JP3006042B2 - 超音波モータとその駆動方法 - Google Patents
超音波モータとその駆動方法Info
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- JP3006042B2 JP3006042B2 JP2-181219A JP18121990A JP3006042B2 JP 3006042 B2 JP3006042 B2 JP 3006042B2 JP 18121990 A JP18121990 A JP 18121990A JP 3006042 B2 JP3006042 B2 JP 3006042B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、圧電体による振動エネルギーを回転運動に
変換する超音波モータに関し、特に、ステップ動作に適
した時計用の超音波モータの機械的構造及びその駆動方
法に関する。
変換する超音波モータに関し、特に、ステップ動作に適
した時計用の超音波モータの機械的構造及びその駆動方
法に関する。
従来、超音波モータは、圧電体リングに駆動電圧を印
加することにより、円環状又は円板型の振動体(ステー
タ)に進行波又は定常波を発生させて、この振動体上に
形成された歯と接する円環状の移動体(ロータ)を摩擦
力で回転させるものである。
加することにより、円環状又は円板型の振動体(ステー
タ)に進行波又は定常波を発生させて、この振動体上に
形成された歯と接する円環状の移動体(ロータ)を摩擦
力で回転させるものである。
この場合、圧電体リングには、分極処理(ポーリン
グ)の方向を該リングの表裏逆方向にした各要素が交互
に並列しており、この並列周期をリング上の2か所で位
相をずらすことにより、2つの圧電体要素列が形成され
るようになっている。この圧電体要素列の表裏に交流電
圧を印加すると、逆方向に分極処理された各要素列は、
圧電体リングの円周方向に交互に伸長と伸縮を繰り返
し、全体として波形に変形し、圧電体リングに接着され
た振動体の表面上に進行波を発生させる。この進行波は
振動体上に形成された歯の高さを順次変動させ、この歯
とこれに接触する移動体の表面との摩擦力により移動体
を所定方向に回転させるようになっている。
グ)の方向を該リングの表裏逆方向にした各要素が交互
に並列しており、この並列周期をリング上の2か所で位
相をずらすことにより、2つの圧電体要素列が形成され
るようになっている。この圧電体要素列の表裏に交流電
圧を印加すると、逆方向に分極処理された各要素列は、
圧電体リングの円周方向に交互に伸長と伸縮を繰り返
し、全体として波形に変形し、圧電体リングに接着され
た振動体の表面上に進行波を発生させる。この進行波は
振動体上に形成された歯の高さを順次変動させ、この歯
とこれに接触する移動体の表面との摩擦力により移動体
を所定方向に回転させるようになっている。
しかしながら、上記の超音波モータには以下の問題点
がある。すなわち、移動体をステップ動作させる場合又
は所定の回転位置で停止させる場合等、移動体の位置制
御を正確に行う場合には、エンコーダ等の位置センサを
取り付け、フィードバック制御を行う必要がある。この
位置センサの取り付けによって、機械的構成部分の小型
化が困難となり、また、この制御系の部分で少なくない
電力を消費するという問題点があり、特に、小型化及び
省電力化が要求される時計用の超音波モータとしては不
適当であった。
がある。すなわち、移動体をステップ動作させる場合又
は所定の回転位置で停止させる場合等、移動体の位置制
御を正確に行う場合には、エンコーダ等の位置センサを
取り付け、フィードバック制御を行う必要がある。この
位置センサの取り付けによって、機械的構成部分の小型
化が困難となり、また、この制御系の部分で少なくない
電力を消費するという問題点があり、特に、小型化及び
省電力化が要求される時計用の超音波モータとしては不
適当であった。
そこで、本発明は上記問題点を解決するものであり、
その課題は、位置センサ及びフィードバック制御回路を
設置せずに、移動体と振動体の構造形状を特定し及びそ
の振動体上に定常波を発生させることにより、ステップ
動作可能な超音波モータとし、その小型化と省電力化を
達成することにある。
その課題は、位置センサ及びフィードバック制御回路を
設置せずに、移動体と振動体の構造形状を特定し及びそ
の振動体上に定常波を発生させることにより、ステップ
動作可能な超音波モータとし、その小型化と省電力化を
達成することにある。
本願発明の超音波モータは、片面に圧電素子を備え、
該圧電素子により加振される振動体と、該振動体と接触
状態にあって摩擦力により回転駆動される移動体と、を
有しており、前記圧電素子は、その表裏逆方向に分極処
理された圧電体要素が交互に配置された圧電体リングを
備え、該圧電体リングには、その円環に沿って円周の整
数分の一の所定周期で、かつ相互に空間的に位相差をも
って形成された第1の圧電体要素列及び第2の圧電体要
素列が設けられ、前記第1の圧電体要素列、前記第2の
圧電体要素列に対しそれぞれ交流電圧を印加可能な駆動
手段を備え、前記移動体には、前記振動体側の表面上に
回転方向に沿って前記所定周期の半分の間隔で切り欠き
部又は凹部からなる前記振動体に対する非接触部分が形
成されており、該圧電素子によって該振動体に定常波が
加振された場合であって、該非接触部分の位置が該定常
波の節および腹の位置によって定まる所定の位置にない
場合には、該非接触部分の位置が該所定の位置に一致す
るように該定常波が該移動体を回転し、該圧電素子によ
って該振動体に定常波が加振された場合であって、該非
接触部分の位置が該所定の位置にある場合には、該定常
波が該移動体を静止し、そのことによって上記目的が達
成される。
該圧電素子により加振される振動体と、該振動体と接触
状態にあって摩擦力により回転駆動される移動体と、を
有しており、前記圧電素子は、その表裏逆方向に分極処
理された圧電体要素が交互に配置された圧電体リングを
備え、該圧電体リングには、その円環に沿って円周の整
数分の一の所定周期で、かつ相互に空間的に位相差をも
って形成された第1の圧電体要素列及び第2の圧電体要
素列が設けられ、前記第1の圧電体要素列、前記第2の
圧電体要素列に対しそれぞれ交流電圧を印加可能な駆動
手段を備え、前記移動体には、前記振動体側の表面上に
回転方向に沿って前記所定周期の半分の間隔で切り欠き
部又は凹部からなる前記振動体に対する非接触部分が形
成されており、該圧電素子によって該振動体に定常波が
加振された場合であって、該非接触部分の位置が該定常
波の節および腹の位置によって定まる所定の位置にない
場合には、該非接触部分の位置が該所定の位置に一致す
るように該定常波が該移動体を回転し、該圧電素子によ
って該振動体に定常波が加振された場合であって、該非
接触部分の位置が該所定の位置にある場合には、該定常
波が該移動体を静止し、そのことによって上記目的が達
成される。
また、振動体には、移動体側の表面上における非接触
部分に対向する周上に、第1の圧電体要素列及び第2の
圧電体要素列の所定周期の2n分の1(nは3以上の自然
数)の周期で回転対称性を有する複数の段差を形成する
ものである。
部分に対向する周上に、第1の圧電体要素列及び第2の
圧電体要素列の所定周期の2n分の1(nは3以上の自然
数)の周期で回転対称性を有する複数の段差を形成する
ものである。
ここに、第1の圧電体要素列と第2の圧電体要素列
は、圧電体リングに沿って空間的に所定周期の1/4の位
相差をもって設置する場合があり、また、第1の圧電体
要素列と第2の圧電体要素列は、圧電体リングに沿って
空間的に所定周期の1/6の位相差をもって設置する場合
もある。
は、圧電体リングに沿って空間的に所定周期の1/4の位
相差をもって設置する場合があり、また、第1の圧電体
要素列と第2の圧電体要素列は、圧電体リングに沿って
空間的に所定周期の1/6の位相差をもって設置する場合
もある。
また、第1の圧電体要素列と第2の圧電体要素列は、
両者の圧電体要素の配置及びこの要素の分極処理方向が
圧電リングの面上で相互に線対称となるように形成する
ものである。
両者の圧電体要素の配置及びこの要素の分極処理方向が
圧電リングの面上で相互に線対称となるように形成する
ものである。
更に、圧電素子には、第1の圧電体要素列の片面に導
電接触した第1電極と、第2の圧電体素子の片面に導電
接触した第2電極と、第1及び第2の圧電体要素列の他
の面に導電接触した共通電極とを設け、駆動手段には、
第1電極に駆動信号を出力すべき第1の出力スイッチ、
第2電極に駆動信号を出力すべき第2の出力スイッチ、
及び共通電極に駆動信号を出力すべき第3の出力スイッ
チを設け、更にこれらの出力スイッチを、駆動信号を出
力する状態の他に、高出力インピーダンス状態にも切換
可能とするものである。
電接触した第1電極と、第2の圧電体素子の片面に導電
接触した第2電極と、第1及び第2の圧電体要素列の他
の面に導電接触した共通電極とを設け、駆動手段には、
第1電極に駆動信号を出力すべき第1の出力スイッチ、
第2電極に駆動信号を出力すべき第2の出力スイッチ、
及び共通電極に駆動信号を出力すべき第3の出力スイッ
チを設け、更にこれらの出力スイッチを、駆動信号を出
力する状態の他に、高出力インピーダンス状態にも切換
可能とするものである。
次に、上記超音波モータの駆動手段としては、第1電
極と共通電極との間に及び第2電極と共通電極との間
に、相互に所定の位相差を有する交流電圧を印加して圧
電体リング上に進行波を誘起させる第1の駆動状態と、
第1電極又は第2電極と共通電極との間に交流電圧を印
加して圧電体リングに定常波を誘起させる第2又は第3
の駆動状態と、を繰り返して移動体を間欠回転駆動する
