JP3008286U - 圧延機用の水切りワイパ - Google Patents
圧延機用の水切りワイパInfo
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 水切りワイパを圧延機において左右に揺動可
能なロールに取り付け、該ロールの位置変更に対応させ
る。 【構成】 複数のフェルトをそれぞれ接着剤を介して積
層し、加圧プレスによって浅いV字形断面になるように
成形した支持プレートを備え、表面フェルトを支持プレ
ートの上側に接着することにより、V字形断面における
一方の壁面を水平にスタンドにボルト止めする。
能なロールに取り付け、該ロールの位置変更に対応させ
る。 【構成】 複数のフェルトをそれぞれ接着剤を介して積
層し、加圧プレスによって浅いV字形断面になるように
成形した支持プレートを備え、表面フェルトを支持プレ
ートの上側に接着することにより、V字形断面における
一方の壁面を水平にスタンドにボルト止めする。
Description
【0001】
本考案は、圧延機において左右に揺動可能なロールに取り付ける水切りワイパ に関し、該ロールの位置変更に対応できる水切りワイパに関する。
【0002】
圧延工場では、鋼塊を熱いうちに圧延してから所定の寸法に切断し、得た鋼片 をさらに加熱したうえで各種の圧延機へ搬送し、ここでさらに圧延して所望の鋼 材を形成する。ホットストリップミルは、一般に粗圧延機及び仕上圧延機を含む 連続熱間圧延機であり、この仕上圧延機は通常タンデムに配置した4段ロールで 構成し、加工液として冷却用に水を用いている。この冷却水は、各スタンドに設 置したノズルから作業ロールへ噴射し、これが圧延材に掛からないように各作業 ロールについてノズルと圧延材との間に水切りワイパを圧接している。
【0003】 特公昭51−22909号又は実開昭55−177901 号では、水切りワイパとして種々の繊維を樹脂加工した積層フェルトを用いてい る。また、実開昭57−605号によって、フェルトと合成樹脂板で構成する水 切りワイパが公知である。
【0004】
前記の各水切りワイパは、耐摩耗性と曲げ強度があまり良好でなく、該ワイパ の耐用期間はこれまで10日〜2週間にすぎなかった。この点を改良するため、 本件出願人は、既に実願昭57−167745号において、複数枚の耐熱性基布 を耐熱性合繊ウェブの展綿層でおのおの隔離するように配列した硬質フェルトを 提案し、このフェルト構成によって、硬質フェルトに適度の曲げ強度と耐摩耗性 を付与し、該フェルトに樹脂加工を施しても所定の含水率を維持することが可能 とした。この水切りワイパは、公知の水切りワイパに比べてはるかに耐摩耗性と 曲げ強度が優れ、耐用期間が3〜4カ月に向上している。
【0005】 通常の圧延機では、前記のように水切りワイパに関する問 題を既に解消しているが、図1に示すように、圧延鋼材の位置修正のために左右 (図1の位置1a,1b)に揺動する特殊な作業ロール1に圧接する場合には、 スタンド(図示しない)に固着された公知の水切りワイパ2は作業ロール1の左 右の動きに追従できない。このため、作業ロール1が左右に揺動した際に、水切 りワイパ2の先端部と作業ロール1との間に隙間を発生し、ノズルから作業ロー ル1へ噴射された水が圧延材に直接掛かる事故が発生する。
【0006】 本考案は、左右に揺動する作業ロールに圧接させる水切り ワイパに関する前記の問題点を改善するために提案されたものであり、作業ロー ルの位置変更に対応できる形状可変の水切りワイパを提供することを目的として いる。本考案の他の目的は、作業ロールの位置変更に対応できしかも安価で耐久 性の良い水切りワイパを提供することである。
【0007】
上記目的を達成するために、本考案に係る水切りワイパ10は、図2に示すよ うに、複数のフェルト11をそれぞれ接着剤12を介して積層し、加圧プレスに よって浅いV字形断面になるように成形した支持プレート13を備える。作業ロ ール1と接触する表面フェルト14は、V字形断面で弾力性のある支持プレート 13の上側に接着すればよい。
【0008】 水切りワイパ10において、例えば、表面フェルト14は 羊毛繊維又は樹脂加工した羊毛繊維からなり、その厚さは5〜20mmである。 支持プレート13を構成する複数のフェルト11は、ポリエステル繊維,ナイロ ン繊維,羊毛繊維又はこれらの混綿繊維からなり、その厚さは5〜10mmであ る。また、複数のフェルト11を強固に接着する反応系接着剤は、例えば、ポリ エステル,エポキシ,フェノール,レゾルシン又はシリコン系接着剤であればよ い。
【0009】 水切りワイパの他の例として、図4に示す水切りワイパ1 5は、樹脂加工したフェルトからなる肉厚の支持プレート16を備え、該プレー トの先端面を斜めに切断してさらに表面フェルト17を接着すればよい。支持プ レート16の厚さは10〜30mmであり、先端面の裁断角度は20〜40度で あると好ましい。また、表面フェルト17の横幅は、斜めに切断したプレート先 端面の横幅よりも大きくて80〜100mmであり、プレート後方部18の下側 に樹脂19を充填すると好ましい。
