JP3001659U - 棒状部材、棒状部材着脱用治具、および連結装置 - Google Patents

棒状部材、棒状部材着脱用治具、および連結装置

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JP3001659U
JP3001659U JP1994002854U JP285494U JP3001659U JP 3001659 U JP3001659 U JP 3001659U JP 1994002854 U JP1994002854 U JP 1994002854U JP 285494 U JP285494 U JP 285494U JP 3001659 U JP3001659 U JP 3001659U
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光国 相藤
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相藤精機株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡易な構成により容易かつ確実に棒状部材を
着脱しうる棒状部材、棒状部材着脱用治具、およびこれ
らによる連結装置を提供する。 【構成】 縦溝11とこの縦溝11に直交して接続する
部分円環状溝12と溝不形成部13を設けた棒状部材1
と、治具本体3と、外筒体5と、弦巻バネ4と、鋼球7
とを備え、外筒体5により鋼球7が治具本体3内の棒頭
部挿入孔36内に突出させられるので上記縦溝11と部
分円環状溝12により棒軸方向に挿入し次いで棒軸回り
に緊く回転させることにより棒状部材1が装着され、外
筒体5をバネ4を付勢しつつ動かした場合には、鋼球7
の突出が解除されるので棒状部材1が容易かつ確実に取
り外せる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、被加工素材や工具に用いられる棒状部材の着脱に使用する棒状部材 、棒状部材着脱用治具およびこれらを備えた連結装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、熱交換器等に使用するパイプ内にパイプ内径よりやや大きな径の丸棒状 工具を圧入してパイプ全体の径を拡大させる拡管機が知られている。これは、図 8(A)に示すような構成を有しており、工具取付盤102に複数の丸棒状の拡 管用工具103が取り付けられ、この工具取付盤102を昇降装置101により 駆動モータの回転運動を昇降運動に変換したり又は油圧シリンダ等で直接に昇降 駆動し、下方の所定位置に整列された複数の熱交換用パイプ104の孔内に上記 の拡管用工具を圧入させ、熱交換用パイプ104の内径と外径を拡大させる装置 である。通常、1台の拡管機100の工具取付盤には、100〜500本程度の 拡管用工具を装着する。上記工具取付盤102においては、工具取付盤102と 拡管用工具103の取付部は、図8(B)、(C)のような構成となっており、 工具取付盤102は2枚の板部材111,112を密接させて形成されており、 拡管用工具103の一端付近に係止用凹部131が設けられ、工具取付盤102 側には工具挿入孔121とそれに連設する横室124が設けられ横室124内に はバネ123により工具挿入孔121内へ突出するように付勢された先端部下面 がテーパー状の係止具122が嵌め込まれている。したがって、図8(B)、( C)に示すように、拡管用工具103を工具挿入孔121へ挿入していくと、最 初は上記係止具122は横室124内へ引っ込むが、係止用凹部131が到来す ると、係止用凹部131内へ係止具122の先端部が食い込み、拡管用工具10 3は容易に下方に脱落しないように取り付けられる。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の工具取付盤においては、拡管用工具102が摩耗、破損、 折損等により取り替えが必要になった場合には、そのままでは工具取付盤102 から拡管用工具103を取り外すことが困難であった。工具が1箇所でも故障し た場合は、上記工具取付盤102を拡管機本体から取り外し、板部材111,1 12を分解して故障した工具を取り外して修理を行わねばならなかった。上記の 故障時に、拡管用工具103の下方の先端側をつかんで急激に下方に引くことに より、強制的に取り外す方法がとられる場合もある。けれども、このような方法 では、取付部の係止具122やバネ123を破壊することも多く、その場合には やはり上記のように工具取付盤102の分解修理を行わざるを得ないことになる 。したがって、故障が生じると、修理のために拡管工程の製造ラインを一旦停止 しなければならず、時間的・経済的損失が非常に大きかった。 本考案は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、簡易な構成に より容易かつ確実に棒状部材を着脱しうる棒状部材、棒状部材着脱用治具、およ びこれらによる連結装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本願の第1の考案に係る棒状部材は、棒状に形成 された棒状部材であって、当該棒状部材の一端に丸棒状の棒頭部が設けられ、当 該棒頭部の円筒状外側面に棒軸方向に所定長さの縦溝が設けられ、当該縦溝の終 端部を通り当該縦溝の方向に直交するように前記棒頭部の円筒状外側面を周回す る円周の一部を形成するようにして部分円環状溝が設けられ所定位置において当 該部分円環状溝は前記棒頭部の円筒状側面に向ってクサビ状にすり付けられるよ うに終止され、かつ当該部分円環状溝が終止する位置に隣接して当該部分円環状 溝が形成されない溝不形成部が設けられて構成される。 