ものである。ここに、第1の駆動状態と、第2の駆動状
態と、更に、第1電極及び第2電極と共通電極との間に
交流電圧を印加しない停止状態と、を順次繰り返す場合
もある。
極と共通電極との間に及び第2電極と共通電極との間
に、相互に所定の位相差を有する交流電圧を印加して圧
電体リング上に進行波を誘起させる第1の駆動状態と、
第1電極又は第2電極と共通電極との間に交流電圧を印
加して圧電体リングに定常波を誘起させる第2又は第3
の駆動状態と、を繰り返して移動体を間欠回転駆動する
ものである。ここに、第1の駆動状態と、第2の駆動状
態と、更に、第1電極及び第2電極と共通電極との間に
交流電圧を印加しない停止状態と、を順次繰り返す場合
もある。
また、他の駆動手段としては、第1電極と共通電極と
の間に交流電圧を印加して圧電体リングに第1の定常波
を誘起させる第1の駆動状態と、第2電極と共通電極と
の間に交流電圧を印加して圧電体リング上に所定の位相
差をもつ第2の定常波を誘起する第2の駆動状態と、第
1電極及び第2電極の双方と共通電極との間に交流電圧
を印加して圧電体リング上に合成定常波を誘起する第3
の駆動状態と、をいずれかの順で繰り返して移動体を回
転駆動するものである。
の間に交流電圧を印加して圧電体リングに第1の定常波
を誘起させる第1の駆動状態と、第2電極と共通電極と
の間に交流電圧を印加して圧電体リング上に所定の位相
差をもつ第2の定常波を誘起する第2の駆動状態と、第
1電極及び第2電極の双方と共通電極との間に交流電圧
を印加して圧電体リング上に合成定常波を誘起する第3
の駆動状態と、をいずれかの順で繰り返して移動体を回
転駆動するものである。
更に、他の駆動手段としては、第1電極と共通電極と
の間に交流電圧を印加して圧電体リング上に第1の定常
波を誘起する第1の駆動状態と、第2電極と共通電極と
の間に交流電圧を印加して圧電体リング上に第2の定常
波を誘起する第2の駆動状態と、第1電極及び第2電極
と共通電極との間に交流電圧を印加して圧電体リング上
に第3の定常波を誘起する第3の駆動状態と、共通電極
に接続される出力スイッチを遮断状態(高出力インピー
ダンス状態)とした上で第1電極と第2電極との間に交
流電圧を印加して圧電体リング上に第4の定常波を誘起
する第4の駆動状態と、を何れかの順で繰り返すもので
ある。
の間に交流電圧を印加して圧電体リング上に第1の定常
波を誘起する第1の駆動状態と、第2電極と共通電極と
の間に交流電圧を印加して圧電体リング上に第2の定常
波を誘起する第2の駆動状態と、第1電極及び第2電極
と共通電極との間に交流電圧を印加して圧電体リング上
に第3の定常波を誘起する第3の駆動状態と、共通電極
に接続される出力スイッチを遮断状態(高出力インピー
ダンス状態)とした上で第1電極と第2電極との間に交
流電圧を印加して圧電体リング上に第4の定常波を誘起
する第4の駆動状態と、を何れかの順で繰り返すもので
ある。
かかる手段によれば、駆動手段により圧電素子の第1
の圧電体要素列に交流電圧を印加すると、第1の圧電体
要素列の各要素が交互に伸長又は短縮し、圧電体リング
の円環に沿って、その圧電体要素が形成された所定周期
と同一周期の波が振動体上に発生する。ここで、圧電体
リングの円周の整数分の一の周期で第1の圧電体要素列
が形成されているので、交流電圧を印加すると圧電体リ
ングは定常波形状に変形し、振動体上に形成される波は
第1の定常波となる。また、第2の圧電体要素列に交流
電圧を印加すると、同様に第2の圧電体要素列の所定周
期に沿って圧電体リング上に第2の定常波が形成され
る。ここに、第1の圧電体要素列と第2の圧電体要素列
とは、その周期に位相差をもって設置されているので、
この第2の定常波は第1の定常波とはその位相差分ずれ
た定常波となる。更に、第1の圧電体要素列と第2の圧
電体要素列との双方に交流電圧を印加することによっ
て、第1の定常波と第2の定常波との合成波を圧電体リ
ング上に形成することができる。この合成波は、空間的
に位相差をもって生ずる第1の定常波と第2の定常波か
ら合成されるので、どちらの定常波に対しても異なった
位相をもつ定常波となり、また、第1の圧電体要素列と
第2の圧電体要素列に対し、相互に異なった位相の交流
電圧を印加する場合には進行波となる。
の圧電体要素列に交流電圧を印加すると、第1の圧電体
要素列の各要素が交互に伸長又は短縮し、圧電体リング
の円環に沿って、その圧電体要素が形成された所定周期
と同一周期の波が振動体上に発生する。ここで、圧電体
リングの円周の整数分の一の周期で第1の圧電体要素列
が形成されているので、交流電圧を印加すると圧電体リ
ングは定常波形状に変形し、振動体上に形成される波は
第1の定常波となる。また、第2の圧電体要素列に交流
電圧を印加すると、同様に第2の圧電体要素列の所定周
期に沿って圧電体リング上に第2の定常波が形成され
る。ここに、第1の圧電体要素列と第2の圧電体要素列
とは、その周期に位相差をもって設置されているので、
この第2の定常波は第1の定常波とはその位相差分ずれ
た定常波となる。更に、第1の圧電体要素列と第2の圧
電体要素列との双方に交流電圧を印加することによっ
て、第1の定常波と第2の定常波との合成波を圧電体リ
ング上に形成することができる。この合成波は、空間的
に位相差をもって生ずる第1の定常波と第2の定常波か
ら合成されるので、どちらの定常波に対しても異なった
位相をもつ定常波となり、また、第1の圧電体要素列と
第2の圧電体要素列に対し、相互に異なった位相の交流
電圧を印加する場合には進行波となる。
振動体に発生した定常波は、移動体の非接触部分の段
差に接触して定常波の腹から節に向かう応力を及ぼし、
その応力が均衡する場所に移動体の静止位置を定める。
つまり、移動体の非接触部分の境界に定常波による振動
体の段差が接触することによって、移動体の非接触部分
の段差が定常波の腹から節の上に向かって応力を受け、
回転方向の前後で応力が釣り合う場所である定常波の節
の上に静止する。
差に接触して定常波の腹から節に向かう応力を及ぼし、
その応力が均衡する場所に移動体の静止位置を定める。
つまり、移動体の非接触部分の境界に定常波による振動
体の段差が接触することによって、移動体の非接触部分
の段差が定常波の腹から節の上に向かって応力を受け、
回転方向の前後で応力が釣り合う場所である定常波の節
の上に静止する。
振動体に発生した進行波は、移動体の非接触部分の段
差に変形応力を及ぼし、これによって生じた偶力によ
り、その進行方向に移動体を回転させる。
差に変形応力を及ぼし、これによって生じた偶力によ
り、その進行方向に移動体を回転させる。
振動体上に複数の段差が形成されている場合において
は、振動体に定常波が発生すると、形成された段差は、
その定常波に沿って上下に振動するが、この段差は上記
所定周期の半分のn分の−(nは3以上の自然数)の周
期で回転対称性を有するように形成されているので、移
動体を段差の周期でステップ動作させた場合には、定常
波上で同一の応力の釣合い状態を保つことができ、精度
良く回転角を常に一定に保つことができる。
は、振動体に定常波が発生すると、形成された段差は、
その定常波に沿って上下に振動するが、この段差は上記
所定周期の半分のn分の−(nは3以上の自然数)の周
期で回転対称性を有するように形成されているので、移
動体を段差の周期でステップ動作させた場合には、定常
波上で同一の応力の釣合い状態を保つことができ、精度
良く回転角を常に一定に保つことができる。
第1の圧電体要素列と第2の圧電体要素列とを圧電体
リングの表面上において互いに線対称になるように形成
する場合には、第1の定常波と第2の定常波との振動状
態、すなわち、波の振幅や波が安定するのに要する時間
を等しくすることができる。
リングの表面上において互いに線対称になるように形成
する場合には、第1の定常波と第2の定常波との振動状
態、すなわち、波の振幅や波が安定するのに要する時間
を等しくすることができる。
相互に位相差をもって形成されている第1の圧電体要
素列と第2の圧電体要素列に対し、相互に位相差を有す
る交流電圧を印加することにより、圧電体リング上に進
行波が形成される。これに伴って振動体上にも進行波が
形成されると、この進行波に沿って移動体の非接触部分
の段差部が応力を受け、移動体が波の進行方向に回転す
る。この進行波に沿って移動体を所定時間回転させた
後、第1の定常波又は第2の定常波の何れかを振動体に
発生させて、移動体をその節の上に静止させることによ
り、移動体をステップ動作させることができる。移動体
を所定のステップ角で間欠駆動させる場合には、上記の
回転期間と静止期間とを繰り返すだけではなく、回転期
間と静止期間の後に駆動信号を印加しない停止期間を加
えることによって、駆動時の省電力化を期すことができ
る。
素列と第2の圧電体要素列に対し、相互に位相差を有す
る交流電圧を印加することにより、圧電体リング上に進
行波が形成される。これに伴って振動体上にも進行波が
形成されると、この進行波に沿って移動体の非接触部分
の段差部が応力を受け、移動体が波の進行方向に回転す
る。この進行波に沿って移動体を所定時間回転させた
後、第1の定常波又は第2の定常波の何れかを振動体に
発生させて、移動体をその節の上に静止させることによ
り、移動体をステップ動作させることができる。移動体
を所定のステップ角で間欠駆動させる場合には、上記の
回転期間と静止期間とを繰り返すだけではなく、回転期
間と静止期間の後に駆動信号を印加しない停止期間を加
えることによって、駆動時の省電力化を期すことができ
る。
また、第1の圧電体要素列と第2の圧電体要素列とを
相互に1/6周期ずらして形成し、第1の定常波、第2の
定常波及び合成定常波を形成する場合には、これらを順
次振動体上に形成することによって、定常波の節の位置
を逐次1/6周期ずつ移動させることができ、移動体の非
