JP3003824B2 - 溶湯接触面への液状剤噴霧方法 - Google Patents
溶湯接触面への液状剤噴霧方法Info
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- JP3003824B2 JP3003824B2 JP4296969A JP29696992A JP3003824B2 JP 3003824 B2 JP3003824 B2 JP 3003824B2 JP 4296969 A JP4296969 A JP 4296969A JP 29696992 A JP29696992 A JP 29696992A JP 3003824 B2 JP3003824 B2 JP 3003824B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は各種鋳造用の金型キャビ
ティ内面,射出スリーブ内面,プランジャ端面等の溶湯
接触面の割れ防止を行なうための液状剤噴霧方法に関す
るものである。
ティ内面,射出スリーブ内面,プランジャ端面等の溶湯
接触面の割れ防止を行なうための液状剤噴霧方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】一般に,成形機例えばダイカストマシン
では,型締,鋳込みを行なう前の型開状態になった度ご
とに,金型からの鋳込み製品の型離れをよくするために
離型剤を噴霧したり,溶融金属との接触で高温となる金
型キャビティ表面を冷却するために冷却水などを噴霧す
ることが行なわれている。
では,型締,鋳込みを行なう前の型開状態になった度ご
とに,金型からの鋳込み製品の型離れをよくするために
離型剤を噴霧したり,溶融金属との接触で高温となる金
型キャビティ表面を冷却するために冷却水などを噴霧す
ることが行なわれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これら離型剤ないしは
冷却水を金型キャビティ表面等へ噴霧する際は,1回の
噴霧の中で噴霧し始めて噴霧し終るまで,単位時間当り
の噴霧量を常に一定にし,かつ液滴状にして吹き付けて
いた。そのため,図3に点線で示すように,金型キャビ
ティ表面は,噴霧開始当初より急冷され,その結果,図
4に点線で示すように,金型キャビティ表面の近傍には
急冷によって急に大きな引張応力が発生しやすく,金型
の使用開始初期の段階で金型キャビティ表面にヘアクラ
ックと呼ばれる細かい割れが発生し,これが徐々に成長
し,ついには大きな割れとなって使用不能になるか,あ
るいは,細かい割れであっても鋳放しで使用する鋳物に
ついては,初期の段階で使用不能になることがあった。
冷却水を金型キャビティ表面等へ噴霧する際は,1回の
噴霧の中で噴霧し始めて噴霧し終るまで,単位時間当り
の噴霧量を常に一定にし,かつ液滴状にして吹き付けて
いた。そのため,図3に点線で示すように,金型キャビ
ティ表面は,噴霧開始当初より急冷され,その結果,図
4に点線で示すように,金型キャビティ表面の近傍には
急冷によって急に大きな引張応力が発生しやすく,金型
の使用開始初期の段階で金型キャビティ表面にヘアクラ
ックと呼ばれる細かい割れが発生し,これが徐々に成長
し,ついには大きな割れとなって使用不能になるか,あ
るいは,細かい割れであっても鋳放しで使用する鋳物に
ついては,初期の段階で使用不能になることがあった。
【0004】本発明の目的は,上記従来の問題点に着目
し,溶湯接触面,特に金型キャビティ表面の細かい割れ
を防止し,よって金型の寿命を長くすることのできる冷
却水や離型剤等の液状剤を噴霧する方法を提供すること
にある。
し,溶湯接触面,特に金型キャビティ表面の細かい割れ
を防止し,よって金型の寿命を長くすることのできる冷
却水や離型剤等の液状剤を噴霧する方法を提供すること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に,本発明に係る溶湯接触面への液状剤噴霧方法は,金