また、本願の第2の考案に係る棒状部材着脱用治具は、棒状に形成された棒状 部材で、当該棒状部材の一端に丸棒状の棒頭部が設けられ、当該棒頭部の円筒状 外側面に棒軸方向に所定長さの縦溝が設けられ、当該縦溝の終端部を通り当該縦 溝方向に直交するように前記棒頭部の円筒状外側面を周回する円周の一部を形成 するようにして部分円環状溝が設けられ所定位置において当該部分円環状溝は前 記棒頭部の円筒状側面に向ってクサビ状にすり付けられるように終止され、かつ 当該部分円環状溝が終止する位置に隣接して当該部分円環状溝が形成されない溝 不形成部が設けられた棒状部材を取り付け又は取り外し可能な棒状部材着脱用治 具であって、円筒状に開設され前記棒頭部を収納可能な棒頭部挿入孔と、当該棒 頭部挿入孔の軸方向に垂直な断面形状が前記棒頭部の縦溝の横断面内に収納可能 な形状をなしかつ前記棒頭部挿入孔の軸方向の断面形状が前記棒頭部の部分円環 状溝の横断面内に収納可能な形状をなすように前記棒頭部挿入孔の円筒状内側面 上の前記縦溝終端部に対応する位置に形成された係合凸部とを備えて構成される 。 また、本願の第3の考案に係る棒状部材着脱用治具は、棒状に形成された棒状 部材で、当該棒状部材の一端に丸棒状の棒頭部が設けられ、当該棒頭部の円筒状 外側面に棒軸方向に所定長さの縦溝が設けられ、当該縦溝の終端部を通り当該縦 溝方向に直交するように前記棒頭部の円筒状外側面を周回する円周の一部を形成 するようにして部分円環状溝が設けられ所定位置において当該部分円環状溝は前 記棒頭部の円筒状側面に向ってクサビ状にすり付けられるように終止され、かつ 当該部分円環状溝が終止する位置に隣接して当該部分円環状溝が形成されない溝 不形成部が設けられた棒状部材を取り付け又は取り外し可能な棒状部材着脱用治 具であって、一端面が閉塞され他端側に円状開口を有する内筒部と当該内筒部よ りも大きな断面を有し前記内筒部一端面に接続する拡径部とを有する治具本体で 、前記円状開口から当該内筒部の内部に向け円筒状に開設され前記棒頭部を収納 可能な棒頭部挿入孔と、当該棒頭部挿入孔の円筒状内側面上の前記縦溝終端部に 対応する位置に外部から前記棒頭部挿入孔内部まで貫通しかつ前記内筒部外側面 上の開口の径が前記内筒部内側面上の開口の径より大きくなるように設けられた 係合片用孔とを有する治具本体と、両端が開放され筒状孔を有する外筒体で、当 該筒状孔の内空断面形状が少なくとも前記内筒部を収納可能に形成された外筒体 と、前記外筒体と前記拡径部との間に配設され前記外筒体を前記拡径部に対し弾 性的に支持する弾性支持手段と、前記係合片用孔に前記内筒部の外部から挿入さ れる係合片で、前記外筒体が前記内筒部に装着された場合に、前記棒頭部挿入孔 の軸方向に垂直な断面形状が前記棒状部材の縦溝横断面内に収納可能で前記棒頭 部挿入孔の軸方向の断面形状が前記棒状部材の部分円環状溝横断面内に収納可能 な形状をなすように前記棒頭部挿入孔内に突出し、かつ当該突出部とは反対側は 前記外筒体の内側面により押圧されるように形成された係合片と、前記外筒体を 前記拡径部方向へ前記弾性支持手段を付勢しつつ動かした後に前記内筒部の円状 開口付近に取り付けられ前記外筒体が内筒部から離脱することを阻止する規制手 段と、を備え、前記外筒体を前記拡径部方向へ前記弾性支持手段を付勢しつつ動 かした場合には、前記係合片用孔の前記内筒部外側面上の開口が開放されて前記 外筒体の内側面による前記係合片への押圧が解除されるとともに、前記外筒体の 一端面付近に設けられた係合片離脱阻止手段により前記係合片の前記内筒部外側 面上開口を通じての前記係合片用孔からの離脱が阻止されるように構成される。 そして、本願の第4の考案に係る連結装置は、棒状に形成された棒状部材であ って、当該棒状部材の一端に丸棒状の棒頭部が設けられ、当該棒頭部の円筒状外 側面に棒軸方向に所定長さの縦溝が設けられ、当該縦溝の終端部を通り当該縦溝 方向に直交するように前記棒頭部の円筒状外側面を周回する円周の一部を形成す るようにして部分円環状溝が設けられ、かつ当該部分円環状溝上において前記縦 溝終端部と対向する位置となる縦溝終端部反対位置付近より手前で前記部分円環 状溝が前記棒頭部の円筒状側面に向ってクサビ状にすり付けられるように終止さ れ前記縦溝終端部反対位置付近に前記部分円環状溝が形成されない溝不形成部が 設けられた棒状部材と、当該棒状部材を取り付け又は取り外し可能な棒状部材着 脱用治具と、を備えた連結装置であって、前記棒状部材着脱用治具は、一端面が 閉塞され他端面に円状開口を有する中空円筒状の内筒部と当該内筒部よりも大き な外径を有し前記内筒部一端面に接続する拡径部とを有する治具本体で、前記円 状開口から当該内筒部の内部に向け円筒状に開設され前記棒頭部を収納可能な棒 頭部挿入孔と、当該棒頭部挿入孔の円筒状内側面上の前記縦溝終端部に対応する 位置に外部から前記棒頭部挿入孔内部まで貫通しかつ前記内筒部外側面上の開口 の径が前記内筒部内側面上の開口の径より大きくなるように設けられた球体用孔 と、前記内筒部の前記下端面付近の外側面を円環状に周回するように設けられた リング用溝とを有する治具本体と、前記内筒部を囲繞し一端部が前記拡径部に当 接可能に装着された弦巻バネと、両端が開放され内径の異なる2つの中空円筒か ら成る外筒体で、一方の内径が前記内筒部の外径よりも僅かに大きくかつ他方の 内径が前記弦巻バネの外径よりも大きく形成され、かつ前記外筒体の一端面の内 側面周縁が面取状に欠除された規制用凹部を有する外筒体と、前記球体用孔に前 記内筒部の外部から挿入される球体で、当該球体挿入後に前記弦巻バネを装着し 当該装着された弦巻バネの一部を収納するようにして前記外筒体が前記内筒部に 装着された場合に、前記棒頭部挿入孔の軸方向に垂直な断面形状が前記棒状部材 の縦溝横断面内に収納可能で前記棒頭部挿入孔の軸方向の断面形状が前記棒状部 材の部分円環状溝横断面内に収納可能な球形状をなすように前記棒頭部挿入孔内 に突出し、かつ当該突出部とは反対側は前記外筒体の内側面により押圧されるよ うに形成された球体と、一部が切除された円環状又は円盤状のリング部材で、前 記外筒体を前記拡径部方向へ前記弦巻バネを付勢しつつ動かした後に前記リング 用溝に嵌合され前記規制用凹部を係止することにより前記外筒体の内筒部からの 離脱を阻止するリング部材と、を有し、前記外筒体を前記拡径部方向へ前記弦巻 バネを付勢しつつ動かした場合には、前記球体用孔の前記内筒部外側面上の開口 が開放されて前記外筒体の内側面による前記球体への押圧が解除されるとともに 、前記球体の前記内筒部外側面上開口を通じての前記球体用孔からの離脱は前記 規制用凹部および前記リング部材により阻止されるように構成される。
