JP3003976B2 - 抗ガングリオシドモノクローナル抗体および悪性腫瘍の特異的能動免疫療法におけるそれらの使用 - Google Patents
抗ガングリオシドモノクローナル抗体および悪性腫瘍の特異的能動免疫療法におけるそれらの使用Info
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Description
に対するモノクローナル抗体(mAb)の発生および選
択に関し、これらの抗体は、これらの抗原に対して特異
的で、リカレントなイディオタイプを有し、これらの抗
原に対する免疫応答の免疫調節剤として価値を有する。
さらに、本発明は上記抗ガングリオシドmAbで免疫処
置することによる抗−イディオタイプmAb(Ab2)
を得ることに関する。
物細胞膜中に存在するスフィンゴ糖脂質である。これら
の抗原は正常組織にも存在するが、悪性細胞の表面上に
は大量に見出され、異なる編制およびコンフォーメーシ
ョンを示すことが明らかにされている[Hakomor
i,S.(1985),CancerRes.45,2
405−2414;Miraldi,F.(198
9),Seminars in Nuclear Me
dicine XIX,282−294;Hamilt
onら(1993),Int.J.Cancer 5
3,1−8]。
が細胞表面に高密度に存在する場合にのみ認識できる。
すなわちGM3に対するmAbである[Nores,
G.A.ら(1987),J.Immunol.13
9,3171−3176;Dohi,I.ら(198
8),Cancer Res.48,5680−568
5]。
し、NeuGc−含有ガングリオシドは含まない。メラ
ノーマ、結腸直腸癌、網膜芽腫、および非精子胚細胞腫
を含めた一部のヒト腫瘍は、総シアール酸含量の0.0
5%未満を構成するにすぎないがN−グリコリルニュー
ラミン酸含有ガングリオシドをもつことが報告されてい
る[Higachi,H.ら(1984)Jpn.J.
Cancer Res.(Gann),75,1025
−1029;Higachi,H.ら(1985)Ca
ncer Res.45,3796−3802;Hir
abayashi,I.ら(1987)Jpn.J.C
ancer Res.(Gann),78,1614−
1620;Higachi,H.ら(1988)Jp
n.J.CancerRes.(Gann),79,9
52−956;Miyake,M.ら(1990)Ca
ncer,65,499−505]。他の著者は、これ
らの抗原に対するヒトmAbが、検討した結腸直腸腫瘍
またはメラノーマのいずれをも認識しなかったことを明
らかにしている[Furukawa,K.ら(198
8),J.Biol.Chem.265,18507−
18512]。乳房腫瘍におけるガングリオシド含量の
研究により、NeuGc−含有ガングリオシドは総ガン
グリオシド含量の約5〜11%を構成できたことが明ら
かにされている(特許出願131−93)。
免疫応答を誘導するためには、それらは蛋白質にカップ
リングされるか、またはリポソームもしくはサルモネラ
ミネソタR595株に導入されなければならない。これ
らの抗原に対する抗体応答の一つの特徴は産生される免
疫グロブリンクラスが主としてIgMであることであ
る。
びマウスに見出すことはできるが、T細胞の協力は非特
異的で、アジュバントによって誘導されたものと思われ
る。すなわち、それぞれの免疫処置後に生じた抗体応答
は、短時間しか持続せずアフィニティーは低いものであ
り[Livingston,P.O.(1991)Im
munology and Allergy Clin
ics of North America 11,4
01−425;Portoukalian,J.ら(1
991)Int.J.Cancer,49,893−8
99]、T−非依存性抗原に対する典型的な応答である
[Livingston,P.O.ら(1982)Pr
o.Natl.Acad.Sci.USA 84,29
11−2915;Tai,T.ら(1985)Int.
J.Cancer,35,607−612;Livin
gston,P.O.ら(1989)Cancer R
es.49,7045−7050]。
るマウス抗−ガングリオシドmAbおよびヒトmAbが
これまでに得られている。これらの大部分は、IgMお
よびIgG3サブクラスに属する[Pukel,C.
S.ら(1982)J.Exp.Med.155,11
33−1147;Cahan,L.D.ら(1982)
Proc.Natl.Acad.Sci.USA,7
9,7629−7633;Irie,R.F.ら(19
82),79,5666−5670;Tai,T.ら
(1983)Proc.Natl.Acad.Sci.
USA,80,5392−5396;Hira−bay
ashi,Y.ら(1985)J.Biol.Che
m.,260,13328−13333;Cheun
g,N.K.V.ら(1985) Cancer Re
s.45,2642;Natoli,E.J.ら(19
86)Cancer Res.46,4116−412
0;Reisfeld,R.& Shulz,G.(1
986)WO86/00909;Miyake,M.ら
(1988)Cancer Res.48,6154−
6160;Kawashima,I.ら(1988)I
nt.J.Cancer,41,267−274;Ta
i,T.ら(1988)Biochim.Bio−ph
ys.Acta,958,134−138;Tai,
T.ら(1988)J.Biochem.,103,6
82−687;Yamamoto,S.ら(1990)
J.Natl.Cancer Inst.,82,17
57−1760;Yamasaki,M.(1990)
特許番号第4,965,198;Kawashima,
I.ら(1992)Molecular Immuno
logy 29,625−632;Kotani,M.
