JP3012766U - 表面化粧材 - Google Patents

表面化粧材

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JP3012766U JP1994012648U JP1264894U JP3012766U JP 3012766 U JP3012766 U JP 3012766U JP 1994012648 U JP1994012648 U JP 1994012648U JP 1264894 U JP1264894 U JP 1264894U JP 3012766 U JP3012766 U JP 3012766U
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寛 三俣
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北三株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【構成】接着剤が塗布された基材の表面に、多角形(特
に、矩形)および/または円形状あるいは異形の木材細
片が撒布付着されて成る表面化粧材。特に好ましいもの
は、長さ 0.5〜 1.5mm、幅 0.5〜 1.5mmおよび厚さ
0.10〜0.30mmの寸法を有する矩形細片であるが、鱗片
状、フレーク状細片でもよい。木材細片および基材等は
顔料、染料またはその他の着色剤により着色されてもよ
い。 【効果】新規な表面化粧材であって、これは木材細片の
形態が制限されずかつ撒布の仕方も多様であるという特
徴があり、木目模様とは異なる独特で斬新な意匠を表わ
しかつそのような意匠を容易に創作できる。建築物の内
装材、家具調度品および事務用品等の表面被覆材、自動
車等の内装部品に有利に利用できる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、技術的にかつ意匠的に新規な表面化粧材に関する。 この表面化粧材は、木造建築物、コンクリート建造物等の天井、内壁および床 の表面に貼着される内装材として、また、家具、調度品、什器および事務用品等 の表面被覆材として、さらに、自動車のインストルメントパネル等の交通機関の 内装材として、有利に利用することができる新規な化粧材である。
【0002】
【従来の技術】
看者に木質感を与える建築用および家具用の表面化粧材として、従来より、突 板と呼ばれるシート状の単板(厚さ約0.2〜0.3mm)を基材上に貼着した 単板化粧シート(板)がよく利用されている。 この製品は、表面を天然の銘木で構成する化粧材であり、天然材製品との印象 を与えるが、一般に高級であり価格も高いことから、合成樹脂シートの表面に木 目模様の印刷を施したところの化粧材も、従来、頻繁に使用されている。 また、一般住宅の内壁には、従来、柾目、板目等の模様をなす木材の板壁の他 に、京壁などの土壁も用いられている。 さらに、家具、調度品の中には、陶製の装飾材などを木板の表面に嵌め込むこ とにより、独特の意匠感を与える所謂、象眼製品も従来より販売されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、今、消費者の趣味、嗜向が大変多様化しかつ分散化しており、しか も、その趣味、嗜向の変化も激しい。例えば、インテリア用品(照明器具、時計 等)および家電製品などにあっては、外観デザインの新規創作および改良、変更 を頻繁に(短い期間の間隔で)することが要求されている。 かかる状況の下、天然銘木の杢目をそのまままたはこれに似せて表わすところ の従来の表面化粧材に対して、消費者はいくらか飽きている傾向があり、そして 最近、その傾向がとくに顕著である。 従って、木材を用いるけれども、木目とは異なる、今までに無い斬新な意匠を 容易に創作することができるところの新規な表面化粧材の開発が、昨今、強く求 められていた。
【0004】 本考案は、かかる事情の下なされたものであって、その目的は、木目模様とは 異なる独特で斬新な意匠を表わしかつそのような意匠を容易に創作できるところ の新規な表面化粧材を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本考案により、接着剤が塗布された基材の表面に、木材細片が撒布、付着され て成ることを特徴とする表面化粧材が提供される。
【0006】 木材細片は、木材(特に銘木種のもの)より、例えば切断によって所定の形態 および寸法に加工された薄肉の細片であり、その形状は、特に限定されず、多角 形状の細片(矩形の細片、三角形の細片等)も、円形状(楕円形を含む。)の細 片も、あるいは異形の細片も、すべて本考案において適用することができる。さ らに、鱗片状またはフレーク状の細片もまた、本考案における木材細片として利 用することができる。 また、木材細片は、その大きさが特に一定の範囲内に限定されるものでなく、 例えば寸法が約6.0mm以下の小さな片であればよく、木粉に近い程度の微細 な小片であってもよい。 従って、本考案は、接着剤が塗布された基材の表面に、木材細片が撒布、付着 されて成り、そして、該木材細片は、多角形および/または円形状(楕円形を含 む。)の細片であるか、あるいは、主として異形の細片よりなることを特徴とす る表面化粧材に関する。
【0007】 また、かかる木材細片の製作については、それが矩形の細片である場合には、 例えば、スリッタ等を用いてシート状の銘木単板を切り分け、続いて、ギロチン カッタ等を用いて、切り分けられた単板のストリップを所定の間隔で切断するこ とにより、矩形の細片を作ることができる。また、三角形、円形および異形の細 片の場合には、刃がそれらの形の輪郭をなすカッタ装置を用いて、シート状の銘 木単板を切り抜くことにより、それら形状の細片を作ることができる。
