JP3007499U - 河川護岸の緑化覆土の構造 - Google Patents
河川護岸の緑化覆土の構造Info
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 既設河川護岸の土砂の流出を防ぎ、植生の浮
上・流出を防止し、以て緑豊かな自然河川を創出するす
るとともに、施工の容易な緑化覆土の構造を提供する。 【構成】 河川の護岸の斜面を形成する護岸ブロック上
に盛土して植生マットを敷設する河川護岸の緑化構造に
おいて、プラスチック製の網状体3が盛土2中に埋設さ
れ水平に伸びる第1の部分3aと、斜面を形成する第2
の部分3bと、前記第1の部分3aより上方水平に伸び
た盛土2中に埋設される第3の部分3cとから構成され
ると共に、前記第2の部分3cと内側の盛土2との間に
植生マット4が設けられ、該植生マット4の下部4aは
水平に折り曲げられ盛土で支持され、上部4bは水平に
折り曲げられて前記網状体の第3の部分3cの下方に位
置している河川護岸の緑化覆土の構造。
上・流出を防止し、以て緑豊かな自然河川を創出するす
るとともに、施工の容易な緑化覆土の構造を提供する。 【構成】 河川の護岸の斜面を形成する護岸ブロック上
に盛土して植生マットを敷設する河川護岸の緑化構造に
おいて、プラスチック製の網状体3が盛土2中に埋設さ
れ水平に伸びる第1の部分3aと、斜面を形成する第2
の部分3bと、前記第1の部分3aより上方水平に伸び
た盛土2中に埋設される第3の部分3cとから構成され
ると共に、前記第2の部分3cと内側の盛土2との間に
植生マット4が設けられ、該植生マット4の下部4aは
水平に折り曲げられ盛土で支持され、上部4bは水平に
折り曲げられて前記網状体の第3の部分3cの下方に位
置している河川護岸の緑化覆土の構造。
Description
【0001】
本考案は、河川護岸の緑化覆土の構造に関する。
【0002】
従来、既設の河川護岸の緑化覆土の構造に関して、鉄線製のフトン篭もしくは 鉄線製蛇篭を斜面部に敷設し、最上部分に吸出防止シートおよび植生覆土をする ことが知られている。しかし、既設の河川護岸の上に更に緑化のための覆土をす るようなケースはあまり見られなかった。
【0003】
近年、「近自然型川づくり」の推進等で、環境保全を重視した河川工事の需要 が高まりつつある。このような見地から、水辺、特に河川敷に四季折々の美しい 草花による色彩や緑化・植樹・柳埋枝など緑の空間を創出する覆土工法が考えら れ施工されてきた。
【0004】 しかしながら、従来行われてきた工法では、平水位(通常水位)において水際 が波浪で洗堀されたり、降雨・融雪等などによる異常出水でフトン篭の鉄線の交 叉部が錆破壊されたりする問題があり、更には、薄物植生材の浮上・流出が発生 し、また覆土した法面が、洗堀、侵食、崩落され、これらの結果、土砂流出が起 きて、コンクリートの護岸ブロック表面が剥出しになり、その度に修復を繰り返 し行う必要があった。
【0005】 また鉄線フトン篭、蛇篭は重く、ユニットが通常1〜2mの幅を有するため施 工性が悪かった。
【0006】 そこで、本考案は、波浪、降雨、流水などから既設河川護岸の土砂の流出を防 ぐとともに、植生の浮上・流出を防止し、更には景観や生態系を保護・保全し、 以て緑豊かな自然河川を創出するAGS(近自然型河川復元)効果を長期間保持 でき、かつ施工の容易な緑化覆土の構造を提供することを目的としている。
【0007】
上記目的を達成するために、本考案は、下記の構成要素からなる河川の護岸の 斜面を形成する護岸ブロック上に盛土して植生マットを敷設する河川護岸の緑化 覆土の構造に関する。
【0008】 (1) ポリエチレンもしくはポリプロピレンからなるプラスチック製で3〜 7cmの格子状の網状体が、盛土中に埋設され水平に伸びる第1の部分と、斜面 を形成する第2の部分と、前記第1の部分より上方水平に伸びた盛土中に埋設さ れる第3の部分とから構成される。 (2) 前記第2の部分と内側の盛土との間に3〜5cm厚を有する植生マッ トが設けられ、該植生マットの下部は水平に折り曲げられ盛土で支持され、上部 は水平に折り曲げられて前記網状体の第3の部分の下方に位置している。 (3) 該網状体の横方向は各ストランドをステンレス製のリングで連結され 、一方、必要に応じて、縦方向は上下端を既設護岸ブロックにアンカーボルト、 ぺーシーで固定されている。
【0009】
上記のように構成された緑化覆土構造においては、ユニットの裏側の盛土は、 水位の上昇や流水により従来の部材のように網目交叉部の錆破壊、植生の浮上や 流出は起こらず、網状体で保持されて動かない。特に植生マットが上下の折り曲 げ部により網状体と盛土との間に堅固に支持され、さらに植生マットが網状体に より盛土に密着することから、盛土から浮き上がることがないので植物の成育に 非常に良い効果をもたらす。