ら(1992)Biochim Biophys.Ac
ta,1117,97−103]。
bは、受動腫瘍免疫療法のために、それらの特異性およ
びサブクラスについて選択されてきた。GD3およびG
D2ガングリオシドに対するIgG3マウスmAbはそ
れぞれ、メラノーマおよび神経芽腫患者の処置の臨床試
験に使用され、結果は有望であったにもかかわらず、少
数の患者に完全または部分的緩解が得られたのみであっ
た[Houghton,A.N.ら(1985)Pro
c.Natl.Acad.Sci.USA,82,12
42;Dippold,W.G.ら(1988)Eu
r.J.Cancer Clin.Oncol.24,
865;Vadhan−Raj,S.ら(1988)
J.Clin.Oncol.6,1636;Sale
h,M.N.ら(1992)Cancer Res.5
2,4332−4347]。
非依存性抗原)の免疫調節性は検討されたことがない。
すなわち、この事実は、腫瘍免疫療法のための抗体の選
択に際しては考慮されなかった。自己認識現象は免疫応
答を調節する機構に関与する。これらの大部分は抗体お
よびリンパ球イディオタイプの認識によって仲介される
すなわち、自己抗原の認識は、イディオタイプネットワ
ークの動的平衡によって調節されている[Katz,
D.H.(1978)Cell−Cell Recog
nition,A.S.G.Curtis編,Camb
ridge University Press,Ca
mbridge,4111頁;Zenetti,M.
(1985)Immunology Today6,2
99;Martinesz,A.C.ら(1988)I
mmunological Review 101,1
91−215]。
から、高度に連結し、広範囲に分布した可変領域ネット
ワークの存在に関する知識が得られた。これらのネット
ワークは、古典的なβ抗−イディオタイプワクチンの概
念の基盤(内部イメージ)を構成する抗原調節「イディ
オタイプカスケード」とは異なる[Kazatchki
ne,M.D.& Coutinho,A.(199
3)]。抗−ガングリオシドmAbに対するβ抗−イデ
ィオタイプmAbは、能動腫瘍免疫療法に使用するため
に発生されている[Yamamotoら(1990)
J.Natl.Cancer Inst.82,175
7−1760;Chapman,P.B.& Houg
hton,A.N.(1991)J.Clin.Inv
est.88,186−192]。
のみに基づいた抗−イディオタイプmAbの選択は免疫
療法には適当でないことが報告されている。一つのイデ
ィオタイプのレベルの疾患の進行および退行との相関に
基づく抗−イディオタイプの選択が適当な抗−イディオ
タイプ免疫療法の設計に重要である[Kohler,
H.(1989)WO89/05309]。
び自己抗原に対する抗体上に存在するある種のイディオ
タイプの調節的役割が明らかにされている。これらは、
特異的抗原の不存在下には、B細胞およびT細胞ネット
ワークの両者を活性化する性質を有し、それらが刺激す
るT−細胞集団に依存する抗体応答の免疫サプレッサー
またはスティミュレーターとして作用する[Teite
lbaum,D.ら(1986)J.Immuno−l
ogy 132,1282−1285;Zanett
i,M.ら(1986)J.Immunology 1
37,3140−3146;Powell,T.J.ら
(1988)J.Immunology140,322
6−3272;Baskin,J.G.(1990)
J.Immunology 145,202−208;
Furuya,Aら(1992)Anticancer
Res.12,27−32]
すべてのイディオタイプネットワーク回路を活性化し、
抗原の不存在下に抗体応答を発生できるイディオタイプ
である。これらのイディオタイプはヘルパーT細胞を刺
激できることが示唆されている[Forni,L.ら
(1980)Proc.Natl.Acad.Sci.
USA,77,1125−1128;Holmber
g,D.ら(1982)Immunobiol.16
2,56−65;Ivars,F.ら(1983)Sc
and.J.Immunol.17,231−24
0]。
免疫応答を刺激できるイディオタイプ(リカレントなイ
ディオタイプ)を有する特異的抗−ガングリオシド抗体
の発生ならびに選択にある。これらは、上記ガングリオ
シドが現れる腫瘍を有する患者の特異的能動免疫療法
に、また上述の性質を有するこれらの抗ガングリオシド
mAbに対する抗−イディオタイプmAbの発生に使用
することができる。
体および悪性腫瘍の特異的能動免疫療法におけるそれら
の使用 本発明は、免疫学の分野、とくにガングリオシド(Ab
1’)に対するモノクローナル抗体(mAb)の発生お
