JP3007989U - 皮剥き器 - Google Patents

皮剥き器

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JP3007989U
JP3007989U JP1994011381U JP1138194U JP3007989U JP 3007989 U JP3007989 U JP 3007989U JP 1994011381 U JP1994011381 U JP 1994011381U JP 1138194 U JP1138194 U JP 1138194U JP 3007989 U JP3007989 U JP 3007989U
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輝幸 金城
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 通常の皮剥き器としても使用できると同時
に、林檎や梨等の丸いものでも、また、ナイフや包丁で
皮を剥くことに慣れた者でも、容易に使用できる皮剥き
器を提供せんとする。 【構成】 把手部1と、皮剥き用刃2と、この皮剥き用
の刃を回動可能に支持する支持部3と、この支持部を把
手部に対して回動可能に接続する回動接続部4とを備え
る。皮剥き用の刃と把手部とは、両者の長手方向が略平
行となる位置と、両者の長手方向が交わる位置との少な
くとも2か所の位置にて固定される。両者の長手方向が
交わる位置では、従来の皮剥き器と同様の方法で把手を
引くことによって、皮を剥くことができる。他方、両者
の長手方向が略平行となる位置では、ナイフや包丁の場
合と同じ方法で皮を剥くことができる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本願考案は、果物や野菜の皮を剥くための皮剥き器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、果物や野菜の皮を剥くための皮剥き器としては、図6に示すものが用い られていた。この皮剥き器は、把手部101と、把手部101の先端に左右に拡 がるように形成された支持部102と、支持部102の左右両端間に支持された 皮剥き用の刃103とを備える。この図6の例では、皮剥き用の刃103は、全 体が金属で形成され、中央に空間部104が形成されており、空間部104を臨 む先端側の部分に横方向に伸びる刃先が形成された刃部105となっている。他 方、空間部104を臨む先端側の部分には刃先が形成されず、ガイド部106と なっている。そして、刃部105とガイド部106とは、適当な角度(100〜 170度)を持って対向しており、両部105,106を果物や野菜の表面に押 し付けるようにして把手を引くことによって、皮を剥き、剥かれた皮は空間部1 04を通って出でくるようになっている。また、押し付けた際に、円滑に刃先1 05が当接するように、皮剥き用の刃103は支持部102に対して自由に回動 するようになっているものである。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
この皮剥き器は、把手を引くだけで容易に一定の厚みで皮を剥くことができる ため、特に、胡瓜や大根等の長い野菜の皮を剥くのには適している反面、林檎や 梨等の丸いものを剥くのには逆に不便であり、使い慣れたナイフや包丁の方が剥 き易いと言った声も聞かれる。 そこで本願発明は、通常の皮剥き器としても使用できると同時に、林檎や梨等 の丸いものであっても、又、ナイフや包丁で皮を剥くことに慣れた者でも、簡単 且つ能率的に皮剥き作業を行うことができる皮剥き器を提供せんとするものであ る。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本願の第1の考案は、果物や野菜の皮を剥くための皮剥き器において、把手部 1と、皮剥き用刃2と、この皮剥き用の刃を回動可能に支持する支持部3と、こ の支持部を把手部に対して回動可能に接続する回動接続部4とを備え、さらに、 皮剥き用の刃と把手部とを、両者の長手方向が略平行となる位置と、両者の長手 方向が交わる位置との少なくとも2か所の位置にて固定する固定手段51,52 とを有することを特徴とする皮剥き器を提供することにより上記の課題を解決す る。 