JP3011311B2 - 夜間における走行車輛の検出装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、夜間、ヘッドライトを
点燈して走行してくる車輌を検出するための装置に関す
るものである。

【０００２】

【従来の技術】夜間走行している車輌を検出する手段と
しては、一般に昼夜検出センサとヘッドライト光検出セ
ンサの２個が使用されており、昼夜検出センサは昼と夜
の別を判定し、ヘッドライト光検出センサの方は車輌の
ヘッドライトの光を検出し、双方から信号が出力されて
いるときに車輌の接近があるものと判定し、昼夜検出セ
ンサからだけ一定レベル以下の明るさを示す信号が出力
されているときには、接近する車輌はないものと判定す
る構成である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記構成の場
合、光センサが２個必要であることから、部品コストが
嵩み、又回路も複雑になると共に、単純計算で光センサ
の故障の機会は２倍になる。このため、例えば従来の車
輌検出装置を夜間における駐、停車車輌に対する追突防
止装置に利用した場合、製品が高価格になると共に、信
頼性に欠ける欠点がある。

【０００４】本発明は、斯る点に鑑みて提案されるもの
であって、光センサ１個により昼、夜の判定と接近する
車輌のヘッドライト光を検出できるようにすることが目
的である。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項１に記載の発明においては、走行車輌の検出
装置において、前方に小孔付の入光角度制御カバーを取
り付けて成る光センサと、前記光センサから出力される
アナログ信号をデジタル信号に変更するＡ／Ｄ変換器
と、前記Ａ／Ｄ変換器から出力される信号の大きさが一
定値以下の場合には夜と判断し、この夜と判断している
間に一定値以上の大きさの信号が入力された場合、車輌
のヘッドライトの光と判断して追突防止装置に制御信号
を出力する演算器と、から成る夜間における走行車輌の
検出装置において、前記演算器は、前記光センサから出
力される信号の大きさが増加方向の場合は接近車輌あり
と判断して、追突防止装置に制御信号を出力するように
構成して成ることを特徴とするものである。

【０００６】

【作用】光センサは、入光角度制御カバーの小孔から入
光している光の明るさを検出し、感度以上の周囲の明る
さがあった場合、この明るさに比例する電圧信号を出力
する。この信号はＡ／Ｄ変換器によりデジタル信号に変
換されて演算器（マイクロコンピュータ）に入力され
る。演算器は、入力された信号の大きさが一定値以上の
場合は昼間と判断し、一定値以下、例えば２ルックス以
下の場合には夜間と判断する。そして、この夜間と判断
している間に２ルックスを超える光（ヘッドライトの
光）を光センサが検出し、この信号が演算器に入力さ
れ、更にルックスが増加傾向にある場合には、接近車輌
があるものと判断して、追突防止装置に制御信号を出力
する。この制御信号は、例えば追突防止回路の点滅ラン
プを駆動する。

【０００７】

【実施例】図１は本発明に係る車輌検出装置の実施例で
あって、１は光センサ、２はこの光センサ１の前方を被
うカバーであって、このカバー２の前方中央には、小孔
３が設けてあり、この小孔３により角θの範囲内の光の
みに反応する指向性を持たせ、カバー２により周囲の雑
光を遮断するものである。４は前記光センサ１から出力
される光量に比例したアナログ信号（電圧）をデジタル
信号化するためのＡ／Ｄ変換器である。

【０００８】５は演算器であって、この演算器５は、光
センサ１から出力される信号の大きさの平均値を計算
し、この値から昼、夜の判断を行い、夜と判断している
間に接近車輌のヘッドライトの光を光センサ１が検出
し、この光量が一定値以上あり、更に増加傾向にあると
きに接近車輌ありと判断して例えば追突防止装置６に制
御信号を出力する。なお、光センサ１から出力されてい
る信号の大きさは、条件が良い場合は平均化しなくても
よい。

【０００９】

【発明の効果】本発明の効果は次のとおりである。 ａ．光センサ１個で夜間と昼間の判断を行うため、従来
のように昼夜検出センサと車輌のヘッドライトの光を検
出する車輌検出センサを別々に設ける必要がない。 ｂ．光センサが１個のため、部品数及び回路構成が少な
くなり、製品価格を安くできると共に、故障の率も半減
する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る夜間における走行車輌の検出装置
の説明図。

【符号の説明】

１ 光センサ ２ カバー ３ 小孔 ４ Ａ／Ｄ変換器 ５ 演算器（マイクロコンピュータ） ６ 追突防止装置

フロントページの続き (72)発明者 小林 操二 埼玉県川口市本町２−３−16 (72)発明者 菅家 和裕 茨城県日立市田尻町2197−98 (72)発明者 二瓶 賢治 茨城県日立市久慈町２−34−９ (56)参考文献 特開 平４−208654（ＪＰ，Ａ) 実開 平６−927（ＪＰ，Ｕ)

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 前方に小孔付の入光角度制御カバーを取
   り付けて成る光センサと、 前記光センサから出力されるアナログ信号をデジタル信
   号に変更するＡ／Ｄ変換器と、 前記Ａ／Ｄ変換器から出力される信号の大きさが一定値
   以下の場合には夜と判断し、この夜と判断している間に
   一定値以上の大きさの信号が入力された場合、車輌のヘ
   ッドライトの光と判断して追突防止装置に制御信号を出
   力する演算器と、 から成る夜間における走行車輌の検出装置において、前
   記演算器は、前記光センサから出力される信号の大きさ
   が増加方向の場合は接近車輌ありと判断して、追突防止
   装置に制御信号を出力するように構成して成る夜間にお
   ける走行車輌の検出装置。