JP3003211B2 - ワクチン - Google Patents

ワクチン

Info

Publication number
JP3003211B2
JP3003211B2 JP2328729A JP32872990A JP3003211B2 JP 3003211 B2 JP3003211 B2 JP 3003211B2 JP 2328729 A JP2328729 A JP 2328729A JP 32872990 A JP32872990 A JP 32872990A JP 3003211 B2 JP3003211 B2 JP 3003211B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nucleotide
dna
fragment
yeast
content
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2328729A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03285681A (ja
Inventor
ジョセフ マコフ アンドリュー
フレイザー フェアーウェザー ネイル
ジョン クレア ジェフリー
アンソニー ロマノス マイクル
Original Assignee
メデバ ファーマ リミテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from GB898926832A external-priority patent/GB8926832D0/en
Priority claimed from GB909006097A external-priority patent/GB9006097D0/en
Application filed by メデバ ファーマ リミテッド filed Critical メデバ ファーマ リミテッド
Publication of JPH03285681A publication Critical patent/JPH03285681A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3003211B2 publication Critical patent/JP3003211B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N15/00Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
    • C12N15/09Recombinant DNA-technology
    • C12N15/63Introduction of foreign genetic material using vectors; Vectors; Use of hosts therefor; Regulation of expression
    • C12N15/79Vectors or expression systems specially adapted for eukaryotic hosts
    • C12N15/80Vectors or expression systems specially adapted for eukaryotic hosts for fungi
    • C12N15/81Vectors or expression systems specially adapted for eukaryotic hosts for fungi for yeasts
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • A61P31/04Antibacterial agents
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/195Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from bacteria
    • C07K14/33Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from bacteria from Clostridium (G)
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mycology (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Gastroenterology & Hepatology (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Plant Pathology (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Oncology (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Communicable Diseases (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、破傷風トキシンフラグメントCの製造に関
する。
破傷風に対する予防接種は大部分の西洋国家ではこの
疾患の予防に効果をあげているが、一部の第三世界にお
ける予防接種は不完全で毎年、百万例に達する破傷風が
発生している。現在の破傷風ワクチンは、嫌気性細菌、
C.tetaniによつて産生された破傷風毒素のホルムアルデ
ヒド処理により製造され、免疫原トキソイドを生成させ
たものである。ホルムアルデヒド処理の間に混入して不
純物が、破傷風トキソイドによる過免疫に際してみられ
る有害作用の一部の原因となることが示唆されている。
破傷風毒素の構造遺伝子はクローン化され、配列が決
定されている(Fairweather,N.F.ら:J.Bacteriol.,165:
21〜27,1986;Fairweather,N.F.& Lyness,V.A.:Nuc.Aci
d Res.,14:7809〜7812,1986)。これらの研究により、
破傷風毒素の構成は1315個のアミノ酸の150kDの蛋白質
として確認された。C末端451個のアミノ酸からなるフ
ラグメントCは毒素のパパイン切断によつて生成する50
kDポリペプチドである。
この方法で誘導されるフラグメントCは非毒性で、マ
ウスおよびモルモツトを免疫できることが明らかにされ
ている(Helting.T.B.& Zwisler,O.:J.Biol.Chem.252:
187〜193,1977;Helting,T.B.& Nau,H.H.:Act.Pathol.M
icrobiol.Scan.Sect.C92:59〜63,1984)。パパイン消化
または、毒素分子のN末端部からなる10kDのフラグメン
トBも遊離させる。フラグメントBも防御性であるが、
動物に高用量で毒性が報告されている(Helting,T.B.
ら:J.Biol.Chem.253:125〜125,1978)。
フラグメントCを含有する破傷風毒素の部分は大腸菌
で発現されている(Fairweather,N.F.ら:J.Bacteriol.1
65:21〜27,1986;Fairweather,N.F.ら:Infection and Im
munity 55:2541〜2545,1987;EP−A−0209281)。発現
されたこれらの破傷風毒素の部分は大腸菌trpE蛋白質の
部分に融合しているか、または破傷風毒素のフラグメン
トBの一部とフラグメントCのすべてから構成されてい
る。上述のすべては低レベルでしか発現されないことが
明らかにされていて、またすべて大腸菌細胞の細胞質に
不溶性であつた。
以前に、フラグメントC自体を大腸菌で発現させる
と、それは細胞の細胞質に可溶性であることが明らかに
されていた。フラグメントCは、高レベル発現プラスミ
ドpIFGtac 124A(Makoff,A.J.ら:Biochem.Soc.Trans.1
6:48〜49,1988)に由来する2種のプラスミドpTETtac1
およびpTETtac2を用いて発現された。pTETtac1のコード
配列の大部分は2つの制限フラグメントによつて与えら
れた。配列の残部は、コドンの偏りを大腸菌での発現に
至敵化した、いずれも42塩基対の長さの1対の合成オリ
ゴヌクレオチドによつてコードされた。プラスミドpTET
tac2はpTETtac1から、そのBgl II−Sfa NI領域を、1対
の合成オリゴヌクレオチド(各161ヌクレオチド長)で
置換して構築された。この合成ヌクレオチドは開始コド
ンの上流の配列を再生し、Cフラグメント領域の開始点
でのコード配列を大腸菌での発現に至敵化したものであ
つた(Makoff,A.J.ら:Bio/Technology :1043〜1046,1
989)。
しかしながら、大腸菌は宿主生物体としては、最終生
成物から厳密に除去しなければならない毒性パイロジエ
ン因子(細胞壁からのリポ多糖)を含有するという欠点
をもつ。これらの因子の排除が容易かどうかは、問題の
蛋白質産物およびそれを細胞から精製する方法に依存す
ることになる。しかしながら、宿主として酵母のような
非毒性生物体を使用することにより全く単純に、汚染の
可能性を除去してしまうことが好ましい。
フラグメントCをコードする天然の配列を使用したの
では、本発明者らは酵母内で発現させることはできず、
発現の障壁は遺伝子のmRNA転写体が不完全であるという
事実によることを見出したのである。完全転写体の合成
には3′末端における密接に関連した3の工程、すなわ
ち、一次転写の終結、中間切断プロセツシングおよびポ
リアデニレーシヨンが関与するものと思われる(platt,
J.:Ann.Rev.Biochem.,55:339〜372,1986)。本発明者ら
は、DNA中に存在する数個の「ターミネーター」の位置
(終結/中間切断プロセツシング/ポリアデニレーシヨ
ン部位)を確認した。その結果、これらを除去し、酵母
内での破傷風毒素フラグメントCの発現に成功した。
第1図は、不完全なmRNA転写体の生成の完全なまたは
部分的な原因となる少なくとも6個の要素の位置を示し
ている。酵母のターミネーターは明確に同定されていな
い。数種の異なる合意を得た配列が提案されている(He
nikoff,S.ら:Cell,33:607〜614,1983;Zaret,K.S.& She
rman,F.:Cell,28:563〜573,1982;Bennetzen,J.L.& Hal
l,B.D.:J.Biol.Chem.,257:3018〜3025,1982a)。しかし
ながら、これらの配列からの逸脱があると思われ、他の
