JP3004224U - 電子温灸器に用いる温熱導子 - Google Patents

電子温灸器に用いる温熱導子

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JP3004224U
JP3004224U JP1994006417U JP641794U JP3004224U JP 3004224 U JP3004224 U JP 3004224U JP 1994006417 U JP1994006417 U JP 1994006417U JP 641794 U JP641794 U JP 641794U JP 3004224 U JP3004224 U JP 3004224U
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JP1994006417U
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Inventor
阿部義三
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阿部 義三
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複雑な温度制御を行うことなく高い温度で温
熱治療を行うことを可能にする電子温灸器に用いる温熱
導子を提供することを目的とする。 【構成】 身体の所定の箇所に当接し、上記所定の箇所
に温熱刺激を加えて治療するための電子温灸器に用いる
温熱導子1の本体部分を構成するケーシング4を筒形に
形成し、上記温熱刺激を加えるための温熱源となるヒー
タ7を上記ケーシング4内に設けるとともに、上記ヒー
タ7の熱を電子温灸器使用者の皮膚に伝える熱伝導板5
を上記ケーシング4の開口面に設け、かつ上記熱伝導板
5をガラス繊維化プラスチック板で構成することによ
り、使用者が温熱導子の熱伝導板の熱さに慣れるのに適
した温度上昇勾配でもって上記熱伝導板5の温度が上が
って行くようにして、上記熱伝導板5の温度を高くして
温熱治療を行うことができるようにする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は電子温灸器に用いる温熱導子に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知の通り、電子温灸器に用いる温熱導子は、使用者の皮膚に直接当たるもの であるが、従来、このような温熱導子の熱伝導板には、熱伝導率が良くて温度の 上昇時間および冷却時間が早い金属板が採用されてきた。
【0003】 しかし、上記のように熱伝導率が良い熱伝導板は、電子温灸器を業務用として 使用する場合には安全性が保たれるので都合がよいが、家庭用として使用する場 合は問題がある。すなわち、電子温灸器においては使用中に思いがけない電気的 な故障が発生しないとも限らない。このため、使用者の皮膚に当たる熱伝導板は 絶縁性を有する材質で構成しなければ危険である。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
絶縁性を有する材料としては、ゴムとかガラスとかがある。しかし、上記ゴム は熱伝導性が悪く、またガラスは脆弱で壊れやすい欠点を有しているので、電子 温灸器に用いる温熱導子の熱伝導板を構成する材料としては問題があった。
【0005】 ところで、皮膚に当たる熱伝導板を使用者が熱く感じる温度は、個人差もある が、一般的には、上記熱伝導板の温度の上昇具合によって異なる。これは、人体 には順応性があり、熱さや冷たさに徐々に慣れることができるからである。した がって、温度の上昇速度が急激な場合は低い温度でも我慢できなくなるが、温度 上昇速度が緩やかな場合はかなり高い温度でも我慢できると言われている。
【0006】 上述したように、従来の温熱導子の熱伝導板は金属により構成されていたので 、その温度の上昇速度が急激であった。したがって、使用者が熱さに慣れる速度 よりも上記熱伝導板の温度が上昇する速度の方が速いので、我慢できる限界温度 が低くなってしまい、従来は熱伝導板の温度を高い温度に上げることができなか った。
【0007】 このため、従来は温熱による治療効果を十分にあげるためには、例えば、発熱 体の発熱温度を電気的にコントロールすることにより、熱伝導板の温度上昇速度 が緩やかになるようにしなければならなかった。したがって、温熱による治療効 果を高めるためには温度制御用の電子回路の構成を複雑にしなければならなかっ たので、電子温灸器を安価に製造することが難しかった。
