JP3005467B2 - 屋根用融雪装置 - Google Patents

屋根用融雪装置

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JP3005467B2
JP3005467B2 JP8087424A JP8742496A JP3005467B2 JP 3005467 B2 JP3005467 B2 JP 3005467B2 JP 8087424 A JP8087424 A JP 8087424A JP 8742496 A JP8742496 A JP 8742496A JP 3005467 B2 JP3005467 B2 JP 3005467B2
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hot water
roof
sheet
water
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弘毅 佐藤
克子 佐藤
正之 佐藤
康子 桜山
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有限会社ヒロキ
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、屋根表面に積もっ
た雪を溶かして屋根表面から排除する、屋根用融雪装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、屋根表面に積もった雪を溶か
して、軒下に備えられた排水溝等に排除する、各種の融
雪装置が考案、開発されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
融雪装置は、いずれも複雑な構造をしていて、その設置
作業に多大な手数と労力を要し、その設備費が嵩んでし
まった。加えて、そのエネルギー消費量が多くて、その
ランニングコストが嵩んでしまった。
【0004】そのため、従来の融雪装置は、一般に広く
利用されていない。
【0005】本発明は、このような課題に鑑みてなされ
たもので、その構造が簡単であって、その設置作業が容
易であると共に、その設備費も掛からず、かつ、そのラ
ンニングコストを低く抑えることのできる、屋根用融雪
装置(以下、融雪装置という)を提供することを目的と
している。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の融雪装置は、屋根表面に格子枠と台板と断
熱シートとを順次介して敷設したシートと、該シート表
面に複数本縦に並べて備えた起立壁であって、シート表
面に屋根の傾斜方向を向く複数本の縦溝を形成する起立
壁と、屋根頂部の上方に配設した温水タンクと、屋根頂
部に敷設した配水パイプと、該パイプ内に前記温水タン
ク内の温水を流入させる温水路と、前記配水パイプの側
壁に開設した温水流出口であって、前記シート表面の縦
溝内に配水パイプ内の温水を流出させる温水流出口と、
屋根の軒先に配設した樋であって、前記シート表面の縦
溝内を流れ落ちる雪溶け水を受ける樋と、該樋内に受け
た雪溶け水を温水化する雪溶け水と廃棄する雪溶け水と
に分配する分配器と、該分配器で分配した廃棄する雪溶
け水を排水路又は貯水槽に排出する排出手段と、前記分
配器で分配した温水化する雪溶け水を屋内に備えられた
暖房器具で加熱する加熱手段と、該加熱手段で加熱され
て温水となった雪溶け水を貯留する貯留タンクであっ
て、地下に埋設した貯留タンクと、該貯留タンク内の温
水を前記温水タンク内に循環、流入させる温水循環手段
とを備えたことを特徴としている。
【0007】この融雪装置においては、屋根頂部の上方
に配設された温水タンク内の温水を、温水路を通して、
屋根頂部に敷設された配水パイプ内に流入させることが
できる。
【0008】次いで、その配水パイプ内に流入させた温
水を、配水パイプの側壁に開設された温水流出口を通し
て、屋根表面に敷設されたシート表面の複数本の縦溝内
のそれぞれに流出させることができる。そして、それら
の縦溝内を温水を屋根の傾斜方向に流し伝えることがで
きる。そして、それらの縦溝内を流れる温水で、シート
