JP3002886U - 電源コード収納装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 延長用の電源コードが長い場合でも、回転ド
ラム上に巻き取った状態で収納でき、回転ドラム上から
電源コードを所要量だけ引き出して使用することがで
き、取り扱いが著しく便利になる電源コード収納装置を
提供する。 【構成】 収納装置ケース12内で回転ドラム11を回転自
在に保持し、収納ケースに第１の導電体21を取り付け、
回転ドラムの回転時にも第１の導電体との接触状態を維
持するように第２の導電体22を回転ドラムに取り付け、
第１の導電体に第１の電源コード23の一端部を電気的に
接続し、第２の導電体に第２の電源コード24の一端部を
電気的に接続して回転ドラム上への巻き取りが可能な状
態とし、これらの２本の電源コードの引き出し先端部に
電源プラグ25と電源コンセント26を設けてなることを特
徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、電源コード収納装置に関する。さらに詳しくは、所望の機器の電源 コードと外部電源との間に挿入接続されて使用される延長用の電源コードを回転 ドラム上に巻き取った状態で収納する装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

電気工事などに際して、所望の電動機器の電源コードと外部電源との間に延長 用の電源コードを挿入接続して使用することが多い。この場合、延長用の電源コ ードが長くなると、その取り扱いが不便になる。 すなわち、電源コードを人間の手でループ状あるいはつづら折り状に巻き取っ て収納する作業に際してかなりの手間がかかり、このように巻き取られている電 源コードを引き伸ばそうとした時に電源コードが絡み合って円滑には引き出せな くなる。 また、延長用の電源コードを回転ドラムに単に巻き取るようにしたコード巻取 り器は、延長用の電源コードの使用に際して、延長用の電源コードの先端の電源 プラグを外部電源のコンセントに挿入し、この状態でコード巻取り器を所望の電 動機器の近傍まで運搬することにより、延長用の電源コードの他端の電源コンセ ントに電動機器の電源コードの先端のプラグを挿入することが可能である。この 場合、延長用の電源コードが巻き取られた状態のコード巻取り器を運搬する労力 を要すると共に、運搬に際して延長用の電源コードの電源プラグが外部電源のコ ンセントから抜け出さないように留意する必要があり、やはり、その取り扱いが 不便である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、上記したように延長用の電源コードが長くなるとその取り扱いが不 便になるという問題を解決するためになされたもので、延長用の電源コードが長 い場合でもその取り扱いが著しく便利になる電源コード収納装置を提供すること を目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案の電源コード収納装置は、回転ドラムと、この回転ドラムを回転自在に 保持する保持部を有する収納ケースと、この収納ケースに取り付けられた第１の 導電体と、前記回転ドラムに取り付けられ、上記第１の導電体に接触し、この接 触状態を上記回転ドラムの回転時にも維持するように配設された第２の導電体と 、前記収納ケース内で上記第１の導電体に一端部が電気的に接続された第１の電 源コードと、前記第２の導電体に一端部が電気的に接続され、上記一端部が前記 回転ドラムと一体的に回転するように固定され、上記回転ドラム上に巻き取られ た状態で収納される第２の電源コードと、上記第１の電源コードおよび第２の電 源コードの各他端に接続された電気的接続器具とを具備することを特徴とする。

【０００５】

【作用】

所望の機器の電源コードと外部電源とを接続するように使用する際、たとえば 第１の電源コードの他端に電源プラグ、第２の電源コードの他端に電源コンセン トが接続されている場合には、まず、電源プラグを外部電源のコンセントに挿入 した状態で電源コード収納装置の配置を定める、または、電源プラグを外部電源 のコンセントに挿入し得るように配置を定めてプラグを外部電源のコンセントに 挿入する。この状態で第２の電源コードを所要量だけ引き出し、その先端部のコ ンセントに接続対象機器のプラグを挿入する。 この際、電源コード収納装置自体を運搬しなくてもよく、第２の電源コードを 引き出す時に回転ドラムが回転するので、軽微な力で簡単に操作できる。 また、第２の電源コードを収納する際には、回転ドラムを回転させて第２の電 源コードを巻き取ればよく、操作は簡単である。 したがって、延長用の電源コードが長い場合でも、回転ドラム上に巻き取った 状態で収納でき、使用に際して回転ドラム上から電源コードを所要量だけ引き出 すことができるので、その取り扱いが著しく便利になる。