【0008】 本考案は上述の問題点にかんがみ、複雑な温度制御を行うことなく高い温度で 温熱治療を行うことが可能な電子温灸器に用いる温熱導子を提供することを目的 とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本考案の電子温灸器に用いる温熱導子は、身体の所定の箇所に当接し、上記所 定の箇所に温熱刺激を加えて治療するための電子温灸器に用いる温熱導子におい て、上記温熱導子1の本体部分を構成するケーシング4を筒形に形成し、上記温 熱刺激を加えるための温熱源となるヒータ7を上記ケーシング4内に設けるとと もに、上記ヒータ7の熱を電子温灸器使用者の皮膚に伝える熱伝導板5を上記ケ ーシング4の開口面に設け、かつ上記熱伝導板5をガラス繊維化プラスチック板 で構成している。
【0010】 また、本考案の他の目的とするところは、上記ケーシング4を円筒形に形成し 、上記ヒータ7および上記熱伝導板5を円盤状に形成している。
【0011】
【作用】
本考案は上記技術手段を有するので、使用者が温熱導子の熱伝導板の熱さに慣 れるのに適した温度上昇勾配でもって上記熱伝導板の温度が上がって行くように なるので、上記熱伝導板の温度を高くするのが可能となる。したがって、温熱治 療を高い温度で行うことができるようになり、治療効果を格段とあげることがで きるようになる。
【0012】
【実施例】
次に、添付図面を参照して本考案の電子温灸器に用いる温熱導子の一実施例を 詳述する。図1は、本実施例の電子温灸器に用いる温熱導子の構成を示す図であ る。
【0013】 図1に示したように、温熱導子1は導線2を介してコネクタ3に接続されてい る。上記温熱導子1は、円筒形に構成されたケーシング4の一方の開口面に熱伝 導板5を配設するとともに、他方の開口面に密閉板6を配設している。そして、 上記熱伝導板5および密閉板6との間にヒータ7と温熱導子基板アッセンブリ8 とを配設し、これらをリベット9によって固定している。
【0014】 上述したように、皮膚に当接する熱伝導板5は、温度上昇速度が緩やかになる ようにするのが望ましい。そこで、本実施例においては熱伝導性が比較的良く、 かつ強度が強い特性を有するガラス繊維化プラスチック板を熱伝導板5として用 いている。
【0015】 これは、一般に、金属板は熱伝導率がプラスチックよりも良いため、熱を加え たときの立上がり温度曲線も急峻であるが、ガラス繊維化プラスチック板の場合 は温度曲線が金属板よりも緩やかである。そのため、金属板の場合は使用者が我 慢できる温度の限界は普通の人で48℃〜49℃であるが、本実施例で用いたプ ラスチックの場合は我慢できる限界温度は50℃〜55℃にもなることが分かっ た。
【0016】 ガラス繊維強化プラスチックより熱伝導率の低いプラスチックもあるが、本実 施例で用いたガラス繊維強化プラスチックより熱伝導率が低いプラスチックでは 温度上昇曲線が低くなり過ぎて温灸の感じが得られない問題が生じる。なお、温 灸器のヒータ7としては、金属に近くて伝導率が良いプラスチックが必要である 。
【0017】 ところで、皮膚に当たる熱伝導板5は熱伝導を良くするとともに、冷却を良く するために極力薄いことが要求される。ガラス繊維強化プラスチックは強化プラ スチックとして開発されたプラスチックであるので、優れた強度を有している。 また、ガラスを入れることによって熱伝導性も優れている。
【0018】 この特性を活用して、電子温灸器の熱板として採用するようにした。すなわち 、図示するように板厚1.6m/mにするとともに、両端の厚さを0.8m/m に形成した。
【0019】 また、ヒータ7を面状発熱体として形成しており、図2の平面図に示すように 、直径45m/mの円形にするとともに、電力は15V10W型にして発熱部分 (治療部分)を大きく形成している。
【0020】 このように構成された温熱導子1は、図3の斜視図に示すような電子温灸器1 0に接続して用いられる。上記電子温灸器10は、スポット加圧端子11、大型 温灸端子12、ACアダプター端子13、温度調節ダイヤル14、タイマーダイ ヤル15、表示部16等が設けられている。
【0021】 上記スポット加圧端子11は、図5に示すツボ探索用握り導子20を接続する ために設けられているものである。上記ツボ探索用握り導子20は、長さ約18 cmのパイプ状の樹脂20aで形成され、その外側に約9cmの長さの鉄製パイ プ20bで覆われその先端は伝導性のゴム21を設け、それぞれに配線2が接続 されている。上記先端の伝導性のゴム21は、身体のツボをメーターの表示を見 ながら検出すると同時に、上記ツボの箇所を加圧治療する場合に用いられるもの である。
【0022】 また、大型温灸端子12は上述した温熱導子1のコネクタ3を接続するために 設けられているものである。また、ACアダプター端子13は電源用のACアダ プターを接続するために設けられているものである。
【0023】 さらに、温度調節ダイヤル14は温熱導子1の発熱温度を調節するために設け られているものであり、本実施例の電子温灸器10は49℃〜51℃の範囲で自 由に温度調節行うことができるようにしている。
