JP3001864U - スポーツ用サポーター - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案はスポーツ用サポーターに係り、特に
スポーツプレーヤーの頭部，肩部，肘部，手甲部，腰
部，大腿部，膝部，脛部，足首部その他身体の各部位に
適合するスポーツ用サポーターで部材の縫合部の改良に
関する考案である。 【構成】 ラミネート生地を所望形状に裁断形成された
スポーツ用サポーターの縫合部は、裁断面相互を衝合し
ながら４本の針糸と１本の飾り糸と１本のルーパー糸を
用いた４本針両面飾り偏平縫いミシンにより縫合し、縫
合部の表面に飾り糸裏面にルーパー糸を渡し、この両糸
を片側２本ずつの針糸で固定し、スポーツ用サポーター
の縫合部を相互に引き寄せ平滑状に形成すると共に縫合
の強化を図る構成からなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はスポーツ用サポーターに係り、特にスポーツプレーヤーの頭部，肩部 ，肘部，手甲部，腰部，大腿部，膝部，脛部，足首部その他身体の各部位に適合 するスポーツ用サポーター（以下サポーターと言う）で部材の縫合部の改良に関 する考案である。

【０００２】

【従来の技術】

従来のサポーターは、ゴム糸を編み込んだベルト状のものが主流であったが近 時は高分子エラストマーを芯地に用いてその弾力性を利用し、該芯地の片面又は 両面に繊維編織物布帛を張りつけたサポーター素材が提供されている。 前記高分子エラストマーを用いたサポーター素材によるサポターの形成は、所 望形状に裁断されたサポーター素材の裁断面に接着剤を塗布し、該接着剤を塗布 した裁断面相互を接着して平面状とし、片面又は両面に接着された繊維編織物布 帛をスクイ縫いと称する１本針１本糸の単環縫い方式により縫合してサポーター を形成していた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、前記スクイ縫いと称する１本針１本糸の単環縫い方式による形成方 法では裁断面に接着剤を塗布する手間がかかるという問題点があった。 又、縫合部は、１本針１本糸の単環縫い方式であるため縫合強度に問題があり 使用の反復により容易に破損する恐れがあった。 又、スクイ縫いと称する１本針１本糸の単環縫い方式であるから、両面接着さ れた繊維編織物布帛の場合には、片面ずつ縫製するため同一箇所を２度縫製しな ければならないと言う欠点があった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、前記課題を解決するために、サポーターの縫合部を、メンズブリー フ，ショーツ，ガードルの縫製や、ラップシームやテープ付けなどに一部用いら れている４本針両面飾り偏平縫いミシンにより縫合することにより従来の課題を 解決しようとするものである。 縫製に際して本実施例では４本針６本糸を用いたが、４本針両面飾り偏平縫い には、４本針６本糸、４本針７本糸、４本針９本糸、等種々あり４本針６本糸に 限定されるものではない。

【０００５】

【作用】

ラミネート生地を所望形状に裁断形成されたサポーターの縫合部は、裁断面相 互を衝合しながら４本の針糸と１本の飾り糸と１本のルーパー糸を用いた４本針 両面飾り偏平縫いミシンにより縫合したものであるから、縫合部の表面と裏面に は飾り糸とルーパー糸が渡り、この両糸を片側２本ずつの針糸で固定した状態と なるから、サポーターの縫合部は相互に引き寄せられ平滑状に形成されると同時 に接合の強化が図れる。

【０００６】

【実施例】

本考案の実施例を図１に示す膝に用いるサポーターについて説明する。 クロロプレン，ＥＰＴＭ，，ポリウレタンその他の高分子エラストマーの１〜５ mm厚板からなる芯地１の片面又は両面に、ナイロン，ポリエステル，ポリウレタ ン，綿，アクリロニトリル，レーヨン，ウール，芳香族ポリアミド，ポリプロピ レンその他これらと同効の素材からなる繊維編織物布帛２を設けてラミネート生 地３を形成し、該ラミネート生地３を所望の形状に裁断する。 図１の場合は膝前Ａと膝後ろＢの２枚に裁断し、脇部Ｃ１，Ｃ２部位を縫合部 ４ａとし、裁断面４ｂ１，４ｂ２相互を衝合して４本針両面飾り偏平縫い５ミシ ンを用い縫合４してサポーターＳを形成したもので、該縫合部４ａに設けるミシ ン糸の構成は、縫合部４ａを覆うように表面側に飾り糸６と裏面側にルーパー糸 ８を設け、該飾り糸６とルーパー糸８の縫合部４ａの片側を針糸７ａ、７ｂによ り固着し、これに対応するもう一方の片側を針糸７ｃ、７ｄにより固着し膝用サ ポーターＳを形成する。

