JP3008936U - 包装体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 多種類のカメラおよび必要に応じその付属品
も一緒に安全に収容し保管することができ、かつ客の目
に触れやすい状態で展示し、容易にカメラを取り出すこ
とができる包装体を提供すること。 【構成】 被写体像を記録可能な記録媒体を内部に装填
可能な撮影装置２０を、収容可能な撮影装置収容部１０
Ａと、前記記録媒体を包装した記録媒体包装体２１を収
容可能な記録媒体包装体収容部１１Ａとを形成し、前記
撮影装置２０と前記記録媒体包装体２１との一体収容を
可能とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、前記媒体を入替え可能な撮影装置と、前記記録媒体を包装した記録 媒体包装体とを一体で収容可能な撮影装置用包装形態に関するものであり、特に 詳細には、限られた販売スペースの中で、記録媒体と撮影装置とを一括して整理 して陳列、販売できる包装形態に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

一般に使い捨てカメラと称されているカメラで行っているように、店頭の陳列 台に設けられた金属製の棒状のものに、使い捨てカメラを包装した包装材の一部 に開けられた穴を、通してぶら下げる方法がある。この方法は使い捨てカメラを ショーケース内に入れて展示する場合に比べ、購入者が容易に直接手を触れるこ とが出来、とても便利である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

現在、フィルムを予め内部に装填された形のカメラ、所謂使い捨てカメラは、 年々、小型化、低価格化がなされており、この利用頻度も着実に増えている。従 って、これによる販売展示形態にも非常に工夫をこらしており、その一例として 従来の技術の欄で述べた通り、店頭の陳列台に設けられた金属製の棒状のものに 、前記使い捨てカメラを包装した包装材の一部に開けられた穴を通してぶら下げ て、購入者が容易に手を触れて購入し易い状況を作り出している。

【０００４】 また一方で記録媒体を入替え可能な撮影装置として代表されるコンパクトカメ ラも、年々小型化、低価格化してきており、それによりユーザーの利用頻度も年 齢を越えて増大してきているが、上述した使い捨てカメラの販売展示形態ほど、 購入者が販売し易い状況までフォローされていないのが現状である。

【０００５】 その理由としては、コンパクトカメラはフィルムを入替え可能にしているため に、ユーザーは上記コンパクトカメラを例えば購入したとしても、必ず別個にそ れに装填するフィルムを購入して装填しなければならず、結局二度手間になるか らである。

【０００６】 しかもこのようなコンパクトカメラを上記のような使い捨てカメラと同様にカ メラ内部に予めフィルムを装填した形で販売した場合には、包装材を遮光性、防 湿性のために不透明な材質で行う必要があるため、内部に収納されているカメラ がコンパクトカメラであるのが、使い捨てカメラであるのかが一目みて判断する 事が困難になるため、ユーザーの購入間違いを起こす可能性がある。

【０００７】 また、誤って落下させた場合など、包装材に強度がないため、中に入っている カメラを破損してしまうなどの不具合がある。

【０００８】 本考案は上述の点に鑑みてなされたもので、コンパクトカメラのような記録媒 体を入替え可能な撮影装置を、使い捨てカメラと隣接して同様な販売展示形態で 販売する事ができ、しかも販売のためのスペースを縮小することが可能となるも のであり、しかも落下しても中のカメラに及ぼす衝撃を和らげるよう適度の強度 と柔軟性を有し、巾に入っている収容物を外から容易に視認することができる包 装体を提供することを目的とするものである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

本考案は、被写体像を記録可能な記録媒体を内部に装填可能な撮影装置と、前記 記録媒体を包装した記録媒体包装体とを一体収容した事を特徴とする。 本考案は、被写体像を記録可能な記録媒体を内部に装填可能な撮影装置を、収容 可能な撮影装置収容部と、前記記録媒体を包装した記録媒体包装体を収容可能な 記録媒体包装体収容部と、を形成し、前記撮影装置と前記記録媒体包装体との一 体収容を可能とした事を特徴とする。 本考案は、略直方体形状に形成された透明な樹脂材料で形成された筐体であって 、前記筐体内部に被写体像を記録可能な記録媒体を内部に装填可能な撮影装置を 、収納可能な撮影装置収容部と、前記記録媒体を包装した記録媒体用包装体を収 容可能な記録媒体包装体収容部とを有し、前記撮影装置と前記記録媒体用包装と の一体収容を可能とした事を特徴とする。

【００１０】

【作用】

請求項１または２の構成の如く、撮影装置と、それに装填可能な記録媒体を包 装した記録媒体包装体を予め記録媒体を撮影装置に装填して一体化して収容する のではなく、個別にして、一体的に収容する事により、特に遮光性、防湿性に気 を配って包装体の透明度等をそれほど考慮する事がなく、しかもユーザーは撮影 装置を購入した後に、改めてそれに装填する記録媒体を購入するという二度手間 がなくなり効率的である。