本願の第2の考案は、上記の第1の考案に係る皮剥き器において、回動接続部 4は、支持部3を、把手部1に対して上下に摺動可能に且つ左右に回動可能に接 続するものであり、 皮剥き用刃2は、果物や野菜の皮を切る刃部21と、果物や野菜の表面に当接 するガイド部23とが、空間部22を挟んで並設されたものであり、 さらに皮剥き用刃2は、刃部21及びガイド部23の長手方向と平行な回動軸 により支持部3によって軸支され、 支持部3は、弾性体6によって常時上方に付勢されることにより、把手部1に 当接し、 固定手段51,52は、上記の支持部3と把手部1との当接状態において、皮 剥き用の刃と把手部とを、両者の長手方向が略平行となる位置と、両者の長手方 向が交わる位置との少なくとも2か所の位置にて固定するものであり、且つ、こ の固定が、上記の弾性体6の弾性力に抗して支持部3を下方に摺動させた状態に おいて、解除されるものであることを特徴とするものを提供する。 本願の第3の考案は、上記の第2の考案に係る皮剥き器において、回動接続部 4が、把手部1又は支持部3の何れか一方に設けられた挿通孔43と、何れか他 方に設けられると共に、この挿通孔43に対して上下に摺動可能に且つ左右に回 動可能に挿通された軸部42を有し、 固定手段51,52は、挿通孔43と軸部42との何れか一方に設けられた凹 部52と、何れか他方に設けられると共に、この凹部52に対して上下に摺動可 能に且つ回動不能に嵌合された突起51を有し、 支持部3と把手部1との当接状態において、皮剥き用の刃と把手部とを、両者 の長手方向が略平行となる位置と、両者の長手方向が交わる位置との少なくとも 2か所の位置にて、凹部52に突起51が嵌合するものであり、且つ、この嵌合 が、上記の弾性体6の弾性力に抗して支持部3を下方に摺動させた状態において 、凹部52と突起51とが相対的に上下方向に移動して解除されるものであるこ とを特徴とするものを提供する。 本願の第4の考案は、果物や野菜の皮を剥くための皮剥き器において、把手部 1と、把手部1の下方に配位された皮剥き用刃2と、この皮剥き用の刃を支持す る支持部3とを備え、 皮剥き用刃2は、果物や野菜の皮を切る刃部21と、果物や野菜の表面に当接 するガイド部23とが、空間部22を挟んで並設されたものであり、 さらに皮剥き用刃2は、刃部21及びガイド部23の長手方向と平行な回動軸 により支持部3によって軸支され、 支持部3は、その両端に、皮剥き用刃2に対する軸支部分を有すると共に、両 軸支部分間の略中央から上方に軸部41が立設され、 把手部1の上下方向に挿通孔43が形成され、挿通孔43の周囲に凹部52又 は突起が形成され、 上記の軸部41は、挿通孔43に上下方向から挿通されると共に、この軸部4 1は、その上部に径の大きな頭部42有し、且つ、この軸部41の周囲に、上記 挿通孔43の周囲の凹部52又は突起に対し上下に摺動可能に且つ回動不能に嵌 合する突起51又は凹部が形成され、 上記の軸部41と把手部1の間に、軸部41を上方に付勢することにより支持 部3を把手部1に当接させる、弾性体6が、装着され、 支持部3と把手部1との当接状態において、皮剥き用の刃と把手部とを、両者 の長手方向が略平行となる位置と、両者の長手方向が交わる位置との少なくとも 2か所の位置にて、上記の挿通孔43の周囲の凹部52又は突起に対し上記の軸 部41突起51又は凹部が嵌合するものであり、且つ、この嵌合が、上記の弾性 体6の弾性力に抗して支持部3を下方に摺動させた状態において、解除されるも のであることを特徴とする皮剥き器を提供する。
【0005】
【作用】