表面に積もった雪、又はシート表面に積もり続ける雪を
溶かすことができる。そして、その温水で溶かした雪溶
け水を、シート表面の縦溝内を屋根の軒先方向に流し伝
えることができる。そして、その雪溶け水を、屋根の軒
先に配設された樋内に受けることができる。
【0009】その際には、配水パイプ内の温水を、シー
ト表面に並べて備えられた複数本の縦溝内のそれぞれ
を、屋根の傾斜方向に流し伝えることができる。換言す
れば、配水パイプ内の温水を、シート表面の一部に偏ら
せずに、シート表面の全体に亙って万遍なく流し伝える
ことができる。そして、シート表面に積もった雪、又は
シート表面に積もり続ける雪を万遍なく温水で溶かすこ
とができる。
【0010】次いで、樋内に受けた雪溶け水を、分配器
を用いて、温水化する雪溶け水と、廃棄する雪溶け水と
に、分配できる。そして、分配器で分配した廃棄する雪
溶け水を、排出手段を用いて、排水路又は貯水槽に排
出、除去できる。そして、暖房器具を用いて加熱手段で
加熱して温水化する雪溶け水の量を、シート表面に積も
った雪、又はシート表面に積もり続ける雪を溶かすのに
要する必要最低量に少なく抑えることができる。そし
て、温水化する雪溶け水の量が多過ぎて、雪溶け水を温
水化するための暖房器具の熱エネルギーが無駄に消費さ
れるのを防ぐことができる。
【0011】次いで、分配器で分配した温水化する雪溶
け水を、加熱手段を用いて、屋内に備えられた暖房器具
で加熱して、温水化できる。
【0012】次いで、その温水化された雪溶け水を、保
温効果のある地下に埋設された貯留タンク内に貯留でき
る。
【0013】貯留タンク内に貯留された温水は、温水循
環手段を用いて、屋根頂部の上方に配設された温水タン
ク内に循環、流入させることができる。
【0014】以下、上記工程を繰り返し行うことによ
り、屋根表面に敷設されたシート表面に積もった雪、又
はシート表面に積もり続ける雪を、溶かし続けることが
できる。
【0015】また、雪を溶かして得られた雪溶け水は、
その一部を温水化して、シート表面に積もった雪、又は
シート表面に積もり続ける雪を溶かす温水に利用でき
る。温水化した雪溶け水は、保温効果のある地下に埋設
された貯留タンク内に貯留し続けて、雪を溶かすことの
可能な高温状態に保持し続けることができる。
【0016】また、屋内を暖房するのに用いられる暖房
器具を用いて、屋根表面に敷設されたシート表面に積も
った雪、又はシート表面に積もり続ける雪を溶かすこと
ができる。また、屋内を暖房する暖房器具が発する熱を
有効利用して、屋根表面に敷設されたシート表面に積も
った雪、又はシート表面に積もり続ける雪を溶かすこと
ができ、融雪装置のランニングコストを低く抑えること
ができる。
【0017】また、瓦屋根等の凹凸のある屋根表面であ
っても、該屋根表面に、格子枠を介して、台板を凹凸な
く平面状に安定させて敷設できる。また、その平面状に
敷設された台板上に、断熱シートを、屋根表面の凹凸に
影響されずに、凹凸なく平面状に敷設できる。そして、
その平面状に敷設された断熱シート上に、シートを凹凸
なく平面状に敷設できる。そして、その平面状に敷設さ
れたシート表面を温水や雪溶け水を屋根の傾斜方向に淀
みなく円滑に流し伝えることができる。その際には、シ
ート表面を流し伝える温水の熱が屋根部材等に無駄に吸
収されるのを断熱シートで防いで、その温水の温度を高
温状態に保持し続けることができる。そして、その温水
で、シート表面に積もった雪、又はシート表面に積もり
続ける雪を、効率良く溶かすことができる。
【0018】本発明の融雪装置においては、分配器で分
配した温水化する雪溶け水に含まれる固形物を除去する
除去手段を備えた構造とすることを好適としている。
【0019】この除去手段を備えた融雪装置にあって
は、分配器で分配した温水化する雪溶け水に含まれる枯
れ葉等の固形物を、除去手段を用いて除去できる。そし
て、その雪溶け水に含まれる固形物が、加熱手段を構成
するパイプ内等に引っ掛かって詰まるのを防ぐことがで
きる。
【0020】また、本発明の融雪装置においては、貯留
タンク内に貯留された温水を加熱する加熱装置を備えた
構造とすることを好適としている。
