JP3002830U - 下肢筋肉のストレッチング用具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 体力が衰えた老人や病人あるいは下肢筋肉の
障害者等の場合でも極めて楽な仰向け姿勢で容易に操作
し得る下肢筋肉のストレッチング用具を提供する。 【構成】 ねじ棒の一端側には２本のハンドルを螺合
し、該ねじ棒の他端には板ばねを備えた環状ベルトを取
り付けたことを特徴とする下肢筋肉のストレッチング用
具。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、下肢筋肉のストレチング用具に関するものであり、特に体力が衰え た老人や病人あるいは下肢筋肉の障害者等でも容易に下肢筋肉のストレッチング を行ない得るようにした下肢筋肉のストレッチング用具に係るものである。

【０００２】

【従来の技術】

下肢筋肉のストレッチング用具としては従来より種々のものが使用されている 。これら従来のストレッチング用具は、使用者が両脚を前方に伸ばして床上に腰 を下ろした姿勢又は立った姿勢で使用されるものである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかるに、体力が衰えた老人や病人あるいは下肢筋肉の障害者等にとっては、 両脚を前方に伸ばして床上に腰を下ろした姿勢又は立った姿勢で下肢筋肉のスト レッチング用具を使用することは不可能であるか又は大きな困難ないし苦痛を伴 う場合が多い。 そこで、本考案は、充分な体力のある人はもとより、体力が衰えた老人や病人 あるいは下肢筋肉の障害者等の場合でも極めて楽な仰向け姿勢で容易に操作し得 る下肢筋肉のストレッチング用具を提供しようとしてなされたものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するために、本考案は、ねじ棒の一端側には２本のハンドルを 螺合し、該ねじ棒の他端には板ばねを備えた環状ベルトを取り付けたことを特徴 とする下肢筋肉のストレッチング用具を提供するものである。

【０００５】

【作用】

本考案による下肢筋肉のストレッチング用具においては、ねじ棒の一端側の２ 本のハンドルは、該ねじ棒に螺合されているため、それぞれ該ねじ棒に対し回動 自在であると共に各ハンドルを回転させることにより両ハンドル間の間隔ないし ハンドルと環状ベルトとの間の間隔を調節することができる。ねじ棒他端の環状 ベルトは板ばねを備えており、該環状ベルトは常時足を挿入するに適した環状を なす。即ち、足を環状ベルトに挿入してハンドルを手に持った状態で脚を前方に 伸ばし或いはハンドルを手前に引いたときには環状ベルトは板ばねの力に抗して 一時的に変形するが、環状ベルトに加えられていた力がなくなると環状ベルトは 板ばねの弾性により元の環状に戻る。また、足を環状ベルトに挿入してハンドル を手に持った状態で該ハンドルを手前に引いたときに足に加えられるショックは 板ばねの弾性により緩和される。

【０００６】 本考案による下肢筋肉のストレッチング用具の使用状態について、片脚ずつス トレッチングを行なう場合と両脚同時にストレッチングを行なう場合とに分けて 説明する。なお、使用者の体形、使用状態その他に応じて、両ハンドル間の間隔 ないしハンドルと環状ベルトとの間の間隔を各ハンドルを回転させることにより 予め適宜調節しておくものとする。

【０００７】 ［片脚ずつストレッチングを行なう場合］ 使用者は仰向け姿勢で両脚を伸ばした状態から一方の脚を折り曲げてその膝を 胸に近づけ、ストレッチング用具におけるハンドルを手に持ち、環状ベルトを当 該一方の足の裏面における指側寄りに掛けた後、当該一方の脚を一杯に伸ばすと 共にハンドルを胸方向に静かに引き寄せる。これにより大腿二頭筋や下腿三頭筋 が伸ばされる。多少痛みを感ずるストレッチ状態を保持した後、ストレッチ状態 を解消するという操作を適宜回数繰り返す。次に、当該一方の足に環状ベルトを 掛けたまま当該一方の脚を左側又は右側の床面上に移し、前記と同様にハンドル の引き緩めを繰り返す。なお、ハンドルは使用中適宜回動させることができ、ま た左右いずれの手で把持してもよい。 このようにして一方の脚のストレッチングが終了した後、他方の脚についても 前記と同様にストレッチングを行なう。