確認されていない要素もターミネーシヨンに必要である
と考えられている(Osborne,B.I.& Guarente.L.,PNAS,
86:4097〜4101,1989)。酵母ターミネーターは(A+
T)に富むDNAのストレツチに生じるが、すべての(A
+T)に富むDNAがターミネーターを含むわけではな
い。本発明者らは驚くべきことに、もとのフラグメント
C DNAはmRNAの不完全転写の原因になる少なくとも6
個の要素を含むことを見出した。これらの位置の(G+
C)含量を増大させることによつてこれらの要素を消失
させると、実質的に完全なmRNA転写体の生成が達成され
たのである。
本発明は、破傷風毒素フラグメントCをコードし、酵
母での完全mRNA転写体の生成を可能にするように野生型
DNA配列に比べて(G+C)含量を増大させた新規なDNA
配列を提供する。
本明細書において用いられる破傷風毒素フラグメント
Cの語は、第2図に示したアミノ酸配列を有する野生型
ポリペプチド、または第2図に示した配列と少なくとも
90%のホモロジーがあるアミノ酸配列を有し、野生型ポ
リペプチドと実質的に同一の生物学的および免疫原的性
質を保持している変異体ポリペプチドと定義される。
フラグメントCのアミノ酸配列は、1個または2個以
上のアミノ酸置換、延長、挿入および/または欠失によ
つて、生成したポリペプチドが野生型フラグメントCと
実質的に同一の生物学的および免疫学的性質を保持する
ことを条件に、変動させることができる。
アミノ酸置換の場合には、1個または2個以上のフラ
グメントCのアミノ酸残基が、この目的を達成する1個
または2個以上の他のアミノ酸残基で置換される。置換
の候補としては、ThrをSerにおよびその逆、AspをGluに
およびその逆、AsnをGlnにおよびその逆、IleをLeuにお
よびその逆、ValをAlaにおよびその逆、ならびにLysをA
rgにおよびその逆を挙げることができる。
変異体フラグメントCは、野生型フラグメントCをコ
ードするDNA配列、たとえば第2図のDNA配列にヌクレオ
チド変化を導入することによつて得ることができる。こ
れは、エンドヌクレアーゼによる配列の制限、オリゴヌ
クレオチドリンカーの挿入、エキソヌクレアーゼおよび
/またはポリメラーゼの使用ならびに特定部位の突然変
異によつて達成される。
フラグメントC野生型DNAは29%の(G+C)含量を
有するが、本発明の好ましいDNA配列では(第2図参
照)47%である。フラグメントCをコードできる可能な
最大(G+C)含量は60%である。(A+T)に富むDN
Aが局部的に集中していることがない限り、40〜60%の
(G+C)含量レベルで完全mRNA転写体の生成が可能に
なる。
酵母で発現させるためのフラグメントC遺伝子の設計
に際してのひとつの慣行には、高度の発現を示す酵母遺
伝子中に見出されるコドンを使用することである(Benn
etzen,J.L.& Hall,B.D.:J.Biol.Chem.,257:3026〜303
1,1982)。これによつて(G+C)含量は増加する。他
の重要な考慮は、(A+T)の連続を消失させることで
ある。これらは、局部的な(A+T)含量を増大させ、
ターミネーシヨンを生じるのに十分な条件となるからで
ある。
不完全転写の生成の原因となる要素は約100個のヌク
レオチドにわたつているのみと思われ、これらの小領域
内の(G+C)含量を増大させるだけで同じ結果を達成
することが可能である。
(G+C)含量を増大させたDNAを様々な長さで含有
する多数の異なる変異DNA配列の分析により、mRNA転写
体の不完全な生成の原因となるものとして6個の領域が
同定された。
一部の領域は、他の領域よりも、不完全転写の原因に
なりやすいと考えられる。領域2および4は最も重要と
思われる。領域2および4によつて妨げられている完全
mRNA転写体の生成を可能にするには、変異フラグメント
DNAの(G+C)含量を、天然DNA配列に対して、ヌクレ
オチド510〜710およびヌクレオチド800〜1100において
増大させる。数字は第2図の配列に示した数字に相当す
るものである。次に最も重要な領域は3,5および6であ
る。さらに領域3,5および6によつて妨げられている完
全mRNA転写体の生成を可能にするためには同様に、さら
にヌクレオチド650〜850、ヌクレオチド900〜1200およ
びヌクレオチド1100〜1400における(G+C)含量を増
大させる。数字は第2図に示した数字に相当するもので
ある。領域1の、完全mRNA転写体の生成の妨害はかなり
弱いものと思われる。しかしながら、領域1によつて妨
げられている完全mRNAの生成を可能にするためには、さ
らにヌクレオチド410〜ヌクレオチド610における(G+
C)含量を増大させる。数字は第2図に示した数字に相
当するものである。
第1表から明らかなように、要素の複合から、ヌクレ
オチド410から3′末端ヌクレオチドまでの(G+C)
含量を増大させることが、完全mRNA転写体の生成のため
に勧められる。数字は第2図の配列に示した数字に相当
するものである。
本発明の新規なDNAは、本技術分野においてよく知ら
れた方法を用いて、化学的に合成し、クローン化するこ
とができる。
新規なDNAはついで適当なベクター中にクローン化さ
れ、酵母の形質転換に使用される。この酵母により、新
規なDNAをコードするポリペプチドの発現が可能にな
る。
ベクターとしては、DNAのクローン化に適当であり、
酵母細胞の形質転換に使用して関連蛋白質を発現できる
任意の適当なベクターが用いられる。このようなベクタ
ーには、自律複製プラスミドおよび染色体挿入ベクター
が包含される。
DNAのクローン化に使用できるベクターにはpWYG7(例
1および例3参照)、pWYG5(例2および例5参照)お
よびPIC3(例6)のような酵母用のベクターが包含され
る。
本発明は、さらに他の態様として、本発明のDNA挿入
が導入され、酵母でフラグメントCを発現できる発現ベ
クターを提供する(例4および5参照)。
この発現ベクターは転写の開始(プローモーター)及
び停止のための調節要素を取り込んでいる。自己の翻訳
の開始と停止のコドンに沿つて表現される遺伝子のコー
ド配列は、これらの調節要素の間に挿入される。
本発明の発現ベクターとともに使用するプロモーター
としては、GAL1,GAL7,ADH2,PGK,GAPDH等 (Kingsman,S.M.ら、Biotechnology & Genetic Engi
neering Reviews.3巻、377〜416頁(1985年);Russell.
D.W.ら、The Tournal of Biological Chlmistry、258
巻、4号、2674〜2682頁(1983年))、及びAOX1(Diga
mら、Dev.Ind.Micrc.Biol.29巻、59〜65頁(MS8))が
挙げられる。GAL1,GAL7又はADH2プロモーターのような
誘導プロモーターを使用することが、表現を制御するこ
とができるので、好ましい,GAL1及びGAL7プロモーター
の表現はガラクトースにより誘起される。
本発明に係るDNA配列を発現ベクターにクローンする
ことにより適当な発現ベクターが得られる。GAL1プロモ
ーターを含む完全発現ベクターの例としてはpWYG5−TET
15があり、これはフラグメントC(第12図参照)をコー
ドする全合成DNAを含有している。
本発明の別の態様においては、本発明に係る表現ベク
ターで形質転換された酵母が提供される。
上述の方法で使用する適当なホスト細胞としては、Sa
ccharom yces.Pichia.Kluyveromyces.Hansenulaのよう
な酵母細胞、特に下記の種が挙げられる: Saccharomyces cerevisiae.Kluyveromyces lactis.Hans
enula Dolymorpha.Pichia Pastoris。
使用し得る酵母の株はSaccharomyces cerevisiae株S1
50−2Bである。
本発明は破傷風毒素のフラグメントCの調製方法にお
いて、 (イ) 全コード配列を化学合成することにより(G+
C)含量を増大させたコドンを含むべくフラグメントC
のDNAを調製し、 (ロ) 適当なベクター中にDNAを挿入し、 (ハ) 酵母細胞を形質転換し、 (ニ) 形質転換されたホストを、破傷風毒素のフラグ
メントCを表現すべく培養し、 (ホ) このようにして表現されたフラグメントC生成
物を回収することを含む方法を提供するものである。
組換え破傷風毒素フラグメントCはこのようにして得
られ、それ故ホルムアルデヒド処理破傷風トキソイドや
E.coli中で表現された破傷風毒素フラグメントCに替わ
るワクチンの主成分として容易に使用することができ
る。
本発明の方法のステツプ(ニ)は、本発明の発現ベク
ターによりフラグメントCを発現するように形質転換さ
れた酵母を培養することを含んでいる。その後フラグメ
ントCは、たとえばガラスビーズで酵母細胞を破壊する
ことにより、あるいはその物質が分泌される場合には、
培地から分離することにより、酵母細胞から単離するこ
とができる。
以下に示すプラスミドpWYG5−TET15によつてコードさ
れているDNA酸列及び対応するアミノ酸配列を図2に示
す。シンボル,,,は翻訳停止コドンの下に示される。合
成遺伝子中のヌクレオチドの変化は、元のC.tetaniのDN
A配列の下に示す。
発現されるフラグメントCは、本発明の工程(オ)に
おいて、標準精製手順により類似のプロトコールによつ
て酵母細胞から回収される(Makoff,A.J.等、Bio/Techn
ology,7,1043−1046,(1989a))。
フラグメントCは、所望の精製度で分離することがで
きる。幾分少量の酵母のコンタミネントがあるかもしれ
ない。一般的に精製度は少くとも80%であり、好ましく
は少くとも90%、更に好ましくは少くとも95%である。
本発明は、又本発明に従つて製造される破傷風毒素フ
ラグメントC及び薬学上許容しうる担体又は希釈剤を含
む破傷風に対する免疫を付与するワクチンを提供する。
このワクチンは他の抗原を含む多価ワクチンであつても
良い。典型的なキヤリア及び希釈剤は、患者にポリペプ
チドを投与するビークルして適切な、無菌でパイロゼン
の液体媒体である。生理食塩水も使用しうる。
このワクチンには、免疫反応を刺激し、そのためワク
チンの効果を高める助剤を含めても良い。適当な助剤と
して水酸化アルミニウムがある。便利には、フラグメン
トC又はその誘導体を最終濃度、0.2から200μg/ml、好
ましくは5〜50μg/ml、最も好ましくは約30μg/ml含ん
で調製する。調製後、ワクチンは殺菌容器に入れられ、