【0021】この加熱装置を備えた融雪装置にあって
は、貯留タンク内の温水の温度が、シート表面に積もっ
た雪、又はシート表面に積もり続ける雪を効率良く溶か
すのに必要な温度以下となった場合に、貯留タンク内の
温水を、加熱装置を用いて、加熱できる。そして、貯留
タンク内の温水の温度を、シート表面に積もった雪、又
はシート表面に積もり続ける雪を効率良く溶かすのに必
要な温度以上に高めることができる。
【0022】また、本発明の融雪装置においては、屋根
表面に格子枠を残して、屋根表面に敷設されたシート
を、該シートと前記格子枠との間に介在させた台板及び
断熱シートと共に、屋根表面から除去可能な構造に形成
することを好適としている。
【0023】このシートを、台板及び断熱シートと共
に、屋根表面から除去可能な構造をした融雪装置にあっ
ては、夏季等において、融雪装置が不要となった場合
に、屋根表面に格子枠を残して、屋根表面に敷設された
シートを、該シートと格子枠との間に介在させた台板及
び断熱シートと共に、屋根表面から除去できる。そし
て、屋根表面を格子枠を通して大気中に露出させた状態
とすることができる。そして、屋根表面を乾燥させた状
態に保持できる。そして、トタン板等で形成された屋根
表面が、湿気の影響を受けて、腐食するのを防ぐことが
できる。
【0024】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
に従い説明する。図1ないし図5は本発明の融雪装置の
好適な実施の形態を示し、図1はその概略構造説明図、
図2はそのシートの敷設状態を示す一部拡大斜視図、図
3はその分配器、排出手段及び除去手段の拡大構造説明
図、図4と図5はその樋の拡大断面図と一部拡大平面図
である。以下に、この融雪装置を説明する。
【0025】10は、シートであって、耐寒性、耐久性
のある合成樹脂材等を用いて形成されている。シート1
0は、図2に示したように、屋根20表面に、アルミニ
ウム製等の格子枠30と、合板等の台板40と、発泡ス
チロール樹脂等からなる断熱シート50とを順次介し
て、広く連続して敷設されている。
【0026】そして、凹凸等のある屋根20表面に、格
子枠30を介して、複数枚の台板40が、凹凸なく平面
状に安定させて敷設されている。また、その平面状に敷
設された台板40上に、断熱シート50が凹凸なく平面
状に敷設されている。そして、その平面状に敷設された
断熱シート50上に、シート10が凹凸なく平面状に敷
設されている。そして、その平面状に敷設されたシート
10表面を温水や雪溶け水が、屋根20の傾斜方向に淀
みなく円滑に流れ伝わることができるようにしている。
その際には、シート10表面を流れ伝わる温水の熱が屋
根部材等に無駄に吸収されるのを断熱シート50で防い
で、その温水の温度を高温状態に保持し続けることがで
きるようにしている。そして、その温水で、シート10
表面に積もった雪、又はシート10表面に積もり続ける
雪を、効率良く溶かすことができるようにしている。
【0027】屋根20表面に敷設されたシート10は、
該シート10と格子枠30との間に介在させた台板40
及び断熱シート50と共に、屋根20表面から除去可能
な構造に形成されている。具体的には、屋根20表面に
敷設された格子枠30上に、台板40、断熱シート50
及びシート10がボルト、面ファスナー等を用いて、離
脱可能に敷設されている。そして、屋根20表面に格子
枠30を残して、シート10を、台板40及び断熱シー
ト50と共に、屋根20表面から除去できるようにして
いる。
【0028】シート10表面には、図2に示したよう
に、合成樹脂材等からなる短丈の起立壁12が所定ピッ
チで複数本縦に並べて備えられている。そして、屋根2
0表面に敷設されたシート10表面に、左右が起立壁1
2で囲まれた複数本の縦溝14が、屋根20の傾斜方向
に縦に並べて形成されている。そして、温水を、シート
10表面に縦に並べて備えられた複数本の縦溝14内の
それぞれを、屋根20の傾斜方向に流し伝えることがで
きるようにしている。そして、温水を、シート10表面
の全体に亙って万遍なく流し伝えることができるように
している。そして、シート10表面に積もった雪、又は
