 ２６…突出部 ２７…引掛面 ２８…外側 ２９…上部 ３０…下部 ３１…引掛面 ４０…ショベル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平４−221502（ＪＰ，Ａ) 特開 平５−111405（ＪＰ，Ａ) 特開 昭64−7007（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−224701（ＪＰ，Ａ) 特公 昭62−55401（ＪＰ，Ｂ２) 米国特許5222279（ＵＳ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) A44B 11/25 - 11/26
Claims (4)
- 【請求項１】 メス部材と係合離脱可能に挿入して係合
させるオス部材を含んで構成され、前記メス部材は上壁、底壁、前記上壁と前記底壁を対面
状態で連結している一対の側壁によって形成される空洞
と、前記オス部材が当該空洞へと挿入可能な開口端と、
前記側壁から内側に入り込んで空洞内に連通する開口部
とを有し、 前記オス部材は、基部と、当該基部から垂直方向に互い
に平行状態で延びた一対の腕と、当該腕から一体的に形
成された突出部と、一対の腕と平行状態でその中間で前
記基部から垂直方向に延びる案内バーとを有し、 前記突出部と前記腕との間には、当該オス部材が前記メ
ス部材に挿入された際に当該メス部材の側壁方向を頂点
として上壁及び底壁方向に延びる引掛面が形成され、 前記メス部材は、オス部材をメス部材に連結するために
当該メス部材の開口端を介してオス部材が挿入されたと
きに、オス部材に形成された引掛面と対応して係合する
ための係合面が前記開口部の外縁の一部に形成され、さ
らに、前記上壁、底壁には各々前記オス部材の案内バー
を受容して案内する案内溝が設けられ、 前記オス部材の案内バーの先端部には該案内バーの長手
方向に対して垂直方向に延在する閉塞部が設けられ、該
閉塞部は前記オス部材とメス部材が係合した状態で該メ
ス部材の開口部を閉塞する、ことを特徴とするバック
ル。 - 【請求項２】前記オス部材の引掛面が実質的にＶ字形状
であることを特徴とする請求項１に記載のバックル。 - 【請求項３】前記オス部材の突出部は先端に向かって内
側に湾曲した形状をなし、もって該オス部材の突出部が
前記メス部材の係合面の縁と接触した際に、当該突出部
から当該接触した縁に作用するオス部材の腕の反発力の
長手方向の分力により、メス部材からのオス部材の離脱
を助長させることを特徴とする請求項１に記載のバック
ル。 - 【請求項４】前記メス部材の開口部が平面図において、
内側に食込んだ丸みの輪郭を有し、当該開口部は、前記
オス部材の引掛面を前記メス部材の対応する係合面から
外力によって離脱させるために十分な変形を腕に与える
スペースを有す ることを特徴とする請求項１に記載のバ
ックル。
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| US08/669,190 US5794316A (en) | 1996-06-24 | 1996-06-24 | Side-release buckle having improved locking feature |
| US08/669190 | 1996-06-24 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1094405A JPH1094405A (ja) | 1998-04-14 |
| JP3013299B2 true JP3013299B2 (ja) | 2000-02-28 |
Family
ID=24685436
Family Applications (2)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9164708A Expired - Lifetime JP3020052B2 (ja) | 1996-06-24 | 1997-06-20 | サイド・レリーズ型バックル |
| JP9167693A Expired - Lifetime JP3013299B2 (ja) | 1996-06-24 | 1997-06-24 | 全天用サイド・レリーズ型バックル |
Family Applications Before (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9164708A Expired - Lifetime JP3020052B2 (ja) | 1996-06-24 | 1997-06-20 | サイド・レリーズ型バックル |
Country Status (5)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US5794316A (ja) |
| EP (1) | EP0815761B1 (ja) |
| JP (2) | JP3020052B2 (ja) |
| KR (1) | KR100452565B1 (ja) |
| DE (1) | DE69710260T2 (ja) |
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| JP4166875B2 (ja) * | 1998-10-01 | 2008-10-15 | 株式会社ニフコ | バックル |
| JP3453071B2 (ja) * | 1998-10-22 | 2003-10-06 | Ｙｋｋ株式会社 | バックル |
| JP3494588B2 (ja) * | 1999-05-10 | 2004-02-09 | Ｙｋｋ株式会社 | 側部押圧開放型バックル |
| JP4299941B2 (ja) * | 2000-02-10 | 2009-07-22 | 株式会社ニフコ | バックル |
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| KR20070116878A (ko) | 2005-03-11 | 2007-12-11 | 쓰리엠 이노베이티브 프로퍼티즈 캄파니 | 패스너의 제조 방법 |
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