JP3013182B2 - 局部床義歯 - Google Patents

局部床義歯

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JP3013182B2 JP3043090A JP3043090A JP3013182B2 JP 3013182 B2 JP3013182 B2 JP 3013182B2 JP 3043090 A JP3043090 A JP 3043090A JP 3043090 A JP3043090 A JP 3043090A JP 3013182 B2 JP3013182 B2 JP 3013182B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、歯軸に沿った方向とは異なる方向から歯牙
欠損部に挿入して装着するようになした局部床義歯に関
する。
〈従来の技術〉 従来の局部床義歯は、患者の残存歯の舌側及び頬側の
周側面の半分程度に接触するように嵌合し、かつ該嵌合
後は弾性を利用して前記残存歯に保持しうるような維持
力付加機構を有する維持体を備え、その着脱操作は歯軸
に沿った方向に移動して行うものが一般的であった。
〈発明が解決しようとする課題〉 一般に歯牙は、先端部分より歯茎側部分の断面が小さ
く、また歯茎近辺の周囲に係止し易い部分たるアンダー
カット部を備えている。そして特に各歯牙間の境目に近
い遠心部あるいは近心部には係止良好なアンダーカット
部が存置している(第6図参照)。
前記従来の局部床義歯の維持体は、前述したように、
歯軸に沿って嵌着するように形成されているから、前記
維持体を隣合う残存歯間近傍に達するような形状をもた
せられない。従って該維持体を残存歯に維持する場合、
前記良好なアンダーカット部を利用することができない
だけでなく、歯牙は先端部分より根部側部分の断面が小
さいため維持体の内面をアンダーカット部に密接させる
ような形状とすることができない。もし維持体の内面を
アンダーカット部に密着しうるような形状にしようとす
ると、装着の時維持内径が小さくて歯牙先端部を通過さ
せることができない。加えて前記維持力付加機構の弾性
力は、義歯の離脱操作に支障をきたさないように、所定
値以上に強くすることができないから該維持力が不足
し、咀嚼機能の低下、咀嚼時の脱落及び該脱落に伴う患
者の義歯に対する信頼性喪失等が起こるという問題点が
あった。特に該信頼性喪失に関連して、義歯脱落を心配
してレストラン等公衆の前での食事に恐怖をいだくとい
うような事態もしばしば生じていた。さらに前記維持力
の不足によって、残存歯や口腔内と局部床義歯の各部間
に間隙が生じやすく、咬合圧が不均等に残存歯、口腔内
及び歯牙欠損部にかかって口腔内組織に害を与えるとい
う欠点もあった。加えて患者が会話等で口を開けた際、
前記維持体に設けた維持力付加機構が人目につきやすく
審美性も劣るものであった。その他、局部床義歯をスム
ースに着脱させるために残存歯を削るという場合も多
く、この場合該残存歯を傷付けてその寿命を縮めるとい
う問題点もあった。
本発明は、以上の問題点等を解消することを課題と
し、該課題を解決した局部床義歯を提供することを目的
としている。
〈課題を解決するための手段〉 本発明者は、局部床義歯を歯軸方向の移動で着脱する
従来の方法では、該移動方向が咀嚼方向と同じであり、
取り外しに支障がない範囲の最大の維持力で局部床義歯
を残存歯に維持させたとしても、この程度の維持力では
不意の脱落等の従来の問題点や欠点を解消することが不
可能であるという結論に達した。発明者は、局部床義歯
を互いに回転可能に連結した二つの部材たるパーシャル
及びポンティクに分け、該パーシャル及びポンティクに
よって残存歯を横方向から相対的に挟持させれば、従来
のような維持力付加機構を用いる必要がないという点に
注目した。
そして本発明は局部床義歯については例えば、歯牙欠
損部に当接しうるようになし、プラッホーム3、該プラ
ットホーム3側端で立ち上がり、歯牙欠損部脇の残存歯