シート10表面に積もり続ける雪を万遍なく温水で溶か
すことができるようにしている。
【0029】屋根20頂部の上方には、温水タンク60
が、脚62を介して、配設されている。温水タンク60
の周囲には、発泡スチロール樹脂等の断熱材(図示せ
ず)が巻かれていて、その断熱材で、温水タンク60内
の温水が外気で冷却されるのを防いでいる。
【0030】屋根20頂部には、断面が楕円状をなす配
水パイプ70が配設されている。配水パイプ70の左右
の側壁には、温水流出口(図示せず)が所定ピッチで複
数個並べて開設されている。そして、それらの温水流出
口を通して、配水パイプ70内の温水を屋根20表面に
敷設されたシート10表面に並べて備えられた複数本の
縦溝14内のそれぞれに流出させることができるように
している。
【0031】温水タンク60底部とその下方の配水パイ
プ70とは、パイプ状の温水路64で連結されている。
そして、温水タンク60内の温水を、温水路64を通し
て、配水パイプ70内に流入させることができるように
している。
【0032】屋根20の軒先には、樋80が配設されて
いる。そして、その樋80にシート10表面の複数本の
縦溝14内のそれぞれを流れ落ちる雪溶け水を受けるこ
とができるようにしている。
【0033】樋80には、特殊な丸型樋が用いられてい
る。この樋80は、図4と図5に示したように、その樋
本体82が円筒に近い形状に形成されている。そして、
屋根20の軒先から地上に落下する雪が、その丸型状を
した樋80内側に引っ掛からずに、樋本体82の円筒に
近い形状をした外側面を円滑に滑落できるようにしてい
る。樋本体82の上部周壁には、多数の水流入孔84、
86が開設されていて、それらの水流入孔84、86を
通して、樋本体82の上部外周面に流れ落ちた雪溶け水
を樋本体82内側に流入させることができるようにして
いる。
【0034】90は、樋80内に受けた雪溶け水を、温
水化する雪溶け水と、廃棄する雪溶け水とに分配する分
配器である。分配器90は、図3に示したように、雪溶
け水を貯留する筒状タンク92と、該タンク92の上端
開口部を覆う蓋体94と、該蓋体94に開口された空気
孔94aと、筒状タンク92の中途部側壁に開口された
溢出口98と、該溢出口98に連結された溢出パイプ9
6とから構成されている。
【0035】160は、排出手段であって、分配器90
を構成する溢出口98と溢出パイプ96とから構成され
ている。
【0036】そして、樋80内に受けた雪溶け水を、パ
イプ88を通して、筒状タンク92内に流入させること
ができるようにしている。そして、温水化する雪溶け水
を、筒状タンク92内底部に貯留できるようにしてい
る。また、筒状タンク92内に貯留した雪溶け水のうち
の、溢出口98より上方に位置する余分な廃棄する雪溶
け水を、排出手段160を構成する溢出口98と溢出パ
イプ96内とを通して、排水路又は貯水槽に排出できる
ようにしている。
【0037】加えて、図の融雪装置では、樋80内に受
けた雪溶け水に含まれる枯れ葉等の固形物を除去する除
去手段100が備えられている。具体的には、図3に示
したように、筒状タンク92内の中途部に金網等からな
るネット102が張設されている。そして、樋80内か
ら筒状タンク92内に流入させた雪溶け水に含まれる固
形物をネット102で受けて除去できるようにしてい
る。そして、その固形物が除去された温水化する雪溶け
水を、筒状タンク92内底部に貯留できるようにしてい
る。
【0038】110は、分配器90で分配された温水化
する雪溶け水を屋内に備えられた暖房器具120で加熱
して温水化する加熱手段である。加熱手段110は、図
1に示したように、筒状タンク92内底部に溜まった雪
溶け水を屋内の暖房器具120内に導入するパイプ11
2であって、その中途部にパイプ112内を開閉するた
めのバルブ116が備えられたパイプ112と、該パイ
プ112に連結されたコイルパイプ114であって、暖
房器具120内に配設されたコイルパイプ114とから
構成されている。そして、筒状タンク92内底部に溜ま
った雪溶け水を、パイプ112を通して、屋内の暖房器
具120内に配設されたコイルパイプ114内に導入し
