JP3010818B2 - 自動車用層間耐チッピング塗料 - Google Patents

自動車用層間耐チッピング塗料

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、自動車用層間耐チッピング塗
料、すなわちチッピング対策のために下塗り層と中塗り
層の間に適用される塗料に関する。
【0002】
【従来の技術】チッピングは、車輪等で撥ね上げられた
路面の小石等が車体に衝突することにより塗膜が剥離す
る現象であり、車体に錆を発生させ腐食を進行させる主
要な原因となっている。チッピングによる錆の発生を、
鋼板表面の化成処理や塗装方法で又は下塗り・中塗り・
上塗りの各塗料組成の工夫で防止しようとしても、作業
性、経済性、外観品質(平滑性、鮮映性)等に問題を生
じる。従って、現在では電着層(下塗り層)と中塗り層
の間に専用の耐チッピング層を設けるのが一般的となっ
ている。
【0003】塗膜の耐チッピング性能は、比較的軟質な
層であって、顔料・充填剤を多く含有し、厚く形成され
ているほど高い傾向がみられる。そのため従来より層間
耐チッピング塗料として、ポリエステル樹脂とメラミン
樹脂、或はポリエステル樹脂とブロックイソシアネート
化合物を主成分とし、二酸化チタン、カーボンブラッ
ク、亜鉛華、シリカ、亜酸化銅、塩基性硫酸塩、亜鉛
末、炭酸バリウム、タルク、ベントナイト等の顔料を高
濃度に分散させた塗料が使用されてきた。また最近で
は、特定のポリウレタンポリマー、ブロックイソシアネ
ート化合物及び水酸基含有樹脂を主成分とし、酸化チタ
ンと硫酸バリウム等の充填剤を配合してなる耐チッピン
グ塗料(特開昭63−43967号)が提案されてい
る。
【0004】何れの耐チッピング塗料であれ、耐チッピ
ング性能を高めるために塗料に配合される無機顔料・充
填剤は比重が高く、しかもそれらは比較的多く配合され
るため、耐チッピング塗料の比重は1.5を越えるのが
普通である。層間耐チッピング塗料は、通常、仕上り良
く厚塗りが容易な吹付方式(スプレー法)で塗装され
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の塗
料を用いる耐チッピング塗装には、いわゆるピンホール
が乾燥塗膜に発生し易いという問題がある。このピンホ
ールは、塗膜中に閉じ込められていた気泡が膨張し、塗
膜表面を突き破った跡であり、ピンホールの発生は耐チ
ッピング塗料に多く配合されている高比重の充填剤に起
因すると考えられている。すなわち、塗装に際して、塗
装機ノズル先端で微粒子化された塗料が塗面に衝突する
と被塗物表面に塗料によって王冠リングが発生し、この
リングが潰れる時に周囲のリングとの重なり部分にエア
ーが閉じ込められ、この閉じ込められたエアーが焼付乾
燥時に膨張破泡してピンホールとなるのである。
【0006】そのため耐チッピング塗装においては、ピ
ンホールの発生を防ぐために、強制乾燥時の昇温速度を
遅くする、吹付塗装を3〜4回に分けフラッシュタイム
を十分に取る、ひどい場合には#400〜600のサン
ドペーパで水研するかピンホールをパテで埋めて再塗装
するなど、慎重な塗装条件の管理、又は余分な操作を強
いられている。本発明は上記問題に鑑みて為されたもの
であり、その解決しようとする課題は、十分な防錆能を
発揮する耐チッピング層を、一般的な吹付塗装法でピン
ホールを発生させずに設けることができる層間耐チッピ
ング塗料を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の耐チッピング塗
料は、ブロックイソシアネート樹脂100重量部に対し
て、ポリオール樹脂10〜18重量部、炭酸カルシウム
80〜95重量部、タルク15〜30重量部、溶剤及び
必要に応じ慣用添加剤を適当量配合してなる塗料であっ
て、全炭酸カルシウムのうち60〜75重量%のものが
樹脂酸で表面処理されており、塗料組成物全体の比重が
1.2〜1.4以下であることを特徴とする。
【0008】本発明は、充填剤成分中の大きくて重い
粒子がピンホール発生の一因であること;タルクは塗