よび選択に関し、これらの抗体は、これらの抗原に対し
て特異的で、リカレントなイディオタイプを有し、これ
らの抗原に対する免疫応答の免疫調節剤として価値を有
する。さらに、本発明は上記抗ガングリオシドmAbで
免疫処置することによる抗−イディオタイプmAb(A
b2)を得ることに関する。
在下に抗原特異的応答の誘導が可能なイディオタイプ
(Ab1’)抗ガングリオシドmAb(Ab1)および
その発生方法を提供することにある。本発明の他の目的
は、上述の性質を有しまたAb1’応答を産生できる抗
ガングリオシドによる免疫処置によって発生される抗−
イディオタイプmAb(Ab2)を提供することにあ
る。本発明のさらに他の目的は、特異的抗ガングリオシ
ドmAb(Ab1)を発生させ、この抗体でマウスおよ
び他の種を免疫処置し、抗原特異的応答を発生できる抗
体(Ab1’)を選択し、上述の抗ガングリオシドmA
bによるマウスまたは他の動物種の免疫処置によって抗
−イディオタイプmAbを発生させることからなる。
結合性を有するそのフラグメント、誘導体等も意図して
用いられることを理解すべきである。誘導体および/ま
たはフラグメントに到達する多くの方法が本技術分野に
おいて知られている。誘導体および/またはフラグメン
トの製造方法には、それらに限定されるものではない
が、化学的切断および/または(再)アッセンブリー、
単一鎖抗体および/または分子認識ユニット(MRU)
の組換え製造、CDR−グラフト、クラススイッチ等が
包含される。
の技術[hakomori,S.ら(1974)Met
hods in Enzymology,32巻,B
部,350頁]の改良によって得られた。
レステロールから調製した。既知量のDDPCとコレス
テロールのクロロホルム溶液を丸底フラスコに加え、リ
ン脂質:コレステロールのモル比が1:1.5〜1:2
であることを確認した。ガングリオシドはクロロホル
ム:メタノール:水(60:30:4.5)に溶解して
加え、脂質混合物をガラスビーズの存在下にロータリー
エバポレーターで蒸発させた。
を約30分間真空下に保持する。脂質の水和は、脂質濃
度が2〜10mg/mlの間になる容量のPBS溶液中
で実施する。最終プレパレーション中、DDPCおよび
コレステロールとガングリオシドの比は、モル比で4
0:1〜20:1に保持される。破傷風トキソイド毒素
を含有するリポソームプレパレーションでは、後者を最
終濃度05〜1mg/mlになるように加える。懸濁液
を超音波浴中、1分間隔で5〜10分間、超音波処理す
る。リポソームプレパレーションを45℃で絶えず撹拌
しながら、30〜60分間インキュベートする。必要な
場合は、被膜に包まれていない蛋白質を、1×65Cm
のセファロースカラムCL−4Bを用い流速約20cm
/hでゲルろ過して除去する。溶出はPBS中で行い、
1.5mlの分画を集める。
の評価 リポソーム膜中のガングリオシドの量は、前述のように
して調製し14C(1〜2μCi)で標識したガングリ
オシドを含むリポソーム懸濁液0.5〜1mlを用い、
1.5×50cmカラム中セファロース4Bにより流速
約7cm/hでゲルろ過クロマトグラフィーを実施して
評価する。溶出はPBSで行い、1mlの分画を集め
る。350〜500nmの間の吸光度の変動のコントロ
ールによりクロマトグラフィー像中のリポソームおよび
ミセルの検出が可能となり、一方各分画中のcpmの測
定によりリポソームプレパレーション中に結合したガン
グリオシドの%の評価が可能になり、これは20〜80
%である。
の測定125 I(1〜2μCi)で標識した蛋白質を含有する
非遠心分離リポソームプレパレーション0.5〜1ml
を用いて、1.5×50cmカラム中セファデックスG
−50により流速約7cm/hでゲルろ過クロマトグラ
フィーを実施した。溶出はPBSで行い、1mlの分画
を集める。各分画中の600nmにおける濁度およびc
pmの評価により、さらに上記構造中のリポソーム小胞
の存在の検出および包まれた蛋白質の概算%の評価が可
能になる。包まれた蛋白質の量は常に10%未満であ
る。
1)を発生させるための免疫操作 マウスおよび他の哺乳動物種を、1用量あたり20〜5
0μgのガングリオシドを含有するリポソームプレパレ
ーションで免疫する。蛋白質を含むプレパレーション
も、5〜10μg/用量を添加する。免疫処置期間前お
よび期間中、動物の血清サンプルを採取して、抗原とし
て用いたガングリオシドに対して動物に発生した抗体力
価を、抗原−抗体反応を検出する任意の既知方法でモニ
タリングする。最初の免疫用量の投与3日前に、動物に
低用量のシクロフォスファミド(動物の体重1kgあた
り15mg)を注射してサプレッサー細胞の活性を低下
させた[Livinston,P.O.ら(1987)
J.Immunol.131,2601;Hoo,D.