本願考案の皮剥き器にあっては、皮剥き用の刃2と把手部1とを、両者の長手 方向が略平行となる位置と、両者の長手方向が交わる位置との少なくとも2か所 の位置を選択し得る。両者の長手方向が交わる位置では、従来の皮剥き器と同様 の方法で把手を引くことによって、皮を剥くことができる。他方、両者の長手方 向が略平行となる位置では、ナイフや包丁の場合と同様に、一方の手で果物や野 菜を持ち、他方の手の親指を除く4本の指で把手部1を握って、果物や野菜の表 面に皮剥き用の刃2を押し付け、且つ、親指を伸ばした状態で果物や野菜の表面 に押し付けた状態で、親指を曲げるようにして親指に把手部1を近づけることに より、皮剥き用の刃2で皮を剥くことができる。従って、通常のナイフや包丁の 場合と同様、皮剥き用の刃2の動く範囲は、手の握りの範囲内に止まり、林檎や 梨等の丸いものであっても、又、ナイフや包丁で皮を剥くことに慣れた者でも、 容易に使用できる。
【0006】
【実施例】
以下、図面に基づき本願考案の一実施例を説明する。 図1は一実施例の皮剥き器の斜視図であり、図2は同皮剥き器の要部分解斜視 図であり、図3は同皮剥き器の把手部の要部拡大平面図であり、図4の(A)は 同皮剥き器の使用状態を示す要部拡大断面図であり、(B)は同皮剥き器の刃の 回動時の状態を示す要部拡大断面図である。
【0007】 この実施例の皮剥き器は、把手部1と、皮剥き用刃2と、この皮剥き用刃2を 支持する支持部3とを備える。この支持部3は、回動接続部4によって、把手部 1に対して回動可能に接続されている。そして、回動接続部4により支持部3を 回動することによって、皮剥き用刃2と把手部1との両者の長手方向が略平行と なる状態(以下、ナイフ剥き状態という)と、皮剥き用刃2と把手部1との両者 の長手方向が交わる状態(以下、引き剥き状態という)との両状態を選択し得る ようになっている。
【0008】 把手部1は、把手本体11と、この把手本体の先端側に延設された延設部12 とを合成樹脂成形で一体に形成したものである。延設部12は必ずしも設ける必 要がなく、把手本体11の先端に、支持部3を回動接続部4に設けるだけでもよ いが、この実施例では、ナイフ剥き状態において、把手部1と皮剥き用刃2との 上下の位置関係が作業性の良い位置関係となるように、延設部12を設け、この 延設部12の下方に支持部3を配位する。より詳しくは、延設部12の下面の位 置が、把手本体11の下面の位置より上になるようにしている。図1中、13は 、延設部12と把手本体11との間に設けられた段差を示すものである。
【0009】 把手部1は握り易い適当な形状とすれば足りるが、この実施例では包丁やナイ フの柄に近い棒状の形状としている。さらに、この実施例では、把手部1の基端 に、4種類の機能を持たせるようにしている。
【0010】 第1の機能は、ジャガイモ等の芽取り機能であり、略U字状の芽取り部14を 把手部1の横方向に突出させている。この略U字状の芽取り部14は、ジャガイ モ等の芽の周囲に略U字状の部分を押し付けて、芽をほじくり出すようにして取 るものである。
【0011】 第2の機能は、夏ミカンやハッサク等の芯取り機能であり、半円筒形の先端を 鋭利にした芯取り部15を、把手部1の後端から軸方向に突出形成している。尚 、半円筒形の先端を鋭利にすると共に、ギザギザの小さな凹凸を設けておいても よい。この芯取り部15は、夏ミカンやハッサク等の芯の周辺に芯取り部15の 先端を押し付けて、芯をほじくり出すようにして取るものである。
【0012】 第3の機能は、夏ミカンやハッサク等の皮剥き用の切り口形成機能であり、1 本の先の尖った突片からなる切り口形成部16を、把手部1の横方向に突出させ ている。切り口形成部16は、夏ミカンやハッサク等の皮に押し付けつつ引っ張 ることによって、その皮に1本の切り目を入れるようにしたものである。そして 、この切り目から指を入れて、容易に夏ミカンやハッサク等の皮を剥くことがで きるようにしたものである。