て、コイルパイプ114内を循環、通過させることがで
きるようにしている。そして、そのコイルパイプ114
内を循環、通過する雪溶け水を、暖房器具120で加熱
して温水化できるようにしている。また、融雪装置の不
使用時には、バルブ116を閉じて、パイプ112内中
途部を閉塞できるようにしている。そして、加熱手段の
コイルパイプ114内に雪溶け水が侵入するのを防い
で、樋80内から分配器90内に流入させた雪溶け水の
全てを、溢出口98と溢出パイプ96とを通して、排水
路又は貯水槽に排出できるようにしている。
【0039】130は、加熱手段110で加熱されて温
水となった雪溶け水を貯留する貯留タンクである。貯留
タンク130は、保温効果のある地下に埋設されてい
る。そして、貯留タンク130内の温水が高温状態に保
たれるようにしている。加熱手段110のコイルパイプ
114と貯留タンク130とは、パイプ132で連結さ
れている。そして、コイルパイプ114内の温水化され
た雪溶け水を、パイプ132内を通して、地下の貯留タ
ンク130内に流入させて、貯留タンク130内に貯留
できるようにしている。
【0040】140は、貯留タンク130内の温水を、
屋根20頂部の上方に配設された温水タンク60内に循
環、流入させる温水循環手段である。温水循環手段14
0は、図1に示したように、貯留タンク130内と温水
タンク60内とを連結する連結パイプ142と、該パイ
プ142内を通して、貯留タンク130内の温水を温水
タンク60内に循環、流入させる循環ポンプ144とか
ら構成されている。そして、循環ポンプ144を作動さ
せて、貯留タンク130内の温水を、連結パイプ142
内を通して、温水タンク60内に循環、流入させること
ができるようにしている。
【0041】図1ないし図5に示された融雪装置は、以
上のように構成されている。
【0042】次に、この融雪装置の使用例並びにその作
用を説明する。
【0043】屋根20表面に敷設されたシート10表面
に積もった雪、又はシート10表面に積もり続ける雪を
溶かす場合には、屋根20頂部の上方に配設された温水
タンク60内の温水を、温水路64を通して、屋根20
頂部に敷設された配水パイプ70内に流入させる。
【0044】次いで、その配水パイプ70内に流入させ
た温水を、配水パイプ70の側壁に開設された複数個の
温水流出口を通して、屋根20表面に敷設されたシート
10表面の複数本の縦溝14内のそれぞれに流出させ
る。そして、その温水を複数本の縦溝14内のそれぞれ
を屋根20の傾斜方向に流し伝える。そして、それらの
縦溝14内を流れる温水で、シート10表面に積もった
雪、又はシート10表面に積もり続ける雪を溶かす。そ
して、その温水で溶かした雪溶け水を、シート10表面
の縦溝14内を屋根20の軒先方向に流し伝える。そし
て、その雪溶け水を、屋根20の軒先に配設された樋8
0内に受ける。
【0045】次いで、その樋80内に受けた雪溶け水
を、パイプ88内を通して、分配器の筒状タンク92内
に流入させる。そして、温水化する雪溶け水を筒状タン
ク92内底部に貯留し続ける。また、溢出口98より上
方に達した筒状タンク92内の余分な廃棄する雪溶け水
を、排出手段の溢出口98と溢出パイプ96内とを通し
て、排水路又は貯水槽に排出、除去し続ける。筒状タン
ク92内底部に貯留する温水化する雪溶け水は、除去手
段のネット102を通して、その内部に含まれる枯れ葉
等の固形物を除去する。そして、その温水化する雪溶け
水に含まれる固形物が、加熱手段のパイプ112内等に
引っ掛かって詰まるのを防ぐ。
【0046】筒状タンク92内底部に貯留された温水化
する雪溶け水は、パイプ112に備えられたバルブ11
6を開いて、パイプ112内を通して、屋内の暖房器具
120内に配設された加熱手段のコイルパイプ114内
を循環、通過させる。そして、その雪溶け水を、温水化
する。
【0047】次いで、その温水化された雪溶け水を、パ
イプ132内を通して、保温効果のある地下に埋設され
た貯留タンク130内に貯留する。
【0048】貯留タンク130内に貯留された温水は、
温水循環手段の循環ポンプ144を作動させて、循環パ
イプ142内を通して、屋根20頂部の上方に配設され