【0010】 支持プレート16は、羊毛繊維,ナイロン繊維,ポリエス テル繊維のフェルト又はこれら2種以上の混綿フェルトを樹脂加工して肉厚に形 成すればよい。この樹脂加工に用いる樹脂は、メラミン樹脂,ユリア樹脂,フェ ノール樹脂などである。また、表面フェルト17は、羊毛繊維又は樹脂加工した 羊毛繊維であると好ましい。
【0011】
水切りワイパ10は、図3に明示するように、V字形断面における一方の壁面 20を水平にスタンド(図示しない)にボルト止めし、他方の壁面21を傾斜状 態で作業ロール1に接触させる。支持プレート13は、V字形断面で弾力性があ るから、作業ロール1が圧延鋼材の位置修正のために左右に揺動する際に可逆変 形し、表面フェルト14と作業ロール1との圧接状態を常に維持する。
【0012】 図4に示す水切りワイパ15では、肉厚の支持プレート1 6の後端部を水平にスタンド(図示しない)にボルト止めする。支持プレート1 6の先端面を斜めに形成していることにより、表面フェルト17を斜めに作業ロ ール1に圧接させる。支持プレート16は、肉厚で弾力性があるから、作業ロー ル1が圧延鋼材の位置修正のために左右に揺動する際に可逆変形し、表面フェル ト17と作業ロール1との圧接状態を常に維持する。
【0013】
次に、本考案を実施例に基づいて説明する。 実施例1 図2に示す水切りワイパ10を製造するため、6デニールのポリエステル(商 品名:テトロン、東レ製)100重量%を混綿・積層してカードラップとする。 このカードラップの全体を、通常のロッキングニードルを用いて300本/cm 2の針密度でニードルパンチングしてフェルト化する。
【0014】 得た3枚のフェルト11間に、それぞれエポキシ系接着剤 (商品名;E250、コニシ製)12を1000g/m2塗付すると、目付35 00g/m2で見掛け厚さ6mmの積層体となる。この積層体を加圧プレスによ って常温で24時間、開先角度35度である浅いV字形断面になるように加圧成 形し、厚さ10mmのV字形の支持プレート13を形成する。
【0015】 表面フェルト14は、メラミン樹脂(商品名;SM−70 0、昭和高分子製)100g/m2含浸させた厚さ10mmの羊毛フェルトであ る。支持プレート13の表面全体に、エポキシ系接着剤(商品名;E250)を 1000g/m2塗付し、ついで前記の表面フェルト14を貼着し、常温で24 時間加圧する。100×1800mmの寸法に裁断し、所定のボルト穴を一方の 壁面20に設けると水切りワイパ10を得る。
【0016】 得た水切りワイパ10は、一方の壁面20を水平にスタン ド(図示しない)にボルト止めすると、他方の壁面21を傾斜状態で作業ロール 1に接触できる。表面フェルト14は、弾力性がある支持プレート13によって 、作業ロール1が圧延鋼材の位置修正のために左右に揺動する際に可逆変形し、 該ロールとの圧接状態を常に維持する。
【0017】 実施例2 図4に示す水切りワイパ15を製造するため、3デニールのポリエステル(商 品名:テトロン)100重量%を混綿・積層してカードラップとする。このカー ドラップの全体を、500本/cm2の針密度でニードルパンチングしてフェル ト化し、メラミン樹脂(商品名;SM−700)100g/m2含浸させた後に 、130℃で3分間加熱して乾燥して支持プレート16を得る。
【0018】 得た支持プレート16は厚さ18mmであり、これを18 0×2000mmの寸法に裁断する。プレートの先端面を30度の角度で斜めに 切断し、斜めの裁断面にエポキシ系接着剤(商品名;E250)を1200g/ m2塗付する。
【0019】 次に、厚さ10mmで幅100mmの羊毛フェルトからな る表面フェルト17を接着し、プレート後方部18の下側にも前記のエポキシ系 樹脂19を充填した後に、全体を常温で24時間加圧する。支持プレート16の 後端辺に沿って、所定のボルト穴を設けると水切りワイパ15を得る。
【0020】 得た水切りワイパ15は、肉厚の支持プレート16の後端 部を水平にスタンド(図示しない)にボルト止めする。支持プレート16の先端 面を斜めに形成していることにより、表面フェルト17を斜めに作業ロール1に 圧接できる。表面フェルト17は、弾力性がある支持プレート16によって、作 業ロール1が圧延鋼材の位置修正のために左右に揺動する際に可逆変形し、該ロ ールとの圧接状態を常に維持する。
【0021】
本考案の水切りワイパは、作業ロールに対して斜めに圧接し且つ支持プレート が側面V字形か又は肉厚で弾力性があることにより、該作業ロールが圧延鋼材の 位置修正のために左右に揺動する際に、固定スタンドに固着されていても作業ロ ールの左右の動きに楽に追従できる。したがって、本考案の水切りワイパは、作 業ロールが左右に揺動した際に該ロールとの間に隙間が発生せず、ノズルから作 業ロールへ噴射された水が圧延材に直接掛かる事故を未然に防止できる。
【0022】 本考案の水切りワイパでは、作業ロールに圧接する表面フ ェルトが羊毛繊維又はメラミン樹脂を含浸した羊毛繊維であるから耐久性が良好 である。この水切りワイパにおいて、作業ロールと直接接触しない支持プレート を樹脂加工した合成繊維などで構成すると比較的安価に製造できる。
【図1】 圧延鋼材の位置修正のために左右に揺動する