接触部分も所定角度移動して静止することになるので、
移動体のステップ動作が可能となる。
相互に1/6周期ずらして形成し、第1の定常波、第2の
定常波及び合成定常波を形成する場合には、これらを順
次振動体上に形成することによって、定常波の節の位置
を逐次1/6周期ずつ移動させることができ、移動体の非
接触部分も所定角度移動して静止することになるので、
移動体のステップ動作が可能となる。
ここで、超音波モータの駆動手段において、圧電素子
の第1電極及び第2電極と共通電極との間に駆動信号を
供給する第1の出力スイッチ、第2の出力スイッチ及び
第3の出力スイッチを設け、これらの出力スイッチを遮
断状態(高出力インピーダンス状態)にすることができ
るものとする場合には、この第1の出力スイッチと第3
の出力スイッチから第1電極と共通電極との間に交流電
圧を印加することによって圧電体リング上に第1の定常
波を発生させ、また、第2の出力スイッチと第3の出力
スイッチから第2電極と共通電極との間に交流電圧を印
加することによって第2の定常波を発生させ、更に、第
1の出力スイッチ、第2の出力スイッチ及び第3の出力
スイッチから第1電極及び第2電極と共通電極との間に
交流電圧を印加することによって第3の定常波を発生さ
せ、更に、第1の出力スイッチ、第2の出力スイッチか
ら第1電極と第2電極との間に交流電圧を印加する一方
で、第3の出力スイッチを高出力インピーダンス状態と
することによって、第4の定常波を発生させることがで
きる。
の第1電極及び第2電極と共通電極との間に駆動信号を
供給する第1の出力スイッチ、第2の出力スイッチ及び
第3の出力スイッチを設け、これらの出力スイッチを遮
断状態(高出力インピーダンス状態)にすることができ
るものとする場合には、この第1の出力スイッチと第3
の出力スイッチから第1電極と共通電極との間に交流電
圧を印加することによって圧電体リング上に第1の定常
波を発生させ、また、第2の出力スイッチと第3の出力
スイッチから第2電極と共通電極との間に交流電圧を印
加することによって第2の定常波を発生させ、更に、第
1の出力スイッチ、第2の出力スイッチ及び第3の出力
スイッチから第1電極及び第2電極と共通電極との間に
交流電圧を印加することによって第3の定常波を発生さ
せ、更に、第1の出力スイッチ、第2の出力スイッチか
ら第1電極と第2電極との間に交流電圧を印加する一方
で、第3の出力スイッチを高出力インピーダンス状態と
することによって、第4の定常波を発生させることがで
きる。
この第4の定常波は、第1電極と第2電極との間に交
流電圧を印加し、一方、共通電極は開放状態とすること
によって、第1の圧電体要素列と共通電極との間、及び
第2の圧電体要素列と共通電極との間に、相互に位相が
180度ずれた交流信号を印加した場合と同じ状態とな
る。すなわち、第1の定常波をA、第2の定常波をB、
及び同位相の第1の定常波と第2の定常波とを合成した
定常波をA+Bとすると、第4の定常波は、A+又は
A+となる。この結果、第1の圧電体要素列と第2の
圧電体要素列の周期を1/4周期ずらした状態で形成する
と、それぞれの4つの定常波は圧電体リング上に1/8周
期ずつずれた状態で発生するので、これらの4つの定常
波によって移動体を逐次回転駆動することができる。
流電圧を印加し、一方、共通電極は開放状態とすること
によって、第1の圧電体要素列と共通電極との間、及び
第2の圧電体要素列と共通電極との間に、相互に位相が
180度ずれた交流信号を印加した場合と同じ状態とな
る。すなわち、第1の定常波をA、第2の定常波をB、
及び同位相の第1の定常波と第2の定常波とを合成した
定常波をA+Bとすると、第4の定常波は、A+又は
A+となる。この結果、第1の圧電体要素列と第2の
圧電体要素列の周期を1/4周期ずらした状態で形成する
と、それぞれの4つの定常波は圧電体リング上に1/8周
期ずつずれた状態で発生するので、これらの4つの定常
波によって移動体を逐次回転駆動することができる。
次に、本発明の実施例を図面を参照して説明する。
<第1実施例> まず、第1実施例の超音波モータの機械的構造部分を
説明する。第1図は超音波モータの主要部の構成するロ
ータ1、ステータ2、及び圧電体リング3を示したもの
である。第2図は超音波モータの断面図である。ロータ
1は、ステータ2上に環状に植立された複数の歯5の頂
部と接触しており、その回転軸1aは支持板6に軸受6aを
介して軸線方向に摺動自在に支承され、支持板6に固定
されたばね4によってロータ1の裏面がステータ2上に
圧接されるようになっている。ロータ1は、第3図に示
すように、回転軸1aを中心とする円板状であって、その
外周には、所定の深さの切り欠き部1bがステータ2上に
発生する定常波の腹の数と等しく、かつ等間隔になるよ
うに、6か所に形成されている。
説明する。第1図は超音波モータの主要部の構成するロ
ータ1、ステータ2、及び圧電体リング3を示したもの
である。第2図は超音波モータの断面図である。ロータ
1は、ステータ2上に環状に植立された複数の歯5の頂
部と接触しており、その回転軸1aは支持板6に軸受6aを
介して軸線方向に摺動自在に支承され、支持板6に固定
されたばね4によってロータ1の裏面がステータ2上に
圧接されるようになっている。ロータ1は、第3図に示
すように、回転軸1aを中心とする円板状であって、その
外周には、所定の深さの切り欠き部1bがステータ2上に
発生する定常波の腹の数と等しく、かつ等間隔になるよ
うに、6か所に形成されている。
一方、第4図に示すように、ステータ2の表面には環
状に歯5が配列されており、この歯5は等間隔に48個並
列している。ここで、形成される歯5の数は、ステータ
2上に発生する定常波の波数と、超音波モータのロータ
1に要求されるステップ角(ロータ1の回転角)に応じ
て、以下の第1表のように定められる。
状に歯5が配列されており、この歯5は等間隔に48個並
列している。ここで、形成される歯5の数は、ステータ
2上に発生する定常波の波数と、超音波モータのロータ
1に要求されるステップ角(ロータ1の回転角)に応じ
て、以下の第1表のように定められる。
ここで、波数とは、圧電リング3によってステータ2
上に定常波が何波長分形成されるかを示したものであ
り、ステップ角は、ロータ1の要求される最小回転角、
歯数は、ステータ2上に形成される歯の数を示す。な
お、定常波の共振周波数は主としてステータの厚さ、形
状等に応じて変化する。第17図には、円板形状のステー
タにおけるその厚さと共振周波数との関係を、ステータ
上に形成される波長数(2λ〜5λ)毎に示してある。
また、リング状ステータにおいて、3波長分の定常波が
形成される場合(3λ)の共振周波数を破線で示してあ
る。本実施例において使用するステータの場合には、ほ
ぼ次のような共振周波数が得られる。
上に定常波が何波長分形成されるかを示したものであ
り、ステップ角は、ロータ1の要求される最小回転角、
歯数は、ステータ2上に形成される歯の数を示す。な
お、定常波の共振周波数は主としてステータの厚さ、形
状等に応じて変化する。第17図には、円板形状のステー
タにおけるその厚さと共振周波数との関係を、ステータ
上に形成される波長数(2λ〜5λ)毎に示してある。
また、リング状ステータにおいて、3波長分の定常波が
形成される場合(3λ)の共振周波数を破線で示してあ
る。本実施例において使用するステータの場合には、ほ
ぼ次のような共振周波数が得られる。
3λ…32kHz 2λ…17kHz 4λ…50kHz 本実施例では、ほぼ32kHzの共振周波数を有する定常
波が用いられて、圧電体リング上に3波長の定常波が形
成される。
波が用いられて、圧電体リング上に3波長の定常波が形
成される。
本実施例では、等しい間隔で等しい形状の歯を第1表
に示す数だけ全周に亘って形成するが、例えば、波数3
でステップ角が15度の場合には、複数の異なった形状の
歯の組が24組形成されているものでも良く、ステータ2
が全体として24回の回転対称性を有する表面形状を備え
てさえいれば、本発明の構成要件を満足する。勿論、ス
テータ2の表面には、歯ではなく、凹部その他の段差が
形成されていても良い。
に示す数だけ全周に亘って形成するが、例えば、波数3
でステップ角が15度の場合には、複数の異なった形状の
歯の組が24組形成されているものでも良く、ステータ2
が全体として24回の回転対称性を有する表面形状を備え
てさえいれば、本発明の構成要件を満足する。勿論、ス
テータ2の表面には、歯ではなく、凹部その他の段差が
形成されていても良い。
次に、ステータ2の裏面上には圧電体素子3が接着さ
れており、この圧電素子3は、第5図(a)、(b)及
び(c)に示すように、圧電リング30と銀ペーストで形
成された電極とからなる。圧電リング30には、その円環
に沿って圧電体要素30a1,30a2,30a3からなるA相と、圧
電体要素30b1,30b2,30b3からなるB相とが形成されてい
る。これらの各圧電体要素30a1,30a2,30a3と30b1,30b2,
30b3とは、この順で交互に逆方向に分極処理(ポーリン
グ)されており、この分極処理の方向を第5図(b)の
+と−で示す。この圧電体リング3には、その表面上に
第5図(a)に示すA相電極3A、B相電極3Bが形成さ
れ、更に、圧電体要素31の表面には監視電極7aが形成さ
れている。この監視電極7aは、圧電体リング30上に発生
した波の強度を検出するためのもので、この検出値を駆
動回路に帰還させることによって、駆動信号の周波数を
ステータ2の共振周波数に調整合致させ、高効率で超音
波モータを駆動させるためのものである。なお、第6図
に示すように、2つの監視電極7a1,7a2を設ける場合も
あり、この場合には、A相とB相に基づく定常波に対し