の遠心部及び近心部の舌側に接合しうる一対の側壁7,
7、前記プラットホーム3から頬側に延びるアーム8先
端に付設した枢軸9、所定の残存歯5,5の遠心部及び近
心部間近傍に接合しうるレスト10からなるパーシャル1
と、前記枢軸9に枢着しうるアーム11、上側に義歯牙が
固定され前記プラットホーム3上面に接合する底面13、
前記パーシャル1の両側壁7,7頬側縁部及び歯牙欠損部
脇の残存歯5,5の遠心部及び近心部の頬側に接合する形
状をもつベース15からなるポンティク2と、プラットホ
ーム3上面及びベース15底面13が接合した状態でパーシ
ャル1とポンティク2を固定しうるロック機構とを備
え、前記パーシャル1のプラットホーム上面とポンティ
ク2のベース15底面13は、それぞれ枢軸9を中心とする
部分円弧面形状になるように形成されるとともに、前記
パーシャル1の両側壁7,7頬側縁部が残存歯の舌側及び
頬側間の境界線上に位置するように形成されている。
〈作用〉 局部床義歯の装着は、先ずパーシャル1とポンティク
2が開いた状態で、パーシャル1を口腔内舌側から歯牙
欠損部に向けて歯軸に対して横方向に移動し、パーシャ
ル1の側壁7,7とレスト10,10を残存歯5,5,5,5の遠心部
及び近心部に接合させる(第1図及び第2図参照)。次
にポンティク2を枢軸9を中心に回転させてパーシャル
1に嵌合するようにして接合し(第1図鎖線参照)、コ
ック21を角度90度程回動させると、ロックバー17中間部
17aの断面長手方向両端部分が円形孔18内面に密接して
パーシャル1とポンティク2が固定し、局部床義歯の装
着が完了する。なお局部床義歯を取り外す操作は前記装
着手順の逆を行う。
〈実 施 例〉 以下に本発明の好適な実施例を添付図面に基づいて詳
細に説明する。
添付図面の第1図乃至第9図は本発明の実施例を示
し、第1図は一歯欠損用局部床義歯の装着途中の状態を
示す一部縦断側面図、第2図は同じく正面図、第3図は
同じくロック機構の動作状態を示す部分縦断正面図、第
4図は患者の口腔内から採った石膏型により製作した模
型の斜視図、第5図は同じく模型の正面図、第6図は歯
牙におえる遠心部及び近心部のアンダーカット部を示す
残存歯の正面図である。第7図〜第9図は成型補助器具
を示すもので、第7図は斜視図、第8図は要部の分解平
面図、第9図は部分縦断正面図である。第10図及び第11
図はそれぞれ局部床義歯の他の実施例を示す平面図であ
る。
局部床義歯について第1図乃至第6図を用いて説明す
る。
本実施例の局部床義歯は、口腔内模型を表す第4図及
び第5図に示すような一歯欠損用のものであり、歯牙欠
損部に当接しうるようになしたパーシャル1と、該パー
シャル1に開閉自在に枢着され義歯牙を備えたポンティ
ク2と、前記パーシャル1とポンティク2を接合させた
状態で固定しうるロック機構とから構成されている。
第1図及び第2図に示すように、前記パーシャル1
は、歯牙欠損部の舌側歯茎面に沿って傾斜させたプラッ
トホーム3と、該プラットホーム3の舌側端に設けた凹
部4と、該プラットホーム3側端から立ち上がり、歯牙
欠損部脇の残存歯5,5の舌側に存置する遠心部及び近心
部に接合しうるように形成した側壁7,7と、前記プラッ
トホーム3から頬側に延ばしたアーム8先端に付設した
枢軸9と、前記残存歯5,5の、隣合う他の残存歯側の遠
心部及び近心部と該他の残存歯5,5の近心部及び遠心部
間近傍部分に接合しうるレスト10,10とからなる。な
お、前記舌側とは口腔内の舌が残置する中央側を、また
頬側とは口腔内の頬あるいは唇が存置する側をいう。ま
た前記遠心部及び近心部とは、第6図に示すように、並
んだ歯牙の接する部位に近い部分のことで、遠心部は口
の奥側を、また近心部は唇側部位をいう。さらに前記ア
ンダーカット部とは、歯牙の歯茎近くに存置し、義歯を
係止、固定するために利用されている段階のことをい
う。そして、遠心部のアンダーカット部6a,6a及び近心
部のアンダーカット部6b,6bは、他の部分のアンダーカ
ット部6c,6cに比べて局部床義歯が係止し易いことが知
られている。