【０００６】

【実施例】

以下、図面を参照して本考案の実施例を詳細に説明する。 図１において、11は中空部を有する絶縁性の回転ドラムであり、その円周外面 に電源コード収納用の溝部 111を有し、ドラム側面に回転操作用のハンドル 112 が取り付けられている。 収納ケース12は、回転ドラムを回転自在に保持する保持部 121および回転ドラ ムの円周外面を覆うドラムカバー部 122を有する絶縁性のケース本体部と、この ケース本体部を支持するケース支持脚 123とからなり、必要に応じて運搬用の把 手（図示せず）が設けられる。そして、ケース本体部は、回転ドラム11を回転自 在に保持する状態にケース本体部を組み立てる際の便宜を図るために、分割可能 な構造を有し、ドラムカバー部 122は電源コード引き出し口122aが設けられてい る。

【０００７】 21はそれぞれ上記収納ケース12の内面に基端部が固定され、それぞれの先端部 が前記回転ドラム11の中空部内に突出している第１の導電体である。22はそれぞ れ前記回転ドラム11の内面に固定され、上記２個の第１の導電体21にそれぞれ対 応して接触する第２の導電体（接触片）である。 すなわち、図２に示すように、前記導電体21は、たとえば銅を主成分とする台 座 210付きの円柱 211および円筒 212からなり、これらが絶縁物 213を介して同 軸状に設けられている。また、前記接触片22は、それぞれ対応して上記円柱 211 および円筒 212を挟んだ状態でそれぞれの円周外面に接触し、相対向する方向（ 円柱 211または円筒 212を押す方向）への偏倚力を持つ導電性の板バネ 221、 2 22からなる。

【０００８】 23は２芯の導線 231、 232をゴムあるいは合成樹脂などにより絶縁被覆してな る第１の電源コードであり、この２芯の導線 231、 232が上記収納ケース12内で 前記円柱 211の台座 210部および円筒 212部に電気的に接続されており、本例で はその他端部が収納ケース12外に引き出されている。 24は２芯の導線 241、 242をゴムあるいは合成樹脂などにより絶縁被覆してな る第２の電源コードであり、この２芯の導線 241、 242が前記２個の板バネ 221 、 222に電気的に接続されている。これにより、第２の電源コード24は、その一 端部が回転ドラム11と一体的に回転するように固定されており、回転ドラム11上 への巻き取り状態での収納および回転ドラム11上からの引き出しが可能になって いる。

【０００９】 上記２本の電源コード23、24の各他端には電気的接続器具が接続されている。 この電気的接続器具として、本実施例では、第１の電源コード23の他端に電源プ ラグ25が接続され、前記ドラムカバー部 122の電源コード引き出し口122aを通過 してケース外に引き出されている第２の電源コード24の他端に電源コンセント26 が接続されている。上記電源コンセント26として、第２の電源コード24の延長方 向とは直角な方向に向いた複数のプラグ挿入口を有するものが用いられている。 図３（Ａ）、（Ｂ）は上記構成の電源コード収納装置の使用状態の異なる例を 示している。 すなわち、電気工事などで電源コード収納装置を使用する際、所望の電動機器 の電源コードと外部電源との間に第１の電源コード23および第２の電源コード24 を挿入する。この場合、第１の電源コード23の長さは第２の電源コード24より短 いので、図３（Ａ）に示すように、収納装置ケース12から第１の電源コード23が 引き出された部分の長さL1（たとえば２ｍ）は、収納装置ケース12から第２の電 源コード24が最大限引き出された場合の長さL2（たとえば30ｍ）より短い。

【００１０】 そこで、使用に際しては、まず、第１の電源コード23の先端部の電源プラグ25 を外部電源のコンセント（図示せず）に挿入した状態で電源コード収納装置の配 置を定める、または、上記電源プラグ23を外部電源のコンセントに挿入し得るよ うに配置を定めて上記電源プラグ23を外部電源のコンセントに挿入する。この場 合、図３（Ａ）に示すように、ケース支持脚 123がケース本体部を支持した垂直 状態に電源コード収納装置を配置してもよく、同図（Ｂ）に示すように、ハンド ル取り付け面とは反対側のケース側面部を下側とした水平状態に電源コード収納 装置を配置してもよい。

【００１１】 そして、この状態で第２の電源コード24を所要量だけ引き出し、その先端部の 電源コンセント26に接続対象機器の電源コードのプラグ（図示せず）を挿入する 。この際、電源コード収納装置自体を運搬しなくてもよく、第２の電源コード26 を引き出す時に回転ドラム11が回転するので、軽微な力で簡単に操作できる。 また、第２の電源コード24を収納する際には、回転ドラム11を回転させて第２ の電源コード24を巻き取ればよく、操作は簡単である。この際、回転操作用のハ ンドル 112を用いて回転ドラム11を回転させれば、軽微な力で簡単に操作するこ とができる。

