JP3004970B2 - 紙層製造方法、ロール組立方法、及び紙層製造装置 - Google Patents

紙層製造方法、ロール組立方法、及び紙層製造装置

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JP3004970B2
JP3004970B2 JP10251661A JP25166198A JP3004970B2 JP 3004970 B2 JP3004970 B2 JP 3004970B2 JP 10251661 A JP10251661 A JP 10251661A JP 25166198 A JP25166198 A JP 25166198A JP 3004970 B2 JP3004970 B2 JP 3004970B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紙や湿式不織布
等、紙層を有するシート状物品の製造に関し、特に、紙
層の製造方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の紙層製造方法には、長網抄紙機と
円網抄紙機をベースに、オントップ長網抄紙機、ツイン
ワイヤー抄紙機、傾斜ワイヤー抄紙機、サクション円網
抄紙機、等それぞれ専門化した抄紙機が使用されてい
る。また、従来の円網抄紙機は高速化に伴い遠心力が働
き紙層形成が乱されるので、遠心力に平衡する吸引力を
円網内面に加えるか、加圧力を円網外面に加える必要が
ある。そのため、各種のサクションまたは加圧または減
加圧円網抄紙機が開発されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これらの減加圧円網
は、いずれも、サクションロール構造のシリンダー外周
に、下網(通常8〜16メッシュ)と上網(通常50〜
80メッシュ)とを巻いて銀鑞付けで固定したものであ
るが、紙料中の繊維、樹脂、サイズ剤、填料等が網中の
隙間に残留しやすい。従って、特に多量の填料(二酸化
チタン、タルク、炭酸カルシウム、等)を添加した紙料
を用いた時には、填料が、網やサクションロールの目詰
まりの原因となるため、再三機械を停止して網やサクシ
ョンロールを洗浄したり、網を交換する必要が生じ、運
転効率が低下するという問題がある。特に、サクション
ロールでは、ロールセルを抜き、手動ドリルをロールセ
ルの穴に一つずつ通して目詰まりを開口する作業が必要
なため、運転効率が極めて低下する。そのため、通常、
円網抄紙機は、填料をほとんど用いない、ティッシュペ
ーパーや、板紙、濾紙や電解コンデンサー用紙等の抄造
紙の抄造に利用されている。
【0004】一方、証券用紙、各種の金券用紙、銀行券
用紙等の場合、長網抄紙機上のダンディロールとサクシ
ョンボックスによるすき入れでは表現力に限界があるた
め、いまだに円網抄紙機を用いた金網型出し法によるす
き入れが採用されている。しかしながら、金網型出し法
では、その表面を常に真円とし、かつ強固な構造とする
必要があるため、上網及び下網がいずれも円網両端部や
ダンディロールの本体に完全に銀鑞付けされ、取り外し
が困難である。従って、すき入れデザインやシートの仕
上げ寸法に対応した各種の円網やダンディロールを多数
用意しておき、抄き替えの都度円網を交換して、洗浄の
上、倉庫等に保管しておかざるを得ず、その結果、円網
やダンディロールの交換に手間がかかるばかりか、円網
やダンディロールの使用効率が低く、かつ円網やダンデ
ィロールの保管に多大なスペースを要するという問題が
生じている。本発明はこれらの問題点を解決することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成する目的で、円網やダンディロールや各種サクショ
ンロールの外周スリーブを脱着可能とし、その直径を適
宜変更することにより、円網やダンディロールの上網を
外して他の上網と交換可能とし、その結果、パルプの種
類やフリーネス、温度、濃度、填料、添加薬品添加率、
紙の種類や坪量、すき入れ模様、すき入れ寸法、抄速等
の抄造条件の変更にも直ちに対応可能とした紙層の製造
装置及び製造方法について検討を進めた。
【0006】その結果、平膜状に供給される繊維懸濁液
を、円筒状のサクション円網を周回しながら、自然脱水
や加圧脱水、吸引脱水により徐々に脱水を進めて紙層を
形成し、サクションクーチロールによりエンドレスフェ
ルトに紙層を移して抄造する工程において、テーパーサ
クションロールセル本体の外周と同一勾配の内周面で外
周面は円筒状のテーパーサクションロールスリーブを脱
着させることにより、各種の網の脱着を容易に実施可能
とし、上記問題点を解決した。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明について、図面を用
いて詳細に説明する。なお、本発明において、符号5で
示す「テーパーサクションロールセル本体」及び、符号
6で示す「テーパーサクションロールスリーブ」という
語は、本来、円網の内側に真空圧を積極的に作用させる
方式でサクション式円網として使用する場合にのみ用い
られるものであるため、円網の内側に真空圧を積極的に
作用させない場合には、単に、「テーパーロールセル本
体」及び「テーパーロールスリーブ」と称すべきもので
ある。また、同様に、符号2で示す「中央ドレネージパ
イプ」の「ドレネージ」という語は、本来、サクション
式円網時にのみ用いられるものであるため、非サクショ
ン式円網時には、単に、「中央パイプ」と称すべきもの
である。
【0008】図1は、本発明に係る紙層の製造装置の一
例を示す部分縦断面図であり、テーパーサクションロー
ルスリーブを装着した状況を示す。また、図2は、図1
のX 1−X1断面における部分横断面図である。
【0009】図1及び図2において、図中符号1は、非
回転体である中央固定軸1で、円網本体の中央部には、
排水用の大口径の開口を有する中央ドレネージパイプ2
が、中央固定軸1と同軸をなし、かつ非回転に設けられ
ている。中央ドレネージパイプ2の外周面には、数セク
ションに区画して開口部が形成され、かつその外周に
は、テーパーサクションロールセル本体5が、同軸をな
すよう支持されている。また、中央固定軸1は、操作側
(図1中右側)では、操作側回転軸3のハウジングまた
は操作側回転軸3を貫通して操作側フレーム20上に固
定されている。操作側フレーム20には、上金網9や下
金網8またはサクションブレストや短網サクションフォ
ーマー用ワイヤー54を出し入れするために、油圧ジャ
ッキで引き抜き可能な、金網引き抜き用のディスタンス
ピース22が設けられている。
【0010】駆動側(図1中左側)では、中央ドレネー
ジパイプ2が駆動側フレーム21上に固定されている。
また、中央ドレネージパイプ2の両端部外周側には、上
記テーパーサクションロールセル本体5の両端が、駆動
側では駆動側回転軸受け19及び駆動側回転軸4を介し
て、操作側では操作側回転軸受け18及び操作側回転軸
3を介して、それぞれ駆動側フレーム21及び操作側フ
レーム20に支持されている。テーパーサクションロー
ルセル本体5の外周面は、好ましくは操作側に向け例え
ば0.5度傾斜し、円錐筒状をなしている。また、符号
17は、テーパーサクションロールセル本体5側に放水
を行う高圧シャワーである。
【0011】製紙用回転円網は、その外径を、すき入れ
柄による定寸物(一定サイズの柄を一定ピッチで抄き込
む)の銘柄に応じて、そのピッチに対応する周長となる
ような外径のものに変更する必要がある。そこで、製紙
用回転円網の一例として、二つ以上に分割され、接続手
段により内外周方向に伸縮自在とされた構造を有するテ
ーパーサクションロールスリーブ6を図3及び図4に示
す。
【0012】図3及び図4に示す例では、テーパーサク
ションロールスリーブ6は、二つ以上に分割され、接続
金具12、接続ピン13、及びテーパー孔14からなる
接続手段により内外周方向に伸縮自在とされた、円筒状
のサクション円網目板7から構成されている。装着に際
しては、近接した接続ピン13間をターンバックル等で
収縮させたり、長尺ロープを後述する二分割リング10
に多数設けたロープピンに周回してリールにより巻き締
める等して直径を小さくして、その外周面にエンドレス
構造の下金網8とすき入れ柄を付したエンドレス構造の
上金網9とを重ねて挿入した後、接続部を開放して自重
により直径を拡大させる。そして、テーパーサクション
ロールスリーブ6を、テーパーサクションロールセル本
体5の好ましくは操作側から、テーパーサクションロー
ルスリーブ摺動装置25により、金網が所定の張力で張
られる位置までスライドさせながら挿入し、テーパーサ
クションロールスリーブ固定装置28により固定する。
【0013】図3に示すテーパーサクションロールスリ
ーブ6は、多数のほぼ半円に二分割した二分割リング1
0を、軸方向に沿って等間隔で並べ、これらの間を、軸
方向補強リブ11で連結し、更に、多数のサクション脱
水孔15を有するサクション円網目板7の内周面に、ほ
ぼ等間隔で固定した構造とされ、この構造により、必要
とする巾及び外径を有し、円錐筒状に傾斜したテーパー
サクションロールセル本体5の外周とほぼ等しい内周径
及び勾配を有する1対の半円筒を形成している。
【0014】図4に示すテーパーサクションロールスリ
ーブ6は、比重の軽いアルミニウムの曲げ加工や鋳造、
比重の軽いエンジニアリングプラスチックの鋳造、ナイ
ロンの溶融引き抜き、カーボンファイバーのマンドリル
巻き付け法等により、一体成型品としたものである。こ
の場合、テーパーサクションロールスリーブ6を、外周
面に多数のサクション脱水孔15を有する1対の半円筒
状に成形する。また、テーパーサクションロールスリー
ブ6の交換作業が容易となるよう、内周面に多数の空溝
部を設けて重量を軽くしてもよい。
【0015】また、図5に示すように、対向する二つの
二分割リング10の接続部分には、一方のリング10
(図5では上側のリング)の一部と重なった接続金具1
2が設けられていて、その下部にはねじ穴10aが設け
られている。また、他方のリング10(図5では下側の
