JP3008573U

JP3008573U - 一枚取り出し装置を施した用紙ケース。

Info

Publication number: JP3008573U
Application number: JP1994007738U
Authority: JP
Inventors: 達生柳瀬
Original assignee: 達生柳瀬
Priority date: 1994-05-25
Filing date: 1994-05-25
Publication date: 1995-03-20
Anticipated expiration: 2000-05-25

Abstract

(57)【要約】【目的】ワープロ用紙など各種用紙の保管、使用に際し
て一枚づつを簡単な操作で取り出すと同時に、未使用の
用紙にはそのまま整頓の乱れなく保存する用紙ケースに
関する考案です。【構成】用紙ケース１の前サイド２に斜め切りこみ３を
施すことで解放部を設けています。これに対応する部に
バネから伸びるバネ腕の一端に軸を設け、これに回転す
るように平板状の紙送り４を取り付けています。【効果】紙送り４の摩擦部９ａを回転させて、用紙８を
前方へ送ると前サイド２に突き当たって用紙のふくらみ
１１を生じて一枚が剥離します。続いて、斜め切りこみ
３の傾斜を登って一枚が用紙ケース１から飛出します。
また、未使用の用紙はそのままケースの中で乱れること
なく保管されます。この時、紙送り４とバネの作用で、
使用者は特別な要領やコツを必要とせずに簡単に一枚づ
つの用紙を得ることができます。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は一枚づつ取り出す装置を施した用紙ケースに関するものです。

【０００２】

【従来の技術】

従来、用紙の保管用具としては箱あるいは袋状のケースの他に、用紙の一端を束ねるファイル状のバインダーと総称されるものがあります。

【０００３】一方、その使用に際しては一枚づつ分離し送り出す装置として、用紙をたわめ紙ずれをおこさせ、回転するローラーで用紙を送り出す給紙装置などがワープロプリンターやコピー機などの一部として備えられたものがあります。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

重ねられた用紙には互いに粘着する性質があるので、一枚づつ使用する時には紙をたわめたり、さばいたりして剥離させなければならず、また必要外の残りの用紙には整頓の乱れを生じてしまうために、整えなおしてから再び保管しなければならない煩わしさがあります。（問題点１）

【０００５】また、指先の紙扱いを容易にするために水やある種の薬品などを指先に付けたり、摩擦ゴムキャップを用いるのも煩わしく、といって唾を付けて間に合わせるのは不潔でもあります。（問題点２）

【０００６】さらに、各種機器の一部として備えられている給紙装置は機構が大がかりで場所をとるため、小規模の使用には不便ですし、これらの給紙装置の中には未使用の用紙を長期間その中に放置しておくと、紙に癖やしわが付くために、以後の使用に不都合がおこるというものもあります。（問題点３）

【０００７】

【課題を解決するための手段】この考案を図１，２に従って説明しますと、用紙ケース１の一方の前サイド２に斜め切りこみ３を施して解放部を設けています。

【０００８】一方、これに対応した部に設けられたバネ５ａ，ｂから伸びたバネ腕６ａ，ｂに支えられた軸７に回転するように平板状の紙送り４が設けられています。

【０００９】

【作用】

この考案の作用および使用方法を図３，４，５で説明しますと、先ず、図３に示すように用紙ケース１に用紙８を収め、その上に紙送り４を置くことで用紙８はバネ５ａ，ｂの作用で固定されます。

【００１０】次に、用紙を一枚取り出す時は図４に示すように紙送り４の後縁部、摩擦部９ａで用紙８を用紙の先端１０に向かって送るように回転し、摩擦部９ａ，ｂを図５に示すように反転させて用紙８を用紙ケース１から飛出させます。

【００１１】この時、まず用紙８の上層の数枚が前方へ移動しようとしますが、前サイド２に突き当たって紙ずれをおこして、最上層の一枚のみが図４のように用紙のふくらみ１１を生じて剥離します。