【０００８】 ［両脚同時にストレッチングを行なう場合］ この場合にはストレッチング用具を２個使用する。使用者は仰向け姿勢で両脚 を折り曲げ、左右の手に保持した各ストレッチング用具の環状ベルトをそれぞれ の足の裏面における指側寄りに掛けた後、左右交互に前述と同様の引き緩めを行 なう。これにより左右各脚の大腿二頭筋や下腿三頭筋が伸ばされる。次に、左脚 を左方に、右脚を右方にそれぞれ動かすことにより両脚を全開し、左右の手に保 持した各ストレッチング用具により引き緩めを行なう。これにより大腿内側の内 転筋を伸ばすことができる。

【０００９】 以上の如く筋肉のストレッチングを行なうことにより、老人に起こりやすい前 立腺肥大症や失禁を予防し、筋肉障害による関連痛を和らげることができる。

【００１０】

【実施例】

次に、本考案の実施例を添付図面に従って説明する。 符号１に示すものはおねじ１ａを刻設したねじ棒である。ねじ棒１の一端側に は２本のハンドル３、５を螺合する。即ち、各ハンドル３、５にはねじ棒１のお ねじに対応するめねじ３ａ、５ａをそれぞれ刻設し、各ハンドル３、５のめねじ ３ａ、５ａをねじ棒１のおねじ１ａに螺合させる。符号７、９はそれぞれハンド ル３、５に嵌着したハンドルキャップである。符号１１はねじ棒１に嵌着したね じ棒カバーである。

【００１１】 ねじ棒１の他端には板ばね１３を備えた環状ベルト１５を取り付ける。該環状 ベルト１５は常時足１７を挿入するに適した環状をなす。図示の事例においては 、環状ベルト１５の内側に摺れ止めパッキン１８を介して板ばね１３を配設し、 環状ベルト１５の外側に別の板ばね１９を配設し、これらのものをボルト、ナッ ト等の固着具２１により相互に固着すると共にこれらのものを止めナット２３と 締め付け袋ナット２５との間に挟持させた状態でねじ棒１の当該他端に取り付け ている。符号２７は環状ベルト１５における足１７に接触する部分に取り付けた 滑り止めである。

【００１２】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案による下肢筋肉のストレッチング用具は、充分な 体力のある人はもとより、体力が衰えた老人や病人あるいは下肢筋肉の障害者等 の場合でも極めて楽な仰向け姿勢で容易に操作し得るものである。また、使用者 の体形、使用状態その他に応じて、両ハンドル間の間隔ないしハンドルと環状ベ ルトとの間の間隔を各ハンドルを回転させることにより随意調節することができ る。ハンドルは使用中適宜回動させることが可能である。更に、ねじ棒他端の環 状ベルトは板ばねを備えているため、環状ベルトは常時足を挿入するに適した環 状をなすと共に足に加えられるショックは板ばねの弾性により緩和される。なお 、本考案による下肢筋肉のストレッチング用具は構造が簡単であり、安価に提供 することができることはいうまでもない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案による下肢筋肉のストレッチング用具の
一例を示す断面図である。

【図２】同上の使用状態を示す側面図である。

【符号の説明】

１ ねじ棒 １ａ おねじ ３ ハンドル ３ａ めねじ ５ ハンドル ５ａ めねじ ７ ハンドルキャップ ９ ハンドルキャップ １１ ねじ棒カバー １３ 板ばね １５ 環状ベルト １７ 足 １８ 摺れ止めパッキン １９ 板ばね ２１ 固着具 ２３ 止めナット ２５ 締め付け袋ナット ２７ 滑り止め

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ねじ棒の一端側には２本のハンドルを螺
   合し、該ねじ棒の他端には板ばねを備えた環状ベルトを
   取り付けたことを特徴とする下肢筋肉のストレッチング
   用具。