【0010】 網状体を構成する格子状のプラスチック網状長尺物は、黒色のポリエチレンも しくはポリプロピレンを素材とするものが化学的に安定しており耐候性にも優れ ている。
【0011】 格子の網目の大きさについては、2cm以下では植物の生育が小さく、7cm 以上では波等で中の植生マットがさらわれるので2〜7cmの大きさが好ましい 。
【0012】 植生マットの厚みに関しては、1cm以下では施工後ネットの下で丸まってし まい植生効果が低下し、5cm以上では植生に著しい効果を望めないので3〜5 cmが適当である。
【0013】
実施例について図面を参照しつつ説明する。
【0014】 図1は本考案に係る第1実施例である河川護岸の緑化覆土の構造の要部断面図 であり、図2は本考案で施工された後の河川護岸の模型図である。堤防の法面に は護岸堤防としての既設護岸ブロック1が敷設されている。本考案は、図1、図 2に示すように既設護岸を形成する護岸ブロック1上の土嚢袋等を用いた盛土2 上のプラスチック網状長尺物からなる網状体3と該網状体3内側の植生マット4 から成る。
【0015】 本考案に係る河川護岸の緑化覆土の構造を形成するに当たっては、まず、図1 に示されるように既設の護岸ブロック1下部とふとん籠5の間に、一定高さに盛 土2a(この場合、土嚢を積み上げてもよい。以下、すべて、「盛土」という。 )する。
【0016】 一定高さの盛土2aの上に上述のポリエチレンもしくはポリプロピレンからな るプラスチック製で3〜7cmの格子状の網状体3の一端部(この部分が網状体 3の第1の部分となる。)を敷設し、更に、上記植生マット4の一端部(この部 分が植生マット4の下部となる。)を敷設する。
【0017】 その上に、更に盛土2bを一定高さで、かつ堤防の法面形状に沿って積み上げ 、上面を平坦にする。上記法面に植生マット4及び網状体3の中央部3bを重ね 合わせて敷設し、更に、上面に植生マット4の上部及び網状体3の第3の部分3 cを重ね合わせて敷設する。
【0018】 次に、別の網状体3の一端部及び植生マット4の一端部を、上記網状体3の第 3の部分3cに重ね合わせて敷設し、そして、次の段の盛土をする。このような 作業を繰り返して、順次盛土2c、2d、2eを形成してゆく。工事後植生マッ ト4から種子が発芽し、やがて図2に示すような緑豊かな河川護岸となる。
【0019】 本考案に用いる網状体3は、図3に示すようにプラスチック長尺物からなり軽 量なポリエチレンもしくはポリプロピレンを素材としており、単条af格子状に なっており、その断面形状は結節点を厚くしているので90%以上の高強度を有 している。植生マットと盛土の敷設の際に、ふくらみを防止すると共に、長尺状 物を緊張することにより盛土の締め固め効果を与えるようにするのが好ましい。 また網目も3〜7cmと小さいため、水流により発生する多様な方向からの荷重 に対して抵抗性は優れる。
【0020】 該網状体3の横方向は各ストランドを図4に示すようにステンレス製のリング 6で必要な長さに連結されている。図5は2枚の網状体を連結のため変形させた 後のリングの状態を示している。すなわち、図8は2枚の網状体3X、3Yの端 部を重ね合せての単条aをリング6で結合している。
【0021】 本考案において用いる植生マット4は種子、肥料、人工土壌、保水剤を不織布 に内包させてマット状に形成したものである。
【0022】 図6は、本考案の第2の実施例を示しており、基本的には図1に示した実施例 と同じであり、同一符号を付した部分は同一構成を有しているが、この例では網 状体3の上下端は既設護岸ブロック1にアンカーボルト7及び、ぺーシー8によ り固定されている。
【0023】 即ち、護岸の盛土に際し、まず基盤Bを造成してレベルを修正する。次に図7 に示すように網状体3の第1の部分3aの端をアンカーボルト7及びぺーシー8 で恒久護岸の護岸ブロック1に取りつける。次いで恒久護岸ブロック1上に盛土 を行い、その上に吸い出し効果のある緑化用の植生マット4を敷設し、盛土2と 植生マット4を包むように前述の網状体3で覆い包み込む。
【0024】 巻き込む際に、緊張することにより盛土および土嚢袋の締め固めを促進する。
【0025】 また実施例1と同じように図4に示すようなステンレス製のリング6により隣 接するユニットの網状体3、3を連結する。そして次の2段目の網状体3を敷設 する。以下、上述の手順で所定の覆土を行う。
【0026】
