JP3009533U

JP3009533U - 室内用スリッパ

Info

Publication number: JP3009533U
Application number: JP1994013575U
Authority: JP
Inventors: 明弘粟津
Original assignee: 粟津化学工業有限会社
Priority date: 1994-09-27
Filing date: 1994-09-27
Publication date: 1995-04-04
Anticipated expiration: 2000-09-27

Abstract

(57)【要約】【目的】足の土踏まず部を適確に押圧することにより
疲れを療し、且つ足腰の筋力を強化すると共に、心身に
爽快感を与えるものとなる室内用スリッパを市販に供す
ることを目的とする。【構成】中板材にエチレンビニールアセテート樹脂
（ＥＶＡ）を使用し、且つその長さ方向に於ける凡そ
７：３の箇所を頂点とする前方が緩やかで後方が急角度
に傾斜する山型台に作成したものを使用することを特徴
とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は室内用スリッパに関する。

【０００２】

【従来の技術】

室内用スリッパは通常肉厚が２〜３ｍｍ程度の軟度のＥＶＡシートと肉厚が１〜２ｍｍのボール紙とを貼り合わせたものを塩化ビニールシートで巻き込んだものを底材とし、一方中板はボール紙の敷底の踵部に肉厚が１０ｍｍ程度で硬度のＥＶＡ材に同じく肉厚１０ｍｍ程度の発泡ウレタン材を貼着した踵体を形成して貼着すると共に布地で被覆して作成するのであり、外に甲材は肉厚１ｍｍ〜２ｍｍのＥＶＡシートに布地を貼着して適宜裁断し、これらを一体に接着若しくは縫着するものである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来製品は外履きの靴と同様に踵部を高くしたものであることから、走行中常時足の土踏まずを刺激するものとはならない。又、底材の塩化ビニールシートは水等で床面や階段等が濡れていると滑り易く転倒したりする危険がある。足の土踏まずの箇所に部分的な突起体を設けて走行中に刺激を与えたり、又底材に塩化ビニールシートに滑り止め加工を施したりすることは行われているが、充分な効果の得られるものとなっていない。

【０００４】又、スリッパは甲材が足を引っ掛けて安定した走行を保持する上で重要であるが、該甲材は使用中の極めて早いうちに容易に扁平化し、或いは折れ込んだりして購入時の奇麗な円弧形が失われることから、足を入れ難くなって屈んで甲材を引起しながら足を入れる必要があって面倒なものである。

【０００５】

【考案を解決するための手段】

本考案は上記欠点を除去せんとするものであって、その特徴の第１は中板材にエチレンビニールアセテート樹脂（ＥＶＡ）を使用し、且つその長さ方向に於ける凡そ７：３の箇所を頂点とする前方が緩やかで後方が急角度に傾斜する山型台に作成するのであり、第２は甲材に合成皮革を使用して作成することであり、第３は底材をＥＶＡ樹脂の硬・軟二層構造となし、軟らかい下層部には滑り止め用の凹凸を設けしめたりする。

【０００６】

【作用】

中板材全体を硬度の高いＥＶＡ樹脂で、その長さ方向の凡そ７：３の箇所を頂点とする前面側が緩やかで後方が急角度に傾斜する山型台に作成することから、該山型台の頂部が足の土踏まずの箇所と接触すると共に、足の踵部はその後方へ落ち込むようになることから、該部を境に体重を二分する状態で適確につぼを刺激するものとなる。一方、合成皮革の甲材は押圧されて折れ込んたりすることなく、直ちに元状に復元することから、常時足入れに好都合な円弧形を保持し、従って従来の如き足入れが不便となって履き難いなどの不便を生じたりすることがない。

