JP3002946U - 地中配電線用キャビネットのルーフ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 扉上部の隙間に木の葉が詰まらないようにキ
ャビネットを改造する。 【構成】 ルーフ１を鉄板等の金属板により形成し、キ
ャビネットの天板に取り付けられる平面部２の長さを、
天板の幅とほぼ等しくする。平面部２の両端に、キャビ
ネットの天板に形成されたアイボルト取り付け用のネジ
孔の位置に合わせて、取り付け用孔３，４を形成する。
平面部２の一方の長辺を斜め上方に延長して平面部２と
平行なカバー部５を形成する。カバー部５の外方の３辺
を下方に折り返し、その折り返し片６〜８の先端を平面
部２よりも、やや上位のレベルとする。それにより、ル
ーフ１がキャビネットに取り付けられた際、ルーフ１の
カバー部５および折り返し片６〜８の先端が開閉する扉
と干渉することが防がれる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、地中に埋設した配電線により配電する際に使用する地中配電線用の キャビネットに取り付けられるルーフに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、配電線を地中に埋設して配電する際の配電線の分岐点として、開閉器を 内蔵したキャビネットが設置される。通常、このキャビネットは、屋外の路上に 設置されることが多い。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

そのため、従来のキャビネットでは、扉の上部とキャビネット本体との間に形 成される隙間に、街路樹の落ち葉が入り込むことがある。そうすると、降雨時に 隙間につかえている落ち葉に雨水が付着して、雨が上がっても、しばらくの間、 隙間に雨水が保持されることになり、キャビネットおよび扉の腐食の原因となっ てしまう。そこで、最近のキャビネットについては、これらの点が改良されて、 扉上部の隙間に木の葉等の異物が詰まらない構造になっている。しかし、既設の キャビネットについては対策が講じられていないのが現状であり、そのためキャ ビネットの隙間に詰まった木の葉等の異物を定期的に除去する保守作業が必要で ある。 本考案は上記問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところ は、扉上部の隙間に木の葉等の異物が詰まりやすい構造をしたキャビネットを異 物が詰まらないように改造することができる地中配電線用キャビネットのルーフ を提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案は、キャビネットの天板の前部に取り付け られる平面部と、キャビネットの天板のアイボルト取付け位置に対応して前記平 面部の両端に形成された取り付け孔と、前記平面部よりも若干上位に位置しかつ 平面部の前部と一体に延設されてキャビネットの扉の上端を覆うカバー部とを有 することを特徴とする。

【０００５】

【作用】

本考案においては、平面部がその両端に形成された取り付け孔により、キャビ ネットの天板前部のアイボルト取り付け用ネジ孔にボルトにより固定される。そ れにより、平面部の前部と一体に延設されたカバー部が、キャビネットの扉の上 端よりも若干上位に支持されて、扉の開閉と干渉することなく保持されるととも に、扉上部のキャビネット本体との隙間が覆われる。

【０００６】

【実施例】

以下、図に沿って本考案の実施例を説明する。図１は本考案に係る地中配電線 用キャビネットのルーフの実施例を示す平面図、図２はその側面図である。図に おいて、ルーフ１は鉄板等の金属板により作成され、キャビネットの天板に取り 付けられる平面部２はその長さが、天板の幅にほぼ等しい。平面部２の両端には 、キャビネットの天板に形成されたアイボルト取り付け用のネジ孔の位置に合わ せ、取り付け用孔３，４が形成されている。

【０００７】 平面部２の一方の長辺が斜め上方に延長されてから平面部２と平行なカバー部 ５が形成されている。カバー部５の外方の３辺は下方に折り返され、その折り返 し片６〜８の先端が平面部２よりも、やや上位のレベルに形成されている。折り 返し片６〜８の先端が平面部２よりも上位であると、ルーフ１をキャビネットに 取り付けた際、開閉される扉の上端がキャビネットの天板と同レベルであっても 、ルーフ１のカバー部５および折り返し片６〜８の先端が扉と干渉することが防 がれる。

【０００８】 図３は、実施例のルーフ１をキャビネットに取り付けた状態を示す外観図であ る。図示されるように、地中配電線用のキャビネット９の天板１０の四隅にアイ ボルト取り付け用のネジ孔が形成されており、設置後はアイボルトが抜き取られ て代わりにボルト１１〜１４が取り付けられている。そこで前部のボルト１１， １２を外して、天板１０の前部にルーフ１を載置し、取り付け用孔３，４を介し てボルト１１，１２を再び取り付けることで、ルーフ１の平面部２が天板１０に 固定される。

【０００９】 このとき、ルーフ１のカバー部５は天板１０の前方に位置して扉１５，１６の 上端を覆うため、扉１５，１６とキャビネット本体と間に形成される隙間に、木 の葉等の異物が堆積することが防止される。また、折り返し片５〜７の先端は扉 １５，１６の上端よりも若干上方に位置するため、扉１５，１６の開閉は自由に 行える。 この実施例では、ルーフ１を既設のキャビネット９に取り付けて簡単に改造す ることが可能となり、それにより、それまで必要であった木の葉を除去する面倒 な保守作業を省くことができる。

【００１０】

【考案の効果】

以上述べたように本考案によれば、既設のキャビネットについてもその天板前 部のアイボルト取り付けネジ孔を利用してルーフを取り付けることで、扉上部の キャビネット本体との間に形成される隙間がカバー部により覆われる。それによ り、前記隙間に木の葉等の異物が堆積することがなくなり、異物除去の保守作業 が不要になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るルーフの実施例を示す平面図であ
る。

【図２】図１の側面図である。

【図３】実施例のルーフをキャビネットに取り付けた状
態を示す外観図である。

【符号の説明】

１ ルーフ ２ 平面部 ３，４ 取り付け用孔 ５ カバー部 ６〜８ 折り返し片 ９ キャビネット １０ 天板 １１〜１４ ボルト １５，１６ 扉

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 キャビネットの天板の前部に取り付けら
   れる平面部と、 キャビネットの天板のアイボルト取付け位置に対応して
   前記平面部の両端に形成された取り付け孔と、 前記平面部よりも若干上位に位置しかつ平面部の前部と
   一体に延設されてキャビネットの扉の上端を覆うカバー
   部と、 を有することを特徴とする地中配電線用キャビネットの
   ルーフ。