JP3010422U - 自動開繭式繭綿作製装置 - Google Patents
自動開繭式繭綿作製装置Info
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- JP3010422U JP3010422U JP1994013303U JP1330394U JP3010422U JP 3010422 U JP3010422 U JP 3010422U JP 1994013303 U JP1994013303 U JP 1994013303U JP 1330394 U JP1330394 U JP 1330394U JP 3010422 U JP3010422 U JP 3010422U
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- Japan
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 特にセリシン付き綿蚕繭層を使用してかさ高
い絹新衣料用素材を作るのに好適な自動開繭式繭綿作製
装置を提供する。 【構成】 基台2に固設された固定ハンドカード3の上
方域に可動ハンドカード10が配置され、この可動ハン
ドカード10はアーム9に取り付けられている。アーム
9は、その一端がフライホール7の外周部に取付られ、
速度可変機構5を備えたモータ4によって移動するが、
その移動軌跡は、カム綿13によって規定され、固定ハ
ンドカード3に対して適当な間隔を隔ててこれに平行な
移動軌跡を主体としつつ上下動する。
い絹新衣料用素材を作るのに好適な自動開繭式繭綿作製
装置を提供する。 【構成】 基台2に固設された固定ハンドカード3の上
方域に可動ハンドカード10が配置され、この可動ハン
ドカード10はアーム9に取り付けられている。アーム
9は、その一端がフライホール7の外周部に取付られ、
速度可変機構5を備えたモータ4によって移動するが、
その移動軌跡は、カム綿13によって規定され、固定ハ
ンドカード3に対して適当な間隔を隔ててこれに平行な
移動軌跡を主体としつつ上下動する。
Description
【0001】
この考案は、蛹を抜いた繭層を紡績用の絹綿にするための自動開繭式繭綿作製 装置に関し、より詳しくは、特にセリシン付き綿蚕繭層からかさ高い絹新衣料用 素材を作るのに好適なものに関する。
【0002】
かさ高い絹新衣料用素材の出現の要請に対して、種々の角度から実験した結果 、繭糸間のセリシンの膠着度合いが弱いために繭層のセリシンを除去することな く容易に開繭することのできる「綿蚕」品種系統の繭を用い、中の蛹を抜き取っ た繭層をハンドカード用針布の上面に載せて、これを可動ハンドカードで水平に 軽く引きながら楕円を描くような動作を繰り返すと紡績用の繭綿を作製できるこ とが分かった。尚、この「綿蚕」品種系統の繭は、既知のように、普通の蚕品種 の繭層と異なり「柔らかく、ぼか繭」の系統であることから、精練せずにそのま ま生で開繭して紡績用繭綿を作ることができるという特徴を備えている。
【0003】
しかしながら、人手でこのような開繭作業を繰り返すことは、同じ動作を反復 的に連続して行う労働となるため労働過重となり、しかも一度に開繭できる繭層 の個数も限られたものであるため、作業能率が悪い等の問題がある。
【0004】 そこで、本考案の目的は、このような開繭作業を自動化するようにした繭綿作 製装置を提供することにある。 本考案の更なる目的は、かさ高い絹新衣料用素材を作るのに適した自動開繭式 繭綿作製装置を提供することにある。
【0005】
かかる技術的課題を達成すべく、本考案にあっては、 基台に固設された固定ハンドカードと、 該固定ハンドカードの上方域に配置された可動ハンドカードと、 前記可動ハンドカードと前記固定ハンドカードとの間隔を調整する間隔調整手 段と、 前記基台に固設された電動モータを備え、前記可動ハンドカードを前記固定ハ ンドカードに沿って平行移動させる駆動手段とを有し、 該駆動手段には、前記可動ハンドカードの移動速度を調整する速度調整手段が 設けられている構成としてある。
【0006】
上記の構成によれば、可動ハンドカードと固定ハンドカードとの間に、蛹を抜 き取った繭層を置いて、装置を作動させることによって開繭作業を行う。可動ハ ンドカードと固定ハンドカードとの間隔は、間隔調整手段によって、繭層のセリ シンを除去することなく開繭できるような適当な間隔に調整すればよい。可動ハ ンドカードはその移動速度が一定となるように速度調整手段によって調整される ため、これにより繊維長の均一な紡績糸を得ることができる。このようにして得 た紡績糸の織物を精練することにより、繭糸表面のセリシンがほど良く取り除か れ、かさ高い絹布を得ることができる。 本考案の他の目的および利点は、以下に説明する本考案の実施例の詳細な説明 を参照することによって明らかになろう。
【0007】