封印され、低温、例えば4℃で貯蔵され、又は凍結す
る。
ワクチンは、従来のワクチン投与法、例えば皮下又は
筋肉内注射のような非経口投与によつて投与しても良
い。処置としては、1回投与、又は数回に亘る投与があ
る。各投与量は、0.1から2ml好ましくは0.2から1ml、最
も好ましくは約0.5mlが適切である。
本発明者は驚くべきことに、フラグメントCをαフア
クターリーダーペプチドのような適当な分泌シグナルを
使つて培地中に分泌することが可能であることを見い出
した。この蛋白質は5〜10mg/の量で培地中に分泌さ
れることを見い出した。そして、ほぼ同量の2つの形
態、即ち、高分子量のハイパーグリコシル化(hyper−g
lycosylated)蛋白質(75〜200kDa)及びコアグリコシ
ル化(core−glycosylated)蛋白質(65kDa)が存在し
た。これらグリコシル化蛋白質は破傷風毒素に対するマ
ウスをワクチン化するのに実質的には不活性であること
が判明した。しかしながら、グルコシル化蛋白質が、脱
グリコシル化(de−glycosylated)されるならば、破傷
風に対する免疫において細胞内フラグメントCと同様に
活性となる。
高濃度醗酵において、フラグメントCを100mg/を越
える水準に分泌することが可能であるので、脱グリコシ
ル化分泌生成物は、細胞内蛋白生産に代わつて、フイー
ジブルな生産を提供できる。
以下に、図を添付して本発明をさらに詳細に説明す
る。
以下に続く実施例は、本発明を例示するものであり、
いかなる点においても本発明を限定することとを意図す
るものではない。
実施例1 1.酵母発現ベクターpWYG7の作製 断片Cの発現には、ウエルカムにおいて作製されたpW
YG7ベクター(Beesley、K.M.,et al.,Bio/Technology,
,644−649(1990))を用いた。pWYG7の作製は、図3
に概略が示してある。これは、カナマイシン耐性遺伝子
(kanr)とガラクトースによる調節を受ける酵母GAL7プ
ロモーターを含むように改変した2μベクターpJDB219
(Beggs,J.D.,Nature,275,104−109,(1978))に由来
する。初めに、kanr標識遺伝子(pUC4KからのHinc II断
片、Vieira,J.,and Messing,J.,Gene,19,259(1982))
をpJDB219のSma I単一部位に結合してkanr tetrのベク
ターpJDB219Kを得た。次に、合成したGAL7プロモーター
断片(図4に示した配列のXho I−BamH I断片)をpJDB2
19KのSal IとBamH Iの単一部位間にクローン化した。得
られたベクターpWYG7は、酵母2μプラスミドFLP遺伝子
転写終結子の上流に唯一のBamH I部位とBcl I部位を有
するGAL7プロモーターをもつている(Sutton,A.,and Br
oach,J.R.,Mol.Cell Biol.,5,2770−2780(1985))。p
WYG7から発現する外来遺伝子はBamH I部位とBcl I部位
の間に挿入されている。GAL7プロモーター断片の設計は
以下に論ずる。
GAL7遺伝子の上流で完全なプロモーター活性を示す最
小のDNA断片は、欠失遺伝地図の作製によつて明らかに
されている(Tajima,M.,et al.,Yeast,,67−77(198
5))。この知見に基づいて260bpのGAL7プロモーター断
片を合成した(配列については図4)。この260bpプロ
モーターは、フアルマシアDNA合成装置を用いて(フア
ルマシア社提供のプロトコルによる)、重複のある4個
のオリゴヌクレオチドとして合成した。これらのオリゴ
ヌクレオチドを燐酸化して標準的な手法でアニールし、
次いでXho I−BamH I切断を施してpIC−20H(Marsh,J.
C.,Gene,32,481−485(1984))に結合した。活性が陽
性のクローンを同定し、一般的配列分析プライマーと逆
向配列プライマーを用いる二本鎖DNA配列分析法(Hong,
G.F.,Biosc.Repor ts,,907(1982))によりDMA塩基
配列を決定した。挿入されたGAL7プロモーターの塩基配
列を確認し、Xho I−BamH I GAL7挿入域を切り出して上
述のようにpJDB219Kにクローン化した。
pWYG7の中のGAL7プロモーターの設計は、GAL7 mRNAの
開始部位の上流にクローン化に用いるBamH I部位を作る
ために、本来のGAL7 DNAの配列に少く変更(2塩対変
更)されたものである。そこで発現させるための外来遺
伝子を合成DANのBamH I部位に結合すると、GAL7 mRNA開
始部位が上流の転写されない配列と共に導入される。従
つて、このプロモーターの下流に来る最初の非酵母由来
DNAは外来遺伝子の開始ATGコドンであり、生産される転
写産物は、翻訳効率を減少させることがあり得る外来の
先導配列ではなく、酵母GAL7の先導配列を有するであろ
う。
実施例2 酵母発現ベクターpWYG5の作製 pWYG5ベクターにpWYG7と同じ基本ベクターであるが、
GAL7プロモーターの代りに、pBM150からのGAL1プロモー
ターをもつている(Johnston,M.and Davis,R.W.Mol.Cel
l.Biol ,1440−1448(1984))。pBM150からの、GAL
とGAL10の収斂型プロモーターを含む0.7kb EcoR I−Bam
H I断片をpIC−20H(Marsh etal.J.C.Gene,32,481−485
(1984))のEcoR IとBamH Iの間に再クローン化して、
まずpIC−GALを作り、次いで、pIC−GALから0.7kbのXho
I−BamH Iプロモーター断片を単離し、pJDB219KのSal
I部位とBamH I部位の間に挿入してpWYG5を得た(作製法
の概要は図5に示す)。
pBM150からのGAL1プロモーターは、RMA開始部位の下
流にBamH Iリンカーがあり、そのためにpWYG5は用い方
がpWYG7と異る。外来遺伝子は、開始コドンのすぐ上流
にBamH Iか、あるいはBamH I適合性の(即ち、Bgl IIや
Bcl I)部位をもつように改変しておかねばならない。
高発現を示す酵母遺伝子に見られるコンセンサス配列と
一致するためには、ATGの上流の配列にA残基の多いこ
と、特に−3の位置がAであることが必要である。pWYG
7の場合のように、外来遺伝子はpWYG5のBamH I部位とBc
l I部位との間に挿入される。
実施例3 破傷風毒素断片Cを発現させるための、合成変型遺伝子
を含む大腸菌発現ベクター、および、酵母で発現させる
ための中間ベクターの作製 酵母ベクターpWYG5およびpWYG7に移すための断片C発
現カセツトは、大腸菌発現ベクターpTETtac2とその誘導
プラスミドから単離した(Makoff et al.,1989、U.K.特
許申請No.89141220.0)。pTETtac2はMet−断片Cをコー
ドするDNAを含むtacプロモーターベクターである(プラ
スミドの地図については図6)。
本来のC.tetani DNAの最初の161bpと最後の42bpが改
変した合成DNAで置き換えられていて、大腸菌のコドン
使用に最も適するように、また制限部位が利用できるよ
うになつている。(すべての合成DNAは、フアルマシアD
NA合成装置で50−160ヌクレオチドの長さのオリゴヌク
レオチドとして化学的に合成し、燐酸化し、アニールし
て、該当するプラスミドに組み込んだ。)pTETtac2を基
本とする発現ベクターは、それから、コドン使用が大腸
菌に最適になるように合成したDNAによつて、C.tetani
DNAの5′末端から順次置換領域が大きくなるように置
換して作製した。最初のpTETtac7ベクターは図7に示す
pTETtac6中間体プラスミドを経て作製したもので、約45
%の合成遺伝子を含んでいる。この過程では、pTETtac6
にNco IとAfl IIの二つの単一制限部位を作るために、p
TETtac2のBamH I部位とMae II部位との間に2個のオリ
ゴヌクレオチドをクローン化することが必要であつた。
それからさらに8個の間にクローン化してpTEtac11を作
製した。これは75%の合成遺伝子を含んでいた。
99%合成遺伝子(pTETtac15)を含む改変pTETtac2
は、実は初め、発現カセツトをpWYG5酵母ベクターに移
すための中間体ベクター(pTETtac16)として特に設計
されたものであつた。合成遺伝子のヌクレオチド配列
は、図2に本来のC.tetani遺伝子と比較してあり、この
配列と図7の制限地図から、各改変遺伝子の配列を推論
することができる。pTETtac16の作製に関する全体図は
図8に示してある。第一に、pTETtac7を改変して、Bgl
II部位とSal I部位の間のDNAを酵母ベクターpWYG5に適
合する上流配列を与えるオリゴヌクレオチドで置き換え
た(図8のオリゴヌクレオチドの配列)。第二に断片C
をコードするDNAの残り400bpを140−160ヌクレオチドの
長さのオリゴヌクレオチド4個として合成した。これら
を燐酸化し、アニールし、pIC−20HのCla I部位とBamH
I部位の間にクローン化した。400bpの挿入領域を含む組
換体プラスミドを同定し、さらにM13に再クローン化し
て配列決定(Sanger,F.,etal,Proc.Nat.Acad.Sci.,74,5
463−5467,(1977))を行つて確かめた。正しい配列が
挿入されたプラスミドをpIC−TETと名付け、これから40
0bpのCla I−BamH I断片を切り出して、pTETtac14の419
9bp Afl II−BamH I断片とpTETtac11の325bp Afl II−C
la I作片に結合してpTETtac16を作製した。従つて、pTE
Ttac16は完全に合成された断片C遺伝子をもち、この断
片C遺伝子はコドンが大腸菌に対して最適化され、pWYG
5での発現に適した上流領域が先行していて、C.tetani
DNAよりもかなり(GC)含量が高い。
実施例4 断片Cに対する酵母細胞内発現ベクターの作製 4種のベクターを作製した。1種はpWYG7に、3種はp
WYG5に基づくものである。pWYG7ベクターのpWYH7−TET2
は、pTETtac2からの本来のC.te tani遺伝子を殆んど改
変しない形で含んでいる。残りのベクターのpWYG5−TET
7、pWYG5−TET11およびpWYG5−TET15はすべてpWYG5を基
にして作製したもので、それぞれpTETtac7、pTETtac1
1、pTETtac16の順に合成DNA領域が多くなつた遺伝子を
含んでいる。