【0008】 また、木材細片の樹種については、特に限定されるものでなく、例えば水分の 増減に対する寸法安定性が悪い種類の木材も、本考案における木材細片に適用す ることができる。要は、樹種については、いかなる色調の化粧材が望まれるかに よって決定される。適する樹種の例には、檜、楢、欅、桜、楡、黒柿、栃、楓、 楠木、桂、槐、黄蘗、潮路;ローズウッド、チーク、マホガニー、コクタン、シ タン、バーズアイメープル、アメリカンブラックウォールナット、カリン、ゼブ ラウッド、マンガシロ、ブラジリアンローズ、バーシモン、シルバーハート、パ ルマ、シルキーオーク、シルバーローズ、タイワンクス、チェリー、ミルトル、 マグノリヤ、黒レオ、白レオ、サペリ、ブビンカ、マコレ、マドローナ、メープ ル、クラロウォールナット、アッシュ等が挙げられる。なお、本考案においては 、細片の木理および木目は、特に問題とならない。
【0009】 好ましい木材細片は、製造の容易さ等より、矩形の細片である。矩形の木材細 片のうち、より好ましい例としては、以下のものを挙げることができる。 1)長さ0.5mm〜1.5mm、幅0.5mm〜1.5mmおよび厚さ0.10 mm〜0.30mmの寸法を有する矩形細片。 2)長さ3.0mm〜6.0mm、幅3.0mm〜6.0mmおよび厚さ0.10 mm〜0.30mmの寸法を有する矩形細片。 3)長さ3.0mm〜6.0mm、幅0.5mm〜1.5mmおよび厚さ0.10 mm〜0.30mmの寸法を有する矩形細片。 特に好ましい木材細片は、上記 1) の寸法を有する矩形細片である。 従って、本考案は、接着剤が塗布された基材の表面に、木材細片が撒布、付着 されて成り、そして該木材細片はすべてまたは主として矩形の細片よりなり、よ り好ましい態様としては、該矩形の細片が上記3種(1)、2)、3))のうちいずれ か一種の寸法を有するものであることを特徴とする表面化粧材に関する。
【0010】 その他のより好ましい木材細片としては、以下のものが挙げられる。 4)径0.5mm以下および厚さ0.10mm〜0.30mmの寸法を有する鱗片 状またはフレーク状細片。 5)直径1.0mm〜2.0mm、および厚さ0.10mm〜0.30mmの寸法 を有する円形細片。 6)底辺の長さ0.5mm〜2.0mm、頂点の高さ0.5mm〜2.0mmおよ び厚さ0.10mm〜0.30mmの寸法を有する三角形細片。 従って、本考案は、より好ましい態様としては、接着剤が塗布された基材の表 面に、木材細片が撒布、付着されて成り、そして、該木材細片はすべてまたは主 として鱗片状またはフレーク状細片、特に好ましくは上記 4) の寸法を有するも のよりなるか、あるいは、該木材細片はすべてまたは主として円形細片、特に好 ましくは上記 5) の寸法を有するものよりなるか、あるいは、該木材細片はすべ てまたは主として三角形細片、特に好ましくは上記 6) の寸法を有するものより なることを特徴とする表面化粧材に関する。
【0011】 ここで、興味のある態様としては、上述した各種の木材細片の組合せが、接着 剤の塗布された基材の表面に撒布、付着されているという構成が挙げられる。 そのうち、特に興味のある態様は、木材細片は、 長さ0.5〜1.5mm、幅0.5〜1.5mmおよび厚さ0.10〜0.30 mmの寸法 1) を有する矩形の木材細片と、 長さ3.0〜6.0mm、幅3.0〜6.0mmおよび厚さ0.10〜0.30 mmの寸法 2) を有する矩形細片、長さ3.0〜6.0mm、幅0.5〜1.5 mmおよび厚さ0.10〜0.30mmの寸法 3) を有する矩形細片、径0.5 mm以下および厚さ0.10〜0.30mmの寸法 4) を有する鱗片状またはフ レーク状細片、直径1.0〜2.0mm、および厚さ0.10〜0.30mmの 寸法 5) を有する円形細片、および、底辺の長さ0.5〜2.0mm、頂点の高 さ0.5〜2.0mmおよび厚さ0.10〜0.30mmの寸法 6) を有する三 角形細片よりなる群から選択される1種またはそれ以上の木材細片と の組合せからなる態様である。 従って、かかる態様で以て、木材細片が、接着剤が塗布された基材の表面に撒 布、付着されて成る表面化粧材もまた本考案を構成する。
【0012】 また、基材の表面に撒布付着される木材細片は、形状または樹種に関して同一 の種類の細片からなるものであってもよいが、さらに変化のある意匠を創り出す ためには、木材細片として、形状、樹種または色調に関して2以上の異なる種類 の細片からなるものを使用するという手段を採ることができる。 例えば、白色系、例えばナラ系(ホワイトオーク)の木材の細片の中に、黒色 系、例えばブラックウォールナットの細片を例えば1〜3%の割合で混合し、こ の混合物を基材表面に撒布付着することにより、白色系の地に黒色系の斑点が散 在するという独特の意匠を創り出すことができる。また、白色系の樹種の代わり に、赤色系の樹種、例えばレッドオークを用いても、意匠的に趣のある表面化粧 材を製作することができる。 また、同一樹種の木材細片を使用する場合であっても、その樹木の赤身の部分 の細片とその白太の部分の細片とを一定の比率で混合した混合物を、基材表面に 撒布付着することにより、赤白の斑点が入り交じった特別な意匠を有する表面化 粧材を製作することができる。 したがって、木材細片が、形状または樹種に関して同一の種類の細片からなる 場合も、また、形状、樹種または色調に関して2以上の異なる種類の細片からな る場合も、いずれも、本考案を構成する。
【0013】 また、本考案においては、薬剤の施用により、予めその薬剤の作用が発揮され 得るように処理されているところの木材細片もまた、利用することができる。か かる薬剤の施用により、製作された表面化粧材は、その薬剤の作用が発揮され得 るという追加的な(副次的な)効果をも奏し得るものとなる。 そのような薬剤としては、例えば、防黴剤、防腐剤、難燃剤、紫外線吸収剤、 柔軟剤、寸法安定化剤、防水剤などが挙げられる。 したがって、本考案は、木材細片が基材表面に撒布付着された表面化粧材であ って、その木材細片が予め、 1)防黴剤の施用により防黴処理されている場合、 2)防腐剤の施用により腐食防止処理されている場合、 3)難燃剤の施用により難燃化処理されている場合、 4)紫外線吸収剤の施用により変色防止処理されている場合、 5)柔軟剤の施用により柔軟化処理されている場合、 6)寸法安定化剤の施用により寸法安定化処理されている場合、または 7)防水剤の施用により防水処理されている場合 のいずれをも、包含するものである。
