JP3008323U - 展示用タバコ包装体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 組立が容易で、１つの容器でタイプの異なる
包装体を提供 【構成】 透明又は半透明材料からなる筐体形分割容器
に化粧シールを巻き掛けてなる展示用タバコ包装体であ
って、前記筐体形分割容器は、一面を開口させた本体部
と、前記本体部の開口を覆う大きさの蓋部とからなり、
前記蓋体は前記本体部に係合可能とし、前記蓋体の両側
面又は前記本体部の両側面のいずれか一方に丸みを形成
したことを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、自動販売機で販売されるタバコ包装体を表示するために、販売機内 に陳列される展示用タバコ包装体に関する。

【０００２】

【従来の技術】

この種の展示用タバコ包装体としては、例えば、実用新案登録第１９４３５９ ３号がある。

【０００３】 かかる包装体は、身部と蓋部とからなるプラスチック製の筐体形分割容器にア ルミ蒸着フィルム製の化粧紙を巻き付けてなるダミータバコ容器であって、展開 した化粧紙の片側のノリ代片に身部側分割容器部の支持ピンを係合し、他側のノ リ代片に蓋部側分割容器部を係合し、双方の分割容器部を化粧紙の片面に沿って 折り曲げ、重ね合わせとなった身部側分割容器部の支持ピンを蓋部側分割容器部 のピン孔に差し込むことにより構成されるものである。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上述した従来の展示用タバコ包装体は、化粧シールを筐体形分 割容器に巻き付けて、分割容器同士を複数の突起と凹部との摩擦係合により組立 てるようにしており、化粧シールの位置合わせ、分割容器の合体において多数の 突起を凹部に位置合せしなければならず位置合せが簡易でなく組立てが煩雑であ るという欠点がある。

【０００５】 また、筐体分割容器では、無地のプラスチック容器で形成されており、展示用 として自動販売機内で照明をあてた場合、光がそのまま透過されるため照明効果 が良くないという欠点があった。

【０００６】 さらに、通常、タバコパッケージは、ソフトパッケージタイプと、ボックスタ イプ（図１（ａ）（ｂ）参照）の２種があるが、従来例では、（ｂ）図のボック スタイプにしか対応できないという欠点があった。

【０００７】

【課題を解決するための手段および作用】

本考案の特徴とするところは、筐体形分割容器に化粧シールを巻き掛ける展示 用タバコ包装体であって、前記筐体形分割容器は、一面を開口させた本体部と、 前記本体部の開口を覆う大きさの蓋部とからなり、前記蓋体は前記本体部に係合 可能とし、前記蓋体又は前記本体部のいずれか一方の前面の両側辺に丸みを形成 したことである。

【０００８】 また、本考案の特徴とするところは、筐体形分割容器に化粧シールを巻き掛け る展示用タバコ包装体であって、前記筐体形分割容器は、一面を開口させた本体 部と、前記本体部の開口を覆う大きさの蓋部とからなり、前記蓋体は前記本体部 に係合可能とし、前記蓋体又は前記本体部の内面に微細な凹凸を形成したことで ある。

【０００９】

【実施例】

展示用のタバコの包装体１は、タバコの自動販売機等の設置されてタバコ購入 者にその自動販売機で販売されるタバコの種類を示すと共に、タバコの購入意欲 を増進させるという機能を果たす。したがって、タバコの包装体１は、第１図（ ａ）、（ｂ）に示すように、実物のタバコ包装体と同等の外観形態を有するよう に製作され、またその大きさも実物のタバコ包装体とほぼ同じ大きさを有する。

【００１０】 また、タバコの包装体が展示される自動販売機は日中は直射日光に晒され、特 に夏季にはかなりの高温雰囲気に置かれる。また、日中と夜間及び夏季と冬季等 の間にはかなりの温度差があるのが通常である。したがって、タバコの包装体の 材質はこのような展示雰囲気で経時変化しにくい性質を有する必要がある。