て、それぞれ別個に駆動信号の周波数を調整することが
可能であり、特に、構造的なばらつきに起因してA相と
B相に対するステータ2の共振周波数が相互に異なる場
合には、A相とB相に対する駆動周波数を別個に設定す
ることにより、モータとしての動作効率を更に高めるこ
とができる。ここで、圧電体要素30a1,30a2は、圧電体
リング30の円環上でそれぞれ60度の角度分を占めてお
り、圧電体要素30a1,30a2,30a3からなるA相に電圧を印
加すると、圧電リング30上に3波長の定常波が形成され
る。同様に、圧電体要素30b1,30b2もそれぞれ60度に設
定されており、B相に電圧を供給すると、圧電リング30
上に3波長の定常波が形成される。ところで、圧電体要
素30a3と30b3はともに37.5度、圧電体要素31は15度、圧
電体要素30cは30度、となるようにそれぞれ形成されて
おり、この結果、A相とB相とは、互いにその周期が圧
電体リング30上で30度、すなわち、1/4周期ずれて形成
されていることとなる。
れており、この圧電素子3は、第5図(a)、(b)及
び(c)に示すように、圧電リング30と銀ペーストで形
成された電極とからなる。圧電リング30には、その円環
に沿って圧電体要素30a1,30a2,30a3からなるA相と、圧
電体要素30b1,30b2,30b3からなるB相とが形成されてい
る。これらの各圧電体要素30a1,30a2,30a3と30b1,30b2,
30b3とは、この順で交互に逆方向に分極処理(ポーリン
グ)されており、この分極処理の方向を第5図(b)の
+と−で示す。この圧電体リング3には、その表面上に
第5図(a)に示すA相電極3A、B相電極3Bが形成さ
れ、更に、圧電体要素31の表面には監視電極7aが形成さ
れている。この監視電極7aは、圧電体リング30上に発生
した波の強度を検出するためのもので、この検出値を駆
動回路に帰還させることによって、駆動信号の周波数を
ステータ2の共振周波数に調整合致させ、高効率で超音
波モータを駆動させるためのものである。なお、第6図
に示すように、2つの監視電極7a1,7a2を設ける場合も
あり、この場合には、A相とB相に基づく定常波に対し
て、それぞれ別個に駆動信号の周波数を調整することが
可能であり、特に、構造的なばらつきに起因してA相と
B相に対するステータ2の共振周波数が相互に異なる場
合には、A相とB相に対する駆動周波数を別個に設定す
ることにより、モータとしての動作効率を更に高めるこ
とができる。ここで、圧電体要素30a1,30a2は、圧電体
リング30の円環上でそれぞれ60度の角度分を占めてお
り、圧電体要素30a1,30a2,30a3からなるA相に電圧を印
加すると、圧電リング30上に3波長の定常波が形成され
る。同様に、圧電体要素30b1,30b2もそれぞれ60度に設
定されており、B相に電圧を供給すると、圧電リング30
上に3波長の定常波が形成される。ところで、圧電体要
素30a3と30b3はともに37.5度、圧電体要素31は15度、圧
電体要素30cは30度、となるようにそれぞれ形成されて
おり、この結果、A相とB相とは、互いにその周期が圧
電体リング30上で30度、すなわち、1/4周期ずれて形成
されていることとなる。
一方、第5図(b)に示すように、圧電体リング3の
裏面は、各要素毎に要素電極3a1,3a2,3a3,3c,3b1,3b2,3
b3,7bが形成されている。この第5図(b)に示す裏面
側が前記ステータ2の裏面に導電接着されることによ
り、このステータ2自体が圧電リング3の共通電極とな
るようになっている。
裏面は、各要素毎に要素電極3a1,3a2,3a3,3c,3b1,3b2,3
b3,7bが形成されている。この第5図(b)に示す裏面
側が前記ステータ2の裏面に導電接着されることによ
り、このステータ2自体が圧電リング3の共通電極とな
るようになっている。
以上説明したロータ1及び圧電リング3が接着された
ステータ2においては、第7図に示すように、ステータ
2上に発生する定常波の上にロータ1が接触しているの
で、その切り欠き部1bの側面下端PaとPbにステータ2か
ら及ぼされる応力FaとFbの和が異なる場合には、ロータ
1はその応力の差により偶力を受けて回転する。しか
し、ロータ1の切り欠き部1bが定常波の腹nの位置の直
上にくると、左右の応力FaとFbとは釣り合うので、定常
波が安定している限り、この釣合いの位置にロータ1は
静止する。従って、ステータ2上に定常波を発生させる
ことによってロータ1の回転角を極めて正確に位置決め
することができ、時計の駆動用モータとして使用する場
合に特に高い信頼性を得ることができる。更に、本実施
例では、ステータ2の上に所定周期の回転対称性をもつ
歯を設けているので、この周期でロータ1を精度良くス
テップ動作させた場合、ロータ1の非接触部分の形状と
ステータ2の上の表面形状との相対関係は常に一定とな
る。逆に言えば、ロータ1の非接触部分とステータ2の
上の歯との間の応力の釣合いの位置は、定常波の位相に
対して常に一定であり、ステップ動作の間隔も常に一定
となるので、ステップ角の精度は更に高められる。な
お、この圧電体リング30では、A相とB相がその周期と
要素の極性の双方に関して互いに線対称となるように形
成されている。この結果、A相とB相の駆動信号に対す
る出力特性を同一にすることが容易になり、ステータ2
の共振周波数や所定の駆動周波数における振動強度も同
一とすることができるので、超音波モータの駆動効率を
高めることができる。
ステータ2においては、第7図に示すように、ステータ
2上に発生する定常波の上にロータ1が接触しているの
で、その切り欠き部1bの側面下端PaとPbにステータ2か
ら及ぼされる応力FaとFbの和が異なる場合には、ロータ
1はその応力の差により偶力を受けて回転する。しか
し、ロータ1の切り欠き部1bが定常波の腹nの位置の直
上にくると、左右の応力FaとFbとは釣り合うので、定常
波が安定している限り、この釣合いの位置にロータ1は
静止する。従って、ステータ2上に定常波を発生させる
ことによってロータ1の回転角を極めて正確に位置決め
することができ、時計の駆動用モータとして使用する場
合に特に高い信頼性を得ることができる。更に、本実施
例では、ステータ2の上に所定周期の回転対称性をもつ
歯を設けているので、この周期でロータ1を精度良くス
テップ動作させた場合、ロータ1の非接触部分の形状と
ステータ2の上の表面形状との相対関係は常に一定とな
る。逆に言えば、ロータ1の非接触部分とステータ2の
上の歯との間の応力の釣合いの位置は、定常波の位相に
対して常に一定であり、ステップ動作の間隔も常に一定
となるので、ステップ角の精度は更に高められる。な
お、この圧電体リング30では、A相とB相がその周期と
要素の極性の双方に関して互いに線対称となるように形
成されている。この結果、A相とB相の駆動信号に対す
る出力特性を同一にすることが容易になり、ステータ2
の共振周波数や所定の駆動周波数における振動強度も同
一とすることができるので、超音波モータの駆動効率を
高めることができる。
次に、第5図に示す前記圧電リング30に対し駆動信号
を供給すべき駆動回路の一例を第8図に示す。この駆動
回路では、圧電体素子3に対してそれぞれ、A相電極3A
に接続される端子A、B相電極3Bに接続される端子B、
及び要素電極3a1,3a2,3a3,3c,3b1,3b2,3b3,7bに接着さ
れたステータ2に接続される共通端子Cを通じて、それ
ぞれに駆動信号が供給される。また、監視電極7aから
は、圧電体リング30上に発生した波の強度が検出され
る。
を供給すべき駆動回路の一例を第8図に示す。この駆動
回路では、圧電体素子3に対してそれぞれ、A相電極3A
に接続される端子A、B相電極3Bに接続される端子B、
及び要素電極3a1,3a2,3a3,3c,3b1,3b2,3b3,7bに接着さ
れたステータ2に接続される共通端子Cを通じて、それ
ぞれに駆動信号が供給される。また、監視電極7aから
は、圧電体リング30上に発生した波の強度が検出され
る。
発振回路OSC1からは、所定周波数の制御信号がANDゲ
ートA1に、また、位相変換回路Φにより90度位相を遅ら
せた制御信号がANDゲートA2に、それぞれ供給されてい
る。一方、発振回路OSC2は基準パルスをワンショット回
路OS2aとOS2bに対して供給し、これらはANDゲートA1とA
2にゲート信号を供給する。このゲート信号が供給され
ている間、ANDゲートA2はドライバDAに制御信号を出力
して、これと同期した駆動信号が端子Aに送出され、AN
DゲートA1はドライバDBに制御信号を出力し、同様に端
子Bに駆動信号が送出される。この間、常時発振回路OS
C1からドライバDCに制御信号が供給されており、端子C
には端子A及び端子Bに供給される駆動信号に対する反
転信号が供給されるようになっている。
ートA1に、また、位相変換回路Φにより90度位相を遅ら
せた制御信号がANDゲートA2に、それぞれ供給されてい
る。一方、発振回路OSC2は基準パルスをワンショット回
路OS2aとOS2bに対して供給し、これらはANDゲートA1とA
2にゲート信号を供給する。このゲート信号が供給され
ている間、ANDゲートA2はドライバDAに制御信号を出力
して、これと同期した駆動信号が端子Aに送出され、AN
DゲートA1はドライバDBに制御信号を出力し、同様に端
子Bに駆動信号が送出される。この間、常時発振回路OS
C1からドライバDCに制御信号が供給されており、端子C
には端子A及び端子Bに供給される駆動信号に対する反
転信号が供給されるようになっている。
この駆動回路の動作を第9図のタイミングチャートを
参照して説明する。第9図(a)は、発振回路OSC2の基
準パルスを示したものであり、この基準パルスが入力さ