た温水タンク60内に循環、流入させる。
【0049】以下、上記工程を繰り返し行って、屋根2
0表面に敷設されたシート10表面に積もった雪、又は
シート10表面に積もり続ける雪を、溶かし続ける。
【0050】雪を溶かして得られた雪溶け水の一部は、
加熱手段110を用いて、温水化して、シート10表面
に積もった雪、又はシート10表面に積もり続ける雪を
溶かす温水として利用し続ける。温水化した雪溶け水
は、保温効果のある地下に埋設された貯留タンク130
内に貯留し続けて、雪を効率良く溶かすことができるよ
うに高温状態に保持し続ける。温水化する雪溶け水以外
の、余分な雪溶け水は、排出手段160を用いて、排水
路又は貯水槽に排出し続ける。
【0051】また、融雪装置の不使用時には、バルブ1
16を閉じて、パイプ112内中途部を閉塞する。そし
て、加熱手段のコイルパイプ114内に雪溶け水が侵入
するのを防いで、雪溶け水を暖房器具120で加熱する
のを停止する。そして、暖房器具120の熱エネルギー
が無駄に消費されるのを防ぐ。そして、樋80内から分
配器の筒状タンク92内に流入させた雪溶け水の全て
を、溢出口98と溢出パイプ96とを通して、排水路又
は貯水槽に排出し続ける。
【0052】また、夏季等において、融雪装置が不要と
なった場合には、屋根20表面に格子枠30を残して、
屋根20表面に敷設されたシート10を、該シート10
と格子枠30との間に介在させた台板40及び断熱シー
ト50と共に、屋根20表面から除去する。そして、屋
根20表面を格子枠30を通して大気中に露出させた状
態とする。そして、屋根20表面を乾燥させた状態に保
持して、トタン板等で形成された屋根20表面が、腐食
するのを防ぐ。
【0053】なお、上述融雪装置においては、貯留タン
ク130内に貯留された温水を加熱する、石油ボイラー
等の加熱装置150を備えると良い。そして、貯留タン
ク130内の温度が、雪を溶かすのに不十分な低温状態
になった場合に、加熱装置150を用いて、貯留タンク
130内の温水の温度を、雪を溶かすのに十分な高温状
態に加熱すると良い。
【0054】また、温水路64、分配器90、加熱手段
110及び温水循環手段140を構成する屋外に露出し
たパイプには、該パイプ内の水が凍結するのを防ぐ凍結
防止帯等の凍結防止手段(図示せず)を備えると良い。
そして、そのパイプ内の水が凍結して膨張する際の力
で、パイプが破裂等するのを、凍結防止手段で防ぐと良
い。
【0055】また、樋80には、断面が円弧状をした通
常の樋を用いても良く、そのようにしても、上述融雪装
置とほぼ同様な作用、効果を有する融雪装置を提供でき
る。
【0056】また、樋80に、図4と図5に示したよう
な、樋本体82の上部周壁に多数の水流入孔84、86
が開設されていて、それらの水流入孔84、86を通し
て、雪溶け水が樋本体82内側に流入する構造をした、
特殊な丸型樋が用いられていて、樋80内に受ける雪溶
け水に枯れ葉等の固形物が混入する虞のない場合には、
温水化する雪溶け水に含まれる固形物を除去するネット
102等の除去手段100は、不要である。
【0057】また、屋根20が耐蝕性を持つ瓦等の部材
で構成されている場合には、屋根20表面に敷設された
格子枠30上に、シート10を、台板40及び断熱シー
ト50を順次介して、離脱不可能に敷設しても良い。
【0058】また、豪雪地等において、シート10表面
に大量に積もった雪、又はシート10表面に大量に積も
り続ける雪を溶かすために、雪溶け水を大量に温水化す
る必要がある場合には、暖房器具120の加熱能力を補
うために、暖房器具120に加えて、石油ボイラー等の
補助加熱器具(図示せず)を備えると良い。そして、該
補助加熱器具と暖房器具120とを用いて、雪溶け水を
大量に温水化できるようにすると良い。そして、その大
量の温水化した雪溶け水を用いて、シート10表面に大
量に積もった雪、又はシート10表面に大量に積もり続
ける雪を、余すところなく確実に溶かすことができるよ
うにすると良い。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の融雪装置
によれば、屋内を暖房するのに用いられる暖房器具を用