第1図及び第2図に示すように、前記ポンティク2
は、前記パーシャル1の枢軸9に枢着しうるアーム11
と、前記パーシャル1のプラットホーム3上面に接合し
うる底面13、該底面13舌側端に形成され前記パーシャル
1の凹部4に嵌まりうる突部14を有するとともに、残存
歯5,5の頬側遠心部及び近心部に接合し、かつ前記パー
シャル1の側壁7,7に接合しうるような形状を有するベ
ース15と、該ベース15の上側に固定された義歯牙12と、
前記ベース15、アーム11及び義歯牙12と一体に形成され
た歯茎部16とからなる。
第1図乃至第3図に示すように、ロック機構は、ポン
ティク2に取り付け、断面形状において長手方向両端が
円弧形に形成された中間部17aを設けたロックバー17
と、パーシャル1のプラットホーム3近傍に設け、断面
形状が前記ロックバー17の中間部17aの断面長手方向両
端の円弧に合致するような円弧をもつ円形孔18が形成さ
れ、かつロックバー17の中間部17aが該円形孔18内に挿
入しうるような切込み19を有する保持体20とから構成さ
れる。前記ロックバー17は一端を折曲してコック21とな
し、該コック21の反対側の先端を、ポンティク2のアー
ム11端部近傍からアーム11内部を通し、一旦外部に露出
させた(この部分に前記中間部を形成する)後、ベース
15内部まで達するように設けてあり、前記コック21の回
動によって軸心上で自由に回転させうる。このロック機
構は、第1図及び第2図の状態からポンティク2をパー
シャル1に接合すると、ロックバー17の中間部17aが保
持体20の円形孔18に切込み19を通って嵌入する。ここで
コック21を角度90度程回転すると、ロックバー17の断面
長手方向両端部分が円形孔18内面に密接し、ロックバー
17と保持体20が連結してパーシャル1とポンティク2が
固定されるのである。
ところで、前記パーシャル1とポンティク2を接合す
る際、パーシャル1に対してポンティク2が円弧を描く
から、前記パーシャル1のプラットホーム3上面とポン
ティク2のベース15底面13は、それぞれ枢軸9を中心と
する円の部分円弧面になるように形成されている。また
パーシャル1の側壁7,7頬側縁部は、境界線22(第4図
及び第5図参照)に合わせて正確に形成されている。
以上のように構成した局部床義歯の着脱操作について
説明する。
パーシャル1とポンティク2が開いた状態で、パーシ
ャル1を口腔内舌側から歯牙欠損部に向けて移動し、パ
ーシャル1の側壁7,7とレスト10,10を残存歯5,5の各遠
近心部に合致させる(第1図及び第2図参照)。次にポ
ンティク2を回転させてパーシャル1に接合し(第1図
鎖線参照)、コック21を角度90度程回動させると、ロッ
クバー17の中間部17aの断面長手方向両端部分が円形孔1
8内面に密接してパーシャル1とポンティク2が固定さ
れ、局部床義歯の装着が完了する。なお局部床義歯を取
り外す操作は前記装着手順の逆を行えばよい。この実施
例ではプラットホーム3が歯牙欠損部の歯茎上に位置
し、かつ舌側が傾斜しているとともに、該プラットホー
ム3端に凹部4が設けてあるから、咀嚼時、義歯牙12か
らベース15の底面13を経てプラットホーム3上面にかか
った咬合圧が舌側に向かい、凹部4で受け止められ、枢
軸9側に負担がかからず、局部床義歯が破壊されないと
いう長所がある。
なお、本発明は、他の実施例を示す第10図や第11図に
示すように、複数の奥歯の欠損に対応するものにも応用
できる。第10図及び第11図中、符号A,A,Aがポンティク
の義歯牙である。また複数の前歯の欠損に対応するもの
(図示せず)にも応用することができることは言うまで
もない。
次に上述の局部床義歯の製作工程について説明する。
局部床義歯の製作は、石膏の模型に合わせて蝋材で局
部床形状に形成し、これを基に局部床を鋳造するもので
あるが、この模型及び蝋材により形成する各部材は最終
的には局部床義歯と同形である。従って模型及び蝋材の
各部材名及びその符号は上述した局部床義歯の実施例の
説明で使用したものを、以下の製作工程の説明において
