JP3012035B2 - 耐火性及び断熱性に優れた建築用資材 - Google Patents

耐火性及び断熱性に優れた建築用資材

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JP3012035B2
JP3012035B2 JP3165017A JP16501791A JP3012035B2 JP 3012035 B2 JP3012035 B2 JP 3012035B2 JP 3165017 A JP3165017 A JP 3165017A JP 16501791 A JP16501791 A JP 16501791A JP 3012035 B2 JP3012035 B2 JP 3012035B2
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JP
Japan
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sheet
corrugated plate
elongation
felt
plate
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大石  徹
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Nippon Steel Chemical and Materials Co Ltd
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Nippon Steel Chemical Co Ltd
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  • Laminated Bodies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐火性及び断熱性に優
れた建築用資材に関する。
【0002】
【従来の技術】凹凸状等の波形が連続形成された波形板
は、建築物の屋根材および壁材等として使用されてい
る。また、優れた耐火性や断熱性を付与するため、波形
板の片面にガラス繊維等の無機質繊維からなる不燃性、
または準不燃性のフェルトを貼り合わせている。
【0003】この場合、作業性や輸送上の問題等から、
事前に金属板等にフェルトを貼り合わせた板を準備し、
施工現場に仮設した成形機を用いて波形板に加工するこ
とが行なわれている。また、作業の効率化やフェルトを
貼り合わせた後の接着剤の養生スペースの問題等から工
場にて波形板を生産する場合においても事前に金属板等
にフェルトを貼り合わせた板を準備する場合が多い。そ
のため、フェルトの側にも成形時の皺や切れの防止目的
で合成繊維の不織布を表面に貼り合わせた特殊な製品を
使用する必要があった。しかし、薄い不織布を用いたの
では成形時の皺や切れの防止効果が充分でなく厚い不織
布では不燃性を損なう問題が生じている。また、施工時
の表面の傷、汚れが目立ち易く、製品のコストも上昇す
るという欠点を有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】フェルトを金属板等の
波形板に裏張りするとき、事前にフェルトを貼った金属
板等を折り曲げて波形板の形状とする。たとえば、角部
をもった凹凸状の波形に形成する場合では、凹凸形状に
合わせてフェルトが折り曲げられる。このとき、角部で
フェルトが大きく湾曲するため、フェルトに亀裂,破断
等が発生し易くなる。
【0005】この亀裂,破断等の欠陥の発生は、フェル
トに伸び性を与えることにより抑制される。しかし、伸
びが大きいと、波形のピッチに直交する方向に関しても
フェルトが伸び、皺発生の原因となる。すなわち、フェ
ルトは、ロール状に巻き取られた状態からピッチに直交
する方向に沿って巻き戻しながら、金属板に貼りつけら
れる。このとき、ピッチに直交する方向にフェルトが部
分的に伸びると、張設後に周辺から引っ張られ、皺とな
る。その結果、製品の見栄えが劣化することは勿論、皺
周辺で金属板とフェルトとの間に密着不良な部分が発生
する。この密着不良部分は、取扱い段階や屋根板等とし
ての使用状態で衝撃,摩擦等によって基材から剥離し、
裏張り材本来の役目を果たさなくなる。
【0006】本発明は、このような問題を解消すべく案
出されたものであり、フェルトの伸びに方向性を持たせ
ることにより、波形のピッチ方向に関する亀裂等の欠陥
及び直角方向に関する皺等の欠陥が発生することなく、
無機質繊維製のフェルトを貼り合わせた建築用資材を提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の建築用資材は、
その目的を達成するため、無機質繊維をフェルト状に編