【0005】
【作用】
上記構成を有する本願の第1の考案および第2の考案によれば、上記棒頭部に は上記の縦溝が形成されているので、上記棒状部材を上記棒状部材着脱用治具に 取り付けようとする場合には、上記係合凸部の平面位置と縦溝の平面位置が合致 する状態にすれば、上記棒頭部を上記棒頭部挿入孔内へ挿入することができる。 さらに上記棒頭部を上記棒頭部挿入孔内へ挿入していくと、上記係合凸部が縦溝 終端部を通過し、この縦溝終端部に接続する部分円環状溝の溝内側面に到達する 。したがって、棒状部材を棒頭部挿入孔内へその棒軸方向に向ってこれ以上挿入 することはできなくなる。しかし、この部分には、部分円環状溝が形成されてい るので、棒状部材をその棒軸を回転中心として回転させようとすると、上記の係 合凸部が上記の部分円環状溝にガイドされるので、この棒状部材を上記部分円環 状溝に沿ってその方向へ回転させることができる。そして、この部分円環状溝は 、所定位置において、上記棒頭部の円筒状側面に向ってクサビ状にすり付けられ るように終止されているので、上記係合凸部をさらに緊く回転させると、上記係 合凸部が、上記の部分円環状溝と上記棒頭部挿入孔の内側面と溝不形成部とがな すクサビ状空間に食い込み、一時固定される。このようにして、上記棒状部材を 上記棒状部材着脱用治具に容易かつ確実に装着することができる。そして、上記 のように装着された後の棒状部材に対し棒軸方向に力を加えても、上記係合凸部 が部分円環状溝の側壁に阻止されるので、棒状部材は動くことがない。また、上 記のように装着された後の棒状部材に対し棒の円周方向に回転モーメント力を加 えても、係合凸部が部分円環状溝と上記棒頭部挿入孔の内側面と溝不形成部とが なすクサビ状空間に食い込んでいるので、多少の回転モーメント力では棒状部材 は動くことがない。また、上記の棒状部材を上記棒状部材着脱用治具から取り外 そうとする場合には、まず上記装着時の回転方向とは逆方向に上記棒状部材を緊 く回転させる。これにより、上記係合凸部が、上記の部分円環状溝と上記棒頭部 挿入孔の内側面と溝不形成部とが成すクサビ状空間から離脱し、上記部分円環状 溝内を動けるようになり、したがって上記棒状部材が上記装着時とは逆方向へ回 転することができるようになる。この場合、上記棒状部材を上記棒頭部挿入孔の 外部方向(すなわち上記の縦溝の方向)へ若干引っ張るようにして、上記棒状部 材を上記装着時とは逆方向へ回転させていけば、上記の縦溝終端部に到達した時 点で、上記係合凸部は縦溝内へ移行するので、そのまま引っ張れば上記棒状部材 は容易かつ確実に取り外すことができる。 また、上記構成を有する本願の第1の考案および第3の考案によれば、上記第 1の考案および第2の考案の場合と同様にして取付け・取外しができる。また、 第1の考案および第3の考案の場合には、さらに、上記外筒体を上記拡径部方向 へ上記弾性支持手段を付勢しつつ動かした場合には、上記係合片の上記内筒部外 側面上開口を通じての上記係合片用孔からの離脱は阻止されるものの、上記係合 片用孔の上記内筒部外側面上の開口が開放されて上記外筒体の内側面による上記 係合片への押圧が解除され、上記係合片の上記棒頭部挿入孔内への突出は緩和さ れるので、上記第1の考案および第2の考案の場合のように、装着時の回転方向 とは逆方向に上記棒状部材を緊く回転させなくても、上記係合片による凸部が、 上記の部分円環状溝と上記棒頭部挿入孔の内側面と溝不形成部とが成すクサビ状 空間から容易かつ確実に離脱し、係合片の凸部が上記部分円環状溝内を動けるよ うになるか、あるいは係合片の凸部は全く棒頭部挿入孔内に突出せず棒状部材が 棒頭部挿入孔内を自由に動けるようになる。したがって、以後は、上記第1の考 案および第2の考案の場合と同様の手順により又は全く自由に、上記棒状部材を 上記第1の考案および第2の考案の場合よりもさらに容易かつ確実に取り外すこ とができる。 また、上記構成を有する本願の第4の考案によれば、上記第1の考案および第 3の考案の場合と同様にして取付け・取外しができる。また、部分円環状溝が縦 溝終端部の両側に設けられているので、棒状部材をどちらの方向に回転させても 装着できるので操作が簡易である。また、この第4の考案の場合には、各構成要 素が簡易な構成を採用しているので、大量生産が容易である。
【0006】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図面にもとづいて説明する。図1および図2に示すよ うに、本実施例に係る連結装置は、鋼鉄製の棒状部材1と、この棒状部材1を取 り付け又は取り外し可能な鋼鉄製の棒状部材着脱用治具2を備えて構成されてい る。
【0007】 上記の棒状部材1は、全体として棒状に形成されており、その一端側に丸棒状 の棒頭部10が設けられている。棒頭部10以外の棒状部材の先端部分(図1に おける左下方の部分)は、丸棒状だけでなく、三角形断面や四角形断面、その他 の多角形断面や曲線で囲まれた図形の断面の棒状であってもよく、あるいは棒の 表面に螺子や凹凸等が付されていてもかまわない。また、棒の先端部分が拡管用 工具などの工具となっていてもよく、被加工用の素材棒になっていてもよい。
【0008】 そして、図5に示すように、上記の棒頭部10の円筒状外側面には、棒の軸方 向に所定長さで、その断面形状が略部分円状の縦溝11が設けられている。この 縦溝11が終始する終端部16には、この縦溝終端部16を通り、縦溝11の方 向すなわち棒状部材1の軸方向に直交するように、棒頭部10の円筒状外側面を 周回する円周の一部を形成するようにして、断面形状が略部分円状の部分円環状 溝12が設けられている。