【0014】 適する防黴剤としては、例えば、イミダゾール系、塩素化フェノール系、ニト リル系、アルコール系もしくはチアゾール系化合物の防黴剤が挙げられる。 適する防腐剤としては、例えば、フェノール類(ジニトロフェノール、ジニト ロ−o−クレゾール、ペンタクロロフェノール、クロロニトロフェノール等)、 無機フッ化物系もしくは金属化合物系(クロム・銅・砒素化合物系)の防腐剤が 挙げられる。 適する難燃剤としては、例えば、リン酸アンモニウム、リン窒素化合物、ハロ ゲン(臭素、塩素)系、スルファミン酸系もしくは硼酸系の難燃剤、またはその 混合物が挙げられる。 また、適する紫外線吸収剤としては、例えば、2,4−ジヒドロキシベンゾフ ェノン等の、従来から慣用の紫外線吸収剤が挙げられる。 また、柔軟剤としては、特には、PEGMA処理に使用される薬剤、即ち、ポ リエチレングリコールモノメタクリレート(変性ポリエチレングリコール)が適 する。この柔軟剤の含浸により、表面化粧材は、満足な柔軟化作用だけでなく、 高い寸法安定化の効果をも期待することができる。 また、寸法安定化剤としては、特には、MG処理に使用される薬剤、即ち、無 水マレイン酸とグリセリンの混合物(モル比=3:1〜2:1)を予備縮合させ たものが適する。この薬剤の施用は、これを木材細片に含浸し、続いて加熱する という処理法による。 最後に、防水剤としては、例えば、パラフィンエマルジョンが適する。
【0015】 また、本考案による表面化粧材は、木材細片が基材の表面に撒布、付着された そのままの状態では、いくらか凹凸のある表面を有するものであるが、さらに、 例えばプレス機械を用いた圧締により、より平滑な表面を有する化粧材に仕上げ ることも可能である。あるいは、表面の一部のみを圧締により平滑化することに より、凹凸のある表面部分と平滑な表面部分との組合せで以て特有の模様をなす 表面化粧材に仕上げることも可能である。 従って、本考案は、木材細片が基材の表面に撒布、付着され、そしてさらに圧 締により表面が全体的にまたは部分的に平滑化されているところの表面化粧材に も関する。
【0016】 また、本考案による表面化粧材は、表面が全体的にまたは部分的に有色化され たものであってもよい。有色化の一の方法には、材料として、予め、顔料、染料 またはその他の着色剤により着色されている木材細片を使用する方法があり、ま た別の方法としては、製品化の後に、さらに塗料を用いて、木材細片が撒布付着 された化粧材の表面を着色塗装する方法がある。 前者の方法では、着色されたその色調の細片が化粧材の表面に散在する斑点模 様をなす意匠の表面化粧材を形成することができ、また、後者の方法では、本化 粧材の表面はいくらか凹凸があり、それら間で塗料の付きが異なるため、表面の 色彩に濃淡があり、立体感のある意匠を有する表面化粧材を形成することができ る。 いずれの場合も本考案に包含される。即ち、本考案は、接着剤が塗布された基 材の表面に、木材細片が撒布、付着されて成り、そして、該木材細片は予め、顔 料、染料またはその他の着色剤により着色されているか、または、さらに、該基 材の表面は顔料、染料またはその他の着色剤の適用により着色されていることを 特徴とする表面化粧材に関する。
【0017】 また、その他の有色化方法には、予め、基材の表面、または、木材細片と基材 との間の接着剤を、顔料、染料またはその他の着色剤により着色しておく方法が ある。この方法を採用すると、化粧材の地色が着色されたその色彩をなすところ の表面化粧材を仕上げることができる。 かかる方法に従う表面化粧材も本考案の一部をなす。即ち、本考案は、接着剤 が塗布された基材の表面に、木材細片が撒布、付着されて成り、そして、該接着 剤および/または該基材の表面は、顔料、染料またはその他の着色剤により着色 されていることを特徴とする表面化粧材に関する。 なお、上記の顔料、染料またはその他の着色剤には、従来より知られ、または 慣用されている総てのそれら材料を、他の条件により制限されない限り、用いる ことができる。
【0018】 また、本化粧材においては、基材の表面を2以上の区域に分け、そして各区域 ごとに、形状、樹種または色調に関して種類の異なる木材細片をそれぞれ撒布付 着することにより、種類分け模様をなす表面化粧材に仕上げることもできる。 異種の木材細片を基材表面の各区域ごとに撒布付着するのに有利な方法として は、例えば、まず、離型紙などのセパレータを接着剤の塗布された基材の表面に 貼り付け、そして、カッティングマシンを用いて該セパレータを所定の2以上の 区域に切り分け、次に、撒布付着しようとする区域におけるセパレータのみを引 き剥して一の種類の木材細片の撒布付着を行ない、続いて、撒布付着しようとす る第二の区域におけるセパレータのみを引き剥して別の種類の木材細片の撒布付 着を行ない、その後、区域ごとに順に、セパレータを引き剥して木材細片の撒布 付着を行なうという手順を繰り返していくという方法がある。 従って、また本考案は、接着剤が塗布された基材の表面に、木材細片が撒布、 付着されて成る化粧材であって、該基材の表面が2以上の区域に分かれ、そして 各区域ごとに、形状、樹種または色調に関して種類の異なる木材細片がそれぞれ 撒布付着されることにより、種類分け模様をなすことを特徴とする表面化粧材に 関する。
【0019】 また、本化粧材においては、撒布付着される木材細片の密度は、一般に、基材 の表面全体について一定に保たれるが、その密度を基材表面上において高低変化 させることも可能である。 例えば、その木材細片の密度が上下、左右等の方向について漸増または漸減す ることにより、あるいは、波の粗密のように一定の法則に従って漸増または漸減 することにより、濃淡模様をなす表面化粧材に仕上げることもできる。 従って、本考案はまた、接着剤が塗布された基材の表面に、木材細片が撒布、 付着されて成る化粧材であって、基材表面上の木材細片の密度が一定の方向につ いてあるいは一定の法則に従って漸増または漸減することにより、濃淡模様をな すことを特徴とする表面化粧材に関する。