リング)の接続部分には、固定用テーパー孔14が設け
られていて、この固定用テーパー孔14に挿入される接
続ピン13の先端の雄ねじを前記ねじ穴10aへねじ込
むことにより、二つの二分割リング10が一体に連結さ
れるようになっている。前記固定用テーパー孔14は、
図5及び図6に示すように、平面視において、前記接続
ピン13の頭部13aの外径とほぼ等しい内径を有し、
上方へむかって幅が漸次狭められた長穴状をなしてい
る。従って、図6に示すように上下の二分割リング10
を互いに接近させた縮径状態から、図5に示すように上
下のリング10を互いに離間させた拡径状態とすること
により、接続ピンの頭部13aが固定用テーパー孔14
に沿って移動してその端部(図5及び6では上端部)に
案内される。この部分では、固定用テーパー孔14に対
して頭部13aの位置が正確に位置決めされるから、上
下の二分割リング10により形成される円筒の真円度が
確保される。
【0016】テーパーサクションロールスリーブ6の構
造の他の例として、上記した二分割リング10の両端を
若干円弧状に延長し、上記図5及び図6に示す例と同様
に、延長部分に形成されたねじ穴10aに接続ピン13
をねじ込み、上下の二分割リング10を互いに離間させ
た拡径状態とすることにより、二分割リング10により
形成される円筒の真円度を確保することもできる。
【0017】なお、二つ以上に分割したサクション円網
目板7の接続部間では、紙層形成時に、シートの濾過水
が上金網9と下金網8を経てテーパーサクションロール
セル本体5に直接流入するので、総合濾過抵抗が少なく
濾過水量が増加して、この部分に形成された紙層に継ぎ
目マークが入りやすくなる。従って、隣接して対向する
円網目板7の外縁部を、図4に二点鎖線で示すように回
転軸に対して傾斜させるか、梯形状にジグザグ形とした
り、段付構造(接続手段の設置部分を除く。)として一
部を延長し、継ぎ目が揃わないようにすることにより、
総合的な濾過抵抗を等しくして継ぎ目マークが入らない
構成としてもよい。
【0018】一方、テーパーサクションロールセル本体
5の外周と同一勾配の内周面を有し、外周面は銘柄によ
り必要とされる任意の直径を有する、円筒状をなすテー
パーサクションロールスリーブ6を、テーパーサクショ
ンロールセル本体5に、好ましくは操作側から脱着自在
に装着してもよい。このテーパーサクションロールスリ
ーブ6の構造の例を図7及び図8に示す。これらの例で
は、すき入れ柄に応じた各種の外径を有する、円筒状の
テーパーサクションロールスリーブ6を用意し、その外
周面にエンドレス構造の下金網8とすき入れ柄を付した
上金網9とを重ねた後挿入し、テーパーサクションロー
ルセル本体5に、好ましくは操作側から装着し、テーパ
ーサクションロールスリーブ摺動装置25により定位置
までスライドさせながら挿入して固定する。
【0019】図7に示すテーパーサクションロールスリ
ーブ6は、同一外径で内径を段階的に縮めた多数のほぼ
真円状をなすリング10及び軸方向補強リブ11を、多
数のサクション脱水孔15を有するサクション円網目板
7の内周面に固定して、必要とする巾及び外径を有し、
円錐筒状に傾斜したテーパーサクションロールセル本体
5の外周とほぼ等しい内周径と勾配を有する内周テーパ
ー付き多孔円筒としたものである。
【0020】図8に示すテーパーサクションロールスリ
ーブ6は、比重の軽いアルミニウムの曲げ加工や、比重
の軽いエンジニアリングプラスチックの鋳造、ナイロン
の溶融引き抜き、カーボンファイバーのマンドリル巻き
付け法等により、一体成型品としたものである。この場
合、テーパーサクションロールスリーブ6を、外周面に
多数のサクション脱水孔15を有する円筒状に成形す
る。また、テーパーサクションロールスリーブ6の交換
作業が容易となるよう、内周面に多数の空溝部を設けて
重量を軽くしてもよい。
【0021】この例では、テーパーサクションロールス
リーブ6の内周面のテーパー仕上げ精度を全巾にわたり
確保するのが困難なので、ニップ圧力とスリーブの撓み
代とを考慮して、中央部は少し内径を大として、少なく
とも両端部での精度を確保した構成でもよい。また、テ
ーパーサクションロールスリーブ6は、内周全面ではな
く、複数の点によりテーパーサクションロールセル本体
5に支持されていてもよい。
【0022】また、同一外径で内周を段階的に縮めた多
数のほぼ真円状リング10を、軸方向補強リブ11によ
りほぼ等間隔に固定し、その外周に金網を巻いて、必要
とする巾及び外径を有し、円錐筒状をなすテーパーサク
ションロールセル本体5の外周とほぼ等しい内周径と勾
配を有する内周テーパー付き多孔円筒としてもよい。
【0023】なお、上記の各例において、テーパーサク
ションロールスリーブ6の材質にアルミニウムの圧延板
や鋳造品を使用する場合には、pHが4台の酸性紙や、
pHが12台のアルカリ洗浄に対応するため、無電解ニ
ッケルメッキ(メッキ厚30〜50μm)を施す必要が
ある。また、メッキに際しては、メッキ厚を一定化する
ために、メッキ槽中で、テーパーサクションロールスリ
ーブ6を回転、または上下動させることが望ましい。ま
た、メッキ層の表面強度を高めるためには、テーパーサ
クションロールスリーブ6が熱歪みを発生しない程度の
温度(例えば130〜200℃)にて、メッキの前後
に、各3時間内外のベーキング処理を施すことが望まし
い。
【0024】上記テーパーサクションロールスリーブ6
の出し入れに際しては、例えばテーパー角度を0.5度
とすると、下金網8と上金網9とを引き抜くために直径
で2mm伸縮するには、軸方向で26.6mmスライド
させればよい。従って、図3及び図4で示すような、分
割されたテーパーサクションロールスリーブ6では、テ
ーパーサクションロールスリーブ6を約40mmスライ
ドし、接続部にて、近接する接続ピン間を上記ターンバ
ックルや油圧装置等で収縮させたり、上記した長尺ロー
プで近接させる等して、直径を約3mm収縮させれば、
容易に下金網8と上金網9とを引き抜くことができる。
一方、図7及び図8で示すような、分割されない円筒状
のテーパーサクションロールスリーブ6では、テーパー
サクションロールスリーブ6を約40mmスライドし、
その直径方向に約3mmの隙間を形成させれば、後は容
易にテーパーサクションロールスリーブ6を引き抜くこ
とができる。但し、金網を直接引き抜くことはできず、
新たな金網が挿入、支持されたテーパーサクションロー
ルスリーブ6と交換することになる。
【0025】また、テーパーサクションロールスリーブ
6の内周面と、テーパーサクションロールセル本体5の
外周面とは同一角度の勾配となっているので、スリーブ
6の着脱に際しては、油圧ナットやねじナット等のテー
パーサクションロールスリーブ摺動装置25を用い、テ
ーパー面で滑りが発生しない程度の締め付け係数(一例
として1.4〜2内外)でスライドさせた後、ボルトや
ピン等のテーパーサクションロールスリーブ固定装置2
8によりサクションロール本体5上に固定する。テーパ
ーサクションロールスリーブ6は操作側に出し入れする
ので、操作側のテーパーサクションロールスリーブ摺動
装置25は、好ましくは蝶番式として着脱可能とする。
また、後述する全自動交換装置では、油圧にて脱着を行
うので、テーパーサクションロールスリーブ摺動装置2
5は不要である。
【0026】テーパーサクションロールスリーブ摺動装
置25またはテーパーサクションロールスリーブ固定装
置28の一例としての油圧ナットの構造を図9に示す。
この油圧ナットは、内径部にねじ溝66を備え、かつ一
方の端面に環状の溝部を有する、テーパーサクションロ
ールセル本体5より大径の油圧ナット本体62の溝部
に、環状のプランジャー63を挿入し、その内外周をO
リング64でシールして摺動可能としたもので、ナット
の外径部に油圧継手65を設け、環状の油溝を介して上
記溝部と接続することにより、プランジャー63が、一
例として軸方向に約40mm摺動可能となっている。ま
た、他の例の一つとして、油圧ナット本体62の内径部
にねじ溝を設けず、かつ油圧ナット本体62の固定側に
多数の固定用座を設け、この固定用座に挿通された固定
ボルト67により、テーパーサクションロールセル本体
5の外周に、油圧ナット本体62を固定することもでき
る。油洩れによる原料の汚染を確実に防止するため、油
圧ナットの油の代わりに作動流体として水を用い、水圧
ナットとしてもよい。
【0027】油圧ナットを取り扱う場合には、テーパー
サクションロールスリーブ6の両軸端に環状のプランジ
ャー63を接触可能に挿入し、その固定側をテーパーサ
クションロールセル本体5または操作側回転軸3及び駆
動側回転軸4に固定して、油圧継手65を油圧配管を経
て手押しプランジャーポンプ等の油圧源と接続する。そ
して、テーパーサクションロールスリーブ6を引き抜く
時には、駆動側油圧ナットを加圧して、操作側油圧ナッ
トは事前に外しておく。一方、テーパーサクションロー
ルスリーブ6を挿入する時には、操作側油圧ナットを加
圧する。
【0028】テーパーサクションロールスリーブ摺動装
置25の他の一例としてのねじナットの構造は以下の通
りである。すなわち、内径部にねじ溝を有し一例として
軸方向に40mm内外摺動可能としたものを、テーパー
サクションロールスリーブ6の両軸端にナット端面を接
触可能に挿入し、上記ねじ溝に対応するねじ面をテーパ
ーサクションロールセル本体5または操作側回転軸3及
び駆動側回転軸4に設ける。そして、テーパーサクショ
ンロールスリーブ6を引き抜く時には、駆動側ねじナッ
トを回転させ、操作側ねじナットは事前に外しておく。
一方、テーパーサクションロールスリーブ6を挿入する
時には、操作側ねじナットを回転させる。なお、操作側
ねじナットを操作側回転軸3より取り外すのには相当な
時間と労力を要するので、ナットを蝶番で着脱可能とし
たり、二つ割りとすることにより、その着脱を簡略化す
るのが望ましい。
【0029】すき入れ用の上金網9には、個々の仕様に
おける仕上げ寸法に応じた円周長さの円網を多数用意す
る必要があるため、エンドレス化した上金網9の直径も
