JP3008264B2 - 磁力利用ボール栓 - Google Patents
磁力利用ボール栓Info
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- JP3008264B2 JP3008264B2 JP8225448A JP22544896A JP3008264B2 JP 3008264 B2 JP3008264 B2 JP 3008264B2 JP 8225448 A JP8225448 A JP 8225448A JP 22544896 A JP22544896 A JP 22544896A JP 3008264 B2 JP3008264 B2 JP 3008264B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体流路の途中に
設けられ、流量の調節及び流路の遮断の双方に使用する
磁力利用ボール栓に関する。
設けられ、流量の調節及び流路の遮断の双方に使用する
磁力利用ボール栓に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、流量の調節と流路の遮断の双方に
使用するボール栓としては、例えば特開平7−1033
40号公報に開示されたものがある。これは、流路を遮
断する際には、操作棒(弁棒)を流体の流れ方向に垂直
な方向に押し下げ、弁体を流体の流れの中に位置させ、
この弁体を流体の1次側と2次側の圧力差によって2次
側の弁座の方向に揺動させ、弁体を弁座のシール面に押
しつけ、シール面圧を上げて2次側への流れを遮断する
ものである。
使用するボール栓としては、例えば特開平7−1033
40号公報に開示されたものがある。これは、流路を遮
断する際には、操作棒(弁棒)を流体の流れ方向に垂直
な方向に押し下げ、弁体を流体の流れの中に位置させ、
この弁体を流体の1次側と2次側の圧力差によって2次
側の弁座の方向に揺動させ、弁体を弁座のシール面に押
しつけ、シール面圧を上げて2次側への流れを遮断する
ものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このボ
ール栓に限らず、1次側と2次側の圧力差によってボー
ル状の弁体を弁座に押しつけるこの種のボール栓は、1
次側の圧力が低い場合、弁体が弁座に着座して押しつけ
られたとしても、シール面圧が低いために、十分に満足
するシール効果(弁体と弁座の密着)が得られず、流体
の流れを遮断出来ない恐れがあった。又、弁体と弁座の
シール面は、完全な接触曲面に製作することが困難であ
るので、ある程度1次側の圧力を高くすると共に、弁体
と弁座のどちらかの接触部を比較的弾力性のある材質で
形成し、他方を比較的硬い材質で形成することによっ
て、弁体と弁座の十分な密着を得るようにしている。
ール栓に限らず、1次側と2次側の圧力差によってボー
ル状の弁体を弁座に押しつけるこの種のボール栓は、1
次側の圧力が低い場合、弁体が弁座に着座して押しつけ
られたとしても、シール面圧が低いために、十分に満足
するシール効果(弁体と弁座の密着)が得られず、流体
の流れを遮断出来ない恐れがあった。又、弁体と弁座の
シール面は、完全な接触曲面に製作することが困難であ
るので、ある程度1次側の圧力を高くすると共に、弁体
と弁座のどちらかの接触部を比較的弾力性のある材質で
形成し、他方を比較的硬い材質で形成することによっ
て、弁体と弁座の十分な密着を得るようにしている。
【0004】又、上記とは反対に1次側の圧力が高い場
合、特に高圧で口径の大きなサイズにおいて、弁体は非
常に大きな力で弁座のシール面に押しつけられるのでシ
ール面に密着し、面圧は十分高くなるが、反面再度流体
を流すために弁体を弁座から引き離す操作(作業)を行
なう場合には、高い1次側圧力が背圧となり引き離す力
が非常に大きく、操作が困難になる恐れがあった。
合、特に高圧で口径の大きなサイズにおいて、弁体は非
常に大きな力で弁座のシール面に押しつけられるのでシ
ール面に密着し、面圧は十分高くなるが、反面再度流体
を流すために弁体を弁座から引き離す操作(作業)を行