作業ロール及び従来の水切りワイパを示す概略平面図で
ある。
作業ロール及び従来の水切りワイパを示す概略平面図で
ある。
【図2】 本考案に係る水切りワイパを示す横断面図で
ある。
ある。
【図3】 図2の水切りワイパをスタンドにボルト止め
した状態を示す概略側面図である。
した状態を示す概略側面図である。
【図4】 水切りワイパの変形例を示す概略側面図であ
る。
る。
1 作業ロール 10 水切りワイパ 11 フェルト 12 接着剤 13 支持プレート 14 表面フェルト
Claims (5)
- 【請求項1】 圧延鋼材の位置修正のために左右に揺動
する作業ロールに圧接させる水切りワイパであって、複
数のフェルトをそれぞれ接着剤を介して積層し、加圧プ
レスによって浅いV字形断面になるように成形した支持
プレートを備え、表面フェルトを支持プレートの上側に
接着することにより、V字形断面における一方の壁面を
水平にスタンドにボルト止めすると、他方の壁面の表面
フェルトが傾斜状態で作業ロールに接触する圧延機用の
水切りワイパ。 - 【請求項2】 ポリエステル繊維からなる複数のフェル
トをそれぞれ反応系接着剤を介して積層し、加圧プレス
によって浅いV字形断面になるように成形した支持プレ
ートを備え、羊毛繊維又はメラミン樹脂を含浸した羊毛
繊維の表面フェルトを支持プレートの上側に接着するこ
とにより、V字形断面における一方の壁面を水平にスタ
ンドにボルト止めすると、他方の壁面の表面フェルトが
傾斜状態で作業ロールに接触する圧延機用の水切りワイ
パ。 - 【請求項3】 複数のフェルトを積層するために用いる
接着剤は反応系接着剤であり、ポリエステル,エポキ
シ,フェノール,レゾルシン又はシリコン系接着剤であ
る請求項2記載のワイパ。 - 【請求項4】 圧延鋼材の位置修正のために左右に揺動
する作業ロールに圧接する水切りワイパであって、樹脂
加工したフェルトからなる肉厚の支持プレートを備え、
該プレートの先端面を斜めに切断してさらに表面フェル
トを接着することにより、支持プレートの後端部を水平
にスタンドにボルト止めすると、表面フェルトが傾斜状
態で作業ロールに接触する圧延機用の水切りワイパ。 - 【請求項5】 羊毛繊維,ナイロン繊維,ポリエステル
繊維のフェルト又はこれら2種以上の混綿フェルトにメ
ラミン樹脂を含浸させた肉厚の支持プレートを備え、該
プレートの先端面を斜めに切断してさらに羊毛繊維又は
樹脂加工した羊毛繊維の表面フェルトを接着することに
より、支持プレートの後端部を水平にスタンドにボルト
止めすると、表面フェルトが傾斜状態で作業ロールに接
触する圧延機用の水切りワイパ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1994011689U JP3008286U (ja) | 1994-08-26 | 1994-08-26 | 圧延機用の水切りワイパ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1994011689U JP3008286U (ja) | 1994-08-26 | 1994-08-26 | 圧延機用の水切りワイパ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3008286U true JP3008286U (ja) | 1995-03-07 |
Family
ID=43144118
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1994011689U Expired - Lifetime JP3008286U (ja) | 1994-08-26 | 1994-08-26 | 圧延機用の水切りワイパ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3008286U (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016107303A (ja) * | 2014-12-08 | 2016-06-20 | スターライト工業株式会社 | 製鋼用メンテナンスワイパー |
JP2019524452A (ja) * | 2016-08-18 | 2019-09-05 | プライメタルズ・テクノロジーズ・オーストリア・ゲーエムベーハー | ロールスタンド用ストリッピングデバイス |
-
1994
- 1994-08-26 JP JP1994011689U patent/JP3008286U/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2016107303A (ja) * | 2014-12-08 | 2016-06-20 | スターライト工業株式会社 | 製鋼用メンテナンスワイパー |
JP2019524452A (ja) * | 2016-08-18 | 2019-09-05 | プライメタルズ・テクノロジーズ・オーストリア・ゲーエムベーハー | ロールスタンド用ストリッピングデバイス |
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