【0009】 この部分円環状溝12上において、縦溝終端部16と対向する位置となる縦溝 終端部反対位置付近より手前の位置14又は15で部分円環状溝12が棒頭部1 0の円筒状側面に向ってクサビ状にすり付けられるように終止され、縦溝終端部 反対位置付近に部分円環状溝が形成されない溝不形成部13が設けられている。 したがって、図5(D)に示すように、縦溝終端部16の両側に部分円環状溝1 2が設けられているので、棒状部材1の円筒状側面のどちらの方向に周回しても 溝不形成部13に到達することができ、着脱操作が非常に容易である。
【0010】 棒状部材着脱用治具2は、図2ないし図4に示すように、鋼鉄製の治具本体3 と、係合凸部又は係合片である鋼球7と、弾性支持手段である鋼鉄製の弦巻バネ 4と、鋼鉄製の外筒体5と、規制手段である鋼鉄製のリング部材6とを備え、こ れらを同軸となるように組み合せることによって構成されている。
【0011】 治具本体3は、内筒部33と、中空円筒状の内筒部33に接続する拡径部32 と、拡径部32に接続する雄ネジ部31とを有している。そして、内筒部33は 、図に示すように、拡径部32側の一端面が閉塞され、棒状部材1の棒頭部10 が挿入される側の他端面には円状開口が設けられている。この円状開口から内筒 部33の内部に向けて円筒状の棒頭部挿入孔36が開設され、この棒頭部挿入孔 36内へは棒頭部10が収納可能となっている。
【0012】 上記の棒頭部挿入孔36の円筒状内側面上における上記縦溝終端部16に対応 する位置には、内筒部33の外部から棒頭部挿入孔36の内部まで貫通する鋼球 用孔34が開設されている。この鋼球用孔34は係合片用孔または球体用孔に相 当している。この鋼球用孔34は、図3(B)に示すように、内筒部外側面上の 開口の径が内筒部内側面上の開口の径より大きくなるように設けられている。
【0013】 また、上記の内筒部33には、図2に示すように、内筒部33の下端面(棒状 部材1の棒頭部10が挿入される側の端面)付近の外側面を円環状に周回するよ うにしてリング用溝が設けられている。
【0014】 拡径部32は、内筒部33よりも大きな外径を有し内筒部の端面(棒状部材1 の棒頭部10が挿入される側とは反対側の端面)に接続する。また、雄ネジ部3 1の円筒状外側面には雄ネジが形成されており、同一形状の雌ネジが形成されて いる他の箇所に螺合させて取り付けることができる。また、上記の弦巻バネ4は 、内筒部33を囲繞し一端部が拡径部32に当接するようにして装着される。
【0015】 上記の外筒体5は、その両端が開放されており、内径の異なる2つの中空円筒 を合成した形状を有している。この2つの中空円筒の一方の内径は内筒部33の 外径よりも僅かに大きくなるように形成され鋼球押え部52を構成している。そ して、他方の中空円筒部の内径は弦巻バネ4の外径よりも大きくなるように形成 されバネ収納凹部51を構成している。そして、この外筒体5の一端面(棒状部 材1の棒頭部10が挿入される側の端面)の内側面周縁は、図3(A)又は図4 に示すように、面取状に欠除されてリング押え部53を形成している。リング押 え部53は規制用凹部を構成している。
【0016】 また、上記の鋼球7は、鋼球用孔34に内筒部33の外部から挿入される。こ の鋼球7は、鋼球用孔34挿入後に弦巻バネ4を内筒部33を囲繞するように装 着され、外筒体5のバネ収納凹部51が装着された弦巻バネ4の一部を収納する ようにして外筒体5が内筒部33に装着された場合には、棒頭部挿入孔36の軸 方向に垂直な断面形状が棒状部材1の縦溝11の横断面内に収納可能で、かつ棒 頭部挿入孔36の軸方向の断面形状が棒状部材1の部分円環状溝12の横断面内 に収納可能な球形状をなして棒頭部挿入孔内36に図3(B)に示すように突出 する。このとき、この鋼球7の突出部とは反対側の部分は外筒体5の鋼球押え部 52の内側面により押圧され、鋼球用孔34から脱落しないように動きが規制さ れる。そして、図7(B)に示すように、外筒体5を拡径部32の方向へ弦巻バ ネ4を付勢しつつ動かした場合には、鋼球用孔34の内筒部外側面上の開口が開 放されて外筒体5の鋼球押え部52の内側面による鋼球7への押圧が解除される ように構成されている。この鋼球7は、係合凸部、係合片または球体に相当して いる。
【0017】 上記のリング部材6は、一部が切除された円環状又は円盤状の部材であり、外 筒体5を拡径部32の方向へ弦巻バネ4を付勢しつつ動かした後に一旦拡径され リング用溝35にその弾性復元力で嵌合され、上記のリング押え部53を係止す ることにより、外筒体5が内筒部33から離脱することを阻止する。また、この リング部材6と、外筒体5下端のリング押え部53は、外筒体5を拡径部32の 方向へ弦巻バネ4を付勢しつつ動かした場合には、協動して係合片離脱阻止手段 を構成する。
【0018】 次に、図6および図7により、本実施例の連結装置における棒状部材1の棒状 部材着脱用治具2への取り付け、および取り外しの動作について以下に説明する 。
【0019】 上記の棒状部材1を上記棒状部材着脱用治具に取り付けようとする場合には、 まず、図6(A)および図6(D)に示すように、鋼球7が棒頭部挿入孔36内 へ略半球状に突出する部分(係合凸部あるいは係合片の突出部)の平面位置と縦 溝11の平面位置が合致する状態にする。このようにすれば、棒頭部10を上記 棒頭部挿入孔36内へ挿入することができる。
【0020】 そして、さらに棒頭部10を上記棒頭部挿入孔内へ挿入していくと、上記の鋼 球7の突出部が縦溝終端部16を通過し、この縦溝終端部16に接続する部分円 環状溝12の溝内側面に到達する。したがって、この状態では棒状部材1を棒頭 部挿入孔内36へその棒軸方向に向ってこれ以上挿入することはできなくなる。
【0021】 しかし、この部分には、周回状に部分円環状溝12が2方向に形成されている ので、棒状部材1をその棒軸を回転中心としていずれかの方向へ回転させようと すると、上記の鋼球7の突出部が上記の部分円環状溝12の溝断面にガイドされ るので、図6(B)および図6(E)に示すように、棒状部材1を上記部分円環 状溝12に沿っていずれかの方向へ回転させることができる。
