JP3007461U

JP3007461U - 超微細気泡発生器

Info

Publication number: JP3007461U
Application number: JP1994011024U
Authority: JP
Inventors: 俊彦呉
Original assignee: 俊彦呉
Priority date: 1994-08-03
Filing date: 1994-08-03
Publication date: 1995-02-14
Anticipated expiration: 2000-08-03

Abstract

(57)【要約】【目的】汚物の吸着浮揚効果即ち浄水効果が高い超微
細気泡発生器の提供。【構成】中空本体と、高圧タンクに連接して該本体に
もう一端が連接する継手座と、一端が本体内にて該継手
座に対向するストッパを有し、継手座とストッパ間の距
離は可調整であり両者の対応する端縁に粉砕部を形成
し、内から外に、流縫、第１粉砕区、第２粉砕区を形成
し、該第１粉砕区は継手座とストッパ上で円弧形を形成
し、一つの楕円拡大形状を呈し、第２粉砕区は、該流縫
よりさらに細い間隙の流出区とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、一種の超微細気泡発生器に関し、特に、高圧ボンベから送られた水と空気の混合液にさらに粉砕を行い大量の超微細気泡を発生させ、暴気効果及び汚物を吸着して浮揚する効果が高く、即ち浄水効果が高く、高圧ボンベから放出される水に対する減圧効果も有する超微細気泡発生器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、汚水処理に使用される気泡吸着浮揚方式を利用した装置は、一つの処理タンクを設けて該タンク上に一つの廃水入口を設け、また送気装置で該タンク内の汚水に対して空気を送り、水と気体混合時に気泡を発生させる。この気泡が汚水中の汚物を吸着して浮揚させるものであり、水の浄化に供される。

【０００３】この装置による気泡の発生方式は図４に示される。まず、ポンプ（９１）で水（９１０）を抽入するが、該水（９１０）はすでに浄化処理済の水を吸い戻して循環使用することもできる。ポンプ（９１）は抽水すると同時にその上の進気弁（８１１）より同時に空気を抽入し、水と空気を高圧タンク（９２）に送る。高圧タンク（９２）の高圧作用を経て空気と水を十分に混合し、気泡を含有する水とする。この気泡を含有する水は高圧タンク（９２）から高速で排出される。このとき直接処理槽（９４）中の排水に衝突させてはならない。これは排水の攪拌は気泡による汚物の浮揚効果を損なうためである。そのため、減圧弁（９３）より気泡含有水を減圧して適当に減速し処理槽（９４）底部に流入する必要があった。

【０００４】この処理方式では、水中の混濁物浮揚効果の鍵は、発生する溶解空気の気泡顆粒の大きさにある。固体粒子の浮揚は多くの気泡が粒子表面に吸着して共同で粒子を浮揚させることによるが、混濁粒子が小さすぎるとその表面に吸着する気泡も非常に小さくなければならず、甚だしくは気泡が吸着せず浮揚能力不足であり、すなわち微細な混濁物は浮揚により取り除くことができない場合があった。よって、さらに微細な気泡を発生することで混濁物の浮揚率を高める必要があった。

【０００５】また、一つのばね式の減圧弁により気泡を放出するとき、放出する気泡の大きさは一定の制限を受けるほか、減圧弁中のばねも長期間の使用による弾性欠乏を来し、発生する気泡顆粒が粗くなり数量が少なくなり、浮揚効果が低下する場合があった。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

本考案はまず、主に汚水の浄化に使用して、汚物を吸着して浮揚する効果、即ち浄水効果が高い超微細気泡発生器を提供することを課題とする。

【０００７】本考案は次に、高圧ボンベから放出される水に対する減圧効果も有し、故に弾性欠乏現象を発生しない、超微細気泡発生器を提供することを課題とする。

【０００８】本考案は第３に、水中の総酸素量を増加し、暴気効果を増加した超微細気泡発生器を提供することを課題とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

