JP3009033U - 流入側のクーラントの樋が外せる磁気分離機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】磁気分離機内の清掃が容易で，常に正常な状態
で稼働できるクーラント磁気分離機を提供する。 【構成】クーラントの流入側で，流入口２から流路５の
入口の間に設けたクーラントの樋８が容易に着脱出来る
ので，微細スラッジの充分な捕捉が望めず，磁気分離機
内に堆積したスラッジの掃除，特に半円筒の底板６の裏
面に吸着され徐々に成長した累積スラッジ２４の除去が
容易に出来，また該クーラントの樋８の側面から流出側
に，排出用バイパスが出来ているので，クーラントの異
常な定量以上の流入の場合でも機外への漏洩を防止す
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案の磁気分離機は，該スラッジを含有するクーラントの清浄化の稼働に当 たり，流出側室の一面である流入出側間に設けた半円筒の底板裏面に該スラッジ が吸着し徐々に累積する。特に研削盤用クーラント等で微細切りくずに加え砥粒 を含むスラッジの場合はこれが一層顕著になる。これに対し本磁気分離機は，流 入口から該流路入口間に設けたクーラントの樋が簡単に着脱出来る樋となった構 成のため，本磁気分離機内部周辺の清掃，特に前記該半円筒の底板裏面に吸着し 累積したスラッジの除去が容易に出来，該磁気分離機を常に正常な状態で稼働さ すことが出来る。

【０００２】

【従来の技術】

従来の磁気分離機は図３にその一例を示すように，該流入側の，流入口から該 流路入口間の底板が本体と一体のため，該スラッジの累積に対する該磁気分離機 内部，特に半円筒の底板裏面周辺の清掃が極めて困難であり，該クーラントの清 浄化が不完全に成り勝ちであった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

一般の工作機械は素より，研削盤，シェービング盤においても益々加工性が向 上し大量の切りくず，それも微細スラッジが多量に排出されるようになった。更 に砥粒の混入したスラッジでは該磁気分離機で充分な捕捉が望めず，これが該半 円筒の底板裏面に吸着し徐々に累積し，或いは該機内のその他各部にも堆積する 。従ってこれの清掃作業が容易な構成の磁気分離機の早急な更新が要望されてい た。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は，上述した問題を解決するために成されたもので，工作機械，又はそ の他一般用の磁性体のスラッジを含有するクーラントを流入させ，該スラッジを 該マグネットドラムの外周に吸着させ，該スラッジを連続的に掻き取って排出し ，該クーラントを清浄化する該磁気分離機において，流入側で，流入口から該流 路入口間に設けたクーラントの樋が容易に着脱出来，これにより該磁気分離機内 に累積する該スラッジの掃除が容易となり，又異常な定量以上の該クーラントの 流入による，機外えのオーバーフローをも防止する構成を特徴とする磁気分離機 である。

【０００５】

【作 用】

本考案の、流入側のクーラントの樋が外せる磁気分離機の該樋は，流入口から のクーラントを受け，該クーラントの流入出側間に設けた半円筒の底板と該マグ ネットドラムの外周間で形成される流路に向かって八の字形で該ドラムの巾一杯 に開口している。そしてこのクーラントの樋の左右縁と該分離機本体の左右側板 間にできた間隙が，該底板の下を潜って流出側に連なっている。この磁気分離機 に該クーラントを通し稼働させると，このクーラント中の砥粒の一部を含む微細 スラッジが該マグネットドラムの吸引力で，徐々に該半円筒の底板の裏面に吸着 されこれが累積し，又その他内部の各所へも多少堆積する。これに対し本考案の 磁気分離機は，該クーラントの樋を外し，該半円筒の底板の裏面に吸着し累積し た該スラッジ，或いはその他の部分に堆積したスラッジも流入側から容易に清掃 することが出来る。又異常な定量以上のクーラントが流入してきた場合，該クー ラントの樋の両側の本体との間隙からオーバーフローさせ，機外への漏洩を防止 する。

