JP3011189U - 満巻パーンストッカー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 糸に傷を付けたり、くずれたりするのをほと
んどなくする。そして、糸を傷めることなく、次の工程
の撚機械へ供給できるような満巻パーンストッカーの技
術を確立する。 【構成】 満巻パーン３１は、クレードル開閉レバー２
９により、ハンドル側キャップ１２が開いて、パーンキ
ャリアーに落下して保持される。次に、糸寄せが可能な
位置までパーンキャリアーが下がって、そこで糸寄せ作
業、空パーン供給作業、糸切り作業が行なわれ、糸寄せ
装置が、原位置にもどると、パーンキャリアーが、満巻
パーンストック第１ピン８の所で停止し、満巻パーンス
トッカー１１が、前進端まで出て停止する。つぎにパー
ンキャリアーが下がって、満巻パーンを満巻パーンスト
ック第１ピン８にストックし、満巻パーンストッカー１
１が、後退して原位置で停止すると、パーンキャリアー
が原位置までもどって停止する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、従来の全自動ワインダーにおいて、満巻パーンは、下にある箱の中 に、投げ出されて収納していたのを、糸が傷つかないように、満巻パーンストッ カーのピンに、上又は下から順番に納めていくようにした満巻パーンストッカー の技術に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の全自動ワインダーは、満巻パーンを、単に下にある箱の中に、投げ出し て収納していたので、糸が傷ついたり、くずれたりすることがあった。特に、ワ ープ巻の時に、テーパー部分に傷がついたり、くずれたりすると、全部の糸が、 無駄になってしまうという欠点があった。

【０００３】 このような方式では、近年の新合繊のようなデリケートな糸では、糸に傷がつ いたり、くずれたりしやすいので、糸のロスが非常に多くなるので問題である。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

そこで本考案の目的は、前述したように、糸に傷を付けたり、くずれたりする のをほとんどなくすることにある。そして、糸を傷めることなく、次の工程の撚 機械へ供給できるような満巻パーンストッカーの技術を確立することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案の満巻パーンストッカーの特徴は、アブソ リュートエンコーダによって位置決めされるパーンキャリアーとの組合わせで、 全自動で、第１ピンから順番に、最終ピンまで満巻パーンを収納することが可能 である。

【０００６】

【作用】 満巻パーンストッカーは、ピンにパーンを引っかける方式なので、糸を傷めた り、くずれたりすることがほとんどなく、糸のロスが少なくなる。また、全自動 型なので、人手がかからずに、数多くの満巻パーンを作ることが可能になる。

【０００７】

【実施例】

図１、図２によって本考案の実施例を説明する。 図１は、全自動パーンワインダーの満巻パーンストッカーも含めた正面図である 。図２は、その平面図である。 電気制御ボックスの糸長セットと満巻回数、すなわち、バッチ回数をセットする 。そして、糸速とパーン角度をセットして、運転ボタンを押す。すると図示して いないが、油圧シリンダによって、２１のトラバースガイドが前後に往復運動を する。それと同時に、１２のハンドル側キャップと１３の巻取モータ側キャップ に、はさまれた３０の巻取用空パーンが、１４の巻取モータによって回転して、 糸を巻取る。満巻になると、巻取モータとトラバースガイドは停止する。

【０００８】 ３１の満巻パーンは、２９のクレードル開閉レバーによって、１２のハンドル 側キャップが開いて、満巻パーンは、１のパーンキャリアーの上に落下して保持 される。次に、糸寄せが可能な位置まで１のパーンキャリアーが下がって、そこ で糸寄せ作業、空パーン供給作業、糸きり作業が行なわれ、糸寄せ装置が、原位 置にもどると、１のパーンキャリアーが、１回目は、８の満巻パーンストック第 １ピンの所で停止し、１１の満巻パーンストッカーが、前進端まで出てきて停止 する。これは、図示していないが、ラックとピニオンによって往復運動が可能に なっている。この位置で、もう一度、１のパーンキャリアーが下がって、満巻パ ーンを８の満巻パーンストック第１ピンに引っかけてストックする。１１の満巻 パーンストッカーが、後退して原位置で停止すると、１のパーンキャリアーが原 位置までもどって停止する。