多種類となる。下金網8も、対応する上金網9の直径
と、その厚さと、伸張時の伸び代とを考慮した直径と
し、かつエンドレス化する必要がある。下金網8及び上
金網9は、例えばシーム溶接によりエンドレス化され
る。
【0030】テーパーサクションロールスリーブ6は、
上記したエンドレス化された下金網8及び上金網9を所
定の張力で張った際における各種直径に適合した各種の
外径とし、かつその真円度をほぼ2/100〜5/10
0mm以下に外径研磨して仕上げる必要がある。従っ
て、同一外径のエンドレス化した円網の交換では、上記
した如くテーパーサクションロールスリーブ6を40m
mくらいスライドさせれば良いが、外径の異なる円網と
交換する場合には、テーパーサクションロールスリーブ
6も外径の異なる物と交換する必要がある。
【0031】テーパーサクションロールスリーブ6は、
回転円網の場合、ニップ圧はクーチロールで5〜10k
g/cm内外で比較的低荷重なため軽量なので、人力に
よる交換も可能であるが、省力化のためには、図10及
び図11で示すような走行台車60を用いる。走行台車
60は、半〜1/3円弧状にスリーブ又はワイヤー交換
用ロッド61を有し、その端面を操作側回転軸3上に置
いて軸方向に平行移動させることにより、テーパーサク
ションロールスリーブ6または下金網8及び上金網9
を、装置から着脱する。走行台車60をモーター駆動と
して磁気センサー等により自動発停させてもよく、テー
パーサクションロールスリーブ6または下金網8及び上
金網9を、自動ピッキングにより全自動交換することも
可能である。
【0032】テーパーサクションロールスリーブ6と、
下金網8及び上金網9の全自動交換装置の例を、図12
及び図13に示す。装置の設置に先立ち、例えば2本の
レール84を、目的とするテーパーサクションロールス
リーブ6の軸線に合わせ、かつレール用ソールプレート
85により、抄紙機本体のソールプレートと直交してて
設置し、その上に、車輪83を有する走行台車70を、
図示しない駆動源により正逆行自在に設置する。台車7
0には、例えば半円状または上下各3本の保持フレーム
71を設け、その先端に、クロスフレーム上半部72と
下半部73とを、それぞれ個別に上下動可能かつ、操作
側フレーム20と操作側回転軸3とを隔てて、上記スリ
ーブ6のリング10と係合可能に設ける。クロスフレー
ム上半部72は、その上方に設置された油圧ユニット7
4により、また、クロスフレーム下半部73は、スライ
ドフレーム75によりそれぞれ駆動される。スライドフ
レーム75の下端にはストッパ76が設けられ、クロス
フレーム下半部73の上下動による微調整が可能となっ
ている。すなわち、油圧ユニット74を上昇させてクロ
スフレーム上半部72を上昇させ、金網に適度な張力を
与えるとともに、金網の引き抜き時には、油圧ユニット
74を下降させ、クロスフレーム上半部72を下降さ
せ、かつストッパ76を上昇させてクロスフレーム下半
部73を上昇させる。
【0033】操作側回転軸3には、油圧ユニット接続ジ
ョイント81を設け、走行台車70の操作側で、テーパ
ーサクションロールスリーブ6の軸線の延長線上に、ス
リーブ駆動油圧ユニット77を、ブラケット78を介し
て設置する。スリーブ駆動油圧ユニット77の先端部に
は、ナックルジョイント80が接続され、かつその上下
の位置は、油圧ユニット昇降ブラケット79により微調
整可能とされる。また、操作側回転軸3と操作側フレー
ム20間を、固定軸82で繋合可能とし、金網交換作業
中における円網の回転を防止する。一方、一体型のテー
パーサクションロールスリーブ6に対する自動交換装置
では、クロスフレームを上下に分けずともよく、かつ油
圧ユニット74や固定軸82も不要である。
【0034】交換に際しては、円網の駆動を停止し、ク
ーチロール43を上昇させた後、スライド固定ボルトを
ゆるめ、後述するフレーム横行ユニット26,27を等
速で駆動させ、フレーム20,21をストックインレッ
ト34側より離し、金網交換位置まで移動させる。つい
で、2分割されたテーパーサクションロールスリーブ6
の一方が円網の軸線より上方に来るよう、駆動ギヤ59
を序々に回転させて位置合わせを行ってから、固定軸8
2を繋合させる。一方、ダンディロールに適用する場合
には、ストックインレット34をヘッドボックス待避ユ
ニット39′により待避させた後、円網昇降ユニット2
6’,27’(図14参照)を等速で駆動させ、金網移
動位置まで上昇させる。その後、操作側フレーム20の
金網抜き用ディスタンスピース22を油圧ジャッキ等に
て除去し、カンチフレーム用油圧ユニット24により、
駆動側からの片持ち支持状態とする。次いで、テーパー
サクションロールスリーブ固定装置28(テーパーサク
ションロールスリーブ摺動装置25は、自動全網交換で
は不要となる。)を外し、走行台車70を、図12で示
す接続位置で停止させる。
【0035】更に、油圧ユニット昇降ブラケット79を
下降させるとともに、スリーブ駆動油圧ユニット77を
作動させ、ナックルジョイント80と油圧ユニット接続
ジョイント81とを連結した後、保持フレーム71とリ
ング10とを係合させ、スリーブ駆動油圧ユニット77
を作動させて、テーパーサクションロールスリーブ6を
金網ごと引き抜く。その後、油圧ユニット昇降ブラケッ
ト79を上昇させて、油圧ユニット接続ジョイント81
を切り離し、走行台車70を、図13に示す金網交換位
置(待機位置)まで逆行させてから、油圧ユニット74
を下降させてテーパーサクションロールスリーブ6の上
半部を下降させ、更に、ストッパ76を上昇させて、テ
ーパーサクションロールスリーブ6の下半部を上昇させ
る。そして、上金網9と、必要であれば下金網8とを引
き抜く。金網8,9のサイズが大きく、人力での引き抜
きが困難な場合には、予め、例えば上記走行台車60と
類似の治具を用意し、金網8,9の引き抜きを行う。
【0036】次いで、予め展開された上金網9と、必要
であれば下金網8とをテーパーサクションロールスリー
ブ6に通してから、テーパーサクションロールスリーブ
6の下半部が適正な位置に来るまでストッパ76を下降
させるとともに、油圧ユニット74を上昇させてテーパ
ーサクションロールスリーブ6の上半部を上昇させ、金
網を、必要な所定の張力で緊張させる。そして、走行台
車70を、図12で示す接続位置で停止させ、油圧ユニ
ット昇降ブラケットを下降させ、スリーブ駆動油圧ユニ
ット77を作動させて、ナックルジョイント80を、油
圧ユニット接続ジョイント81と接続する。その後、ス
リーブ駆動油圧ユニット77を逆に作動させ、テーパー
サクションロールスリーブ6を金網ごと押し込む。次い
で、油圧ユニット昇降ブラケット79を上昇させ、ナッ
クルジョイント80を油圧ユニット接続ジョイント81
より外し、保持フレーム71とリング10との係合を解
除して、走行台車70を待機位置に逆行させる。
【0037】そして、テーパーサクションロールスリー
ブ固定装置28によりテーパーサクションロールスリー
ブ6をテーパーサクションロールセル本体5に固定する
とともに、金網引き抜き用ディスタンスピース22を再
度フレーム20間に挿入して、カンチフレーム用油圧ユ
ニット24を作動させ、全フレームを再び固定し、固定
軸82を解放して、金網の交換を完了する。その後、フ
レーム横行ユニット26,27を駆動して円網本体をス
トックインレット34に近接させ、クーチロール34を
下降させて抄紙準備に入る。
【0038】以上の各動作は、シーケンス制御等により
自動化可能である。また、外径や構造の異なるテーパー
サクションロールスリーブ6の交換を伴う場合には、新
旧のスリーブ6をクレーン等で懸架して交換した後、走
行台車70を待機位置から前進させて保持フレーム71
とリング10とを係合させ、事後の動作を行う。
【0039】なお、テーパーサクションロールスリーブ
摺動装置25を使用しない場合には、テーパーサクショ
ンロールスリーブ固定装置28として、駆動側のテーパ
ーサクションロールスリーブ摺動装置25の代わりに、
内径部にねじ溝を有し、外径がテーパーサクションロー
ルスリーブ6の外径にほぼ近い固定リングを入れ、駆動
側より、図3、4及び図7、8に示すリング10に設け
た多数のねじ穴と接続する、多数の固定ボルトを挿入し
て固定してもよい。
【0040】一方、取り外された使用済みの上金網9
は、スリーブに支持された状態で、苛性ソーダ液等の洗
浄液を満たしたバット中で低速回転しながら超音波洗浄
したり、高圧シャワー洗浄を実施し、熱風等で乾燥の上
折り畳み、プラスチック製の円筒等のケースに入れて保
管する。下金網8も同様に洗浄し、填料等の付着が甚し
い時は自動ブラッシングや自動多軸ドリル穿孔等により
除去してラック倉庫等に保管する。
【0041】上金網9の種類は、前述したように、柄等
に応じて数百に達するが、上金網9は、金網が細く、テ
ーパーサクションロールスリーブ6から外せば折り畳む
ことが可能なため、保管スペースはあまり問題にならな
い。一方、下金網8は金網が太く折り畳むことが困難な
ので、一定サイズの上金網9に対応したサイズの下金網
8を共通化して使用することにより、種類を限定するこ
とが望ましい。
【0042】また、駆動側では、中央ドレネージパイプ
2の排水側に、内部に排水用の大口径の開口を有する駆
動側フレーム21を接続し、吸気側に低圧サクションヘ
ッド55と高圧サクションヘッド56とを接続する。
【0043】駆動側フレーム21の下端には、操作側フ
レーム20における金網類の交換時における、金網引き
抜き用ディスタンスピース22の取り外し時に片持ち状
態で支持するためのカンチフレーム23を設け、その上
方に位置するカンチフレーム用油圧ユニット24によ
り、中央ト゛レネージパイプ2を含む上部構造を下方から
片持ち可能な構造とする。
【0044】一方、金網類またはテーパーサクションロ
ールスリーブ6の交換時には、円網本体またはテーパー
サクションロール5をストックインレット側より離し
て、金網またはテーパーサクションロールスリーブ6の
入れ替えのスペースを作る必要がある。このような場合
に対応するため、駆動側では、駆動側フレーム21を上