【0022】 そして、この部分円環状溝12は、上記の2方向の所定位置14又は15にお いて、上記棒頭部10の円筒状側面に向ってクサビ状にすり付けられるように終 止されているので、上記の鋼球7の突出部をさらに緊く回転させると、上記の鋼 球7の突出部が、上記の部分円環状溝12と上記棒頭部挿入孔36の内側面と溝 不形成部13とがなすクサビ状空間に食い込み、一時的に固定される。このよう にして、上記棒状部材を上記棒状部材着脱用治具に容易かつ確実に装着すること ができる。そして、上記のように装着された後の棒状部材に対し棒軸方向に力を 加えても、鋼球7の突出部が部分円環状溝12の側壁に阻止されるので、棒状部 材は動くことがない。したがって、拡管機用の工具等に使用することが可能であ る。また、上記のように装着された後の棒状部材に対し棒の円周方向に回転モー メント力を加えても、鋼球7の突出部が部分円環状溝12と上記棒頭部挿入孔3 6の内側面と溝不形成部13とがなすクサビ状空間に食い込んでいるので、多少 の回転モーメント力では棒状部材は動くことがない。したがって、拡管する管の 内壁に螺旋状の線条(ライフル)が設けられており、圧入した拡管用工具に軸方 向力だけでなく回転モーメント力が作用する場合であっても、拡管用工具が緩ん で脱落する等のおそれがなく、支障無く使用することができる。
【0023】 また、上記の棒状部材1を上記棒状部材着脱用治具2から取り外そうとする場 合には、まず上記取付け時の回転方向とは逆方向に上記棒状部材1を緊く回転さ せる。これにより、上記の鋼球突出部が、上記の部分円環状溝12と上記棒頭部 挿入孔36の内側面と溝不形成部13とが成すクサビ状空間から離脱し、上記部 分円環状溝12内を自由に動けるようになり、したがって上記棒状部材1が上記 装着時とは逆方向へ回転することができるようになる。
【0024】 この場合、上記棒状部材1を上記棒頭部挿入孔36の外部方向(すなわち上記 の縦溝11の方向)へ若干引っ張るようにして、上記棒状部材1を上記装着時と は逆方向へ回転させていけば、上記の縦溝終端部16の位置に到達した時点で、 上記鋼球突出部は縦溝11内へ移行するので、そのまま引っ張れば上記棒状部材 1は容易かつ確実に取り外すことができる。
【0025】 しかし、本実施例の連結装置では、上述の取外し方法よりもさらに容易かつ確 実に棒状部材1を取り外すことができる構成を有している。すなわち、棒状部材 の取付け状態では図7(A)に示すような位置関係にあるが、この状態から図7 (B)に示すように、上記外筒体5を上記拡径部32の方向へ上記弦巻バネ4を 付勢しつつ動かせば、上記鋼球7が上記内筒部外側面上開口を通じて上記鋼球用 孔34から離脱することは上記のリング押え部53とリング部材6とによって阻 止されるものの、上記鋼球用孔34の上記内筒部外側面上の開口が開放されて上 記外筒体5の鋼球押え部52の内側面による上記鋼球7への押圧が解除され、上 記鋼球7の上記棒頭部挿入孔36内への突出は緩和されるので、上述の取外し方 法のように、装着時の回転方向とは逆方向に上記棒状部材1を緊く回転させなく ても、上記鋼球7による凸部が、上記の部分円環状溝12と上記棒頭部挿入孔3 6の内側面と溝不形成部13とが成すクサビ状空間から容易かつ確実に離脱し、 鋼球7の凸部が上記部分円環状溝12内を自由に動けるようになるか、あるいは 鋼球7の凸部は全く棒頭部挿入孔36内に突出せず棒状部材1が棒頭部挿入孔3 6内を何ら規制されずに自由に動けるようになる。
【0026】 なお、本考案は、上記実施例に限定されるものではない。上記実施例は、例示 であり、本考案の実用新案登録請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同 一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本考 案の技術的範囲に包含される。
【0027】 例えば、上記実施例においては、棒状部材が鋼鉄から成る例について説明した が、これには限定されず、他の金属、例えばアルミニウム、軟鉄、鋳鉄、鋳鋼等 によって形成されていてもよく、他の素材、例えば、セラミックス、プラスチッ クなどの高分子材料、木製、岩石鉱物、陶磁、食品等であってもよい。また、上 記実施例においては、棒状部材着脱用治具が鋼鉄から成る例について説明したが 、これには限定されず、例えば内筒部は、他の金属、例えばアルミニウム、軟鉄 、鋳鉄、鋳鋼等によって形成されていてもよいし、他の素材、例えば、セラミッ クス、プラスチックなどの高分子材料、木製、岩石鉱物、陶磁等であってもよい 。また、外筒体についても、他の金属、例えばアルミニウム、軟鉄、鋳鉄、鋳鋼 等によって形成されていてもよいし、他の素材、例えば、セラミックス、プラス チックなどの高分子材料、木製、岩石鉱物、陶磁等で形成されていてもよい。弦 巻バネおよびリング部材は、セラミックス、プラスチックなどの高分子材料で形 成することも可能である。係合片あるいは球体についても、他の金属、例えばア ルミニウム、軟鉄、鋳鉄、鋳鋼等によって形成されていてもよいし、他の素材、 例えば、セラミックス、プラスチックなどの高分子材料、木製、岩石鉱物、陶磁 等であってもよい。
【0028】 また、上記実施例においては、棒状部材の部分円環状溝における縦溝終端部の 反対位置付近に部分円環状溝が形成されない溝不形成部13が設けられ、縦溝終 端部16の両側14および15の位置で部分円環状溝が終止する例について説明 したが、これには限定されず、図5(E)や図5(F)に示すように、縦溝終端 部16a又は16bの片側14a又は14bの位置で部分円環状溝が終止し、他 方の終止端は縦溝終端部位置となるように構成してもかまわない。
【0029】 そして、上記実施例においては、棒状部材の円筒状外側面に形成される縦溝1 1や部分円環状溝12の断面形状が略部分円状である例について説明したが、こ れは、これらの溝にガイドされる係止片または球体に相当するものが上記実施例 では鋼球7であるため各溝断面形状が略部分円状が好ましいのであり、溝断面形 状は略部分円状には限定されず、矩形断面形状の溝、台形断面形状の溝など、凹 部をなして延設される溝であればいかなる断面形状であってもかまわない。その 場合には、係合凸部や係止片あるいは球体の形状は、溝の断面内に収納可能な形 状に形成されることになる。