も使用することとする。
パーシャル1の製作 先ず患者の口腔内から採った型によって、第4図及
び第5図に示すような口腔内と同形の石膏の模型を成型
する。さらに該模型の縁部は残存歯5,5間を結ぶ仮想線
と略平行なカット線aで切断し(第4図参照)、またそ
の底部には残存歯5,5の両根部間を結ぶ仮想線と略平行
になるように台部bを固定する(第5図参照)。
前記模型の歯牙欠損部両脇の残存歯5,5及び歯茎上
面に境界線22を記す(第4図及び第5図参照)。
この境界線22は、前記カット線aと直角方向に伸びる
仮想線に外接する両残存歯5,5外周上の各点及び同じく
前記カット線aと直角方向に伸びる仮想線に外接する歯
茎上面の各点を結んで描かれるもので、例えば、前記パ
ーシャル1の側壁7,7頬側縁部がこの境界線22を越える
ように形成されると、装着時に側壁7,7先端が境界線22
上の残存歯5,5周面頂部に引っ掛かり、パーシャル1は
所定位置に挿入しない。また同様に側壁7,7頬側縁部が
境界線22の手前に位置した場合は、ポンティク2が境界
線22上の残存歯5,5周面頂部に引っ掛かりポンティク2
がパーシャル1に接合できず、局部床義歯の装着が不可
能となる。従ってこの境界線22を記す工程は極めて重要
である。
模型の舌側から蝋材を置き、プラットホーム3と、
凹部4と、側壁7,7と、円形孔18及び切込み19を形成し
た保持体20と、アーム8と、レスト10,10を形成する。
この形成の際、前記両側壁7,7の互いに対向する内側
面は、それぞれ模型の底面と直角にカットする。
前記アーム8先端に枢軸9を模型の底面に平行に挿
し込み、前記プラットホーム3上面をこの枢軸9を中心
として描く円弧面に合致するような曲面に形成した後、
該枢軸9を引き抜き軸孔を形成する。
前記側壁7,7頬側縁部を前記境界線22に沿って正確
にカットする。
このようにして成型した蝋材の型を基に鋳造し、金
属製のパーシャル1を得る。
ポンティク2の製作 前記模型にパーシャル1を装着、固定してから該パ
ーシャル1表面全体にワックス分離剤を塗布する。
前記パーシャル1の保持体20の円形孔18にロックバ
ー17を差し込んだ状態でその上から蝋材を置き、アーム
11を形成し、かつ底面13、突部14を有するとともに、前
記パーシャル1の側壁7,7頬側縁部に接合しうるような
ベース15を形成する。
このようにして形成した蝋材の型を基に鋳造し、ポ
ンティク2の金属床を得る。
模型、前記金属製パーシャル1及び前記ポンティク
2の金属床を互いに接合させた状態で該金属床表面に硬
質レジン用スティンを塗布する。
通常の方法で前記金属床上に人工の義歯牙配列を行
い、かつレジンによる歯肉部を重合器内で加圧しつつ形
成し、局部床義歯を完成する。なお、この重合器内の加
圧でレジンは、金属製パーシャル1とポンティク2の金
属床間に侵入して隙間を完全に埋める。
次に、上述の局部床義歯を製作するために使用する成
型補助器具について第4図及び第5図と、第7図乃至第
9図に基づいて説明する。
第7図は成型補助器具の斜視図、第8図は同じく要部
の分解平面図、第9図は同じく部分縦断正面図である。
前記成型補助器具は、上面に枡目50a・・・、50b・・
・を記した基台51と、該基台51外周面に上下方向に変位
可能に取り付けるための、基台51に螺入、固定するビス
52を貫通させうる第1長孔53を設けた板体54及び該板体
54の両側端を基台51の外側に向けて折曲して形成し、そ
の長手方向中央にそれぞれ第2長孔55,55を設けた腕板5
6,56を有する支持体57と、該長孔55,55に移動可能、か
つ位置固定可能に挿通させた移動軸58に固定し、基台51
縁近傍の上方に位置させた規準部たる二本の爪59,59及
び該爪59,59の各先端を通り、基台51上面に平行な仮想
水平線上に配置した第1回転軸60を備えた第1二股アー
ム61を固定する基準体62とを備える。また前記成型補助
器具は、前記第1回転軸60,60にそれぞれの先端を枢着
した第2二股アーム63,63を一端側に固定し、かつ他端