【0013】 第4の機能は、夏ミカンやハッサク等の房(1個のミカンの中に有る10数個 の袋)を開封する房切り機能であり、把手部1の軸方向に溝17を形成し、この 溝内に、同方向の伸びる金属製の房切り刃18を突出形成したものである。この 金属製の房切り刃18は、手を切る恐れがあるため、溝から外部に突出しないよ うに溝17内に収まるものとし、溝17内にミカン等の房を入れて引くことによ り、房を開封するものである。尚、第1乃至第3の機能の芽取り部14、芯取り 部15及び切り口形成部16は、夫々、切断作用を果たすため、ある程度鋭利に 形成しておくことが望ましいが、合成樹脂により把手部1と一体に形成しておく ことにより、手を切るには到らない程度の鋭利さにしておくことが望ましい。
【0014】 次に、皮剥き用刃2について図2を中心に説明する。この皮剥き用刃2は、刃 部21とガイド部23とが、空間部22を挟んで、適当な角度(100〜170 度)を持って対向しているものである。この実施例では、板状の刃部21を金属 で形成し、この刃部21の後方側に空間部22を介して対向する板状のガイド部 23を合成樹脂で形成している。刃部21とガイド部23とは、適当な角度(1 00〜170度)を持って対向しており、刃部21の空間部22を臨む内側辺に は、横方向に伸びる刃先21aが形成されている。そして両部21,23を果物 や野菜の表面に押し付けるようにして把手を引くことによって、皮を剥き、剥か れた皮は空間部22を通って出でくるようになっている。刃部21とガイド部2 3の左右の両端は、ヘ字状の連結部24,24によって連結されている。また、 左右の連結部24,24からは、外方向に軸部25,25が突出形成されている 。この軸部25は、刃部21とガイド部23との間の空間部22付近に位置して いる。
【0015】 次に、支持部3は、皮剥き用刃2を、左右両端の上方から揺動自在に支持する ものである。具体的には、刃部21及びガイド部23の上方にて、左右平行に延 びる上部31と、上部31の左右両側に設けられた揺動支持部32とを備え、こ の揺動支持部に軸孔33が形成されているものである。各軸孔33には、上記の 軸部25が回動可能に挿入される。尚、図4に示すように、揺動支持部32の内 側には、突起34を形成して、この突起と連結部24とを当接させることによっ て、皮剥き用刃2が回り過ぎないように調整しておくことが望ましい。
【0016】 支持部3の上部31の左右方向の中央には、回動接続部4が設けられている。 この回動接続部4は、軸部41と、頭部42とからなり、軸部41を、把手部1 の先端側(この実施例では延設部11の先端寄り)に上下方向に設けられた挿通 孔43に挿通することによって、支持部3を把手部1に対して回動可能に接続し ている。尚、図4では、支持部3の上部31と、軸部41と、頭部42とを、同 一のハッチングによって示しており、一体に形成されているように描かれている が、一体に形成すると、組立が不可能になるため、上部31と軸部41との間で 、或いは軸部41と頭部42との間で分離し、軸部41を挿通孔43に挿通した 後、螺合や、接着、ネジ止め等の適当な接続手段で一体化しておく。
【0017】 さらに、支持部3と把手部1とは、ナイフ剥き状態と、引き剥き状態との両位 置にて固定される。この固定手段は、軸部41に突起51を周方向に突出するよ うに設け、他方、把手部1の挿通孔43を臨む内周面に、突起に嵌合する凹部5 2を設けたものである。この実施例では、凹部52は、90度毎に4か所設け、 4種類の位置で固定するようにしているが、少なくとも上記の2つの状態となる ように2か所に設ければよい。また、突起51は、少なくとも1個設ければよい が、この実施例では、より強固な固定のために、4個設けている。尚、この実施 例とは逆に、突起を挿通孔43側に設け、軸部41に凹部を設けるようにしても よい。
【0018】 そして、把手部1と頭部42との間にバネ6や合成樹脂等の弾性体を介在させ 、このバネ6によって、支持部3を把手部1の下面に常時当接させると共に、突 起51が凹部52に嵌まるようにしておく(図4(A)参照)。位置を変更する には、頭部42をバネ6の弾性力に抗して下方に押圧する(図4(B)参照)。 これにより、突起51が下方に下がり、凹部52から下方へ抜け出す。この状態 で、頭部42又は支持部3を回すことによって、突起51が異なる凹部52の下 方に位置するようになる。そして、手を放すと、バネ6の弾性力により、頭部4 2並びに突起51が上昇して、突起51が異なる凹部52に嵌まり、ナイフ剥き 状態と、引き剥き状態との両位置を変更することができる。