以上述べてきたように本考案により、恒久護岸ブロックと、網状体及び植生マ ットが一体となり、その地域にあった草木が群生するまでの間、植生面を長期に わたり安定させることができ、いままで不可能であった水衡部への植生や、河川 に自生している柳などによる埋枝工も可能となり早期に河畔林を形成することが できる。また、法面などに自然なアンジュレーションを出すこともでき、親水性 の面でも大きな効果が期待でき、AGS効果を十分期待できる。
【図1】本考案に係る第1実施例の縦断面の構造図であ
る。
る。
【図2】本考案に係る図1の実施例の完成模型の一部断
面図である。
面図である。
【図3】本考案に使用される網状体の部分斜視図であ
る。
る。
【図4】本考案に使用されるリングの側面図である。
【図5】本考案に使用される図4のリングの連結状態を
示す側面図である。
示す側面図である。
【図6】本考案に係る第2実施例の縦断面の構造図であ
る。
る。
【図7】図6におけるA部分の拡大図である。
【図8】2枚の網状体の端部を係合した所を示す平面
図。
図。
1・・・護岸ブロック 2・・・盛土 3・・・網状体 3a・・・網状体の第1の部分 3b・・・網状体の第2の部分 3c・・・網状体の第3の部分 4・・・植生マット 4a・・・植生マットの下部 4b・・・植生マットの上部 5・・・ふとん籠 6・・・リング 7・・・アンカーボルト 8・・・ぺーシー B・・・基盤
Claims (4)
- 【請求項1】 河川の護岸の斜面を形成する護岸ブロッ
ク上に盛土して植生マットを敷設する河川護岸の緑化構
造において、プラスチック製の網状体が盛土中に埋設さ
れ水平に伸びる第1の部分と、斜面を形成する第2の部
分と、前記第1の部分より上方水平に伸びた盛土中に埋
設される第3の部分とから構成されると共に、前記第2
の部分と内側の盛土との間に植生マットが設けられ、該
植生マットの下部は水平に折り曲げられ盛土で支持さ
れ、上部は水平に折り曲げられて前記網状体の第3の部
分の下方に位置していることを特徴とする河川護岸の緑
化覆土の構造。 - 【請求項2】 波浪、雨水等により丸まらない3〜5c
m厚の植生マットと、3〜7cmの格子状のプラスチッ
ク網状長尺物からなるポリエチレンもしくはポリプロピ
レン製の網状体を用いた請求項1の構造を有することを
特徴とする河川護岸の緑化覆土の構造。 - 【請求項3】 該網状体の横方向はステンレス製のリン
グで連結される請求項1の構造を有することを特徴とす
る河川護岸の緑化覆土の構造。 - 【請求項4】 網状体の抜け出し防止のため、網状体の
上下端を護岸ブロックにアンカーボルト、及びぺーシー
にて固定した請求項1の構造を有することを特徴とする
河川護岸の緑化覆土の構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1994009643U JP3007499U (ja) | 1994-08-05 | 1994-08-05 | 河川護岸の緑化覆土の構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1994009643U JP3007499U (ja) | 1994-08-05 | 1994-08-05 | 河川護岸の緑化覆土の構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3007499U true JP3007499U (ja) | 1995-02-14 |
Family
ID=43143344
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1994009643U Expired - Lifetime JP3007499U (ja) | 1994-08-05 | 1994-08-05 | 河川護岸の緑化覆土の構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3007499U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3519725B1 (ja) | 2002-11-07 | 2004-04-19 | 三井化学産資株式会社 | 法面補強盛土工法 |
-
1994
- 1994-08-05 JP JP1994009643U patent/JP3007499U/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3519725B1 (ja) | 2002-11-07 | 2004-04-19 | 三井化学産資株式会社 | 法面補強盛土工法 |
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