JP3007273U - 円形織機における横糸シャットル及びひ道 - Google Patents

円形織機における横糸シャットル及びひ道

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JP3007273U JP1994001311U JP131194U JP3007273U JP 3007273 U JP3007273 U JP 3007273U JP 1994001311 U JP1994001311 U JP 1994001311U JP 131194 U JP131194 U JP 131194U JP 3007273 U JP3007273 U JP 3007273U
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ヤオ チャン リン
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は、円形織機に関し、使用可能な縦
糸、横糸のデニール数範囲を拡げて、より広範囲に種々
の基準重量の布地を生産できるようにすることを目的と
する。 【構成】 機体の回転可能な調時盤7上面に、横糸シャ
ットル20をひ道10沿いに押動回転する所定数の押ロ
ッド8と、該横糸シャットル20をひ道10から外れさ
せないように当接制止する振止棒9を設ける外に、該ひ
道10に備えたリング状の上、下軌道11,12間の内
外周縁沿いにそれぞれ内柵14および外柵13を立設し
て、該内、側柵13,14間に形成された滑走軌道15
内に、横糸シャットル20背面に一体成型された外甲2
4を滑動可能に嵌入させて、横糸シャットル20の回動
をより強制的にひ道10から外れさせないように規制す
る。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は円形織機に関し、特に円形織機における横糸シャットル及びひ道に関 する。
【0002】
【従来の技術】
因に、力織機はほぼ平織機および円形織機の二種に大別され、そのうち、円形 織機は、主として工業用の袋物例えば小麦粉、米、砂糖・・・などの袋布地を織 成するのに使用される場合が多い。その円形織機1の布織方式は、図7,8に示 すように、縦糸Sと横糸Nを交錯状に織成するものであり、織成時は横糸Nを円 軌道沿いに移動させて縦糸Sの間をくぐらせながら円筒状の袋布地2を織り上げ 、しかる後、巻取装置4によりドラム状に巻き取るのであるが、使用上、もしも 袋布地に防水コーティングや布地の目張りコーティングが必要の場合は、一旦フ レーム1の上部において、カッタ3により長手方向に一箇所を切裂いて平面状に 展開してから巻取装置に巻取らせ、後ほどのコーティング処理に適した状態にす るのである。
【0003】 そして、図9,10に示すように、縦糸Sと横糸Nを織合わせるにもっとも直 接的に関連するのは、横糸シャットル5により横糸Nをガイド縦糸Sと縦糸Sと の間をくぐらせることであり、通常の円形織機1は、4個または6個或いは8個 の横糸シャットル5をそなえて、それぞれ横糸シャットル5をその数に応じた適 当な等間隔置きにひ道6の上、下軌道6a,6b内に取付け、かつ該ひ道6を調 時盤7周回りに設けて、調時盤7底部に駆動機構(図示せず)を連結して該調時 盤7を回転駆動すると共に、調時盤7における各横糸シャットル5のフレーム5 b両端側と対応する箇所にそれぞれ押ロッド8および振止棒9を設けて、該押ロ ッド8により横糸シャットル5をひ道6沿いに推進回転させ、振止棒9により横 糸シャットル5が過度に押されて他の横糸シャットル5と衝突するのを防ぐよう に当接して規制する。また、横糸シャットル5は、シールド5a、フレーム5b および案内ロッド5cの三つの主な部材をそなえて、そのうち、該シールド5a は、外周面がほぼひ道6の円周形状とマッチする円弧状に形成されて、その上、 下端縁にそれぞれ複数のローラ5dを枢設して上記ひ道6の曲率度と対応して転 がるように上記上、下軌道6a,6bの対応面に当接し、ひ道6は、その上、下 軌道6a,6b間に所定数の鋼製の棒材6cにより等間隔の格子状柵6cを立設 されて、ひ道6を所定半径のエンドレスリング状の障壁で形成し、同時に横糸シ ャットル5が該ひ道6内でスムースに滑り移動できるように、シールド5aの上 記柵6cと対向する面に上、下二つの凸条からなるスリッパー5eを設けて、ス リッパー5eをテフロンに繊維材料を添加した材質で製作した耐摩耗体によって 形成し、一般にその使用寿命はほぼ1年間に及ぶ。