以下に、この考案の実施例を添付した図面に基づいて説明する。 図面において、符号1は実施例の繭綿作製装置であり、繭綿作製装置1は、フ レーム構造の基台2を有する。基台2には、その上面の一の角隅部に固定ハンド カード3が固設され、他の角隅部には、電動モータ4が固設されている。この電 動モータ4には回転速度可変機構5が付設されており、回転速度可変機構5から 延びるレバー6を操作することによって、回転速度可変機構5の出力軸5aの回 転速度を調整することができる。出力軸5aには、フライホイール7が同軸に取 り付けられ、フライホイール7の外周には、ピン8を介して、アーム9の一端が 回動自在に取り付けられている。
【0008】 アーム9は、基台2の一側に沿って固定ハンドカード3まで延び、アーム9の 他端には可動ハンドカード10が取り付けられている。可動ハンドカード10に は、その長手方向中間部に、上下に延びる高さ調整板11が設けられている。こ の高さ調整板11は、アーム10に対して、その取付位置を上下に調整可能に取 り付けられており、この高さ調整板11の下端にはローラ12が回転自在に取り 付けられている。
【0009】 基台2の一側には、アーム9に沿って延びる金属製の板材によってカム面13 が形成され、このカム面13上にローラ12が載置されている。図中、符号14 はコイルバネを示し、コイルバネ14は、上端がローラ12の軸(図示せず)に 取り付けられ、下端が基台2に取り付けられ、このコイルバネ14によって、ロ ーラ12はカム面13に向けて下方に付勢されている。
【0010】 繭綿作製装置1の具体的な仕様は次の通りである。 (1)フライホイール7の直径:184mm (2)ローラ12の直径:20mm (3)カム面13の形状:カム面13の具体的な形状を図4に示す。
【0011】 上述した繭綿作製装置1は、モータ4を作動させることにより、カム面13に よって可動ハンドカード10が前後および上下に移動する。可動ハンドカード1 0の移動軌跡は、図1に符号15で示すとおりであり、可動ハンドカード10は 、固定ハンドカード3に対して開繭するのに適した間隔の高さ位置で約210mm のストロークで手前に平行移動し、その後上昇動した後、約340mmの高さ位置 で戻り移動(若干、山なりに直線移動)し、次いで下降動して開繭するのに適当 な高さの原位置に復帰する。
【0012】 この繭綿作製装置1を使用して紡績用繭綿を作るには、先ず、蛹を抜いたセリ シン付き綿蚕繭層を固定ハンドカード3の上に載せ、この繭層を固定ハンドカー ド3と可動ハンドカード10とで挟み込むようにして、可動ハンドカード10を 移動させる。これにより、繭層繊維をほぐしつつ紡績用繭綿を作ることができる 。適用対象としてのセリシン付き綿蚕繭層は、精練した普通蚕品種の繭層であっ てもよい。ちなみに、普通蚕品種の繭層は、既知のように、セリシンを除く精練 処理をしないと繭の繭糸が固着して開繭することができないものである。
【0013】 適当な可動ハンドカード10の開繭高さ、つまり固定ハンドカード3と可動ハ ンドカード10との間隔は、装置1の作動に先だって、高さ調整板11の取付位 置を調整することによって行えばよい。同様に、可動ハンドカード10の移動速 度は、レバー6を操作することによって、適当な速度に調整すればよい。
【0014】 より一層好ましい繭綿を作るために、羊毛などで用いられている流綿機のワイ ヤブラシを基にして検討を行ったところ、針の弾力と引く力の関係で繊維長が決 定されることから、固定ハンドカード3および可動ハンドカード10の針の長さ 、太さ及びその密度を適当に調整することにより、繭糸の繊維の切断が少なく開 繭を容易なものにすることができた。
【0015】 開繭作業が完了したら、適当なときに装置1の作動を停止させ、図5に示す繭 綿掻き入れ棒16によって、固定ハンドカード3および可動ハンドカード10か ら繭綿を掻き集め、また、各ハンドカード3、10の針3a、10aに絡み付い ている繭綿は、図6に示す繭綿取出し爪17によって掻き集める。また、この取 出し爪17で除去しきれないときには、図7に示す目詰まり掃除具18によって 各ハンドカード3、10を掃除すればよい。
【0016】 上記の装置1によれば、フライホイール7によってアーム9の移動速度を極力 一定の速度に保つように調整されるため、繊維長を制御することで、繊維が良く 分繊して、良好な紡績用繭綿を得ることができる。併せて、電動モータ4に付設 した回転速度可変機構5によって、繭層の個体差に適したアーム9の移動速度を 簡単に得ることができるため、繭層の個体に適した開繭を行うことができ、これ により開繭繊維を良好なものにすることができる。勿論、自動化により、再現性 が保証され、作業能率の向上だけでなく、紡績糸の均一性を保証することができ る。このようにして得られた紡績糸から作り出した織物は、これを精練すること により、繭糸表面のセリシンがほど良く取り除かれ、糸間の内部空隙が増大する ため、膨らみと柔軟性に富んだ光沢のあるものであった。
【0017】
以上の説明から明らかなように、本考案によれば、開繭作業を自動化しつつか さ高い絹新衣料用素材を作ることができる。
【図1】実施例の自動開繭式繭綿作製装置の正面図であ
る。
る。
【図2】図1の自動開繭式繭綿作製装置の平面図であ
る。
る。
