JPH0439683Y2

JPH0439683Y2 -

Info

Publication number: JPH0439683Y2
Application number: JP1987141704U
Authority: JP
Priority date: 1987-09-18
Filing date: 1987-09-18
Publication date: 1992-09-17
Also published as: JPS6447206U

Description

【考案の詳細な説明】

〔産業上の利用分野〕本考案は、靴の履き心地調整用具に関し、さら
に詳しくは、靴の履き心地を調整するために、靴
を購入した人が自分の足に合うように中敷に調整
用パツドを貼着して用いる調整用具に関する。〔従来の技術〕一般に、既製靴は、不特定多数の人達を対象に
して製造されるため、右右対称形で同一のサイズ
に作られている。しかし、実際には、多くの人達の左右の足の形
状及びサイズが異なることは衆知の事実であり、
従来は左右どちらか大きい方の足に合わせた靴を
選び、せいぜい付属部品として別売りされている
中敷を、靴の中底面と足の間の挿入するなどの手
段で対応している程度であり、その人の左右の足
に正しく合つた最適な履き心地を得ることは殆ん
ど不可能というのが現状である。〔考案が解決しようとする問題点〕靴のサイズを構成する因子としては、足長、足
囲、足幅等多くの因子があり、足に対する靴合せ
の基準としてはISO−2816及びJIS Ｓ−5037があ
り、JIS Ｓ−5037「靴のサイズ」（昭和58年制定）
では足長と足囲の２つの要素でサイズを表わして
いる。JIS Ｓ−5037に拠れば、「足長」とは、平
らで水平な所に直立し、両足を平行に開いて平均
に体重をかけた姿勢のときの、かかとの後端から
最も長い足指の前端までの距離、「足囲」とは、
足長の測定をするときと同じ姿勢の足の踏み付け
部の親指と小指の各々の付け根を取り巻く長さ、
と規定されている。しかしながら、この足長と足囲の２要素だけで
も左右の足に差がある人達が多く、例えば「フイ
ツター養成講座テキスト」第21〜23頁、日本靴総
合研究所発行によると、下記表−１〜４に示すよ
うな統計が報告されており、左右の足の足長が５
mm以上差がある人が男子８％、女子11％、また足
囲が３mm以上異なる人が男子57％、女子54％にも
達している。

【表】

〔問題点を解決するための手段及び作用〕

本考案によれば、上記目的を達成するため、略
足形形状の中敷と、足形から部分的に切り抜いた
ような平面形状を有し、かつ上記中敷の所定位置
に貼着できるように、その片面に少なくとも部分
的に貼着剤を塗布してなる調整用パツドとの組合
せからなる靴の履き心地調整用具が提供される。このような調整用パツドを、多くの人々の足
形、サイズのデータを参考にして、踵部、土踏ま
ず部など履き心地を調整するために必要な足のそ
れぞれの部位に適合する数種類のものを用意し、
靴を購入した人が自分の足に合うように、必要と
する部位の調整用パツドを１つもしくは複数選択
して、前記貼着剤が塗布されている面を中敷に貼
合し、これを靴の中底面と足の間に挿入すること
によつて、好適な履き心地を使用者自らが自由に
調整できる。〔実施例〕以下、実施例を示して本考案を具体的に説明す
る。第１図乃至第６図は本考案による各種形状の調
整用パツド２−１〜２−６を中敷１に貼合した状
態を示す。中敷１は適当な厚さ、例えば約１〜５mm、好ま
しくは１〜1.5mm程度の比較的しつかりした且つ
適度の柔軟性を持つた素材を足の裏に合うような
形状に成型したものであり、天然皮革、フエル
ト、布織布のボード、あるいはプラスチツク、も
しくはゴムの発泡体等の素材が適当である。勿
論、市販されているような公知の各種中敷も使用
できる。調整用パツドは、足のそれぞれの部位に適合す
るパツドであり、足形から部分的に切り抜いたよ
うな平面形状を有し、足形のそれぞれの部位に対
応するように数種類のものが用意される。本実施
例の場合、図面に示す６種類のものが用意されて
いる。また、この調整用パツドは、前記中敷と同
様の材料から形成できるが、好適な足当りを必要
とするため、前記中敷より更に柔軟な材料が好ま
しく、例えばプラスチツクまたはゴムの発泡体が
適当である。各図に示す調整用パツドは次のとおりである。第１図：足囲の部分に適合するパツド（２−１）第２図：土踏まず部全体に適合するパツド（２−
２）第３図：土踏まずの内側の部分に適合するパツド
（２−３）尚、本パツド２−３は土踏まずの湾曲面と靴の
中底面とで形成される立体形状に、断面略三角形
状に形成され、平面部が中敷裏面に貼着して用い
られる。第４図：踵部に適合するパツド（２−４）第５図：足が靴の外側に押しつけられる傾向の人
に適合するパツド（２−５）第６図：足が靴の内側に押しつけられる傾向の人
に適合するパツド（２−６）上記各種パツドの他にも、足の指部に適合する
パツドなどを用意することもできる。また、上記
各種形状の調整用パツドは、材料の柔軟性、厚み
等を変えることによつて、靴中底面と足裏（中敷
裏面）の空隙を適度に充足し、足にかかる衝撃を
緩和し、好適な履き心地を得ると共に、足の悪癖
を矯正する効果も期待できる。使用に際しては、各種調整用パツドの中から、
使用者が購入した靴と自分の足が合うように必要
とする調整用パツドの１つもしくは幾つかを選択
し、接着剤もしくは粘着剤が塗布されている面を
中敷の裏面の所定位置に貼合した後、靴の中底面
に挿入すれば良く、極めて簡単である。また、各
調整用パツドは中敷にずれないように固着されて
いれば充分である。従つて、調整用パツドは中敷
裏面との接触面全面に粘着剤を塗布してもよく、
また部分的に塗布してもよい。貼着操作を簡便に
行なうために、調整用パツドの表面に剥離紙を有
する貼着テープを貼り付けておき、使用に際して
剥離紙を剥離して貼着するようにしておくことが
好ましい。〔考案の効果〕以上のように、本考案の調整用具は、既製靴を
購入した人が自分の足に合うように、必要とする
部位の調整用パツドを１つもしくは複数選択し
て、靴の中敷に貼着してこれを靴の中底面に挿入
するだけの簡単な操作により、好適な履き心地を
自ら自由に調整できる。従つて、オーダーメイド
の靴でなくても、自分の足に合つた好適な履き心
地が得られる。また、本考案の調整用パツドを用
いることにより、足の悪癖を矯正する効果も得ら
れる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第６図は本考案に係る各種調整用パ
ツドを中敷裏面に貼着した状態を示す平面図であ
る。１は中敷、２−１〜２−６は調整用パツド。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

略足形形状の中敷と、足形から部分的に切り抜
いたような平面形状を有し、かつ上記中敷の所定
位置に貼着できるように、その片面に少なくとも
部分的に貼着剤を塗布してなる調整用パツドとの
組合せからなる靴の履き心地調整用具。