S.B.ら(1990)Cancer Res.,5
0,5358−5354]。
ションによって、3〜4日から1週の間隔で免疫するこ
とができる。リポソームプレパレーションは、0.1〜
0.2mlの容量で皮下に投与する。他の可能な免疫経
路は静脈内および腹腔内である。5〜9累積用量のリポ
ソームプレパレーションを短時間間隔で投与された動物
は、抗原として用いたガングリオシドに対する抗体応答
を発現する。
体(mAb)の製造 ガングリオシドに対する血清抗体力価を有するマウス
に、リポソームプレパレーションによって新たな免疫処
置を行い、3日後に抗体産生細胞を得る。脾臓細胞の使
用が好ましいが、他の抗体産生細胞も選択できる。これ
らの細胞を、インビトロおよびインビボ増殖性のハイブ
リッド細胞またはハイブリドーマを与えるミエローマ細
胞と融合させる。細胞融合は既知の任意の方法で実施で
きる。ハイブリドーマによって産生される抗体につい
て、イムノアッセイ法により、好ましくは、ハイブリド
ーマ上清をガングリオシドと反応させ、抗原−抗体結合
を適当な条件下で抗体に結合できる第二の酵素標識抗体
を用いて検出するイムノ酵素アッセイによって試験す
る。
も2回クローン化(すなわち、限界希釈法)されたなら
ば、得られたmAbは適当な培地中で適当な時間インビ
トロで培養させ、ついで上清から所望の抗体を回収する
ことによって製造できる。選択される培地および適当な
培養時間は既知であるかまたは容易に決定できる。
ウス)にハイブリドーマを注射する方法がある。ハイブ
リドーマは非固形腫瘍の形成を生じ、これが宿主動物の
血流および腹腔内滲出液(腹水)中に高濃度の所望の抗
体を産生させることになる。得られたmAbは異なるガ
ングリオシドに対して異なる特異性を有する。
オタイプ(Ab2)および抗−抗−イディオタイプ(A
b1’)抗体応答を得るための免疫操作マウスおよび他
の哺乳動物種を、25〜200μg用量の精製抗−ガン
グリオシドmAbにより、アジュバントの存在下または
非存在下に、また所望により輸送蛋白質とカップリング
させて、免疫処置する。動物に抗ガングリオシドmAb
の3〜6用量を、各用量間に15〜30日の間隔を置い
て投与する。可能な免疫経路は腹腔内、皮下、静脈内お
よびこれらの組合わせである。
サンプルを採取して、既知の任意のイムノアッセイ法で
Ab2およびAb1’抗体レベルを測定する。動物血清
希釈液を、免疫原として用いた抗−ガングリオシドmA
bまたは免疫処置プロトコールに用いなかった他の抗ガ
ングリオシドmAbもしくはガングリオシドとともにイ
ンキュベートする。免疫処置した動物の血清が免疫原と
して用いた抗−ガングリオシドmAbのその抗原への結
合を遮断する能力を決定する実験も行った。すなわち、
抗−イディオタイプ応答(Ab2)を発生するイディオ
タイプネットワークに連結し、抗原の不存在下に抗−抗
−イディオタイプ応答(Ab1’)を産生できるそれら
の特異的抗−ガングリオシドmAbを選択した。換言す
れば、抗−ガングリオシド免疫応答を刺激できるイディ
オタイプ(リカレントなイディオタイプ)をもつ抗−ガ
ングリオシドmAbを選択した。
ングリオシドmAbに対する抗−イディオタイプmAb
の産生 抗ガングリオシドAb2抗体の高力価を有するマウス
を、免疫原として用いたmAbにより再免疫処置し、3
日後に抗体産生細胞を得て、前述のようにしてミエロー
マ細胞と融合させる。融合によって得られたハイブリド
ーマ上清について、既知の任意のイムノアッセイ法によ
り試験する。上清を、免疫原として用いたmAbおよび
免疫処置に用いなかった他の抗−ガングリオシドmAb
とインキュベートする。ハイブリドーマ上清が、免疫原
として用いた抗−ガングリオシドmAbのその抗原への
結合を遮断する能力を、上清を適当な希釈度の抗−ガン
グリオシドmAbとインキュベートし、ついで上記抗体
をその抗原とインキュベートすることによって測定す
る。選択されたハイブリドーマを少なくとも2回クロー
ン化し、得られたmAbをインビトロおよびインビボで
産生させる。得られた抗−イディオタイプmAbは抗−
ガングリオシドmAbを認識し、所望により抗−ガング
リオシドmAbのその抗原への結合を遮断する能力をも
たせることが可能である(β型)。
グリオシドに対する抗体応答を得るための免疫操作 マウスおよび他の哺乳動物を、α抗−イディオタイプm
Abを用いて免疫処置する。これらのmAbは免疫原と
して使用する前に輸送蛋白質とカップリングさせること
ができる。各動物にα抗−イディオタイプmAb25〜
200μgの3〜5用量を、各用量間に15〜30日の
間隔を置いて投与する。免疫経路は腹腔内、皮下、静脈
内またはこれらの組合わせである。
中、動物の血清サンプルを採取して、既知の任意のイム
ノアッセイ法を用いて異なるガングリオシドに対する血
清抗体力価をモニタリングする。イディオタイプネット
ワークに高度に連結した抗−ガングリオシドmAbで免
疫処置して産生させたα抗−イディオタイプmAbの動
物への投与は、ガングリオシドに対する抗体応答(Ab
1’)を発生するワクチン効果を誘導できる。
ンターバルおよび累積高用量によるNeuAcGM2に
応答する抗体(Ab1)の産生 雌Balb/Cマウス、6−8週令にリン酸バッファー
生理食塩溶液(PBS)中のシクロホスホアミド(15
mg/kg)を腹腔内に注射した(Livingsto
n,P.O.他(1983)、J.of Immuno
l.131,2601;Hoo,D.S.B.他(19
