JP3003098U - アップ式ブラインド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 窓をその下方より目隠しすることにより、窓
の上部からは十分に光を取り入れ、本来必要な、窓の下
部を主体的に覆う。 【構成】 ２本の上下動操作紐９（１本は不図示）は、
窓枠上桟に固定された紐吊下げ体の滑車に掛け渡され、
前記紐吊下げ体から水平方向に離間させて下方へ繰り出
し、上方へ引き上げ自在とされている。２本の上下動操
作紐９の下端には移動体４が吊下げられ、移動体４から
は水平方向に離間させてその両端部から２組の支持紐１
８（１組の支持紐は不図示）が吊下げられている。支持
紐１８には、複数の日よけ板５の端部が支持されてい
る。支持紐１８は、移動体４の端部から吊下げられ、複
数の日よけ板５の幅方向両端部近傍を通るように配置さ
れた第１および第２の紐体１４，１５と、第１、第２の
紐体１４，１５間に両端部が固定され、その内部に日よ
け板５を支持する上紐１６，下紐１７とからなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はブラインドに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来のブラインドは、日よけを主体とした目的で、使用時には日よけ板を上方 から降ろすダウン式である。すなわち、図４に示すように、ブラインド１００の ブラインド本体１０１は、窓枠１０４の上部に取付けられ、このブラインド本体 １０１は、クラッチを内蔵したストッパー機構１０６や角度調整つまみ１０３を 備えている。また、複数枚の日よけ板１０２は、引き紐１０５に等間隔に保持さ れ、この引き紐１０５は、下板１０７に接続している。

【０００３】 全ての日よけ板１０２が積み重なって上方に待機している不使用時の状態から 、引き紐１０５を斜めにして、前記クラッチを解くことにより、下板１０７を降 ろし、日よけ板１０２を上方のものより順次、鉛直方向に対して略平行にして日 よけの役目を果たすことができる（図５の（ａ）参照）。そして、角度調整つま み１０３を捩ることにより、各日よけ板１０２の鉛直方向に対する傾斜角度を調 整できる（図５の（ｂ）参照）。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

上述した従来のブラインドは、日よけを主体とした目的で、使用時には日よけ 板を上方から降ろすダウン式であるため、近年における益々のプライバシーの確 保の目的のために、様々な所での使用には適用できない。すなわち、近年、特に バスルームや居間等においては、窓の上部からは光を効率よく取り入れ、窓の下 部を覆うことにより目隠しを行うという要求が大きくなっているが、このような 要求には、従来のダウン式のブラインドでは対応できない。

【０００５】 本考案は、上記従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、窓をそ の下方より目隠しすることにより、窓の上部からは十分な光を効率よく取り入れ 、本来必要な目隠しを行える効率的なアップ式ブラインドを提供することを目的 としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するための本考案のアップ式ブラインドは、窓枠上桟に固定さ れる紐吊下げ体と、 該紐吊下げ体から水平方向に離間させて下方へ繰り出し、上方へ引き上げ自在 とされた少なくとも２本の上下動操作紐と、 これら上下動操作紐の下端に吊下げられた移動体と、 該移動体から水平方向に離間させて吊下げられ、かつ折り畳み自在とされた少 なくとも２組の支持紐と、 これら支持紐に、該支持紐を上下方向に伸した状態において上下方向一定間隔 おきに支持された複数の帯状板からなる日よけ板と、 前記紐吊下げ体に設けられ、前記上下動操作紐を所定の繰り出し、引き上げ位 置でロックするロック機構と、 を備えてなる。 また、前記支持紐は、前記移動体から吊下げられ、かつ折り畳み自在とされて 、複数の日よけ板の幅方向両端部近傍を通るように配置された第１および第２の 紐体と、これら第１、第２の紐体間に両端部が固定され、その内部に前記日よけ 板を支持する上紐、下紐とからなり、 前記移動体には、前記第１、第２の紐体の一方を引き上げ、他方を引き下げて 前記日よけ板の角度を変更する日よけ板角度調整機構が設けられている。 さらに、窓枠下桟にはその長さ方向に凹部が形成され、前記複数の日よけ板が 前記凹部内に収納自在とされている。

【０００７】

【作用】

請求項１に記載の考案では、ブラインドの不使用時には、各日よけ板は窓枠下 桟に積み重なっており、窓は覆われない。ブラインドの使用時には、上下動操作 紐を引くことにより、移動体を上昇させ、これとともに、支持紐により移動体に 支持された日よけ板を上方のものより順次上昇（アップ）させ、ロック機構によ り所定の位置に保持できる。このように、窓を下方より目隠しできる。そして、 ブラインドの使用を終える時には、ロック機構を解除することにより、移動体が 板が降りて日よけ板は下方のものより順次積み重なる。 請求項２に記載の考案では、移動体に設けられた日よけ板角度調整機構を調整 することにより、第１および第２の紐体をそれぞれ反対方向に移動させることに より、第１および第２の紐体に上紐および下紐を介して支持された各日よけ板の 鉛直方向に対する傾斜角度を調整できる。 請求項３および４に記載の考案では、ブラインドを使用しない状態で、積み重 なった各日よけ板は、窓枠下桟の凹部に収納される。