なう場合には、高い1次側圧力が背圧となり引き離す力
が非常に大きく、操作が困難になる恐れがあった。
【0005】本発明の第1の課題は、1次側と2次側の
流体差圧が小さい場合に流路を遮断する際、弁体と弁座
の十分な密着が得られ、作動が確実な磁力利用ボール栓
を提供することである。
流体差圧が小さい場合に流路を遮断する際、弁体と弁座
の十分な密着が得られ、作動が確実な磁力利用ボール栓
を提供することである。
【0006】本発明の第2の課題は、1次側と2次側の
流体差圧が大きい場合に流路の遮断を解除する際、弁体
を弁座から容易に引き離すことが出来、作動が確実な磁
力利用ボール栓を提供することである。
流体差圧が大きい場合に流路の遮断を解除する際、弁体
を弁座から容易に引き離すことが出来、作動が確実な磁
力利用ボール栓を提供することである。
【0007】
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明の磁力利用ボール栓は、1次側と2次側の流体の
差圧が小さい流路に設けられ、前記流体の流量を調節し
流路を遮断すると共に、ボール状の弁体と、該弁体を近
接させ密着させる弁座と、前記弁体と該弁座とを内部に
設けた磁力に影響されない材質で形成された弁本体と、
前記弁体を前記弁座に近接させ着座させる弁体操作手段
とを備え、前記弁体と前記弁座のうち、一方は電磁石を
有し、他方は該電磁石に吸着される材質で形成されたこ
とである。
本発明の磁力利用ボール栓は、1次側と2次側の流体の
差圧が小さい流路に設けられ、前記流体の流量を調節し
流路を遮断すると共に、ボール状の弁体と、該弁体を近
接させ密着させる弁座と、前記弁体と該弁座とを内部に
設けた磁力に影響されない材質で形成された弁本体と、
前記弁体を前記弁座に近接させ着座させる弁体操作手段
とを備え、前記弁体と前記弁座のうち、一方は電磁石を
有し、他方は該電磁石に吸着される材質で形成されたこ
とである。
【0009】弁体と弁座とが電磁石により互いに密着又
は密着を強化されることによって流路を遮断することに
より、流路の1次側の流体圧力が低く十分な押しつけ力
を弁体に与えることが出来ず、弁体と弁座とのシール面
の面圧を確保出来ない場合であっても電磁石によって互
いに密着又は密着を強化され、流路を遮断することが出
来る。
は密着を強化されることによって流路を遮断することに
より、流路の1次側の流体圧力が低く十分な押しつけ力
を弁体に与えることが出来ず、弁体と弁座とのシール面
の面圧を確保出来ない場合であっても電磁石によって互
いに密着又は密着を強化され、流路を遮断することが出
来る。
【0010】又、本発明の磁力利用ボール栓は、1次側
と2次側の流体の差圧が大きい流路に設けられ、前記流
体の流量を調節し流路を遮断すると共に、電磁石を有す
るボール状の弁体と、磁石を有し前記弁体を近接させ密
着させる弁座と、前記弁体と該弁座とを内部に設けた磁
力に影響されない材質で形成された弁本体と、剛性のあ
る弁棒を介して前記弁体を支持し、前記弁棒を操作する
ことによって前記弁体を前記弁座に近接又は前記弁体の
所定の個所を前記弁座に着座させる弁体操作手段とを備
え、前記弁体の電磁石に通電することによって、前記弁
体と前記弁座とを磁力により互いに反発させて前記流路
の遮断を解除することである。
と2次側の流体の差圧が大きい流路に設けられ、前記流
体の流量を調節し流路を遮断すると共に、電磁石を有す
るボール状の弁体と、磁石を有し前記弁体を近接させ密
着させる弁座と、前記弁体と該弁座とを内部に設けた磁
力に影響されない材質で形成された弁本体と、剛性のあ
る弁棒を介して前記弁体を支持し、前記弁棒を操作する
ことによって前記弁体を前記弁座に近接又は前記弁体の
所定の個所を前記弁座に着座させる弁体操作手段とを備
え、前記弁体の電磁石に通電することによって、前記弁
体と前記弁座とを磁力により互いに反発させて前記流路
の遮断を解除することである。
【0011】上記弁体と弁座とを磁力により互いに反発
させる磁力利用ボール栓の弁体操作手段は、剛性のある
弁棒で弁体を支持し、この弁棒を操作することによって
弁体を弁座に近接させることが出来る。更に弁体の所定