(i) pWYG7−TET2 pWYG7での発現に必要なGAL7上流配列を含ませるため
に、pTETtac2のBgl II部位とSal I部位の間のDNAを2つ
のオリゴヌクレオチドで置き換えてpTETtac2Yを得た
(作製法と配列は図9)。このオリゴヌクレオチドによ
り、開始ATGのところにNco I部位(CCATGG)が生じ、第
2のコドンがLysからValに変つた。
pTETtac2Yからの1.4kbのBgl II−BamH I断片を単離
し、あらかじめBamH IとBal Iで消化し、次に仔牛小腸
アルカリ性フオスフアターゼを作用させておいたpWYG7
(dam−DNA)と結合した。正しい方向性で挿入が行われ
た組換体プラスミドをpWYG7−TET2と名付けた。
pWYG7−TET2を含み、発現誘導を受けた細胞からの蛋
白抽出液のウエスタンブロツト分析では、抗体と反応す
る産物が検出されなかつた(図10、レーン2)。ELISA
定着で陽性であつたが、可溶性蛋白質の10-3以下という
極めて低い値であつた。断片Cに対する遺伝子は、他の
多くの宿主細胞で効率よく発現することが分つたの
で、、プラスミドと形質転換体の再吟味と発現の再解析
を広範囲に行つた。
次に改変しない断片Cをコードする遺伝子を調べた。
(ii) pWYG5−TET7およびpWYG5−TET11 これらのプラスミドはpTETtac7とpTETtac11の1.4kbの
Bgl II−BamH I断片をpWG5に、BamH I部位とBcl I部位
の間で移して作製した。pWYG5−TET7とpWYG5−TET11に
よつて酵母で作られる転写産物は翻訳能率が最適になつ
ていないかもしれない。Bgl II部位と開始コドンの間の
上流領域が大腸菌での発現に適するように計設されてい
て、酵母高発現遺伝子のコンセンサス配列に合致しない
からである。
pWYG5−TET7プラスミドを含み、発現誘導を受けた細
胞からの産物のウエスタン−ブロツト分析で、およそ29
kDaと30kDaに2本の薄いバンドがみられたが(図10、レ
ーン3、あまりに薄くて複製図では見えない)、完全な
長さの断片C(約50kDa)はみられなかつた。この結果
は不完全な転写産物が作られていることを示すものとみ
られ、pWYG7−TET2とpWYG7−TET7からの断片C特異的mR
NAを分析してみた。ノーザンブロツト(図11)は、完全
な長さの転写産物(期待される大きさ約1655ヌクレオチ
ド)の代りに、pWYG7−TET2では約700ヌクレオチドの主
バンドと600ヌクレオチドの少量バンドを示し、pWYG7−
TET7では約900と1100ヌクレオチドの2本のバンドを示
した。これらのRNAはすべて、遺伝子の5′末端からの
プローブ(pTETtac7からのBal II−Nco I断片)と雑種
を形成するので、不完全な転写産物は断片Cに対する遺
伝子内で作られたものである。pWYG−TET7からの転写産
物の方が大きいことは、本来のC.tetani DNAが完全なmR
NA転写産物の生産を妨げる配列を含んでいたこと、そし
てこの配列は合成DNAを作るときに壊されたことを示唆
する。この考えは、pWYG7−TET2での不完全mRNA転写産
物の生産に関わる要素の大よその位置が、pWYG5−TET7
では合成によつて変えられた領域内にあるという事実に
よつて強化される。
pWYG5−TET11を含み、発現誘導を受けた細胞は、ウエ
スタンブロツトで正常な大きさの断片Cを、細胞蛋白質
の約0.5%の濃度で生産することが示された。この生産
物は1方×g15分の遠心後に上澄にとどまるという点で
可溶性である。
pWYG5−TET11からのRNAの分析(図11)は、完全な長
さより短い2種の転写産物(1200と1400ヌクレオチド)
が主な産物であつて、完全な長さの転写産物(約1700ヌ
クレオチド)はほんの少量であることを示した。従つ
て、能率のよい発現はpWYG5−TET11プラスミド中のC.te
tani DANに残る400bpによつて、なお妨 げられている。
(iii) pWYG5−TET15 pTETtac16の1.4kb Bgl II−BamH I断片を単離し、上
述のようにpWYG5のBamH I部位とBcl I部位の間にクロー
ン化した。断片が正しい方向で挿入されたプラスミドを
pWYG5−TET15と名付けた(図12)。
このプラスミドを含む細胞は、断片Cを以前よりも多
量に生産し、細胞蛋白質の25%のレベに達した(ELISA
定量、図10参照)。RMAの分析は、初めて、大部分の断
片C特異的RNAが完全な長さであることを示した(図1
1)。従つて、このRNA分析から、断片CをコードするC.
tetani DNAは、酵母の中で不完全な転写産物を生産する
原因のすべて、あるいは一部となる少くとも6個の要素
を含んでいると結論せざるを得ない。これらの要素の位
置は図1に示してある。酵母におけるmRNAの転写に関す
る知識の現況では、これらの要素がこのDNAの塩基配列
から予言されることは全くないとは云えないが殆んどな
いであろう。GC含量を高めるようにこのDNAを合成し直
すことによつて、これらの要素は除去され得るであろ
う。あるいは、これらの要素は上記の短い転写産物の
3′末端のマツピングによつて、正しく描き出すことが
できるがもしれない、そうすれば、不完全な転写産物を
生産する原因となるものとして同定された領域だけが再
合成されるのであるから。
実施例5 断片Cに対する酵母分泌ベクターの構築 断片Cの分泌のために2個のベクター、pWYG9−TET2
とpWYG59−TET15を作つた両者とも酵母接合フエロモ
ン、α因子のプレプロリーダーペプチドをコードするDN
Aを含んでいる(Kurjan,J.and Herskowitz,I.,Cell,30,
933−948(1982))。
(i) pWYG9−TET2 このベクターはpWYG7−TET2と類似しているが、GAL7
プロモーターのBamH I部位と断片Cの開始ATGコドンに
おけるNCo I部位との間にα因子リーダーペプチドに対
するコード領域を持つている。合成DNA断片は変化した
コドンを持ち、一つのXho I制限部位を作つてクローン
グを容易にしており、KEX2切断部位のすぐ上流で控え目
なアミノ酸化 を起している。pWYG7における発現に必要なGAL7の上流
配列も又含まれている(図13)。
pWYG9−TET2で形質転換した細胞の培養液上清のウエ
スタンブロツトにおいて、異種の分子量(75−200KD)
を持つ広がつた反応物質の帯が認められた。エンドグリ
コシダーゼHにより糖鎖を除くと分子量は減少し、ほぼ
26KDの主成分になつた(図14)。この結果は野性型C.te
taniの断片(遺伝子が不完全なmRNA転写物の生成の原因
であると偶然認められた配列を持つているという考えを
支持している。この帯の大きさは、これがノザン分析に
よつて解析された主要転写物のはしり抜け(run−off)
翻訳産物であるということに矛盾しない(実施例4)。
(ii) pWYG59−TET15 このベクターはpWYG5−TET15に類似しているがGAL1プ
ロモーターのBamH I部位と断片C遺伝子の5′末端付近
のSal I部位との間にα因子リーダーペプチドを持つて
いる。合成DNA断片は又pWYG7−TET2の開始ATGに見い出
されるものと同一のNho I部位を持つ(図13を参照)。
2つの型の断片CがpWYG59−TET15を含む細胞より培
地中に分泌されることが見い出された。高分子量の広が
つた帯がpWYG9−TET2の場合に観察されたのと同様に検
出された。さらに約65KDの主要帯が検出された(図1
4)。より低分子量の、より薄い4つの帯も見ることが
できた。これらのすべての種類の帯はエンドHで処理す
ると分子量が減少して、正しくプロセシングされた断片
Cの完全長に対して期待される大きさ、すなわち約50KD
になつた。このことから、それらの差異がN−結合グリ
コシル化における差異に起因していることが推測され
る。断片Cはアスパラギン−結合糖鎖の付加のために7
つの可能な部位を持つが、我々のデータはこれらの部位
のうちすくなくとも5つはα因子シグナルにより指令さ
れる分泌において使用されていることを示唆している。
再合成されたTET15遺伝子を含む酵母細胞は完全な長
さの断片Cを能率的に分泌することが発見された。最適
化していない条件下での振盪フラスコ培養によつて培養
液に分泌される断片Cの総量は約7μg/mlであると見積
られ、またこれらの培養の細胞内抽出物からは全く何も
検出されなかつた。
実施例6 断片Cに対するPichia pastoria細胞内発現ベクターの
構築 pAO804に由来するベクターpPIC3−TET15がPichiaにお
ける断片Cの細胞内発現のために用いられた(Diagan,e
t al.,Dev.Ind.Microbiol.29,59−65(1988);Sreekris
hna et al.,Biochemistry,28,4117−4125(1989))。
このベクターは発現を促すためにAOX1遺伝子からのプロ
モーターを使用しており、また宿主染色体AOX1座に組込
まれることができる。
断片C遺伝子の挿入を促進するために図15に示めされ
ている合成アダプターオリゴヌクレオチドがpAO804のAs
u IIとEcoR I部位に入れられ、その結果pPIClが生じ
た。EcoR I部位を欠くこのプラスミドの1つの派生体、
pPIC2がさらに作られた。これはEcoR Iで消化後、突出
した一本鎖末端をDNAポリメラーゼIのKlenow切断によ
つて埋めることによつて行われ、生じた平滑末端は互い
に連結された。断片Cを含むpTETtac16からの14kb Bgl
II−Nre I断片をpPIC2のBamH IとSpe I部位間に挿入す
ることによつて図15に示されるようにpPIC3−TET15がで
きた。
数個のメタノールでゆつくり成長するpPIC3−TET15形
質転換体による振盪フラスコ中での断片Cの生産を調べ
た。図16は細胞破砕物のSDS−PAGEとウエスタンブロツ
テイング分析を示めしている。発現の程度はコマジ−青
で染色したゲルの吸光度スキヤンにより、またELISAに
より見積つたが、発現は異なる形質転換体間において総
細胞蛋白質の0.3%から約11%まで変化した。最大の発
現レベルにおいてさえも産生物は可溶性であつた。最も
よく発現する株、881Fをフアーメンターにおける高細胞
密度誘導に用いた。細胞は誘導前に90g/(乾燥重量)
の密度に生育させた。誘導の時間経過は図17に示されて
いる。断片Cの産生は誘導により急速に開始され、24時
間後には総細胞蛋白質の約20−28%のレベルに上昇し、
誘導後52時間までこのレベルに留つていた。フアーメン
ターにおける断片Cの最終濃度は約11g/と見積られ、