【0020】 また、本化粧材においては、必ずしも木材細片を基材の表面すべてに散布付着 する必要はなく、目的とする化粧材の要求品質および流行等に応じて、基材表面 のうち木材細片が散布付着する部分を任意に設定、変更することができる。例え ば、基材の表面の一部については化粧単板が貼着され、かつ、その他の部分につ いては木材細片が撒布付着されてなる表面化粧材に仕上げることも可能である。 この表面化粧材は、その表面が、銘木の杢目模様の部分と木材細片が集合、散在 する模様の部分とが混在する独特の意匠を有するものとなり、意匠的に大変興味 のあるものである。なお、基材表面のうち化粧単板が占める面積は任意であり、 適宜変更可能である。 従って、本考案はまた、接着剤が塗布された基材の表面の一部については化粧 単板が貼着され、かつ、その他の部分については木材細片が撒布付着されてなる ことを特徴とする表面化粧材にも関する。
【0021】 また、本化粧材においては、接着剤が塗布された基材の表面に、木材細片に加 えて、その他の材料からなる細片をも、追加的に適当な割合で、撒布付着するこ とが可能である。 木材細片およびその他の材料の細片の複数種の細片が基材表面上に撒布付着さ れることにより、その表面化粧材は、木材細片のみが基材表面上に撒布付着され た化粧材とはまた異なる趣の、新たな模様をなす意匠を有するものになる。この 種の化粧材において、その他の材料の細片を追加混入する割合は、一般に任意で あり、目的とする化粧材の要求品質および流行等に応じて、適宜変更することが できる。 その他の材料の細片として適するものには、例えば、ポリプロピレン、アクリ ル樹脂等よりなる合成樹脂細片、ニッケル、アルミニウム等よりなる金属細片、 金箔紙等よりなる紙細片、織り布、編み糸もしくは布繊維等よりなる布帛細片、 ムール貝等よりなる貝殻粉細片などが挙げられる。 合成樹脂細片としては、耐変色性の高いものが好ましく、また透明な樹脂も利 用できる。金属細片としては、金属光沢に優れた材料がより好ましく、また合金 細片も利用可能である。紙細片にあっては、特に色彩が選択の基準とされ、また 布帛細片には、織物布を細かく裁断したものの他、編織が解けて編み糸または布 繊維の塊となった細片も含まれ、この布帛細片は、繊維の種類は制限されず、特 に手ざわりが選択の基準とされる。また、貝殻粉細片を利用するときには、天然 素材の特長および風合いを活かした意匠を形成することができる。 従って、本考案は、接着剤が塗布された基材の表面に、木材細片が撒布、付着 されて成り、そして、該木材細片の他に、合成樹脂細片、金属細片、紙細片、布 帛細片および貝殻粉細片の群から選択されるその他の材料の細片が基材の表面に 撒布付着されてなることを特徴とする表面化粧材に関する。 なお、この種の化粧材は、例えば、まず、木材細片およびその他の材料の細片 のうちの一方の細片を基材表面上に撒布付着し、続いてもう一方の細片を基材表 面上に撒布付着するという手順により、あるいは、最初に木材細片およびその他 の材料の細片を所定の割合で混合し、そしてこれを基材表面上に撒布付着すると いう手順により、製造される。
【0022】 また、本考案に用いる接着剤は、特に限定されるものでないが、好ましくは、 木材、特に合板および単板の加工技術において従来利用されてきた接着剤を使用 することができる。 適する接着剤としては、例えば、水性ビニルウレタン接着剤、スチレン−ブタ ジエン系接着剤、尿素−ポリ酢酸ビニル系接着剤、メラミン−ポリ酢酸ビニル系 接着剤、ポリウレタン系接着剤、アミノ架橋型合成ゴムラテックス系接着剤、ポ リ酢酸ビニル系接着剤、アクリル変性酢酸ビニル系接着剤、およびエチレン酢酸 ビニル共重合体系接着剤等が挙げられる。 これら接着剤は、無着色でもよいが、上述のように着色されたものであっても よい。
【0023】 また、本考案に用いる基材は、特に限定されるものでなく、単板シートおよび 化粧合板の分野で従来利用されてきたすべての基材を、特別な制限が生じない限 り、使用することができる。 利用できる基材としては、例えば、以下のものを挙げることができる。 −紙または不織布 紙としては、和紙、洋紙(中質紙、上質紙等)、板紙(クラフト紙)、樹脂含 浸紙などがある。また、不織布としては、レーヨン、ナイロン、ポリエステル、 アクリル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ビニロン、キュプラ等を原料繊維と する不織布が使用される。 −紙または不織布/合成樹脂フィルム/紙または不織布の積層体 合成樹脂フィルムとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル樹脂、 ポリ塩化ビニル等の合成樹脂(共重合体樹脂も含む。)からなるフィルムが使用 され、また、紙または不織布としては上記と同様のものが利用される。 −紙または不織布/合成樹脂フィルム/金属箔/合成樹脂フィルム/紙または不 織布の積層体 金属箔としては、鉄箔、アルミニウム箔、ステンレススチール箔が使用され、 また、紙または不織布および合成樹脂フィルムとしては上記と同様のものが利用 される。 −曲げ可能な厚肉の繊維質シート この繊維質シートは、厚肉の可撓性柔軟材料であって、特にクッション性に富 むものが適する。シートの素材としては、例えば洋紙、和紙、板紙、織布、およ び不織布が使用され得る。 −発泡樹脂シート 発泡樹脂シートとしては、発泡ポリウレタンまたは発泡ポリスチレンが挙げら れ、とりわけ好ましくは発泡ポリスチレンである。 −木質合板 木質合板としては、従来より頻繁に使用されている3層合板、5層合板などが 利用され得る。 −中質繊維板(medium density fiber board) 中質繊維板は、その厚さ、繊維の種類および集密度などにつき特に制限されな い。 −石膏ボード、珪酸カルシウム板などの無機質板 無機質板としては、上記の他に、発泡コンクリート等も利用可能である。 −ガラス板 板ガラスよりなるものは、表面が平坦であるので、より好ましい。 −合成樹脂板 合成樹脂板としては、例えば、メラミン樹脂板、ABS樹脂板、ポリウレタン 樹脂板、エポキシ樹脂板、アクリル樹脂板などが利用でき、また、エポキシ樹脂 等を木材等に含浸させた板も、同様に利用することができる。 従って、本考案は、接着剤が塗布された基材の表面に、木材細片が撒布、付着 されて成り、そして該基材は、紙または不織布、不織布/合成樹脂フィルム/金 属箔/合成樹脂フィルム/紙または不織布の積層体、紙または不織布/合成樹脂 フィルム/紙または不織布の積層体、曲げ可能な厚肉の繊維質シート、発泡樹脂 シート、木質合板、中質繊維板(medium density fiber board)、無機質板(例 えば石膏ボード、珪酸カルシウム板など)、ガラス板、および合成樹脂板からな る群から選択されることを特徴とする表面化粧材に関する。
【0024】 また、上記の基材としては、一般に、表面が平坦な面であるものが利用される が、本考案においては、目的とする化粧材の要求品質および流行等に依り、表面 が平坦面でなく、一定の模様(例えば花柄模様、波形模様等)を描く凹凸表面を 有する基材をも利用することができる。 かかる基材を使用することにより、得られる化粧材は、一定の凹凸模様の地の 上に木材細片が密集または散在する意匠を有するものとなる。 従って、本考案は、接着剤が塗布された基材の表面に、木材細片が撒布、付着 されて成り、そして、該基材は、凹凸模様が形成された表面を有するものである ことを特徴とする表面化粧材に関する。
【0025】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図面により説明する。
【0026】 実施例1 図1および図2に模式的に示すように、この実施例の表面化粧材1は、木材細 片2・・・が、基材3の表面全体にほぼ均一に撒布され、そしてその表面に予め 塗布された接着剤4の作用により、基材3表面に付着されて、仕上げられた化粧 材である。 木材細片2・・は、木材マツより細かく破砕して得られた細片であって、その 大部分は矩形の細片よりなり、該矩形細片は主として長さ0.5〜1.5mm、 幅0.5〜1.5mmおよび厚さ0.10〜0.30mmの寸法を有する。 基材3は、レーヨン不織布/ポリエチレンフィルム/アルミニウム箔/ポリエ チレンフィルム/レーヨン不織布の積層体からなり、また、接着剤4は、エチレ ン酢酸ビニル共重合体系接着剤である。 図3は実施例1の表面化粧材の上面を撮影した写真であり、また、図4は図3 に示す表面化粧材の上面の一部を100倍程度に拡大して撮影した写真である。 これらの図より、本例の化粧材は、従来の化粧シートにおける木目(板目、柾目 およびコブ目)模様とは異なる独特で斬新な意匠を表わしていると理解される。 その上、該表面化粧材1は、構成が容易であり、簡単な装置を用いて製作するこ とができた。
【0027】 実施例2 この実施例の表面化粧材は、接着剤4が塗布された基材3の表面に、主として フレーク状細片よりなる木材細片2・・が、均一に撒布付着されて成り、そして 該フレーク状の細片2は、木材マンガシロを細かく破砕して得られた木材細片で あって、0.5mm以下および厚さ0.10〜0.30mmの寸法を有するもの である。 基材3は、ナイロン不織布/ポリプロピレンフィルム/ナイロン不織布の積層 体からなり、また用いた接着剤4は、アミノ架橋型合成ゴムラテックス系接着剤 である。 図4は実施例2の表面化粧材の上面を撮影した写真であり、また、図5は図4 に示す表面化粧材の上面の一部を100倍程度に拡大して撮影した写真である。 これらの図より、本例の化粧材は、その表面が独特の、敢えて言うと、京壁に類 似した模様を有し、木目模様を表わす従来一般の化粧シートとは全く異なる斬新 な意匠を表わすものであると理解される。その上、この表面化粧材は、実施例1 と同様、構成が容易であり、簡単な装置を用いて製作することができるという利 点がある。
【0028】 実施例3 この実施例の表面化粧材は、基材表面に散布付着される木材細片は、主として 矩形の細片よりなり、かつ、該矩形細片は長さ3.0〜6.0mm、幅3.0〜 6.0mmおよび厚さ0.10〜0.30mmの寸法を有するものであることを 除いて、実施例1と同様の構成をなす。 この化粧材は、従来の木目模様とは異なる独特で斬新な意匠を表わし、特に実 施例1の化粧材よりも大きい細片が基材表面上に密集または離散する意匠を表わ す。そして、この化粧材の製作も実施例1と同様、大変容易なものであった。
【0029】 実施例4 この実施例の表面化粧材は、基材表面に散布付着される木材細片は、主として 矩形の細片よりなり、かつ、該矩形細片は長さ3.0〜6.0mm、幅0.5〜 1.5mmおよび厚さ0.10〜0.30mmの寸法を有するものであることを 除いて、実施例1と同様の構成をなす。 この化粧材は、従来の木目模様とは異なる独特で斬新な意匠を表わし、特に実 施例1の化粧材よりもより細かな細片が基材表面上に密集または離散する意匠を 表わす。そして、この化粧材の製作も、実施例1と同様、大変容易なものであっ た。
【0030】 実施例5 この実施例の表面化粧材は、基材表面に散布付着される木材細片は、主として 円形の細片よりなり、かつ、該円形細片は直径1.0〜2.0mm、および厚さ 0.10〜0.30mmの寸法を有するものであり、また、基材は、中質繊維板 (medium density fiber board)からなることを除いて、実施例1と同様の構成 をなす。 この化粧材は、従来の木目模様とは異なり、円形の細かな細片が基材表面上に 密集または離散する独特で斬新な意匠を表わす。そして、この化粧材の製作も、 実施例1と同様、大変容易なものであった。