の個所を弁座に着座させることが出来るので、弁体の電
磁石に通電し、弁体と弁座とを磁気的に同極にすること
によって、弁体と弁座とを互いに反発させて流路の遮断
を解除することが出来る。流路の1次側と2次側の圧差
が大きく弁体を弁座から引き離す力が非常に大きい場合
でも、電気的な切り替え操作を行なうことによって弁体
と弁座を磁力によって互いに反発させて容易に引き離す
ことが出来る。
させる磁力利用ボール栓の弁体操作手段は、剛性のある
弁棒で弁体を支持し、この弁棒を操作することによって
弁体を弁座に近接させることが出来る。更に弁体の所定
の個所を弁座に着座させることが出来るので、弁体の電
磁石に通電し、弁体と弁座とを磁気的に同極にすること
によって、弁体と弁座とを互いに反発させて流路の遮断
を解除することが出来る。流路の1次側と2次側の圧差
が大きく弁体を弁座から引き離す力が非常に大きい場合
でも、電気的な切り替え操作を行なうことによって弁体
と弁座を磁力によって互いに反発させて容易に引き離す
ことが出来る。
【0012】
【0013】
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る磁力利用ボー
ル栓の実施の形態を図1〜3に基づいて説明する。尚、
図1〜3において、同じ構造、作用部分には同じ参照番
号を付けて示す。
ル栓の実施の形態を図1〜3に基づいて説明する。尚、
図1〜3において、同じ構造、作用部分には同じ参照番
号を付けて示す。
【0015】図1は、本発明に係る磁力利用ボール栓の
第1実施の形態を示す縦断面図である。第1実施の形態
の磁力利用ボール栓1は、電磁石7を内蔵した弁体2
と、電磁石7の磁力に吸着される材質を使用した弁座9
とを備え、更に、弁体操作手段18は、剛性があって、
且つ流体の流れ方向34に垂直な方向に移動可能な弁棒
21と、この弁棒21の一端22に形成された凹部にピ
ン26を介して他端25が回動可能に固定された連結棒
23とを備え、連結棒23の一端24はT型に形成さ
れ、ボール状弁体2に固着されている。従って、弁体操
作手段18は、弁体2を流路31を流れる流体の流れ方
向34に垂直な方向に移動させると共に、流体の流れ方
向34に弁体2を揺動可能に支持しているものである。
第1実施の形態を示す縦断面図である。第1実施の形態
の磁力利用ボール栓1は、電磁石7を内蔵した弁体2
と、電磁石7の磁力に吸着される材質を使用した弁座9
とを備え、更に、弁体操作手段18は、剛性があって、
且つ流体の流れ方向34に垂直な方向に移動可能な弁棒
21と、この弁棒21の一端22に形成された凹部にピ
ン26を介して他端25が回動可能に固定された連結棒
23とを備え、連結棒23の一端24はT型に形成さ
れ、ボール状弁体2に固着されている。従って、弁体操
作手段18は、弁体2を流路31を流れる流体の流れ方
向34に垂直な方向に移動させると共に、流体の流れ方
向34に弁体2を揺動可能に支持しているものである。
【0016】弁座9は、弁本体13に嵌合された二つの
スリーブ16a、16bのうち、2次側のスリーブ16
bの内方側に設けられ、電磁石7の磁力に吸着される材
質、即ち常磁性体、強磁性体等の磁性体で形成されてい
る。スリーブ16bを設けることにより、弁座9の材質
及び仕上げ精度等を必要に応じて決めることが出来、弁
本体13に市販のT型継ぎ手を使用することが出来て経
済的である。
スリーブ16a、16bのうち、2次側のスリーブ16
bの内方側に設けられ、電磁石7の磁力に吸着される材
質、即ち常磁性体、強磁性体等の磁性体で形成されてい
る。スリーブ16bを設けることにより、弁座9の材質
及び仕上げ精度等を必要に応じて決めることが出来、弁
本体13に市販のT型継ぎ手を使用することが出来て経
済的である。
【0017】弁棒21は、蓋体13aにシール材27を
介して挿入され、その一端22は、凹部が形成され、こ
の凹部に連結棒23の他端25が挿入され、ピン26に
よって図の面内で揺動可能に固定されている。又、弁座
9の方を電磁石とし、弁体2の方を弁座9に磁気的に吸
着される材質で形成しても良い。
介して挿入され、その一端22は、凹部が形成され、こ