90)Cancer Res.50,5358)。3日
後、このマウスに0.2mL PBS中に50μgのN
euAcGM2を含有するリポソーム調整液を皮下投与
して免疫感作した。
らに4用量、合計累積用量450μgをマウスに投与し
た。マウス血清サンプルは免疫感作開始前と5回目と9
回目の投与後1週間に採取した。マウス血清中の抗体濃
度は以下の方法を用い、固定化NeuAcGM2を有す
るポリビニルクロリド活性化プレート(ICN−FLO
W)で行う間接免疫酵素アッセイ(ELISA)により
測定した。
/mL)、50μlを各ウエルにとり、プレートを37
℃で1時間放置してメタノールを蒸発させた。次いで、
1%ウシ血清アルブミン(BSA)を含有するTRIS
−HClバッファー0.05M pH7.8、50μL
/ウエルを加え、プレートを37℃で30分インキュベ
ートした。次にPBS中の希釈血清50μl/ウエルを
加え、プレートを37℃で90分間インキュベートし
た。
し、150μLのアルカリフォスファターゼ、抗マウス
イミュノグロブリンコンジュゲート抗血清を適当に希釈
し、添加した。PBSで洗浄後ウエルを100μLのサ
ブストレートバッファー(ジエタノールアミン希釈p−
ニトロフェニルホスフェートバッファー1mg/mLp
H9.8)にインキュベートした。吸光度をELISA
を用いて405nmで測定した。最初の5回の免疫感作
用量を与えた後ではNeuAcGM2に応答する抗体は
マウスにみられなかった。免疫感作処理したマウスの5
0%に検出しうる抗体をうるには9回の累積免疫感作用
量が必要であった(図1)。
(Ab1)の産生 6〜8週令の雌Balb/cマウスに、シクロホスホア
ミド(15mg/kg)を腹腔内に注射した。3日後
に、0.2mL中にNeuGcGM3 50μgおよび
破傷風トキソイド5μg/用量を含有するリポソーム調
整液により第1回免疫感作を行なった。
さらに毎週2用量で免疫原性調製液を投与した。この免
疫感作プロトコールの開始前と開始後に、動物血清試料
を採取した。マウス血清中の抗体濃度を例1と同様にし
て測定した。NeuGcGM3に対する自然の応答を持
たないマウスは、350μgの累積用量までの免疫原の
各種用量を与えられた後に、NeuGcGM3に対する
抗体を産生した(図2)。
有モノシアロガングリオシドに対するmAbの産生 例1および2に記載の方法によって、NeuAcGM
1、NeuAcGM2、NeuAcGM3およびNeu
GcGMガングリオシドを含有するリポソーム調製液を
使用して、Balb/cマウスを免疫感作することによ
って、モノクローナル抗体を産生させた。
感作し、3日後に融合を行なった。その後に、マウス脾
臓を摘出し、この組織をステンレススチール篩に通す
か、または脾臓を灌流させることによって、細胞懸濁液
を調製した。融合は、KohlerおよびMilste
inにより開示された方法(1975、Nature
(Lond)256、495−497)を若干変更して
行なった。
リエチレングリコール含有融合メジウム0.5mL中
で、マウス脾臓細胞と無分泌性マウスミエローマP31
×63Ag8 6.5.3とを融合させた。この融合後
に、この細胞を、5%CO2含水雰囲気で、37℃にお
いて、HAT(ヒポキサンチン、アミノプテリンおよび
チミジン)選択メジウム中で培養した。
ーマ上澄液中の抗体の存在を例1に前記したELISA
法を用いて評価した。目標のガングリオシドを認識す
る、選ばれたハイブリドーマを、コンディショニング細
胞の存在下に、制限稀釈法により、2回クローン形成し
た。
れた抗体の特異性を、間接ELISA法により、および
またMagnani等により開示された薄層免疫染色
(immunostaining)クロマトグラフィ技
法(Anal.Biochem.109.399−40
2、1980)の変法により、糖脂質のバッテリィを用
いて測定した。
により、クロマトグラフィ溶剤として、クロロホルム/
メタノール/塩化カリウム0.25%(50/40/1
0v/v/v)を用いて分離した。プレートを通気乾燥
させ、次いでヘキサン中の0.5%ポリイソブチルメタ
アクリレート(Aldrich Chemical C
o.,Ltd.,Gillingham、英国)により
プラスティック処理した。このプレートは一度乾燥させ
た後に、室温において30分間、TRIS/HCl
0.05M(pH7.8−8.0)緩衝液中の1%BS
Aによりブロックした。
り、抗ガングリオシドmAbs(組織培養上澄液)とと
もにインキュベートした。その後、このプレートをPB
Sにより4回洗浄し、次いで1%BSA含有TRIS−
HCl緩衝液で1:5000に稀釈したアルカリホスフ
ァターゼ接合抗マウス免疫グロブリン抗血清(Jack
son ImmunoresearchLaborat
ories Inc.)とともに、室温で3時間インキ
ュベートした。
いで37℃において1時間、グリシン緩衝液0.1M、
pH10.4、ZnCl2 1mM、MgCl2 1m
Mに溶解した0.1% 5′−ブロモ−4′−クロロ−
3′−インドリルホスフェートを含有する基質溶液とと
もにインキュベートした。
デカン(ただし、別のアスサイトゲン性(ascito
genic)薬物も使用できる)を予め接種したBal
b/cマウスに、腹腔内注射した(0.5−1×106
細胞/0.2mL)。相違するモノシアロガングリオシ
ドを認識する四種のIgM mAbsを得た。この結果
