JP3007036U - 二つ割メネジ付き取付金具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 作業がしにくい場所に既設の吊りボルトに支
持された配管等の構造物ある場合に、更に配管等の構造
物を追加敷設するとき、上記既設の吊りボルト等のオネ
ジを利用して簡単に短時間に取付け可能な取付金具を提
供する。 【構成】 ビルの天井裏などにて配管工事等を追加する
場合、既に人が生活し設備も備えられ、コンクリートの
穿孔工事などの音や振動を嫌うことが多い。また狭くて
作業もしにくい。本考案は既設の吊りボルトのオネジの
余裕部を利用するものである。平板の一端又は両端に半
円筒部を設け２個重ねて円筒を形成し円筒内にメネジを
切る。このメネジを既設吊りボルトのオネジに嵌め、他
の端のボルト穴又はメネジを使用して取付けるべき構造
物を簡単に無音無振動に取付可能な二つ割りメネジ付き
取付金具である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は構造物に既設のボルトのオネジを利用して、その構造物に他の物体を 取付けるための二つ割メネジ付き取付金具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

ビルの部屋の天井はその上の階の床下面に埋め混まれた多数の吊りボルトによ り支持されている。その間の空間には空調ダクトをはじめとして電力線、燃料管 、テレビアンテナ線、上水下水管、電話線が配線配管され、更に研究所のような 特殊ビルになると上記以外にコンピュータ用配線、特殊ガス配管等が余地がない 程通過している。これらの配管配線は夫々または纏めてブラケットの上を通され ているが、そのブラケットは天井吊りボルトとは別の吊りボルトにより支持され ている。これらの吊りボルトは総ネジボルトが使用されている場合が多い。総ネ ジでない場合でもネジの長さに余裕がある。 今仮に上記のような空間に工事完成後に管またはケーブルを追加工事する場合 は、既設のブラケットに余裕がなければ新たにブラケットを作ることになる。し かし新たに吊りボルトを設けるには床の穿孔を行うことになるが、音と振動を伴 うので、使用中のビルでは実施は難しい。また狭い空間内の工事であるため能率 が悪く長時間を要するので工事費が高くなる。

【０００３】

【考案が解決しようとする問題点】

上記のように吊りボルトに支持される構造物に別のブラケット等の物体を取付 ける場合に、その吊りボルトのオネジの余裕部を利用して簡単に且つ安価に固定 できる取付金具を提供することを目的とする。

【０００４】

【問題点を解決するための手段】

本考案は平板の一端又は両端を半筒状に曲げ、これを２個重ね合わせて円筒ま たは角筒を形成し、その内面にメネジを設けて取付けるへき吊りボルトのオネジ に嵌め込み、重ねられた平板部に穴を開けてボルトで締付け、平板部の他の穴の ボルトで他のブラケット等の物体を取付け、又は他の端の筒部の二つ割メネジで パイプ支持具のような他の物体に連結されたボルトのオネジに嵌め込み支持する 二つ割メネジを有する取付金具を提供するものである。 尚、一端に二つ割メネジを有する本取付金具の図１のような形状のものを２組 裏返しに接続すれば、両端に二つ割メネジを有する取付金具となるので、上記の ように平板の一端又は両端と区別する必要はない。 更に上記構造でメネジの荷重が小さい場合は２個の内１個はメネジがない平板 のままでも工事には十分役に立つことが多い。

【０００５】

【作用】

前記の天井裏においては作業者は低い不自然な姿勢で作業しなければならない し、環境状態は極めて悪いので軽い作業が望まれる。天井裏の既設のブラケット の吊りボルトは各種の作業に合わせるため、総ネジか又はネジ部の長いボルトが 使用されているから、ネジの余剰部分はいくらでもある。その部分に上記本考案 の二っ割メネジ付き取付金具のメネジを嵌めて締付け、別の軽量なブラケットを 取付けることは何等支障はなく、極めて作業を簡単にまた短時間にすることがで きる。このような吊りボルトの対をなすものを選定してこの金具を取付け、横棒 で連結すれば即座に両端支持のブラケットとなる。尚、吊りボルト１本だけでも 取付金具の両端に二っ割メネジ部を設けて、一端のメネジで吊りボルトに取付け 他の端のメネジで支持される物体のボルトのオネジを掴むことが出来る。

【０００６】

【実施例】

図１は他物体をボルトにて取付用二つ割メネジ付き取付金具であり、１は半円 筒部でその内部に円筒軸を中心軸とするメネジ２が設けられ、半円筒部１は平板 部３またはそれより長い平板部４に接続している。図２は半円筒部１を平板３の 両側に有するメネジ付き取付金具であるが、図２の取付金具は図１の構造を２個 組み合わせても作ることが出来る。図３は二つ割メネジの片方をネジのない単な る平板の延長としたものである。

【０００７】 図４は既設配管ブラケットの上に更に追加配管のブラケットを取付ける例であ って、２本の天井吊りボルト６にナット７によって既設配管ブラケット８の両端 が支持されている。その上部に平板３と平板４を有するメネジ付き取付金具１の メネジ２を嵌め込み平板３と平板４を締付け、ブラケット用鋼材の両端を平板４ と連結すれば追加配管用ブラケット９が簡単に完成する。 図５は１本の天井吊りボルト６に別の吊りボルト１０を取付ける場合を示す。 この場合は両側に二つ割メネジ２を有する平板５を２個使用し、一方のメネジは 天井吊りボルト６に、他方のメネジは別の追加吊りボルト１０に嵌め込み、追加 吊りボルト１０の下に追加の配管を支持する構造を取付させる事ができる。

【０００９】

【考案の効果】

吊りボルトを使用して既設配管ブラケットを支持している天井裏における追加 配管配線のような場合は、本考案の二つ割メネジ付き取付金具を使用することに より、コンクリート穿孔工事の音や振動を発生することなく、更に短時間で配管 配線工事を完成させることが可能であり又安価にもなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】平板の片方に二つ割メネジを有する取付金具の
斜視図である。

【図２】平板の両端に二つ割メネジを有する取付金具の
斜視図である。

【図３】二つ割メネジの片方をネジのない平板部とした
取付金具の斜視図である

【図４】片方に二つ割メネジを有する取付金具の使用状
況図である。

【図５】両端に二つ割メネジを有する取付金具の使用状
況図である。

【符号の説明】

１ 半円筒部 ２ メネジ ３ 平板部 ４ 平板部 ５ 両端メネジ付き平板 ６ 吊りボルト ８ 既設配管用ブラケット ９ 追加配管用ブラケット鋼材 １０ 追加吊りボルト

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 吊りボルトに支持される構造物に更に他
   の物体を支持させるため、平板の一端又は両端を半筒状
   に曲げ、これを２個重ね合わせて円筒または角筒を形成
   し、その内面にメネジを設けて取付けるへき吊りボルト
   のオネジの余裕部分に嵌め込み、重ねられた平板部に穴
   を開けてボルトで締付け、平板部の他の穴のボルトで他
   の物体を、又は筒部の二つ割メネジで他の物体に連結さ
   れたボルトのオネジを嵌め込む二っ割メネジ付き取付金
   具
2. 【請求項２】 上記平板の一端又は両端の二つ割メネジ
   の片方をネジなしにした請求項（１）記載の二つ割メネ
   ジ付き取付金具