下に二分割し、スライドベアリング内蔵の駆動側フレー
ム横行ユニット27を中間部に設け、操作側では操作側
フレーム20を上下に二分割し、スライドベアリング内
蔵の操作側フレーム横行ユニット26を中間部に設け
る。そして、両端側のユニット26,27を、(例えば
駆動軸を中間軸により接続する等して、)等速で(図2
中左右方向に)横行可能とする。
【0045】また、中央ドレネージパイプ2の中央上向
き外周面には、テーパーサクションロールセル本体5の
軸線と平行に、その外周面を軸の断面方向で数セクショ
ンに区画して開口部を設け、その開口部の周辺部に複数
のサクションデッケル29を、紙料懸濁液を流入させる
円網の紙層形成部に対応した位置に形成し、強制サクシ
ョン円網として使用する。一例としては、図2におい
て、中央ドレネージパイプ2の軸周りに、左側から、ほ
ぼ−10から+45度の範囲に微サクション脱水(また
は重力脱水)帯開口部H1、その右側ほぼ40〜60度
までの範囲に低圧または高圧サクション脱水帯開口部H
2、その右側に、頂部からほぼ20〜30度までの範囲
に高圧サクションまたは大気開放帯開口部H3を、それ
ぞれ軸線に平行及びクロスする方向に配設されたサクシ
ョンデッケル29にて設け、各区画部を、テーパーサク
ションロールセル本体5の内周面に接触させる。なお、
高圧サクションまたは大気開放帯開口部の後に、クーチ
ロール43との接触部(すなわちシート33の抄き上げ
部)に対応して、すき入れ用の微細な模様を高速でピッ
クアップするのを助けるための、空気加圧開口部を設け
てもよい。
【0046】強制サクション円網として使用する一例で
は、中央ドレネージパイプ2及び駆動側フレーム21の
内部を、それぞれ上記の三つ(空気加圧開口部を設けた
場合には四つ)の脱水帯に対応させ、ドレネージパイプ
隔壁30及びドレネージパイプ隔壁31により区画し、
重力脱水または微サクション排水口32及び低圧サクシ
ョン排水口57と高圧サクションまたは大気開放排水口
58にそれぞれ接続させる。なお、強制サクション帯後
にテーパーサクションロール内に残留した排水は、遠心
力により円網シリンダー外周から排除される。
【0047】強制サクション円網として使用する他の例
では、中央ドレネージパイプ2の排水側の外周部に設け
た、低圧サクションヘッド55及び高圧サクションヘッ
ド56を、それぞれ上記の低圧サクション帯及び高圧サ
クション帯に連通するよう構成する(なお、空気加圧開
口部を設ける時は、空気加圧ヘッドを設けて連通させ
る)。
【0048】また、例えば図14、図15、図16及び
図17に示すように、テーパーサクションロール5及び
テーパーサクションロールスリーブ6を、長網抄紙機用
の紙層形成部上にて設置することも可能である。特に、
図14及び図15は、定直径ダンディロールに適用した
場合の例を示している。これらの例では、テーパーサク
ションロールスリーブ6が、サクションボックス51上
の長網抄紙機用金網52上に、その下端面が上記紙層形
成部上に接触するよう設けられている。
【0049】これらの例では、長網抄紙機用金網52上
に形成された紙層33と円網との間隔を制御するため
に、操作側フレーム20と駆動側フレーム21を上下に
二分割し、スライドベアリング内蔵の円網昇降用テーパ
ースライダー69と連結した円網昇降ユニット26’,
27’を中間部に設け、(例えば駆動軸を中間軸により
接続する等して)両端側のユニット26’,27’を等
速で駆動させることにより、円網の昇降が可能となって
いる。
【0050】更に、これらの例では、中央ドレネージパ
イプ2の中央上方を向く外周面に、テーパーサクション
ロールセル本体5の軸線と平行に、その外周面を軸の断
面方向で数セクションに区画して開口部を設け、その開
口部の周辺部に複数のサクションデッケル29を、紙料
懸濁液を流入させる円網の紙層形成部に対応した位置に
形成し、強制サクション円網として使用する。一例とし
ては、図17において、中央ト゛レネージパイプ2の軸周
りに、左側から、ほぼ頂部から45度までの範囲に微サ
クション脱水(または重力脱水)帯開口部H4、その右
側ほぼ水平までの範囲に低圧または高圧サクション脱水
帯開口部H5、その右側ほぼ20〜30度の範囲に高圧
サクションまたは大気開放帯開口部H6を、それぞれ軸
線に平行及びクロスする方向に配設されたサクションデ
ッケル29にて設け、各区画部を、テーパーサクション
ロールセル本体5の内周面に接触させる。なお、高圧サ
クションまたは大気開放帯開口部の後に、長網抄紙機用
金網52とのすき合わせ部(すなわちシート33の抄き
上げ部)に対応して、すき入れ用の微細な模様を高速で
ピックアップするのを助けるための、空気加圧開口部を
設けてもよい。
【0051】加えて、図15及び図17に示す例では、
遠心力により円網シリンダー外周から排除された排水を
受けることにより、この排水が長網抄紙機用金網52上
に持ち込まれて起こる紙層33の乱れを防止するキャッ
チパン68を有している。また、図17に示す例では、
ストックインレット34からカバーリングルーフ37に
至る紙料供給部が円網の上部に設けられ、かつ昇降ユニ
ット38’及び待避ユニット39’により上下動可能と
されている。他の構成並びにその作用は、基本的に図1
及び図2に示す例と同様である。
【0052】紙料懸濁液を円網に供給する方法として
は、種々の方法があるが、一例として図2に示された、
テーパーヘッダーインレットによる水圧ヘッドボックス
法を以下に示す。紙料懸濁液は、図示していないアプロ
ーチラインを経て、ポンプによりストックインレット3
4から、ステップディフューザー35を経てフローボッ
クス36に供給され、カバリングルーフ37により、円
網本体の紙層形成部に対応した位置に、一例としては上
記したごとくほぼ水平位置から約90度の範囲(長網抄
紙機用の紙層形成部上に設置する場合では約120度)
に、任意の水圧(一例として200〜2000mmA
q)で供給される。カバーリングルーフ37の頂部より
オーバーフローした紙料は、オーバー口38から、オー
バーフローアウトレット39を経てアプローチラインに
戻る。なお、カバーリングルーフ37の姿勢は、必要と
される紙層33のt/y比に応じて、昇降ユニット3
8’の位置を調整して定める。
【0053】円網本体に下金網8のみを装着して、その
外周にエンドレスのサクションブレスト、または短網サ
クションフォーマー用金網54を周回させる例では、円
網本体の頂部とほぼ水平に、ワイヤーターニングロール
40を設け、ワイヤーロール41と図示していないスト
レッチ装置及びワイヤーガイド装置を設け、上記サクシ
ョンブレストまたは短網サクションフォーマー用金網5
4を、円網本体と同期して周回させる。
【0054】また、図18に示すように、例えば円〜長
〜円の三層抄き合わせの方法の場合、円網本体の上部に
は、ピックアップフェルト44が、図示していないスト
レッチ装置やフェルト洗浄ユニットや、フェルトガイド
装置等や多数のフェルトロール48により周回される。
そして、このピックアップフェルト44で、長網パート
よりサクションピックアップロール45により円〜長の
二層抄き合わせのシート33をピックアップして、円網
本体の上に装着するクーチロール(出来うればサクショ
ンクーチロール)43により、円網抄きのシートをすき
合わせる。
【0055】図19に示すように、長網抄紙機のサクシ
ョンボックス51上に回転円網を設置し長網抄紙機用金
網52上の紙層33にすき入れしたり、全く別の紙料を
供給して新たな紙層をすき合わせる一例として、長〜円
〜円の三層抄き合わせの方法の場合でも、ピックアップ
フェルト44が、図示していないストレッチ装置やフェ
ルト洗浄ユニットや、フェルトガイド装置等や多数のフ
ェルトロール48により周回される。そして、このピッ
クアップフェルト44で、長網パートよりサクションピ
ックアップロール45により長〜円の二層抄き合わせの
シート33をピックアップして、円網本体の上に装着す
るクーチロール(出来うればサクションクーチロール)
43により、円網抄きのシートをすき合わせる。
【0056】一方、すき入れをしない極く薄紙の抄造で
は、急激な紙層の形成はピンホール等の発生が懸念され
るので、図18に点線で示すごとく、円網本体の上下の
金網8,9を外すか、上金網9は外して下金網8のみ装
着し、円網本体の頂部とほぼ水平に走行するピックアッ
プフェルト44にほぼ接触させながら、サクションブレ
ストまたは短網サクションフォーマー用金網54を周回
させ、マルチブレードのアークフォーミングボード42
により徐々に紙層を形成させながら抄き合わせることも
できる。
【0057】抄き合わせを終えたシート33は、例えば
第1プレスボトムロール46及びトップロール47によ
り脱水を進め、次の工程に送られる。
【0058】円網本体の駆動は、例えば円網本体駆動ギ
ヤー59により単独駆動するか、周回するフェルト44
とクーチロール43との接触による従動回転であっても
よく、また、サクションブレストや短網サクションフォ
ーマーでは、短網サクションフォーマー用金網54をワ
イヤーターニングロール40で駆動して伝動してもよ
い。
【0059】また、図示していない、長網抄紙機のスト
ックインレットより供給される紙料をのせた長網抄紙機
用金網52は、サクションボックス51を経て、サクシ
ョンクーチロール49よりワイヤーターニングロール5
0により周回されるが、一例として、図18に符号
2’、36’、43’に示すように、ここに、上記した
ものと類似のオントップ型回転円網やサクションブレス
トや短網サクションフォーマーを設け、サクションボッ
クス51上でタッチロール53により抄き合わせること
もできる。
【0060】更に、以上の各例において、長網抄紙機の
紙層形成部上に設置するテーパーサクションロールスリ
ーブ6の外周を抜き差し自在とした、ダンディロール仕
様の円網は、長網抄紙機用金網とほぼ同速または±6%
以内の周速で回転させることが望ましい。
【0061】
【発明の効果】紙料懸濁液を円網に供給する方法として
は、従来より、円網バット内に円網を装着して、バット
の一端から紙料懸濁液を供給し、他端から回収する方法