また産生物は可溶性であつた。
実施例7 酵母の断片C発現ベクターによる形質転換 ベクターはSaccharomyces cerevisaeのS150−2株(a
leu2 his3 ura3 trp1;(Mccleod,M.,et al.,Cold Spri
ng Harbor Sym.,Quant.,Biol.,49,779−787,(1984))
にI to et al.(J.Bact.,153,163−168,(1983))のリ
チウム形質転換法を用いて導入した。形質転換酵母細胞
をYPD培地(Sherman,F.,et al.Methods in Yeast Genet
ics,Cold Spring Harbour,N.Y.,1983)中30℃一夜培養
し、選択培地(YPD+500μg/mlG418)に播いた。これに
よりG418−耐性が発現し、形質転換の頻度が高まる。G4
18rとして生じるコロニーはロイシンを欠く最少培地(Y
NB,Difco+グルコース+ヒスチジン+ウラシル+トリプ
トフアン,Sherman et al.,1983)においてプラスミドに
より又もたらされるLeu+表現型について試験をした。正
の形質転換体(G418r Leur)を発現の分析に用いた。
ベクターpPIC3−TET15をCregg et al.(1985)により
記述されたスフエロプラスト形質転換法(Cregg et a
l.,Molecular and Cellular Biology,,3376−3385(1
985)によりPichia pastoris GS115株に導入した。宿主
染色体のAOX1座に直接組込ませるために、ベクターをBa
l IIで消化し、カルシウムイオンとポリエチレングリコ
ールの存在下に細胞壁をザイモリアーゼで酵素的に消化
して生じたスフエロプラストと混ぜた。形質転換された
スフエロプラストはYNB、グルコース(2%)、ソルビ
トール(1%)、ビオチン(400μg/)とHis検査培地
(Difco)を含む浸透圧を調整したアガロースの中で再
生された。形質転換細胞はベクターの挿入によりAOX1に
破壊が生じた細胞はメタノールではゆつくり成長すべき
であるので、メタノールにおける成長について検査し
た。
実施例8 ガラクトース誘導と細胞破砕物の調製 形質転換細胞を2%ラフイノースと500μg/ml G418を
含むYP培地で30℃において旋回振盪機によつて対数増殖
中期(177細胞/ml)にまで培養した。その後40%ガラク
トースを最終濃度2%となるように加え、さらに24時間
培養を続けた。細胞は低速遠心により集め、1度蒸留水
で洗つた後氷冷した破砕緩衝液(20mMリン酸ナトリウ
ム、pH7.0、0.1%triton X−100、4mMフエニルメチルス
ルフオニルフルオリド、4mM EGTA、各2μg/mlのペプス
タチン、アンチパイン、ロイペプチン、キモスタチンを
含む;250mlの培地からの細胞に対して5ml)中に分散さ
せた。酸で洗つたガラスビーズ(0.45mm)を加えて激し
く振盪することにより細胞を破砕した。不溶性蛋白質を
除くため、粗細胞破砕物を10,000gで15分間遠心するこ
とにより澄明にできる。抽出液の蛋白質濃度をBioRadの
蛋白質検査試薬により(BioRadの指示に従つて)決定
し、−70℃で保存した。
実施例9 Pichia培養のメタノール誘導 形質転換体を液体最少培地(ビオチン400μg/mlとグ
リセリン2%v/vを含むYNB)中30℃で飽和するまで一夜
成長させた。この培養液の1mlを1%カザミノ酸を添加
した同培地10mlを含む振盪フラスコの接種に用いた。30
℃で6.8時間培養した後細胞を遠心して集め、ビオチン
(400μg/)、カザミノ酸(1%)とメタノール(0.5
%v/v)を含むYNB(Difco)に分散させた。2−6日の
間、さらに培養した後細胞を集め、Saccharomycosにつ
いて記した方法(実施例8を参照)に従つて破砕物を作
つた。
高細胞密度のPichia pastoris培地による断片Cの産
生はモニターとpH、溶存酸素、攪拌速度、温度と空気流
量に対する調整装置付きの2Braunフアーメンターを
用いて行つた。10mlのYNB+ビオチン+2%グリセリン
培地中で一夜培養した培養液を1の5×基本塩類(リ
ン酸、42ml/;硫酸カルシウム・2H2O、1.8g/;硫酸
カリウム、28.6g/;硫酸マグネシウム・7H2O、23.4g/
;水酸化カリウム、6.5g/)と4mlのPTM1塩類(硫酸
銅・5H2O、6g/;ヨウ化カリウム、0.08g/;硫酸マ
ンガン・H2O、3g/;モリブデン酸ナトリウム、0.2g/
;ホウ酸、0.02g/;塩化コバルト、0.5g/;塩化
亜鉛、20g/;硫酸第一鉄・7H2O、65g/;ビオチン、
0.2g/;硫酸、5ml/)と5%(v/v)グリセリンを含
む培地での30℃におけるフアーメンター培養のための接
種に用いた。溶存酸素は空気量と攪拌速度を調節するこ
とにより20%以上に保ち、pHは50%(v/v)水酸化アン
モニウムを添加することによりpH5.0に維持した。生長
はグリセリンが消費されるまで続いた(24−30時間)。
制限されたグリセリン(50%w/vグリセリンと12ml/ P
TM1塩類を含む)の添加は12ml/時間の速度で17−21時間
行つた。この期間の後、培養液はグリセリン添加を1ml/
時間の速度でメタノール(100%メタノール+12ml/ P
TM1塩類)添加に2時間置きかえることにより誘導され
た。その後メタノール添加速度を6時間で6ml/時間にま
で徐々に増大させ、培養はこれらの条件下にさらに46−
92時間続けられた。
実施例10 培養液上清の濃縮と糖蛋白質の分析 細胞を誘導し、実施例8に記したように遠心により集
めた。培養液の上清をセントリコン30ミクロ濃縮器(Am
icon)を用いて4,000g、45分間遠心して限外濾過により
濃縮した。より大量の培養液の上清については、攪拌セ
ルを用いてアミコンPM30膜による限外濾過により濃縮を
行つた。N−結合オリゴ糖はエンドグリコシダーゼH
(エンドH、Boehringer,Mannheim)により、濃縮した
上清を消化して除いた。一部分(25μ)をとり、5μ
の消化緩衝液(0.2M NaH2PO4、10mMβ−メルカプトエ
タノール、1%SDS)を加えた。5分間試料を煮沸後、
氷中で冷却し、すでに述べられた(実施例8)のと同じ
最終濃度のプロテアーゼ阻害剤を加えた。エンドH(9m
U)を加え、SDS−PAGEで分析(実施例11)する前に試料
を37℃、18時間インキュベートした。
実施例11 蛋白質のSDS−ポリアクリルアミド分析 誘導した酵母細胞から可溶性あるいは総蛋白質をSDS
−ポリアクリルアミドゲルにおける電気泳動(Laemmli,
UK.,Nature,227,680−685(1970))により分離した。
ゲル中の蛋白質はゴマジ−ブリリアント青Rによる染色
によつて見ることができた。または蛋白質をニトロセル
ロースフイルターに移し、断片C(C.tetaniより分離し
た)に対するウサギ抗血清に反応させ、その後西洋ワサ
ビペルオキシダーゼを結合させたヤギの抗ウサギIgGと
反応させ過酸化水素と4−クロロナフトール(Biorad)
による発色を行つた。このようにして発現した断片Cは
特異的に検出することができた。
実施例12 断片Cの免疫法による定量 断片Cの定量のために二つの抗体を用いた酵素織免疫
検定法(ELISA)を開発した。破傷風毒素で高度免疫し
た馬より調製した精製ペプシン処理抗体(Hughes et a
l.,J.Appl.Bact.38,1974,603−622)で柔軟性のある塩
化ポリビニル製ミクロタイタ−プレート(Dynatech,Bil
linghurst,GB)上に膜を作つた。被膜の作製は50mM炭酸
ナトリウムpH9.5中、40℃で一夜行つた(12.5μgペプ
シン処理抗体/ml、100μ/穴)。プレートはリン酸を
含むpH7.2の食塩水、0.12(w/v)Tween(商標)20(PBS
−Tween)により3度洗つた。
プレートを12%(w/v)牛血清アルブミンを含むPBS−
Tweenかあるいは5%(w/v)脱脂粉乳でインキユベート
することにより、非特異的結合を減少させた。次にプレ
ートを抗原、二次抗体ならびにペルオキシダーゼ結合抗
ラツトIgG(Kinkegaard and Perry,Maryland,US)とそ
れぞれの場合について一時間37℃でインキユベートし
た。二次抗体は断片Cに高い親和力で結合するラツトの
クローン(TT07)の抗体(Sheppard et al.,Intec.Immu
n.43,1984,710−714)であり、2μg/mlの濃度で使用さ
れた。
ペルオキシダーゼ結合抗ラツトIgG抗体は1:3000の希
釈で使用した。それぞれの試薬はプレートに加える前に
5%脱脂粉乳を含むPBS−Tweenで希釈した。プレートは
それぞれのインキユベーシヨンのたびに3度PBS−Tween
で洗つた。結合した酵素複合体は発色基質としてテトラ
メチルベンチジン(TMB)を用いて測定した。1mgのTMB
錠(Wellcome Diagnostics)を0.01%過酸化水素を含む
10mlの0.0625Mクエン酸三ナトリウム液に溶解した。100
μの試薬を各穴に加え、反応は室温で10−15分間イン
キユベートした後100μの2M硫酸を加えることによつ
て停止した。プレートはTitertekマルチスキヤンプレー
トリーダー(MCC/340)を用い、450nmの吸収を読んだ。
定量のためにC.tetaniから調製した断片C(Fairweathe
r,N.,et al.,J.Bact.165,21−27(1986))を標準とし
て用いた。この断片Cの数種の希釈液から約1μg/mlと
10μg/mlの間に直線部分を持つ狭い範囲の滴定曲線を作
つた。組換え断片Cに対する滴定曲線も標準曲線に対す
る傾きと範囲が類似しており、使用可能であつた。未知
試料に対する測定値は滴定曲線の中点を比較するか、も
つと日常的な手順としては標準曲線の直線部分から直線
読むことによつて決定した。蛋白質は標準として牛血清
アルブミンを用い、BCA測定試薬(Pierce)により定量
した。
実施例13 酵母細胞からのRNAの調製と分析 RNAを調製するために、形質転換酵母細胞をYP+2%
ラフイノース+500μg/ml G418培地で約5×105細胞/ml
の密度にまで成長させ、その後2%ガラクトースを加
え、24時間誘導を行つた。総RNAを細胞から調製し、そ
れを前に述べたようにしてノザンブロツテイングにより
分析した(Romanos,M.A.,and Boyd,A.,Nucl.Acids Re
s.,16,7333−7350,(1988))。ノザンブロツトはpTETt
