JP3010894U

JP3010894U - 流量抑制用コマ

Info

Publication number: JP3010894U
Application number: JP1994013684U
Authority: JP
Inventors: 親佐々木
Original assignee: 株式会社コロナ流通サービス
Priority date: 1994-11-07
Filing date: 1994-11-07
Publication date: 1995-05-09
Anticipated expiration: 2000-11-07

Abstract

(57)【要約】【目的】配管内及び水栓器具に装着する水量抑制コマ
に関し、無意識に全開にしても、ある程度以上の水量が
流出しないように最大水量を抑制できる流量抑制用コマ
を提供すること。【構成】流量抑制用コマ１は、青銅鋳物製であり、鍔
１１と流入側に設けられた流入口１４と、側面に開口し
た４つの流出口１５とを連通連結した。流出口１５は小
径部１２に開口している。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、シャワーヘッドや水栓における水量を抑制するために、配管内及び水栓器具に装着する水量抑制コマに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来より、シャワーヘッドや水栓を開くと、その開度に応じて流量が増大するように構成されている。例えば、水圧３kgの場合、開度１００％で３６リットル／分の流量の水栓がある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、実際に必要な水量は、６リットル／分程度で充分である。即ち、少し開けるだけで充分な水量が得られるのである。しかし、実際には、開け過ぎてしまい、３０リットル／分程度の水を無駄にしてしまっていたのである。水栓を全開にせずに、少しだけ開けて使用するように常時心掛けることは、殆ど期待できるものではない。特に、不特定多数の人が使用する場合には、節水を期待することすら困難である。

【０００４】水量を絞るために元栓を絞ってしまうと、その系統の全ての水圧が下がり、不便であるという問題がある。特に、給水圧が高い場合には、僅かの開度で多量の水を浪費してしまうという問題があった。

【０００５】そこで、出願人は、無意識に全開にしても、ある程度以上の水量が流出しないように最大水量を抑制できる流量抑制用コマを、実願平６−８６４０号において出願した。これは、筒状の管の内断面に内装する基本形状が柱状の流量抑制用コマにおいて、流入側の面と流出側の面とをそれぞれ凹面状に形成し、流入側の凹面部分と流出側の凹面部分とを少なくとも２本の貫通孔で連通させるという手段を講じたものである。

【０００６】そこで、本考案は、更に高い水圧にも適した流量抑制用コマを提供することを目的としてなされたものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案にかかる流量抑制用コマでは、筒状の管の内断面に内装する基本形状が柱状の流量抑制用コマにおいて、流入側の面に少なくとも１つの流入口を設け、側面に少なくとも２つの流出口を設け、前記流入口と流出口とを連通させた。また、筒状の管の内断面に内装する基本形状が柱状の流量抑制用コマにおいて、流入側の面に流入口を設け、この流入口は流入側の面に向かって断面積を広く形成し、流出側に小径部を形成し、この小径部の側面に対称に配設された４つの流出口を設け、前記流入口と流出口とを連通させた。

【０００８】また、流量抑制用コマの側面には鍔が形成されているものである。また、流量抑制用コマは青銅鋳物、真鍮、ステンレススチール、若しくは樹脂で形成されているものである。

【０００９】

【作用】

本考案においては、柱状の流量抑制用コマを筒状の管の内断面に内装すると、流入口から流入する水は、側面に設けられた各流出口から側方へ流出する。このとき、流出側に小径部を形成したので、管の内面との間に隙間が形成され、この隙間から流出していく。

【００１０】また、筒状の管の断面積が流入口の断面積に絞られるので、それに応じて最大流量が制限されるのである。

【００１１】なお、流入口の数や大きさ、及び、流出口の数や大きさ等の条件によって、所望の最大流量に設定することができる。このとき、流量等の条件によって、水流による音が発生することがあるが、流入口を流入側の面に向かって広がるように形成したので、水流による音の発生を抑制できる。

【００１２】また、流量抑制用コマの側面に形成された鍔によって、この流量抑制用コマの位置ずれを防止できるのである。また、流量抑制用コマは青銅鋳物，真鍮，もしくはステンレススチールで形成すると、強度的に優れ、腐食しにくい。また、流量抑制用コマは樹脂で形成すると、製造が容易であり、腐食しにくい。

【００１３】

【実施例】

以下に、本考案にかかる流量抑制用コマを、その実施例を示した図面に基づいて詳細に説明する。図１は本考案の流量抑制用コマを備えたシャワーヘッドの側面断面図、図２は前記流量抑制用コマの斜視図、図３は前記流量抑制用コマの正面図、図４は説明図である。

【００１４】図１においては、１は本考案による流量抑制用コマ、２はシャワーヘッド、３はシャワーホースである。流量抑制用コマ１に形成された鍔１１をシャワーヘッド２とシャワーホース３の先で挟んで接続する。

【００１５】流量抑制用コマ１は、図２，３，４に示したように、青銅鋳物製で、流出側には小径部１２が形成されている。流入側の面には漏斗状部１３が形成され、この漏斗状部１３の奥に流入口１４が開口している。前記小径部１２の側面には、対称に４つの流出口１５が形成されている。４つの流出口１５は内部において十字状の連通穴で相互に連通されるとともに、前記流入口１４とも連通されている。