さらに、フレーム5bは、ス リッパー5eを装着したシールド5aの反対側の面に両端部を支架された状態に 取付けられて、上記押ロッド8および振止棒9の振れを防止するべく当接を受け 、そして、案内ロッド5cがシールド5a内のほぼ中央部に支架されている横糸 Nのボビンを移動可能に抑えて、横糸Nと縦糸Sを緊密に織成するようにする。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
以上、現在の円形織機における横糸シャットル5とひ道6との相対位置および 構造上の特徴について述べたが、円形織機は確かに袋布地を織る目的を達成でき るとは言え、使用上、なおも色々な理想に至らない問題があって、加工操作の不 便や生産作業に種々の制限をもたらしており、その欠点を次に述べる。
【0005】 図10,11に示す如く、横糸シャットル5は円軌道運動による遠心力からス リッパー5eを柵6cに押し当て、ローラ5dを介してひ道6の上、下軌道6a ,6bの対向面に当接しているが、そのフレーム5b片側の振止棒9は、単に横 糸シャットル5を軽く添えて軌道運動中に他の横糸シャットルと衝突しないよう に防止するのみで、横糸シャットル5をひ道6内に押し当てて保持しているので はなく、したがって、横糸シャットル5は極めて容易に外力の作用または失速か らひ道6より離脱して、縦糸Sや横糸Nが断線して生産が中断され、成品の品質 に影響をもたらすことがよくある。一般に下記のような状態に出会うと該横糸シ ャットル5はひ道6から離脱し易い。
【0006】 第1の状況は、円形織機1によって作られた布地が比較的高い目付(単位はg /m2 )を要するとき、その目付が大きければ大きいほど布地の強度が強いこと を示し、相対的に使用する縦糸S、横糸Nもデニール数の大きいものが要求され 、織り上げた袋布地の繊維組織の密度(本数/cm2 )も大きくなる。すなわち、 相対的に縦糸Sと横糸Nが大きい引張強度をそなえてこそ、比較的目付の大きい 袋布地を織ることができるのであり、図12に示す如く、一般に運転中における 横糸シャットル5は、押ロッド8の推力Fによって円軌道運動する時に生じる遠 心力Aと、横糸Nの引張り力Bおよび案内ロッド5cの横糸Nを抑えることによ って生じる上記推力Fと逆向きの引張り力Cとの作用を受け、もしも製品に要求 される目付けが大きいときは、往々にして横糸Nの引張り力および案内ロッド5 cによって生じる引張り力の総和が遠心力Fよりも大きくなり、ほぼ横糸シャッ トル5の前端5fを引張ると同様な作用になって、該ひ道6をひ道6から離脱さ せて調時盤7に侵入させ、第1図に示すように、横糸シャットル5がひ道6から 離脱すると勢い何条かの縦糸Sが断線して布織作業を中断し、新たに縦糸Sを通 し直してから再び起動運転するのであり、甚だしい場合には、横糸シャットル5 が円形織機1のその他部材とぶつかって破損する。それ故、普通この種の円形織 機1に使われる縦糸、横糸S,Nのデニール数は1600以下に規制され、そう でないと上記のような好ましくない状況が発生し易い。
【0007】 第2の状況は、円形織機1で作られる袋布地の目付が比較的小さい時は、相対 的にその使用する縦糸Sおよび横糸Nのデニール数も小さいものでよく、上記第 1の状況のように、横糸シャットル5がひ道6から引張外れてしまうという事態 が発生する度合いが少なくなるが、縦糸Sや横糸Nのデニール数が小さいと、相 対的にその織糸の太さも細く強度が弱くなる。また、横糸シャットル5上下端縁 のローラ5dは上、下軌道6a,6bに密着当接して転動するので、図10に示 すように、該ローラ5cがひ道6沿いに転動する際、その上下側の各ローラ5c が各条の縦糸Sを轢くことになり、もしも横糸シャットル5の上下4つのローラ 5cの何れか1つがスムースに転動できず、或いは転動しない、または縦糸Sの 強度が比較的弱い場合、しばしば縦糸Sがローラ5cに轢かれて断線し、それを 適時に発見しないと、織りあげた袋布地の繊維密度に大きな欠陥が生じ、さらに 該縦糸Sが断線すると容易に横糸シャットル5に引っ掛かって、該横糸シャット ル5をひ道6から引張り出すことになる。一般に、縦糸Sと横糸Nのデニール数 が400以下になると、このような状況が発生し易い。