ac2DNAの断片とその派生体をランダムプライム法(Fein
berg,A.,and Vogelstein,B.,Anal.Biochem.,132,6−13,
(1983))により標識したものをプローブにして検査し
た。
実施例14 マウスの免疫 pWYG5−TET15をもつ誘導された細胞の破砕物からTT08
モノクローナル抗体(Sheppard,A.J.,et al.,Infect.Im
mum.,43,710−714(1984))を臭化シアンで活性化した
セフアロース4Bを用いるアフイニテイクロマトグラフイ
ーにより断片Cを精製した。断片Cを0.1Mクエン酸ナト
リウムpH3.0で溶出し、等量の0.1Mリン酸ナトリウムpH
7.0を加えて中和した。分泌された断片CはpWYG5−TET1
5をもつ誘導培養液の上清を精製することなしに濃縮す
ることにより調製した。
断片Cを含むワクチンは10%Alhyclrogel(商標)に
より調製し、その段階的な希釈液を調製した。Balb/cマ
ウスに0.5ml注射し、4週間後に100LD50量の破傷風毒素
を投与して試験した。さらに、4週間後に生存数を数え
た。結果は下の表に示してあるが、酵母の細胞内断片C
はすくなくとも大腸菌産生物と同じ力価をもつが、一方
分泌された断片Cは不活性であることがわかる。
ワクチン 断片Cの濃度 生存数 1.酵母細胞内断片C 50μg/ml 5 12.5μg/ml 5 3.125μg/ml 5 0.78μg/ml 4 2.酵母分泌断片C 50μg/ml 0 50μg/ml 0 3.125μg/ml 0 0.78μg/ml 0 3.大腸菌断片C 25μg/ml 3 6.25μg/ml 1 1.5μg/ml 0 4.PBS 0 0 (負のコントロール) 実施例15 マウスの免疫(分泌された糖鎖のない物質を用いても行
つた) pWYG5−TET15をもつ誘導細胞の破砕物から臭化シアン
で活性化したセフアロース4Bに結合させたTT08モノクロ
ーナル抗体(Sheppard,A.J.,et al.,Infect.Immun.,43,
710−714(1984))を用いたアフイニテイ−クロマトグ
ラフイーによつて断片Cを精製した。断片Cを0.1Mクエ
ン酸ナトリウムpH3.0で溶出し、等量の0.1Mリン酸ナト
リウムpH7.0を加えて中和した。分泌断片CはpWYG59−T
ET15をもつ誘導体培養液の上清をさらに精製することな
しに濃縮することにより調製した。糖を除いたこの物質
の免疫のために、濃縮物を試料にメルカプトエタノール
とSDSを加えず、又煮沸しない点を除けば実施例10に書
かれているのと同様にエンドHで処理した。
断片Cを含むワウチンは10%Alhydrogel(商標)によ
り調製し、その段階的な希釈液を調製した。Balb/cマウ
スに0.5mlを注射し、4週間後に100LD50量の破傷風毒素
を投与して試験した。さらに4週間後に生存数を数え
た。結果は下の表に示してあるが、酵母の細胞内断片C
はすくなくとも以前にC.tetani断片Cに匹敵する (Mekoff et al.,1989a)ことが示めされていた大腸菌
由来の物質と同程度有効であることがわかる。一方分泌
断片CはエンドHによる脱糖鎖により細胞内産物の同程
度の効力を発揮するようになることから、重要な中和エ
ピトープが糖のある状態では炭化水素の側鎖により遮蔽
されていることが示唆される。
【図面の簡単な説明】
図1は、断片Cに対するDNAの合成DNA部分の長さが異る
4種類について同定された不完全転写産物の生産の原因
となる要素の位置を示す。断片Cの暗号領域は四角に囲
んである。線影を付けた部分は、大腸菌での翻訳に最適
のコドンをもつように化学的に合成した領域である。TE
T2、TET7、TET11、およびTET15の4型の遺伝子は、それ
ぞれ、12%、50%、73%、および99%が合成DNAであ
る。本来の配列にみられる酵母ポリアデニル化部位のお
よその位置は、ノーザンブロット中の短い転写産物の大
きさから概算して矢印で示してある。(TET2の5′側合
成領域は、この遺伝子の中へ160ヌクレオチド伸びてい
て、最初のターミネーターは560±50ヌクレオチドのと
ころである。 図2は、断片CをコードするC.tetaniのDNA(最上部の
行)、完全合成型の断片Cで変つていたヌクレオチド
(中央の行)、およびアミノ酸配列(第三の行)を示
す。 図3は、酵母の発現ベクターpWYG7を示す。外来遺伝子
はBamH I部位とBcl I部位の間に挿入されている。 図4は、GAL7のプロモーター領域のヌクレオチド配列を
示す。合成したプロモーターは、本図のXho. I−BanH I
断片に対応する。BamH Iの下流の領域はRNA合成開始部
位(↓)および翻訳開始のATG(下線部)を含む本来のG
AL7の中に存在する。BamH I部位を作るために変更した
二つの塩基対には下線が付けてある。 図5は、酵母の発現ベクターpWYG5の作製を示す。 図6は、pTETtac2の図を示す。 図7は、破傷風毒素の断片Cを大腸菌で発現させるベク
ターの、最適コドンを含む合成DNA領域を漸次増加させ
たものを示す。ここでは、EcoR I部位とAva I部位の間
の領域のみを示し、pTETtac2の全体図は図6に掲げてあ
る。断片Cの暗号領域は枠で囲んだ部分で、合成した領
域には線影が附してある。 図8は、pTETtac16の作製を示す。 図9は、pWYG7−TET2の作製を示す。 図10は、電気泳動の結果を示す写真であり、プラスミド
なし、pWYG7−TET2、pWYG5−TET7、pWYG5−TET11、ある
いはpWYG−TET15(それぞれレーン1−5)を含み、発
現誘導処理を受けた細胞からの蛋白質のウエスタン−ブ
ロツト分析を示す。レーン6には、大腸菌で生産したMe
t−断片Cを装填した。蛋白質(50μg)は、9%のSDS
ポリアクリルアミドゲルで分離し、ニトロセルロースに
ブロツト転写して、ウサギ抗断片C血清を第一次抗体と
して検出した。レーン3には約30kDaの位置に微かな二
本のバンドがあるが、この複数図では見ることができな
い。 図11は、電気泳動の結果を示す写真であり、pWYG7−TET
2、pWYG5−TET7、pWYG5−TET11、およびpWYG5−TET15
(それぞれレーン1−4)で形質転換し、発現誘導した
細胞から抽出したRNAのノーザンブロツトを示す。染色
したサイズマーカーRNAの位置(kbによる標示)が示し
てある。転写ブロツトはpTETtac2の1.4kb Bgl II−BamH
I断片に32Pで標識をつけたプローブを用いて検出し
を。 図12は、pWYG5−TET15の図を示す。 図13は、pWYG69−TET2とpWYG59−TET15に用いたα因子
のプレプロ(prepro)領域に対する合成DNA断片のヌク
レオチド配列を示す。 図14は、電気泳動の結果を示す写真であり、酵母から分
泌された断片Cのウエスタン−ブロツトを示す。レーン
1、エンドグリコシダーゼHで処理したpWYG59−TET15
培養上澄液。レーン2および3、無処理のpWYG659−TET
15培養上澄液。レーン4、pWYG9−TET2培養上澄液。レ
ーン5、エンドグリコシダーゼHで処理したpWYG69−TE
T2培養上澄液。レーン6、形質転換を受けていない細胞
の培養上澄液。レーン7、形質転換を受けていない細胞
の、エンドグリコシダーゼHで処理した培養上澄液。レ
ーン8、分子量マーカー。レーン9、大腸菌で生産した
断片C。 図15は、pPIC3−TET15の作製を示す。 図16は、電気泳動の結果を示す写真であり、種々のpPIC
3−TET15形質転換体における断片Cの生産を示す。区分
a)は、クーマジーブルーで染色したSDSポリアクリル
アミドゲル上に分離した全細胞抽出物中の蛋白質を示
す。レーン1−11は、それぞれ、885C、887C、8811C、8
812D、881D、882E、885E、8811E、881F、8810F、883Hの
クローンからの抽出物を装填したものである。レーン12
は、断片Cを発現している大腸菌からの抽出物。レーン
13は分子量マーカー(フオスフオリラーゼb、97,400、
仔牛血清アルブミン68,000、卵白アルブミン43,000、キ
モトリプシノーゲン25,700、ラクトグロブリン18,40
0)。レーン14は881Fからの不溶性画分。レーン15は881
Fからの全抽出液。レーン16は881Fからの可溶性画分。
区分b)は、上記試料のウエスタン−ブロツトを示す。
レーン1−9は区分a)に同じ。レーン10は889Fからの
抽出液。レーン11は8810Fからの抽出液。レーン12は883
Hからの抽出液。レーン13は非形質転換細胞からの抽出
液。レーン14は分子量マーカー。 図17は、電気泳動の結果を示す写真であり、881Fクロー
ンを醗酵槽で高細胞濃度に培養して生産される断片C
を、クーマジーブルーで染色したSDSポリアクリルアミ
ドゲルで示す。レーン1、分子量マーカー(β−ガラク
トシダーゼ116,000、フオスフオリラーゼb97,400、仔牛
血清アルブミン68,000、卵白アルブミン43,000、カーボ
ニツクアンヒドラーゼ29,000)。レーン2、非形質転換
細胞の抽出液。レーン3、誘導処理を行つた振盪フラス
コ培養からの881F抽出液。レーン4−14、誘導開始から
−15、0、2、4、6、8、24、28、30、32、52時間の
各時期に、醗酵槽から採取した細胞の抽出液。 以下に続く実施例は、本発明を例証するものであり、如
何なる点に於いても、本発明に限定を設けることを意図
するものではない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI //(C12N 15/09 ZNA A61K 31/00 631C C12R 1:145) A61P 31/04 (72)発明者 ネイル フレイザー フェアーウェザー イギリス国ケント,ベッケンハム,ラン グリィ コート(番地なし)ザ ウエル カム ファウンデーション リミテッド 気付 (72)発明者 ジェフリー ジョン クレア イギリス国ケント,ベッケンハム,ラン グリィ コート(番地なし)ザ ウエル カム ファウンデーション リミテッド 気付 (72)発明者 マイクル アンソニー ロマノス イギリス国ケント,ベッケンハム,ラン グリィ コート(番地なし)ザ ウエル カム ファウンデーション リミテッド 気付 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12N 15/31 C12N 15/81 C12N 1/19 C12P 21/02 A61K 39/08 C07K 14/33 BIOSIS(DIALOG) MEDLINE(STN)

