JP3003580U

JP3003580U - 水洗トイレの水跳ね返り防止具

Info

Publication number: JP3003580U
Application number: JP1994001784U
Authority: JP
Inventors: 新二中野
Original assignee: 新二中野
Priority date: 1994-02-10
Filing date: 1994-02-10
Publication date: 1994-10-25
Anticipated expiration: 2000-02-10

Abstract

(57)【要約】【目的】水洗トイレの使用により、水溜め部からの水
の跳ね返りを簡単な手段により防止できるようにし、使
用者に不快な感触を与えない様にした。【構成】水洗トイレにおける便器本体１の水溜め部２
の水面近くの周辺に沿ったリング状の浮子部３を形成す
るとともに、リング状の浮子部３からその中心側に向か
って突出する弾性変形可能な多数の板状片４を設け、浮
子部３と板状片４とはゴムや樹脂で形成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、水洗トイレの使用時に排糞により水が跳ね返るのを防止できるようにした水跳ね返り防止具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

水洗トイレは、排糞を洗い流せるように、便器本体の排糞位置が水溜め部に構成されている。そして、排糞後に排糞を水溜め部の水と一緒に下水溝に流すようにしており、その後には再び便器本体の水溜め部に水が溜るようにしている。また便器本体の水溜め部には、何も設けられず、特に水跳ね返りについての手段は設けられていない。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の水洗トイレは、水溜め部に水の跳ね返り手段を設けていないため、水洗トイレの使用の際に、排糞の落下位置やその重量に依って、落下速度に対応した水が水溜め部から飛び跳ねて使用者の肌に不快な感触を与えることがある。そこで本考案は、水洗トイレの使用により、水溜め部からの水の跳ね返りを簡単な手段により防止できるようにし、使用者に不快な感触を与えないようにすることを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成した本考案は、水洗トイレにおける便器本体の水溜め部の水面近くの周辺に沿ったリング状の浮子と、リング状の浮子部からその中心側に向かって突出する弾性変形可能な多数の板状片とからなり、浮子部と板状片とがゴムや樹脂で形成されていることを特徴とする。リング状の浮子部は中空のチューブ状に形成したり、各板状片の間に隙間を設けたり、また各板状片の外周側の端辺部と中心部を切り欠いて貫通孔を形成したり、さらにリング状の浮子部の外周に多数の突片を設けることができる。

【０００５】

【作用】

上記の水洗トイレの水跳ね返り防止具は、便器本体の水溜め部に浮かせて使用され、それを浮かせることにより水溜め部のほぼ全面を覆う。水洗トイレの使用により排糞が水跳ね返り防止具の上に落下されると、板状片は排糞の重さにより撓んで先端側が水に没し、その際、浮子部の浮力と板状片の弾性力とにより、また板状片撓むときの水に対する抵抗により排糞の落下速度が低下され、ゆっくり排糞が水に没するため、水の跳ね返りが防止される。さらに、撓んだ板状片から排糞が水中に没すると、板状片は弾性力により水面位置に戻って水面を覆うので水の跳ね返りを防ぐことができる。また排糞の落下位置によっては、水跳ね返り防止具の全体が回転することもあるが、その外周部の浮子部により没することなく水面近くで回転し、水深部にまで没して回転が阻止されるようなことはない。

【０００６】

【実施例】

本考案の実施例を図１〜４により説明する。水洗トイレの水跳ね返り防止具は、水洗トイレの便器本体１の水溜め部２の水面周辺近くに沿うリング状の浮子部３と、そのリング状の浮子部３からその中心に向かう弾性変形可能な多数の板状片４とで形成され、水溜め部２の水面に浮かせられるようになっている。リング状の浮子部３は中空のチュウーブ状に形成され、その浮子部３と多数の板状片４とはゴムあるいは樹脂により一体に成形されている。また浮子部３と板状片４の色は、白やクリーム色などが望ましく、黒や赤などは望ましくない。さらに板状片４や浮子部３に花模様などを付して見た目に美しく見えるようにするのが望ましい。なお浮子部３は、中空状に形成しなくても十分に浮力が得られるような断面形状に形成することも可能である。