【００１２】続いて、用紙の先端１０は斜め切りこみ３の解放部分で、さらに前に迫り出して切りこみの傾斜を登ると、やがて前サイド２を越えて用紙のふらみも解消して図５のように用紙一枚が得られます。

【００１３】また、紙送り４に特に平板状の形ちを採用した場合、紙送り４の幅と同等の直径のローラーの回転エレメントで紙を送ることができ、その後はそのまま平板の用紙押さえとして作用します。

【００１４】この時、バネ５ａ，ｂは紙送りの過程では紙送り４と用紙８との間に適度の摩擦力を、その後は紙押さえとしての圧力を供給しています。

【００１５】

【実施例１】図３に示すように、用紙ケース１の寸法を収容する用紙８の原寸に合わせることで、そのまま用紙を一枚づつ使用する各種用紙や伝票類のケースとして実施することができます。

【００１６】

【実施例２】図６，７に示すように用紙ケース１に、ふた１２を付加することでブック型の書棚に立てて保管することのできる用紙ケースとして実施することができます。

【００１７】

【実施例３】図１に示すこの考案の基本部分は紙送り４を円筒状、その他の形状のローラーとしたり、駆動機構などを付加することも可能で、また各種機器の一部に給紙装置として広く応用することもできます。

【００１８】

【考案の効果】この考案を実施することにより、使用時において用紙をたわめたり、紙さばきをその都度行なって紙ずれをおこさせる必要がなくなります。

【００１９】紙送り４を反転させるだけの単純な操作で、特に要領やコツもいらず容易に用紙を一枚づつ取り出すことができるようになります。

【００２０】従って、紙扱いをよくするためのものも必要とせず、指先に唾を付ける不潔もなくなります。

【００２１】用紙を取り出す時に指を用紙とケースの間に差し込む必要がないため、ケースの大きさを用紙の原寸に極めて近く合わせて作ることができるので、より小型のケースにすることができるようになります。

【００２２】また、そのためにケース内での用紙の固定が得られ、用紙を取り出すたびに用紙の乱れを生じないので、その都度用紙を整えなおす必要がなくなります。

【００２３】さらに、この考案を実施した用紙ケース内では保持保管される用紙の状態は歪みたわみの無い自然な状態ですので、用紙に癖やしわを付けることなく保存することができます。

【００２４】特に、紙送り４を平板状にすることで、紙送り時には大きな回転エレメントでしかも、規則的に紙送りができます。

【００２５】その上、紙送り終了後は薄い平板の紙押さえとして必要以上の高さを取らないという効果が得られます。

【００２６】また、紙送り時にバネから供給される摩擦力は利用者の力加減や要領を不必要とする効果をもたらしています。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の正面斜視図です。

【図２】本考案の後面斜視図です。

【図３】本考案に用紙を装着した正面斜視図です。

【図４】本考案の紙送り過程を示す正面斜視図です。

【図５】本考案の紙送り終了を示す正面斜視図です。

【図６】本考案にふたを施し、開いた背面斜視図です。

【図７】本考案にふたを施し、閉じた背面斜視図です。

【符号の説明】

１用紙ケース２前サイド３斜め切りこみ４紙送り５ａ，５ｂバネ６ａ，６ｂバネ腕７軸８用紙９ａ，９ｂ摩擦部１０用紙の先端１１用紙のふくらみ１２ふた

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】用紙ケース（１）の一部、前サイド（２）
に斜め切りこみ（３）を施し、これに対応する部に紙送
り（４）を設けたことを特徴とする、一枚取り出し装置
を施した用紙ケース。
【請求項２】紙送り（４）を平板状とし、軸（７）に取
り付けたことを特徴とする請求項１記載の一枚取り出し
装置を施した用紙ケース。
【請求項３】バネ（５ａ，ｂ）から伸びるバネ腕（６
ａ，ｂ）の一端に軸（７）と共に紙送り（４）を取り付
けたことを特徴とする請求項１記載の一枚取り出し装置
を施した用紙ケース。