膜にピンホールを発生させない充填剤であること;塗
料全体の比重を一定以下とするとピンホールの発生が起
こり難くなること;そして樹脂酸で表面処理された炭
酸カルシウムを特定量配合すると耐チッピング性が高め
られ、その結果として充填剤の含有量が減っても、優れ
た耐チッピング性を維持し得ること;の新たな知見に基
づいて完成されたものである。
【0009】本発明の塗料に用いられるポリオール樹脂
としては、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリ
オール、ポリウレタンポリオール、アクリルポリオー
ル、含窒素ポリオール(アミン系ポリオール)、ヒマシ
油誘導体、トール油誘導体、ポリブタジエンポリオー
ル、ブチラール樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂等
が挙げられる。これらは1種のみの単独使用でも、又は
2種以上併用してもよい。
【0010】ポリエステルポリオールとしては、アジピ
ン酸、フタル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフ
タル酸、トリメリット酸、コハク酸、アゼライン酸、ピ
メリン酸、セバチン酸、フマール酸、ヘキサヒドロフタ
ル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸、テトラヒドロ無水
フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、ダイマー
酸等の多塩基酸と、1分子中に少なくとも2個以上のヒ
ドロキシル基を有する化合物(例えば、エチレングリコ
ール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、
ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、水素添
加ビスフェノールA、グリセリン、ブタンジオール、
1,3−ペンタンジオール、ヘキサンジオール、トリメ
チルペンタンジオール、ヘキサントリオール、トリメチ
ロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリス
リトール等)とから常法により合成されるものが挙げら
れる。
【0011】ポリエーテルポリオールとしては、ポリオ
キシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコ
ール、ポリオキシブチレングリコール、ポリオキシプロ
ピレントリオール、ポリオキシプロピレンクォードロー
ル等が利用できる。ポリウレタンポリオールとしては、
ポリヒドロキシ化合物と多価イソシアネート化合物から
得られる末端ヒドロキシ基を有する化合物が用いられ
る。
【0012】アクリルポリオールとしては、アクリル酸
ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、ア
クリル酸ヒドロキシブチル、トリメチロールプロパンア
クリル酸モノエステル、これらの対応するメタクリル酸
誘導体、ポリヒドロキシアルキルマレエートやフマレー
ト等のヒドロキシル基含有モノマーと、アクリル酸の若
しくはメタクリル酸のメチル,エチル,ブチル,プロピ
ル,ヘキシル,2−エチルヘキシル、ヒドロキシエチル
エステル等のアクリル系モノマー又はスチレン、ビニル
トルエン、酢酸ビニル等のα、β−エチレン性不飽和二
重結合を有するモノマーとの共重合により得られるもの
が挙げられる。ヒマシ油誘導体としては、リシノレイン
酸のトリグリセライド等を使用することができ、ポリブ
タジエンポリオールとしては、1、2−ポリブタジエ
ン、1、4−ポリブタジエン等の末端ヒドロキシタイプ
のものが使用できる。
【0013】また、ブロックイソシアネート樹脂として
は、ジイソシアネート化合物(例えばエチレンジイソシ
アネート、プロピレンジイソシアネート、ヘキサメチレ
ンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、イソ
ホロンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、ジ
シクロヘキシルプロパンジイソシアネート、メタフェニ
レンジイソシアネート、ナフチレンジイソシアネート、
トリフェニルメタントリイソシアネート、トリメチルペ
ンタンジイソシアネート等)の一方のイソシアネート基
に、水酸基を有するポリエステル、ポリエーテル、アク
リル、エポキシ等を予め反応させて、残りのイソシアネ
ート基を活性水素を有する化合物(例えばメタノール、
エタノール等の脂肪族一、二級アルコール類、フェノー
ル、ベンジルアルコール、クレゾール、シクロヘキサノ
ール等の環状アルコール類、エチレングリコールモノメ
チルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル
等の水酸基含有エーテル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳
酸アミル、乳酸ブチル等の水酸基含有エステル類、ダイ
アセトンアルコール等の水酸基含有ケトン類、アセトオ
キシム、ケトオキシム、メチルエチルケトンオキシム、
メチルイソブチルケトンオキシム等のオキシム類、ε−
カプロラクタム、β−プロピオラクタム等のラクタム
類、マロン酸ジエチル、アセト酢酸メチル等の活性メチ
レン類、ブチルメルカプタン、ヘキシルメルカプタン、
t−ブチルメルカプタン等のメルカプタン類、アセトア
ニリド、アクリルアミド、酢酸アミド等の酸アミド類、
コハク酸イミド、フタル酸イミド等のイミド類、ジフェ
ニルアミンフェニルナフチルアミン等のアミン類、イミ
ダゾール、2−エチルイミダゾール等のイミダゾール類
その他尿素類、イミン類、亜硫酸塩類等)でブロックし
不活性化したものが挙げられる。ブロックし不活性化す
ることにより、前記ポリオール化合物と混合して一液化
することができる。
【0014】上記の如く、配合される全炭酸カルシウム
の60〜75重量%は樹脂酸で表面処理されていなけれ
ばならないが、炭酸カルシウムの表面処理用の樹脂酸
は、ロジン酸、リグニン酸、アビエチン酸、d−ピマル
酸、桂皮酸を始めとして周知の樹脂酸の何れであっても
よい。表面処理は、例えば特開昭60−13864号に
記載されている方法で行うことができ、それにより炭酸
カルシウムの凝集が防止される。
【0015】本発明の耐チッピング塗料は、ブロックイ
ソシアネート樹脂100重量部に対して炭酸カルシウム
が80〜95重量部、タルクが15〜30重量部配合さ
れ、炭酸カルシウムの60〜75重量%が樹脂酸で表面
処理されていることを必須とする。炭酸カルシウムが9
5重量部又はタルクが30重量部を越えて配合された場
合には、塗料比重が1.4を越えてしまい、ピンホール
発生を防止出来ない虞れがある。また、炭酸カルシウム
が80重量部未満又はタルクが30重量部未満の場合、
塗料比重が1.2未満となり、耐チッピング性能に必要
な厚膜が得られない虞れがある。また、塗料全量に占め
る樹脂成分が多くなり、適正な粘度より高粘度となって
しまうために塗装時の霧化性が低下し、ピンホールが発
生しやすくなる虞れがある。更に炭酸カルシウムのう
ち、表面樹脂酸処理のものを全炭酸カルシウムの60〜
75重量%配合しなければならない。かかる範囲の配合
量となすことによって耐チッピング性にも優れることと
なる。
【0016】本発明の耐チッピング塗料には、塗料全体
の比重を1.4以上にしない限り、他の慣用添加剤が配
合されていてよい。例えばタルク、炭酸カルシウム以外
の充填剤として、クレー、アルミナ、シリカ、ヒル石、
白土を加えることができる。塗膜に耐水性を与えるため
の硫酸バリウムは、塗料比重を増加させるので使用する
場合、添加量に配慮すべきである。その他、酸化チタ
ン、カーボンブラック、ベンガラ、オキサイドエロー、
フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等の着
色顔料、ハジキ防止剤、レベリング向上剤、消泡剤、界
面活性剤、硬化促進剤、耐電防止剤、顔料分散剤、タレ