【0019】 より具体的に説明すると、挿通孔43の周囲に、バネ受け部61を設け、この バネ受け部61と頭部42との間につる巻きバネ6を介在させる。軸部41は、 このつる巻きバネ6内に挿通されており、軸部41の上下長さは、把手部1の厚 みよりも長く設定されることにより、軸部41及び頭部42は上下に摺動可能と なっていると共に、バネ6の弾性力により、常時、上方に付勢され、支持部3の 上面は把手部1の下面に常時当接している。図中62は、バネ6を収容する収容 凹部を示し、バネ受け部61が収容凹部62の底部を構成している。そして、図 2から明らかなように、このバネ受け部61の中央に挿通孔43が形成され、そ の周囲に凹部52が形成されているものである。尚、図では、頭部42を収容凹 部62により大きくしているが、小さいものであっても実施可能である。尚、頭 部42には、適当な摘みを設けておくことにより、位置変更の際に回動し易いも のとなり有利である。
【0020】 上記の構成とすることにより、バネを押して回すだけで、容易に且つ大きな力 を必要とすることなく、支持部3を回動させることが出来る。しかも、回動に大 きな力を必要としないため、手が滑って、誤って刃で手を切ると言ったこともな く、安全性をも向上し得たものである。しかも、ナイフ剥き状態と引き剥き状態 との2種の状態の固定も確実なものとすることができる。
【0021】 尚、上記の実施例に代えて、バネを用いずに支持部3を回動させることも可能 である。具体的には、軸部42の長さを把手部1の厚みと略等しくする等して、 軸部42を回動可能且つ上下に摺動不能に、把手部1に挿通する。そして、突起 51と凹部52との少なくとも何れか一方を弾性変形可能なものとし、これらを 弾性変形させつつ支持部3を回動させることにより、突起51を異なる凹部52 に嵌め入れるようにする。この構造では、支持部を回動させる際に、軸部を押し 下げる必要がない点で有利ではあるが、回動時に力が必要であると共に、あまり に突起51を大きくすると凹部52から抜け出せないため、突起51の大きさに 限度があり、従って、固定の能力にも限界が生ずる。この点、図示の実施例では 、固定能力にこのような限度がない点で有利である。
【0022】 上記の実施例では、支持部3を360度回転可能とし、90度毎に固定できる ようにしたが、少なくとも、ナイフ剥き状態と引き剥き状態との2か所の固定が できるようにすれば足りる。また、ナイフ剥き状態と引き剥き状態との2か所に ついて固定するとしても、両状態の支持部3の回動角度を90度とする必要はな く、45度毎に固定する等、回動角度の変更は可能である。
【0023】 図5は、支持部3を180度回転可能とした実施例を示すものであり、支持部 3を180度回転可能とし、90度毎に固定できるようにすることによって、引 き剥き状態と、右きき用のナイフ剥き状態と、左きき用のナイフ剥き状態との3 状態を得ることができる。引き剥き状態は、図5(A)に示すように、刃部21 がガイド部23の前方に来る状態で、把手部1の長手方向と交わるものである。 右きき用のナイフ剥き状態は、図5(B)に示すように、刃部21がガイド部2 3の右方に来る状態で、把手部1の長手方向と略平行になるものであり、右手で 把手を持って、ナイフと同様の要領で皮を剥くことができる。左きき用のナイフ 剥き状態は、図5(C)に示すように、刃部21がガイド部23の左方に来る状 態で、把手部1の長手方向と略平行になるものであり、左手で把手を持って、ナ イフと同様の要領で皮を剥くことができる。
【0024】 この実施例においても、回動手段及び固定手段は、先の実施例と同様であるが 、180度に回動角度を規制するために、頭部42に係合片71を突設し、この 係合片71に当接するストッパ片72,73を把手部1に立設する。そして、両 ストッパ片72,73を、略180度の間隔で設けて、右きき用のナイフ剥き状 態では図5(B)に示すように、一方のストッパ片72に係合片71が当接し、 左きき用のナイフ剥き状態では図5(C)に示すように、他方のストッパ片73 に係合片71が当接するようにしている。