【０００９】 ２回目以降も同様な動作で、満巻パーン第２ピン、第３ピンそして、最終のピ ンへのストックが終わったら、機械は自動停止する。満巻パーンストッカーの前 進端と原位置は、図示していないが、近接スイッチにて検知している。 また、満巻パーンのストック量が、一段掛けで不足する場合は、ストッカーの 移動量を倍にして、１本のピンに２本ずつ引っかけるようにすれば、倍の量の満 巻パーンをストックすることが可能になる。 また、向かい側にも相対して、満巻パーンストッカーを設けて、ストック量を 増加させる方法も考えられる。

【００１０】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案によれば、従来の箱の中に投げ込み式で収納する 方法に比べて、糸を傷めたり、くずれたりすることを極力、少なくすることがで きるので、糸のロスが少なくなり生産性を高めることができる。また、全自動で 作動するので、ほとんど人手がかからなくなる。また、工場の防音対策をしっか りしておけば、昼夜をとわず、無人運転が可能になるので、２４時間連続運転も できるようになり、小さな機械で多くの満巻パーンを準備できることになる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の全自動パーンワインダーの満巻パーン
ストッカーも含めた正面図である。

【図２】本考案の全自動パーンワインダーの満巻パーン
ストッカーも含めた平面図である。

【符号の説明】

１ パーンキャリアー ２ ベアリング ３ キャリアー用平ベルト ４ 平ベルト昇降プーリー ５ 昇降プーリー駆動タイミングプーリー ６ 昇降プーリー駆動シャフト ７ タイミングベルト ８ 満巻パーンストック第１ピン ９ 満巻パーンストック第２ピン １０ 満巻パーンストック第３ピン １１ 満巻パーンストッカー １２ ハンドル側キャップ １３ 巻取モータ側キャップ １４ 巻取モータ １５ 空パーンＡ １６ 空パーンストッカー １７ 空パーン止メピンＡ １８ 空パーン止メピンＢ １９ 糸寄せ下段 ２０ 糸寄せ上段 ２１ トラバースガイド ２２ 空パーンセットホルダー ２３ 空パーンセットリンク ２４ 空パーンセットシャフト ２５ 糸寄せガイドバー ２６ 糸寄せガイドバー支点 ２７ ストッパー ２８ 空パーン止メピン支点ポスト ２９ クレードル開閉レバー ３０ 巻取用空パーン ３１ 満巻パーン ３２ 空パーンＢ ３３ 空パーン止メピン支点 ３４ 空パーン止メピン用リンクＡ ３５ 空パーン止メピン用リンクＢ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 全自動パーンワインダーにおいて、３１
   の満巻パーンは２９のクレードル開閉レバーによって、
   １２のハンドル側キャップが開いて、満巻パーンは、１
   のパーンキャリアーの上に落下して保持されて、次に、
   糸寄せが可能な位置まで１のパーンキャリアーが下がっ
   て、そこで糸寄せ作業、空パーン供給作業、糸切り作業
   が行なわれ、糸寄せ装置が、原位置にもどると、１のパ
   ーンキャリアーが、１回目は、８の満巻パーンストック
   第１ピンの所で停止し、１１の満巻パーンストッカー
   が、前進端まで出てきて停止して、そこで、もう一度、
   １のパーンキャリアーが下がって、満巻パーンを８の満
   巻パーンストック第１ピンにストックして、１１の満巻
   パーンストッカーが、後退して原位置で停止すると、１
   のパーンキャリアーが原位置までもどって停止して、２
   回目以降も同様な動作で、満巻パーン第２ピン、第３ピ
   ンそして最終のピンへのストックが終わったら、機械は
   自動停止して、このように、アブソリュートエンコーダ
   によって位置決めされる１のパーンキャリアーとの組合
   わせによって自動的に満巻パーンを順番に収納ピンに納
   めていく満巻パーンストッカー。