Claims (28)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】破傷風毒素フラグメントCをコードし、酵
    母における完全mRNA転写体の生成を可能にするように野
    生型DNAと比較して、ヌクレオチド410からコード配列の
    3′端までの領域で(G+C)含量を増大させたDNAで
    あって、該ヌクレオチドの番号付けは以下に示す該野生
    型DNAのヌクレオチド配列の番号付けに対応している上
    記DNA:
  2. 【請求項2】前記(G+C)含量が以下の各領域におい
    て増大している請求項(1)記載のDNA: (イ)ヌクレオチド510からヌクレオチド710まで (ロ)ヌクレオチド650からヌクレオチド850まで (ハ)ヌクレオチド800からヌクレオチド1100まで (ニ)ヌクレオチド900からヌクレオチド1200まで、及
    び (ホ)ヌクレオチド1100からコード配列の3′端まで。
  3. 【請求項3】前記(G+C)含量が (ヘ)ヌクレオチド410からヌクレオチド610まで の領域において増大している請求項(2)記載のDNA。
  4. 【請求項4】前記(G+C)含量が40〜60%である請求
    項(1)〜(3)のいずれか1項記載のDNA。
  5. 【請求項5】実質的に以下のヌクレオチド配列を有する
    請求項(1)〜(4)のいずれか1項記載のDNA:
  6. 【請求項6】破傷風毒素フラグメントCをコードし、酵
    母における完全mRNA転写体の生成を可能にするように野
    生型DNAと比較して、ヌクレオチド410からコード配列の
    3′端までの領域で(G+C)含量を増大させたDNAで
    あって、該ヌクレオチドの番号付けは以下に示す該野生
    型DNAのヌクレオチド配列の番号付けに対応している上
    記DNAを導入した発現ベクター:
  7. 【請求項7】前記(G+C)含量が以下の各領域におい
    て増大している請求項(6)記載のベクター: (イ)ヌクレオチド510からヌクレオチド710まで (ロ)ヌクレオチド650からヌクレオチド850まで (ハ)ヌクレオチド800からヌクレオチド1100まで (ニ)ヌクレオチド900からヌクレオチド1200まで、及
    び (ホ)ヌクレオチド1100からコード配列の3′端まで。
  8. 【請求項8】前記(G+C)含量が (ヘ)ヌクレオチド410からヌクレオチド610まで の領域において増大している請求項(7)記載のベクタ
    ー。
  9. 【請求項9】前記(G+C)含量が40〜60%である請求
    項(6)〜(8)のいずれか1項記載のベクター。
  10. 【請求項10】前記DNAが実質的に以下のヌクレオチド
    配列を有する請求項(6)〜(9)のいずれか1項記載
    のベクター:
  11. 【請求項11】自己複製プラスミドである請求項(6)
    〜(10)のいずれか1項記載のベクター。
  12. 【請求項12】破傷風毒素フラグメントCをコードし、
    酵母における完全mRNA転写体の生成を可能にするように
    野生型DNAと比較して、ヌクレオチド410からコード配列
    の3′端までの領域で(G+C)含量を増大させたDNA
    であって、該ヌクレオチドの番号付けは以下に示す該野
    生型DNAのヌクレオチド配列の番号付けに対応している
    上記DNAを導入した発現ベクターで形質転換された酵
    母:
  13. 【請求項13】前記(G+C)含量が以下の各領域にお
    いて増大している請求項(12)記載の形質転換された酵
    母: (イ)ヌクレオチド510からヌクレオチド710まで (ロ)ヌクレオチド650からヌクレオチド850まで (ハ)ヌクレオチド800からヌクレオチド1100まで (ニ)ヌクレオチド900からヌクレオチド1200まで、及
    び (ホ)ヌクレオチド1100からコード配列の3′端まで。
  14. 【請求項14】前記(G+C)含量が (ヘ)ヌクレオチド410からヌクレオチド610まで の領域において増大している請求項(13)記載の形質転
    換された酵母。
  15. 【請求項15】前記(G+C)含量が40〜60%である請
    求項(12)〜(14)のいずれか1項記載の形質転換され
    た酵母。
  16. 【請求項16】前記DNAが実質的に以下のヌクレオチド
    配列を有する請求項(12)〜(15)のいずれか1項記載
    の形質転換された酵母:
  17. 【請求項17】前記ベクターが自己複製プラスミドであ
    る請求項(12)〜(16)のいずれか1項記載の形質転換
    された酵母。
  18. 【請求項18】酵母はサッカロミセス セレビシエ(Sa
    ccharomyces cerevisiae)である請求項(12)〜(17)
    のいずれか1項記載の形質転換された酵母。
  19. 【請求項19】酵母はピチア パストリス(Pichia pas
    toris)である請求項(12)〜(17)のいずれか1項記
    載の形質転換された酵母。
  20. 【請求項20】破傷風毒素のフラグメントCの製造方法
    であって、 (A)破傷風毒素フラグメントCをコードし、酵母にお
    ける完全mRNA転写体の生成を可能にするように野生型DN
    Aと比較して、ヌクレオチド410からコード配列の3′端
    までの領域で(G+C)含量を増大させたDNAであっ
    て、該ヌクレオチドの番号付けは以下に示す該野生型DN
    Aのヌクレオチド配列の番号付けに対応している上記DNA
    を導入した発現ベクターで形質転換された酵母を培養
    し、 (B)発現したフラグメントCを回収することからなる
    上記方法:
  21. 【請求項21】前記(G+C)含量が以下の各領域にお
    いて増大している請求項(20)記載の方法: (イ)ヌクレオチド510からヌクレオチド710まで (ロ)ヌクレオチド650からヌクレオチド850まで (ハ)ヌクレオチド800からヌクレオチド1100まで (ニ)ヌクレオチド900からヌクレオチド1200まで、及
    び (ホ)ヌクレオチド1100からコード配列の3′端まで。
  22. 【請求項22】前記(G+C)含量が (ヘ)ヌクレオチド410からヌクレオチド610まで の領域において増大している請求項(21)記載の方法。
  23. 【請求項23】前記(G+C)含量が40〜60%である請
    求項(20)〜(22)のいずれか1項記載の方法。
  24. 【請求項24】前記DNAが実質的に以下のヌクレオチド
    配列を有する請求項(20)〜(23)のいずれか1項記載
    の方法:
  25. 【請求項25】前記ベクターが自己複製プラスミドであ
    る請求項(20)〜(24)のいずれか1項記載の方法。
  26. 【請求項26】酵母がサッカロミセス セレビシエ(Sa
    ccharomyces cerevisiae)である請求項(20)〜(25)
    のいずれか1項記載の方法。
  27. 【請求項27】酵母がピチア パストリス(Pichia pas
    toris)である請求項(20)〜(25)のいずれか1項記
    載の方法。
  28. 【請求項28】回収されたフラグメントCを、医薬的に
    許容される担体又は希釈剤と配合することによりワクチ
    ンを形成するという(C)の工程をさらに含む請求項
    (20)〜(27)のいずれか1項記載の方法。
JP2328729A 1989-11-28 1990-11-28 ワクチン Expired - Lifetime JP3003211B2 (ja)