【0031】 実施例6 この実施例の表面化粧材は、基材表面に散布付着される木材細片は、主として 三角形の細片よりなり、かつ、該細片は底辺の長さ0.5〜2.0mm、頂点の 高さ0.5〜2.0mmおよび厚さ0.10〜0.30mmの寸法を有するもの であることを除いて、実施例5と同様の構成をなす。 この化粧材は、従来の木目模様とは異なり、三角形の細かな細片が基材表面上 に密集または離散する特有の意匠を表わす。そして、この化粧材の製作も、実施 例1と同様、大変容易なものであった。
【0032】 実施例7 この実施例の表面化粧材は、基材表面に散布付着される木材細片は、以下の組 成をなす木材細片A、Bの混合物よりなることを除いて、実施例1と同様の構成 をなす。 細片A−50%の、長さ0.5mm〜1.5mm、幅0.5mm〜1.5mmお よび厚さ0.10mm〜0.30mmの寸法を有する矩形細片 細片B−50%(各10%ずつ)の、次の5種の細片の組合せ、 1)長さ3.0mm〜6.0mm、幅3.0mm〜6.0mmおよび厚さ 0.10mm〜0.30mmの寸法を有する矩形細片 2)長さ3.0mm〜6.0mm、幅0.5mm〜1.5mmおよび厚さ 0.10mm〜0.30mmの寸法を有する矩形細片 3)径0.5mm以下および厚さ0.10mm〜0.30mmの寸法を有 するフレーク状細片 4)直径1.0mm〜2.0mmおよび厚さ0.10mm〜0.30mm の寸法を有する円形細片 5)底辺の長さ0.5mm〜2.0mm、頂点の高さ0.5mm〜2.0 mmおよび厚さ0.10mm〜0.30mmの寸法を有する三角形細 片
【0033】 実施例8 図7に示すように、この実施例の表面化粧材11は、基材3の表面が10の区 域に分かれ、そして各区域ごとに、形状、樹種または色調に関して種類の異なる 木材細片21〜26がそれぞれ撒布付着されて、種類分け模様をなす。 細片21は、長さ0.5mm〜1.5mm、幅0.5mm〜1.5mmおよび 厚さ0.10mm〜0.30mmの寸法を有する矩形細片であり、細片22は、 長さ3.0mm〜6.0mm、幅0.5mm〜1.5mmおよび厚さ0.10m m〜0.30mmの寸法を有する矩形細片である。 細片23は、直径1.0mm〜2.0mmおよび厚さ0.10mm〜0.30 mmの寸法を有する円形細片であり、細片24は、径0.5mm以下および厚さ 0.10mm〜0.30mmの寸法を有するフレーク状細片である。 また、細片25は、長さ3.0mm〜6.0mm、幅3.0mm〜6.0mm および厚さ0.10mm〜0.30mmの寸法を有する矩形細片であり、そして 細片26は、該細片25を青色染料により染色した細片である。 その他の構成は、実施例1の化粧材の場合と同様である。 尚、この化粧材は、まず、離型紙を接着剤の塗布された基材3の表面に貼り付 け、そして、カッティングマシンを用いて離型紙を10個の区域に切り分け、次 に、撒布付着しようとする区域における離型紙のみを引き剥して一の種類の木材 細片の撒布付着を行ない、続いて、撒布付着しようとする第二の区域における離 型紙のみを引き剥して別の種類の木材細片の撒布付着を行ない、その後、区域ご とに順に、離型紙を引き剥して木材細片の撒布付着を行なうという手順を繰り返 することにより、製造された製品である。 同図に示されるように、本化粧材11は、各区域ごとに異種の細片が分布散在 して、分け模様をなすという特有の意匠を有する。
【0034】 実施例9 図8に示すように、この実施例の表面化粧材12は、木材細片の密度が上から 下にいくに従い漸増するように、矩形の木材細片22が基材3の表面に撒布、付 着されてなる化粧材である。なお、細片22は、長さ3.0mm〜6.0mm、 幅0.5mm〜1.5mmおよび厚さ0.10mm〜0.30mmの寸法を有す る。その他の構成は、実施例1の化粧材の場合と同様である。 同図に示すように、本化粧材12は、細片の密度が上下の方向について変化す る濃淡模様の意匠を有する。
【0035】 実施例10 この実施例の表面化粧材は、木材細片が、イミダゾール系防黴剤の施用により 防黴処理されていることを除いて、実施例5と同様の構成をなす。 この表面化粧材は、意匠的に特有の効果を看者に与えるだけでなく、防黴効果 をも奏し得るものであった。
【0036】 実施例11 この実施例の表面化粧材は、木材細片が、難燃剤(リン酸アンモニウム)の施 用により難燃化処理されていることを除いて、実施例5と同様の構成をなす。 この表面化粧材は、意匠的に特有の効果を看者に与えるだけでなく、難燃効果 をも奏し得るものであった。
【0037】 実施例12 この実施例の表面化粧材は、木材細片が、紫外線吸収剤(2,4−ジヒドロキ シベンゾフェノン)の施用により変色防止処理されていることを除いて、実施例 5と同様の構成をなす。 この表面化粧材は、意匠的に特有の効果を看者に与えるだけでなく、変色防止 効果をも奏し得るものであった。
【0038】 実施例13 この実施例の表面化粧材は、木材細片が防腐剤(ジニトロ−o−クレゾールま たはペンタクロロフェノール)の施用により防腐処理されていることを除いて、 実施例5と同様の構成をなす。 この表面化粧材は、意匠的に特有の効果を看者に与えるだけでなく、防腐効果 をも奏し得るものであった。
【0039】 実施例14 この実施例の表面化粧材は、柔軟剤(ポリエチレングリコールモノメタクリレ ート)の施用により柔軟化処理されていることを除いて、実施例5と同様の構成 をなす。 この表面化粧材は、意匠的に特有の効果を看者に与えるだけでなく、柔軟化お よび寸法安定化効果をも奏し得るものであった。
【0040】 実施例15 この実施例の表面化粧材は、寸法安定化剤(無水マレイン酸とグリセリンの混 合物(モル比=3:1〜2:1)を予備縮合させたもの)の施用により寸法安定 化処理されていることを除いて、実施例5と同様の構成をなす。 この表面化粧材は、意匠的に特有の効果を看者に与えるだけでなく、寸法安定 化効果をも奏し得るものであった。
【0041】 実施例16 この実施例の表面化粧材は、防水剤(パラフィンエマルジョン)の施用により 防水処理されていることを除いて、実施例5と同様の構成をなす。 この表面化粧材は、意匠的に特有の効果を看者に与えるだけでなく、防水効果 をも奏し得るものであった。