型キャビティ表面等の溶湯接触面に液状剤を噴霧するに
際し,溶湯接触表面温度が,例えば,離型剤が付着しや
すくなる所定温度に降下するまでは液状剤を少量で噴霧
し,この所定温度に降下した後は液状剤を増量して噴霧
するようにした。
に,本発明に係る溶湯接触面への液状剤噴霧方法は,金
型キャビティ表面等の溶湯接触面に液状剤を噴霧するに
際し,溶湯接触表面温度が,例えば,離型剤が付着しや
すくなる所定温度に降下するまでは液状剤を少量で噴霧
し,この所定温度に降下した後は液状剤を増量して噴霧
するようにした。
【0006】
【作用】噴霧初期においては少量の液状剤を液滴径の小
さい噴霧状にして溶湯接触面に噴霧して,例えば,離型
剤が付着しやすくなる温度である200〜250℃まで
徐冷し,溶湯接触面が充分に冷却された後は液状剤を増
量し,液滴径の大きい液滴状にして溶湯接触面上に噴霧
して金型キャビティ表面温度を低下させるとともに,離
型剤を充分に付着させる。
さい噴霧状にして溶湯接触面に噴霧して,例えば,離型
剤が付着しやすくなる温度である200〜250℃まで
徐冷し,溶湯接触面が充分に冷却された後は液状剤を増
量し,液滴径の大きい液滴状にして溶湯接触面上に噴霧
して金型キャビティ表面温度を低下させるとともに,離
型剤を充分に付着させる。
【0007】
【実施例】以下に,本発明に係る溶湯接触面への液状剤
噴霧方法を図面を参照して説明する。図1は本発明に係
る溶湯接触面への液状剤噴霧方法を実施するためのダイ
カストマシンの概要図,図2は図1の1部拡大図で,液
状剤噴霧状態を示す模式図,図3は液状剤噴霧時の金型
キャビティ表面温度の経時変化を示す線図,図4は液状
剤噴霧時の金型キャビティ表面の引張応力の経時変化を
示す線図である。
噴霧方法を図面を参照して説明する。図1は本発明に係
る溶湯接触面への液状剤噴霧方法を実施するためのダイ
カストマシンの概要図,図2は図1の1部拡大図で,液
状剤噴霧状態を示す模式図,図3は液状剤噴霧時の金型
キャビティ表面温度の経時変化を示す線図,図4は液状
剤噴霧時の金型キャビティ表面の引張応力の経時変化を
示す線図である。
【0008】図1においてピット1の周辺に脚部を支持
された固定盤2の4隅には,コラム3がナット4で固定
されて立設されており,コラム3の上端部に固定盤2と
対向してナット5で固定されたシリンダ用固定盤6の中
心部には,型締シリンダ7が固定されている。8は4隅
をコラム3に摺動自在に支持された可動盤であって,型
締シリンダ7のピストン9に固定されており,型締シリ
ンダ7に圧油を導くことにより可動盤8が昇降するよう
に構成されている。
された固定盤2の4隅には,コラム3がナット4で固定
されて立設されており,コラム3の上端部に固定盤2と
対向してナット5で固定されたシリンダ用固定盤6の中
心部には,型締シリンダ7が固定されている。8は4隅
をコラム3に摺動自在に支持された可動盤であって,型
締シリンダ7のピストン9に固定されており,型締シリ
ンダ7に圧油を導くことにより可動盤8が昇降するよう
に構成されている。
【0009】固定盤2と可動盤8とには,分割面10を
境にして上下に分割されるキャビティ11を有する固定
金型12と可動金型13とがそれぞれ対向して装着され
ており,可動盤8の昇降によって型締,型開されるよう
に構成されている。
境にして上下に分割されるキャビティ11を有する固定
金型12と可動金型13とがそれぞれ対向して装着され
ており,可動盤8の昇降によって型締,型開されるよう
に構成されている。
【0010】一方,ピット1底部のベース上に固定され
たシリンダブラケット14には,竪鋳込ユニット15の
射出シリンダ16が回動自在に枢支されており,これに
導入される圧油によって昇降するプランジャ17の頭部
であるプランジャチップ17aは,円筒状の鋳込スリー
ブ18に昇降自在に嵌合されている。19は鋳込スリー
ブ18を射出シリンダ16に対して昇降自在に取付けた
フレーム,20は射出シリンダ16を傾転させるための