【０００７】各板状片４は、中央側が小角度の略扇形状に形成されるとともに、それぞれの間に隙間ができるように配置され、かつ各板状片４の外周側の端片部と中心がの端部が切り欠かれて、放射状に配置されている多数の板状片の外周部と中心部にそれぞれ貫通孔５ａ、５ｂが形成されるようにして、板状片４の撓みを容易にしている。なお板状片４の切り欠き位置は前記のものに限るものではなく、板状片の撓みを容易にできるものであればよい。また浮子部３の外周部に多数の突片６が設けられ、浮子部３と便器本体１の内面との間に汚物が溜まらないようにしている。多数の突片６は、浮子部３などと一体にゴムや樹脂で形成され、多数の突片６を有する水跳ね返り防止具の外周の大きさが水溜め部の水面の大きさより少し小さく形成するのが望ましい。

【０００８】跳ね返り防止具の浮子部３の一箇所に連結用突片７が設けられ、それに紐８が連結され、紐８の先端が水洗トイレの座板９の蝶番連結軸１０に連結され、水溜め部２の水の排水時に跳ね返り防止具が一緒に流れるのを防止するとともに、それを水溜め部２の所定位置に浮かせるようにした。本考案の水跳ね返り防止具は上記のように構成され、それを便器本体の水溜め部２に浮かせておくことにより、その上に排糞されると浮子部３の浮力と板状片の弾性力と板状片４の水に没する抵抗力により排糞１１の水没速度が低減され（図４参照）、しかも板状片４の撓みにより排糞が水中に没した後に板状片４は弾性力により戻るので、水面上を覆うことになり、水が跳ね返ることを防止することができる。

【０００９】

【考案の効果】

本考案の水洗トイレの水跳ね返り防止具は、浮子部と多数の板状片とを有し、その上に排糞が落下されると、水跳ね返り防止具に作用する浮力と板状片が水に没する際の水の抵抗により排糞が水に没する速度が低下され、水の跳ね返りを防止することができ、水洗トイレの使用者に不快な感じを与えることがない。また水跳ね返り防止具の色や模様を適切なものにすることにより、水洗トイレの使用者に自然と馴れ染まれ、見た目に快いものとなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の水跳ね返り防止具の平面図である。

【図２】水跳ね返り防止具を水洗トイレに配置した状態
の断面図である。

【図３】水跳ね返り防止具を水洗トイレに配置した状態
の斜視図である。

【図４】水跳ね返り防止具の作動状態を示す説明図であ
る。

【符号の説明】

２水溜め部３浮子部４板状片

─────────────────────────────────────────────────────

【手続補正書】

【提出日】平成６年５月２３日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】請求項４

【補正方法】変更

【補正内容】

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】水洗トイレにおける便器本体の水溜め部
の水面近くの周辺に沿ったリング状の浮子と、リング状
の浮子部からその中心側に向かって突出する弾性変形可
能な多数の板状片とからなり、浮子部と板状片とがゴム
や樹脂で形成されていることを特徴とする水洗トイレの
水跳ね返り防止具。
【請求項２】リング状の浮子部は、中空のチューブ状
に形成されていることを特徴とする請求項１の水洗トイ
レの水跳ね返り防止具。
【請求項３】多数の板状片は、相互間に隙間が設けら
れるとともに、各板状片の外周側と中心側とが切り欠か
れて、放射状に配置されている多数の板状片の外周部と
中心部に貫通孔を形成していることを特徴とする請求項
１又は２の水洗トイレの水跳ね返り防止具。
【請求項４】リング状の浮子部の外周側に、多数の板
状突片が設けられていることを特徴とする請求項１乃至
３の水洗トイレの水跳ね返り防止具。