や、中間から回収するセミドライバット法等があるが、
いずれも、前述のごとく円網を交換するのに、クーチロ
ールやフェルトやシャワー類を始め、各種のすき入れ補
助器具をあらかじめ撤去して、相当な重量を有する円網
本体を、クレーンにより吊り上げてバットより外し、あ
らかじめ準備した次の円網本体をつり込んで、再び上記
各種装置を組み込む必要があり、多大の人力と3〜4時
間に及ぶ停止時間を要する。
【0062】また、円網本体にシーム熔接したすき入れ
金網の取り外しは不可能で、下金網ともども填料等で充
填されてすき入れ不鮮明となったときは、高価なすき入
れ金網を廃棄するほかに方法はない。これを避けるため
には、金網を取り外して洗浄した後、縫い直す等の方法
があるが、この方法も数日間の手間を要する。
【0063】一方、すき入れしない一般紙においても、
木材パルプ以外の、マニラ麻やケナフ、楮、三椏、雁皮
等をはじめとする天然長繊維や、レーヨン、アラミドや
ポリエステル、ナイロン等の合成繊維や、硝子、鉱滓、
セメント等の無機繊維、ステンレス等の金属繊維、炭酸
カルシウムや水酸化アルミニウム等の粉体を多量にすき
込む特殊用途の品種があり、これに応じて、上網の種類
も、簀の目入りやレース等の特殊上網や、各種の織り方
やメッシュのものに、その都度変更する必要がある。従
って、やはり、多大の人力と3〜4時間に及ぶ停止時間
を要している。
【0064】さらに、従来のサクション円網は、頑丈な
サクションロール構造でその肉厚は50〜60ミリ以上
もあり、内部も複雑なサクションシール構造となってお
り、直径を可変化することは全く不可能なため、すき入
れ紙に利用されることは全くなかった。
【0065】これに対し、本発明を円網式抄紙機や、長
網抄紙機の紙層形成部上に設置するダンディロール仕様
の円網に適用した場合には、上金網及び下金網の交換時
に際し、ストックインレット側と円網本体を離し、操作
側のディスタンスピースを取り外して、駆動側のカンチ
フレーム構造によりテーパーサクションロールセル本体
を支持しつつ、テーパーサクションロールスリーブを好
ましくは操作側軸方向に引き抜き、次の金網が装着され
たテーパーサクションロールスリーブと交換することに
より、ほぼ10分以内に運転を再開できる。その結果、
大幅な生産効率の向上と原価低減が可能となり、小ロッ
ト生産も容易となって、多くの顧客のニーズに対応可能
となった。
【0066】更に、本発明の一例である伸縮式(可変直
径)強制サクション円網法によれば、従来の円網抄紙法
や長網ダンディロール法では不可能であった、高速での
すき入れ紙の抄造とすき網の手軽な交換とが可能となっ
た。
【0067】一方、各種抄紙機のサクションクーチロー
ルやサクションピックアップロールやサクションプレス
ロール等のサクションロールとしての使用例は多数ある
が、何れも紙料中の微細繊維や樹脂等の粘着物質、ある
いは各種の填料が金網を通ってサクションロールのサク
ション脱水孔に吸引され、金網やサクション脱水孔に付
着して、サクションロールでの脱水量が急速に低下す
る。従って、紙層の水分が徐々に高まり、紙の巾方向で
の水分ムラが発生しやすく、特にサクションピックアッ
プロールでの脱水が悪化すると紙切れを生じ、多大の損
害(停止や再スタート時に発生する多量の損紙の処理
や、電力や蒸気のエネルギー損失、抄造量の激減による
損失、操作員の多忙化や定員増等など)を生ずる。ま
た、サクションプレスロールでの脱水量が低下すると、
紙切れや巾方向水分ムラや乾燥パートでの水蒸気量の消
費が大幅に上昇したり、紙の物性(平滑度、密度、強
度、水浸伸度、カール等)が悪化する。
【0068】従って、サクション脱水孔の目詰まりが増
加した時は、抄紙機を一旦停止して、エンドレスワイヤ
ーを外し、サクションロール本体を解体してサクション
ロールセルを引き出した上で、手動ドリル等で膨大なサ
クション脱水孔を1個ずつ人力により掃除する必要があ
る。作業員のミスにより、サクションデッケルやその他
要具を手動ドリルで損傷する場合もある。
【0069】これに対し、本発明をサクションロールに
適用した場合には、ワイヤーストレッチロールまたはサ
クションロール本体を移動してエンドレスワイヤーをゆ
るめ、操作側フレームのディスタンスピースを取り外し
て、テーパーサクションロールスリーブを好ましくは操
作側軸方向に引き抜き、次の掃除済みの別のテーパーサ
クションロールスリーブと交換することにより、ほぼ1
0分以内に運転を再開できる。その結果、大幅な生産効
率の向上と原価低減が可能となり、紙の品質も安定し
て、多くの顧客のニーズに対応可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る紙層製造装置の一部縦断面図で
ある。
【図2】 本発明に係る紙層製造装置の図1中X1−X1
線に沿った断面図である。
【図3】 本発明に係るテーパーサクションロールスリ
ーブの一例を示す側面図及びX4−X4線に沿った一部横
断面図である。
【図4】 本発明に係るテーパーサクションロールスリ
ーブの一例を示す側面図及び一部横断面図である。な
お、円内に、テーパー穴部と接続ピンの拡大図を示す。
【図5】 本発明に係るテーパーサクションロールスリ
ーブのリングの接続部分の構造の一例を示す一部断面図
である。
【図6】 本発明に係るテーパーサクションロールスリ
ーブのリングの接続部分の構造の一例を示す一部断面図
である。
【図7】 本発明に係るテーパーサクションロールスリ
ーブの一例を示す側面図及び一部横断面図である。
【図8】 本発明に係るテーパーサクションロールスリ
ーブの一例を示す側面図及び一部横断面図である。
【図9】 本発明に係る油圧ナットの一例を示す部分拡
大断面図である。
【図10】 本発明に係るテーパーサクションロールス
リーブの引き抜き装置の一例を示す側面図である。
【図11】 本発明に係るテーパーサクションロールス
リーブの引き抜き装置の一例を示す正面図である。
【図12】 本発明に係るテーパーサクションロールス
リーブの引き抜き装置の一例を示す側面図である。
【図13】 本発明に係るテーパーサクションロールス
リーブの引き抜き装置の一例を示す側面図及び正面図で
ある。
【図14】 本発明に係る紙層製造装置の一部縦断面図
である。
【図15】 本発明に係る紙層製造装置の図14中X2
−X2線に沿った断面図である。
【図16】 本発明に係る紙層製造装置の一部縦断面図
である。
【図17】 本発明に係る紙層製造装置の図16中X3
−X3線に沿った断面図である。
【図18】 本発明の方法を実施した三層抄き合わせ法
の一例を示す側面図である。
【図19】 本発明の方法を実施した三層抄き合わせ法
の一例を示す側面図である。
【符号の説明】
1 中央固定軸 2 中央ドレネージパイプ(中空軸) 3 操作側回転軸 4 駆動側回転軸 5 テーパーサクションロールセル本体(ロールセル本
体) 6 テーパーサクションロールスリーブ(ロールスリー
ブ) 7 サクション円網目板 8 下金網(抄紙用網) 9 上金網(抄紙用網) 10 (二分割)リング 11 軸方向補強リブ 13 接続ピン 14 固定用テーパー孔 15 サクション脱水孔 16 操作側ドレネージパイプ回転軸受 18 操作側回転軸受 19 駆動側回転軸受 20 操作側フレーム 21 駆動側フレーム 29 サクションデッケル 33 紙層 40 ワイヤータニングロール 41 ワイヤーロール 52 長網抄紙機用金網 54 短網サクションフォーマー用金網 70 走行台車 71 保持フレーム 77 駆動油圧ユニット 81(油圧ユニット接続)ジョイント
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D21F 1/00 - 13/12

Claims (44)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸心方向の操作側に外周面が傾斜し、半
    径方向に貫通する貫通孔が形成されたテーパーロールセ
    ル本体を回転可能に設け、上記テーパーロールセル本体
    の外周と同一勾配の内周面を有するとともに円筒状の外
    周面を有し、半径方向に貫通する多数の貫通孔が形成さ
    れたテーパーロールスリーブを操作側から脱着すること
    により、周囲に金網を装着した前記テーパーロールスリ
    ーブをテーパーロールセル本体に対して抜き差し自在と
    し、前記金網および両貫通孔を介してテーパーロールセ
    ル本体内へ脱水するようにした円網を抄紙機の紙層形成
    部上に載荷して、抄紙機用金網とほぼ同速または±6%
    以内の周速で回転させることを特徴とする着脱式のロー
    ルを用いた紙層製造方法。
  2. 【請求項2】 軸心方向の操作側に外周面が傾斜したテ
    ーパーロールセル本体を回転可能に設け、上記テーパー
    ロールセル本体の外周と同一勾配の内周面を有する、内
    外周方向に伸縮自在な円筒状のテーパーロールスリーブ
    上記操作側から脱着することにより、スリーブ外周を
    抜き差し自在とした円網を、長網抄紙機の紙層形成部上
    に載荷して、長網抄紙機用金網とほぼ同速または±6%
    以内の周速で回転させることを特徴とする紙層製造方
    法。
  3. 【請求項3】 外周に沿って区画された開口を有する中
    空軸を非回転に設け、その外周に、軸心方向の操作側に
    外周面が傾斜したテーパーサクションロールセル本体を
    上記中空軸回りに回転可能に設け、上記テーパーサクシ
    ョンロールセル本体の外周と同一勾配の内周面を有す
    る、内外周方向に伸縮自在な円筒状のテーパーサクショ
    ンロールスリーブを上記操作側から脱着することを特徴
    とするロール組立方法。
  4. 【請求項4】 外周に沿ってサクション方式により二ヶ
    以上に区画されたサクション開口を有し、外部への排水
    口とサクション源とにそれぞれ連絡する中空軸を非回転
    に設けるとともに、内周が上記中空軸の開口とサクショ