【００１６】一例としての、水量６リットル用の流量抑制用コマの場合の各部の寸法は、鍔の外径は15.5ミリ、流入口の漏斗状部１３の入口径は5.5 ミリ、漏斗状部１３の広がり角度は30°ミリ、流入口の径は2.3 ミリ、小径部の外径は９ミリ、流出口の径は３ミリである。前記流入口の径を大小変えることによって、種々の水量に設定できる。

【００１７】上記構造の流量抑制用コマを、図４のように装着すると、シャワーホース３から流入した水は、流量抑制用コマ１の漏斗状部１３に沿って流入口１４に導かれ、４つの流出口１５から側方へ流出する。流出口１５は小径部１２に設けられているので、流出口１５と管の内面との間に隙間１６が形成される。よって、流出口１５から流出した水は前記隙間１６からシャワーヘッド２へ流入する。

【００１８】以上の構成の流量抑制用コマ１によれば、流入口１４には漏斗状部１３が形成されているので、水流が滑らかになり、音が発生しにくいのである。また、流出口１５は、流入口１４より断面積が大きいので流速が低くなり、音が発生しにくいのである。

【００１９】この流量抑制用コマを用いない場合には、水圧３kgの場合に全開で３６リットル／分の水量の水栓に、この流量抑制用コマ１を装着すると、開度が大きくなっても流量は６〜１０リットル／分程度に抑制できるので、節水効果が得られる。また、水圧５kgの場合には、装着しなければ３８リットル／分であっても、この流量抑制用コマ１を装着すると７．６リットル／分程度に抑制できるので、節水効果が得られる。

【００２０】このように、この流量抑制用コマ１は、低い水圧のみならず高い水圧の場合にも優れた節水効果が得られる。以上の節水効果に加えて、絞られた水流は、管の内壁に突き当たった後に流出するので、短い蛇口等に用いた場合でも、捩じれた水流になって飛び散ったりせずに、まとまった水流となり、快適に使用できるのである。

【００２１】材質を青銅鋳物に限らず、真鍮，ステンレススチール等のように、耐蝕性と強度の高い材質とすると、優れた耐久性が得られ、上記節水効果が長期間得られる。

【００２２】また、図示はしないが、自在栓や普通の水栓等に内蔵してもよい。いずれの場合にも、無意識に全開にしても、ある程度以上の水量が流出しないように最大水量を抑制することができ、節水効果が得られるのである。

【００２３】同じ口径であっても、流入口１４の径を変えたり、流出口の数を変えたりして、種々の条件を設定することができる。

【００２４】

【考案の効果】

請求項１によれば、流入する水は、流入口の断面積によって最大流量が抑制され、節水効果が得られるのである。また、流出口は少なくとも２つ設けられているので、流速が低下して、水流による音の発生が抑制され、快適に使用できる。請求項２によれば、流入口に形成された漏斗状部によって、水流による音の発生が抑制されるので、快適に使用できる。

【００２５】請求項３によれば、流量抑制用コマに鍔を設けると確実に取り付けることができる。

【００２６】また、流量抑制用コマの材質を、青銅鋳物，真鍮，もしくはステンレススチールとすると、優れた耐蝕性が得られ、長期間安定した節水効果が得られる。また、流量抑制用コマの材質を、樹脂とすると、優れた耐蝕性が安価に得られ、長期間安定した節水効果が得られる流量抑制用コマを安価に提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案にかかる一実施例の流量抑制用コマを用
いたシャワーヘッドの側面断面図である。

【図２】流量抑制用コマの斜視図である。

【図３】流量抑制用コマの正面図である。

【図４】流量抑制用コマの作用を説明するための説明図
である。

【符号の説明】

１流量抑制用コマ２シャワーヘッド３シャワーホース１１鍔１２小径部１３漏斗状部１４流入口１５流出口１６隙間

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】筒状の管の内断面に内装する基本形状が柱
状の流量抑制用コマにおいて、流入側の面に少なくとも１つの流入口を設け、側面に少なくとも２つの流出口を設け、前記流入口と流出口とを連通させたことを特徴とする流
量抑制用コマ。
【請求項２】筒状の管の内断面に内装する基本形状が柱
状の流量抑制用コマにおいて、流入側の面に流入口を設け、この流入口は流入側の面に向かって断面積を広く形成
し、流出側に小径部を形成し、この小径部の側面に対称に配設された４つの流出口を設
け、前記流入口と流出口とを連通させたことを特徴とする流
量抑制用コマ。
【請求項３】流量抑制用コマの側面には鍔が形成されて
いることを特徴とする請求項１もしくは２の何れかに記
載の流量抑制用コマ。
【請求項４】流量抑制用コマは青銅鋳物で形成されてい
ることを特徴とする請求項１，２，３の何れかに記載の
流量抑制用コマ。
【請求項５】流量抑制用コマは真鍮で形成されているこ
とを特徴とする請求項１，２，３の何れかに記載の流量
抑制用コマ。
【請求項６】流量抑制用コマはステンレススチールで形
成されていることを特徴とする請求項１，２，３の何れ
かに記載の流量抑制用コマ。
【請求項７】流量抑制用コマは樹脂で形成されているこ
とを特徴とする請求項１，２，３の何れかに記載の流量
抑制用コマ。