成したシートと、該シートが貼り合わせられた波形板と
を備えており、前記シートは、前記波形板の波形のピッ
チ方向に関する伸び率がピッチとは直角な方向に関する
伸び率よりも大きいことを特徴とする。
【0008】無機質繊維製のシートとしては、スラグウ
ール,ロックウール、ガラス繊維等の無機質繊維を柔軟
性を有するバインダー樹脂で結合したものが使用され
る。また、波形板としては、金属板或いは合成樹脂製の
板に凹凸等の波形を形成したものが使用される。両者を
接着する際には、合成ゴム系、または合成樹脂系の接着
剤を使用することができる。
【0009】
【作 用】無機質繊維性のシートは、シートに編成され
る無機質繊維の方向性を調整することにより、伸び率に
異方性を持たせることが可能である。たとえば、長手方
向に配列する無機質繊維の配合割合を多くすると、シー
トの長手方向に関する伸び率が幅方向に関する伸び率よ
りも小さくなる。更には、無機質繊維を相互に結合する
柔軟性を有するバインダー樹脂を幅方向に延在する割合
を大きくし、無機質繊維の結束点を幅方向に多くすると
き、同様にシートの幅方向に関する伸び率が長手方向に
関する伸び率よりも大きくなる。
【0010】このように長手方向と幅方向とで伸び率が
異なるシートを貼り合わせた金属板を波形板に成形する
とき、シートの伸び率に異方性があることによって、亀
裂,皺等の欠陥がない製品が得られる。たとえば、図1
に示すように、ロールから巻き戻したシート10Aを貼
った金属板10Bを波形板20に成形加工するとき、波
形板20の山部21及び谷部22のサイズ及びピッチに
対応した複数の成形ロール31〜35を備えた成形工具
30でシート10Aを貼った金属板10Bを折り曲げ
る。このとき、波形板20の幅方向では、山部21及び
谷部22に応じてシート10Aが折り曲げられる。他
方、波形板20の長手方向では、屈曲されることがな
い。
【0011】この成形形態に応じ、波形板20の幅方向
及び長手方向でシートの伸び量が異なる。特に、図示さ
れるように直線が交叉する状態で山部21及び谷部22
が成形された波形板20にあっては、山部21及び谷部
22の屈曲点でシート10Aが大きく伸縮する。そし
て、山部21の角部23において、矢印で示した方向a
−bの引張り力Fがシート10Aに作用する。
【0012】引張り力Fによってシート10Aが伸びる
が、シート10Aの伸び率を超えた引張り力Fが発生す
ると、角部23周辺に貼り合わせられたシート10Aに
亀裂、破断等の欠陥が発生する。そこで、本発明におい
ては、シート10Aの幅方向、すなわち波形板20の山
部21及び谷部22のピッチ方向に関する伸び率を大き
くすることによって、角部23に発生しがちな欠陥を防
止している。
【0013】他方、波形板20の長手方向に関するシー
ト10Aの伸び率は、比較的小さく設定している。その
ため、シート10Aは、長手方向の伸びが幅方向の一部
で局部的に大きく現れることなく、金属板10Bに貼り
合わされる。したがって、波形板20に貼り合わせられ
たシート10Aに、局部的な伸びに起因する皺が発生す
ることが防止される。
【0014】シート10Aの伸び率は、通常不織布等の
引張強度試験機で測定することができる。幅方向に関す
る伸び率に対して長手方向に関する伸び率をどの程度に
設定するかは、シート10Aが貼り合わされる波形板2
0の凹凸形状に応じて変えられるものであり、一義的に
定めることはできない。たとえば、120度の角度で角
部23が付けられた山部21及び谷部22が形成された
波形板20に貼り合わされるシート10Aにあっては、
長手方向及び幅方向に関する伸び率をそれぞれα及びβ
とするとき、α/β=0.7以下、好ましくはα/β=
0.5〜0.2程度の範囲に維持することが好ましい。
【0015】
【実施例】以下、実施例により、本発明を具体的に説明
する。金属板10Bとして、厚さ0.8mmのJISカ
ラーコート鉄板を用い、シート10Bとしては、市販の
ロックウール繊維に柔軟性バインダー樹脂として市販の
ポリエステル/ポリエチレン系熱融着性繊維を8重量部
の割合で配合して、厚み4mmのフェルト状に成形した
ものを使用した。このシート10Aは、不織布の引張強
度測定に使用する万能試験機で測定した幅方向及び長手
方向の伸び率がそれぞれ61%及び16%で、引張強度
は幅方向2kg/cm2 ,長手方向4kg/cm2 であ
った。次に金属板10Bの片面に接着剤として溶剤型ク
ロロプレンゴム系接着剤を約70g/m2 塗布し、シー
ト10Aを貼り合わせた。このシート10Aを貼った金
属板10Bを山部21及び谷部22に対応して成形工具
30で折り曲げながら、波形板20として、幅方向に関
し頂面の長さが40mmの山部21から124.5度の
角度で折り曲げて谷部22に至り、底面の長さが200