の凹部に連結棒23の他端25が挿入され、ピン26に
よって図の面内で揺動可能に固定されている。又、弁座
9の方を電磁石とし、弁体2の方を弁座9に磁気的に吸
着される材質で形成しても良い。
【0018】上記の構造を有する第1実施の形態の磁力
利用ボール栓1は、弁棒21を流体の流れ方向34に対
して垂直方向に押し下げると、ボール状弁体2は、半開
状態を経由して流体の流れの中に置かれる。この時、ボ
ール状弁体2は連結棒23を介して弁棒21の一端22
に揺動可能に固定されているので、弁棒21を更に押し
下げることにより、弁体2は流体の流れ方向34に揺動
し、1次側32から2次側33に向かって揺動し弁座9
に着座する。
利用ボール栓1は、弁棒21を流体の流れ方向34に対
して垂直方向に押し下げると、ボール状弁体2は、半開
状態を経由して流体の流れの中に置かれる。この時、ボ
ール状弁体2は連結棒23を介して弁棒21の一端22
に揺動可能に固定されているので、弁棒21を更に押し
下げることにより、弁体2は流体の流れ方向34に揺動
し、1次側32から2次側33に向かって揺動し弁座9
に着座する。
【0019】この場合、1次側32からの背圧力が小さ
く、十分に流体の圧力によって弁体2を弁座9に押しつ
けられない場合であっても、電磁石7の電気的な切り替
え操作、即ち弁体の電磁石7と電池29とを配線30で
接続し、スイッチ28によって切り替え、弁体2と弁座
9とを互いに異極(NS又はSN)にすることにより、
容易に弁体2を弁座9に吸着させて密着させることが出
来、流路を確実に遮断する。
く、十分に流体の圧力によって弁体2を弁座9に押しつ
けられない場合であっても、電磁石7の電気的な切り替
え操作、即ち弁体の電磁石7と電池29とを配線30で
接続し、スイッチ28によって切り替え、弁体2と弁座
9とを互いに異極(NS又はSN)にすることにより、
容易に弁体2を弁座9に吸着させて密着させることが出
来、流路を確実に遮断する。
【0020】更に、第1実施の形態の磁力利用ボール栓
1は、袖管16aの内方側に磁気的に吸着される材質の
弁座を形成させて同様の作用を行なわせることも出来
る。
1は、袖管16aの内方側に磁気的に吸着される材質の
弁座を形成させて同様の作用を行なわせることも出来
る。
【0021】更に、弁体2は、その中心側が弁座9に吸
着する電磁石7で形成され、この外側にシール材5がラ
イニングされている。シール材5の材質は、樹脂、合成
ゴム又は金属等比較的軟らかく弾力性のある材質であ
る。
着する電磁石7で形成され、この外側にシール材5がラ
イニングされている。シール材5の材質は、樹脂、合成
ゴム又は金属等比較的軟らかく弾力性のある材質であ
る。
【0022】弁本体13は、T型形状の部分と蓋体13
aを含み、電磁石7の磁力に影響されない材質、例えば
ポリエチレン、FRP等の樹脂、セラミック或いはアル
ミニウム、真鍮等非磁性体、難磁性体で形成される。流
路31を形成するスリーブ16a、16bも、弁本体1
3と同じく電磁石7の磁力に影響されない材質で形成さ
れている。なお、図1において、2点鎖線で示した弁体
位置2bは、全閉と全開の中間位置である。
aを含み、電磁石7の磁力に影響されない材質、例えば
ポリエチレン、FRP等の樹脂、セラミック或いはアル
ミニウム、真鍮等非磁性体、難磁性体で形成される。流
路31を形成するスリーブ16a、16bも、弁本体1
3と同じく電磁石7の磁力に影響されない材質で形成さ
れている。なお、図1において、2点鎖線で示した弁体
位置2bは、全閉と全開の中間位置である。
【0023】弁体2と弁座9の接触するシール部分の材
質は互いに異質の材料を使用する。即ち、本実施の形態
のように、ボール状弁体2の表面が弾力性のある材質で
形成されるならば、弁座9のシート面は硬い材質のもの
で形成される。反対に、ボール状弁体2の表面を金属等
の硬い材質で形成したならば、これに接触する弁座9の
シート面の材質は弾力性のある軟らかい材質で形成す
る。
質は互いに異質の材料を使用する。即ち、本実施の形態
のように、ボール状弁体2の表面が弾力性のある材質で
