JP3004035U - 高齢者用手押し車 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高齢者の安全な歩行を図れ、肉体的な負担を
軽くし且つ歩調を促進する。 【構成】 ハンドル２を握って移動する四輪車でなり、
高齢者の歩調を促進する回転速度で車輪４ａ，４ｂを回
動する駆動モータ５を備えることによりモータ駆動車と
して構成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、高齢者用手押し車の改良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、高齢者が買い物等を行うのに際しては二輪車のショッピングカーが用 いられている。このショッピングカーは専ら人力に頼って引張り移動するもので あり、そのため、高齢者には大きな負担となる。

【０００３】 特に、このショッピングカーを引いて横断歩道を歩行中の高齢者が交通事故に 遭遇するケースが多い。それは高齢者の歩調が遅くて動作が緩慢なことが原因の 多くを占め、また、自動車の走行車線が多レーン化するのに伴って横断時間が長 く掛ることにもよる。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、高齢者の横断歩道における交通事故を防ぐことを主たる目的とし、 また、通常歩行時の肉体的な負担を軽減し、身体のリハビリを兼ねることにより 高齢者の外出を促せるよう改良した高齢者用手押し車を提供することを目的とす る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案に係る高齢者用手押し車においては、ハンドルを握って移動する四輪車 でなり、高齢者の歩調を促進する回転速度で車輪を回動する駆動モータと、電力 を駆動モータに供給するバッテリーと、当該モータ駆動用の電力をバッテリーに 充電する充電器とを車体に備え、ハンドルにはモータ駆動，停止用の切換スイッ チを装備することにより構成されている。

【０００６】

【作用】 本考案に係る高齢者用手押し車では四輪車でなるから、高齢者でも安定よく手 押し操作できるばかりでなく、モータ駆動車として構成することから横断歩道に おける高齢者の歩調を促がせると共に、高齢者が横断歩道をスムースに横断でき ることにより交通事故の発生を未然に防止ししかも交通の円滑性を維持すること ができる。

【０００７】

【実施例】

以下、添付図面を参照して説明すれば、この高齢者用手押し車は四輪車でなり 、車体１は略方形のボックス体として形成されている。その車体１は内部を上下 に区画する仕切り板１ａを内部に着脱自在に備え、上部側１ｂを各種品物の収容 空間とし、下部側１ｃを後述する各機構部の装備空間とするよう構成することが できる。また、この車体には略Ｕ字状の幅方向に亘るハンドル２が後部側に備え られている。

【０００８】 車輪３ａ，３ｂ、４ａ，４ｂは左右を組とし、車体１の前後部に夫々取り付け られている。この車輪３ａ，３ｂ、４ａ，４ｂのうち、前輪側３ａ，３ｂは移動 方向を自在に設定できるよう縦軸を中心に時計方向，反時計方向に揺動可能なキ ャスター車を備えることができる。また、後輪４ａ，４ｂは車体１の下部空間に 挿通させて側部で軸受け装着した回転軸４ｃの各軸端側に備え付けられている。

【０００９】 その手押し車は、駆動モータ５を車体１の下部空間に装備することによりモー タ駆動車として構成されている。駆動モータ５としては高齢者の歩調を適度に促 進可能な比較的低速で回動するものを装備すればよく、上述した車輪の場合には 後輪４ａ，４ｂを回転駆動するよう取り付けられている。この駆動モータ５の動 力は、駆動モータ５の回転軸と後輪４ａ，４ｂの回転軸４ｃとに装着したギヤ５ ａ，５ｂを介し、後輪４ａ，４ｂに伝達することができる。また、ギヤ５ａ，５ ｂはモータ駆動時のみ噛合し、通常時にはモータ側を離間動させて噛合解除可能 に装備することができる。

【００１０】 駆動モータ５としては電動モータを備え、この電動モータ５にはバッテリー６ を車体１の下部空間１ｃに装備することにより電力を供給するよう接続されてい る。バッテリー６には充電器７を備え、モータ駆動用の電力を必要時に充電でき るよう構成されている。また、ハンドル２には駆動モータ５をスイッチ操作で駆 動，停止する切換えスイッチ８が装備されている。

【００１１】 切換えスイッチ８はハンドル２を中空状のパイプ部材で形成し、絶縁被覆した ハーネス９をハンドル２の径内に挿通させて車体１の側部から配線することによ り駆動モータ５と電気的に接続することができる。また、この手押し車は駆動モ ータ５を切換えスイッチ８で停止する他に、ハンドブレーキをハンドル２の近傍 に備えて駆動輪に摺接するシューを操作することにより駆動停止するよう構成す ることができる。

【００１２】 このように構成する高齢者用手押し車は、高齢者が切換えスイッチ８を操作す ることにより歩行中常時或いは必要時に駆動モータ５を作動する。その駆動モー タ５を作動すると、高齢者は手をハンドル２に掛けているだけで、車輪４ａ，４ ｂが駆動輪として高齢者の歩調を強制的に早めるよう誘導することができる。従 って、横断歩道においては高齢者がスムースに横断を完了できるから、高齢者が 交通事故に遭遇するのを減少するようにできる。また、各種の品物を車体１の内 部に載せていても、車体１は押さなくても一定速度で走行するから、高齢者の肉 体的な負担を軽減することができる。

【００１３】 上述した実施例では横断歩道における高齢者の歩調を促進することを主に説明 したが、駆動モータ５を切換えスイッチ８の二段切換え操作等で速度制御可能に 構成すれば、通常の横断におけるよりも駆動速度を早めることにより凹凸のある 道路や上り坂等の負担を軽減するようにできる。また、この手押し車を杖等の代 りに用い得ることから、高齢者の外出を促せて歩行を容易にすることによりリハ ビリ等の効果も期待できる。

【００１４】

【考案の効果】

以上の如く、本考案に係る高齢者用手押し車に依れば、四輪車として高齢者の 安全な歩行を図れると共に、モータ駆動車として高齢者の負担を軽くし且つ歩調 を促進することを可能にする。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る高齢者用手押し車の車体を一部切
欠いて示す側面図である。

【図２】同手押し車を示す平面図である。

【符号の説明】

１ 車体 ２ ハンドル ３ａ，３ｂ、４ａ，４ｂ 車輪 ５ 駆動モータ ６ バッテリー ７ 充電器 ８ 切換えスイッチ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ハンドルを握って移動する四輪車でな
   り、高齢者の歩調を促進する回転速度で車輪を回動する
   駆動モータと、電力を駆動モータに供給するバッテリー
   と、当該モータ駆動用の電力をバッテリーに充電する充
   電器とを車体に備え、ハンドルにはモータ駆動，停止用
   の切換スイッチを装備したことを特徴とする高齢者用手
   押し車。