JP3004490B2 - 羊毛繊維製品のセット加工剤 - Google Patents
羊毛繊維製品のセット加工剤Info
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- JP3004490B2 JP3004490B2 JP35188392A JP35188392A JP3004490B2 JP 3004490 B2 JP3004490 B2 JP 3004490B2 JP 35188392 A JP35188392 A JP 35188392A JP 35188392 A JP35188392 A JP 35188392A JP 3004490 B2 JP3004490 B2 JP 3004490B2
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- Japan
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- wool
- processing agent
- aqueous solution
- wool fiber
- set processing
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- Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】 本発明は羊毛繊維製品の形態安
定化のための化学セット加工剤に関する。
定化のための化学セット加工剤に関する。
【0002】
【従来の技術】 従来羊毛織物の形態安定化のためのセ
ット加工方法としては、いわゆる煮絨工程といわれる緊
張下での高温熱水処理法が、また折目加工方法には湿熱
式加熱処理法が知られていたが、これらの方法では熱エ
ネルギーの大量消費という欠点があった。これを改善す
るためにチオグリコール酸やシステイン系の化合物など
の薬剤を用いた化学セット加工方法が種種発案されてい
る(特開昭37−3099号、特開平3−24927号
公報など)。しかし、そのいずれの場合にも使用薬品の
蒸気圧が高い理由または易分解性による発臭という難点
があった。このため加工作業現場における作業員の健康
管理に換気・除湿など格段の処置及び機械類の防蝕保全
のためのコストがかかるのが実状であった。また、折目
加工方法においては、通常加工後水洗工程を採用するこ
とが出来ないので、蒸気圧の高いセット剤あるいは水分
の存在下で分解し、硫化水素もしくはメルカプタン類を
放出するものは、衣服加工用材料として適格性を欠くも
のであった。
ット加工方法としては、いわゆる煮絨工程といわれる緊
張下での高温熱水処理法が、また折目加工方法には湿熱
式加熱処理法が知られていたが、これらの方法では熱エ
ネルギーの大量消費という欠点があった。これを改善す
るためにチオグリコール酸やシステイン系の化合物など
の薬剤を用いた化学セット加工方法が種種発案されてい
る(特開昭37−3099号、特開平3−24927号
公報など)。しかし、そのいずれの場合にも使用薬品の
蒸気圧が高い理由または易分解性による発臭という難点
があった。このため加工作業現場における作業員の健康
管理に換気・除湿など格段の処置及び機械類の防蝕保全
のためのコストがかかるのが実状であった。また、折目
加工方法においては、通常加工後水洗工程を採用するこ
とが出来ないので、蒸気圧の高いセット剤あるいは水分
の存在下で分解し、硫化水素もしくはメルカプタン類を
放出するものは、衣服加工用材料として適格性を欠くも
のであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】 本発明はこれらの欠
点を改善すること、即ち蒸気圧が低く、かつ、水溶液の
安定性の良いジサルファイド結合開裂剤を提供すること
を目的とする。
点を改善すること、即ち蒸気圧が低く、かつ、水溶液の
安定性の良いジサルファイド結合開裂剤を提供すること
を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】 本発明者は、5%以下
のチオリンゴ酸(化1)を主成分とし、エタノールアミ
ン類(化2)でPHを4ないし8に調製した水溶液を特
徴とするセット加工剤が上記欠点を改善することを見出
し、本発明を完成した。中でも、コスト・効果・着色・
残存SHなどの面からチオリンゴ酸の濃度は1〜2%、
PHは6〜7が最も好ましい条件であることを掴んだ。
のチオリンゴ酸(化1)を主成分とし、エタノールアミ
ン類(化2)でPHを4ないし8に調製した水溶液を特
徴とするセット加工剤が上記欠点を改善することを見出
し、本発明を完成した。中でも、コスト・効果・着色・
残存SHなどの面からチオリンゴ酸の濃度は1〜2%、
PHは6〜7が最も好ましい条件であることを掴んだ。
【0005】 本発明者は更に研究の結果、セット効果
の直接の起因となる羊毛のジサルファイド結合の還元開
裂の促進剤として銅(2価)イオン又は銅錯イオンの好
ましいことを見出した。つまり羊毛を銅(2価)イオン
又は銅錯イオンの0.01%前後の稀薄水溶液で前処理
すれば、これがセット加工をより効果的に進め、かつ、
加工後の残留SH基の自然酸化触媒としても働き、ケラ
チン繊維の脆化防止に役立つことを見出した。
の直接の起因となる羊毛のジサルファイド結合の還元開
裂の促進剤として銅(2価)イオン又は銅錯イオンの好
ましいことを見出した。つまり羊毛を銅(2価)イオン
又は銅錯イオンの0.01%前後の稀薄水溶液で前処理
すれば、これがセット加工をより効果的に進め、かつ、
加工後の残留SH基の自然酸化触媒としても働き、ケラ
チン繊維の脆化防止に役立つことを見出した。
【0006】
【発明の効果】 本発明によれば従来の羊毛繊雄製品の
化学セット加工剤に比して、加工工程における臭気発生
が著しく少なく、セット加工効果は劣ることなく、か