形成されるならば、弁座9のシート面は硬い材質のもの
で形成される。反対に、ボール状弁体2の表面を金属等
の硬い材質で形成したならば、これに接触する弁座9の
シート面の材質は弾力性のある軟らかい材質で形成す
る。
【0024】第1実施の形態の磁力利用ボール栓は、万
が一何らかの原因で1次側32の圧力よりも2次側33
の圧力が高くなり弁体2が弁座9から離れた場合、弁体
2は、2次側の弁座9から1次側の弁座側に移動し密着
するので、逆流を防止し事故を未然に防ぐことが出来
る。
が一何らかの原因で1次側32の圧力よりも2次側33
の圧力が高くなり弁体2が弁座9から離れた場合、弁体
2は、2次側の弁座9から1次側の弁座側に移動し密着
するので、逆流を防止し事故を未然に防ぐことが出来
る。
【0025】更に、第1実施の形態の磁力利用ボール栓
1は、流路の遮断作用の他に流体流量の調節に用いるこ
とが出来る。即ち、弁棒21を、弁体2が流路31を遮
断しない中間位置、例えば先の中間位置2bで止めるこ
とにより、弁体2は弁座9に対して半開状態で保持され
る。この半開状態の程度により流量の大小が決まること
になり、流量調節が出来る。この場合、流体の流線が弁
体2の球面に沿って滑らかな形となるので、圧力損失の
少ない流量調節が出来る。
1は、流路の遮断作用の他に流体流量の調節に用いるこ
とが出来る。即ち、弁棒21を、弁体2が流路31を遮
断しない中間位置、例えば先の中間位置2bで止めるこ
とにより、弁体2は弁座9に対して半開状態で保持され
る。この半開状態の程度により流量の大小が決まること
になり、流量調節が出来る。この場合、流体の流線が弁
体2の球面に沿って滑らかな形となるので、圧力損失の
少ない流量調節が出来る。
【0026】又、第1実施の形態の磁力利用ボール栓1
は、開の状態では弁本体13内面の底部13bが流れて
いる流体に直接洗われるようになっており、ボール栓1
が閉の状態でも前記底部13bが1次側流体に開放され
た構造となっているため、本体内面の底部13bに流体
の「よどみ」が生じたり、沈殿や堆積したりするような
不具合が起らない。
は、開の状態では弁本体13内面の底部13bが流れて
いる流体に直接洗われるようになっており、ボール栓1
が閉の状態でも前記底部13bが1次側流体に開放され
た構造となっているため、本体内面の底部13bに流体
の「よどみ」が生じたり、沈殿や堆積したりするような
不具合が起らない。
【0027】図2は、第2実施の形態を示す縦断面図で
ある。第2実施の形態の磁力利用ボール栓1は、第1実
施の形態の磁力利用ボール栓と同様に、電磁石7を内蔵
した弁体2と、電磁石7の磁力に吸着される材質を使用
した弁座9とを備え、更に、弁体操作手段18として、
弁体2を蓋体13aにスプリング20で固定したもので
ある。弁体2の構造は、図1の第1実施の形態の弁体と
同様のもので、電磁石7の外側がシール材5で覆われて
いる。弁座9は、弁本体13に嵌合された2次側の袖管
14bの内方側に設けられている。そして、弁体の電磁
石7に配線30を介して電気を送る電池29と、切り替
えスイッチ28とを備えている。尚、弁座9の方を電磁
石とし、弁体2の方を弁座9に磁気的に吸着される材質
で形成しても良い。
ある。第2実施の形態の磁力利用ボール栓1は、第1実
施の形態の磁力利用ボール栓と同様に、電磁石7を内蔵
した弁体2と、電磁石7の磁力に吸着される材質を使用
した弁座9とを備え、更に、弁体操作手段18として、
弁体2を蓋体13aにスプリング20で固定したもので
ある。弁体2の構造は、図1の第1実施の形態の弁体と
同様のもので、電磁石7の外側がシール材5で覆われて
いる。弁座9は、弁本体13に嵌合された2次側の袖管
14bの内方側に設けられている。そして、弁体の電磁
石7に配線30を介して電気を送る電池29と、切り替
えスイッチ28とを備えている。尚、弁座9の方を電磁
石とし、弁体2の方を弁座9に磁気的に吸着される材質
で形成しても良い。
【0028】上記構造を有する第2実施の形態の磁力利
用ボール栓1は、スイッチ28を入れ弁体2の電磁石7
に通電し、弁体2と弁座9とを互いに異極(NS又はS
N)にすることにより、弁体2はスプリングの抵抗力に