シリンダであり,射出シリンダ16等はシリンダ16等
の作用で,図1に実線で示した位置と2点鎖線で示した
位置との間で移動可能に設けられている。
たシリンダブラケット14には,竪鋳込ユニット15の
射出シリンダ16が回動自在に枢支されており,これに
導入される圧油によって昇降するプランジャ17の頭部
であるプランジャチップ17aは,円筒状の鋳込スリー
ブ18に昇降自在に嵌合されている。19は鋳込スリー
ブ18を射出シリンダ16に対して昇降自在に取付けた
フレーム,20は射出シリンダ16を傾転させるための
シリンダであり,射出シリンダ16等はシリンダ16等
の作用で,図1に実線で示した位置と2点鎖線で示した
位置との間で移動可能に設けられている。
【0011】次に,金型キャビティ11の表面に噴霧す
る液状剤としての離型剤ないしは冷却水の噴霧装置につ
いて述べる。図2において噴霧装置21は図示しない切
換装置によって離型剤と冷却水の噴霧を自由に切換可能
となっている。この噴霧装置21は型開きした固定金型
12と可動金型13間に横方向から前後進ならびに左右
移動さらには上下移動自在にコラム3間から介在可能さ
せた構成となっている。
る液状剤としての離型剤ないしは冷却水の噴霧装置につ
いて述べる。図2において噴霧装置21は図示しない切
換装置によって離型剤と冷却水の噴霧を自由に切換可能
となっている。この噴霧装置21は型開きした固定金型
12と可動金型13間に横方向から前後進ならびに左右
移動さらには上下移動自在にコラム3間から介在可能さ
せた構成となっている。
【0012】アーム22の先端部に固設された噴霧装置
21には離型剤ないしは冷却水を金型キャビティ11の
表面に対して噴霧する多数の図示していないノズル口が
設けられている。また,アーム22の縦方向の軸部を中
心にして左右に回動すると噴霧装置21は左右に首振り
可能となっているので冷却水ないしは離型剤を上下金型
キャビティ11の表面へ均一かつ充分に吹き付けられ
る。これら離型剤または冷却水の噴霧用媒体として1〜
9kg/cm2 の圧縮空気が用いられ,固・気相混合流
を形成して離型剤または冷却水の噴霧液滴径を例えば噴
霧液滴径の小さい霧状から液滴径の大きい液滴状に亘っ
て制御可能となっている。このような制御は霧状噴霧用
と液滴状噴霧用との共通ノズルで行なうことも可能であ
り,霧状噴霧用と液滴状噴霧用の専用ノズルを設け,切
換えて使用することも可能である。
21には離型剤ないしは冷却水を金型キャビティ11の
表面に対して噴霧する多数の図示していないノズル口が
設けられている。また,アーム22の縦方向の軸部を中
心にして左右に回動すると噴霧装置21は左右に首振り
可能となっているので冷却水ないしは離型剤を上下金型
キャビティ11の表面へ均一かつ充分に吹き付けられ
る。これら離型剤または冷却水の噴霧用媒体として1〜
9kg/cm2 の圧縮空気が用いられ,固・気相混合流
を形成して離型剤または冷却水の噴霧液滴径を例えば噴
霧液滴径の小さい霧状から液滴径の大きい液滴状に亘っ
て制御可能となっている。このような制御は霧状噴霧用
と液滴状噴霧用との共通ノズルで行なうことも可能であ
り,霧状噴霧用と液滴状噴霧用の専用ノズルを設け,切
換えて使用することも可能である。
【0013】このように構成された本発明の溶湯接触面
への液状剤噴霧方法における動作を金型キャビティ表面
を代表して説明する。まず,上下の可動金型13と固定
金型12を型開きしている状態でアーム22を伸張して
噴霧装置21を金型12,13の間に装入し,ノズル孔
から約20℃の冷却水を金型キャビティ11の表面へ霧
状にしてまず噴霧を行ない,冷却水の噴霧が終ったらつ
ぎに,冷却水と離型剤の切換装置を駆動して冷却水から
離型剤に切換え,離型剤を金型キャビティ11の表面に
噴霧する2段制御方式で行なった。
への液状剤噴霧方法における動作を金型キャビティ表面
を代表して説明する。まず,上下の可動金型13と固定
金型12を型開きしている状態でアーム22を伸張して