を表1に示す。この表1には、ELISAおよびHPT
LC免疫染色法により予想されたとおりに、相違する糖
脂質に対するA3、E1、P6およびP3の各mAbs
の反応活性が示されている。
euAcGM1を優先的に認識し、かつまたNeuAc
GM3と中程度に反応する。これらのNeuAcGM1
−3はいずれも、N−アセチルシアル酸残基を有する。
(A3抗体を産生するハイブリドーマ細胞ラインはEC
ACC No. として寄託されている)。
る(GD1bまたはGD1a)、あるいは欠失している
(Gg4Cer)糖脂質はA3mAbとは反応しない。
NeuAcGM3ガングリオシドのように、末端ガラク
トサミンが欠けていると、この抗体の反応性は減少され
る。これらの結果を、末端ガラクトースの欠失がNeu
AcGM2の認識に影響しないという事実に加えると、
A3mAbにより認識されるエピトープはトリサッカラ
イド配列Ga1NAcβ1−4(NeuAcα2−3)
Ga1でありうることが示唆される。
知する高度に制限された結合特異性を示した(このE1
抗体を産生するハイブリドーマ細胞ラインはECACC
No. として寄託されている)。1個の末
端ガラクトサミンが欠失している糖脂質、すなわちNe
uAcGM3、あるいは末端ガラクトースが付加されて
いる糖脂質、すなわちNeuAcGM1は、このmAb
により認識されなかった。
コリル基との間で区別できる。従って、内部ガラクトー
スに結合したN−アセチルノイラミン酸および末端ガラ
クトサミンが抗体認識に包含される。F6mAbは主と
して、NeuAcGM1と反応し、GD1bを中程度に
認識し、かつまたGg4Cer糖脂質と低反応性を有す
る(このF6抗体を産生するハイブリドーマ細胞ライン
はECACCにNo. として寄託されてい
る)。
リオシド(GM2およびGD2)も、あるいは末端ガラ
クトースに結合したN−アセチルノイラミン酸を有する
GD1aも、認識しないという事実は、この末端モノサ
ッカライドが抗体への結合に係り重要であることを示唆
している。
N−アセチルノイラミン酸を欠失している糖脂質(Gg
4Cer)は、F6mAbと弱い反応性を示すが、この
位置にN−アセチルシアル酸残基が付加されると(GM
1に対してGD1b)、中程度の抗体反応性に変化され
る。
ド構造、Galβ1−3GalNAcβ1−4(Neu
Acα2−3)Galが抗原認識に包含されることを示
唆している。P3mAbは、このガングリオシドの内部
ガラクトースに結合したN−グリコリルノイラミン酸に
特異的に結合する。(このP3抗体を産生するハイブリ
ドーマ細胞ラインはEACCに、No.94113026
として寄託されている)。
洗浄し、次いでパラフィンに埋め込んだ。HeE染色し
た組織切片において、組織病理学的に評価した。以前に
開示された(Hsu,S.M.およびRaine,L,
(1981),J.Histochem Cytoch
em,29:1349−1353)、ビオチン ストレ
プタビジン パーオキシダーゼ複合法による免疫染色
に、組織病理学的に評価されている塊からの一連の切片
を使用した。
3%H2O2(メタノール溶液)により30分間処理し
て、外因性パーオキシダーゼ活性を排除した。これらの
切片を室温で1時間、P3 mAb(組織培養上澄液)
とともにインキュベートした。次いで、ビオチン処理し
た(biotinilated)羊抗マウス免疫グロブ
リンとビオチンストレプタビジン パーオキシダーゼ複
合体(DAKOA/S)とをそれぞれ室温で30分間に
わたって添加した。
片をTRIS塩類緩衝溶液により洗浄した。パーオキシ
ダーゼ反応は、TRIS塩類緩衝液5mL、30%H2
O25μLおよび3,3−ジアミノベンジジン3mgを
含有する溶液を用いて発現させた。スライドを水道水で
洗浄し、メイヤーのヘマトキシハン(Mayer’s
Hematoxiline)により交差染色し、バルサ
ム含有定着液を加え、次いでカバースリップをかぶせ
た。
色度を下記のとおりに級分けした:無反応(−)、弱い
反応(+)、中程度の反応(++)および強い反応(+
++)。管浸潤性乳癌、乳癌転移リンパ節、および乳房
腺病巣組織切片に対する陽性反応はP3 mAbを用い
て得られた。この抗体は微小顆粒状細胞形質および細胞
膜反応を示す。残りの被験悪性腫瘍および良性腫瘍組織
との反応は見られなかった。この結果を表2に示す。表
2には、P3 mAbを使用する、各種悪性腫瘍および
良性腫瘍ヒト組織の免疫組織病理学的試験の結果が示さ
れている。
リオシド抗体に対する抗イデオタイプ(Ab2)応答 15日間の毎日に、25μg mAbの4〜6回の腹腔
内投与を受けたBalb/cマウスを用いて、2種の相
違する免疫感作プロトコールを行なった。A3、P3お
よびE1 mAbは単独で、または移送タンパク質とし
てKLHに結合させて、第1回目投与ではフロイント完
全アジュバントの存在下に、そして引き続く投与ではフ
ロイント不完全アジュバントの存在下に、注射した。
ウス血清試料を採取した。このマウス血清におけるAb
2応答の存在を、ELISAにより測定した。ELIS
Aプレート(高結合性COSTAR)を4℃において一
夜にわたり、炭酸塩−重炭酸塩緩衝液(pH9.8)中
で、免疫原として使用した各種抗ガングリオシド mA
b 10μg/mLとともにインキュベートした。
有PBSにより洗浄した後に、37℃において1時間に
わたり、1%BSA含有同一緩衝液によりブロックし
た。洗浄工程を反復し、次いで種々の稀釈度の血清50