【0008】 上記から分かるように、この種、円形織機の使用可能な縦糸S、横糸Nのデニ ール数範囲は600〜1600であり、これよりデニール数が高いか又は低い場 合は上記何れかの状況が発生し易い。一方、1600デニール数よりも大きい目 付の布地を編む時は、一般に大型の平織機を使用するのであり、この大型平織機 の購入コストはかなり高く、ほぼ普通の円形織機の3〜5倍にも及び、相対的に 織り物成品のコストが高くなる。
【0009】 上記従来の円形織機における横糸シャットル及びひ道の問題点に鑑み、本考案 は、円形織機の使用可能な縦糸、横糸のデニール数範囲を拡げて、より広範囲に 種々の基準重量の布地を生産できるように改良した円形織機における横糸シャッ トル及びひ道を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本考案においては、所定数の横糸シャットルを滑動 可能かつ等間隔に内装したリング状ひ道内側に、上記各横糸シャットルを押動す る所定数の押ロッドおよび該各横糸シャットルが他の横糸シャットルと衝突しな いように当接規制する所定数の振止棒を装着した調時盤を回動可能に設けた円形 織機において、特徴とするのは、上記ひ道が、リング状を呈する上、下軌道およ び該上、下軌道間に複数の棒材を所定の間隔かつ同心円状に立設してなる外周寄 りの外柵と内周寄りの内柵を備えて、該内柵と外柵との間に上記横糸シャットル の滑走軌道を限定形成するようにし、外柵の各棒材内周向きの中段部位に凹溝状 凹陥部を設けて、内柵を上下対向する櫛形状にして互いの先端に適当な大きさの 間隙を形成するように中断させ、さらにひ道円周部の所定弧長内側半部を着脱自 在な出入段部に設けて、上記横糸シャットルがひ道と係合し易いようにし、上記 横糸シャットルの上記外柵と対向する側面にシールドを設けて、シールド外側面 に支え板によって支持される外甲を平行状に形成し、かつ外甲の内外側面にそれ ぞれスリッパーが上記外柵の凹陥部内或いは内柵外側面に滑動可能に接触して、 外甲を上記ひ道の滑走軌道に内装して横糸シャットルの運動を規制すると共に、 スリッパーの前進側を丸味付けて滑り易いように構成される。
【0011】 そして、上記外柵を適当数選出して所定間隔で円弧状に配列した後、その上、 下端を硬質プラスチックにより一体に成型して、上記上、下軌道の相対面外周縁 にねじ止めし、上記内柵を適当数選出して所定間隔で円弧状に配列した後、その 上、下軌道に固着する端縁を硬質プラスチックにより一体成型して、上記上、下 軌道相対面の内周縁近傍沿いにねじ止めして;上記内柵の間隙を各内柵のほぼ中 段部位に設けて、上記外甲を横向きT字形状に形成するか;または、該内柵の間 隙を、各内柵下端と上記下軌道との間に設けて、該外甲をL字形状に形成するか ;或いは、内柵の間隙を、各内柵上端と上記上軌道との間に設けて、外甲を逆さ L字形状に形成するか;若しくは、上記外柵の凹陥部内に仕切ブロックを設けて 、仕切ブロックによって形成された上、下両凹陥部のそれぞれ上下両側面により 、上記上甲のスリッパーをより安定に規制するようにしたり;さらに、上記内の それぞれ端部を直角かつ滑走軌道向きに適当な長さ湾曲させて、それぞれが上記 外甲のスリッパー側面と接触して、スリッパーをより安定に規制保持させるよう にすれば一層好ましくなる。
【0012】
【作用】
上記のように、本考案は、調時盤上面に固定された押ロッドにより横糸シャッ トルを押動し、振止棒により隣接の横糸シャットルと衝突しないように当接制止 していることに加えて、該横糸シャットルと連接した外甲を、ひ道の上、下軌道 間に立設した内、外柵の形成する滑走軌道内に滑動可能に格納規制しているので 、運転回動している時に、該横糸シャットルがひ道から脱線することなく、した がって、たとえ縦糸や横糸のデニール数が高く、強い引張り力を有しても、横糸 シャットルをひ道から引張り出して縦糸を断線させることがない。すなわち、本 考案のひ道および横糸シャットルを取付けた円形織機であれば、デニール数ほぼ 3000前後に及ぶ縦糸や横糸を使用しても問題がなく、相対的に円形織機を利 用して目付けの大きい布地を編み上げることができる。