【０００８】

【実施例】

次に、本考案の一実施例について図面を参照して説明する。 図１は本考案のアップ式ブラインドの一実施例の要部斜視図、図２は本考案の アップ式ブラインドの一実施例の概略正面図であり、窓の約１／３が覆われた状 態を示している。

【０００９】 図１および図２に示すように、符号２は、本実施例のアップ式ブラインドが設 けられる窓枠を示し、符号２ａ，２ｂはそれぞれ窓枠上桟、窓枠下桟である。窓 枠上桟２ａには、該窓枠上桟２ａと略同幅の紐吊下げ体１が固定され、この紐吊 下げ体１は、その両端部内に例えば２個の回転自在な滑車１１，１２が設けられ ているとともに、一端にはクラッチ（不図示）を有するロック機構１０が設けら れている。

【００１０】 ２本の上下動操作紐８，９は、紐吊下げ体１の滑車１１，１２に掛け渡され、 紐吊下げ体１から水平方向に離間させて下方へ繰り出し、上方へ引き上げ自在と されている。２本の上下動操作紐８，９は、ロック機構１０を通って引き紐１３ に接続され、引き紐１３を下方へ引くことにより、２本の上下動操作紐８，９を 上方へ引き上げることができる（矢印Ａ参照）。２本の上下動操作紐８，９の下 端には移動体４が吊下げられ、該移動体４からは水平方向に離間させてその両端 部から２組の支持紐１８が吊下げられ（１組の支持紐は不図示）、この支持紐１ ８は折り畳み自在とされている。

【００１１】 支持紐１８には、支持紐１８を上下方向に伸した状態において上下方向一定間 隔おきに、複数の帯状板からなる日よけ板５の端部が支持されている。支持紐１ ８は、移動体４の端部から吊下げられ、かつ折り畳み自在とされて、複数の日よ け板５の幅方向両端部近傍を通るように配置された第１および第２の紐体１４， １５と、これら第１、第２の紐体１４，１５間に両端部が固定され、その内部に 前記日よけ板５を支持する上紐１６，下紐１７とからなる。

【００１２】 移動体４の一端部には日よけ板角度調整機構６が設けられ、この日よけ板角度 調整機構６は、その機構部にユニバーサルジョイント６ａを介して接続された角 度調整つまみ７を備えている。この角度調整つまみ７を矢印Ｃで示すように捩る と、第１の紐体１４、第２の紐体１５をそれぞれ反対方向（矢印Ｂ方向、矢印Ａ 方向）へ繰り出し、引き上げて、日よけ板５の角度を変更することができる。角 度調整つまみ７を矢印Ｃ方向に回転させると、第１の紐体１４は矢印Ｂ方向に引 き下げられ、第２の紐体１５は矢印Ａ方向に引き上げられ、これにより、日よけ 板５の鉛直方向に対する傾斜角度は小さくなる。一方、角度調整つまみ７を反矢 印Ｃ方向に捩ると、第１の紐体１４は反矢印Ｂ方向に引き上げられ、第２の紐体 １５は反矢印Ａ方向に引き下げられ、これにより、日よけ板５の鉛直方向に対す る傾斜角度は大きくなる。

【００１３】 紐吊下げ体１には、上下動操作紐８，９を所定の繰り出し、引き上げ位置でロ ックするためのロック機構１０が設けられている。このロック機構１０により移 動体４の上昇位置を調整でき、結果的に、ブラインドの引き上げ量（窓２の目隠 し量）を調整できる。

【００１４】 上述した本実施例では、ブラインドの不使用時には、各日よけ板５は窓枠下桟 ２ｂに積み重なって、窓２は覆われない。ブラインドの使用時に、引き紐１３を 介して上下動操作紐８，９を引くことにより、移動体４とともに、日よけ板５を 上方のものより順次上昇（アップ）させ、ロック機構１０により移動体４を所定 の位置に保持できる。このように、窓２を下方より目隠しすることにより、窓２ の上部からは十分な光を効率よく取り入れ、窓の下部を覆うことにより目隠しを 行え、近年のプライバシー確保に貢献できる。