【0030】 また、上記実施例においては、棒状部材の円筒状外側面に形成される部分円環 状溝終端部のクサビ状空間に鋼球7を食い込ませることにより、棒状部材を取り 付ける例について説明したが、これは、棒状部材の取り外しも考慮すると球体で ある鋼球7が好ましいのであり、球体には限定されず、図3(C)に示すような 内筒部内側面上に設けられた突出部である係合凸部8のように形成されても十分 であり、あるいは、図3(D)に示すような内筒部内側面に設けられた係合片用 孔34bに嵌合可能な係合片9のように形成されてもよい。この場合、係合凸部 8は、棒頭部挿入孔36の軸方向に垂直な断面形状が棒頭部10の縦溝11の横 断面内に収納可能な形状をなしかつ棒頭部挿入孔36の軸方向の断面形状が棒頭 部10の部分円環状溝12の横断面内に収納可能な形状をなすように棒頭部挿入 孔36の円筒状内側面上の縦溝終端部16に対応する位置に形成されればよい。 また、係合片用孔34bは、棒頭部挿入孔36の円筒状内側面上の縦溝終端部1 6に対応する位置において外部から棒頭部挿入孔36の内部まで貫通しかつ内筒 部外側面上の開口の径が内筒部内側面上の開口の径より大きくなるように設けら れ、係合片9は、外筒体5が内筒部33に装着された場合に、棒頭部挿入孔36 の軸方向に垂直な断面形状が棒状部材1の縦溝横断面内に収納可能で棒頭部挿入 孔36の軸方向の断面形状が棒状部材1の部分円環状溝横断面内に収納可能な形 状をなすように棒頭部挿入孔36内に突出し、かつこの突出部とは反対側の部分 は外筒体5の内側面により押圧されるように形成されればよい。
【0031】 また、上記実施例においては、治具本体3の内筒部33、拡径部32、外筒体 5の外部形状、外筒体5の内部形状が円形断面状である例について説明したが、 これには限定されず、三角形断面や四角形断面、その他の多角形断面や曲線で囲 まれた図形の断面の棒状あるいは孔状であってもよい。その場合、外筒体5は内 筒部33に装着可能な断面となっていればよい。
【0032】 また、上記実施例においては、外筒体と拡径部との間に配設される弾性支持手 段として、内筒部33を囲繞するように装着される鋼鉄製の弦巻バネ4を用いる 例について説明したが、これには限定されず、外筒体を拡径部に対し弾性的に支 持しうるものであればどのような構成のものであってもよく、例えば、外筒体5 と拡径部32との間に離脱しないように配設される板バネ、あるいは、図3(E )に示すような複数の小径の弦巻バネ4a,…を拡径部下端凹部38と外筒体5 aとの間に配設してもかまわない。あるいは、外筒体と拡径部との間に、ゴム片 やゴム製蛇腹部材等を配設してもかまわない。
【0033】 また、上記実施例においては、規制手段としてリング部材6を用いる例につい て説明したが、これには限定されず、外筒体が内筒部から離脱することを阻止し うるものであればどのような構成のものであってもよく、例えば、外筒体を内筒 部に取り付けた後に内筒部の端部に螺子や溶接その他の結合手段により規制部を 取り付けるようにしてもよい。規制手段の形状も、外筒体が内筒部から離脱する ことを阻止しうるものであればどのような形状のものであってもよい。
【0034】
【考案の効果】
以上説明したように、上記構成を有する本願の第1の考案および第2の考案に よれば、上記棒頭部には上記の縦溝が形成されているので、上記棒状部材を上記 棒状部材着脱用治具に取り付けようとする場合には、上記係合凸部の平面位置と 縦溝の平面位置が合致する状態にすれば、上記棒頭部を上記棒頭部挿入孔内へ挿 入することができる。さらに上記棒頭部を上記棒頭部挿入孔内へ挿入していくと 、上記係合凸部が縦溝終端部を通過し、この縦溝終端部に接続する部分円環状溝 の溝内側面に到達する。したがって、棒状部材を棒頭部挿入孔内へその棒軸方向 に向ってこれ以上挿入することはできなくなる。しかし、この部分には、部分円 環状溝が形成されているので、棒状部材をその棒軸を回転中心として回転させよ うとすると、上記の係合凸部が上記の部分円環状溝にガイドされるので、この棒 状部材を上記部分円環状溝に沿ってその方向へ回転させることができる。そして 、この部分円環状溝は、所定位置において、上記棒頭部の円筒状側面に向ってク サビ状にすり付けられるように終止されているので、上記係合凸部をさらに緊く 回転させると、上記係合凸部が、上記の部分円環状溝と上記棒頭部挿入孔の内側 面と溝不形成部とがなすクサビ状空間に食い込み、一時固定される。このように して、上記棒状部材を上記棒状部材着脱用治具に容易かつ確実に装着することが できる。そして、上記のように装着された後の棒状部材に対し棒軸方向に力を加 えても、上記係合凸部が部分円環状溝の側壁に阻止されるので、棒状部材は動く ことがない。また、上記のように装着された後の棒状部材に対し棒の円周方向に 回転モーメント力を加えても、係合凸部が部分円環状溝と上記棒頭部挿入孔の内 側面と溝不形成部とがなすクサビ状空間に食い込んでいるので、多少の回転モー メント力では棒状部材は動くことがない。また、上記の棒状部材を上記棒状部材 着脱用治具から取り外そうとする場合には、まず上記装着時の回転方向とは逆方 向に上記棒状部材を緊く回転させる。これにより、上記係合凸部が、上記の部分 円環状溝と上記棒頭部挿入孔の内側面とがなすクサビ状空間から離脱し、上記部 分円環状溝内を動けるようになり、したがって上記棒状部材が上記装着時とは逆 方向へ回転することができるようになる。この場合、上記棒状部材を上記棒頭部 挿入孔の外部方向(すなわち上記の縦溝の方向)へ若干引っ張るようにして、上 記棒状部材を上記装着時とは逆方向へ回転させていけば、上記の縦溝終端部に到 達した時点で、上記係合凸部は縦溝内へ移行するので、そのまま引っ張れば上記 棒状部材は容易かつ確実に取り外すことができる。 また、上記構成を有する本願の第1の考案および第3の考案によれば、上記第 1の考案および第2の考案の場合と同様にして取付け・取外しができる。