本考案の超微細気泡発生器は、一つの継手座で、その一端は進水口に、もう一端を延伸して適当な内部空間を有する桶状本体内を形成するものと、一つのストッパで、該桶状本体上の該継手座の進水口の一端にて、進水口から流入する水の衝撃を受け、該継手座との結合部分に構成する周壁上と共に、内から外に一つの環状の間隙を形成するものと、を有する。

【００１０】該間隙は、内から外に、一つの流縫、一つの第１粉砕区、一つの第２粉砕区を形成し、その内第１粉砕区は一つの該流縫より明らかに広い空間区であり、該第２粉砕区は該流縫より細い流出区である。

【００１１】該継手座により水と空気の混合液を衝入し、この間隙区に押し込んで大量の超微細気泡を含有する乳化雲液を噴出し、水と気体を十分に混合乳化する。

【００１２】本考案はさらに、一つのハウジング本体を有し、これは中空のタンク状を呈し、その上に出口を有し、その一端は継手座の固定に供され、継手座の桶状本体をハウジング内部に固定し、進水口はハウジング本体外部に露出し、ハウジング本体のもう一端にはねじを切って内部へと貫通する調整スクリューを有し、ストッパは独立してこの調整スクリューの内部へ進入するスクリュー端に固着され、該調整スクリューの回転調整によりストッパと継手座との間の距離を調整できるものとする。

【００１３】本考案の上記流縫の幅と第２粉砕区の細縫の幅はそれぞれ約１ｍｍと０．３ｍｍ程度とするのがよい。

【００１４】

【作用】

本体上の継手座より高圧タンクの圧力を受け混合液が噴入される、並びに流縫を経て押し出して第１粉砕区へと至らせる。並びに該第１粉砕区内は衝撃により円弧形周壁により気泡に第１次の大量粉砕作用を生じさせる。さらに混合液は第２粉砕区へと突き当たり、並びにこの細縫区より押し出されることで、大量の超微細気泡を含有する混合液とされる。

【００１５】

【実施例】

本考案の超微細気泡発生器は図１及び図２に示すように、一つの本体（１０）、一つの継手座（２０）、一つのストッパ（３０）から構成する。

【００１６】そのうち、該本体（１０）は中空のタンクであり、その相対する両側縁には突出する出口（１１）を設ける。また、もう一つの端面中央には雌ねじを切ったねじ部（１２）を設け、もう一端は開口端とし、雌ねじ（１３）を切る。

【００１７】該継手座（２０）は、中空の中空の円形を呈し、その外部を上記雌ねじ（１３）にねじ込み、上記本体（１０）に取り付けられる。その一端は縮小して突出し一つの連接管（２１）を設ける。該連接管（２１）は上記高圧タンク（９２）に連接し、流出する含有気泡混合液の導入に供し、反対の一端を本体（１０）内に延伸し広い開口端を形成する。並びにこの開口端縁上に粉砕部（２３）を形成する。図２に示すように、該粉砕部（２３）は端縁上に一つの環状の円弧形溝（３２１）を設けて該円弧形溝（３２１）で端縁面を内部に近い内端縁（２３２）と外部に近く該内端縁（２３２）より高く設けた外端縁（２３３）とに分けた部分である。

【００１８】該ストッパ（３０）は、一つの止め板（３１）を有するものとし、該止め板（３１）の大きさは上記継手座（２０）の本体（１０）内部開口端縁と合わせ、それと対向するように配置する。該止め板（３１）の一端面には該継手座（２０）の粉砕部（２３）に対応する粉砕部（３２）を設ける。図２に示すように、その端縁面は内部に近い内端縁（３２２）を外部に近い外端縁（３２３）より低く設ける。該ストッパ（３０）の止め板（３１）と継手座（２０）を対応するように配置すると、両者の対応する端縁上の粉砕部（３２）、（２３）は内から外に一つの流縫ｐ、第１粉砕区ｑ、第２粉砕区ｒを形成する。そのうち流縫ｐは止め板（３１）と継手座（２０）の内端縁（３２２）、（２３２）より形成される。第１粉砕区ｑは二つの環状を呈する円弧形溝（３２１）、（２３１）より形成され楕円を拡大した形状を呈する。第２粉砕区ｑは二つの外端縁（３２３）、（２３３）より形成され、外端縁（３２３）流縫ｐより小さい細縫流出区を呈する。そのうち、ｐ：ｒは１ｍｍ：０．３ｍｍとする。