【0025】 尚、係合片及びストッパ片を設ける位置は、図のものに限らず、軸部や収容凹 部内や挿通孔内に設けてもよい。また、図3の例で、1つの凹部52を設けず、 3個の凹部52,52,52のみを90度毎に設け、他方、凹部に嵌まる突起5 1を1個だけ設けることによって、支持部は360度回動可能であるとしても、 固定の位置が、引き剥き状態と左右のナイフ剥き状態との3か所のみとなるよう にしてもよい。また、図示の実施例では、回動接続部の構造として、把手部1に 挿通孔43を、支持部3に軸部42を設けたが、逆に、共に、把手部1に軸部を 、支持部3に挿通孔を設けるようにしてもよい。
【0026】
【考案の効果】
以上、本願考案は、通常の皮剥き器としても使用できると同時に、林檎や梨等 の丸いものであっても、又、ナイフや包丁で皮を剥くことに慣れた者でも、簡単 且つ能率的に皮剥き作業を行うことができる皮剥き器を提供することができたも のである。 特に、本願の第2乃至第4の考案にあっては、支持部を回動させるに際して、 支持部を弾性体の弾性力に抗して下方に押し下げることにより、容易に且つ小さ な力で回動させることができ、また、回動終了後の固定についても、より確実な 固定が実現するものである。 さらに、第4の考案にあっては、頭部を押すことによって支持部を押し下げる ことができ、回動作業をより簡単に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例の皮剥き器の斜視図である。
【図2】同皮剥き器の要部分解斜視図である。
【図3】同皮剥き器の把手部の要部拡大平面図である。
【図4】(A)は同皮剥き器の使用状態を示す要部拡大
断面図であり、(B)は同皮剥き器の刃の回動時の状態
を示す要部拡大断面図である。
【図5】(A)は他の実施例の皮剥き器の一使用状態を
示す要部平面図であり、(B)は他の実施例の皮剥き器
の他の使用状態を示す要部平面図であり、(C)は他の
実施例の皮剥き器のさらに他の使用状態を示す要部平面
図である。
【図6】(A)は従来の皮剥き器の平面図であり、
(B)はその皮剥き用刃の拡大断面図である。
【符号の説明】
1 把手部 2 皮剥き用刃 3 支持部 4 回動接続部 51 突起 52 凹部

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 果物や野菜の皮を剥くための皮剥き器に
    おいて、把手部(1)と、皮剥き用刃(2) と、この皮剥き
    用の刃を回動可能に支持する支持部(3) と、この支持部
    を把手部に対して回動可能に接続する回動接続部(4) と
    を備え、さらに、皮剥き用の刃と把手部とを、両者の長
    手方向が略平行となる位置と、両者の長手方向が交わる
    位置との少なくとも2か所の位置にて固定する固定手段
    (51)(52)とを有することを特徴とする皮剥き器。
  2. 【請求項2】 回動接続部(4) は、支持部(3) を、把手
    部(1) に対して上下に摺動可能に且つ左右に回動可能に
    接続するものであり、 皮剥き用刃(2) は、果物や野菜の皮を切る刃部(21)と、
    果物や野菜の表面に当接するガイド部(23)とが、空間部
    (22)を挟んで並設されたものであり、 さらに皮剥き用刃(2) は、刃部(21)及びガイド部(23)の
    長手方向と平行な回動軸により支持部(3) によって軸支
    され、 支持部(3) は、弾性体(6) によって常時上方に付勢され
    ることにより、把手部(1) に当接し、 固定手段(51)(52)は、上記の支持部(3) と把手部(1) と
    の当接状態において、皮剥き用の刃と把手部とを、両者
    の長手方向が略平行となる位置と、両者の長手方向が交