また、 第1の考案および第3の考案の場合には、さらに、上記外筒体を上記拡径部方向 へ上記弾性支持手段を付勢しつつ動かした場合には、上記係合片の上記内筒部外 側面上開口を通じての上記係合片用孔からの離脱は阻止されるものの、上記係合 片用孔の上記内筒部外側面上の開口が開放されて上記外筒体の内側面による上記 係合片への押圧が解除され、上記係合片の上記棒頭部挿入孔内への突出は緩和さ れるので、上記第1の考案および第2の考案の場合のように、装着時の回転方向 とは逆方向に上記棒状部材を緊く回転させなくても、上記係合片による凸部が、 上記の部分円環状溝と上記棒頭部挿入孔の内側面とがなすクサビ状空間から容易 かつ確実に離脱し、上記部分円環状溝内を動けるようになるか、あるいは係合片 の凸部は全く棒頭部挿入孔内に突出せず棒状部材が棒頭部挿入孔内を自由に動け るようになる。したがって、以後は、上記第1の考案および第2の考案の場合と 同様の手順により又は全く自由に、上記棒状部材を上記第1の考案および第2の 考案の場合よりもさらに容易かつ確実に取り外すことができる。 また、上記構成を有する本願の第4の考案によれば、上記第1の考案および第 3の考案の場合と同様にして取付け・取外しができる。また、部分円環状溝が縦 溝終端部の両側に設けられているので、棒状部材をどちらの方向に回転させても 装着できるので操作が簡易である、という利点がある。また、この第4の考案の 場合には、各構成要素が簡易な構成を採用しているので、大量生産が容易である 、という利点も有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例である棒状部材および棒状部
材着脱用治具の構成を示す斜視図である。
【図2】図1に示す棒状部材および棒状部材着脱用治具
の構成を示す部分断面図である。
【図3】図3(A)は図1に示す棒状部材着脱用治具の
さらに詳細な構成を示す部分断面図、図3(B)は鋼球
用孔と鋼球との位置関係を示す部分拡大断面図、図3
(C)は係合凸部の例を示す部分拡大断面図、図3
(D)は係合片の例を示す部分拡大断面図、図3(E)
は弾性支持手段の他の変形例を示す図である。
【図4】図1に示す棒状部材および棒状部材着脱用治具
の構成を示す分解斜視図である。
【図5】図1に示す棒状部材のさらに詳細な構成を示す
図であり、図5(A)は部分切欠側面図、図5(B)は
正面図、図5(C)は平面図、図5(D)は図5(B)
におけるA−A断面図、図5(E)および図5(F)は
棒状部材の他の変形例を示す図である。
【図6】図1に示す棒状部材着脱用治具による棒状部材
の装着動作を説明する図である。
【図7】図1に示す棒状部材着脱用治具に装着された棒
状部材を取り外す動作を説明する図である。
【図8】従来の拡管機における問題点を説明する図であ
る。
【符号の説明】
1 棒状部材 2 棒状部材着脱用治具 3 治具本体 4,4a 弦巻バネ 5,5a 外筒体 6 リング部材 7 鋼球 8 係合凸部 9 係合片 10 棒頭部 11 縦溝 12,12a,12b 部分円環状溝 13,13a,13b 溝不形成部 14,14a,14b,15,15a,15b 部分円
環状溝終端部 16,16a,16b 縦溝終端部 31 雄ネジ部 32,32a 拡径部 33,33a,33b 内筒部 34 鋼球用孔 34b 係合片用孔 35,35b リング用溝 36 棒頭部挿入孔 37 拡径部下端面 38 拡径部下端凹部 51 バネ収納凹部 52 鋼球押え部 53 リング押え部 55 外筒体上端面 100 拡管機 101 昇降装置 102 工具取付盤 103 拡管用工具 104 熱交換用パイプ 111,112 板部材 121 工具挿入孔 122 係止具 123 バネ 124 横室 131 係止用凹部

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 棒状に形成された棒状部材であって、当
    該棒状部材の一端に丸棒状の棒頭部が設けられ、当該棒
    頭部の円筒状外側面に棒軸方向に所定長さの縦溝が設け
    られ、当該縦溝の終端部を通り当該縦溝の方向に直交す
    るように前記棒頭部の円筒状外側面を周回する円周の一
    部を形成するようにして部分円環状溝が設けられ所定位
    置において当該部分円環状溝は前記棒頭部の円筒状側面
    に向ってクサビ状にすり付けられるように終止され、か
    つ当該部分円環状溝が終止する位置に隣接して当該部分
    円環状溝が形成されない溝不形成部が設けられたことを
    特徴とする棒状部材。
  2. 【請求項2】 棒状に形成された棒状部材で、当該棒状
    部材の一端に丸棒状の棒頭部が設けられ、当該棒頭部の
    円筒状外側面に棒軸方向に所定長さの縦溝が設けられ、
    当該縦溝の終端部を通り当該縦溝方向に直交するように
    前記棒頭部の円筒状外側面を周回する円周の一部を形成
    するようにして部分円環状溝が設けられ所定位置におい
    て当該部分円環状溝は前記棒頭部の円筒状側面に向って
    クサビ状にすり付けられるように終止され、かつ当該部
    分円環状溝が終止する位置に隣接して当該部分円環状溝
    が形成されない溝不形成部が設けられた棒状部材を取り
    付け又は取り外し可能な棒状部材着脱用治具であって、 円筒状に開設され前記棒頭部を収納可能な棒頭部挿入孔
    と、当該棒頭部挿入孔の軸方向に垂直な断面形状が前記
    棒頭部の縦溝の横断面内に収納可能な形状をなしかつ前
    記棒頭部挿入孔の軸方向の断面形状が前記棒頭部の部分
    円環状溝の横断面内に収納可能な形状をなすように前記
    棒頭部挿入孔の円筒状内側面上の前記縦溝終端部に対応
    する位置に形成された係合凸部とを備えたことを特徴と
    する棒状部材着脱用治具。
  3. 【請求項3】 棒状に形成された棒状部材で、当該棒状
    部材の一端に丸棒状の棒頭部が設けられ、当該棒頭部の
    円筒状外側面に棒軸方向に所定長さの縦溝が設けられ、
    当該縦溝の終端部を通り当該縦溝方向に直交するように
    前記棒頭部の円筒状外側面を周回する円周の一部を形成
    するようにして部分円環状溝が設けられ所定位置におい