μL/ウエルを加えた。2時間のインキュベーションの
後に、再び洗浄し、ヤギ抗マウスIgGFc領域抗血清
に結合させたアルカリホスファターゼを添加した。洗浄
後に、前記ELISAと同様に、基質溶液を添加した。
免疫感作すると、マウス血清におけるAb2応答は見ら
れなかった。これに対して、これらの同一抗体をKLH
と結合させて、かつまたアジュバントの存在下に投与す
ると、免疫原として使用されたmAbに対して特異な強
力なIgG型抗イディオタイプ反応(Ab2)が生じ
た。
/NeuGcGM3)が単独(抗体力価1:1000)
で使用された場合に示すIgG型Ab2応答は、KLH
と結合させ、かつまたアジュバントを存在させると
(1:50000)、増加した(表3)。表3は、抗ガ
ングリオシドmAb(A3、E1およびP3)25μg
を3回、単独でまたはKLHと結合させて、15日間の
間隔で注射することによって、Balb/cマウスを免
疫感作した場合の、同系モデルにおいて得られた抗イデ
ィオタイプ(Ab2)応答を示すものである。
オタイプ(Ab2)応答は、この抗体応答におけるヘル
パーT細胞の関連を示している。生理学的に投与され
た、これらのIgM型抗イディオタイプ(Ab2)は、
同系モデルにおいてAb2応答を生じさせる相違する能
力を示す。すなわち、Balb/cマウスにおけるT細
胞イディオタイプネットワークに連結する、相違する能
力を示す。しかしながら、KLHと結合させ、かつまた
アジュバントを存在させると、全部がTおよびB細胞イ
ディオタイプネットワークと連結でき、強力なAb2応
答を誘発する。
グリオシドmAbに対する抗−イディオタイプ(Ab
1′)応答の誘発:特異抗原非依存性抗体応答 6〜8週令の雌Balb/cマウスの免疫感作に、KL
Hに結合させたP3(抗NeuGcGM3/NeuGc
GM2)mAbおよびE1(抗NeuAcGM2)mA
bを使用した。動物には、15日間の間隔で、KLHに
結合させたmAb25μg用量を、第1回投与ではフロ
イント完全アジュバントの存在下に、そして残りの投与
ではフロイント不完全アジュバントの存在下に、投与し
た。
清試料を採取した。Ab1′抗体濃度は、例1に記載の
間接的ELISA法により測定した。リポソームによる
免疫感作には、NeuAcGM2に対する抗体応答を得
るために、少なくとも9回の投与が必要であった。これ
に対して、免疫感作をKLHに結合したE1 mAbを
用いて行なうと、抗ガングリオシド抗体応答を得るため
に、3回の投与が必要であるのみであった(図3)。
による免疫感作は、免疫感作された8匹の動物のうちの
6匹において、NeuGcGM2(Ab1′)に対する
抗体応答をもたらした(図4および5)。これらの結果
は、KLHと結合させた、または生理学的に、これらの
抗体がAb2型応答を誘発でき、また同系モデルにおけ
るAb1′応答を誘発させる能力を有することを示して
いる。これらはまた、リカレントなイディオトープ、す
なわち特異抗原非依存性抗体応答を誘発することができ
るイディオトープを有することが示されている。
による免疫感作により、抗ガングリオシドmAbを産生
するハイブリドーマの産生 6〜8週令の雌Balb/cマウスを、例6に記載の免
疫感作プロトコールを用いて、KLHと結合させたP3
mAbにより免疫感作した。NeuGcGM3に対す
る血清Ab1′型抗体力価を有する1匹のマウスを使用
して、例3に記載の融合技法を用い、ミエローマ細胞ラ
インP3/×63Ag8 6.5.3とこのマウスの脾
臓細胞とを融合させた。
する抗体産生性ハイブリッドセルクローン(図6)が、
この融合から得られた。これに対して、NeuGcGM
3および破傷風トキソイドを含有するリポソームにより
免疫感作すると、被験対象のガングリオシドの全部を認
識する抗体を産生するクローンが主として産生された
(図7)。従って、P3 Mabによる免疫感作は、リ
ポソーム中に内包されているガングリオシドにより免疫
感作した場合に得られる結果に比較して、類似の、ある
いは質的に優れた、ガングリオシドに対する抗体を産生
するクローンの活性化を生じさせることができる。
対する抗イディオタイプ抗体の発現 6〜8週令の雌Balb/cマウスを、例4に記載の免
疫感作プロトコールを用いて、KLHに結合させたE1
Mab(抗NeuAcGM2)により免疫感作した。
E1 mAbに対するAb2抗体の血清濃度が高いマウ
スからの脾臓細胞を、例3に記載の融合法に従い、P3
/×63Ag8 6.5.3ミエローマ細胞ラインと融
合させた。
プmAbが得られた。このmAbがその抗原(NeuA
cGM2)に対するE1 mAbの結合を阻止すること
ができないことから、このmAbはアルファ抗イディオ
タイプmAbであることが証明された(図8)。このB
7抗−idE1 mAbは、これが試験された一群のA
b1抗ガングリオシド抗体に対する高度の結合を示し
た。このB7抗−idE1 mAbは、免疫原として使
用されたE1 mAbと、およびまたP3(抗NeuG
cGM3/NeuGcGM2)mAbおよびA3(抗N
euAcGM2/NeuAcGM1/NeuAcGM
3)mAbと反応する(図9)。(この抗−idE1を
産生するハイブリドーマ細胞ラインはECACCにN
o. として寄託されている)。
ィオタイプmAbをまた、得た。このmAbは、その抗
原(NeuAcGM2)に対するE1 mAbの結合を
阻止することが出来ることから、パラトピック(par