いて、屋根表面に敷設されたシート表面に積もった雪、
又はシート表面に積もり続ける雪を溶かして排除でき
る。そして、屋根に積もる雪を溶かして排除する融雪装
置の大幅な簡易化と、その設置の容易化とが可能とな
り、その設備費の大幅なコストダウンが図れる。
【0060】また、屋内を暖房する暖房器具が発する熱
を有効利用して、屋根表面に敷設されたシート表面に積
もった雪、又はシート表面に積もり続ける雪を溶かして
排除することができ、融雪装置のランニングコストを大
幅に低く抑えることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の融雪装置の概略構造説明図である。
【図2】本発明の融雪装置のシートの敷設状態を示す一
部拡大斜視図である。
【図3】本発明の融雪装置の分配器、排出手段及び除去
手段の拡大構造説明図である。
【図4】本発明の融雪装置の樋の拡大断面図である。
【図5】本発明の融雪装置の樋の一部拡大平面図であ
る。
【符号の説明】
10 シート 12 起立壁 14 縦溝 20 屋根 30 格子枠 40 台板 50 断熱シート 60 温水タンク 64 温水路 70 配水パイプ 80 樋 88 パイプ 90 分配器 92 筒状タンク 94 蓋体 96 溢出パイプ 98 溢出口 100 除去手段 102 ネット 110 加熱手段 120 暖房器具 130 貯留タンク 140 温水循環手段 142 連結パイプ 144 循環ポンプ 150 加熱装置 160 排出手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 桜山 康子 長野県佐久市大字中込3541−23 有限会 社ヒロキ内 (56)参考文献 特開 平4−336180(JP,A) 特開 昭61−204458(JP,A) 実開 昭62−131419(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04D 13/00 E04H 9/16

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 屋根表面に格子枠と台板と断熱シートと
    を順次介して敷設したシートと、該シート表面に複数本
    縦に並べて備えた起立壁であって、シート表面に屋根の
    傾斜方向を向く複数本の縦溝を形成する起立壁と、屋根
    頂部の上方に配設した温水タンクと、屋根頂部に敷設し
    た配水パイプと、該パイプ内に前記温水タンク内の温水
    を流入させる温水路と、前記配水パイプの側壁に開設し
    た温水流出口であって、前記シート表面の縦溝内に配水
    パイプ内の温水を流出させる温水流出口と、屋根の軒先
    に配設した樋であって、前記シート表面の縦溝内を流れ
    落ちる雪溶け水を受ける樋と、該樋内に受けた雪溶け水
    を温水化する雪溶け水と廃棄する雪溶け水とに分配する
    分配器と、該分配器で分配した廃棄する雪溶け水を排水
    路又は貯水槽に排出する排出手段と、前記分配器で分配
    した温水化する雪溶け水を屋内に備えられた暖房器具で
    加熱する加熱手段と、該加熱手段で加熱されて温水とな
    った雪溶け水を貯留する貯留タンクであって、地下に埋
    設した貯留タンクと、該貯留タンク内の温水を前記温水
    タンク内に循環、流入させる温水循環手段とを備えたこ
    とを特徴とする屋根用融雪装置。
  2. 【請求項2】 分配器で分配した温水化する雪溶け水に
    含まれる固形物を除去する除去手段を備えた請求項1記
    載の屋根用融雪装置。
  3. 【請求項3】 貯留タンク内に貯留された温水を加熱す
    る加熱装置を備えた請求項1又は2記載の屋根用融雪装
    置。
  4. 【請求項4】 屋根表面に格子枠を残して、屋根表面に
    敷設されたシートを、該シートと前記格子枠との間に介
    在させた台板及び断熱シートと共に、屋根表面から除去
    可能な構造に形成した請求項1、2又は3記載の屋根用
    融雪装置。
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