また、横糸シャットルの 外甲全体は内柵の間隙および外甲の支え板を介してひ道内に懸架され、その上、 下端面は上、下軌道のそれぞれ相対面とは所定間隔を保持して接触しないので、 横糸シャットルのシールドは運転回動中に上、下軌道とは直接接触せずに、横糸 シャットルを通過する縦糸フレーム上下端表面だけに接して通過する故、縦糸の デニール数が低くてもフレームによって圧断される心配がなく、デニール数低い 縦糸や横糸を使って織成することができ、一般にデニール数が300前後まで低 い縦糸や横糸を使用することができる。
【0013】
【実施例】
図1,12に示す如く、本考案の円形織機における横糸シャットル及びひ道の 主な構造は、従来の円形織機の構造と共通した部分がかなりあって、本実施例は 、その従来構造と共通した部分の説明を省くとし、構造上の特徴についてのみ述 べる;すなわち、 該ひ道10は、調時盤7の外周縁に設置され、主として、リング状を呈する上 、下軌道11,12、および上、下軌道11,12間に所定間隔に立設される複 数の鋼製棒材からなる外柵13と内柵14を備えて、そのうちの外柵13を適当 数の棒材を選出配列して形成した適当な円弧長のセットにし、かつ適当数の棒材 を所定間隔で円弧状に配列した後、その上、下端を硬質プラスチック130によ り一体成型して、所定数のねじ部材1301により上、下軌道11,12の相対 面外縁にねじ固定し、このように上、下軌道11,12間の外周縁沿いに複数の 外柵13セットで取り囲むよう設けると共に、各外柵13の調時盤7と対向する 側面のほぼ中段部位にそれぞれ凹溝状の凹陥部131を設け、並びに内柵14の 棒材を上、下軌道11,12内周縁と対応する所定間隔に円弧状に配列して、硬 質プラスチック140により適当な円弧長のセットに一体成型した後、さらにね じ部材1401により上、下軌道11,12の互いの相対面内縁の近傍沿いにね じ止めして、上記外柵13と内柵14との間に所定間隔のリング状滑走軌道15 を形成する。そして、第2図に示す如く、本実施例は内柵14中段部位に適当な 大きさの間隙141を形成するように中断させていると同時に、ひ道10円周上 における適当な長さの上軌道11内側部分と内柵14を分解可能な出入段部16 に成型して、連接板17および所定数のねじ部材18により完全な上軌道11を 形成するように固着する。
【0014】 横糸シャットル20は、上記分解可能な出入段部16を外してからひ道10内 に部分係合状態に取付けられ、横糸シャットル20はシールド21、フレーム2 2、および案内ロッド23等をそなえて、そのうち、シールド21は上記ひ道1 0の円周湾曲度とマッチする円弧板体を呈して、横糸シャットル20外側面に設 けられる。フレーム22と案内ロッド23はシールド21と相対する横糸シャッ トル20の湾曲内側に設けられ、かつシールド21外側面に適当な間隔を保つ平 行状の外甲24を固装して、外甲24を該シールド21外側面より直交向きに伸 出する支え板241と、支え板241によって直交状態に支持される縦板242 とで形成し、即ち縦板242は該支え板241とT字形状に直交すると共に、シ ールド21外側面との間に該支え板21の伸出長さに等しい間隔を形成する。そ して、外甲24の外面2421、内面2422にそれぞれスリッパー25をねじ 止めして、該スリッパー25をテフロンと繊維の複合材で形成して優れた耐摩耗 性および自己潤滑性を備えさせ、かつ外面2421、内面2422のそれぞれス リッパー25をひ道10の外柵13の凹陥部131内底面および内柵14の該凹 陥部131と対向する内側面に接触させて、横糸シャットル20を該ひ道10の 内、外柵14,13の間に形成された滑走軌道15内に規制すると同時に、該ス リッパー25がひ道10内でスムースに滑動できるように、スリッパー25の前 進側に丸味付けるよう角取りする。
【0015】 そして、組立てる時は、図1,2に示すように、4つの横糸シャットル20を 設けた現在の円形織機を例にとると、先ず、連接板17を取外して、上軌道11 および内柵14の分解可能な出入段部16を取外し、ひ道10の内、外柵14, 13の間に透し区間を形成して、横糸シャットル20の外甲24の縦板242部 分を該透し空間より装入し、かつ4つの横糸シャットル20にそれぞれ押ロッド 8および振止棒9を取付けて、しかる後、上軌道11および内柵14の分解可能 な出入段部16を元の位置にねじ止めし直せば、組立作業を完成する。また、使 用する時は、従来の横糸シャットル20と同様に押ロッド8により押動して、振 止棒9により当接制止して他の横糸シャットル20との衝突を防止する。