【００１１】 さて、タバコの包装体１は、第２図に示す化粧シール２と、第３図に示す筐体 形分割器３とから構成されている。

【００１２】 化粧シール２は厚さ約５０ないし７５ミクロンの透明なＰＥＴフィルムで構成 され、前面部２ａと左側面部２ｂと右側面部２ｃと上面部２ｄとを有する。化粧 シール２の前面部２ａ、左側面部２ｂ、右側面部２ｃ、上面部２ｄには実物のタ バコ包装の模様と同じ模様４がシルクスクリーン印刷によって印刷されている。 この印刷はインクが５ないし８色程度使用される。化粧シール２の左右側面部２ ｂ、２ｃ及び上面部２ｄの各端縁部の裏面には各端縁に沿って一定幅の接着代５ が形成され、接着代５には透明な両面接着テープが貼着されている。

【００１３】 化粧シール２には、ミシン目２ｅが形成されており、筐体形分割容器３の角部 で折り曲げやすい構造となっている。なお、第２図（ａ）のソフトパッケージ型 では、ミシン目２ｅは、左側面部２ｂ及び右側面部２ｃの後面の長辺および上面 部２ｄの両側に形成されている。これに対し、ボックス型では、第２図（ｂ）に 示すように、更に前面部２ａの両長辺にもミシン目２ｅが形成されている。これ は、化粧シール２が筐体形分割容器３の前面両長辺に沿ってほぼ９０度に折れ曲 がるようにすることにより、タバコ包装体の外観形態にボックス感を出すためで ある。

【００１４】 筐体形分割容器３は、第３図に示すように、一面を開口させた本体部３ａと、 本体部３ａの開口を覆う大きさの蓋部３ｂとから成る。本体部３ａと蓋部３ｂと は、第３図及び第４図に示すように、本体部３ａの開口に蓋部３ｂを嵌合させる ことにより一体化される。このとき、蓋部３ｂの内面に突設された複数の突起３ ｃが本体部３ａの内側面に摩擦係合し、これにより蓋部３ｂは本体部３ａから脱 落しないように保持される。筐体形分割容器３は、高さＨが約８６ｍｍ、幅Ｌが 約５７ｍｍ、奥行きＷが約２１ｍｍの直方体形状を有する中空体である。

【００１５】 本体部３ａと蓋部３ｂは透明なポリカーボネイト樹脂によって形成され、いず れも約０．５〜１．０ｍｍの厚さを有する。

【００１６】 本体部３ａの表面は平滑であり、蓋部３ｂ外面（ケース３後面）も同様である が、本体部及び蓋部の各内面には微細な凹凸が形成されている。また、蓋部３ｂ の前面両側辺に丸み７を持たせるようにしている。

【００１７】 このように構成された筐体形分割容器３に化粧シール２が貼着される。

【００１８】 ソフトパッケージ用の化粧シール２は、その前面部２ａの裏面を筐体形分割容 器３の蓋部３ｂの表面に密着させ、その左右両部２ｂ、２ｃ及び上面部２ｄをそ れぞれ筐体形分割容器３の左右側面及び上面に沿うように折り曲げ、左右側面部 ２ｂ、２ｃ及び上面部２ｄの各接着代５に設けられた両面テープを筐体形分割容 器３の本体部３ａに接着することによって、筐体形分割容器３に貼着される（第 １図（ａ）参照）。

【００１９】 ボックスタイプ用の化粧シール２は、その前面部２ａの裏面をその本体部３ａ の外面に密着させ、その左右両部２ｂ、２ｃ及び上面部２ｄをそれぞれ筐体形分 割容器３の左右側面及び上面に沿うように折り曲げ、左右側面部２ｂ、２ｃ及び 上面部２ｄの各接着代５に設けられた両面テープを筐体形分割容器３の蓋部３ａ 側に接着することによって、筐体形分割容器３に貼着される（第１図（ｂ）参照 ）。筐体形分割容器３に対する化粧シール２の貼着作業は手作業によって行われ る。

【００２０】 化粧シール２を筐体形分割容器３に貼着することによって作られたタバコの包 装体１は、第１図（ａ）、（ｂ）のように、ソフトパッケージ型、ボックス型の 各の実物のタバコ包装体とほぼ同等の外観形態と大きさとを有する。このように 、筐体形分割容器３は本体部３ａと蓋部３ｂとでその表面形状が異なるから、一 つの筐体形分割容器３によってソフトパッケージ用包装体、ボックス用包装体の 双方を作ることができる。