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
GB898926832A GB8926832D0 (en) 1989-11-28 1989-11-28 Vaccines
GB909006097A GB9006097D0 (en) 1990-03-17 1990-03-17 Vaccines
GB9006097.1 1990-03-17
GB8926832.0 1990-03-17

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03285681A JPH03285681A (ja) 1991-12-16
JP3003211B2 true JP3003211B2 (ja) 2000-01-24

Family

ID=26296269

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2328729A Expired - Lifetime JP3003211B2 (ja) 1989-11-28 1990-11-28 ワクチン

Country Status (7)

Country Link
US (2) US5389540A (ja)
EP (1) EP0430645B1 (ja)
JP (1) JP3003211B2 (ja)
AT (1) ATE93271T1 (ja)
DE (1) DE69002817T2 (ja)
DK (1) DK0430645T3 (ja)
ES (1) ES2058821T3 (ja)

Families Citing this family (24)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5601826A (en) * 1989-06-30 1997-02-11 The United States Of America As Represented By The Department Of Health And Human Services Peptide which produces protective immunity against tetanus
US6197548B1 (en) 1990-04-02 2001-03-06 Medeva Pharma Limited Transformed Pichia expressing the pertactin antigen
AU4545393A (en) * 1992-06-30 1994-01-24 United States Of America, As Represented By The Secretary Of The Department Of Health And Human Services, The Peptide which produces protective immunity against tetanus
JP3633933B2 (ja) * 1992-07-31 2005-03-30 アカンビス、リサーチ、リミテッド 弱毒化細菌における組換え融合タンパク質の発現
CA2101610A1 (en) * 1992-08-07 1994-02-08 William D. Prevatt Production of bacillus entomotoxins in methylotrophic yeast
US7214787B1 (en) * 1993-09-21 2007-05-08 United States Of America As Represented By The Secretary Of The Army Recombinant vaccine against botulinum neurotoxin
JP4229341B2 (ja) 1996-03-23 2009-02-25 財団法人阪大微生物病研究会 破傷風毒素の機能的フラグメント抗原及び破傷風ワクチン
CA2253937A1 (en) * 1996-05-10 1997-11-20 Phylomed Corporation Methods for oxidizing disulfide bonds using ozone
US7186560B2 (en) 1999-09-21 2007-03-06 Rutgers, The State University Of New Jersey High level expression of immunogenic proteins in the plastids of higher plants
DE60037200T2 (de) 1999-09-21 2008-09-25 Rutgers, The State University Of New Jersey Orts-spezifisches rekombinationssystem zur manipulation des plastidengenoms in höheren pflanzen
WO2002079409A2 (en) 2001-03-29 2002-10-10 Rutgers, The University Of New Jersey Integrases for the insertion of heterologous nucleic acids into the plastid genome
GB0205376D0 (en) * 2002-03-07 2002-04-24 Royal Holloway University Of L Spore germination
EP1356820A1 (en) * 2002-04-26 2003-10-29 Institut National De La Sante Et De La Recherche Medicale (Inserm) DNA vaccine combined with an inducer of tumor cell apoptosis
AU2003278776A1 (en) * 2002-09-10 2004-04-30 Vical Incorporated Codon-optimized polynucleotide-based vaccines against bacillus anthracis infection
US9453251B2 (en) 2002-10-08 2016-09-27 Pfenex Inc. Expression of mammalian proteins in Pseudomonas fluorescens
WO2004078935A2 (en) 2003-03-03 2004-09-16 Rutgers, The State University Of New Jersey Removal of plastid sequences by transiently expressed site-specific recombinases
US8080642B2 (en) * 2003-05-16 2011-12-20 Vical Incorporated Severe acute respiratory syndrome DNA compositions and methods of use
JP2008507294A (ja) 2004-07-26 2008-03-13 ダウ グローバル テクノロジーズ インコーポレイティド 菌株遺伝子操作による改善されたタンパク質発現のための方法
US8143474B2 (en) 2006-04-18 2012-03-27 Rutgers, The State University Of New Jersey Compositions and methods for increasing transgene expression in the plastids of higher plants
US9580719B2 (en) 2007-04-27 2017-02-28 Pfenex, Inc. Method for rapidly screening microbial hosts to identify certain strains with improved yield and/or quality in the expression of heterologous proteins
EP2142651B1 (en) 2007-04-27 2013-05-22 Pfenex Inc. Method for rapidly screening microbial hosts to identify certain strains with improved yield and/or quality in the expression of heterologous proteins
WO2011126811A2 (en) 2010-03-30 2011-10-13 Pfenex Inc. High level expression of recombinant toxin proteins
WO2011143557A2 (en) * 2010-05-14 2011-11-17 The Children's Hospital Of Philadelphia Humanized ttc and methods of use thereof
US9169304B2 (en) 2012-05-01 2015-10-27 Pfenex Inc. Process for purifying recombinant Plasmodium falciparum circumsporozoite protein

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE2355094C3 (de) * 1973-11-03 1979-05-23 Behringwerke Ag, 3550 Marburg Verfahren zur Herstellung eines Tetanus-Impfstoffs

Also Published As

Publication number Publication date
US5389540A (en) 1995-02-14
DE69002817T2 (de) 1993-12-09
ATE93271T1 (de) 1993-09-15
DK0430645T3 (da) 1993-10-11
EP0430645A3 (en) 1992-01-08
JPH03285681A (ja) 1991-12-16
US5571694A (en) 1996-11-05
DE69002817D1 (de) 1993-09-23
EP0430645A2 (en) 1991-06-05
EP0430645B1 (en) 1993-08-18
ES2058821T3 (es) 1994-11-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3003211B2 (ja) ワクチン
US4618578A (en) Expression of glycoprotein D of herpes simplex virus
JP3253327B2 (ja) 髄膜炎菌外層膜蛋白質をコードするヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドおよびワクチン組成物
EP0361991B1 (en) Method for the preparation of human serum albumin from a yeast
CA1340772C (en) Expression and secretion of heterologous protiens in yeast employing truncated alpha-factor leader sequences
AU600949B2 (en) Process for the production and secretion of polypeptides
EP0362179A2 (en) Recombinant saccharomyces
US5102789A (en) Production of epideramal growth factor in pichia pastoris yeast cells
US5612196A (en) Human serun albumin, preparation and use
PT85349B (pt) Processo para a preparacao de proteinas com actividade de factor viii por celulas microbianas hospedeiras, de vectores de expressao bem como de composicoes farmaceuticas contendo estas proteinas e de anticorpos uteis para a purificacao de factor viii e para diagnostico
Zurek et al. Production of two aprotinin variants in Hansenula polymorpha
JPH07108920B2 (ja) ハイブリツド粒状免疫原
HU218731B (hu) Élesztőtörzs és eljárás az élesztőre heterológ fehérjék előállítására
KR19990082265A (ko) 효모중에서 b군 나이세리아 멘인기티디스 외막(mb3)단백질을 발현시키는 방법 및 백신
CA2186875C (en) Gene imparting flocculability to yeast and gene product
HU207532B (en) Process for marking hepatitis b s and pres2 proteines in pichia yeasts, the vectors for them and process for producing pichia stocks transformed with them
EP0307472B1 (en) Immunogenic recombinant yeast expression product and method for purifying it
AU625740B2 (en) Lipoprotein i (ompi) of pseudomonas aeruginosa
CA1313634C (en) Strains of yeast for the expression of heterologous genes
KR100237953B1 (ko) 돌연변이 aox2 프로모터, 이 프로모터를 함유한 미생물, 이 미생물의 제조방법 및 이 미생물을 사용한 이종단백질의 제조방법
US5180668A (en) Hirudin derivative
WO1988005817A1 (en) Expression of the p. falciparum circumsporozoite protein by yeast
PT90353B (pt) Processo para a producao de polipeptideos
AU5304286A (en) Dna sequence useful for the production and secretion from yeast of peptides and proteins
EP0826050A1 (en) Modified polypeptides for enhanced immunogenicity

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071119

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081119

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091119

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091119

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101119

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111119

Year of fee payment: 12

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111119

Year of fee payment: 12