つ、銅(2価)イオン又は銅錯イオンの稀薄水溶液で前
処理する工程を組み入れることによって、この効果を一
層高めることができる。
化学セット加工剤に比して、加工工程における臭気発生
が著しく少なく、セット加工効果は劣ることなく、か
つ、銅(2価)イオン又は銅錯イオンの稀薄水溶液で前
処理する工程を組み入れることによって、この効果を一
層高めることができる。
【0007】
【実施例】実施例1 梳毛織物の織り上がり生地(ポー
ラ織物)を12×12(cm)に切断する。これを10
×10(cm)の木枠に固定し、0.01%硫酸第2銅
水溶液に浸す。水きりをして、チオリンゴ酸1.0%を
含有するモノエタノールアミンでPHを6に調製した水
溶液に浸漬後、スチームアイロンで15秒間宛セット加
工する。水洗後、0.01%過酸化水素水で後処理をし
て、乾燥し、セット効率を評価する。これは緩和収縮テ
ストによった。即ち、処理布を木枠からはずし、大量の
沸騰水(100℃)で10分間処理し、その後脱水、▲
ろ▼紙上に並べて乾燥させる。RH65%に調湿したデ
シケータ内で24時間保持した後、面積を測る。処理前
の面積に対する比率を求めてセット効果を計価した。そ
の結果を表1に示す。実施例2 羊毛100%布片を前
処理剤としての0.01%酢酸第2銅−0.04%界面
活性剤(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)の混合
水溶液に浸し、水きりした後、折目を付け、各濃度・P
Hの本セット加工剤(チオリンゴ酸−モノエタノールア
ミン水溶液)を噴霧し、上下に薄いマットを使用して、
直ちにスチームアイロン(105℃)で15秒宛両面か
らプレスする。一夜放置乾燥後、そのセット加工効果の
耐久性を糸開角度法で測定した。平均開角度が90度以
下であれば、その折目の耐久性は永久的であると評価さ
れる。その結果を表2に示す。
ラ織物)を12×12(cm)に切断する。これを10
×10(cm)の木枠に固定し、0.01%硫酸第2銅
水溶液に浸す。水きりをして、チオリンゴ酸1.0%を
含有するモノエタノールアミンでPHを6に調製した水
溶液に浸漬後、スチームアイロンで15秒間宛セット加
工する。水洗後、0.01%過酸化水素水で後処理をし
て、乾燥し、セット効率を評価する。これは緩和収縮テ
ストによった。即ち、処理布を木枠からはずし、大量の
沸騰水(100℃)で10分間処理し、その後脱水、▲
ろ▼紙上に並べて乾燥させる。RH65%に調湿したデ
シケータ内で24時間保持した後、面積を測る。処理前
の面積に対する比率を求めてセット効果を計価した。そ
の結果を表1に示す。実施例2 羊毛100%布片を前
処理剤としての0.01%酢酸第2銅−0.04%界面
活性剤(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)の混合
水溶液に浸し、水きりした後、折目を付け、各濃度・P
Hの本セット加工剤(チオリンゴ酸−モノエタノールア
ミン水溶液)を噴霧し、上下に薄いマットを使用して、
直ちにスチームアイロン(105℃)で15秒宛両面か
らプレスする。一夜放置乾燥後、そのセット加工効果の
耐久性を糸開角度法で測定した。平均開角度が90度以
下であれば、その折目の耐久性は永久的であると評価さ
れる。その結果を表2に示す。
【化1】
【化2】
【表1】
【表2】
Claims (2)
- 【請求項1】 加熱プレスによって羊毛繊維製品を防縮
又は折目加工する際に、比較的蒸気圧が低くて発生臭気
が少ないセット加工剤であって、濃度5%以下のチオリ
ンゴ酸を主成分とし、エタノールアミン類でpH調整し
た水溶液である羊毛繊維製品のセット加工剤。 - 【請求項2】 羊毛繊維製品を希薄の銅(2価)イオン
又は銅錯イオンを含有する水溶液によって羊毛のジサル
ファイド結合の還元開裂を促進するように前処理してか
ら、濃度5%以下のチオリンゴ酸を主成分とし且つエタ
ノールアミン類でpH調整した水溶液で処理し、ついで
加熱プレスによって防縮又は折目加工して繊維製品の形
態を安定化させる羊毛繊維製品のセット加工方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35188392A JP3004490B2 (ja) | 1992-11-18 | 1992-11-18 | 羊毛繊維製品のセット加工剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35188392A JP3004490B2 (ja) | 1992-11-18 | 1992-11-18 | 羊毛繊維製品のセット加工剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06158539A JPH06158539A (ja) | 1994-06-07 |
JP3004490B2 true JP3004490B2 (ja) | 2000-01-31 |
Family
ID=18420266
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35188392A Expired - Fee Related JP3004490B2 (ja) | 1992-11-18 | 1992-11-18 | 羊毛繊維製品のセット加工剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3004490B2 (ja) |
-
1992
- 1992-11-18 JP JP35188392A patent/JP3004490B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06158539A (ja) | 1994-06-07 |
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