【００１９】該ストッパ（３０）には雄ねじを切った調整スクリュー（３３）を設ける。その一端は止め板（３１）の、粉砕部（３２）を設けた側の反対端面上に連接する。該調整スクリュー（３３）のもう一端は、本体（１０）の上記ねじ部（１２）の外から突出させる。該調整スクリュー（３３）の次転を調整することで、止め板（３１）と継手座（２０）の間の距離を調整できる。これにより止め板（３１）と継手座（２０）上の粉砕部（３２）、（２３）の間の距離を調整できる。

【００２０】該ストッパ（３０）には、さらに一つの十字形分流ブロック（３４）を設ける。図３に示すように、これは該ストッパ（３０）の継手座（２０）に近い端面上に設け、水流が進入するときまず導流と分流作業を行う。

【００２１】本考案の超微細気泡発生器（１）は、その本体（１０）上の継手座（２０）より高圧タンクからの衝力により混合液を本体（１０）内に入れると、十字形分流ブロック（３４）により分流し、さらに混合液は流縫ｐを経て第１粉砕区ｑ内へと突入する。該第１粉砕区ｑ内で円弧形溝（３２１）、（２３１）の壁面に突き当たるため、進入した混合水中の気泡に対して第１次の粉砕作用が生じる。これにより、気泡は大量の超微細気泡となり、さらに第２粉砕区ｒへと突入し、この細縫区を通り、押し出され、噴出することでさらに大量のさらに超微細の気泡を含有する液体とされ、このように第２次の粉砕作用が生じる。こうして、水と気体は十分に混合されて乳化し、さらに出口（１１）から流出し、導管により処理池或いは処理槽内へと案内される。そして汚物を肉眼でも見えない程の大量の超微細気泡で速やかに吸着し、保持して迅速に浮揚させ、完全浄化の目的を達成することができる。

【００２２】このほか、上記調整スクリュー（３３）の調整により、止め板（３１）と継手座（２０）との距離を調整することで、止め板（３１）と継手座（２０）上の粉砕部（３２）、（２３）の間の距離を調整でき、これにより流縫ｐ、第１粉砕区ｑ、第２粉砕区ｒの大きさを調整でき、よって気泡と水の混合乳化程度を調整する。

【００２３】そのほか本考案は、以下の効果を有する。Ａ．同時に減圧弁の機能を有する：本考案は高圧タンクから釈放される気泡を含有する水を受け取るが、この水は高圧を有し、本考案に進入後、僅かに環状の間隙が水の出口となるため、高圧でこの水が押し出され、気泡を粉砕するほか、同時に水圧を低くし、水流をゆっくりと流出させる。よって処理槽を攪乱して浮揚効果に影響を与えることがない。また本考案のこの減圧構造は先に述べた従来の技術例のように弾性疲労のおそれがない。Ｂ．確実に超微細気泡を発生できる：高圧の水は極めて大きな内的エネルギーを有し、流縫ｐ、第１粉砕区ｑ、第２粉砕区ｒの３区を経て極めて小さい流縫ｐのところで第１次の噴射効果を発生し、噴射効果はすなわち初歩の気泡の裂解効果である。流縫ｐを経て水は第１粉砕区ｑのより広い空間に進入し、その噴射効果を完成するほか、第１粉砕区ｑの周囲の壁にぶつかり、このとき気泡の裂解効果はさらに累加する。その後、水は流縫ｐより細い第２粉砕区ｒに進入し、第２次噴射効果を形成する。すなわち第３次の気泡裂解であり、最終的に超微細気泡を発生する。本考案より発生する超微細気泡は、極めて小さく、肉眼では確認できない。またいかなる計器でも測量できない。ゆえにこの効果を実証するため、本考案人は、平均粒径が２〜３μｍ（２〜３×１０^６）の緑藻溶液で、緑藻採取の実験を行った。いかなる化学的な混疑もない原始緑藻に本考案による浮選を行った結果、発生する超微細気泡粒径は約０．１μｍ程度であることがわかり、最小の緑藻細胞を取り出すことができ、これから廃水中の固体混濁物に対してもさらによい浮選効果を有することがわかる。Ｃ．養殖池の浄水に使用できる：本考案は大量の超微細気泡を発生できることより、電動機循環抽水時の酸素溶解量を高めることができる。このため、養殖池の浄水効果を高めるのに利用できる。このように、廃水処理の機能の外に、養殖池の浄水に供することもできる。