【０００７】

【実施例】

図１は本考案品の部品図である。１は中板材であって硬度が５５°〜７０°のエチレンビニールアセテート樹脂（ＥＶＡ）を使用し、その長さ方向に置ける凡そ７：３の箇所を頂点ｐとする前方が緩やかで後方が急角度に傾斜する山型台に作成されてなる。この際、その寸法割合は各種サイズ（Ｓ、Ｍ、Ｌ）によって異なるが、一般的に長さＬが１８ｃｍ〜２７ｃｍ、前肉厚ｈ１が３ｍｍ〜５ｍｍ、後肉厚ｈ２が８ｍｍ〜１５ｍｍ、頂点ｐの頂高Ｈが１８ｍｍ〜２５ｍｍとなされる。

【０００８】２は甲材であって、肉厚１ｍｍ〜２ｍｍ程度の合成皮革を使用する。３は底材であって、上層部分ａと下層部分ｂとからなり、上層部分ａは硬度が４５°〜５５°のＥＶＡ樹脂を使用し、肉厚５ｍｍ程度となされる。これに対し下層部分ｂは、硬度が４０゜〜４５°のＥＶＡ樹脂で肉厚３ｍｍ程度となされ、且つその表面には滑り防止用の凹凸ｔが成型時に施してある。そして、両者は接着剤で一体化されてなる。

【０００９】図２は組立斜視図であって、上記各部分を従来公知の手段で即ち接着剤やミシン縫等の手段でスリッパの構造に組立てるのであり、組立てに際し中板材１や甲材２には色布地や柄布地ｍ、ｎ等で被覆したものとする。本実施例で甲材は前開きのものを図示したが、前かぶりのものであっても差支えない。

【００１０】

【考案の効果】

本考案に於て中板材１のＥＶＡ樹脂硬度を５５°〜７０°とすることは、各種の実験結果から他の樹脂材のものに比べ走行中に足裏の土踏まず部分を軟らか過ぎず、且つ硬過ぎずに押圧し心地良い刺激として脚部に伝えるものとなるのであり、この際足の土踏まずの部分が中板材１の頂点ｐの位置で踵部がその後方へ落込むようになされることから、体重を有効利用して足裏の刺激作用が適確に行われるものとなる。

【００１１】本考案に於て底材３をＥＶＡ樹脂の二層構造と成し、且つ上層部ａの硬度が５５゜〜７０゜、下層部ｂの硬度を４０°〜４５°となさしめることは走行中に体重を一定の弾性下で支え、且つ走行中の衝撃を一定の軟らかさのある上層部ａを介して中板材１へ伝えるようにするためであり、即ちこの際クッション用として上層部ａの肉厚は厚すぎない凡そ５ｍｍ程度とすることが実験結果から優れていた。尚、本考案で甲材２に人口皮革を使用してあることにより、腰が強く復元力があり、従って常時一定形状の円弧を保持していることから足を入れ易く、長期に亘り履き易いものとなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案品の部分図である。

【図２】組立斜視図である。

【符号の説明】

１中板材２甲材３底板

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】中板材にエチレンビニールアセテート樹
脂（ＥＶＡ）を使用し、且つその長さ方向に於ける凡そ
７：３の箇所を頂点とする前方が緩やかで後方が急角度
に傾斜する山型台に作成したものを使用することを特徴
とした室内用スリッパ。
【請求項２】甲材に合成皮革を使用して作成したもの
を使用することを特徴とした室内用スリッパ。
【請求項３】底材をエチレンビニールアセテート樹脂
（ＥＶＡ）の硬・軟二層構造となし、軟らかい下層部に
は滑り止め用の凹凸を設けしめたものを使用することを
特徴とした請求項１、又は２記載の室内用スリッパ。
【請求項４】中板材のＥＶＡ硬度が５５°〜７０゜、
底材のＥＶＡ硬度が上層部が４５゜〜５５°、下層部が
４０°〜４５°であることを特徴とした請求項１、２、
又は３記載の室内用スリッパ。
【請求項５】中板材の長さ寸法が１８ｃｍ〜２７ｃ
ｍ、前肉厚ｈ１が３ｍｍ〜５ｍｍ、後肉厚ｈ２が８ｍｍ
〜１５ｍｍ、山型頂部の高さＨが１８ｍｍ〜２５ｍｍで
あることを特徴とした請求項１、２、３、又は４記載の
室内用スリッパ。