噴霧装置21を金型12,13の間に装入し,ノズル孔
から約20℃の冷却水を金型キャビティ11の表面へ霧
状にしてまず噴霧を行ない,冷却水の噴霧が終ったらつ
ぎに,冷却水と離型剤の切換装置を駆動して冷却水から
離型剤に切換え,離型剤を金型キャビティ11の表面に
噴霧する2段制御方式で行なった。
【0014】すなわち,本実施例では,例えば,図3に
示すように,噴霧初期に,例えば冷却水供給量5cc/
secを,噴霧媒体として用いた圧縮空気によって,液
滴径の小さい霧状にして,金型キャビティ11の表面温
度が200〜250℃程度に冷えるまで噴霧する。この
温度は,例えば,次に噴霧塗布する離型剤が著しく蒸発
することなく,金型キャビティ11の表面に付着しやす
くなる温度である。
示すように,噴霧初期に,例えば冷却水供給量5cc/
secを,噴霧媒体として用いた圧縮空気によって,液
滴径の小さい霧状にして,金型キャビティ11の表面温
度が200〜250℃程度に冷えるまで噴霧する。この
温度は,例えば,次に噴霧塗布する離型剤が著しく蒸発
することなく,金型キャビティ11の表面に付着しやす
くなる温度である。
【0015】金型キャビティ11の表面温度が離型剤の
最も付着しやすい温度まで冷却された時点で,約20℃
の離型剤を例えば50cc/secを供給し,圧縮空気
によって噴霧径の大きい液滴状態にて金型キャビティ1
1の表面に噴霧する。
最も付着しやすい温度まで冷却された時点で,約20℃
の離型剤を例えば50cc/secを供給し,圧縮空気
によって噴霧径の大きい液滴状態にて金型キャビティ1
1の表面に噴霧する。
【0016】そうすると,金型キャビティ11の表面温
度は,噴霧開始時点からの時間の経過とともに,例えば
図3において実線で示すように変化する。特に,噴霧開
示直後は,従来のものと比べて,比較的にゆるやかに温
度が低下する。その結果,金型キャビティ11の表面部
分の引張応力は,噴霧開始時点からの時間の経過ととも
に,例えば図4において実線で示すように,噴霧開始当
初においても,ほとんど大きくならない。このように2
段制御方式によって冷却水と離型剤を金型キャビティ1
1の表面に噴霧することにより,図4に示すように,金
型キャビティ11の表面に発生する引張応力が小さくな
るため,金型キャビティ11の表面の細かい割れが防止
できた。
度は,噴霧開始時点からの時間の経過とともに,例えば
図3において実線で示すように変化する。特に,噴霧開
示直後は,従来のものと比べて,比較的にゆるやかに温
度が低下する。その結果,金型キャビティ11の表面部
分の引張応力は,噴霧開始時点からの時間の経過ととも
に,例えば図4において実線で示すように,噴霧開始当
初においても,ほとんど大きくならない。このように2
段制御方式によって冷却水と離型剤を金型キャビティ1
1の表面に噴霧することにより,図4に示すように,金
型キャビティ11の表面に発生する引張応力が小さくな
るため,金型キャビティ11の表面の細かい割れが防止
できた。
【0017】なお,本実施例においては,初期噴霧に冷
却水を用い,次いで離型剤を噴霧する2段制御方式とし
たが,3段階以上に分割して制御しても良い。また,初
期噴霧に冷却水を少量用い,霧状にして金型キャビティ
11の表面に噴霧してゆっくり冷やし,ある程度冷却し
た時点で多量の離型剤を液滴径にて噴霧するようにした
が,初期噴霧時から離型剤を少量用い所望温度に低下後
引続き離型剤を増量して噴霧するようにしても良い。
却水を用い,次いで離型剤を噴霧する2段制御方式とし
たが,3段階以上に分割して制御しても良い。また,初
期噴霧に冷却水を少量用い,霧状にして金型キャビティ
11の表面に噴霧してゆっくり冷やし,ある程度冷却し
た時点で多量の離型剤を液滴径にて噴霧するようにした
が,初期噴霧時から離型剤を少量用い所望温度に低下後
引続き離型剤を増量して噴霧するようにしても良い。
【0018】また,本発明においては,初期噴霧時に冷
却水を用いて金型キャビティ11の表面を離型剤の付着