【００２４】

【考案の効果】

以上述べてきたように、本考案の超微細気泡発生器は、高圧ボンベから送られた水と空気の混合液にさらに粉砕を行い大量の超微細気泡を発生させ、水中に乳化雲状を呈させる効果があり、よって汚物に肉眼で確認できないほどの超微細な気泡が吸着し、保持して速やかに浮揚し、さらによい暴気及び汚物の吸着浮揚効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の超微細気泡発生器の組立後の断面図で
ある。

【図２】上記図１の粉砕部（２３）と、（３２）の部分
拡大図である。

【図３】上記図１の３−３切断線による断面図である。

【図４】従来の浄水システムを示すフローチャートであ
る。

【符号の説明】

（１０）本体（１１）出口（１２）ねじ部
（１３）雌ねじ（２０）継手座（２１）連接管（２３）粉砕部（３０）ストッパ（３１）止め板（３２）粉砕
部（３３）調整スクリュー（３４）十字形分流ブロッ
ク（２３２）内端縁（２３３）外端縁（３２１）
円弧形溝（３２２）内端縁（３２３）外端縁ｐ流縫
ｑ第１粉砕区ｒ第２粉砕区（９１）ポンプ（９１０）水
（８１１）進気弁（９２）高圧タンク（９３）減圧弁（９４）処
理槽

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】一つの継手座で、その一端は進水口に、
もう一端を延伸して適当な内部空間を有する桶状本体内
を形成するものと、一つのストッパで、該桶状本体上の該継手座の進水口の
一端にて、進水口から流入する水の衝撃を受け、該継手
座との結合部分に構成する周壁上と共に、内から外に一
つの環状の間隙を形成するものと、を有し、該間隙は、内から外に、一つの流縫、一つの第
１粉砕区、一つの第２粉砕区を形成し、その内第１粉砕
区は一つの該流縫より明らかに広い空間区であり、該第
２粉砕区は該流縫より細い流出区であり、該継手座により水と空気の混合液を衝入し、この間隙区
に押し込んで大量の超微細気泡を含有する乳化雲液を噴
出し、水と気体を十分に混合乳化することを特徴とす
る、超微細気泡発生器。
【請求項２】一つのハウジング本体を有し、これは中
空のタンク状を呈し、その上に出口を有し、その一端は
継手座の固定に供され、継手座の桶状本体をハウジング
内部に固定し、進水口はハウジング本体外部に露出し、
ハウジング本体のもう一端にはねじを切って内部へと貫
通する調整スクリューを有し、ストッパは独立してこの
調整スクリューの内部へ進入するスクリュー端に固着さ
れ、該調整スクリューの回転調整によりストッパと継手
座との間の距離を調整できる、請求項１に記載の超微細
気泡発生器。
【請求項３】流縫の幅と第２粉砕区の細縫の幅はそれ
ぞれ約１ｍｍと０．３ｍｍ程度とする、請求項１に記載
の超微細気泡発生器。