【００１１】 請求項３の構成をとる事により、外部から内部の撮影装置の形状等を識別する 事ができ、従って使い捨てカメラとの並べて売った場合でも、ユーザーの意図し た種類のカメラを間違いなく購入する事が可能となる。

【００１２】

【実施例】

以下、本考案を図面に基づいて説明する。

【００１３】 図１は本考案の包装体の斜視図、図２は開放した本考案の包装体の平面図、図 ３は図２のIII-III線上断面矢視図、図４は図２のIV-IV線上断面矢視図である。

【００１４】 本考案の包装体は直方体形状の筐体であり本体１および蓋２と、それらに固定 されている付属部品としての吊下げ部３、結合部フック４Ａ、結合部フック止め ４Ｂ、本体１と蓋２を接続するヒンジ部５、本体１と吊下げ部３を接続するヒン ジ部６等の付属部品で構成され、すべて一体成形されている。

【００１５】 本考案の包装体を一体成形する材料として、半透明のポリプロピレンが使用さ れている撮影装置や記録媒体としてカメラや包装されたフィルムを外部から見え やすくする為にはアクリル、ポリカーボネート等の透明度が高い材料を用いれば 良いが、これらの材料は硬度も高く、くり返し折り曲げて使用されるヒンジを構 成するには不適であり、また落下に対してもこわれやすい。従ってこれらの材料 より透明度の点では劣るが、可撓性の点では適しているポリプロピレンが使われ ている。このように比較的柔らかい樹脂材料を使用しているため、ヒンジ部５、 ヒンジ部６が繰り返しの折り曲げにも耐えられるとともに、このを包装体に収容 するカメラにすり傷がつきにくく、また、カメラを入れたまま包装体を誤って落 下してもカメラを保護して破壊を減少させ且つ包装体自体も壊れにくくなる。但 し、吊り下げ部等は、ユーザーが購入した後には必要なくなる場合が殆どである から、その場合、筐体から突出している分、邪魔となるため、この部分について は購入者が容易に切りとれる構成にしておくよう、折り曲げ部分のみを肉厚を薄 くしたり、折り線をいれておいてもよい。

【００１６】 本体１と蓋２はいずれも凹状の矩形箱（長さ約１７ｃｍ、幅約７ｃｍ、深さ約 ２ｃｍ）に薄板成形され、両者はヒンジ部５により開閉自在に連結されている。 ヒンジ部５は連続状にせず、ヒンジ部５の中間に中抜き５Ａを設け、ヒンジ部５ の弾撥力を抑え、本体１に蓋２をかぶせた時すぐに蓋が開いてしまうことが無い ようにしている。本体１の開口部の全周に凸縁部７が形成されており、この凸縁 部７と嵌合する全周溝８が蓋２の開口部の全周に形成されている。これらの凸縁 部７と全周溝８は入れ子の関係にあり、防塵の役目をするとともに蓋２を本体１ に閉じるときのガイドとなり、また閉じた本体１と蓋２のズレを防止する作用が ある。

【００１７】 本体１の内壁は仕切りリブ１２によりカメラ２０やその取扱説明書（図示せず ）を収納する撮影装置収納部としてカメラ収納部１０と、記録媒体収容部として ストラップ２２およびフィルム２１を収納するストラップ・フィルム収納分１１ に分割され、これに対応して蓋２の内部も仕切りリブ１３によりカメラ区画１０ Ａとストラップ・フィルム区画１１Ａに仕切られている。仕切りリブ１２、１３ は包装体内の収容物を仕切るためのものであり、また包装体の強度を強化する作 用がある。しかし、蓋２の内部の仕切りリブ１３は省略してもよい。なお、仕切 りリブ１２、１３のそれぞれ本体１、蓋２との接合部に肉盛りＲを設けて強度を 増している。また、仕切りリブ１２、１３は本体１および蓋部の形成されている 面から、本体および蓋部をそれぞれ分割する分割面との間の距離よりも短い距離 で形成されており、これによりカメラ収納部１０にカメラが入った状態で、吊り 下げ部で吊り下げた時に、包装体が落ちた場合、前記仕切りリブ１２、１３がス トラップ・フィルム収納部１１側に撓む事により衝撃を緩和する事ができる。な お、ストラップ２２およびフィルム２１と前記取扱説明書は緩衝材としても役立 つものである。