防止剤、増粘剤等の添加剤を配合してもよい。また、ブ
ロック化ウレタンプレポリマーの解離促進のために通常
用いられているオクチル酸亜鉛、オクチル酸スズ等の有
機金属化合物、トリエチレンジアミン、トリエチルアミ
ン等の第3級アミン化合物等の触媒を併用することも可
能である。
【0017】本発明の自動車用層間耐チッピング塗料を
調製するには、上記配合比の各成分を溶剤と共にディス
パー、3本ロール、ボールミル、ポットミル、スチール
ミル、ペブルミル、アトライター、サンドミル、サンド
グラインダー、ロールミル、羽根付き高速攪拌機等の混
合分散機に仕込み、均一に混合分散させればよい。
【0018】使用し得る溶剤成分としては、例えば、キ
シレン、ソルベントナフサ等の炭化水素類、メチルイソ
ブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸と
エチレングリコールモノエチルエーテルもしくはジエチ
レングリコールモノエチルエーテルとのエステル、酢酸
3−メトキシブチル、二塩基酸エステル等のエステル類
が挙げられる。それらは単独で使用されても二種以上の
混合物で使用されてもよく、一般的に全塗料成分の30
〜40重量%を占めるように配合される。
【0019】自動車車体への塗装は、化成処理し、プラ
イマーを電着塗装した鋼板面の所望部位に行われる。塗
装方法としては、通常のエアスプレー、静電エアスプレ
ー、エアレススプレー、ホットエアレススプレー等の吹
付方式を採用できる。車体に吹付けられた本発明の耐チ
ッピング塗料は100〜160℃の温度で5〜15分間
程度、焼付乾燥される。乾燥膜厚は、50〜200μ程
度であるのが好ましい。
【0020】
【作用】本発明の耐チッピング塗料において、炭酸カル
シウムは塗料の構造粘性を保ち、塗膜の厚膜化を可能に
する。タルクは耐チッピング性を向上させる。その上、
これら炭酸カルシウムとタルクは、充填剤の大部分を占
めるように使用されることによって、塗料全体の比重を
さげる。この結果、塗布中に塗料粒子が塗装面に衝突す
ることにより起こる王冠リングの発生が防止され、塗膜
中に空気が巻き込まれないので耐チッピング塗膜にピン
ホールは発生しない。なお本発明の塗料の上記構成は、
現水準の耐チッピング性を低下させるように働くことは
ない。
【0021】
【実施例】本発明の理解に供するため、以下に実施例を
記載する。いうまでもなく、本発明は以下の実施例に限
定されるものではない。
【0022】実施例1 ブロックイソシアネート樹脂100重量部に対して、ポ
リオール樹脂12重量部、炭酸カルシウム31重量部、
表面ロジン酸処理炭酸カルシウム53重量部、タルク2
0重量部、溶剤115重量部を配合し、耐チッピング塗
料1を得た。この耐チッピング塗料1の比重は1.35
であった。
【0023】実施例2 ブロックイソシアネート樹脂100重量部に対して、ポ
リオール樹脂15重量部、炭酸カルシウム25重量部、
表面リグニン酸処理炭酸カルシウム65重量部、タルク
20重量部、溶剤115重量部を配合し、耐チッピング
塗料2を得た。この耐チッピング塗料2の比重は1.2
5であった。
【0024】比較例1 ブロックイソシアネート樹脂100重量部に対して、ポ
リオール樹脂15重量部、炭酸カルシウム35重量部、
表面リグニン酸処理炭酸カルシウム85重量部、タルク
35重量部、溶剤115重量部を配合し、耐チッピング
塗料3を得た。この耐チッピング塗料3の比重は1.4
3であった。
【0025】比較例2 ブロックイソシアネート樹脂100重量部に対して、ポ
リオール樹脂15重量部、炭酸カルシウム50重量部、
タルク10重量部、溶剤115重量部を配合し、耐チッ
ピング塗料4を得た。この耐チッピング塗料4の比重は
1.19であった。
【0026】比較例3 ブロックイソシアネート樹脂100重量部に対して、ポ
リオール樹脂15重量部、硫酸バリウム124重量部、
タルク14重量部、溶剤115重量部を配合し、耐チッ
ピング塗料5を得た。この耐チッピング塗料5の比重は
1.55であった。