れたワンショット回路OS2aとOS2bは、第9図(b)と
(c)に示すゲート信号をそれぞれANDゲートA1とA2に
対して供給する。この結果、図中に示す期間Iにあって
は、ANDゲートA1とA2の双方が開くことになり、互いに9
0度の位相差をもつ駆動信号が圧電素子3のA相とB相
に印加される。したがって、相互に1/4周期の空間的な
ずれをもって形成されたA相とB相の圧電体要素列から
発生する波が合成され、圧電リング30上には進行波が形
成される。期間IIでは、ANDゲートA2が遮断され、端子
BにはドライバDBからの駆動信号が供給されないので、
圧電体リングう30のA相にのみ駆動信号が供給され、圧
電体リング30上にはA相の周期によって定まる定常波が
発生する。更に、期間IIIにおいては、ANDゲートA1とA2
の双方が遮断されて端子AとBはともに駆動信号が供給
されないので、圧電体リング30には電圧が印加されず、
如何なる波も発生しない。
参照して説明する。第9図(a)は、発振回路OSC2の基
準パルスを示したものであり、この基準パルスが入力さ
れたワンショット回路OS2aとOS2bは、第9図(b)と
(c)に示すゲート信号をそれぞれANDゲートA1とA2に
対して供給する。この結果、図中に示す期間Iにあって
は、ANDゲートA1とA2の双方が開くことになり、互いに9
0度の位相差をもつ駆動信号が圧電素子3のA相とB相
に印加される。したがって、相互に1/4周期の空間的な
ずれをもって形成されたA相とB相の圧電体要素列から
発生する波が合成され、圧電リング30上には進行波が形
成される。期間IIでは、ANDゲートA2が遮断され、端子
BにはドライバDBからの駆動信号が供給されないので、
圧電体リングう30のA相にのみ駆動信号が供給され、圧
電体リング30上にはA相の周期によって定まる定常波が
発生する。更に、期間IIIにおいては、ANDゲートA1とA2
の双方が遮断されて端子AとBはともに駆動信号が供給
されないので、圧電体リング30には電圧が印加されず、
如何なる波も発生しない。
この駆動回路によれば、まず、期間Iにおいては、ス
テータ2上に進行波が形成され、波の進行に伴ってその
進行方向にロータ1の非接触部分1bが応力を受けるの
で、ロータ1は連続的に回転する。次に、期間IIにおい
ては、ステータ2上に圧電体リング30のA相にのみ基づ
く定常波が形成されるので、この定常波の節及び腹の位
置によって定まる所定の位置にロータ1が静止する。更
に期間IIIにおいては、圧電体リング30上には波が発生
しないので、ロータ1の静止状態がそのまま維持され
る。このようにして、ロータ1の回転角度は期間Iの長
さによって定めることができ、期間IIによってロータ1
の回転を静止させた後、期間IIIにあっては、ばね4に
よって静止位置にロータ1が保持された状態で圧電体リ
ング30の振動が消失した停止状態となる。このロータ1
の回転角度は期間IIの定常波による静止位置によって定
まるが、期間Iの終了時点におけるロータ1の位置にそ
の定常波の±1/4波長未満に相当するずれが生じた場合
でも、応力の釣合いによって正確に同一の静止位置に復
帰する。したがって、ロータ1の位置を検出して帰還回
路を設ける必要なく、所定のステップ角度で所定時間毎
にロータ1を精度良く回転駆動することができる。しか
も、期間IIIにおいては、ドライバDA及びDBの動作が停
止するので、所要電力が低減され、時計用の超音波モー
タとしては極めて適した駆動方法となる。
テータ2上に進行波が形成され、波の進行に伴ってその
進行方向にロータ1の非接触部分1bが応力を受けるの
で、ロータ1は連続的に回転する。次に、期間IIにおい
ては、ステータ2上に圧電体リング30のA相にのみ基づ
く定常波が形成されるので、この定常波の節及び腹の位
置によって定まる所定の位置にロータ1が静止する。更
に期間IIIにおいては、圧電体リング30上には波が発生
しないので、ロータ1の静止状態がそのまま維持され
る。このようにして、ロータ1の回転角度は期間Iの長
さによって定めることができ、期間IIによってロータ1
の回転を静止させた後、期間IIIにあっては、ばね4に
よって静止位置にロータ1が保持された状態で圧電体リ
ング30の振動が消失した停止状態となる。このロータ1
の回転角度は期間IIの定常波による静止位置によって定
まるが、期間Iの終了時点におけるロータ1の位置にそ
の定常波の±1/4波長未満に相当するずれが生じた場合
でも、応力の釣合いによって正確に同一の静止位置に復
帰する。したがって、ロータ1の位置を検出して帰還回
路を設ける必要なく、所定のステップ角度で所定時間毎
にロータ1を精度良く回転駆動することができる。しか
も、期間IIIにおいては、ドライバDA及びDBの動作が停
止するので、所要電力が低減され、時計用の超音波モー
タとしては極めて適した駆動方法となる。
一方、第8図に示すように、上記のように振動する圧
電体リング30上に発生した波の強度は、常時監視電極7a
に発生する電圧に基づいて検出されており、この検出出
力は、フィードバック制御回路41に供給される。このフ
ィードバック制御回路では、圧電体リングにおいて発生
すべき最大強度と、かかる最大強度が得られるべき時点
で検出された実際の波の強度とを比較し、実際に得られ
る最大強度が、予め設定されている最大強度となるよう
に、発振回路OSC1の発振周波数をフィードバック制御し
ている。従って、本例の駆動回路によれば、常に、高効
率で超音波モータを駆動させることができる。
電体リング30上に発生した波の強度は、常時監視電極7a
に発生する電圧に基づいて検出されており、この検出出
力は、フィードバック制御回路41に供給される。このフ
ィードバック制御回路では、圧電体リングにおいて発生
すべき最大強度と、かかる最大強度が得られるべき時点
で検出された実際の波の強度とを比較し、実際に得られ
る最大強度が、予め設定されている最大強度となるよう
に、発振回路OSC1の発振周波数をフィードバック制御し
ている。従って、本例の駆動回路によれば、常に、高効
率で超音波モータを駆動させることができる。
なお、本例では、ロータ1の非接触部分1bは6箇所形
成され、ステップ角度は60度となっているが、圧電体リ
ング受30上に形成される定常波の波数を増加させ、ロー
タ1の非接触部分の数もそれに対応させて増加させるこ
とによって、ステップ角をより小さく設定することがで
きる。
成され、ステップ角度は60度となっているが、圧電体リ
ング受30上に形成される定常波の波数を増加させ、ロー
タ1の非接触部分の数もそれに対応させて増加させるこ
とによって、ステップ角をより小さく設定することがで
きる。
<第2実施例> 次に、本発明の第2実施例を説明する。本実施例にお
いては、ロータ1、ステータ2、及び圧電素子3は第1
実施例と同一であるのでその説明は省略し、同一部分に
は同一符号を付す。
いては、ロータ1、ステータ2、及び圧電素子3は第1
実施例と同一であるのでその説明は省略し、同一部分に
は同一符号を付す。
第10図は、本実施例の超音波モータの駆動回路を示し
たものである。発振回路OSC1から出力された制御信号は
ドライバDCに入力され、圧電素子3の共通端子Cに対し
駆動信号が出力されるようになっている。また、この制
御信号は、インバータI1を介して反転信号となり、この
反転信号がドライバDAに入力されて端子Aに対し駆動信
号を出力する。更に、端子Bには、ドライバDBに対して
制御信号と反転信号とを選択的に入力するように、AND
回路A1,A2と、OR回路O1と、インバータI2と、からなる
選択回路が構成されている。一方、基準信号は発振回路
OSC2から出力され、カウンタ回路と4ステート発生回路
を経由することによって、それぞれ1秒間隔のパルスを
順次出力し、4秒間で1順するように設定された
(1)、(2)、(3)及び(4)の各ステート信号に
変換される。このステート信号は選択回路に導入される
とともに、OR回路O2,O3,O4を介して前記各ドライバDC,D
A,DBを制御する。ドライバDC,DA,DBは、それぞれ3ステ
ートドライバとなっており、HとLの両レベルを出力す
る他、上記ステート信号に基づいて遮断され、高出力イ
ンピーダンス状態となる。
たものである。発振回路OSC1から出力された制御信号は
ドライバDCに入力され、圧電素子3の共通端子Cに対し
駆動信号が出力されるようになっている。また、この制
御信号は、インバータI1を介して反転信号となり、この
反転信号がドライバDAに入力されて端子Aに対し駆動信
号を出力する。更に、端子Bには、ドライバDBに対して
制御信号と反転信号とを選択的に入力するように、AND
回路A1,A2と、OR回路O1と、インバータI2と、からなる
選択回路が構成されている。一方、基準信号は発振回路
OSC2から出力され、カウンタ回路と4ステート発生回路
を経由することによって、それぞれ1秒間隔のパルスを
順次出力し、4秒間で1順するように設定された
(1)、(2)、(3)及び(4)の各ステート信号に
変換される。このステート信号は選択回路に導入される
とともに、OR回路O2,O3,O4を介して前記各ドライバDC,D
A,DBを制御する。ドライバDC,DA,DBは、それぞれ3ステ
ートドライバとなっており、HとLの両レベルを出力す
る他、上記ステート信号に基づいて遮断され、高出力イ
ンピーダンス状態となる。
次に、上記駆動回路の動作を第11図を参照して説明す
る。
る。
第11図(a)はドライバDAの出力状態を示したもの
で、ステート信号(1)、(2)及び(3)が出力され
た場合に駆動信号を端子Aに供給し、期間IVにおいて
は、高出力インピーダンス状態となる。第11図(b)は
ドライバDBの出力状態を示したもので、ステート信号
(1)、(3)及び(4)が出力された場合に駆動信号