しやすい200〜250℃まで冷却することにより,離
型剤の付着しにくい金型キャビティ11の表面温度の高
い初期噴霧時から離型剤を使用する場合と比較して,金
型廻りの汚染は少なくなり離型剤の消費量も節約され
る。
却水を用いて金型キャビティ11の表面を離型剤の付着
しやすい200〜250℃まで冷却することにより,離
型剤の付着しにくい金型キャビティ11の表面温度の高
い初期噴霧時から離型剤を使用する場合と比較して,金
型廻りの汚染は少なくなり離型剤の消費量も節約され
る。
【0019】離型剤の金型キャビティ11の表面への噴
霧が終れば,噴霧装置21を図示しない装置で両金型1
2,13間から型締の邪魔にならない所まで撤退させ
て,型締動作に入る。一方,鋳込スリーブ18を図1に
2点鎖線で示した位置に傾転し,鋳込スリーブ18内面
へ離型剤を噴霧する。次いで,図示していないラドルよ
りアルミニウム合金などの溶湯を鋳込スリーブ18内へ
注湯する。つぎに,シリンダ20の作用により,射出シ
リンダ16を起立させて実線で示す位置まで引き起こ
す。この後,鋳込スリーブ18とプランジャチップ17
aとフレーム19を上昇させ,鋳込スリーブ18を固定
金型12の下面の鋳込口に押付ける。
霧が終れば,噴霧装置21を図示しない装置で両金型1
2,13間から型締の邪魔にならない所まで撤退させ
て,型締動作に入る。一方,鋳込スリーブ18を図1に
2点鎖線で示した位置に傾転し,鋳込スリーブ18内面
へ離型剤を噴霧する。次いで,図示していないラドルよ
りアルミニウム合金などの溶湯を鋳込スリーブ18内へ
注湯する。つぎに,シリンダ20の作用により,射出シ
リンダ16を起立させて実線で示す位置まで引き起こ
す。この後,鋳込スリーブ18とプランジャチップ17
aとフレーム19を上昇させ,鋳込スリーブ18を固定
金型12の下面の鋳込口に押付ける。
【0020】その後,射出シリンダ16を作動させて,
金型キャビティ11内へ溶湯の射出を行なう。この後,
射出が終り,型開きをして射出製品を取出すとともに,
鋳込スリーブ18を2点鎖線で示す注湯位置まで傾転さ
せたら,1サイクルを終り,あとは前記したような動作
を繰返す。
金型キャビティ11内へ溶湯の射出を行なう。この後,
射出が終り,型開きをして射出製品を取出すとともに,
鋳込スリーブ18を2点鎖線で示す注湯位置まで傾転さ
せたら,1サイクルを終り,あとは前記したような動作
を繰返す。
【0021】なお,本実施例では金型キャビティ11の
表面に冷却水ないしは離型剤を2段制御方式にて噴霧す
る場合について述べたが,これは,射出スリーブやプラ
ンジャ端面に対して行なっても同様の効果が得られる。
表面に冷却水ないしは離型剤を2段制御方式にて噴霧す
る場合について述べたが,これは,射出スリーブやプラ
ンジャ端面に対して行なっても同様の効果が得られる。
【0022】
【発明の効果】以上説明したことからも明らかなよう
に,本発明では,金型キャビティ表面等の溶湯接触面に
液状剤を噴霧するに際し,溶湯接触表面温度が所定温度
に降下するまでは液状剤を少量で噴霧し,所定温度に降
下した後は液状剤を増量して噴霧することにより,とか
く噴霧開始初期に急冷により金型キャビティ表面に発生
する引張応力を極力小さくすることができるため,金型
表面の細かい割れ(ヘアクラック)の発生を抑制し,金
型寿命を大幅に延ばすことができる。また,ある程度金
型キャビティ表面温度が低下した後,離型剤を噴霧する
ようにしたことにより充分に離型剤を金型キャビティ表
面に効率よく付着させることができるし,塗布する離型
剤の量も少なくなり,より有効に液状剤を用いることが
できる。
に,本発明では,金型キャビティ表面等の溶湯接触面に
液状剤を噴霧するに際し,溶湯接触表面温度が所定温度
に降下するまでは液状剤を少量で噴霧し,所定温度に降
下した後は液状剤を増量して噴霧することにより,とか
く噴霧開始初期に急冷により金型キャビティ表面に発生
する引張応力を極力小さくすることができるため,金型