    て当該部分円環状溝は前記棒頭部の円筒状側面に向って
    クサビ状にすり付けられるように終止され、かつ当該部
    分円環状溝が終止する位置に隣接して当該部分円環状溝
    が形成されない溝不形成部が設けられた棒状部材を取り
    付け又は取り外し可能な棒状部材着脱用治具であって、 一端面が閉塞され他端側に円状開口を有する内筒部と当
    該内筒部よりも大きな断面を有し前記内筒部一端面に接
    続する拡径部とを有する治具本体で、前記円状開口から
    当該内筒部の内部に向け円筒状に開設され前記棒頭部を
    収納可能な棒頭部挿入孔と、当該棒頭部挿入孔の円筒状
    内側面上の前記縦溝終端部に対応する位置に外部から前
    記棒頭部挿入孔内部まで貫通しかつ前記内筒部外側面上
    の開口の径が前記内筒部内側面上の開口の径より大きく
    なるように設けられた係合片用孔とを有する治具本体
    と、 両端が開放され筒状孔を有する外筒体で、当該筒状孔の
    内空断面形状が少なくとも前記内筒部を収納可能に形成
    された外筒体と、 前記外筒体と前記拡径部との間に配設され前記外筒体を
    前記拡径部に対し弾性的に支持する弾性支持手段と、 前記係合片用孔に前記内筒部の外部から挿入される係合
    片で、前記外筒体が前記内筒部に装着された場合に、前
    記棒頭部挿入孔の軸方向に垂直な断面形状が前記棒状部
    材の縦溝横断面内に収納可能で前記棒頭部挿入孔の軸方
    向の断面形状が前記棒状部材の部分円環状溝横断面内に
    収納可能な形状をなすように前記棒頭部挿入孔内に突出
    し、かつ当該突出部とは反対側は前記外筒体の内側面に
    より押圧されるように形成された係合片と、 前記外筒体を前記拡径部方向へ前記弾性支持手段を付勢
    しつつ動かした後に前記内筒部の円状開口付近に取り付
    けられ前記外筒体が内筒部から離脱することを阻止する
    規制手段と、を備え、 前記外筒体を前記拡径部方向へ前記弾性支持手段を付勢
    しつつ動かした場合には、前記係合片用孔の前記内筒部
    外側面上の開口が開放されて前記外筒体の内側面による
    前記係合片への押圧が解除されるとともに、前記外筒体
    の一端面付近に設けられた係合片離脱阻止手段により前
    記係合片の前記内筒部外側面上開口を通じての前記係合
    片用孔からの離脱が阻止されることを特徴とする棒状部
    材着脱用治具。
  4. 【請求項4】 棒状に形成された棒状部材であって、当
    該棒状部材の一端に丸棒状の棒頭部が設けられ、当該棒
    頭部の円筒状外側面に棒軸方向に所定長さの縦溝が設け
    られ、当該縦溝の終端部を通り当該縦溝方向に直交する
    ように前記棒頭部の円筒状外側面を周回する円周の一部
    を形成するようにして部分円環状溝が設けられ、かつ当
    該部分円環状溝上において前記縦溝終端部と対向する位
    置となる縦溝終端部反対位置付近より手前で前記部分円
    環状溝が前記棒頭部の円筒状側面に向ってクサビ状にす
    り付けられるように終止され前記縦溝終端部反対位置付
    近に前記部分円環状溝が形成されない溝不形成部が設け
    られた棒状部材と、当該棒状部材を取り付け又は取り外
    し可能な棒状部材着脱用治具と、を備えた連結装置であ
    って、 前記棒状部材着脱用治具は、 一端面が閉塞され他端面に円状開口を有する中空円筒状
    の内筒部と当該内筒部よりも大きな外径を有し前記内筒
    部一端面に接続する拡径部とを有する治具本体で、前記
    円状開口から当該内筒部の内部に向け円筒状に開設され
    前記棒頭部を収納可能な棒頭部挿入孔と、当該棒頭部挿
    入孔の円筒状内側面上の前記縦溝終端部に対応する位置
    に外部から前記棒頭部挿入孔内部まで貫通しかつ前記内
    筒部外側面上の開口の径が前記内筒部内側面上の開口の
    径より大きくなるように設けられた球体用孔と、前記内
    筒部の前記下端面付近の外側面を円環状に周回するよう
    に設けられたリング用溝とを有する治具本体と、 前記内筒部を囲繞し一端部が前記拡径部に当接可能に装
    着された弦巻バネと、 両端が開放され内径の異なる2つの中空円筒から成る外
    筒体で、一方の内径が前記内筒部の外径よりも僅かに大
    きくかつ他方の内径が前記弦巻バネの外径よりも大きく
    形成され、かつ前記外筒体の一端面の内側面周縁が面取
    状に欠除された規制用凹部を有する外筒体と、 前記球体用孔に前記内筒部の外部から挿入される球体
    で、当該球体挿入後に前記弦巻バネを装着し当該装着さ
    れた弦巻バネの一部を収納するようにして前記外筒体が
    前記内筒部に装着された場合に、前記棒頭部挿入孔の軸
    方向に垂直な断面形状が前記棒状部材の縦溝横断面内に
    収納可能で前記棒頭部挿入孔の軸方向の断面形状が前記
    棒状部材の部分円環状溝横断面内に収納可能な球形状を
    なすように前記棒頭部挿入孔内に突出し、かつ当該突出
    部とは反対側は前記外筒体の内側面により押圧されるよ
    うに形成された球体と、 一部が切除された円環状又は円盤状のリング部材で、前
    記外筒体を前記拡径部方向へ前記弦巻バネを付勢しつつ
    動かした後に前記リング用溝に嵌合され前記規制用凹部
    を係止することにより前記外筒体の内筒部からの離脱を
    阻止するリング部材と、を有し、 前記外筒体を前記拡径部方向へ前記弦巻バネを付勢しつ
    つ動かした場合には、前記球体用孔の前記内筒部外側面
    上の開口が開放されて前記外筒体の内側面による前記球
    体への押圧が解除されるとともに、前記球体の前記内筒
    部外側面上開口を通じての前記球体用孔からの離脱は前
    記規制用凹部および前記リング部材により阻止されるよ
    うに構成されたことを特徴とする連結装置。
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