を端子Bに供給し、期間IIにおいて高出力インピーダン
ス状態となる。このドライバDBの前段には上記選択回路
が設けられ、この選択回路には4ステート発生回路から
のステート信号(3)が入力されているので、期間III
においてはドライバDAの駆動信号とは180度位相がずれ
た信号(反転信号)が端子Bに出力される。第11図
(c)はドライバDCの出力状態を示したものであり、ス
テート信号(1)、(2)及び(4)が出力された場合
に反転信号を共通端子Cに出力し、期間IIIにおいては
高出力インピーダンス状態となる。
で、ステート信号(1)、(2)及び(3)が出力され
た場合に駆動信号を端子Aに供給し、期間IVにおいて
は、高出力インピーダンス状態となる。第11図(b)は
ドライバDBの出力状態を示したもので、ステート信号
(1)、(3)及び(4)が出力された場合に駆動信号
を端子Bに供給し、期間IIにおいて高出力インピーダン
ス状態となる。このドライバDBの前段には上記選択回路
が設けられ、この選択回路には4ステート発生回路から
のステート信号(3)が入力されているので、期間III
においてはドライバDAの駆動信号とは180度位相がずれ
た信号(反転信号)が端子Bに出力される。第11図
(c)はドライバDCの出力状態を示したものであり、ス
テート信号(1)、(2)及び(4)が出力された場合
に反転信号を共通端子Cに出力し、期間IIIにおいては
高出力インピーダンス状態となる。
このステート信号を順次(1)から(4)まで出力す
ると、第12図の(1)乃至(4)に示すような接続状態
で圧電素子3が駆動される。すなわち、(1)のステー
ト信号が出力されると、第12図(1)に示すように、期
間Iにおいて駆動信号に基づく交流電圧で圧電体リング
30のA相とB相との双方に同位相で印加され、(2)の
ステート信号が出力されると、第12図(2)に示すよう
に、期間IIにおいて圧電体リング30のA相のみに交流電
圧が印加される。ステート信号(3)が出力されると、
第12図(3)に示すように、端子A及びBに対向設置さ
れている共通端子Cが遮断されて浮遊電位となっている
ことから、期間IIIにおいて圧電体リング30のA相とB
相には互いに位相が180度異なった交流電圧が印加され
ることとなる。最後に、ステート信号(4)が出力され
ると、第12図(4)に示すように、期間IVにおいて圧電
体リング30のB相のみに交流電圧が印加される。
ると、第12図の(1)乃至(4)に示すような接続状態
で圧電素子3が駆動される。すなわち、(1)のステー
ト信号が出力されると、第12図(1)に示すように、期
間Iにおいて駆動信号に基づく交流電圧で圧電体リング
30のA相とB相との双方に同位相で印加され、(2)の
ステート信号が出力されると、第12図(2)に示すよう
に、期間IIにおいて圧電体リング30のA相のみに交流電
圧が印加される。ステート信号(3)が出力されると、
第12図(3)に示すように、端子A及びBに対向設置さ
れている共通端子Cが遮断されて浮遊電位となっている
ことから、期間IIIにおいて圧電体リング30のA相とB
相には互いに位相が180度異なった交流電圧が印加され
ることとなる。最後に、ステート信号(4)が出力され
ると、第12図(4)に示すように、期間IVにおいて圧電
体リング30のB相のみに交流電圧が印加される。
このように、期間IからIVまでの4段階に駆動状態を
変化させることによって、期間Iにおいては、第13図
(1)に示すように、相互に同位相のA相の変形に基づ
く定常波とB相の変形に基づく定常波との合成波A+B
が圧電体リング30上に発生し、期間IIにおいては、第13
図(2)に示すように、A相のみの変形に基づく定常波
Aが発生し、期間IIIにおいては、第13図(3)に示す
ように、A相の変形に基づく定常波Aと、位相が180度
ずれたB相の変形に基づく定常波Bとの合成波A+が
発生し、更に、期間IVにおいては、B相のみの変形に基
づく定常波Bが発生するようになっている。その結果、
各期間Iから期間IVまでに形成される定常波の位相はす
べて異なったものとなり、順次その定常波の節若しくは
腹の位置が1/8周期ずつ移動していくこととなる。した
がって、これらの4段階を順次繰り返すことにより、ロ
ータ1をステップ動作させることができる。
変化させることによって、期間Iにおいては、第13図
(1)に示すように、相互に同位相のA相の変形に基づ
く定常波とB相の変形に基づく定常波との合成波A+B
が圧電体リング30上に発生し、期間IIにおいては、第13
図(2)に示すように、A相のみの変形に基づく定常波
Aが発生し、期間IIIにおいては、第13図(3)に示す
ように、A相の変形に基づく定常波Aと、位相が180度
ずれたB相の変形に基づく定常波Bとの合成波A+が
発生し、更に、期間IVにおいては、B相のみの変形に基
づく定常波Bが発生するようになっている。その結果、
各期間Iから期間IVまでに形成される定常波の位相はす
べて異なったものとなり、順次その定常波の節若しくは
腹の位置が1/8周期ずつ移動していくこととなる。した
がって、これらの4段階を順次繰り返すことにより、ロ
ータ1をステップ動作させることができる。
この第2実施例は、従来用いられていた進行波を一切
使うことなく、定常波のみでステップ動作を行うことに
特徴がある。したがって、ロータ1の位置は定常波の位
相にのみ依存するので、進行波による回転駆動のように
回転角が不正確となる余地が全くない。更に、駆動回路
の各ドライバDC,DA,DBとして3ステートドライバを用い
ることによって、使用していない電極に接続されるドラ
イバを高出力インピーダンス状態とすることができるの
で、第12図(3)に示すような接続方法で第13図(3)
に示すような合成波を発生させることができ、駆動回路
を従来よりも簡単な回路構成とすることができる。その
上、A相又はB相の何れかのみを変形させようとして、
端子B又は端子Aへの駆動信号の供給をしない場合、使
用していない端子からの電力流出がなくなるので駆動効
率が向上するとともに、状態を切り換えた際の振動状態
の安定時間も短縮されるので、高速駆動が可能となる。
使うことなく、定常波のみでステップ動作を行うことに
特徴がある。したがって、ロータ1の位置は定常波の位
相にのみ依存するので、進行波による回転駆動のように
回転角が不正確となる余地が全くない。更に、駆動回路
の各ドライバDC,DA,DBとして3ステートドライバを用い
ることによって、使用していない電極に接続されるドラ
イバを高出力インピーダンス状態とすることができるの
で、第12図(3)に示すような接続方法で第13図(3)
に示すような合成波を発生させることができ、駆動回路
を従来よりも簡単な回路構成とすることができる。その
上、A相又はB相の何れかのみを変形させようとして、
端子B又は端子Aへの駆動信号の供給をしない場合、使
用していない端子からの電力流出がなくなるので駆動効
率が向上するとともに、状態を切り換えた際の振動状態
の安定時間も短縮されるので、高速駆動が可能となる。
<第3実施例> 次に、本発明の第3実施例を説明する。この第3実施
例の超音波モータは、時計の秒針を直接駆動するための
ものであり、第1実施例の圧電素子3の代わりに第14図
に示す圧電体素子8を用いる。第14図(a)は、圧電体
素子8の表面(ステータ2に接着されていない面)側を
示したものであり、その表面上には、A相電極8A、B相
電極8B、及び監視電極10が形成されている。第14図
(b)は各要素電極を省略して示した圧電体素子8の裏
面側の図であって、圧電体要素列A相として圧電体要素
80a1,80a2,・・・80a9まで、B相として圧電体要素8
0b1,80b2,・・・80b9までが形成されており、それぞれ
逆方向に分極処理された圧電体要素が交互に並列してい
る。これらのA相とB相とは、双方とも圧電体素子8の
全周で10周期の定常波を形成するように、各圧電体要素
がそれぞれ18度ずつを占めるように設定されている。な
お、圧電体要素80cは24度、圧電体要素81は12度に設定
されている。この結果、A相とB相は、相互に1/6周期
ずれた位置に設置されていることとなる。
例の超音波モータは、時計の秒針を直接駆動するための
ものであり、第1実施例の圧電素子3の代わりに第14図
に示す圧電体素子8を用いる。第14図(a)は、圧電体
素子8の表面(ステータ2に接着されていない面)側を
示したものであり、その表面上には、A相電極8A、B相
電極8B、及び監視電極10が形成されている。第14図
(b)は各要素電極を省略して示した圧電体素子8の裏
面側の図であって、圧電体要素列A相として圧電体要素
80a1,80a2,・・・80a9まで、B相として圧電体要素8
0b1,80b2,・・・80b9までが形成されており、それぞれ
逆方向に分極処理された圧電体要素が交互に並列してい
る。これらのA相とB相とは、双方とも圧電体素子8の
全周で10周期の定常波を形成するように、各圧電体要素
がそれぞれ18度ずつを占めるように設定されている。な
お、圧電体要素80cは24度、圧電体要素81は12度に設定
されている。この結果、A相とB相は、相互に1/6周期
ずれた位置に設置されていることとなる。
この実施例においては、上記圧電素子8の変形に基づ
いてステータ2上に発生する定常波の波数10に合致させ
るように、ロータ1の外周に沿って等間隔に非接触部分
1bが20か所設置されたものが用いられる。
いてステータ2上に発生する定常波の波数10に合致させ
るように、ロータ1の外周に沿って等間隔に非接触部分
1bが20か所設置されたものが用いられる。
この超音波モータの駆動方法は、第15図(1)から
(3)までに示すように、それぞれ、端子Bを遮断して
端子Aと共通端子C間に駆動信号を入力する駆動状態
