JP3003808U - 根腐れ防止具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目 的】 この考案の装置は、植木鉢の中の下部中央
部へ設置して、植木鉢中央部の根に新鮮な空気を常に供
給して、根腐れを防止して根が生育活動できるようにす
る効果を目的としたものである。 【構 成】中空筒材（１）の壁面を空気が透過する特徴
を持った素焼き陶器状、または合成樹脂状の成型物から
なる中空筒材（１）の一端の下部にドーナツ状台（２）
を取り付け、更に他の一端は閉じてこの上面（３）の隅
部分にパイプ（４）を取り付ける。以上の如く構成され
た、根腐れ防止具。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、中空筒材の壁面を空気が透過する特徴を持った素焼き陶器状、ま たは合成樹脂状の成型物からなる中空筒材の一端の下部にドーナツ状台を取り付 け、更に他の一端は閉じてこの上面の隅部分にパイプを取り付ける。 以上の如く構成された装置のドーナツ状台の部分を植木鉢の中の下部中央部へ設 置して、植木鉢中央部の根に新鮮な空気を常に供給して、根腐れを防止して根が 生育活動できるようにする装置である。

【０００２】

【従来の技術】

従来より植え込み材料に水ごけで、素焼き鉢を用いた洋蘭を栽培した時の、特 に着生蘭の根は素焼き鉢壁面に沿つて根張りはあるが、植木鉢中央部では生育し にくい欠点があった。着生蘭の根は自然環境下では樹木に付着して常に空気に触 れて生育しているため、植木鉢による人工的栽培では植木鉢中央部の通気不足、 過湿が原因の根腐れを起こす環境下であり、生育に適さない場所が存在している のが現状である。 しかし、この植木鉢中央部の根腐れを防止して根が生育活動できるようになると 植物の生育が早くなると思われていたが、今まで実施できなかった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

植木鉢中央部で根腐れを防止し、根張りを良くするために各メーカーは植えこ み材料の種類の改良で解決を試みた。しかし植え込み材料の荒い粒度のものは、 通気性に富む代わりに保水性に乏しいという性質上の両面を持っている。 このため素人の蘭愛好家には適度の湿度の管理が困難であった。このような理由 から植え込み材料に水ごけのみの使用や、更に植本鉢中央部には適度な大きさの 発砲スチロール等を投入して使用しているが、植木鉢中央部の空気置換作用が行 なわれないための過湿から良好な根張りが得れない課題があった。 植木鉢中央部の根腐れを防止して根が生育活動できるようにしたい、このような 要望に答えるために考案されたものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

いまその構成を説明すると 中空筒材（１）の壁面を空気が透過する特徴を持った素焼き陶器状、または合成 樹脂状の成型物からなる中空筒材（１）の一端の下部にドーナツ状台（２）を取 り付け、更に他の一端は閉じてこの上面（３）の隅部分にパイプ（４）を取り付 ける。以上の如く構成された、根腐れ防止具。

【０００５】

【作用】

本案は以上のような構造であるからこれを使用する時は、この装置のドーナツ 状台（２）の部分を下にして、植木鉢の下部中央へ設置する。植物を植え込み、 残り空間には水ごけを充填する。 パイプ（４）は水ごけを充填したあとも、埋没しないように余分の長さを空気中 に出しておく。 本考案の装置を使用した時の、植木鉢中央部の根に作用する空気の流れを説明 すると、まず中空筒材（１）の空気は中空筒材（１）の周囲の壁面を透過して植 木鉢中央部の根に作用する。この場合、ともすれば中空筒材（１）の空気は過度 の湿度を伴ったよどんだ空気となるが、本考案の空気の流れは、植木鉢の水抜き 穴より入った空気は中空筒材（１）経由でパイプ（４）を通って外部に放出され る。また逆にパイプ（４）から入った空気は中空筒材（１）を経由して水抜き穴 より外部に放出される。 このように植木鉢中央部の根に新鮮な空気を常に供給して、根腐れを防止して 根が生育活動できるようになる効果がある。

【０００６】

【実施例】

なお本案の実施にあたって次のごとくができる。 （イ）中空筒材（１）は壁面を空気が透過する特徴を持った素焼き陶器状ででき たもの。 （ロ）中空筒材（１）は壁面を空気が透過する特徴を持った丸型や四角、多角型 の通気孔をもった合成樹脂状でできたもの。 （ハ）パイプ（４）は軟質プラスチック製の中空パイプで植え込み材料に埋まり 込まない程度の余分の長さであるもの。 （ニ）中空筒材（１）の上面（３）の先端部を植え込み材料より高い位置で使用 する時には、上面（３）とパイプ（４）は取り除いて使用しても同じ効果が得ら れる。更にこのような状態で中空筒材（１）の径を細くして、多本数組み合わせ て使用しても同じ効果がある。 （ホ）植木鉢の内部の底面に接するドーナツ状台（２）の接触面には、外周側か ら中心方向に向かって断面が三角、半円の突起状の筋を取り付けたもの。

【０００７】

【考案の効果】

したがって植木鉢中央部の根に新鮮な空気を常に供給できるようになったので 、根腐れを防止して根が生育活動できるようになった。 特に自然環境下では樹木に付着して、常に空気に触れているといわれる着生蘭の 栽培に効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の斜視図

【図２】本考案の断面図

【図３】本考案の使用状態を示す斜視図

【図４】本考案の植え込み実施例を示す断面図

【符号の説明】

１は中空筒材 ２はドーナツ状台 ３は上面 ４はパイプ ５は植木鉢 ６は水抜き穴 ７は水ごけ ８は着生蘭

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】中空筒材（１）の壁面を空気が透過する特
   徴を持った素焼き陶器状、または合成樹脂状の成型物か
   らなる中空筒材（１）の一端の下部にドーナツ状台
   （２）を取り付け、更に他の一端は閉じてこの上面
   （３）の隅部分にパイプ（４）を取り付ける。以上の如
   く構成された、根腐れ防止具。