【0042】 実施例17ないし21 これらの実施例の表面化粧材は、それぞれ、矩形の木材細片(長さ0.5mm 〜1.5mm、幅0.5mm〜1.5mmおよび厚さ0.10mm〜0.30m mの寸法を有する細片)と、アクリル樹脂細片、ニッケル細片、織布細片、金箔 紙片およびムール貝細片の群から選択される各材料の細片とが50%:50%の 割合で基材の表面に散布付着されてなる。その他の構成は、実施例1と同様であ る。 これらの表面化粧材は、木材細片のみが基材表面上に撒布付着された化粧材と はまた異なる趣の、新たな模様をなす意匠を有するものであった。しかも、その 製作も容易であった。
【0043】
【考案の効果】
以上説明したように、本考案によれば、木材細片が基材の表面上に撒布、付着 されてなるという簡単な構成であるにも拘らず、木材細片の形態が大変豊富でか つ制限されず、また、該細片の撒布の仕方も多様であり、さらに、他の要素との 組合せも可能であるという特徴により、木目模様とは異なる独特で斬新な意匠を 表わしかつそのような意匠を容易に創作できるところの新規化粧材が提供され得 る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例1の表面化粧材を模式的に示す
平面図である。
【図2】図1に示す実施例1の表面化粧材の断面図であ
る。
【図3】実施例1の表面化粧材の表面を示す写真であ
る。
【図4】図3に示す実施例1の表面化粧材の表面を拡大
して示す写真である。
【図5】実施例2の表面化粧材の表面を示す写真であ
る。
【図6】図5に示す実施例2の表面化粧材の表面を拡大
して示す写真である。
【図7】実施例8の表面化粧材を模式的に示す平面図で
ある。
【図8】実施例9の表面化粧材を模式的に示す平面図で
ある。
【符号の説明】
1 表面化粧材 2 木材細片 3 基材 4 接着剤 11ないし12 表面化粧材 21ないし26 木材細片

Claims (45)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 接着剤が塗布された基材の表面に、木材
    細片が撒布、付着されて成ることを特徴とする表面化粧
    材。
  2. 【請求項2】 接着剤が塗布された基材の表面に、木材
    細片が撒布、付着されて成り、そして該木材細片は多角
    形および/または円形状(楕円形を含む。)の細片であ
    ることを特徴とする表面化粧材。
  3. 【請求項3】 接着剤が塗布された基材の表面に、木材
    細片が撒布、付着されて成り、そして該木材細片は主と
    して異形の細片よりなることを特徴とする表面化粧材。
  4. 【請求項4】 接着剤が塗布された基材の表面に、木材
    細片が撒布、付着されて成り、そして該木材細片はすべ
    てまたは主として矩形の細片よりなることを特徴とする
    表面化粧材。
  5. 【請求項5】 接着剤が塗布された基材の表面に、木材
    細片が撒布、付着されて成り、そして該該木材細片はす
    べてまたは主として矩形の細片よりなり、該矩形細片は
    長さ0.5〜1.5mm、幅0.5〜1.5mmおよび
    厚さ0.10〜0.30mmの寸法を有することを特徴
    とする表面化粧材。
  6. 【請求項6】 接着剤が塗布された基材の表面に、木材
    細片が撒布、付着されて成り、そして該木材細片はすべ
    てまたは主として矩形の細片よりなり、該矩形細片は、
    長さ3.0〜6.0mm、幅3.0〜6.0mmおよび
    厚さ0.10〜0.30mmの寸法を有することを特徴
    とする表面化粧材。
  7. 【請求項7】 接着剤が塗布された基材の表面に、木材
    細片が撒布、付着されて成り、そして該木材細片はすべ
    てまたは主として矩形の細片よりなり、該矩形細片は、
    長さ3.0〜6.0mm、幅0.5〜1.5mmおよび
    厚さ0.10〜0.30mmの寸法を有することを特徴
    とする表面化粧材。
  8. 【請求項8】 接着剤が塗布された基材の表面に、木材
    細片が撒布、付着されて成り、そして該木材細片はすべ
    てまたは主として鱗片状またはフレーク状細片よりな
    り、該鱗片状またはフレーク状細片は、径0.5mm以
    下および厚さ0.10〜0.30mmの寸法を有するこ
    とを特徴とする表面化粧材。
  9. 【請求項9】 接着剤が塗布された基材の表面に、木材
    細片が撒布、付着されて成り、そして、該木材細片はす
    べてまたは主として円形細片よりなり、該円形細片は、
    直径1.0〜2.0mm、および厚さ0.10〜0.3
    0mmの寸法を有することを特徴とする表面化粧材。
  10. 【請求項10】 接着剤が塗布された基材の表面に、木
    材細片が撒布、付着されて成り、そして該木材細片はす
    べてまたは主として三角形細片よりなり、該三角形細片
    は底辺の長さ0.5〜2.0mm、頂点の高さ0.5〜
    2.0mmおよび厚さ0.10〜0.30mmの寸法を
    有することを特徴とする表面化粧材。
  11. 【請求項11】 接着剤が塗布された基材の表面に、木
    材細片が撒布、付着されて成り、そして該木材細片は、
    形状または樹種に関して同一の種類の細片からなること
    を特徴とする表面化粧材。
  12. 【請求項12】 接着剤が塗布された基材の表面に、木
    材細片が撒布、付着されて成り、そして該木材細片は、
    形状、樹種または色調に関して2以上の異なる種類の細
    片からなることを特徴とする表面化粧材。
  13. 【請求項13】 接着剤が塗布された基材の表面に、木
    材細片が撒布、付着されて成り、そして、該木材細片
    は、長さ0.5〜1.5mm、幅0.5〜1.5mmお
    よび厚さ0.10〜0.30mmの寸法を有する矩形の
    木材細片と、長さ3.0〜6.0mm、幅3.0〜6.
    0mmおよび厚さ0.10〜0.30mmの寸法を有す
    る矩形細片、長さ3.0〜6.0mm、幅0.5〜1.