atopic)(ベータまたはガンマ)抗イディオタイ
プmAbであった(図10)。この抗−idE1(F
2)mAbは免疫原として使用されたE1 mAbに対
して非常に特異性であった。このmAbは、P3および
A3 mAbなどの他の抗ガングリオシド抗体とは反応
しない(図11)。
1 mAbにより免疫感作した後のNeuAcGM2に
対する抗体応答 B7抗−idE1 mAbをKLHに結合させ、6〜8
週令の雌Balb/cマウスに、Mab50μg用量を
用いて、21日の間隔で行なう免疫感作に使用した。動
物には、KLHと結合させた抗−idE1 Mabの3
回用量を与えた。第1回の投与はフロイント完全アジュ
バントの存在下に、そして他の2回の投与はフロイント
不完全アジュンバントの存在下に行った。
取した。NeuAcGM2に対する抗体応答を例1に記
載の間接ELISA法により測定した。図12に示され
ているように、アルファB7抗−idE1 mAbは、
同系モデルにおいて、NeuAcGM2ガングリオシド
に対する抗体応答を発現することができた。
したマウスの血清中におけるNeuAcGM2に対する
血清抗体応答をELISAによって測定した結果を示
す。該抗体応答は、5回目及び9回目投与後に測定し
た。
したガングリオシドで免役したマウスの血清中における
NeuGcGM3に対する血清抗体応答を示す。該血清
応答は、5回目及び7回目の免疫原投与後のマウスの1
/80希釈血清中でELISAで測定した。
アジュバンドとともに免役したBalb/cマウス中に
産生されたNeuAcGM2に対する血清抗−抗イディ
オタイプ(Ab1′)応答を示す。Ab1′抗体応答
は、mAbを3回投与前及び後に直接ELISAにより
測定した。
アジュバントとともに免役したマウスの血清中で直接E
LISAにより測定したNeuGcGM3に対する抗−
抗イディオタイプ(Ab1′)応答を示す。該Ab1′
応答は、5回目及び6回目mAb投与前並びに後に測定
した。
アジュバントとともに免役したマウスの血清中で直接E
LISAにより測定したNeuGcGM3に対する抗−
抗イディオタイプ(Ab1′)応答を示す。該Ab1′
応答は、5回目及び6回目mAb投与前並びに後に測定
した。
上清の認識パターンを示す。ハイブリドーマは、P3M
abで免疫したマウスの脾臓細胞と×63 Ag8
6.5.3ムリンミエローマ細胞とを融合することによ
って得た。
上清の認識パターンを示す。ハイブリドーマは、テタヌ
ストキソイドを含むリポソーム中に導入したNeuGc
GM3で免疫したマウスの脾臓胞と×63 Ag8
6.5.3ミエローマ細胞とを融合することによって得
た。
ウスポリクローナル抗−idE1抗血清希釈液でインキ
ュベートし、その後、NeuAcGM2に対するE1m
Abの結合をELISAにより測定し、結合抑制割合い
(%)を計算して実施した抑制アッセイの結果を示す。
sに対する抗idE1 Mabの反応性を示す。
M2に対する結合抑制を示す。
対するいくつかのAb2ハイブリドーマの特異性を示
す。
産生されるNeuAcGM2に対する血清抗体応答を示
す。該抗体応答は、KLHに結合したmAbの2回目及
び3回目投与前並びに後に測定した。
Claims (11)
- 【請求項1】 ガングリオシドに対して高い特異性を持
つIgMモノクローナル抗体であって、ガングリオシドNeu
GcGM3及びNeuGcGM2におけるガラクトースに結合したN-
グリコリルノイラミン酸と特異的に結合するIgMモノク
ローナル抗体。 - 【請求項2】 単独であるいは輸送蛋白質にカップリン
グさせて動物の免疫処理に用いた場合、Ab2及びAb1'型
抗体応答を発生する、請求項1のモノクローナル抗体。 - 【請求項3】 受託番号94113026として199
4年11月30日にCenter for Applied Microbiology
and Researchにブダペスト条約に基づき国際寄託されて
いるセルラインによって産生される、請求項1又は2の
モノクローナル抗体。 - 【請求項4】 請求項3のモノクローナル抗体を産生す
るハイブリドーマであって、受託番号94113026
として1994年11月30日にCenter forApplied Mi
crobiology and Researchにブダペスト条約に基づき国
際寄託されているセルラインである、ハイブリドーマ。 - 【請求項5】 ガングリオシドを発現する腫瘍細胞の検
出のための試薬であって、マーカーに結合した請求項1
から3のいずれかのモノクローナル抗体を含む試薬。 - 【請求項6】 悪性新生物の処置のための医薬組成物で
あって、輸送分子、希釈剤又は賦形剤と共に、請求項1
から3のいずれかのモノクローナル抗体を含む医薬組成
物。 - 【請求項7】 悪性新生物が乳癌である、請求項6の医
薬組成物。 - 【請求項8】 請求項1から3のいずれかのモノクロー
ナル抗体で動物を免疫することにより、Ab2型抗体応答
として得られる抗イデオタイプモノクローナル抗体。 - 【請求項9】 請求項8の抗イデオタイプモノクローナ
ル抗体を産生するハイブリドーマ。 - 【請求項10】 悪性新生物の処置のための医薬組成物
であって、輸送分子、希釈剤又は賦形剤と共に、請求項
8の抗イデオタイプモノクローナル抗体を含む医薬組成
物。 - 【請求項11】 悪性新生物が乳癌である、請求項10
の医薬組成物。
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