【００２１】 また、この包装体１を化粧シール２の貼着されていない側（接着代の接着され た側）から照明すると、照明光が３ｃ内面の微細な凹凸によって乱反射し、包装 体１の内側から化粧シール２全体を照明して、化粧シール２の模様４を全体的に 浮き立たせる。

【００２２】 また、かかる構成を有する本件考案によれば、先ず、展開した化粧紙の両端に 筐体形分割容器を構成する身部と蓋部とをそれぞれ係合させ、次いで、化粧紙が 分割容器の表側に沿うように化粧紙を分割容器の身部と蓋部とに巻き付ける。そ して、化粧紙が巻き付けられた身部と蓋部とを合わせて、筐体形分割容器が組み 立てられる。筐体形分割容器の組み立てと同時に、分割容器に対する化粧紙の巻 き付けも完了する。すなわち、本件考案では、化粧紙の両端に筐体形分割容器の 身部と蓋部を係合させることにより、これら三つの構成要素の相対的な位置関係 が一義的に定まるように構成されているから、簡単な作業で筐体の組み立てがで きると共に、筐体に対する化粧紙掛けも、熟練を要することなく、正確にかつ綺 麗に仕上げることができるのである。

【００２３】

【考案の効果】

上述のように、本考案によれば、筐体形分割容器に化粧シールを巻き掛ける展 示用タバコ包装体であって、前記筐体形分割容器は、一面を開口させた本体部と 、前記本体部の開口を覆う大きさの蓋部とからなり、前記蓋体は前記本体部に係 合させるようにしたので、簡単な作業で筐体の組み立てができると共に、筐体に 対する化粧紙掛けも、熟練を要することなく、正確にかつ綺麗に仕上げることが できる。

【００２４】 また、前記蓋体の両側辺又は前記本体部の両側辺のいずれか一方に丸みを形成 したので、分割容器の表面及び裏面の使い分けにより、一つの分割容器によりソ フトパッケージ包装体、ボックス用包装体の双方を作ることができるという効果 がある。

【００２５】 さらに、蓋部又は本体部の内面の微細な凹凸により照明を乱反射し化粧シール を全体的に浮きたたせることができるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１図（ａ）はタバコの自動販売機等に展示さ
れるソフトパッケージ型のタバコ包装体の斜視図、第１
図（ｂ）は同じくボックス型のタバコ包装体の斜視図。

【図２】第２図（ａ）はソフトパッケージ型のタバコ包
装体に使用される化粧シールの展開図、第２図（ｂ）は
ボックス型のタバコ包装体に使用される化粧シールの展
開図。

【図３】タバコ包装体の筐体形分割容器の斜視図。

【図４】筐体形分割容器の本体部と蓋部の分解斜視図。

【図５】筐体形分割容器の本体部と蓋部の部分断面斜視
図。

【符号の説明】

１ ： タバコ包装体 ２ ： 化粧シール ２ａ： 前面部 ２ｂ： 左側面部 ２ｃ： 右側面部 ２ｄ： 上面部 ２ｅ： ミシン目 ３ ： 筐体形分割容器 ３ａ： 本体部 ３ｂ： 蓋部 ３ｃ： 突起

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 透明又は半透明材料からなる筐体形分割
   容器に化粧シールを巻き掛けてなる展示用タバコ包装体
   であって、 前記筐体形分割容器は、一面を開口させた本体部と、前
   記本体部に嵌着され前記本体部の開口を閉塞する蓋部と
   からなり、 前記蓋体の両側辺又は前記本体部の両側辺のいずれか一
   方に丸みを形成したことを特徴とする、展示用タバコ包
   装体。
2. 【請求項２】 請求項１の展示用タバコ包装体であっ
   て、 前記蓋体又は前記本体部の内面に複数の微細な凹凸を形
   成したことを特徴とする、展示用タバコ包装体。
3. 【請求項３】 筐体形分割容器に化粧シールを巻き掛け
   る展示用タバコ包装体であって、 前記筐体形分割容器は、一面を開口させた本体部と、前
   記本体部に嵌着され前記本体部の開口を閉塞する蓋部と
   からなり、 前記蓋体又は前記本体部の内面に複数の微細な凹凸を形
   成したことを特徴とする、展示用タバコ包装体。