    5mmおよび厚さ0.10〜0.30mmの寸法を有す
    る矩形細片、径0.5mm以下および厚さ0.10〜
    0.30mmの寸法を有する鱗片状またはフレーク状細
    片、直径1.0〜2.0mm、および厚さ0.10〜
    0.30mmの寸法を有する円形細片、および、底辺の
    長さ0.5〜2.0mm、頂点の高さ0.5〜2.0m
    mおよび厚さ0.10〜0.30mmの寸法を有する三
    角形細片よりなる群から選択される1種またはそれ以上
    の木材細片との組合せからなることを特徴とする表面化
    粧材。
  14. 【請求項14】 接着剤が塗布された基材の表面に、木
    材細片が撒布、付着されて成り、そして、該木材細片
    は、顔料、染料またはその他の着色剤により着色されて
    いることを特徴とする表面化粧材。
  15. 【請求項15】 接着剤が塗布された基材の表面に、木
    材細片が撒布、付着されて成り、そして、該木材細片
    は、薬剤の施用によりその薬剤の作用が発揮され得るよ
    うに処理されていることを特徴とする表面化粧材。
  16. 【請求項16】 接着剤が塗布された基材の表面に、木
    材細片が撒布、付着されて成り、そして、該木材細片
    は、防黴剤の施用により防黴処理されていることを特徴
    とする表面化粧材。
  17. 【請求項17】 接着剤が塗布された基材の表面に、木
    材細片が撒布、付着されて成り、そして、該木材細片
    は、防腐剤の施用により腐食防止処理されていることを
    特徴とする表面化粧材。
  18. 【請求項18】 接着剤が塗布された基材の表面に、木
    材細片が撒布、付着されて成り、そして、該木材細片
    は、難燃剤の施用により難燃化処理されていることを特
    徴とする表面化粧材。
  19. 【請求項19】 接着剤が塗布された基材の表面に、木
    材細片が撒布、付着されて成り、そして、該木材細片
    は、紫外線吸収剤の施用により変色防止処理されている
    ことを特徴とする表面化粧材。
  20. 【請求項20】 接着剤が塗布された基材の表面に、木
    材細片が撒布、付着されて成り、そして、該木材細片
    は、柔軟剤の施用により柔軟化処理されていることを特
    徴とする表面化粧材。
  21. 【請求項21】 接着剤が塗布された基材の表面に、木
    材細片が撒布、付着されて成り、そして、該木材細片
    は、寸法安定化剤の施用により寸法安定化処理されてい
    ることを特徴とする表面化粧材。
  22. 【請求項22】 接着剤が塗布された基材の表面に、木
    材細片が撒布、付着されて成り、そして、該木材細片
    は、防水剤の施用により防水処理されていることを特徴
    とする表面化粧材。
  23. 【請求項23】 接着剤が塗布された基材の表面に、木
    材細片が撒布、付着され、さらに圧締により表面が平滑
    化されていることを特徴とする表面化粧材。
  24. 【請求項24】 接着剤が塗布された基材の表面に、木
    材細片が撒布、付着され、さらに、塗料を用いて表面が
    着色塗装されていることを特徴とする表面化粧材。
  25. 【請求項25】 接着剤が塗布された基材の表面に、木
    材細片が撒布、付着されて成る化粧材であって、該基材
    の表面が2以上の区域に分かれ、そして各区域ごとに、
    形状、樹種または色調に関して種類の異なる木材細片が
    それぞれ、撒布付着されることにより、種類分け模様を
    なすことを特徴とする表面化粧材。
  26. 【請求項26】 接着剤が塗布された基材の表面に、木
    材細片が撒布、付着されて成る化粧材であって、基材表
    面上の木材細片の密度が一定の方向についてあるいは一
    定の法則に従って漸増または漸減することにより、濃淡
    模様をなすことを特徴とする表面化粧材。
  27. 【請求項27】 接着剤が塗布された基材の表面の一部
    については化粧単板が貼着され、かつ、その他の部分に
    ついては木材細片が撒布付着されてなることを特徴とす
    る表面化粧材。
  28. 【請求項28】 接着剤が塗布された基材の表面に、木
    材細片が撒布、付着されて成り、そして、該木材細片の
    他に、合成樹脂細片が基材の表面に撒布付着されてなる
    ことを特徴とする表面化粧材。
  29. 【請求項29】 接着剤が塗布された基材の表面に、木
    材細片が撒布、付着されて成り、そして、該木材細片の
    他に、金属細片が基材の表面に撒布付着されてなること
    を特徴とする表面化粧材。
  30. 【請求項30】 接着剤が塗布された基材の表面に、木
    材細片が撒布、付着されて成り、そして、該木材細片の
    他に、紙細片が基材の表面に撒布付着されてなることを
    特徴とする表面化粧材。
  31. 【請求項31】 接着剤が塗布された基材の表面に、木
    材細片が撒布、付着されて成り、そして、該木材細片の
    他に、布帛細片が基材の表面に撒布付着されてなること
    を特徴とする表面化粧材。
  32. 【請求項32】 接着剤が塗布された基材の表面に、木
    材細片が撒布、付着されて成り、そして、該木材細片の
    他に、貝殻粉細片が基材の表面に撒布付着されてなるこ
    とを特徴とする表面化粧材。
  33. 【請求項33】 接着剤が塗布された基材の表面に、木
    材細片が撒布、付着されて成り、そして、該接着剤は、
    顔料、染料またはその他の着色剤により着色されている
    ことを特徴とする表面化粧材。
  34. 【請求項34】 接着剤が塗布された基材の表面に、木
    材細片が撒布、付着されて成り、そして、該基材の表面
    は、顔料、染料またはその他の着色剤の適用により着色
    されていることを特徴とする表面化粧材。
  35. 【請求項35】 接着剤が塗布された基材の表面に、木
    材細片が撒布、付着されて成り、そして、該基材は、凹
    凸模様が形成された表面を有するものであることを特徴
    とする表面化粧材。
  36. 【請求項36】 接着剤が塗布された基材の表面に、木
    材細片が撒布、付着されて成り、そして、該基材は、紙
    または不織布からなることを特徴とする表面化粧材。
  37. 【請求項37】 接着剤が塗布された基材の表面に、木
    材細片が撒布、付着されて成り、そして、該基材は、紙
    または不織布/合成樹脂フィルム/金属箔/合成樹脂フ
    ィルム/紙または不織布の積層体からなることを特徴と
    する表面化粧材。
  38. 【請求項38】 接着剤が塗布された基材の表面に、木
    材細片が撒布、付着されて成り、そして、該基材は、紙
    または不織布/合成樹脂フィルム/紙または不織布の積
    層体からなることを特徴とする表面化粧材。
  39. 【請求項39】 接着剤が塗布された基材の表面に、木
    材細片が撒布、付着されて成り、そして、該基材は、曲
    げ可能な厚肉の繊維質シートからなることを特徴とする
    表面化粧材。
  40. 【請求項40】 接着剤が塗布された基材の表面に、木
    材細片が撒布、付着されて成り、そして、該基材は、発
    泡樹脂シートからなることを特徴とする表面化粧材。
  41. 【請求項41】 接着剤が塗布された基材の表面に、木
    材細片が撒布、付着されて成り、そして該基材は、木質
    合板からなることを特徴とする表面化粧材。
  42. 【請求項42】 接着剤が塗布された基材の表面に、木
    材細片が撒布、付着されて成り、そして、該基材は、中
    質繊維板(medium density fiber board)からなること
    を特徴とする表面化粧材。
  43. 【請求項43】 接着剤が塗布された基材の表面に、木
    材細片が撒布、付着されて成り、そして該基材は、石膏
    ボード、珪酸カルシウム板などの無機質板からなること
    を特徴とする表面化粧材。
  44. 【請求項44】 接着剤が塗布された基材の表面に、木
    材細片が撒布、付着されて成り、そして該基材は、ガラ
    ス板からなることを特徴とする表面化粧材。
  45. 【請求項45】 接着剤が塗布された基材の表面に、木
    材細片が撒布、付着されて成り、そして、該基材は、合
    成樹脂板からなることを特徴とする表面化粧材。
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