【００１８】 蓋２のカメラ区画１０Ａに薄肉部９が設けられている。図３、４に示すように 、薄肉部９の厚みｔは１ｍｍであり、カメラ区画１０Ａの薄肉部９以外の部分や ストラップ・フィルム区画１１Ａ等の厚みＴは１．５ｍｍである。薄肉部９は包 装体の中のカメラ２０を外部から透かして見えるよう透明度向上のために薄くし たものである。蓋２全体の肉厚を薄くすれば強度不足になるためカメラ２０収納 位置に略対応する部分のみ薄肉にしてある。

【００１９】 カメラ２０のレンズ側前面に対向する蓋２の内側のカメラ区画１０Ａにカメラ 固定用ボス１５が一体成形により設けられている。これはカメラ区画１０Ａの対 角線方向に２個設けられている。カメラ固定用ボス１５は包装体内でカメラ２０ がガタツキを起こし、カメラ２０の撮影レンズ側のすり傷がつくのを防止するた めのものである。カメラ固定用ボス１５の中心には孔１５Ａを設けてある。この 孔１５Ａに適当な寸法の軟い物、例えばゴム等を詰め、このゴムでカメラを押え るようにすればボスによりカメラに傷をつけることもないし、その寸法を選ぶこ とによって、種類や形状の異なるカメラにも対応することができる。なお、図（ ５）に示すように蓋２の外側に施工している、たとえば艶消し銀のホットスタン プの印刷２５の位置を加減することにより、カメラ固定用ボス１５が外部から透 けて見えないよう外観的にも工夫している。

【００２０】 吊下げ部３はヒンジ部６により折りたたみ自在に本体１の側部に連結しており 、使用時すなわち、カメラ等を収容した包装体を吊り下げる時は、吊下げ部３は 本体１の壁面に直角に開く（図１、２の状態）。しかし、包装体を輸送または収 納する時等は、包装体の外部輪郭をなるべく小さくして梱包効率を向上し輸送費 を減少するため、吊下げ部３をヒンジ部６の弾力に抗して本体１の壁面に対し９ ０度折り曲げ、吊下げ部３に設けた固定用孔３Ｂを本体１の壁面に設けた（一体 成形された）固定用ボス３Ａに嵌着することにより、本体１の壁面に固定収納す ることができる。この固定用ボス３Ａと固定用孔３Ｂはそれぞれ２個設けて、ヒ ンジ部６が弾力により起き上がるのを防いでいるが、嵌着できれば１個でもよい し、また２個以上設けてもよい。

【００２１】 また、吊下げ部３を本体１の壁面に固定収納したときに、吊下げ部３の頂上部 （図１、２の状態で本体１から最も遠ざかる部分）が本体１の外壁面（図１にお いて本体１の下側外面）から突出しない寸法に形成されている。もし吊下げ部３ の頂上が本体１の外壁面から突出していると隣の包装体に接触し、梱包上不具合 となるばかりでなく、突出していると包装体の座りが不安定となる。吊下げ部３ は包装体の本体１側に設けられ、蓋２側に設けられていないので、蓋２を開けた ままでも店頭等に吊り下げながら収容物のカメラを展示することも可能となる。 吊下げ部３には店頭の陳列台等に吊り下げるために細長い横孔３Ｃと、この横孔 ３Ｃの中央に切欠き孔３Ｄがあけられている。切欠き孔３Ｄは１本の釘等にひっ かけるのに便利であり、横孔３Ｃは折り曲げた針金等にひっかけるのに便利であ る。

【００２２】 蓋２の側部中央にヒンジ部４Ｃにより折り曲げ自在に結合部フック４Ａが一体 成形され、この結合部フック４Ａに弾力的に係合する結合部フック止め４Ｂが本 体１の側部中央に一体成形されている。蓋２を本体１に閉じ、結合部フック４Ａ の孔４Ｄを結合部フック止め４Ｂにひっかけることにより両者は外れず、包装体 内の収容物を安全に保管することができる。また、反対に結合部フック４Ａを結 合部フック止め４Ｂから外せば、蓋２を容易に本体１から開くことができる。こ のように結合部フック４Ａと結合部フック止め４Ｂとにより、蓋２を本体１に開 閉するための結合部が構成される。

【００２３】 また、結合部フック４Ａの長手方向の長さは、ヒンジ部５の中抜き５Ａの長さ より短い。これは以下の理由による。いま本体１に蓋２を係合し、結合部フック ４Ａを結合部フック止め４Ｂにひっかけた状態にすると、結合部フック４Ａは本 体より外側に張り出す。一方、同じ状態のとき２個所のヒンジ部５も同様に本体 １より外側に張り出す（本体１に対し結合部フック４Ａの張り出しとは逆方向） 。この状態で輸送等の為、包装体を同方向に並べ合せたとき、結合部フック４Ａ の長さが中抜き５Ａの長さより長いとヒンジ部５の張り出しと結合部フック４Ａ の張り出しがぶつかり合ってしまうが、結合部フック４Ａの長さが中抜き５Ａの 長さより短かくなっているので、結合部フック４Ａの張り出しは２個のヒンジ部 ５の張り出しの間（中抜き５Ａの位置）に入り込み、２つの包装体はより近づい て並べ合せることが出来、梱包効率を向上させている。