    ンデッケルで分画されて連通され、軸心方向の操作側に
    外周面が傾斜したテーパーサクションロールセル本体を
    上記中空軸回りに回転可能に設け、上記テーパーサクシ
    ョンロールセル本体の外周と同一勾配の内周面を有す
    る、内外周方向に伸縮自在な円筒状のテーパーサクショ
    ンロールスリーブを上記操作側から脱着することを特徴
    とするロール組立方法。
  5. 【請求項5】 外周に沿って区画された開口を有する中
    空軸を非回転に設け、その外周に、軸心方向の操作側に
    外周面が傾斜したテーパーサクションロールセル本体を
    上記中空軸回りに回転可能に設け、上記テーパーサクシ
    ョンロールセル本体の外周と同一勾配の内周面を有す
    る、内外周方向に伸縮自在な円筒状のテーパーサクショ
    ンロールスリーブを上記操作側から脱着することにより
    抜き差し自在とした製紙用回転円網に、更に外周側から
    紙料を供給して紙層を形成させることを特徴とする、着
    脱式のサクションシリンダーまたはサクションロールを
    用いた紙層製造方法。
  6. 【請求項6】 外周に沿ってサクション方式により二ヶ
    以上に区画されたサクション開口を有し、外部への排水
    口とサクション源とにそれぞれ連絡する中空軸を非回転
    に設けるとともに、その外周に、内周が上記中空軸の開
    口とサクションデッケルで分画されて連通され、軸心方
    の操作側に外周面が傾斜したテーパーサクションロー
    ルセル本体を上記中空軸回りに回転可能に設け、上記テ
    ーパーサクションロールセル本体の外周と同一勾配の内
    周面を有する、内外周方向に伸縮自在な円筒状のテーパ
    ーサクションロールスリーブを上記操作側から脱着する
    ことにより、上記スリーブを抜き差し自在とし、更に外
    周側から紙料を供給して紙層を形成させることを特徴と
    する、着脱式のサクションシリンダーまたはサクション
    ロールを用いた紙層製造方法。
  7. 【請求項7】 外周に沿ってサクション方式により二ヶ
    以上に区画されたサクション開口を有し、外部への排水
    口とサクション源とにそれぞれ連絡する中空軸を非回転
    に設けるとともに、その外周に、内周が上記中空軸の開
    口とサクションデッケルで分画されて連通され、軸心方
    の操作側に外周面が傾斜したテーパーサクションロー
    ルセル本体を上記中空軸回りに回転可能に設け、上記テ
    ーパーサクションロールセル本体の外周と同一勾配の内
    周面を有する、内外周方向に伸縮自在な円筒状のテーパ
    ーサクションロールスリーブを上記操作側から脱着可能
    とし、ワイヤーターニングロールとワイヤーロールとワ
    イヤーストレッチ及びガイド装置を設けて、サクション
    ブレストまたは短網サクションフォーマー用金網を装着
    して周回させ、サクション金網の外周面に紙料を供給し
    て紙層を形成させることを特徴とする、着脱式のサクシ
    ョンシリンダーまたはサクションロールを用いた紙層製
    造方法。
  8. 【請求項8】 一端を中央固定軸として操作側フレーム
    に直接固定するか、または操作側ドレネージパイプ回転
    軸受を介して固定し、他端を中央外周部に複数の排水開
    口部を有する中央ドレネージパイプとして駆動側フレー
    ムに固定し、その外周に、軸心方向の操作側に外周面が
    傾斜したテーパーサクションロールセル本体を、操作側
    では操作側回転軸と操作側回転軸受を介して操作側フレ
    ーム上に、また駆動側では駆動側回転軸と駆動側回転軸
    受を介して駆動側フレーム上に固定するとともに、上記
    テーパーサクションロールセル本体の外周と同一勾配の
    内周面を有する、内外周方向に伸縮自在な円筒状のテー
    パーサクションロールスリーブを、上記操作側から脱着
    自在に装着することを特徴とするロール組立方法。
  9. 【請求項9】 同一外径で内周を段階的に縮めたほぼ真
    円状をなす複数のリングを、軸方向補強リブによりほぼ
    等間隔で固定し、その外周に金網を巻いて、必要とする
    幅及び径を有する内周テーパー付き多孔円筒を形成し、
    この円筒を、上記テーパーサクションロールスリーブと
    して、上記テーパーサクションロールセル本体に、ねじ
    ナットや油圧を用いた引き抜き及び押し込み手段等によ
    り脱着可能とすることを特徴とする、請求項8に記載の
    ロール組立方法。
  10. 【請求項10】 同一外径で内周を段階的に縮めたほぼ
    真円状をなす複数のリングを、軸方向補強リブとともに
    ほぼ等間隔で、多数のサクション脱水孔を有するサクシ
    ョン円網目板の内周面に固定して、必要とする幅及び径
    を有する内周テーパー付き多孔円筒を形成し、この円筒
    を、上記テーパーサクションロールスリーブとして、上
    記テーパーサクションロールセル本体に、ねじナットや
    油圧を用いた引き抜き及び押し込み手段等により脱着可
    能とすることを特徴とする請求項8に記載のロール組立
    方法。
  11. 【請求項11】 曲げ加工や鋳造や巻き付け等の方法に
    より一体成型され、かつ外周面に複数のサクション脱水
    孔を有し、好ましくは内周面に空溝部を有する内周テー
    パー付き多孔円筒を形成し、この円筒を、上記テーパー
    サクションロールスリーブとして、上記テーパーサクシ
    ョンロールセル本体に、ねじナットや油圧を用いた引き
    抜き及び押し込み手段等により脱着可能とすることを特
    徴とする、請求項8に記載のロール組立方法。
  12. 【請求項12】 上記中央ドレネージパイプの内部をそ
    れぞれサクション方式により分割してドレネージパイプ
    隔壁を設け、かつ上記中央ドレネージパイプの中央外周
    部をそれぞれサクションデッケルで区画した排水開口と
    し、回転する上記テーパーサクションロールセル本体と
    密にシールし、外部への排水口とサクション源とにそれ
    ぞれ連絡させることを特徴とする請求項8に記載のロー
    ル組立方法。
  13. 【請求項13】 上記テーパーサクションロールスリー
    ブの外周に、サクションブレストまたは短網サクション
    フォーマー用金網を、ワイヤーターニングロール及びワ
    イヤーロールを介して周回させることを特徴とする、請
    求項9に記載のロール組立方法。
  14. 【請求項14】 外周に沿ってサクション方式により二
    ヶ以上に区画されたサクション開口を有し、外部への排
    水口とサクション源とにそれぞれ連絡する中空軸を非回
    転に設けるとともに、その外周に、内周が上記中空軸の
    開口とサクションデッケルでシールして連通し、軸心方
    の操作側に外周面が傾斜したテーパーサクションロー
    ルセル本体を、上記中空軸回りに回転可能に設け、上記
    テーパーサクションロールセル本体の外周と同一勾配の
    内周面を有する円筒状をなし、二つ以上に分割され、か
    つ接続手段により内外周方向に伸縮自在とされた、テー
    パーサクションロールスリーブを上記操作側から脱着す
    ることにより、スリーブ外周に重ねたエンドレスの製紙
    用金網を抜き差し自在とし、その外周面より紙料を供給
    して紙層を形成させることを特徴とする、着脱式のサク
    ションシリンダーを用いた紙層製造方法。
  15. 【請求項15】 外周に沿ってサクション方式により二
    ヶ以上に区画されたサクション開口を有し、外部への排
    水口とサクション源とにそれぞれ連絡する中空軸を非回
    転に設けるとともに、その外周に、内周が上記中空軸の
    開口とサクションデッケルでシールして連通し、軸心方
    の操作側に外周面が傾斜したテーパーサクションロー
    ルセル本体を、上記中空軸回りに回転可能に設け、上記
    テーパーサクションロールセル本体の外周と同一勾配の
    内周面を有する円筒状をなし、二つ以上に分割され、か
    つ接続手段により内外周方向に伸縮自在とされた、テー
    パーサクションロールスリーブを上記操作側から脱着す
    ることにより、スリーブ外周に重ねたエンドレスの製紙
    用金網を抜き差し自在とし、ワイヤーターニングロール
    とワイヤーロールとワイヤーストレッチ及びガイド装置
    を設けて、短網サクションフォーマー用金網を装着して
    周回させ、サクション金網の外周面より紙料を供給して
    紙層を形成させることを特徴とする、着脱式のサクショ
    ンシリンダーを用いた紙層製造方法。
  16. 【請求項16】 外周に沿ってサクション方式により二
    ヶ以上に区画したサクション開口を有し、外部への排水
    口とサクション源とにそれぞれ連絡する中空軸を非回転
    に設けるとともに、その外周に、内周が上記中空軸の開
    口とサクションデッケルでシールして連通し、軸心方向
    の操作側に外周面が傾斜したテーパーサクションロール
    セル本体を、上記中空軸回りに回転可能に設け、上記テ
    ーパーサクションロールセル本体の外周と同一勾配の内
    周面を有する円筒状をなし、二つ以上に分割され、かつ
    接続手段により内外周方向に伸縮自在とされた、テーパ
    ーサクションロールスリーブを、上記操作側から脱着自
    在に装着し、その外周面に金網を装着することを特徴と
    する、着脱式のサクションシリンダーを用いた紙層製造
    装置。
  17. 【請求項17】 上記テーパーサクションロールスリー
    ブとして、複数のほぼ半円に二分割したリングを、軸方
    向補強リブとともにほぼ等間隔で、複数のサクション脱
    水孔を有するサクション円網目板の内周面に固定して、
    必要とする幅及び径を有する一対の半円筒を形成したも