【0027】試験例1 上記実施例1、2及び比較例1〜3で得られた耐チッピ
ング塗料1〜5を各々、ガラス板に40cmの距離から
エアレス塗装し、110℃×10分で焼付乾燥した後、
それぞれの塗膜表面の状態を目視により観察した。その
結果、実施例の塗料1、2で形成された両塗膜には、ピ
ンホールの発生は全く無かったが、比較例の塗料3〜5
で形成された各塗膜には、一面にピンホールが発生して
いた。
【0028】試験例2 上記耐チッピング塗料1〜5を各々、電着板(プライマ
ーを電着塗装した鋼板)にエアレス塗装し、110℃で
10分間ほど焼付乾燥して膜厚90μmの耐チッピング
層を設けた後、中塗り塗装を施し、140℃で20分間
の乾燥の後、上塗り塗装を施し、140℃で20分間乾
燥させた。乾燥後の中塗り層及び上塗り層の膜厚はとも
に30μmである。このように塗装して製作された各試
験板の上に、JIS B1181に規定された3種M4
形状の黄銅製六角ナットを、重量の小さいものから順に
2mの高さから落下させて、そのとき生じる塗膜のキズ
が電着塗装面に達するまでの落下ナットの重量を調べ
た。その結果、どの塗装面においてもナットの重量が1
2kgとなった。このことから上記耐チッピング塗料1
〜5の何れもが優れた耐チッピング性能を有することが
明らかとなった。
【0029】試験例3 上記耐チッピング塗料1〜5を各々、電着板(プライマ
ーを電着塗装した鋼板)にエアレス塗装し、110℃で
10分間ほど焼付乾燥して膜厚90μmの耐チッピング
層を設けた後、中塗り塗装を施し、140℃で20分間
の乾燥の後、上塗り塗装を施し、140℃で20分間乾
燥させた。乾燥後の中塗り層及び上塗り層の膜厚はとも
に30μmである。このように塗装して製作された試験
板を各々、飛び石試験機〔スガ試験機(株)製、JA−
400型〕の試料ホルダーに垂直に取り付け、この試験
板に向けて500gの6号砕石を同試験機の圧力計で4
kg/cm2 の空気圧で噴射し、砕石を試験板に対し直
角に衝突させた。次いで試験板を水洗し、乾燥させ、チ
ッピングによって浮き上がった塗膜を粘着テープで除去
した後、ハガレ傷の程度で塗装面を良好(◎)〜劣る
(×)の5段階で判定した。その結果、何れの塗装面も
◎であり、耐チッピング塗料1〜5の何れもが優れた対
チッピング性能を有することが明らかになった。
【0030】
【発明の効果】本発明の耐チッピング塗料によれば、ピ
ンホールの無い耐チッピング層を設けることができるの
で、ピンホール対策のための作業を省略し塗装能率を高
めることができる。また耐チッピング層に残されたピン
ホールによって上塗り層に凹凸ができることもなくなる
ので外観が一段と良くなる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−14271(JP,A) 特開 昭63−43967(JP,A) 特開 昭55−56165(JP,A) 特開 平4−164982(JP,A) 特開 昭60−13864(JP,A) 特開 昭59−191764(JP,A) 特開 昭63−51474(JP,A) 特開 昭61−53366(JP,A) 特開 昭60−13864(JP,A) 特開 昭62−96540(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 175/04 C09D 5/08 C09D 7/12

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブロックイソシアネート樹脂100重量
    部に対して、ポリオール樹脂10〜18重量部、炭酸カ
    ルシウム80〜95重量部、タルク15〜30重量部、
    溶剤及び必要に応じ慣用添加剤を適当量配合してなる塗
    料であって、全炭酸カルシウムのうち60〜75重量%
    のものが樹脂酸で表面処理されており、塗料組成物全体
    の比重が1.2〜1.4以下であることを特徴とする自
    動車用層間耐チッピング塗料。
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