側に第2回転軸64を有する第1アーム65と、前記第2二
股アーム63と第1アーム65の固定部位上側に設けた受板
66と、該第2回転軸64に枢着した第2アーム67と、該第
2アーム67の他端に切削刃68及び筆記部材69を取り外し
自在に固定しうる固定部70と、下端が前記受板66に当接
するように、第2アーム67の略中間位置に形成した突片
71に第2アーム67が伸びる方向と直角方向に設けた雌螺
旋(図示せず)に螺合しうるとともに、第2アーム67の
上側に蝶ねじ72を螺合した調節螺杆73とを備える。
続いて前記成型補助器具の使用方法について説明す
る。
この成型補助器具は、前記パーシャル1を鋳造するた
め、鋳造用型を蝋材によって成型する際に使用するもの
であり、具体的には、前述のパーシャル1の製作中、境
界線22を記す工程と、両側壁7,7の互いに対向する内側
面を形成するための切削工程と、プラットホーム3上面
を形成するための切削工程と、前記側壁7,7頬側縁部を
前記境界線22に沿ってカットする工程とに使用するもの
である。
境界線22を記す場合は、第8図に示すように、筆記部
材69を第2アーム67の固定部70に固定する一方、第4図
及び第5図に示す模型を、そのカット線aが基台51上
の、各部材側に接離する方向に伸びる枡目50a・・・
(第7図上横方向)に合わせるようにして載置する。続
いて該模型を押さえながら前記筆記部材69を移動させ、
模型の歯牙欠損部両脇の残存歯5,5周側面及び歯茎上面
をなぞる。この際、筆記部材69は、模型の底面に直角で
略水平方向に延びる仮想線と平行な状態を保ちながら前
記枡目50a・・・に沿って移動するから、境界線22を正
確に記すことが可能である。
両側壁7,7の前記内側面を切削する場合は、固定部70
に切削刃68を固定し、模型の舌側を切削刃68に向けると
ともに、そのカット線aが基台51上の前記枡目50a・・
・と直角方向に伸びる枡目50b・・・(第7図上縦方
向)の中所定の一本に合わせて載置する。続いて該模型
を基台51に押し付けながら、かつ前記切削刃68を移動さ
せながら一方の側壁7を切削し、続いて模型を該枡目50
bに沿って変位させ、他方の側壁7を切削する。この
際、切削刃68は前記所定の枡目50aに沿って移動し、か
つ模型は枡目50b上で変位させうるから、側壁7,7の内側
面を互いに平行に、かつ模型底面と直角に形成できる。
なお、該両側壁7,7の角内側面が互いに平行に、かつ模
型底面と直角に形成されていないと、パーシャル1に対
して、模型底面と平行な状態にある枢軸9を中心に回転
するポンティク2は、局部床義歯装着時に該側壁7,7上
縁にぶつかって閉じることができなくなる。
プラットホーム3を切削する場合は、固定部70に切削
歯68を固定し、模型を、パーシャル1のアーム8先端に
枢軸9を挿した状態で、この枢軸9両端を、成形補助器
具の二本の爪59,59先端に合致させるように舌側を切削
刃68に向けるとともに、そのカット線aが基台51上の枡
目50b・・・(第7図上縦方向)の中の所定の一本に合
わせるようにして載置する。次に螺杆73下端を受板66に
当接し、かつ蝶ねじ72によって切削刃68と爪59,59先端
間の距離を所定値より若干長く設定し、第2アーム67を
第1アーム65側へ押し付けながら、かつ模型を基台51に
押し付けながら、前記切削刃68を第1回転軸60を中心に
回転させて切削し、さらに前記蝶ねじ72によって切削刃
68と爪59,59先端間の距離を所定値に近づけて同様の切
削を行う。この切削作業を複数回繰り返し、最終的には
前記距離を所定値にしてプラットホーム3を成型する。
前記側壁7,7頬側縁部を前記境界線22に沿ってカット
する場合は、固定部70に切削刃68を固定し、模型を、そ
のカット線aが基台51上の枡目50a・・・(第7図上横
方向)の所定の一本に合うように載置する。次に螺杆73
下端を受板66に当接し、かつ蝶ねじ72によって切削刃68
と基準刃59,59間の距離を所定値以下にならないようす
る。続いて該模型を基台51に押し付けながら前記切削刃