【0016】 さらに、図2に示す如く、横糸シャットル20はその外甲24およびスリッパ ー25を介してひ道10の内、外柵14,13間の滑走軌道15内に規制され、 並びに回動可能に設けられているので、その運転回動中に該ひ道10から離脱す るようなことがなく、したがって、たとえ縦糸Sや横糸Nのデニール数が高く、 強い引張り力を有しても、該横糸シャットル20を該ひ道10から引張り出して 縦糸Sが断線することがなく、すなわち、円形織機1に本考案のひ道10および 横糸シャットル20を取付ければ、デニール数がほぼ3000前後と大きい縦糸 S、横糸Nを使用しても問題なく、相対的に円形織機1を利用して目付の大きい 布地を織成することができる。
【0017】 また、横糸シャットル20全体は内柵14の間隙141を介してひ道10内に 懸架され、その上、下端面は上、下軌道11,12のそれぞれ相対面とは所定間 隔を保持して接触せず、したがって、横糸シャットル20のシールド21は運転 回動中に上、下軌道11,12とは直接接触しないため、横糸シャットル20を 通過する縦糸Sはフレーム22上下端表面に接して通過するだけで上、下軌道1 1,12とは接触しない(図2に示すように)。それ故、縦糸Sのデニール数が 低くても該フレーム22によって圧着断線される心配はなく、デニール数小さい 縦糸Sや横糸Nを使って織成することができる。一般にデニール数が300前後 までの小さい縦糸Sや横糸Nを使用しても断線しない。即ち、本考案を採用した 円形織機1の織成可能な縦糸S、横糸Nのデニール数範囲は、従来技術の600 〜1600デニール数から300〜3000デニール数までに拡げることができ 、同時に横糸シャットル20のひ道10から離脱することによって生じる縦糸S の断線が生じないので、使用上、優れた実用性を発揮する。
【0018】 続いて、図3に示すように、上記ひ道10の内柵14がほぼ中段部位に空隙1 41を設けているに対し、その間隙141を内柵14の下端と下軌道12との間 に設けて、横糸シャットル20の外甲24をL字形状に形成し、そして、ひ道1 0の内、外柵14,13間の滑走軌道15内に取付けるようにしてもよい。 或いは、図4に示す如く、その間隙141を該ひ道10の内柵14上端と上軌 道11との間に設けて、横糸シャットル20の外甲24を逆L字形状に形成して 、ひ道10の内、外柵14,13間の滑走軌道15に内装してもよい。
【0019】 さらに、図5に示す如く、ひ道10の外柵13における凹溝状凹陥部131の 中間部位に仕切ブロック13を突設して、その阻隔によって形成された上、下両 凹陥部131のそれぞれ上下両側面により、横糸シャットル20の外甲24にお けるスリッパー25をより安定に規制するようにしてもよい。 若しくは、図6に示すように、その中段部位に間隙141を形成した上、下内 柵14のそれぞれ端部を直角かつ滑走軌道15向きに適当な長さ湾曲させて、そ れぞれが横糸シャットル20の外甲24におけるスリッパー25側面と接触して 、より安定にスリッパー25を規制保持するようにしてもよい。
【0020】 上記図3,4,5,6で示したひ道10と横糸シャットル20の関連構造は、 本考案における他の実施態様であり、該複数の横糸シャットル20とひ道10と の組立操作は、ひ道10円周の所定箇所に設けられた分解可能な出入段部16を 介して行われるものであり、それら横糸シャットル20を取付完了した後、再び 出入段部16がひ道10にねじにより固定して所定の円周度を保持するようにす ればよい。
【0021】
【考案の効果】