    わる位置との少なくとも2か所の位置にて固定するもの
    であり、且つ、この固定が、上記の弾性体(6) の弾性力
    に抗して支持部(3) を下方に摺動させた状態において、
    解除されるものであることを特徴とする請求項1記載の
    皮剥き器。
  3. 【請求項3】 回動接続部(4) が、把手部(1) 又は支持
    部(3) の何れか一方に設けられた挿通孔(43)と、何れか
    他方に設けられると共に、この挿通孔(43)に対して上下
    に摺動可能に且つ左右に回動可能に挿通された軸部(42)
    を有し、 固定手段(51)(52)は、挿通孔(43)と軸部(42)との何れか
    一方に設けられた凹部(52)と、何れか他方に設けられる
    と共に、この凹部(52)に対して上下に摺動可能に且つ回
    動不能に嵌合された突起(51)を有し、 支持部(3) と把手部(1) との当接状態において、皮剥き
    用の刃と把手部とを、両者の長手方向が略平行となる位
    置と、両者の長手方向が交わる位置との少なくとも2か
    所の位置にて、凹部(52)に突起(51)が嵌合するものであ
    り、且つ、この嵌合が、上記の弾性体(6) の弾性力に抗
    して支持部(3) を下方に摺動させた状態において、凹部
    (52)と突起(51)とが相対的に上下方向に移動して解除さ
    れるものであることを特徴とする請求項2記載の皮剥き
    器。
  4. 【請求項4】 果物や野菜の皮を剥くための皮剥き器に
    おいて、把手部(1)と、把手部(1) の下方に配位された
    皮剥き用刃(2) と、この皮剥き用の刃を支持する支持部
    (3) とを備え、 皮剥き用刃(2) は、果物や野菜の皮を切る刃部(21)と、
    果物や野菜の表面に当接するガイド部(23)とが、空間部
    (22)を挟んで並設されたものであり、 さらに皮剥き用刃(2) は、刃部(21)及びガイド部(23)の
    長手方向と平行な回動軸により支持部(3) によって軸支
    され、 支持部(3) は、その両端に、皮剥き用刃(2) に対する軸
    支部分を有すると共に、両軸支部分間の略中央から上方
    に軸部(41)が立設され、 把手部(1) の上下方向に挿通孔(43)が形成され、挿通孔
    (43)の周囲に凹部(52)又は突起が形成され、 上記の軸部(41)は、挿通孔(43)に上下方向から挿通され
    ると共に、この軸部(41)は、その上部に径の大きな頭部
    (42)有し、且つ、この軸部(41)の周囲に、上記挿通孔(4
    3)の周囲の凹部(52)又は突起に対し上下に摺動可能に且
    つ回動不能に嵌合する突起(51)又は凹部が形成され、 上記の軸部(41)と把手部(1) の間に、軸部(41)を上方に
    付勢することにより支持部(3) を把手部(1) に当接させ
    る、弾性体(6) が、装着され、 支持部(3) と把手部(1) との当接状態において、皮剥き
    用の刃と把手部とを、両者の長手方向が略平行となる位
    置と、両者の長手方向が交わる位置との少なくとも2か
    所の位置にて、上記の挿通孔(43)の周囲の凹部(52)又は
    突起に対し上記の軸部(41)突起(51)又は凹部が嵌合する
    ものであり、且つ、この嵌合が、上記の弾性体(6) の弾
    性力に抗して支持部(3) を下方に摺動させた状態におい
    て、解除されるものであることを特徴とする皮剥き器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110584156A (zh) * 2019-09-27 2019-12-20 重庆市涪陵榨菜集团股份有限公司 榨菜剥皮装置
CN110584156B (zh) * 2019-09-27 2023-07-14 重庆市涪陵榨菜集团股份有限公司 榨菜剥皮装置

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