【００１５】 ここで、従来と同様に、日よけ板角度調整機構６の角度調節つまみ７により、 第１の紐体１４、第２の紐体１５をそれぞれ反対方向（矢印Ｂ方向、矢印Ａ方向 ）へ繰り出し、引き上げて、各日よけ板５の角度を変更することができる。すな わち、各日よけ板５の鉛直方向に対する傾斜角度を調整できる。結果的にブライ ンドを通過する光量を調整でき、また、室内から外部を見ることもできる。

【００１６】 そして、ブラインドの使用を終える時には、引き紐１３を斜めにして、ロック 機構１０の前記クラッチ（不図示）を解くことにより、日よけ板５が降りて下方 のものより順次積み重なる。

【００１７】 本実施例のアップ式ブラインドは、上述したとおり、特にバスルームや居間等 の窓に使用するのが好ましく、西日があたる窓には従来型のブラインドを使用し 、場所により、本考案品と従来品とを使い分ければよい。

【００１８】 図３は、本考案のアップ式ブラインドの他の実施例を示す、窓枠下桟の断面図 である。本実施例では、、窓枠下桟２ｂにはその長さ方向に凹部１９が形成され 、ブラインドの不使用時には、複数の日よけ板５が凹部１９内に収納自在とされ ている。これにより、ブラインド不使用時の見栄えが向上する。

【００１９】

【考案の効果】

本考案は、以上説明したとおりに構成されているので、以下に記載するような 効果を奏する。 請求項１に記載の考案は、窓の上部からは十分な光を効率よく取り入れ、窓の 下部を主体に覆うことにより目隠しを行え、近年のプライバシー確保に貢献でき る。 請求項２に記載の考案は、各日よけ板の角度を調整することにより、ブライン ドを通過する光量を調整でき、しかも、ブラインドを通して外部を見ることがで きる。 請求項３および４に記載の考案は、ブラインドを使用しない状態において、各 日よけ板を窓枠下桟の凹部に収納でき、見栄えが向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のアップ式ブラインドの一実施例の要部
斜視図である。

【図２】本考案のアップ式ブラインドの概略正面図であ
り、窓の約１／３が覆われた状態を示している。

【図３】本考案のアップ式ブラインドの他の実施例にお
ける窓枠下桟の断面図である。

【図４】従来のダウン式ブラインドの概略正面図であ
り、窓の約１／３が覆われた状態を示している。

【図５】（ａ）は日よけ板が鉛直方向に対して略平行に
なっている状態を示し、（ｂ）は日よけ板が鉛直方向に
対して傾斜している状態を示す図である。

【符号の説明】

１ 紐吊下げ体 ２ 窓枠 ２ａ 窓枠上桟 ２ｂ 窓枠下桟 ３ 下板 ４ 移動体 ５ 日よけ板 ６ 日よけ板角度調整機構 ６ａ ユニバーサルジョイント ７ 角度調整つまみ ８，９ 上下動操作紐 １０ ロック機構（ストッパー機構） １１，１２ 滑車 １３ 引き紐 １４ 第１の紐体 １５ 第２の紐体 １６ 上紐 １７ 下紐 １８ 支持紐 １９ 凹部

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 窓枠上桟に固定される紐吊下げ体と、 該紐吊下げ体から水平方向に離間させて下方へ繰り出
   し、上方へ引き上げ自在とされた少なくとも２本の上下
   動操作紐と、 これら上下動操作紐の下端に吊下げられた移動体と、 該移動体から水平方向に離間させて吊下げられ、かつ折
   り畳み自在とされた少なくとも２組の支持紐と、 これら支持紐に、該支持紐を上下方向に伸した状態にお
   いて上下方向一定間隔おきに支持された複数の帯状板か
   らなる日よけ板と、 前記紐吊下げ体に設けられ、前記上下動操作紐を所定の
   繰り出し、引き上げ位置でロックするロック機構と、 を備えてなるアップ式ブラインド。
2. 【請求項２】 前記支持紐は、前記移動体から吊下げら
   れ、かつ折り畳み自在とされて、複数の日よけ板の幅方
   向両端部近傍を通るように配置された第１および第２の
   紐体と、これら第１、第２の紐体間に両端部が固定さ
   れ、その内部に前記日よけ板を支持する上紐、下紐とか
   らなり、 前記移動体には、前記第１、第２の紐体の一方を引き上
   げ、他方を引き下げて前記日よけ板の角度を変更する日
   よけ板角度調整機構が設けられている請求項１に記載の
   アップ式ブラインド。
3. 【請求項３】 窓枠下桟にはその長さ方向に凹部が形成
   され、前記複数の日よけ板が前記凹部内に収納自在とさ
   れている請求項１に記載のアップ式ブラインド。
4. 【請求項４】 窓枠下桟にはその長さ方向に凹部が形成
   され、前記複数の日よけ板が前記凹部内に収納自在とさ
   れている請求項２に記載のアップ式ブラインド。