    のを用い、更に、上記二分割リングの両端部同士を、固
    定用テーパー孔と、この固定用テーパー孔に嵌合する接
    続ピンを介して上記両端部間を伸縮可能に連結し、上記
    両端部間を伸長した際に上記リングが真円状をなすこと
    を特徴とする請求項16に記載の紙層製造装置。
  18. 【請求項18】 上記テーパーサクションロールスリー
    ブとして、その外周面に複数のサクション脱水孔を有
    し、内周面の中央部に空溝部を有する一対のほぼ半円筒
    をなす一体成型品を用い、更に、その両端部同士を、固
    定用テーパー孔と、この固定用テーパー孔に嵌合する接
    続ピンを介して上記両端部間を伸縮可能に連結し、上記
    両端部間を伸長した際に上記リングが真円状をなすこと
    を特徴とする請求項16に記載の紙層製造装置。
  19. 【請求項19】 上記下金網の外周に、短網サクション
    フォーマー用金網を、ワイヤーターニングロール及びワ
    イヤーロールを介して周回させることを特徴とする請求
    項16に記載の紙層製造装置。
  20. 【請求項20】 中央ドレネージパイプの内部をそれぞ
    れサクション方式により分割してドレネージパイプ隔壁
    を設け、中央ドレネージパイプの中央外周部をそれぞれ
    サクションデッケルで区画した排水開口とし、回転する
    上記テーパーサクションロールセル本体と密にシール
    し、それぞれ外部への排水口とサクション源とに連通さ
    せることを特徴とする請求項16に記載の紙層製造装
    置。
  21. 【請求項21】 上記リングの両端を円弧状に延長し
    て、その両端部同士を、固定用テーパー孔と、この固定
    用テーパー孔に嵌合する接続ピンを介して上記両端部間
    を伸縮可能に連結し、上記両端部間を伸長した状態で
    記リングが真円状をなすことを特徴とする請求項17
    記載の紙層製造装置。
  22. 【請求項22】 外周に沿って区画した開口を有する中
    空軸を非回転に設け、その外周に、軸心方向の操作側に
    外周面が傾斜したテーパーサクションロールセル本体
    を、上記中空軸回りに回転可能に設け、上記テーパーサ
    クションロールセル本体の外周と同一勾配の内周面を有
    する、内外周方向に伸縮自在な円筒状のテーパーサクシ
    ョンロールスリーブを、上記操作側から脱着することに
    より、スリーブ外周を抜き差し自在とした円網を長網抄
    紙機の紙層形成部上に載荷して、長網抄紙機用金網とほ
    ぼ同速または±6%以内の周速で回転させることを特徴
    とする、着脱式のサクションロールを用いた紙層製造方
    法。
  23. 【請求項23】 外周に沿って二ケ以上に区画した開口
    を有する中空軸を非回転に設け、その外周に、軸心方向
    の操作側に外周面が傾斜したテーパーサクションロール
    セル本体を、内周で中空軸の開口と密に接触して外部へ
    の排水口とサクション源とにそれぞれ連絡し、かつ上記
    中空軸回りに回転可能に設け、上記テーパーサクション
    ロールセル本体の外周と同一勾配の内周面を有する、
    外周方向に伸縮自在な円筒状のテーパーサクションロー
    ルスリーブを、上記操作側から脱着することにより、ス
    リーブ外周を抜き差し自在とした円網を長網抄紙機の紙
    層形成部上に載荷して、長網抄紙機用金網とほぼ同速ま
    たは±6%以内の周速で回転させることを特徴とする、
    着脱式のサクションロールを用いた紙層製造方法。
  24. 【請求項24】 外周に沿って区画した開口を有する中
    空軸を非回転に設け、その外周に、軸心方向の操作側に
    外周面が傾斜したテーパーサクションロールセル本体
    を、上記中空軸回りに回転可能に設け、上記テーパーサ
    クションロールセル本体の外周と同一勾配の内周面を有
    する、内外周方向に伸縮自在な円筒状のテーパーサクシ
    ョンロールスリーブを、上記操作側から脱着することに
    より、抜き差し自在とした円網を長網抄紙機の紙層形成
    部上に載荷して、円網の外周面よりそのサクション帯に
    紙料を供給して紙層を形成させるとともに、長網抄紙機
    用金網とほぼ同速で回転させることを特徴とする、着脱
    式のサクションロールを用いた紙層製造方法。
  25. 【請求項25】 外周に沿って区画した開口を有する中
    空軸を非回転に設け、その外周に、軸心方向の操作側に
    外周面が傾斜したテーパーサクションロールセル本体
    を、上記中空軸回りに回転可能に設け、上記テーパーサ
    クションロールセル本体の外周と同一勾配の内周面を有
    し、内外周方向に伸縮自在な円筒状のテーパーサクショ
    ンロールスリーブを、上記操作側から脱着することによ
    り、スリーブ外周に重ねるエンドレスの製紙用金網を抜
    き差し自在とした可変直径円網を長網抄紙機の紙層形成
    部上に載荷して、円網の外周面よりそのサクション帯に
    紙料を供給して紙層を形成させるとともに、長網抄紙機
    用金網とほぼ同速で回転させることを特徴とする、着脱
    式のサクションロールを用いた紙層製造方法。
  26. 【請求項26】 外周に沿ってサクション方式により二
    ケ以上に区画したサクション開口を有し、外部への排水
    口とサクション源とにそれぞれ連絡する中空軸を非回転
    に設けるとともに、その外周に、内周が中空軸の開口と
    サクションデッケルでシールして連通し、軸心方向の操
    作側に外周面が傾斜したテーパーサクションロールセル
    本体を、上記中空軸回りに回転可能に設け、上記テーパ
    ーサクションロールセル本体の外周と同一勾配の内周面
    を有する、内外周方向に伸縮自在な円筒状のテーパーサ
    クションロールスリーブを、上記操作側から脱着するこ
    とにより、スリーブ外周を抜き差し自在とした円網を、
    長網抄紙機の紙層形成部上に載荷して、円網の外周面よ
    りそのサクション帯に紙料を供給して紙層を形成させる
    とともに、長網抄紙機用金網とほぼ同速で回転させるこ
    とを特徴とする、着脱式のサクションロールを用いた紙
    層製造方法。
  27. 【請求項27】 外周に沿ってサクション方式により二
    ケ以上に区画したサクション開口を有し、外部への排水
    口とサクション源とにそれぞれ連絡する中空軸を非回転
    に設けるとともに、その外周に、内周が中空軸の開口と
    サクションデッケルでシールして連通し、軸心方向の操
    作側に外周面が傾斜したテーパーサクションロールセル
    本体を、上記中空軸回りに回転可能に設け、上記テーパ
    ーサクションロールセル本体の外周と同一勾配の内周面
    を有する円筒状をなし、二つ以上に分割され、かつ接続
    手段により内外周方向に伸縮自在とされたテーパーサク
    ションロールスリーブを、上記操作側から脱着すること
    により、スリーブ外周に重ねるエンドレスの製紙用金網
    を抜き差し自在とした可変直径円網を、長網抄紙機の紙
    層形成部上に載荷して、円網の外周面よりそのサクショ
    ン帯に紙料を供給して紙層を形成させるとともに、長網
    抄紙機用金網とほぼ同速で回転させることを特徴とす
    る、着脱式のサクションロールを用いた紙層製造方法。
  28. 【請求項28】 一端を操作側回転軸として操作側回転
    軸受けを介して操作側フレームに固定し、他端を駆動側
    回転軸として駆動側回転軸受けを介して駆動側フレーム
    に固定し、両回転軸の外周に、軸心方向の操作側に外周
    面が傾斜したテーパーロールセル本体を固定するととも
    に、上記テーパーロールセル本体の外周と同一勾配の内
    周面を有する、内外周方向に伸縮自在な円筒状のテーパ
    ーロールスリーブを上記操作側から脱着自在に装着し、
    その外周面に金網を装着することを特徴とするロール組
    立方法。
  29. 【請求項29】 一端を操作側回転軸として操作側回転
    軸受けを介して操作側フレームに固定し、他端を駆動側
    回転軸として駆動側回転軸受けを介して駆動側フレーム
    に固定し、両回転軸の外周に、軸心方向の操作側に外周
    面が傾斜したテーパーロールセル本体を固定するととも
    に、上記テーパーロールセル本体の外周と同一勾配の内
    周面を有する円筒状をなし、二つ以上に分割され、かつ
    接続手段により内外周方向に伸縮自在とされたテーパー
    ロールスリーブを、上記操作側から脱着自在に装着し、
    その外周面に金網を装着することを特徴とするロール組
    立方法。
  30. 【請求項30】 一端を中央固定軸として操作側フレー
    ムに直接固定するか、または操作側ドレネージパイプ回
    転軸受けを介して固定し、他端を中央外周部に複数の排
    水開口部を有する中央ドレネージパイプとして駆動側フ
    レームに固定し、その外周に、軸心方向の操作側に外周
    面が傾斜したテーパーサクションロールセル本体を、操
    作側では操作側回転軸と操作側回転軸受を介して操作側
    フレーム上に、駆動側では駆動側回転軸と駆動側回転軸
    受を介して駆動側フレーム上に固定するとともに、上記
    テーパーサクションロールセル本体の外周と同一勾配の
    内周面を有する、内外周方向に伸縮自在とされた円筒状
    のテーパーサクションロールスリーブを上記操作側から
    脱着自在に装着し、その外周面に金網を装着することを
    特徴とするロール組立方法。
  31. 【請求項31】 一端を中央固定軸として操作側フレー
    ムに直接固定するか、または操作側ドレネージパイプ回
    転軸受けを介して固定し、他端を中央外周部に複数の排
    水開口部を有する中央ドレネージパイプとして駆動側フ
    レーム上に固定し、その外周に軸心方向の操作側に外周