【図3】図1の自動開繭式繭綿作製装置の側面図であ
る。
る。
【図4】実施例の装置のカム面の具体的形状を示す側面
図である。
図である。
【図5】実施例の自動開繭式繭綿作製装置の付属品とし
ての繭綿掻き入れ棒の正面図である。
ての繭綿掻き入れ棒の正面図である。
【図6】実施例の自動開繭式繭綿作製装置の付属品とし
ての繭綿取出し爪の正面図である。
ての繭綿取出し爪の正面図である。
【図7】実施例の自動開繭式繭綿作製装置の付属品とし
ての目詰まり掃除具の正面図である。
ての目詰まり掃除具の正面図である。
1 繭綿作製装置 2 基台 3 固定ハンドカード 4 電動モータ 5 回転速度可変機構 6 レバー 7 フライホイール 8 ピン 9 アーム 10 可動ハンドカード 11 高さ調整板 12 ローラ 13 カム面 14 コイルバネ
Claims (4)
- 【請求項1】 基台に固設された固定ハンドカードと、 該固定ハンドカードの上方域に配置された可動ハンドカ
ードと、 前記可動ハンドカードと前記固定ハンドカードとの間隔
を調整する間隔調整手段と、 前記基台に固設された電動モータを備え、前記可動ハン
ドカードを前記固定ハンドカードに沿って平行移動させ
る駆動手段とを有し、 該駆動手段には、前記可動ハンドカードの移動速度を調
整する速度調整手段が設けられていることを特徴とする
自動開繭式繭綿作製装置。 - 【請求項2】 前記駆動手段に、前記可動ハンドカード
の移動速度を変更する速度可変機構が付設されている請
求項1に記載の装置。 - 【請求項3】 基台に固設された固定ハンドカードと、 該固定ハンドカードとは間隔を隔てて前記基台に固設さ
れた電動モータと、 該電動モータに付設された回転速度可変機構と、 該回転速度可変機構の出力軸に連係されて垂直面内で回
転するフライホイールと、 該フライホイールの外周部に、ピンを介して、一端が回
動自在に取り付けられたアームと、 該アームの他端に設けられ、前記固定ハンドカードの上
方域に配置された可動ハンドカードと、 前記アームの長手方向中間部に取り付けられて上下方向
に延び、該アームに対する取付位置を上下に調整可能と
された高さ調整板と、 該高さ調整板の下端に回転自在に取り付けられたローラ
と、 前記基台に設けられ、前記ローラの移動領域に配置され
たカム面と、 前記ローラを前記カム面に向けて付勢する付勢手段とを
有し、 前記可動ハンドカードが前記カム面によって前記固定ハ
ンドカードに沿った平行動を主体としつつ上下動するこ
とを特徴とする自動開繭式繭綿作製装置。 - 【請求項4】 適用対象がセリシン付き綿蚕繭層又は精
練した繭層である請求項1ないし請求項3のいずれか一
項に記載の装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1994013303U JP3010422U (ja) | 1994-10-03 | 1994-10-03 | 自動開繭式繭綿作製装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1994013303U JP3010422U (ja) | 1994-10-03 | 1994-10-03 | 自動開繭式繭綿作製装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3010422U true JP3010422U (ja) | 1995-05-02 |
Family
ID=43146185
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1994013303U Expired - Lifetime JP3010422U (ja) | 1994-10-03 | 1994-10-03 | 自動開繭式繭綿作製装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3010422U (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103469376A (zh) * | 2013-09-04 | 2013-12-25 | 许昌学院 | 一种易于整齐收集纤维的生产方法 |
CN104294375A (zh) * | 2014-11-05 | 2015-01-21 | 浙江恒越绢纺有限公司 | 一种丝绵纤维的生产方法 |
-
1994
- 1994-10-03 JP JP1994013303U patent/JP3010422U/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103469376A (zh) * | 2013-09-04 | 2013-12-25 | 许昌学院 | 一种易于整齐收集纤维的生产方法 |
CN104294375A (zh) * | 2014-11-05 | 2015-01-21 | 浙江恒越绢纺有限公司 | 一种丝绵纤维的生产方法 |
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