【０００６】

【実施例】

本考案の，流入側のクーラントの樋が外せる磁気分離機の実施例を図１及び図 ２に基づいて説明する。 本体１には，流入口２，流出口３があり，この流入出口間にマグネットドラム ４と同芯で内壁が該ドラム４と所定の間隙で流路５を形成した半円筒の底板６が 該ドラム４の下部に設けられている。該クーラントの流入側の室内に該クーラン トの樋８が容易に着脱出来る状態に設けられ，このクーラントの樋８は流入口２ 側の巾が本体１より狭く上縁が本体１の側板より少し下がった状態で流路５の入 口に向かって八の字形でマグネットドラム４の巾一杯に広がって開口している。 そしてこのクーラントの樋８と本体１との左右間隙１０が，底板６の下から流出 側室１１に連なっている。該ドラム４の回転軸１２は本体１の外部に延びてここ にスプロケットホイール１３が取り付けられ，又本体１から出されたブラケット １４に取り付けられた減速機付モータ１５側の小スプロケットホイール１６と， 先のスプロケット１３の間にチェーン１７が掛けられ，該ドラム４を図示矢印方 向に回転駆動している。又ドラム４の上部には絞りローラー１８が，本体１の左 右側から立てられた２本のネジ棒２２に，各々貫通されたローラー受けに回転自 在に軸承され，バネ２０で常時ドラム４の外周を押圧している。又掻き落とし板 ２１は絞りローラー１８に付着スラッジの掻き落とし用で，流路５の出口側のス ラッジ剥離板１９がドラム４の外周を押圧して吸着スラッジの剥離を行っている 。

【０００７】 このような構造の本磁気分離機を該クーラントの清浄作業に稼働させた場合， 該クーラント中の砥粒の一部を含む微細スラッジが該マグネットドラム４の吸引 力で，該半円筒の底板６の裏面に吸着されこれが徐々に累積スラッジ２４に成長 し，或いはその他内部の各所へも多少堆積する。しかしクーラントの樋８が容易 に外せるので，該半円筒の底板６の裏面に吸着し累積したスラッジ２４を，流入 側の広く開口した口元から適宜な方法で容易に該半円筒の底板６の裏面，及びこ の周辺から取り除き清掃することが出来る。尚異常な定量以上の該クーラントが 流入した場合，クーラントの樋８の両側の本体との間隙１０からオーバーフロー させ流出側へ直接流し，機外への漏洩を防止している。

【０００９】

【考案の効果】

本考案の，流入側のクーラントの樋が外せる磁気分離機は，工作機械，又はそ の他一般用の磁性体のスラッジを含有するクーラント，特に研削盤用クーラント 等で微細切りくずに加え砥粒を含むスラッジの場合の清浄化においては，磁気分 離機内で充分な捕捉が望めず，該スラッジが徐々に該磁気分離機内，特に該半円 筒の底板６の裏面に吸着され，これが徐々に累積スラッジ２４に成長する。これ に対し本磁気分離機では，クーラントの流入側で，流入口から該流路入口の間に 設けたクーラントの樋が容易に着脱出来るので，該半円筒の底板６の裏面に吸着 され，これが徐々に成長した累積スラッジ２４を流入側から容易に清掃出来，本 磁気分離機を常に正常な状態で稼働さすことが出来る。又該クーラントの樋によ り定量以上の該クーラントが流入した場合でも，機外えのオーバーフローを未然 に防止することが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の流入側のクーラントの樋が外せる磁気
分離機の縦断側面図

【図２】本考案の流入側のクーラントの樋が外せる磁気
分離機の図１のＩＩ−ＩＩ線に沿う断面図

【図３】従来の磁気分離機の縦断側面図

【符号の説明】

１・・本 体 ７・・側
板 ２・・流入口 ８・・クー
ラントの樋 ３・・流出口 １０・・左右
間隙 ４・・マグネットドラム １１・・流出
側室 ５・・流 路 １５・・減速
機付きモータ ６・・半円筒の底板 １８・・絞り
ローラー １９・・剥離板 ３４・・マ
グネットドラム ２３・・排出用バイパス ３５・・流
路 ２４・・累積スラッジ ３６・・底
板 ３１・・本 体 ３７・・減
速機付きモータ ３２・・流入口 ３８・・絞
りローラー ３３・・流出口

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】流入側と流出側とからなり，この流入出側
   間に設けた半円筒の底板と，この底板上に所定の間隙で
   回転自在に軸支されたマグネットドラムの外周間で形成
   された流路を持つ磁気分離機に，工作機械，又はその他
   一般用の磁性体のスラッジを含有するクーラントを流入
   させ，該スラッジを該マグネットドラムの外周に吸着さ
   せ，該スラッジを連続的に掻き取って排出し，該クーラ
   ントを清浄化する該磁気分離機において，流入側で，流
   入口から該流路入口間に設けたクーラントの樋が容易に
   着脱出来，これにより該磁気分離機内に累積する該スラ
   ッジの除去が容易となり，又異常な定量以上の該クーラ
   ントの流入による，機外えのオバーフローをも防止する
   構成の磁気分離機。