抗して弁座9に吸着され、図2の2点鎖線の弁体位置2
aに移動して密着し、流路を確実に遮断する。図2にお
けるその他の部分の構造と作用は、第1実施の形態の磁
力利用ボール栓と同様であるので、その説明を省略す
る。
用ボール栓1は、スイッチ28を入れ弁体2の電磁石7
に通電し、弁体2と弁座9とを互いに異極(NS又はS
N)にすることにより、弁体2はスプリングの抵抗力に
抗して弁座9に吸着され、図2の2点鎖線の弁体位置2
aに移動して密着し、流路を確実に遮断する。図2にお
けるその他の部分の構造と作用は、第1実施の形態の磁
力利用ボール栓と同様であるので、その説明を省略す
る。
【0029】図3は、本発明に係る磁力利用ボール栓の
第3実施の形態を示し、(A)は縦断面図、(B)は
(A)の要部縦断面図である。第3実施の形態の磁力利
用ボール栓1は、1次側32と2次側33の流体の差圧
が大きい流路31に設けられ、流体の流量を調節し流路
31を遮断するものである。更に、電磁石7を有するボ
ール状の弁体2と、永久磁石10を有し弁体2を近接さ
せ密着させる弁座9と、弁体2と弁座9とを内部に設け
た磁力に影響されない材質で形成された弁本体13とを
備え、更に、図1に示した弁体操作手段と同様の弁体操
作手段18を備える。
第3実施の形態を示し、(A)は縦断面図、(B)は
(A)の要部縦断面図である。第3実施の形態の磁力利
用ボール栓1は、1次側32と2次側33の流体の差圧
が大きい流路31に設けられ、流体の流量を調節し流路
31を遮断するものである。更に、電磁石7を有するボ
ール状の弁体2と、永久磁石10を有し弁体2を近接さ
せ密着させる弁座9と、弁体2と弁座9とを内部に設け
た磁力に影響されない材質で形成された弁本体13とを
備え、更に、図1に示した弁体操作手段と同様の弁体操
作手段18を備える。
【0030】上記構造を有する第3実施の形態の磁力利
用ボール栓1は、流路31の遮断を解除する際に、流路
の1次側32の背圧が高く弁体2を弁座9から引き離す
力が非常に大きい場合、弁体2と弁座9とを磁気的に互
いに反発させて引き離す。弁体2を弁座9から離す力
は、例えば、緊急遮断した後で、遮断を解除する時に、
内径10cmの弁座に圧力10kgf/cm2がかかっ
た場合、785kgf以上の力を要するので、人力では
直接解除することが難しい。
用ボール栓1は、流路31の遮断を解除する際に、流路
の1次側32の背圧が高く弁体2を弁座9から引き離す
力が非常に大きい場合、弁体2と弁座9とを磁気的に互
いに反発させて引き離す。弁体2を弁座9から離す力
は、例えば、緊急遮断した後で、遮断を解除する時に、
内径10cmの弁座に圧力10kgf/cm2がかかっ
た場合、785kgf以上の力を要するので、人力では
直接解除することが難しい。
【0031】このような場合、弁座9に着座した弁体の
電磁石7の電気的な切り替え操作、即ち弁体の電磁石7
と電池29とを配線30で接続し、スイッチ28によっ
て通電することによって、図3(B)に示すように、弁
体2の少なくとも所定の個所3近傍と弁座9とを互いに
同極(NN又はSS)とし、弁体2と弁座9とを磁力に
より互いに反発させる。更に、剛性のある弁棒21を引
き上げて弁体2を弁座9から引き離し、流路31の遮断
を解除する。このように、流路31の1次側と2次側の
圧差が大きく弁体2を弁座9から引き離す力が非常に大
きい場合でも、電気的な切り替え操作を行なうことによ
って弁体2と弁座9を磁力によって互いに反発させて容
易に引き離すことが出来る。
電磁石7の電気的な切り替え操作、即ち弁体の電磁石7
と電池29とを配線30で接続し、スイッチ28によっ
て通電することによって、図3(B)に示すように、弁
体2の少なくとも所定の個所3近傍と弁座9とを互いに
同極(NN又はSS)とし、弁体2と弁座9とを磁力に
より互いに反発させる。更に、剛性のある弁棒21を引
き上げて弁体2を弁座9から引き離し、流路31の遮断
を解除する。このように、流路31の1次側と2次側の
圧差が大きく弁体2を弁座9から引き離す力が非常に大
きい場合でも、電気的な切り替え操作を行なうことによ