【0024】 また、タイマーダイヤル15は温熱治療時間を設定するために設けられている ものであり、本実施例では0〜30分間の範囲で治療時間を自由に選択すること ができるようにしている。
【0025】 このように構成された本実施例の温熱導子1を用いると優れた温熱治療を行う ことができるようになる。すなわち、ガラス繊維強化プラスチックは金属に較べ 温度の上昇も緩慢であるが冷却も緩慢であるので、25秒間加熱した後で休止時 間はその2倍の50秒以上として高い山と低い谷の温度曲線になるようにするこ とができる。このようにして、加熱した場合の金属板とガラス繊維強化プラスチ ックで形成した本実施例の熱伝導板5との温度曲線を、図4に示す。
【0026】 図4において、実線で示した特性曲線Aは金属板の特性を示し、一点鎖線で示 した特性曲線Bはガラス繊維強化プラスチックで形成した本実施例の熱伝導板5 の特性を示している。
【0027】 上記特性図に示したように、本実施例の熱伝導板5は温度の上昇が緩慢なので 金属板より高い温度で繰り返し刺激を加えることができる。このため、灸の効果 金属板の導子よりも優れた治療効果を得ることができる。
【0028】 また、温度の上昇が緩慢であるので(灸頭針に似た)気持ちよい感じが得られ る。さらに、電子温灸器として電気的にも安全で家庭用電子温灸器として使用す ることができる。
【0029】
【考案の効果】
本考案は上述したように、温熱源となるヒータ7の熱を電子温灸器使用者の皮 膚に伝える熱伝導板5をガラス繊維化プラスチック板で構成したので、使用者が 上記熱伝導板5の熱さに慣れるのに適した温度上昇勾配でもって上記熱伝導板5 の温度が上がって行くようになり、これにより上記熱伝導板の最高温度を高くす るのが可能となる。したがって、温熱治療を高い温度で行うことが可能となり、 治療効果を格段とあげることができるようになる。
【0030】 また、上記熱伝導板5をガラス繊維化プラスチック板で構成したので、温熱治 療に適した温度勾配が得られるとともに、優れた耐久性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示す温熱導子の断面、およ
び上記温熱導子に接続されるコネクタの側面を示す図で
ある。
【図2】温熱導子の平面図である。
【図3】電子温灸器の全体構成を示す斜視図である。
【図4】金属とガラス繊維化プラスチック板との温度特
性の違いを説明するための特性図である。
【図5】ツボ探索用握り導子の一例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 温熱導子 2 導線 3 コネクタ 4 ケーシング 5 熱伝導板 6 密閉板 7 ヒータ 8 温熱導子基板アッセンブリ 9 リベット 10 電子温灸器 11 スポット加圧端子 12 大型温灸端子 13 ACアダプター 14 温度調節ダイヤル 15 タイマーダイヤル 16 表示部

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 身体の所定の箇所に当接し、上記所定の
    箇所に温熱刺激を加えて治療するための電子温灸器に用
    いる温熱導子において、 上記温熱導子1の本体部分を構成するケーシング4を筒
    形に形成し、上記温熱刺激を加えための温熱源となるヒ
    ータ7を上記ケーシング4内に設けるとともに、上記ヒ
    ータ7の熱を電子温灸器使用者の皮膚に伝える熱伝導板
    5を上記ケーシング4の開口面に設け、 かつ上記熱伝導板5をガラス繊維化プラスチック板で構
    成したことを特徴とする電子温灸器に用いる温熱導子。
  2. 【請求項2】 上記ケーシング4を円筒形に形成し、上
    記ヒータ7および上記熱伝導板5を円盤状に形成したこ
    とを特徴とする請求項1記載の電子温灸器に用いる温熱
    導子。
JP1994006417U 1994-05-13 1994-05-13 電子温灸器に用いる温熱導子 Expired - Lifetime JP3004224U (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH105267A (ja) * 1996-06-26 1998-01-13 Matsushita Electric Ind Co Ltd 温灸器
JP2012110653A (ja) * 2010-11-22 2012-06-14 Kazunari Yoshimura 赤外線治療器

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JPH105267A (ja) * 1996-06-26 1998-01-13 Matsushita Electric Ind Co Ltd 温灸器
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