(1)と、端子Aを遮断して端子Bと共通端子C間に駆
動信号を入力する駆動状態(2)と、共通端子Cを遮断
して端子Aと端子Bに180度位相の異なった駆動信号を
入力する駆動状態(3)と、を順次(逆の順でもよ
い。)繰り返して、ロータ1をステータ2上で1/6周期
ずつステップ動作させるものである。ここで、駆動回路
は、第2実施例において説明した第10図に示す回路構成
において、(2)から(4)までの3種のステート信号
を繰り返し出力することにより、動作させることができ
る。駆動状態(1)では、第16図(1)に示すように、
圧電体要素列A相のみの変形に基づいて定常波Aが発生
し、駆動状態(2)では、第16図(2)に示すように、
B相のみの変形に基づいて定常波Bが発生し、更に、駆
動状態(3)では、第16図(3)に示すように、定常波
Aと、定常波Bに対して180度位相を異ならせた定常波
との合成波A+が発生する。この各駆動状態(1)
から(3)までを順次繰り返すことによって、定常波の
節もしくは腹の位置は、定常波の周期1/6周期ずつ移動
していくので、第2実施例と同様にロータ1をステップ
動作させることができる。因みにこのステップ角は6度
であり、回転伝達機構を介することなく、ロータ1の回
転でそのまま直接時計の秒針を駆動することができる。
(3)までに示すように、それぞれ、端子Bを遮断して
端子Aと共通端子C間に駆動信号を入力する駆動状態
(1)と、端子Aを遮断して端子Bと共通端子C間に駆
動信号を入力する駆動状態(2)と、共通端子Cを遮断
して端子Aと端子Bに180度位相の異なった駆動信号を
入力する駆動状態(3)と、を順次(逆の順でもよ
い。)繰り返して、ロータ1をステータ2上で1/6周期
ずつステップ動作させるものである。ここで、駆動回路
は、第2実施例において説明した第10図に示す回路構成
において、(2)から(4)までの3種のステート信号
を繰り返し出力することにより、動作させることができ
る。駆動状態(1)では、第16図(1)に示すように、
圧電体要素列A相のみの変形に基づいて定常波Aが発生
し、駆動状態(2)では、第16図(2)に示すように、
B相のみの変形に基づいて定常波Bが発生し、更に、駆
動状態(3)では、第16図(3)に示すように、定常波
Aと、定常波Bに対して180度位相を異ならせた定常波
との合成波A+が発生する。この各駆動状態(1)
から(3)までを順次繰り返すことによって、定常波の
節もしくは腹の位置は、定常波の周期1/6周期ずつ移動
していくので、第2実施例と同様にロータ1をステップ
動作させることができる。因みにこのステップ角は6度
であり、回転伝達機構を介することなく、ロータ1の回
転でそのまま直接時計の秒針を駆動することができる。
以上説明した第2実施例及び第3実施例は、ともに定
常波のみで、ロータ1を定常波の位相差分だけ精度良く
回転させ得るものであるが、圧電体には、駆動信号の周
波数を特定の共振周波数に合致させることによって、圧
電体の振動変移が楕円軌道を描く場合があり、この楕円
軌道の上部における水平成分をロータ1の回転方向と合
致させることにより、その水平成分に基づく水平方向の
応力を利用してロータ1の回転を促進させることもでき
る。また、ステップ動作の周期は、上記ステート信号の
間隔等によって種々異なったものとすることができる。
常波のみで、ロータ1を定常波の位相差分だけ精度良く
回転させ得るものであるが、圧電体には、駆動信号の周
波数を特定の共振周波数に合致させることによって、圧
電体の振動変移が楕円軌道を描く場合があり、この楕円
軌道の上部における水平成分をロータ1の回転方向と合
致させることにより、その水平成分に基づく水平方向の
応力を利用してロータ1の回転を促進させることもでき
る。また、ステップ動作の周期は、上記ステート信号の
間隔等によって種々異なったものとすることができる。
以上説明したように、本発明は、超音波モータにおい
て、移動体に圧電体要素列が形成された周期に対応した
非接触部分を設け、また、振動体の表面上に所定周期の
回転対称性を有する複数の段差を設け、更に、振動体に
発生させた定常波によって移動体を振動体の所定の位置
に静止させることを特徴とするものである。
て、移動体に圧電体要素列が形成された周期に対応した
非接触部分を設け、また、振動体の表面上に所定周期の
回転対称性を有する複数の段差を設け、更に、振動体に
発生させた定常波によって移動体を振動体の所定の位置
に静止させることを特徴とするものである。
したがって、以下の効果を有する。
振動体に発生した定常波が移動体の非接触部分に応
力を及ぼすことによって、移動体はその応力が釣り合う
所定の相対位置に静止されるので、定常波を移動させる
ことによって、移動体をステップ駆動させることができ
る。したがって、従来のように、移動体の回転位置を検
出して回転量を制御するための位置センサやフィードバ
ック回路が不要となることから、超音波モータを小型化
することが可能であり、しかも省電力化を図ることがで
きる。
力を及ぼすことによって、移動体はその応力が釣り合う
所定の相対位置に静止されるので、定常波を移動させる
ことによって、移動体をステップ駆動させることができ
る。したがって、従来のように、移動体の回転位置を検
出して回転量を制御するための位置センサやフィードバ
ック回路が不要となることから、超音波モータを小型化
することが可能であり、しかも省電力化を図ることがで
きる。
振動体に所定周期の回転対称性をもつ複数の段差を
設ける場合には、定常波の移動に伴って移動体がステッ
プ動作した際、応力の釣り合う位置が常に同一の間隔で
到来することとなり、高精度のステップ動作が可能とな
る。
設ける場合には、定常波の移動に伴って移動体がステッ
プ動作した際、応力の釣り合う位置が常に同一の間隔で
到来することとなり、高精度のステップ動作が可能とな
る。
圧電体リングに、圧電体要素の配置及びその分極処
理方向が互いに線対称となるように、第1の圧電体要素
列と第2の圧電体要素列とを形成した場合には、両者の
振動特性を同一として、所定の駆動周波数における振動
強度及び共振周波数を同一とすることができ、その駆動
効率を向上させることができる。
理方向が互いに線対称となるように、第1の圧電体要素
列と第2の圧電体要素列とを形成した場合には、両者の
振動特性を同一として、所定の駆動周波数における振動
強度及び共振周波数を同一とすることができ、その駆動
効率を向上させることができる。
駆動手段において、圧電素子の各電極に対して駆動
信号を出力する出力スイッチとして、高出力インピーダ
ンス状態を備えた3ステートドライバを用いる場合に
は、各駆動状態において、駆動信号を印加していない出
力スイッチを遮断することによって、圧電体リングから
の電力流出を防止しできることから駆動効率の向上を図
ることができ、また、圧電体リングの振動の安定時間も
短縮することができる。更に、共通電極に接続される第
3の出力スイッチを高出力インピーダンス状態とし、第
1電極と第2電極との間に高流電圧を印加することによ
って、4番目の定常波を振動体上に発生させることがで
きる。
信号を出力する出力スイッチとして、高出力インピーダ
ンス状態を備えた3ステートドライバを用いる場合に
は、各駆動状態において、駆動信号を印加していない出
力スイッチを遮断することによって、圧電体リングから
の電力流出を防止しできることから駆動効率の向上を図
ることができ、また、圧電体リングの振動の安定時間も
短縮することができる。更に、共通電極に接続される第
3の出力スイッチを高出力インピーダンス状態とし、第
1電極と第2電極との間に高流電圧を印加することによ
って、4番目の定常波を振動体上に発生させることがで
きる。
超音波モータの駆動方法としては、進行波によって
回転駆動し、定常波によって静止し、更に駆動状態の停
止期間を設けることによって、任意の回転角でステップ
動作が可能となり、しかも省電力化を期することができ
る。
回転駆動し、定常波によって静止し、更に駆動状態の停
止期間を設けることによって、任意の回転角でステップ
動作が可能となり、しかも省電力化を期することができ
る。
複数の位相の異なった定常波を順次振動体上に発生
させることにより、定常波のみで移動体を回転駆動する
ことができるので、移動体をステップ動作させる場合の
ステップ角の精度を向上させることができる。
させることにより、定常波のみで移動体を回転駆動する
ことができるので、移動体をステップ動作させる場合の
ステップ角の精度を向上させることができる。
第1図は本発明の超音波モータの第1実施例における機
械的構造部分の各構成要素、ロータ1、ステータ2、及
び圧電体素子3の概略構造を示した構成図である。 第2図は同第1実施例の機械的構造部分の断面図であ
る。 第3図(a)及び(b)は同第1実施例のロータ1の構
造を示す平面図及び側面図である。 第4図(a)及び(b)は同第1実施例のステータ2の
構造を示す平面図及び断面図である。 第5図(a)、(b)及び(c)は同第1実施例の圧電
素子3の構造を示す表面図、裏面図及び側面図である。 第6図(a)及び(b)は2つの監視電極を備えた圧電
素子の構造を示す表面図及び裏面図である。 第7図はロータ1の切り欠き部と定常波との位置関係を
示す作用図である。 第8図は第1実施例における駆動回路を示す回路図であ
る。 第9図(a)乃至(c)は第1実施例の駆動回路の動作
を示すタイミングチャート図である。 第10図は本発明の第2実施例の駆動回路を示す回路図で
ある。 第11図(a)乃至(c)は第2実施例の駆動回路の動作
を示すタイミングチャート図である。 第12図(1)乃至(4)は第2実施例の駆動方法におけ
る各段階の接続状態を示す概念図である。 第13図(1)乃至(4)は第2実施例の駆動時に発生す
る定常波を示す波形図である。 第14図(a)及び(b)は本発明の第3実施例の圧電素