表面の細かい割れ(ヘアクラック)の発生を抑制し,金
型寿命を大幅に延ばすことができる。また,ある程度金
型キャビティ表面温度が低下した後,離型剤を噴霧する
ようにしたことにより充分に離型剤を金型キャビティ表
面に効率よく付着させることができるし,塗布する離型
剤の量も少なくなり,より有効に液状剤を用いることが
できる。
【図1】本発明の方法を実施するための装置の1実施例
を示すダイカストマシンの正面図である。
を示すダイカストマシンの正面図である。
【図2】図1の一部拡大図であり,かつ,液状剤噴霧状
態を示す模式図である。
態を示す模式図である。
【図3】液状剤噴霧時の金型キャビティ表面温度の経時
変化を示す線図である。
変化を示す線図である。
【図4】液状剤噴霧時の金型キャビティ表面引張応力の
経時変化を示す線図である。
経時変化を示す線図である。
2 固定盤 3 コラム 6 シリンダ用固定盤 7 型締シリンダ 8 可動盤 10 分割面 11 金型キャビティ 12 固定金型 13 可動金型 15 竪鋳込ユニット 16 射出シリンダ 17 プランジャ 17a プランジャチップ 18 鋳込スリーブ 20 シリンダ 21 噴霧装置 22 アーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−167955(JP,A) 特開 昭60−145241(JP,A) 特公 平3−32418(JP,B2) 特公 平3−37827(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 17/20
Claims (1)
- 【請求項1】 金型キャビティ表面等の溶湯接触面に液
状剤を噴霧するに際し,溶湯接触表面温度が所定温度に
降下するまでは液状剤を少量で噴霧し,所定温度に降下
した後は液状剤を増量して噴霧することを特徴とする溶
湯接触面への液状剤噴霧方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4296969A JP3003824B2 (ja) | 1992-11-06 | 1992-11-06 | 溶湯接触面への液状剤噴霧方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4296969A JP3003824B2 (ja) | 1992-11-06 | 1992-11-06 | 溶湯接触面への液状剤噴霧方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06142874A JPH06142874A (ja) | 1994-05-24 |
JP3003824B2 true JP3003824B2 (ja) | 2000-01-31 |
Family
ID=17840550
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4296969A Expired - Fee Related JP3003824B2 (ja) | 1992-11-06 | 1992-11-06 | 溶湯接触面への液状剤噴霧方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3003824B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN1938663A (zh) * | 2004-04-14 | 2007-03-28 | 巴拉尔迪化工集团有限公司 | 在工艺过程中用于优化温度调节的方法 |
-
1992
- 1992-11-06 JP JP4296969A patent/JP3003824B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06142874A (ja) | 1994-05-24 |
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