68を移動させ切削する。
なお前述の実施例では、模型を基台51上に押し付けな
がら作業をしなければならないが、基台51上を枡目50a
・・・、枡目50b・・・に沿って変位し、かつ位置固定
しうるとともに、模型を固定しうるようになした固定部
材(図示せず)を付設し、この固定部材に模型を固定し
て各種作業を行えば、容易、かつ正確に加工を行うこと
ができる。また基準部たる二本の爪59,59は、先端縁が
基準となる水平線と一致するような板体等に変更するこ
とが可能である。さらに基準体62を、基台51に対して上
下方向及び接離方向に変位可能に取り付ける機構等も変
更可能であって、本発明は前記実施例に何ら限定される
ものではない。
〈効果〉 本発明の局部床義歯は、残存歯の歯軸とは異なる方向
から挿入し、残存歯の遠心部あるいは近心部に存置する
良好なアンダーカット部に接合しつつ、残存歯を舌側及
び頬側から挟持するものであるから、その維持力が優れ
ており、残存歯に無理な力がかかることなく、咀嚼時の
脱落及び該脱落に伴う患者の義歯に対する信頼性喪失等
も起こらない。また従来のような残存歯を削るようなこ
とがないから残存歯に悪影響を及ぼさないとともに、従
来のような維持力付加機構を用いる必要がないから審美
性も優れているという特徴がある。
【図面の簡単な説明】
添付図面の第1図乃至第6図は、本発明の局部床義歯に
係る実施例を示し、第1図は一歯欠損用局部床義歯の装
着途中の状態を示す一部縦断側面図、第2図は同じく正
面図、第3図は同じくロック機構の動作状態を示す部分
縦断正面図、第4図は患者の口腔内から採った型により
製作した模型の斜視図、第5図は同じく模型の正面図、
第6図は歯牙におけるアンダーカット部を示す歯牙の正
面図である。また第7図乃至第9図は、成型補助器具を
示し、第7図は成型補助器具の斜視図、第8図は同じく
要部の分解平面図、第9図は同じく部分縦断正面図であ
る。さらに第10図及び第11図は局部床義歯の他の実施例
を示す平面図である。 1……パーシャル、2……ポンティク、3……プラット
ホーム 4……凹部、5……残存歯、6a,6b,6c……アンダーカッ
ト部 7……側壁、8,11……アーム、9……枢軸 10……レスト、12……義歯牙、13……底面、14……突部 15……ベース、17……ロックバー、18……円形孔 19……切込み、20……保持体、21……コック 50a,50b……枡目、51……基台、57……支持体 59……爪、60……第1回転軸、62……基準体 64……第2回転軸、65……第1アーム、67……第2アー
ム 68……切削刃、69……筆記部材、70……固定部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】歯牙欠損部に当接しうるようになし、プラ
    ットホーム、該プラットホーム側端で立ち上がり、歯牙
    欠損部脇の残存歯の遠心部あるいは近心部の舌側に接合
    しうる側壁、前記プラットホームから頬側に延びるアー
    ム先端に付設した枢軸、所定の残存歯の遠心部及び他の
    所定の残存歯の近心部間に接合しうるレストからなるパ
    ーシャルと、前記枢軸に枢着しうるアーム、上側に義歯
    牙が固定され前記プラットホーム上面に接合しうる底
    面、前記パーシャルの側壁頬側縁部及び歯牙欠損部脇の
    残存歯の遠心部あるいは近心部の頬側に接合しうるベー
    スからなるポンティクと、プラットホーム上面及びベー
    ス底面が接合した状態でパーシャルとポンティクを固定
    しうるロック機構とを備え、前記パーシャルのプラット
    ホーム上面とポンティクのベース底面は、それぞれ枢軸
    を中心とする部分円弧面になるように形成されるととも
    に、前記パーシャルの側壁頬側縁部が残存歯の舌側及び
    頬側間の境界線上に位置するように形成されていること
    を特徴とする局部床義歯。
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