子8の構造を示す表面図及び裏面図である。 第15図(1)乃至(3)は第3実施例の駆動方法におけ
る各段階の接続状態を示す概念図である。 第16図は(1)乃至(3)は第3実施例の駆動時に発生
する定常波を示す波形図である。 第17図は、ステータの厚さと共振周波数との関係を、ス
テータ上に形成される定常波の波長数毎に示すグラフで
ある。 〔符号の説明〕 1……ロータ 1a……切り欠き部 2……ステータ 3……圧電素子 3A……A相電極 3B……B相電極 30……圧電体リング 30a1,30a2,・・・……圧電体要素 5……歯 DA,DB,DC……ドライバ A,B……定常波 A+B,A+……合成定常波。
械的構造部分の各構成要素、ロータ1、ステータ2、及
び圧電体素子3の概略構造を示した構成図である。 第2図は同第1実施例の機械的構造部分の断面図であ
る。 第3図(a)及び(b)は同第1実施例のロータ1の構
造を示す平面図及び側面図である。 第4図(a)及び(b)は同第1実施例のステータ2の
構造を示す平面図及び断面図である。 第5図(a)、(b)及び(c)は同第1実施例の圧電
素子3の構造を示す表面図、裏面図及び側面図である。 第6図(a)及び(b)は2つの監視電極を備えた圧電
素子の構造を示す表面図及び裏面図である。 第7図はロータ1の切り欠き部と定常波との位置関係を
示す作用図である。 第8図は第1実施例における駆動回路を示す回路図であ
る。 第9図(a)乃至(c)は第1実施例の駆動回路の動作
を示すタイミングチャート図である。 第10図は本発明の第2実施例の駆動回路を示す回路図で
ある。 第11図(a)乃至(c)は第2実施例の駆動回路の動作
を示すタイミングチャート図である。 第12図(1)乃至(4)は第2実施例の駆動方法におけ
る各段階の接続状態を示す概念図である。 第13図(1)乃至(4)は第2実施例の駆動時に発生す
る定常波を示す波形図である。 第14図(a)及び(b)は本発明の第3実施例の圧電素
子8の構造を示す表面図及び裏面図である。 第15図(1)乃至(3)は第3実施例の駆動方法におけ
る各段階の接続状態を示す概念図である。 第16図は(1)乃至(3)は第3実施例の駆動時に発生
する定常波を示す波形図である。 第17図は、ステータの厚さと共振周波数との関係を、ス
テータ上に形成される定常波の波長数毎に示すグラフで
ある。 〔符号の説明〕 1……ロータ 1a……切り欠き部 2……ステータ 3……圧電素子 3A……A相電極 3B……B相電極 30……圧電体リング 30a1,30a2,・・・……圧電体要素 5……歯 DA,DB,DC……ドライバ A,B……定常波 A+B,A+……合成定常波。
Claims (10)
- 【請求項1】片面に圧電素子を備え、該圧電素子により
加振される振動体と、該振動体と接触状態にあって摩擦
力により回転駆動される移動体と、を有しており、前記
圧電素子は、その表裏逆方向に分極処理された圧電体要
素が交互に配置された圧電体リングを備え、該圧電体リ
ングには、その円環に沿って円周の整数分の一の所定周
期で、かつ相互に空間的に位相差をもって形成された第
1の圧電体要素列及び第2の圧電体要素列が設けられ、
前記第1の圧電体要素列、前記第2の圧電体要素列に対
しそれぞれ交流電圧を印加可能な駆動手段を備えた超音
波モータにおいて、 前記移動体には、前記振動体側の表面上に回転方向に沿
って前記所定周期の半分の間隔で切り欠き部又は凹部か
らなる前記振動体に対する非接触部分が形成されてお
り、 該圧電素子によって該振動体に定常波が加振された場合
であって、該非接触部分の位置が該定常波の節および腹
の位置によって定まる所定の位置にない場合には、該非
接触部分の位置が該所定の位置に一致するように該定常
波が該移動体を回転し、 該圧電素子によって該振動体に定常波が加振された場合
であって、該非接触部分の位置が該所定の位置にある場
合には、該定常波が該移動体を静止することを特徴とす
る超音波モータ。 - 【請求項2】前記振動体には、前記移動体側の表面上に
おける前記非接触部分に対向する周上に、前記所定周期
の2n分の1(nは3以上の自然数)の周期で回転対称性
を有する複数の段差が形成されていることを特徴とする
請求項第1項に記載の超音波モータ。 - 【請求項3】前記第1の圧電体要素列と前記第2の圧電
体要素列は、前記圧電体リングに沿って空間的に前記所
定周期の1/4の位相差をもって設置されていることを特
徴とする請求項第1項又は第2項に記載の超音波モー
タ。 - 【請求項4】前記第1の圧電体要素列と前記第2の圧電
体要素列とは、前記圧電体リングに沿って空間的に前記
所定周期の1/6の位相差をもって設置されていることを
特徴とする請求項第1項又は第2項に記載の超音波モー
タ。 - 【請求項5】前記第1の圧電体要素列と前記第2の圧電
体要素列は、その圧電体要素の配置及び圧電体要素の分
極処理方向が圧電リングの面上で相互に線対称となって
いることを特徴とする請求項第1項又は第2項に記載の
超音波モータ。 - 【請求項6】前記圧電素子は、前記第1の圧電体要素列
の片面に導電接触した第1電極と、前記第2の圧電体素
子の片面に導電接触した第2電極と、前記第1及び第2
の圧電体要素列の他の面に導電接触した共通電極とを有
し、前記駆動手段は、前記第1電極に駆動信号を出力す
べき第1の出力スイッチ、前記第2電極に駆動信号を出
力すべき第2の出力スイッチ、及び前記共通電極に駆動
信号を出力すべき第3の出力スイッチを有し、これらの
出力スイッチは、駆動信号を出力する状態の他に、高出
力インピーダンス状態に切換可能であることを特徴とす
る請求項第1項乃至第4項の何れかに記載の超音波モー
タ。 - 【請求項7】請求項第6項に記載の超音波モータにおい
て、前記駆動手段は、前記第1電極と前記共通電極及び
前記第2電極と前記共通電極との間に、相互に所定の位
相差を有する交流電圧を印加して前記圧電体リング上に
進行波を誘起させる第1の駆動状態と、前記第1電極又
は前記第2電極と前記共通電極との間に交流電圧を印加
して前記圧電体リングに定常波を誘起させる第2又は第
3の駆動状態と、を繰り返して前記移動体を間欠回転駆
動することを特徴とする超音波モータの駆動方法。 - 【請求項8】前記第1の駆動状態と、前記第2又は第3
の駆動状態と、前記第1電極及び前記第2電極と前記共
通電極との間に交流電圧を印加しない停止状態と、を順
次繰り返して前記移動体を間欠駆動することを特徴とす
る請求項第7項に記載の超音波モータの駆動方法。 - 【請求項9】請求項第6項に記載の超音波モータにおい
て、前記駆動手段は、前記第1電極と前記共通電極との
間に交流電圧を印加して前記圧電体リングに第1の定常
波を誘起させる第1の駆動状態と、前記第2電極と前記
共通電極との間に交流電圧を印加して前記圧電体リング
上に第2の定常波を誘起する第2の駆動状態と、前記第
1電極と前記共通電極との間及び前記第2電極と前記共
通電極との間に交流電圧を印加して前記圧電体リング上
に第3の定常波を誘起する第3の駆動状態と、を何れか
の順で繰り返して前記移動体を回転駆動することを特徴
とする超音波モータの駆動方法。 - 【請求項10】請求項第6項に記載された超音波モータ
において、前記第1電極と前記共通電極との間に交流電
圧を印加して前記圧電体リング上に第1の定常波を誘起
する第1の駆動状態と、前記第2電極と前記共通電極と
の間に交流電圧を印加して前記圧電体リング上に第2の
定常波を誘起する第2の駆動状態と、前記第1電極及び
第2電極と前記共通電極との間に交流電圧を印加して前
記圧電体リング上に第3の定常波を誘起する第3の駆動
状態と、前記共通電極に接続される出力スイッチを遮断
状態とした上で前記第1電極と前記第2電極との間に交
流電圧を印加して前記圧電体リング上に第4の定常波を
誘起する第4の駆動状態と、を何れかの順に繰り返すこ
とを特徴とする超音波モータの駆動方法。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US07/667,691 US5237237A (en) | 1990-03-12 | 1991-03-11 | Ultrasonic motor and drive method |
KR1019910003826A KR920005775A (ko) | 1990-03-12 | 1991-03-11 | 초음파 모터 및 그것의 구동방법 |
DE69119807T DE69119807T2 (de) | 1990-03-12 | 1991-03-12 | Ultraschallmotor |
EP91302040A EP0447172B1 (en) | 1990-03-12 | 1991-03-12 | Ultrasonic motor |
Applications Claiming Priority (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2-61671 | 1990-03-13 | ||
JP6167190 | 1990-03-13 | ||
JP7032490 | 1990-03-20 | ||
JP2-70324 | 1990-03-20 | ||
JP2-102573 | 1990-04-18 | ||
JP10257390 | 1990-04-18 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0438180A JPH0438180A (ja) | 1992-02-07 |
JP3006042B2 true JP3006042B2 (ja) | 2000-02-07 |
Family
ID=
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