って弁体2と弁座9を磁力によって互いに反発させて容
易に引き離すことが出来る。
【0032】又、弁体操作手段18を剛性のある構造と
することによって、弁体2の所定の個所3が弁座9に当
接するので、少なくとも弁体2の所定の個所3は弁座9
に対して磁気的に反発するように形成させる。弁座9
は、リング状の形状をしており、弁体の所定の個所3が
N極の時は、弁座9の弁体2に当接する側をN極とし、
反対側をS極とする。勿論、弁体2の所定の個所3と反
対側は、図3(B)に示したようにS極となる。
することによって、弁体2の所定の個所3が弁座9に当
接するので、少なくとも弁体2の所定の個所3は弁座9
に対して磁気的に反発するように形成させる。弁座9
は、リング状の形状をしており、弁体の所定の個所3が
N極の時は、弁座9の弁体2に当接する側をN極とし、
反対側をS極とする。勿論、弁体2の所定の個所3と反
対側は、図3(B)に示したようにS極となる。
【0033】尚、図3におけるその他の部分の構造、作
用及び1次側32の圧力よりも2次側33の圧力が高く
なった場合の逆流防止、流体流量の調節、弁本体底部1
3bの流体の「よどみ」防止等についても、図1に示し
たものと同じであるのでその説明を省略する。
用及び1次側32の圧力よりも2次側33の圧力が高く
なった場合の逆流防止、流体流量の調節、弁本体底部1
3bの流体の「よどみ」防止等についても、図1に示し
たものと同じであるのでその説明を省略する。
【0034】
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】
【発明の効果】本発明の磁力利用ボール栓によれば、1
次側と2次側の流体差圧が小さい場合に流路を遮断する
際、弁体と弁座の十分な密着が得られ、作動が確実であ
る。
次側と2次側の流体差圧が小さい場合に流路を遮断する
際、弁体と弁座の十分な密着が得られ、作動が確実であ
る。
【0039】又、本発明の他の磁力利用ボール栓によれ
ば、1次側と2次側の流体差圧が大きい場合に流路の遮
断を解除する際、弁体を弁座から容易に引き離すことが
出来、作動が確実である。
ば、1次側と2次側の流体差圧が大きい場合に流路の遮
断を解除する際、弁体を弁座から容易に引き離すことが
出来、作動が確実である。
【0040】
【図1】本発明に係る磁力利用ボール栓の第1実施の形
態を示す縦断面図である。
態を示す縦断面図である。
【図2】第2実施の形態を示す縦断面図である。
【図3】第3実施の形態を示し、(A)は縦断面図、
(B)は(A)の要部縦断面図である。
(B)は(A)の要部縦断面図である。
1 磁力利用ボール栓 2 弁体 3 所定の個所 7 電磁石 9 弁座 10 永久磁石(磁石) 13 弁本体 18 弁体操作手段 21 弁棒 31 流路 32 1次側 33 2次側
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16K 1/14 F16K 31/06 F16K 31/08
Claims (2)
- 【請求項1】 1次側と2次側の流体の差圧が小さい流
路に設けられ、前記流体の流量を調節し流路を遮断する
と共に、ボール状の弁体と、該弁体を近接させ密着させ
る弁座と、前記弁体と該弁座とを内部に設けた磁力に影
響されない材質で形成された弁本体と、前記弁体を前記
弁座に近接させ着座させる弁体操作手段とを備え、前記
弁体と前記弁座のうち、一方は電磁石を有し、他方は該
電磁石に吸着される材質で形成されたことを特徴とする
磁力利用ボール栓。 - 【請求項2】 1次側と2次側の流体の差圧が大きい流
路に設けられ、前記流体の流量を調節し流路を遮断する
と共に、電磁石を有するボール状の弁体と、磁石を有し
前記弁体を近接させ密着させる弁座と、前記弁体と該弁
座とを内部に設けた磁力に影響されない材質で形成され
た弁本体と、剛性のある弁棒を介して前記弁体を支持
し、前記弁棒を操作することによって前記弁体を前記弁
座に近接又は前記弁体の所定の個所を前記弁座に着座さ
せる弁体操作手段とを備え、前記弁体の電磁石に通電す
ることによって、前記弁体と前記弁座とを磁力により互