mmの山部21及び谷部22を形成した。
【0016】貼合せ後の製品を外観検査したところ、亀
裂,破断,皺等の欠陥がなく、一様にシート10Aが波
形板20に貼り合わされていた。また、シート10A
は、局部的な未接着部を生じることなく、全面が均一な
付着力で波形板20に貼り付けられていた。
【0017】これに対し、裏張り用に市販されている幅
方向及び長手方向の伸び率が2.9%及び2.1%で、
引張強度は幅方向10kg/cm2 、長手方向19kg
/cm2 のフェルトを実施例と同様の方法で波形板20
を得た。その結果、シートに多数の亀裂や皺が見られ
た。
【0018】また、同様に、裏張り用に市販されている
幅方向及び長手方向の伸び率が28.0%及び27.5
%で、引張強度は幅方向3kg/cm2 、長手方向6k
g/cm2 のフェルトを実施例と同様の方法で波形板2
0を得た。その結果、シートに多数の亀裂や皺が見られ
た。
【0019】なお、以上の例においては、複数の直線で
区画された山部21及び谷部22を備えた波形板20に
シート10Aを貼り合わせた場合を説明した。しかし、
本発明はこれに拘束されるものではなく、たとえばうね
り状や三角状等の他の波形に成形された板材に対しても
同様に適用することができる。また、金属板の外に、合
成樹脂製シート等の他の材料で作った板材を基体として
使用することができ、貼り合わせられたシートによって
基体材質の耐熱性,耐火性等を補完することができる。
【0020】また、波形板及びシートを貼り合わせるた
めの接着剤は、波形板に対するシートの貼合せ面に予め
塗布することによって、波形板とシートとの間の接合面
に適用することができる。或いは、フィルム状,網状等
に成形した熱接着性樹脂シートをサンドイッチ状に供給
しながら、無機質繊維性シートと波形板とを貼り合わせ
ることも可能である。この場合、加熱方法として、ヒー
タ内蔵の成形ロール等種々の加熱手段を使用することが
できるのは勿論である。
【0021】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明において
は、波形板に貼り合わされる無機質繊維製シートに異方
性のある伸び率を与えることにより、亀裂,破断,皺等
の欠陥がない製品を得ることができる。得られた製品
は、無機質繊維製シートの特徴である断熱性,耐火性,
遮音性,柔軟性等を活用し、屋根材、壁材,内装材,床
材,矢板等の各種建築用資材として使用される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の建築用資材を製造している状態を示し
た図
【図2】建築用資材を長手方向から見た断面図
【符号の説明】
10A 無機質繊維製のシート 10B 金属板 20 波形板 21 山部 22 谷部 23 角部 30 成形工具 31〜35 成形ロール F 引張り力

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機質繊維をフェルト状に編成したシー
    トと、該シートが貼り合わせられた波形板とを備えてお
    り、前記シートは、前記波形板の波形のピッチ方向に関
    する伸び率がピッチとは直角な方向に関する伸び率より
    も大きいことを特徴とする耐火性に優れた建築用資材。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のシートは、スラグウー
    ル,ロックウール,ガラス繊維等の無機質繊維を柔軟性
    を有するバインダー樹脂で結合したものであることを特
    徴とする耐火性及び断熱性に優れた建築用資材。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の波形板は、金属板或いは
    合成樹脂製の板に凹凸等の波形を形成したものであるこ
    とを特徴とする耐火性及び断熱性に優れた建築用資材。
JP3165017A 1991-06-10 1991-06-10 耐火性及び断熱性に優れた建築用資材 Expired - Lifetime JP3012035B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2021109260A (ja) * 2020-01-08 2021-08-02 日進機工株式会社 はつり装置及びこれを用いたはつり工法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2021109260A (ja) * 2020-01-08 2021-08-02 日進機工株式会社 はつり装置及びこれを用いたはつり工法
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