【００１２】 また、収納ケース12のドラムカバー部 122の電源コード引き出し口122aの開口 寸法を電源コンセント26の電源コード挿入部側面の寸法よりも小さく設定してお けば、電源コード24の巻き取り最終段階で電源コンセント26が電源コード引き出 し口部で停止するので、再び電源コードを引き出す際に電源コンセント26を掴み 易くなる。 しかも、上記実施例の電源コード収納装置は、電源コード24を回転ドラム11上 に巻き取った状態で比較的コンパクトに収納することができ、その保管スペース も比較的小さくて済む。また、収納ケース12はドラムカバー部 122を有するので 、電源コード収納装置の使用時や保管時に回転ドラム上の電源コード24が外部か ら損傷されるおそれがなくなる。

【００１３】 さらに、図１中および図３（Ａ）中に示すように、複数のプラグ挿入口を有す る増設用コンセント27をそのプラグ挿入口が収納装置ケース12の外面部に露呈す るように付設し、これに第１の電源コード23を接続しておけば、実用上便利であ る。 なお、上記したような電源コード収納装置は、業務上の電気工事などでの使用 に適しているが、家庭で電動工具を使用する機会が増えている状況に鑑み、たと えば15ｍ程度の引き出しが可能な延長用の電源コードを収納するようにしてもよ い。

【００１４】 図４は、上記実施例の変形例として、電源コンセント26を収納するための絶縁 性（たとえばゴム製）のコンセント収納具30が付設された場合を示している。こ のコンセント収納具30は、第２の電源コード24の他端部を固定した状態で上記電 源コンセント26を収納する開閉自在な蓋付き容器である。 上記コンセント収納具30の電源コード挿入側面の寸法は収納ケース12のドラム カバー部 122の電源コード引き出し口122aの開口寸法よりも大きく、電源コード 24の巻き取り最終段階でゴム製のコンセント収納具30が電源コード引き出し口部 に対接して停止する。この場合、コンセント収納具30として弾力性を有する材質 を用いておけば、電源コード24の先端部に加わる衝撃を弱くすることができる。

【００１５】 また、前記ゴム製のコンセント収納具30は、閉じた状態（電源コード収納装置 の非使用時）では、電源コンセント26のプラグ挿入口に塵芥などが入り込むこと を防ぎ、塵芥などに起因する接触不良とか短絡事故を防ぐことが可能になり、開 いた状態（電源コード収納装置の使用時）では、電源コンセント26の台座となる ので、ケース配置面（地面とか床面）に水気があったとしてもそれから電源コン セントを遮断することが可能になる。

【００１６】 また、図５に示すように、コンセント収納具30ａに収納する電源コンセント26 ａとして、電源コード24の延長方向に向いたプラグ挿入口26ｂを有するものを用 いてもよい。この場合、コンセント収納具30ａ内に電源コンセント26ａのプラグ 挿入口26ｂの近傍に接続対象機器の電源コードの先端部（プラグなど）を収容し 得る中空部30ｂを設けることにより、上記電源コンセント26ａに接続対象機器の 電源プラグを挿入接続した状態でコンセント収納具30ａの蓋部を閉じることが可 能になる。このように構成すれば、電動工具などの使用に伴って金属屑などが発 生したとしても、それらが上記コンセント収納具30ａ内の電源コンセント26ａと 電源プラグとの接続部に入り込むことを防ぐことができる。 また、上記電源コード収納装置を屋外などで使用し得るようにするための防水 対策として、前記コンセント収納具30，30ａに防水構造を持たせたり、電源コー ド23の一端部に設けられる電源プラグ25の側面周囲を覆うような防水カバーを付 設すればよい。さらに、コード24を収容するＵ字溝31はコード24より大き目に作 っておいて、ゴム等のクッション31ａを嵌めておくと、大きさの異なるコード24 にも対応できるので好ましい。

【００１７】 また、上記実施例とは逆に、円周外面を有する導電体21を回転ドラム11側に固 定し、接触片22を収納装置ケース12側に固定するように変更してもよい。さらに 、第１の電源コード23と第２の電源コード24とを電気的に接続するために、上記 実施例では円周外面を有する導電体とその円周外面の一部に接触する接触片とを 用いたが、これに限らず、要するに、第１の電源コード23および第２の電源コー ド24の各一端にそれぞれ対応して電気的に接続され、回転ドラム11の回転時にも 互いに接触状態を維持するように複数対の導電体を配設すればよい。したがって 、必ずしも回転ドラム11の中空部内に上記導電体の一部を配置する必要はなく、 回転ドラム11は必ずしも中空部を有する必要はない。