    面が傾斜したテーパーサクションロールセル本体を、操
    作側では操作側回転軸と操作側回転軸受を介して操作側
    フレーム上に、駆動側では駆動側回転軸と駆動側回転軸
    受を介して駆動側フレーム上にそれぞれ内蔵リフターに
    より上下に微調整可能に固定するとともに、上記テーパ
    ーサクションロールセル本体の外周と同一勾配の内周面
    を有し、外周面は任意の直径を有する円筒状をなし、二
    つ以上に分割され、かつ接続手段により内外周方向に伸
    縮自在とされたテーパーサクションロールスリーブを
    記操作側から脱着自在に装着し、その外周面に金網を装
    着し、サクションボックス上で長網抄紙機用金網とほぼ
    同速または±6%以内の周速で回転させることを特徴と
    する、着脱式のシリンダーを用いた紙層製造装置。
  32. 【請求項32】 上記テーパーサクションロールスリー
    ブとして、同一外径で内周を段階的に縮めた複数のほぼ
    半円に二分割したリングを、軸方向補強リブによりほぼ
    等間隔で固定し、その外周に金網を巻いて、所定の幅及
    び径を有する一対の内周テーパー付き多孔半円筒とした
    ものを用い、更に、上記二分割リングの両端部同士を、
    固定用テーパー孔と、この固定用テーパー孔に嵌合する
    接続ピンを介して上記両端部間を伸縮可能に連結し、上
    記両端部間を伸長した際に上記リングが真円状となると
    ともに、上記テーパーサクションロールセル本体にねじ
    ナットや油圧を用いた引き抜き及び押し込み手段等によ
    り脱着可能とすることを特徴とする請求項29に記載の
    ロール組立方法。
  33. 【請求項33】 上記テーパーサクションロールスリー
    ブとして、複数のサクション脱水孔を有するサクション
    円網目板の内周面に、同一外径で内周を段階的に縮めた
    複数のほぼ半円に二分割したリングを、軸方向補強リブ
    とともにほぼ等間隔で固定し、所定の幅及び径を有する
    一対の内周テーパー付き多孔半円筒としたものを用い、
    更に、上記二分割リングの両端部同士を、固定用テーパ
    ー孔と、この固定用テーパー孔に嵌合する接続ピンを介
    して上記両端部間を伸縮可能に連結し、上記両端部間を
    伸長した際に上記リングが真円状となるとともに、上記
    テーパーサクションロールセル本体にねじナットや油圧
    を用いた引き抜き及び押し込み手段等により脱着可能と
    することを特徴とする請求項29に記載のロール組立方
    法。
  34. 【請求項34】 リングの両端を円弧状に延長して、そ
    の両端部同士を、固定用テーパー孔と、この固定用テー
    パー孔に嵌合する接続ピンを介して上記両端部間を伸縮
    可能に連結し、上記両端部間を伸長した際に上記リング
    が真円状となることを特徴とする請求項29に記載のロ
    ール組立方法。
  35. 【請求項35】 上記テーパーサクションロールスリー
    ブとして、曲げ加工や鋳造や巻き付け等の方法により一
    体成型して、その外周面に多数のサクション脱水孔と
    周面に多数の空溝部を有する一対の内周テーパー付き多
    孔半円弧筒としたものを用い、その両端部同士を、固定
    用テーパー孔と、この固定用テーパー孔に嵌合する接続
    ピンを介して上記両端部間を伸縮可能に連結し、上記両
    端部間を伸長した際に上記リングが真円状となるととも
    に、テーパーサクションロールセル本体にねじナットや
    油圧を用いた引き抜き及び押し込み手段等により脱着可
    能とすることを特徴とする請求項29に記載のロール組
    立方法。
  36. 【請求項36】 円錐面状の外周面を有するロールセル
    本体とほぼ同一勾配の内周面を有し、前記テーパーロー
    ル本体に脱着自在な円筒状をなすテーパーサクションロ
    ールスリーブが支持されたロールの軸線に沿って正逆行
    可能な走行台車を配置し、この走行台車に設けられ、上
    記テーパーサクションロールスリーブの引き抜き及び押
    し込みを行う駆動油圧ユニットの尾端と、上記ロールの
    操作側の回転軸に設けられたジョイントとを上記軸線上
    にて繋合するとともに、上記走行台車の先端に上下動可
    能に設置された複数本の保持フレームを、上記テーパー
    サクションロールスリーブと係合させることにより、上
    記テーパーサクションロールスリーブを脱着可能とした
    ことを特徴とするロール組立方法。
  37. 【請求項37】 円錐面状の外周面を有するロールセル
    本体とほぼ同一勾配の内周面を有し、前記テーパーロー
    ル本体に脱着自在な上下に2分割された円筒状をなし、
    かつ金網が巻かれたテーパーサクションロールスリーブ
    が支持されたロールの軸線に沿って正逆行可能な走行台
    車を配置し、この走行台車に設けられ、テーパーサクシ
    ョンロールスリーブの引き抜き及び押し込みを行う駆動
    油圧ユニットの尾端と、上記ロールの操作側の回転軸に
    設けられたジョイントとを上記軸線上にて繋合するとと
    もに、上記走行台車の先端に上下動可能に設けられた複
    数本の保持フレームを、上記テーパーサクションロール
    スリーブと係合させ、更に上下動させて上記金網を伸縮
    させることにより、上記テーパーサクションロールスリ
    ーブを脱着可能としたことを特徴とするロール組立方
    法。
  38. 【請求項38】 円錐面状の外周面を有するロールセル
    本体と、このロールセル本体の外周と同一勾配の内周面
    を有する、内外周方向に伸縮自在な円筒状に成形された
    ロールスリーブとを有する抄紙機用ロールを備えた紙層
    製造装置であって、上記ロールスリーブには、上記ロー
    ルスリーブを内外周方向に伸縮可能とする手段が設けら
    れ、上記ロールセル本体及び上記ロールスリーブには、
    これらの半径方向に貫通する貫通孔が形成されているこ
    とを特徴とする紙層製造装置。
  39. 【請求項39】 上記ロールスリーブの周囲に、無端状
    をなす抄紙用網が巻かれていることを特徴とする請求項
    38に記載の紙層製造装置。
  40. 【請求項40】 上記ロールセル本体及び上記ロールス
    リーブには、上記貫通孔が複数形成されていることを特
    徴とする請求項38に記載の紙層製造装置。
  41. 【請求項41】 円錐面状の外周面を有するロールセル
    本体と、このロールセル本体の外周と同一勾配の内周面
    を有する、内外周方向に伸縮自在な円筒状に成形された
    ロールスリーブとを有する抄紙機用ロールであって、上
    記ロールスリ ーブには、上記ロールスリーブを内外周方
    向に伸縮可能とする手段が設けられ、上記ロールセル本
    体及び上記ロールスリーブには、これらの半径方向に貫
    通する貫通孔が形成されてなる抄紙用ロールを備えた紙
    層製造装置の抄紙用網の表面に紙料懸濁液を供給し、上
    記抄紙用網の表裏の圧力差によって抄紙用網の表面に紙
    層を形成することを特徴とする紙層製造方法。
  42. 【請求項42】 上記抄紙用網の表面に形成された紙層
    上に、円錐面状の外周面を有するロールセル本体と、こ
    のロールセル本体の外周と同一勾配の内周面を有する、
    内外周方向に伸縮自在な円筒状に成形されたロールスリ
    ーブとを有する抄紙機用ロールであって、上記ロールス
    リーブには、上記ロールスリーブを内外周方向に変形可
    能とする手段が設けられ、上記ロールセル本体及び上記
    ロールスリーブには、これらの半径方向に貫通する複数
    の貫通孔が形成されてなる抄紙用ロールを接触させ、こ
    の抄紙機用ロールを介して上記紙層の脱水を行うことを
    特徴とする請求項41に記載の紙層製造方法。
  43. 【請求項43】 抄紙用網の表面に紙料懸濁液を供給
    し、上記抄紙用網の表裏の圧力差によって上記抄紙用網
    の表面に紙層を形成する紙層形成工程と、形成された紙
    層を圧縮する圧縮工程とを有する紙層製造方法におい
    て、上記紙層形成工程及び圧縮工程の少なくとも一方に
    て紙層に接触する回転体の少なくとも一つに、円錐面状
    の外周面を有するロールセル本体と、このロールセル本
    体の外周と同一勾配の内周面を有する、内外周方向に伸
    縮自在な円筒状に成形されたロールスリーブとを有する
    抄紙機用ロールであって、上記ロールスリーブには、上
    記ロールスリーブを内外周方向に伸縮可能とする手段が
    設けられ、上記ロールセル本体及び上記ロールスリーブ
    には、これらの半径方向に貫通する複数の貫通孔が形成
    されてなる抄紙用ロールを接触させることを特徴とする
    紙層製造方法。
  44. 【請求項44】 円錐面状の外周面を有するロールセル
    本体と、このロールル本体の外周面に接する内周面が
    記外周と同一勾配の内周面を有する、内外周方向に伸縮
    自在な円筒状に成形されたロールスリーブとを有する抄
    紙機用ロールと、上記ロールスリーブの周囲に巻かれ
    た、無端状をなす抄紙用網を備えた紙層製造装置におけ
    ロール組立方法あって、上記ロールスリーブを半径方
    向に変形させたまま、他の上記抄紙用網を上記ロールス
    リーブの軸線に沿って移動させて上記ロールスリーブに
    重ねる工程と、上記抄紙用網が重ねられた上記ロールス
    リーブを半径方向外方に変形させ、上記上記ロールスリ
    ーブの外周面と上記抄紙用網の内周面とを接触させる工
    程とを順次行い、上記抄紙用網を交換することを特徴と
    するロール組立方法。
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