【００２４】 図５に示す如く、本体１の下側外面の一部をへこませてシール貼り部２６を設 けている。これはシール貼り部の位置を明確にし、シール貼りの作業を短時間で 正確に行えるようにするためである。

【００２５】 包装体にすり傷が付かないよう、本体１の下側外面に高さ約０．５ｍｍの４個 の脚部２７を設けている。

【００２６】 上記実施例では、包装体を吊り下げた場合、落下時の衝撃をなるべくカメラに 伝えないようにするため、吊り下げ部が形成されている面と対向する面側に、ス トラップ・フィルム収納部１１を設けたが、その上下位置にカメラ収納部１０を 設けてもよい。また、カメラの取扱説明書をストラップ・フィルム収納部１１の 上方に構成したが、その上下位置を逆にすることもできる。また、カメラの取扱 説明書をストラップ・フィルム収納部１１に入れてもよい。

【００２７】 上記構成になる本考案の包装体の使用方法を説明する。

【００２８】 包装体にカメラ２０、取扱説明書、ストラップ２２およびフィルム２１を収納 し、カメラ２０がガタツクようであれば、カメラ固定用ボス１５の孔１５Ａに適 当な寸法のゴム等の軟い物を詰めて調節する。さらに、必要に応じ収納物と包装 体との間に別の緩衝材を入れる。結合部フック４Ａの孔４Ｄを結合部フック止め ４Ｂにひっかけることにより蓋２は本体１に閉鎖される。次に吊下げ部３を本体 １の壁面から起立させる。このようにして、収納物を入れた本考案の包装体を展 示場に展示する準備が完了する。

【００２９】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案は遮光性、防湿性にそれほど気を配る必要がなく 、且つ使い捨てカメラとの並売りしてもユーザーはカメラの種類を誤認する事が ないため、使い捨てカメラと同等な販売形態を取ることが可能となる。また、構 造が頑丈であり、梱包効率も良く、落下してもカメラに及ぼす影響を和らげるこ とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の包装体の斜視図である。

【図２】開放した本考案の包装体の平面図である。

【図３】図２のIII-III線上断面矢視図である。

【図４】図２のIV-IV線上断面矢視図である。

【図５】図２の底面図である。

【符号の説明】

１ 本体 ２ 蓋 ３ 吊下げ部 ３Ａ 固定用ボス ３Ｂ 固定用孔 ３Ｃ 横孔 ３Ｄ 切欠き孔 ４Ａ 結合部フック ４Ｂ 結合部フック止め ４Ｃ ヒンジ部 ４Ｄ 孔 ５ ヒンジ部 ５Ａ 中抜き ６ ヒンジ部 ７ 凸縁部 ８ 全周溝 ９ 薄肉部 １０ カメラ収納部 １０Ａ カメラ区画 １１ ストラップ・フィルム収納部 １１Ａ ストラップ・フィルム区画 １２ 仕切りリブ １３ 仕切りリブ １５ カメラ固定用ボス １５Ａ 孔 ２０ カメラ ２１ フィルム ２２ ストラップ ２５ 印刷 ２６ シール貼り部 ２７ 脚部 Ｒ 肉盛り

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 被写体像を記録可能な記録媒体を内部に
   装填可能な撮影装置と、前記記録媒体を包装した記録媒
   体包装体とを一体収容した事を特徴とする包装体。
2. 【請求項２】 被写体像を記録可能な記録媒体を内部に
   装填可能な撮影装置を、収容可能な撮影装置収容部と、
   前記記録媒体を包装した記録媒体包装体を収容可能な記
   録媒体包装体収容部と、を形成し、前記撮影装置と前記
   記録媒体包装体との一体収容を可能とする事を特徴とす
   る包装体。
3. 【請求項３】 略直方体形状に形成された透明な樹脂材
   料で形成された筐体であって、前記筐体内部に被写体像
   を記録可能な記録媒体を内部に装填可能な撮影装置を、
   収納可能な撮影装置収容部と、前記記録媒体を包装した
   記録媒体用包装体を収容可能な記録媒体包装体収容部と
   を有し、前記撮影装置と前記記録媒体用包装との一体収
   容を可能とする事を特徴とする包装体。