いに反発させて前記流路の遮断を解除することを特徴と
する磁力利用ボール栓。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8225448A JP3008264B2 (ja) | 1996-08-27 | 1996-08-27 | 磁力利用ボール栓 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8225448A JP3008264B2 (ja) | 1996-08-27 | 1996-08-27 | 磁力利用ボール栓 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1068468A JPH1068468A (ja) | 1998-03-10 |
JP3008264B2 true JP3008264B2 (ja) | 2000-02-14 |
Family
ID=16829519
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8225448A Expired - Fee Related JP3008264B2 (ja) | 1996-08-27 | 1996-08-27 | 磁力利用ボール栓 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3008264B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101786427B1 (ko) * | 2017-06-21 | 2017-10-17 | 한양대학교 산학협력단 | 약물전달용 로봇 |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104373607B (zh) * | 2014-11-11 | 2017-05-31 | 鹤山联塑实业发展有限公司 | 一种限制型节能水龙头 |
JP2019096662A (ja) * | 2017-11-20 | 2019-06-20 | 株式会社ディスコ | 液体供給ユニット |
JP7171943B2 (ja) * | 2019-03-22 | 2022-11-15 | コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ | 持続電流スイッチの温度を制御するためのシステム |
KR102533117B1 (ko) * | 2021-08-26 | 2023-05-16 | 한국수자원공사 | 자석을 이용한 채수기 |
-
1996
- 1996-08-27 JP JP8225448A patent/JP3008264B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101786427B1 (ko) * | 2017-06-21 | 2017-10-17 | 한양대학교 산학협력단 | 약물전달용 로봇 |
WO2018236104A1 (ko) * | 2017-06-21 | 2018-12-27 | 한양대학교 산학협력단 | 약물전달용 로봇 |
CN110831654A (zh) * | 2017-06-21 | 2020-02-21 | 汉阳大学校产学协力团 | 药物传递用机器人 |
CN110831654B (zh) * | 2017-06-21 | 2022-04-15 | 汉阳大学校产学协力团 | 药物传递用机器人 |
US11439475B2 (en) | 2017-06-21 | 2022-09-13 | Iucf-Hyu (Industry-University Cooperation Foundation Hanyang University) | Drug delivery robot |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH1068468A (ja) | 1998-03-10 |
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