上記のように構成された、本考案は、ひ道沿いに回動する所定数の横糸シャッ トルを、調時盤上面に固定された所定数の押ロッドにより押圧し、及び所定数の 振止棒によりひ道から脱線したり又は他の横糸シャットルと衝突したりするのを 防止している上に、それぞれ横糸シャットルに設けられた外甲をひ道の上、下軌 道の内外周縁に立設された内、外柵の間に滑動可能に位置付けていることから、 外甲は支え板によってシールドと連接されている横糸シャットルが回動運転して いる時に、ひ道から外れたり又は他の横糸シャットルにぶつかったりすることが ない。したがって、たとえデニール数が大きいため引張り力が強い縦糸や横糸を 使っても、横糸シャットルをひ道から引張り出して縦糸を断線させることがなく 、本考案のひ道および横糸シャットルを取付けた円形織機であれば、デニール数 ほぼ3000前後に及ぶ縦糸や横糸を使用することができ、相対的に円形織機を 利用して目付けの大きい布地を織成することができる。また、横糸シャットルと 連接した外甲の縦板全体は内柵の間隙および外甲の支え板を介してひ道内に懸架 され、その上、下端面は上、下軌道のそれぞれ相対面とは所定間隔を保持して接 触しないので、横糸シャットルのシールドは運転回動中に上、下軌道とは直接接 触しないと共に、横糸シャットルを通過する縦糸はフレーム上下端表面だけに接 して通過する故、縦糸のデニール数が低くてもフレームによって圧断される心配 がなく、デニール数の小さい縦糸や横糸を使って織成することができ、一般にデ ニール数300前後まで小さい縦糸や横糸を使用することができる。すなわち、 本考案は使用できる縦糸や横糸のデニール数を300〜3000の範囲に拡げる ことができ、より広範囲の目付の布地を生産できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本考案の比較的好ましい実施例における
円形織機の横糸シャットルおよびひ道の部分立体分解図
である。
【図2】図2は上記実施例における横糸シャットルとひ
道の組立完了断面図である。
【図3】図3は本考案における第2の実施例の横糸シャ
ットルとひ道の組立完了断面図である。
【図4】図4は本考案における第3の実施例の横糸シャ
ットルとひ道の組立完了断面図である。
【図5】図5は本考案における第4の実施例の横糸シャ
ットルとひ道の組立完了断面図である。
【図6】図6は本考案における第5の実施例の横糸シャ
ットルとひ道の組立完了断面図である。
【図7】図7は円形織機の立体斜視図である。
【図8】図8は円形織機の正面図である。
【図9】図9は円形織機における従来の横糸シャットル
とひ道の部分切断立体図である。
【図10】図10は図9における横糸シャットルとひ道
のX−X線断面図である。
【図11】図11は従来の横糸シャットルとひ道の対応
位置を表わす要部平面図である。
【図12】図12は図11の横糸シャットルがひ道から
離脱した状態を表わす平面図である。
【符号の説明】
7…調時盤 8…押ロッド 9…振止棒 10…ひ道 11,12…上、下軌道 13…外柵 14…内柵 15…滑走軌道 16…出入段部 20…横糸シャットル 21…シールド 24…外甲 25…スリッパー 130…硬質プラスチック 131…凹陥部 132…仕切ブロック 141…空隙 241…支え板 242…縦板
【手続補正書】
【提出日】平成6年8月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】実用新案登録請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【実用新案登録請求の範囲】

Claims (7)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定数の横糸シャットル(20)を滑動
    可能かつ等間隔に内装したリング状ひ道(10)内側
    に、上記各横糸シャットル(20)を押動する所定数の
    押ロッド(8)および各横糸シャットル(20)が他の
    横糸シャットルと衝突しないように当接規制する所定数
    の振止棒(9)を装着した調時盤(7)を回動可能に設
    けた円形織機において;上記ひ道(10)が、リング状
    を呈する上、下軌道(11,12)および該上、下軌道
    (11,12)間に複数の棒材を所定の間隔かつ同心縁
    状に立設してなる外周寄りの外柵(13)と内周寄りの
    内柵(14)を備えて、内柵(14)と外柵(13)と
    の間に上記横糸シャットル(20)の滑走軌道(15)
    を限定形成するようにし、外柵(13)の各棒材内周向