【０００７】 前記ラミネート生地３の裁断は、バンドナイフ裁断，打ち抜き裁断その他任意 の手段によって実施するものである。 又 芯地１の両面に繊維編織物布帛２を設けるものにあっては、例えば、外面 をポリウレタン素材の繊維編織物布帛２とし、内面を綿素材の繊維編織物布帛２ 等にすると伸縮性が増すと共に、肌にふれ合う部分が綿素材であるため吸汗性の 良好なサポーターＳが形成される。 このように、内外両面の素材を任意に組み合わせて使用する他、色彩等について も同様選択自在に実施が可能である。 又、４本針両面飾り偏平縫い５に用いるミシンの針糸７ａ、７ｂ、７ｃ、７ｄ や、飾り糸６、ルーパー糸８の糸色を同色としたり、それぞれ異色として組み合 わせて使用する等は任意に実施可能である。

【０００８】 又、縁縫９は既知のオーバーロックミシン等を用いて任意に縫製するものであ る。 又、ラミネート生地３の裁断は、図１の他図２に示す足首部用の他身体の各部 位に適応するように適宜立体的に裁断して４本針両面飾り偏平縫い５ミシンで縫 合４するものである。 又、図４に示す膝部用サポーターや図５に示す足首部用サポターのように前面 部に衝撃緩和吸収材１０を設けることも任意に実施可能である。

【０００９】

【考案の効果】

本考案サポーターは以上のようにラミネート生地を立体的に裁断し、裁断面相 互を衝合しながら４本針両面飾り偏平縫いミシンにより縫合したものであるから 、裁断面相互を衝合する時従来のように裁断面に接着剤を塗布する必要がなく生 産性が向上する。 又、縫合部は４本の針糸と１本の飾り糸と１本のルーパー糸を用いた４本針両 面飾り偏平縫いミシンにより縫合したものであるから、縫合部の表面と裏面には 飾り糸とルーパー糸が渡り、この両糸は衝合部を中心として片側２本ずつの針糸 すなわち４本の針糸で固定した状態となるから、サポーターの縫合部は相互に引 き寄せられ平滑状に形成されて当たりが柔らかくなると同時に縫合部の強化が図 れる。 又、外面をポリウレタン素材の繊維編織物布とし、内面を綿素材の繊維編織物 布帛にすると伸縮性が増すと共に、肌にふれ合う部分が綿素材であるため吸汗性 の良好なサポーターが形成される。 又、外面と内面を異色にしたものにあっては、内外反転して使用することもで き多様な色彩に富んだサポーターが形成される。 又、膝部や足首部の所望部位に衝撃緩和吸収材を設けたものは、プレー中に衝 突による傷害の予防に有効である。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は膝用サポーター。

【図２】図２は足首用サポーター。

【図３】図３は４本針両面飾り扁平縫いにおける糸掛か
りの状態を示す組織図。

【図４】図４はその他の実施例の膝用サポーター。

【図５】図５はその他の実施例の足首用サポーター。

【図６】図６は縫合部の構成を示す説明図。

【符号の説明】

１ 芯地 ２ 繊維編織物布帛 ３ ラミネート生地 ４ 縫合 ４ａ 縫合部 ４ｂ１ 裁断面 ４ｂ２ 裁断面 ５ ４本針両面飾り扁平縫い ６ 飾り糸 ７ａ 針糸 ７ｂ 針糸 ７ｃ 針糸 ７ｄ 針糸 ８ ルーパー糸 ９ 縁縫い １０ 衝撃緩和吸収材 Ａ 膝前 Ｂ 膝後ろ Ｃ１ 脇部 Ｃ２ 脇部 Ｓ スポーツ用サポーター

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 高分子エラストマーを芯地とし、該芯地
   の片面乃至両面を繊維編織物布帛にて被覆したラミネー
   ト生地を立体裁断し所要部を縫合してなるスポーツ用サ
   ポーターにおいて、前記縫合が４本針両面飾り偏平縫い
   によって縫合されていることを特徴とするスポーツ用サ
   ポーター。
2. 【請求項２】 前記４本針両面飾り偏平縫いの縫い糸
   は、互いに同一又は異なる素材から成ることを特徴とす
   る請求項１記載のスポーツ用サポーター。
3. 【請求項３】 前記芯地の両面を繊維編織物布帛にて被
   覆して成るラミネート生地の繊維編織物布帛は、互いに
   同一又は異なる素材から成ることを特徴とする請求項１
   又は２記載のスポーツ用サポーター。