【００１８】 また、上記実施例では、第１の電源コード23の他端に電源プラグ25が接続され 、第２の電源コード24の他端に電源コンセント26、26ａが接続された例を示した が、２本の電源コード23、24の各他端に電源プラグのみ、あるいは電源コンセン トのみを接続するようにしてもよい。 また、上記実施例は二相の商用交流電源を使用する場合を想定した例を示した が、これに限らず、三相の交流電源を使用する場合にも上記実施例に準じて実施 することが可能である。 また、上記実施例で示した複数の変形例は、単独で採用してもよく、任意の組 み合わせを選択して採用することが可能である。

【００１９】

【考案の効果】

本考案の電源コード収納装置によれば、延長用の電源コードが長い場合でもそ の取り扱いが著しく便利になり、その実用的な効果は顕著である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の電源コード収納装置の一実施例を示す
断面図である。

【図２】図１中の回転接触可能な導電体部分を取り出し
て示す斜視図である。

【図３】図１の電源コード収納装置の使用状態の異なる
例を示す側面図である。

【図４】図１中の第２の電源コードの他端部にコンセン
ト収納具を付設した場合に蓋を開いた状態を示す斜視図
である。

【図５】図４中の電源コンセント及びコンセント収納具
の変形例を示す斜視図である。

【符号の説明】

11 回転ドラム 112 回転操作用のハン
ドル 12 収納ケース 121 保持部 122 ドラムカバー部 122a 電源コード引き出
し口 21 第１の導電体（台座 210、円柱 211、円筒 212） 22 第２の導電体（板バネ 221、 222） 23 第１の電源コード 24 第２の電源コード 25 電源プラグ 26 電源コンセント 30 コンセント収納具

Claims (7)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】回転ドラムと、この回転ドラムを回転自在
   に保持する保持部を有する収納ケースと、この収納ケー
   スに取り付けられた第１の導電体と、前記回転ドラムに
   取り付けられ、上記第１の導電体に接触し、この接触状
   態を上記回転ドラムの回転時にも維持するように配設さ
   れた第２の導電体と、前記収納ケース内で上記第１の導
   電体に一端部が電気的に接続された第１の電源コード
   と、前記第２の導電体に一端部が電気的に接続され、上
   記一端部が前記回転ドラムと一体的に回転するように固
   定され、上記回転ドラム上に巻き取られた状態で収納さ
   れる第２の電源コードと、上記第１の電源コードおよび
   第２の電源コードの各他端に接続された電気的接続器具
   とを具備することを特徴とする電源コード収納装置。
2. 【請求項２】前記第１の電源コードの長さは前記第２の
   電源コードより短いことを特徴とする請求項１記載の電
   源コード収納装置。
3. 【請求項３】前記回転ドラムは中空部を有し、前記第１
   の導電体は円周外面を有し、その一部が前記回転ドラム
   の中空部内に位置し、前記第２の導電体は上記第１の導
   電体の円周外面の一部に接触していることを特徴とする
   請求項１記載の電源コード収納装置。
4. 【請求項４】前記回転ドラムには回転操作用のハンドル
   が取り付けられていることを特徴とする請求項１記載の
   電源コード収納装置。
5. 【請求項５】前記収納ケースは、さらに、前記回転ドラ
   ムの円周外面を覆うドラムカバー部を有し、このドラム
   カバー部に電源コード引き出し口が設けられていること
   を特徴とする請求項１記載の電源コード収納装置。
6. 【請求項６】前記第１の電源コードの他端部は前記収納
   ケース外に引き出され、その先端に電源プラグが接続さ
   れており、前記第２の電源コードの他端は前記電源コー
   ド引き出し口を通過して前記収納ケース外に引き出さ
   れ、その先端に電源コンセントが接続されており、この
   電源コンセントの電源コード挿入部側面の寸法よりも前
   記カバー部の電源コード引き出し口部の開口寸法が小さ
   いことを特徴とする請求項５記載の電源コード収納装
   置。
7. 【請求項７】前記第２の電源コードの他端部を固定した
   状態で前記電源コンセントを収納する開閉自在なコンセ
   ント収納具をさらに具備することを特徴とする請求項６
   記載の電源コード収納装置。