    きの中段部位に凹溝状凹陥部(131)を設け、内柵
    (14)を上下対向する櫛形状にして互いの先端に適当
    な大きさの間隙(141)を形成するように中断させ
    て、さらにひ道(10)円周部の所定弧長内側半部を着
    脱自在な出入段部(16)に設けて、上記横糸シャット
    ル(20)がひ道(10)と係合し易いようにし;上記
    横糸シャットル(20)の上記外柵(13)と対向する
    側面にシールド(21)を設けて、シールド(21)外
    側面に支え板(241)によって支持される外甲(2
    4)を平行状に形成し、かつ外甲(24)の両側面にそ
    れぞれスリッパー(25)が上記外柵(13)の凹陥部
    (131)内或いは内柵(14)外側面に滑動可能に接
    触して、該外甲(24)を上記ひ道(10)の滑走軌道
    (15)に内装して横糸シャットル(20)の運動を規
    制すると共に、スリッパー(25)の前進側を丸味付け
    て滑り易いようにしてなる円形織機における横糸シャッ
    トル及びひ道。
  2. 【請求項2】 上記外柵(13)を適当数選出して所定
    の間隔で円弧状に配列した後、その上、下端を硬質プラ
    スチック(130)により一体成型して、上記上、下軌
    道(11,12)の相対面外周縁にねじ止めし、上記内
    柵(14)を適当数選出して所定の間隔で円弧状に配列
    した後、その上、下軌道(11,12)に固着する端縁
    を硬質プラスチック(140)により一体成型して、上
    記上、下軌道(11,12)相対面の内周縁近傍沿いに
    ねじ止めしてなる請求項1記載の円形織機における横糸
    シャットル及びひ道。
  3. 【請求項3】 上記内柵(14)の間隙(141)を各
    内柵(14)のほぼ中段部位に設けて、上記外甲(2
    4)を横向きT字形状に形成してなる円形織機における
    横糸シャットル及びひ道。
  4. 【請求項4】 上記内柵(14)の間隙(141)を、
    各内柵(14)下端と上記下軌道(12)との間に設け
    て、上記外甲(24)をL字形状に形成してなる請求項
    1記載の円形織機における横糸シャットル及びひ道。
  5. 【請求項5】 上記内柵(14)の間隙(141)を、
    各内柵(14)上端と上記上軌道(11)との間に設け
    て、上記外甲(24)を逆L字形状に形成してなる請求
    項1記載の円形織機における横糸シャットル及びひ道。
  6. 【請求項6】 上記外柵(13)の凹陥部(131)内
    に仕切ブロック(132)を設けて、該仕切ブロック
    (132)によって形成された上、下両凹陥部(13
    1)のそれぞれ上下両側面により、上記外甲(24)の
    スリッパー(25)をより安定に規制するようにしてな
    る請求項1または2記載の円形織機における横糸シャッ
    トル及びひ道。
  7. 【請求項7】 上記内柵(14)のそれぞれ端部を直角
    かつ滑走軌道(15)向きに適当な長さ湾曲させて、そ
    れぞれが上記外甲(24)のスリッパー(25)側面と
    接触して、該スリッパー(25)をより安定に規制保持
    するようにしてなる請求項1または2記載の円形織機に
    おける横糸シャットル及びひ道。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018096019A (ja) * 2016-12-07 2018-06-21 テウェン実業社 麻袋用円形織機のシャトル装置
CN108796777A (zh) * 2018-07-24 2018-11-13 雁峰集团有限公司 一种圆织机

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CN108796777A (zh) * 2018-07-24 2018-11-13 雁峰集团有限公司 一种圆织机
CN108796777B (zh) * 2018-07-24 2024-01-26 雁峰集团有限公司 一种圆织机

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